| なぜ人はググらないのか? | [ ユーザビリティ, 道具眼コラム] |
先日知人から、「Word2007がファイル毎に閉じるボタンがなくて不便。なんとかならないか?」という質問をもらいました。私自身Office2007は発売日から使ってますが、あまり不便を感じていなかったので「そう言われればMDIじゃなくなったんだっけ」と思いGoogleで検索。「Word 2007 閉じるボタン」で探せばすぐに解決策を発見できました。
σ(^^)は日々こういう質問を受けることが少なくありません。そして知らなかったけど検索エンジンで調べたらすぐ答えがわかった、という案件も多いです。だったら自分で検索すれば、午前中は寝ていてロクに返信がσ(^^)なんぞに電話やメールでヘルプを求めるよりも手っ取り早いのではないか?と思うワケですが、質問メールは減るどころか増える一方な気がします。
こういった検索エンジン・リテラシーと機械音痴の関係についてしばらく色々考察をしていきたいと思い、今回は思ったことをつらつらと書きなぐってみます。以下、全く整理されていない覚書レベルのエントリなのでご勘弁下さい。
(Webフォームとしての)検索エンジンの使い方は特に難しいところはないと思います。テキスト欄にキーワードを入れて「検索」ボタンを押すだけです。難しい、というかコツがいるのは
いったところでしょうか。
1.は実は最近の検索エンジンはかなり柔軟に対応してくれます。仮に「Word2007に閉じるボタンがない」と自然文でGoogle検索しても勝手に単語に分解(形態素解析といいます)した上で処理してくれます。実際、先の3キーワードの時の同じような結果が得られます。ANDやORといった論理式の仕組みを知らないでもほとんど不自由はないでしょう。実際、ORやNOTなんてσ(^^)でも使ったことありません。Googleで使うのは””で囲むグルーピング位でしょうか。
それでも多くの人は1ワードで検索するもの、という意識が強いかも知れません。仮面ライダーWなんかを見ている子供の方が、「複数のワードでAND検索すると結果が絞り込める」ということを自然に理解してるのかも(笑)。
2.に関してはもう少しコツがいるのは確かでしょう。σ(^^)自身が結果を読み取る時、どんなことを気にしてるか考えてみます。
まずタイトルに「教えて」とか「OKWave」とかあればFAQサイトで似たような疑問とその回答が見られると期待します。その下の概要も読みますね。マッチしたキーワードが強調表示されるので、どれくらい関連がありそうかなどが読み取れます。また緑色で表示されるURLも、例えばmicrosoftとか調べたい製品のメーカーに関係するドメインなら有益な情報が得られそうだ、といったアタリをつけるのに活用します。
こうして考えてしまうとそれなりに大変そうに見えてきますが、実際のところはどうなんでしょうね。アイカメラなどを使ってデータとってみたい気がします。
3.は確かに玉石混淆だしレイアウトもバラバラなので場合によってはこれもそれなりに労力が必要かも知れません。
心理学に「学習された無力感(learned helplessness)」という言葉があります。実際にはちょっと頑張ればなんとかなってしまう事でも、過去の経験からの学習によって、「たぶん上手くいかないだろう」と諦めてしまう心理状態を指します。目の前の問題を検索エンジンで調べてみようと思わないのは、前節のような大変さを経験して諦めているからなのでしょうか?直感的にはそれ以前の人も多いんじゃないかと思います。
ここで、2chで有名なコピペを貼って見ます。
<わからない9大理由>
まぁ、コピペなんで話半分に読むべきだと思いますが、いくつかはそれなりに的を射ている気がします。ではなぜそうなるのでしょう?それほど重要じゃないんでしょうか。仮にWordに閉じるボタンがなかろうが、PCがネットにつながらなくなろうが、生活全体からみたら些細な問題で後回しにできる。「エージェント」に投げておいて答えが見つかればラッキーてなものなのかも知れません。逆にσ(^^)のような「オタク」はそうしたトラブルの致命度は高いですし急を要します。質問者もさぞ困っているであろうと思って仕事を中断して調べた結果をメールしても返事がなかったり「ありがとう。今度ヒマな時にやってみます」なんて言われて肩すかしを食らったりします。重要度も緊急度も低ければ特に自分でなんとかしようとも思わないし、リテラシーも高まらない。「自分でググって解決できた!」という成功体験だって得られません。
動物は一度上手くいった方略を延々と繰り返そうとする習性を持っています。進化論的、環境学的妥当性的に言えば、いちどエサをたくさんゲットできた場所は「エサ場」として学習して再利用する方が、毎回ランダムだったり常に新しい場所を試すよりは合理的で生き残る可能性が高い訳です。こうした遺伝子レベルの習性は現代社会の問題解決でも活用されているという証拠は、心理学や認知科学の知見が明らかにしています。興味がある人は「ルーチンスの水瓶問題」等を参照してみて下さい。
つまり、検索エンジンで問題解決成功体験を持つ人は次回も検索エンジンを使おうと思うし、人に助けられた人はまた頼り続ける、という傾向はあるかも知れません。いっそパソコン教室等で、スタッフが教えないで自分で調べさせよう!という教育ポリシーを持ってみてはどうでしょうね。「じゃぁ私はなんの為にお金払ってここに来てるんだ!」とキレられること請け合いですが(笑)、実はその行為自体がリテラシー、問題解決能力を育むという仮説は成り立つ気がします。
うーん、やっぱちょっとデータとってみたいですねぇ。リテラシーの高い人と低い人に検索エンジンを使った問題解決をさせてみて、使うワードの差やその後の方略の違いについてログをとって比較してみる。5人ずつくらいでよさそう。年度があけてヒマになったら(そしてリサーチ資金があったら)やってみようかな。
常々思っていることですが、ソフトウェアのエラーメッセージダイアログに「このメッセージをGoogleで調べる」ボタンをつけたらどうなんでしょうね?使ってるOSバージョン等の周辺情報もANDで含めたりして。周りの人からσ(^^)はなんでも知ってると思われてるかも知れませんが、実際になんでも知ってるのはGoogle先生なワケです。とりあえず直接聞いてみて下さいよ、と。PC上の活動履歴を役立てようとロギングツールを研究開発している近藤さんとかに協力を仰いで、画面上のエラー表示エリアなりダイアログなりをマウスで囲うとテキスト抽出してGoogleに投げるツールとか作れないかしらとか思ったり。たぶん、PC上でテキスト抽出する方が確実なんですが、今時のWindowsならSnippingToolのような優秀な部分スクリーンショット撮影ツールが搭載されているので、ビットマップで送信するとOCRしてくれるようなASPを作った方が現実的かな?検索リテラシない人がそういう専用ツールをわざわざインストールするとも思えないし。OCRって簡単に利用できるライブラリとかあるんですかねぇ。(←あ、これからちゃんと自分でググりますんでw)
| 産業技術大学院大学の『人間中心デザイン基礎~応用』講座 | [ ユーザビリティ, 業界ニュース] |
秋にお手伝いさせていただくことになっている、産業技術大学院大学の一般向け講座『人間中心デザイン基礎~応用』のページが公開になっているようです。
σ(^^)はユーザテストの演習を担当させていただきます。大卒の方なら受講可能なようですので、ご興味をもたれた方は是非ご覧になってみてください。また、「こんな講義なら受けてみたい。」といったコメントもお寄せいただければ参考にさせていただきたいと思います。
| 動画眼 Ver.2的なものへの着想 | [ ユーザビリティ, 評価ノウハウ・機材, 道具眼製ツール] |
えー、ぶっちゃけ最近仕事があんまなくてヒマなので、動画眼のVer.2製作に向けてアイデア出しと技術修練を始めてみました。 現時点の基本コンセプトは、
など。単に発生した事象を網羅的に記録するのではなく、観察者がセッションを追う毎に共通して発生する(=重要な)現象に気付き、そこを深掘りしていくという思考フローを支援するような作りを重視したいと思っています。
専任観察者が利用することが理想ですが、そういうリッチな現場ではなく、モデレーター(進行役)自身が利用することも考えて、時間管理用のバーグラフや、手書きメモ機能なんかも組み込んでみたいと思います。
とりあえずそんな考えで部品並べてみたコンセプトデザインはこちら(クリックすると拡大)。
一番下のメモ入力欄のプルダウンメニューで「カウンター作成」を選ぶと、「カウンター」枠にチェックボックスとして追加され、次セッションから発生率をカウントできるようになる感じです。あと、画面左では同一タスクの他のセッションではどうだっけ?ってのが閲覧でき、そこからコピペしたり、カウンター作成もできるようにしたいなと。
動画眼のウリであるピンポイント動画再生はもちろん搭載するつもりですが、全体から見れば1機能でしかないので、名称は「動画眼」ではなくなるかも知れませんね。「道具眼Note」とかどうでしょう。
さすがに、これくらいになるとテキストファイルで保存ってのは無理があるので、バックエンドにちゃんとしたデータベースを組み込んで作らないとなので、今はその辺の技術的研鑽を積んでいる状態です(ADO.NETとかXMLとか)。長い目で見守りつつ、なにか要望とかあればお気軽にお寄せ頂ければと思います。
| 理想のUT体験考 | [ ユーザビリティ, 評価ノウハウ・機材] |
秋に某大学の集中講義のゲスト講師でユーザーテスト演習コースをすることになりました(大学名を出していいかわからないのでとりあえず伏せときます)。コマ数に余裕もあるので、少し凝ったことをしてみようかと、改めて「体験して身になるユーザテストとはどんなものか?」というのを再考してみたいと思います。
今までにもユーザーテスト演習はあちこちで提供してきましたが、ずっと気になっているのは、テストして問題点挙げて終わり、という点。これだと評価者の一方的な視点で文句言って終わり、ということになりがち。これは、某社の新人達が書く某日記コンテンツの初稿でも同じことが言えます。経験の浅い評価者ほど、ツッコミどころを見つけ次第即処断して満足、という流れに陥りやすい。σ(^^)も駆け出しの頃はそうだったように思います。が、世の中の製品の仕様は、何かしら理由があってそうなっていることの方が(多分)多い、ということが経験を積むに従ってわかってきます。技術的、コスト的制約でそうせざるを得なかった場合はもちろん、同じユーザビリティを重視しつつも、優先する利用コンテクストや想定ユーザ層を異にしただけ、ということも少なくない訳です。そういう考察が足りない一方的な“攻撃”は本人の満足以外なにももたらしません。これからユーザビリティ評価を学ぶ人達には、そういう轍を踏んで欲しくないと思います。どうしたらよいんでしょうね?
1つには「そう教える」ってこと。実は同時に認知科学系の知見を教える座学系の講義も打診されたんですが、2ついっぺんは無理っぽいので辞退したんですが、そういう講義の中で、「ヒトは自分の仮説の反証を吟味することが苦手である」ことを示唆する研究例を交えたりして、「そこんとこよくよく自重しような」と諭すことは重要でしょう。
ただ言葉で聞いただけではなかなか身につかないってのもまた学習科学の基本。2つ目にはこれを「体感」していってもらうことを目指したいと思います。例えば、挙がった問題点を別のグループが再テストして評価するとか。まだ講義の聴講人数が決まってこないので、そもそもグループ制にできるかどうかもわからないんですが。グループ制にできない場合は、
1. 製品をインスペクション評価
2. 改善提案をプロトタイピング
3. そのプロトをユーザテスト(オリジナルと比較でもいい)
みたいな流れにできればいいかも?自分が良かれと思って提案した改善内容の欠陥が見つかる、という体験自体が宝物だと思うワケです。「元の開発者も同じこと考えた上でこうしたのかも知れない」と思ってもらえばニヤリです。
ちょっと時間的、技術的に困難を伴いますが。DENIMみたいなラピッドプロトタイピングツールを上手く活用できればやれなくはないかも。
(あれ、そういえばコレ系のツールでスゴくいいのを見つけたから今度資料送る、と一時帰国した時に言っていた誰かさんから連絡ないな...)
あと、3つ目というか、これは一朝一夕には難しいんですが、こういう吟味をする上では、商品知識や設計知識が不可欠。これは講義の中では、馴染みの深い製品ジャンルをネタに選ぶということしかないかも知れません。あるいは家電店などに出かけていって競合製品の仕様が比較リサーチできるようなものにするとか?
何が良いですかねぇ。基本方針はWebではなく組み込み系でというお話。
幸い、被験者は外部から集めることも検討可能のようなので、シニア層とかを使えると良いでしょうね。大学の講義だからって大学生集めて、サクっとタスク達成されても面白くない。フハハ、世の中の広さを体感するがいいさ(笑)!
とまぁ、そんな感じで設計者を凹ますのではなく、自分たちが凹んで帰ってくような基本アプローチで講義をデザインしてみたらどうだろうと思うワケですがいかがでしょうね。識者諸氏のご意見を伺えたらと思います。
あと、「自分なこういう体験を機にユーザビリティ屋としてひと皮剥けたと思う」エピソードも募集。それを元に色々“地雷”を仕掛けてみたいと思いますw。
なんつーかこう、「ユーザビリティ屋としての最悪の体験をここで全部済ませておこう地獄巡りツアー」みたいな。
| 動画眼1.2.1リリースしました | [ ユーザビリティ, 道具眼製ツール] |
動画眼の1.2.1をリリースしました。
ログ欄でマウスのホイールによるスクロールができるようになりました(←今までできなかったのかよっ!)。スクロール量は設定画面でカスタマイズできます。
その他、細かいバグ修正が主です。
など。
あと、今回から設定の保存方法が変更になりました(VB2008のMy.Settings方式)。今までインストールディレクトリ下にあったconfig.iniは使われなくなりましたので捨てて構いません。で、お手間ですが再度設定画面から設定しなおして下さい。といっても今のところオフセット秒数とスクロール行数だけですが。インストールディレクトリに書き込みをしなくなったので、納品データと一緒に光学メディアに焼いたものを直接実行してもエラーが出なくなったんじゃないかと思います(試してませんが)。ちなみに設定はWindowsのアカウント毎に個別に保存されます。デフォルトは1秒と3行です。
そういえば光学メディアに焼く場合のデフォルトは別ファイルを一緒に焼くことで調整できた方が便利かも知れませんね。まぁ、実際に要望があればやってみます。
| D.A.Norman新刊出ました。 | [ ユーザビリティ, 書籍紹介] |
お師匠様のお師匠様であらせられるD.A.ノーマンの新刊「The Design of Future Things」の邦訳「未来のモノのデザイン」が発売になったようです。原書に比べて地味めな表紙ですね。
早速注文しよっと。
| 5秒テスト ~ Webページのファーストビュー記憶テストを簡単に実施 | [ ユーザビリティ, 評価ノウハウ・機材] |
Webページを五秒間瞬間提示して、何を覚えているかを書き出すテストを簡単に実施してくれるfive second testというサイトが百式で紹介されてました。
σ(^^)もよく一定時間閲覧をしてもらった後、ボカしを入れた画面写真を提示して、「ここは何でしたか?」という記憶テストをすることがあります(過去記事)。ユーザがどこに着目していたか(あるいはしていなかったか)を検証する為です。それのもっと極端なものを簡単に、しかもネット越しに実施するというワケです。
1. メールアドレスと名前、そして評価したいページのスクリーンショット(1MB未満)を登録すると、テスト用のURLが送られてきます。
2. 被験者がそこにアクセスすると、スクリーンショットが5秒間表示された後、下記のような覚えていた要素を羅列するフォームが表示されます。5秒という時間は今のところ変更できないようです。

3. こんな感じのメールで記入結果が届きます。
You have received feedback on your five second test:
古田 had the following to say:
1: ロゴ
2: 過去記事
お手軽な反面、かなり単純な作りですね。メール文面も、カンマ区切りとかにしてくれたらExcelとかにコピペしての集計が楽になるのに(自由記述文だからそうでもないか)。
5秒という時間はなにか根拠があって決められてるんですかね?ユーザは5秒でそのサイトをそれ以上見るかどうか決断している、とかなんとか。
また、テスト終了後にはデータを削除するリンクも用意されていますが、やはり開発中の試作画面などは外部サイトにアップロードするのを躊躇うことも多いでしょう。仕組みとしては至極簡単で、たぶん1時間もつくれるので、仕事でやるとしたら同じものを自作する方が良いかも知れません。ただ、本当にちょっとした試行をその場ですぐに実施できる(たとえば営業の場とか?)のは有益かも知れません。
| 格安の簡易アイトラッキング調査サービス | [ ユーザビリティ, 業界ニュース, 評価ノウハウ・機材] |
【アイトラッキング.jp】あなたのサイトにユーザーの視線を!
ちょっとアイトラッキング調査(アイカメラでユーザがWebのどこを注視しているか調べる手法)のことでググっていてたまたま見つけました。1年ほど前に開始されたサービスのようです。
アイトラッキングは本格的な装置を買うと数百万するので、これは破格ですね。
気になるのは、
という辺りでしょうか。毎日こればっかやってる人のデータだけだとちょっと公平性に欠ける気がします。年齢層やPCリテラシーも固定だと、我々が普段おつきあいしている様なクライアントの多くには納得してもらえない気も。タスクも単に「○○の商品を探して購入する」というレベルだと限界がありそうです。外部アクセスの問題は、まぁ認証技術を組み合わせればなんとかなるかな?
ただいくつかの制約を前提にしてもこの価格は画期的ですし、実際人気もあるみたいですね。覚えておいてクライアントさんへ提示できる選択肢の1つとしておきたいと思います。アフェリエイトとかやってないかな(笑)。
ちなみに、もう少し本格的なユーザテストと組み合わせてアイトラッキング分析をしたい場合は、ビービットさんやエクスカルさんなどがサービスを提供されています。また今回ご紹介した三社が採用している非装着型のアイカメラ「アイトラッカー」を販売しているtobiiさんでは、システムのレンタルも検討していると営業さんが話していたらしいので興味がある方は問い合わせてみると良いかも知れません。
| 『古田さん、それって使いやすいですか?』第37回掲載 | [ ユーザビリティ] |
最近またお知らせをサボってましたが、リコーさんの連載が掲載されました。
"使いやすさ"への取り組み / 古田さん、それって使いやすいですか? 第37回 | Ricoh Japan
iPhoneネタです。あちこちで聞かれる「どうなの?そんなに使いやすいの?」って問いにσ(^^)なりの回答を出してみたつもりです(最後の段落)。
ちなみにこのリコーさんの「"使いやすさ"への取り組み」コーナーがRSSに対応したようです。σ(^^)以外にもユーディットの濱田さんの連載などの新着もチェックできますので、是非ご利用下さい。
| 『古田さん、それって使いやすいですか?』第30回掲載 | [ ユーザビリティ] |
ご無沙汰しております。一応生きています。
リコーさんでの連載が掲載された模様なのでお知らせ。って、これすらも27回以降途切れてましたね。すみません。
"使いやすさ"への取り組み / 古田さん、それって使いやすいですか? 第30回 | Ricoh Japan
30回かぁ。はやいもんです。
本当は、先日母校である中京大学にお呼ばれして学生向けに某インスタント焼きそばの評価演習をしてもらった話を紹介しようと思ってたんですが、ちょうど風邪をひいてそれに絡むエピソードが発生したので急遽差し替えました。焼きそばネタは来月。
ということで、これから圧力IH炊飯器を買われる方は、内蓋に着目ですぞ!
| 『古田さん、それって使いやすいですか?』第27回掲載 | [ ユーザビリティ] |
"使いやすさ"への取り組み / 古田さん、それって使いやすいですか? 第27回 | Ricoh Japan
すみません。26回のお知らせすっ飛ばしてました。まとめてになりますが、更新をお知らせします。
明らかに他社製品を題材にしたネタだったのでちょっとビクビクでしたが、無事掲載されました(笑)。
まぁ、別にiPhone自体を紹介することを目的としたワケではないんですが、ユーザエクスペリエンスの大切さを説明するのに、やはりApple製品は良い例なんですよね。
これ書いてた当時、自分でも買おうか悩んだんですが、ほぼ同じUIのiPodが出るという噂があったので待ってみようと我慢し、結局iPod touchを発表の日に早朝まで起きててポチっとしました。早く届かないかな~。
| 『古田さん、それって使いやすいですか?』第25回掲載 | [ ユーザビリティ] |
"使いやすさ"への取り組み / 古田さん、それって使いやすいですか? 第25回 | Ricoh Japan
先月分が掲載されました。3年目に突入して、もっと身近なネタを扱おうということで、リコーさんのデジカメ、Caplio GX100を触ってのレビューです。色々神経使いました(笑)。
| コンピュータというものの本質 | [ ユーザビリティ] |
先日、とある現場で、Webフォームからメール送信された顧客情報を表計算ソフトベースのデータベースにひたすらコピー&ペーストする、という作業をしている風景に出くわしました。メールには各記入欄のデータがカンマ区切りで1行になっており、そこだけを選択してコピペする、という超単純作業です。ところがその数が二千数百件あるらしい。だいぶ頑張った後らしく、あと八百件程度だと言う。当人曰く、「1時間で100件くらいできてます」と言う。あと8時間もこれするんですか...
お節介なσ(^^)は、いくらなんでももう少し効率的な方法があるだろうと思い手伝ってあげることにしました。そこで使っていたメールソフトは、メールボックス毎に1つのテキストファイルで保存する方式だったので、それを適当なテキストエディタで開いて文字コードをJISからShiftJISに変換した後、Linuxマシンに送ってgrepコマンド(条件にマッチした行のみを取り出すテキストフィルタ)にかけてお終い。具体的にLinuxマシン上でしたことは、
cat mail.txt | grep ,2007- > db.csv
と打ったのみです。mail.txtの中身をgrepに渡し、grepはその中で「,2007-」という文字列を含む行だけを選別、それをdb.csvというファイルに保存、という意味です。全ての作業で三分とかかりませんでした。残り800が2,500だったとしても同じだったでしょう。
世の中、こういう不幸がまだまだたくさんあるんだな、世界の経済ってこうして回ってるんだなと思うと、空恐ろしくなりました。世の中全てのニーズを拾えたら、grepで一財産築けるんちゃうか、と思ったほどです。
ここで問題にしたいのは、Linuxやgrepみたいな便利なものを知らない人が多すぎる!ということではありません。ことはgrepに限ったことではないのです。(ちなみにWindows上で使えるgrep実装もたくさんありますよ)
本来、コンピューターとは「計算するモノ」という意味です。ちょっとコンピューター歴の長い人は「計算機」と呼んだりもします(今時の若者に言ったら電卓のことかと思われちゃいますね)。そういう人たちにとって、コンピュータとは、「定型処理を高速に処理するための装置」です。そもそも軍が大砲の弾道計算をさせるために研究開発されたものだったりしますしね。だから、今自分の目の前にある課題の中で、文字通り“機械的に”処理できる部分はないかを意識し、可能であれば簡単なスクリプトやマクロを作ったり、時にはプログラミングまでします。時には自分の技量を超えていたり、わざわざ道具をゼロから作っていては元が取れないと感じたときでも、ネットなどで既存のツールがないかを探してみることでしょう。
一方で、“パソコン”やインターネットの普及を期にコンピュータに触れ始めた人は、それが「計算するモノ」だというメンタルモデルを持っていないんだろうと思います。Apple Computerも社名からComputerをとっちゃうご時世ですもんね。彼らは、もはや「PC」が本来なんの略であったかを知ることもなく、Wordで文書を作り、メールを読み、Webを閲覧するための道具であり、プリインストールされたソフトウェアのみの中でできることをする、という感覚でしょう。実はWordひとつとっても、マクロなど合理化のための機能はゴマンと搭載されているのですが、「そういうことができるはずだ」という意識がまずないので、メニューやヘルプを探索してみようとすら思わない。昨今の機能競争時代、思いつくほとんど定型作業はなんらかの自動化の手段が用意されているというのに、永遠に気付かれないままでは、使う側も作った側も不幸ですよね。
そんなところにも、コンピューターを使いこなす人とそうでない人、より効率的なやり方を模索できる人できない人の差が生まれる一因があるんじゃないかなと思いました。一言で言えば「機械が得意そうなこと=論理的に判断ができ、定型的に処理を加えられる内容、を切り出すセンス」とでもいいましょうか(全然一言じゃないな...)。具体的にその実践に必要なスキルを持っているか、探せるか、という以前に、まず「あ、これは機械まかせで省力化できそう」と気付けないと始まりません。
さて、そういうセンスはどうやって磨けばいいんでしょうね?半導体素子の論理回路に関する知識でしょうか?世界初のコンピュータENIACが弾道計算という単一の目的のために作られたんだぜ、という歴史的背景を知ること?良い事例に数多く触れること?そもそも、小学校からコンピュータに触れている今の子供達には自然に身についてたりしちゃうんでしょうか?
そういえば、ウチの父はPCの操作自体はなかなか覚えずに同じことを何度も聞いてきますが、「仕事でとった数十枚の写真を小さくするのが大変。なんか簡単にできる方法ないか?」的な質問もよくしてきます。うーん、単に経営者的に合理化欲求が強く、とりあえずなんでもσ(^^)に聞いてみること自体には心理的障壁が低いだけかも知れません(笑)。
とりあえず、目の前の膨大な機械作業に心が折れそうになった方は、袖をまくりハチマキを締める前に、“マクロ”とか“バッチ”とかいう言葉で検索してみて下さい。WordでもPhotoshopでも大抵なにかしらの手助けにはなるはずです。特にテキストデータの場合は、“正規表現”とかググってみるとシアワセになれるかも知れません(^^)/。
| 『古田さん、それって使いやすいですか?』第24回掲載 | [ ユーザビリティ] |
"使いやすさ"への取り組み / 古田さん、それって使いやすいですか? 第24回 | Ricoh Japan
リコーさんでの連載が更新されました。
今回で24回、つまり丸2年続いたことになる。これもみなさんのおかげです。ありがとうございました。
おかげさまでさらに継続させていただくことになりました。今回の記事にも書いてある通り、小難しい話が続いたので、しばらく具体的に身近な製品レビュー的なものをやっていこうということになりました。お楽しみに。
P.S.
あ、Operaで開くと表示に時間がかかる問題が解消されたかも...
| 『古田さん、それって使いやすいですか?』第23回掲載 | [ ユーザビリティ] |
"使いやすさ"への取り組み / 古田さん、それって使いやすいですか? 第23回 | Ricoh Japan
そういえば最近、こちらで報告してませんでした。リコーさんでの連載、更新されました。来月で丸2年になります。早いモノですね。お陰様でそれ以降も継続させていただくことになりました。最近、ちょっと小難しいネタが多かった気がするので、もう少し身近なネタを考えてみたいと思います。
| 自作ソフトでも使ってみたい、Vista & Office2007の新UIコンポーネント | [ インターフェイス, プログラミング, ユーザビリティ, 製品ニュース・レビュー] |
新しいもの好きなσ(^^)は、当然のごとくWindows VistaとOffice2007を導入していじくり回しているワケですが、たぶんどのパソコン雑誌も取り上げていない地味なUIコンポーネント、技術に目が行ってます。その中でも、たぶんVisualStudio2007(というか.NET Framework3.0?)辺りでは普通に自作アプリにも使えるようライブラリが搭載されそうで、早く使ってみたいものを紹介してみます(もしかしたらVS2005でも既に使えるかも?)。
写真はWindows Vistaのログオン画面です。パスワード欄に薄く「パスワード」と書いてあります。これは従来のHTMLのtextareaやinputタグにvalue値で指定するデフォルト文字列とは違って、テキスト入力を開始すると自動的に消えてくれます(フィールドを空にしてフォーカスを離すとまた出てくる)。その欄に何を入れれば良いかを、入力の邪魔にならない形で提示することができるんですね。微妙に色が薄いのがポイントです。おそらく、テキストフィールドのプロパティとして文字列を設定しておけば、Vistaでは自動的に表示してくれるんでしょう。
個人的にはもう少し色が薄い方が紛らわしさが減る気がしますが、Microsoftのことなので、色々検証した結果、ユニバーサルデザイン的に視認性を確保してこうなったのかも知れません(あるいはこれもプロパティで色指定ができるのかも)。
こちらはExcel2007で図形オブジェクトを右クリックした状態です。従来は「順序」メニューのサブメニューに位置していた「最前面へ移動」がトップに来ています。実はこれ、クリックできるんです。つまり、「前面に移動」系のサブメニューへの入り口でありながら、単独項目としても機能するメニューなワケです。コンボボックスならぬコンボメニューとでも呼ぶんでしょうか?(ファーストフードみたいだ)心ニクいのは、従来のやり方に慣れた人がクリックできることに気づかなくても、ちゃんと「最前面に移動」はサブメニュー内にもあるってところですね。従来の操作も踏襲しつつ、よく使う項目はショートカットできるといういいとこどりです。こちらも色々使い道がありそうです。
Windows Vistaでは一部のセキュリティ警告時のモーダルダイアログ(それを消さないと他の操作ができなくなるダイアログ)を表示する時に、それ以外の背景部分に半透明黒のマスクがかかるようになりました。無理矢理にでも意識させたいダイアログを出す時には有効ですね。実際高齢者などはダイアログに気づくのが遅れたりしますし。ただこれはシステムレベルの警告ダイアログの特権で、一般アプリケーションでは使わせてもらえないかも知れないですね(自分で実装する手はあるかも)。
Windows VistaやOffice2007はAeroやリボン、リアルタイムプレビューといった派手目な新機能ばかりが取りざたされていますが、すごく細かいところも色々改良されています。例えば、こちらの写真はファイルアイコンのファイル名部分をクリックして名称変更しようとした状態です。なんと拡張子が反転から除外されています。これは拡張子表示派の人には嬉しい改善ではないでしょうか。思わず久しぶりに使いやすさ日記を執筆したくなっちゃいました。
全体的に眺めてみて、Windows VistaもOffice2007も、たくさんある情報を効率良く扱う為の改良が進んだな、という印象です。例えばOfficeでは、今まで割と使うんだけど、やけに奥深い階層にあった機能(Excelの「折り返して全体を表示」とか)がワンクリックで実行できるところに浮上してきたりと、痒いところに手が届くようになった感が強いです。皆さんも機会があれば是非体験してみてはいかがでしょう。
| 『古田さん、それって使いやすいですか?』第20回掲載 | [ ユーザビリティ] |
"使いやすさ"への取り組み / 古田さん、それって使いやすいですか? 第20回 | Ricoh Japan
早くもリコーさんでの連載、20回目が掲載されたようです。
トピックとしてはWindows VistaやOffice2007がホットなんですが、企業さんのサイトであんま具体的な他社製品の話で盛り上がるのもなぁ、と思って、更に次世代のOSを妄想してみる、という企画を立ててみました。
個人的に今注目のUI技術としてタンジブル&アンビエント(2つでセット)と履歴活用系があります。1回で書いてしまう予定だったんですが、おもわず熱が入ってしまい2回に分けることにしました。
今回、ちょっとしたアイデアを入れてみたんですが、こういう時に綺麗なイメージイラストを作れる技能が欲しいですなぁ(もしくはプロトタイピング能力)。
ちなみに、ファイルの“重さ”を視覚的に表現しようという試みにはこんなの[keio.ac.jp]があります。HIS2004のポスター発表で賞とったヤツです。発想は良いと思うのですが、ちょっと今のデスクトップから乖離しすぎな感もありますね。実際に大きくなったら邪魔だし(^^;)。今のデスクトップメタファーが通用する世界の中で、上手く表現できるといいんですけどねぇ。
| Nielsenに反論。音声認識は非効率か?! | [ インターフェイス, ユーザビリティ] |
Alertbox: 映画の中のユーザビリティ -- 間違いトップ 10(2006年12月18日)
むぅ、これはNielsen博士ともあろうお方が異なことをおっしゃる。 音声認識フェチ、トレッキーとしてw反論せざるを得まい!
スタートレックをちゃんと観ていればわかると思いますが、なにも全てのコンピューター操作を音声でやりまくってる訳ではありません。船の操舵などはGUI+タッチパネルで行いますし、シビアな操舵が必要な時はジョイスティックに切り替わったりもします。ちゃんと適材適所で使い分けているワケです。その上で、戦闘でパイロットが傷ついて操舵不能になった際には、「コンピュータ、防御シールドオン。地球にコースをセット。最大ワープで発進!」というように、操作に不慣れな非戦闘員が音声操作もできるようになっているのです。
実際、GUIと音声認識に適不適はあっても優劣はつけられません。たとえばカーナビで山手線の駅名リストから目的の駅を選択する場面を想像してみれば、必ずしもGUIが効率的だとは言い切れないでしょう。スタートレックには、「アールグレイ、ホット」と名前を言うだけであらゆる星のあらゆる料理、飲み物を瞬時に合成してくれるフードレプリケイターという機械が登場します。もしこれが、目的の料理名をメニュー形式で一覧から選ばされたり、キーボードで入力する設計だったらと思うとゾっとしますね。項目数の膨大さもさることながら、食堂では往々にしてすでに手が塞がっていることも多いからです。
まとめると、音声認識が有利な場面は、
などが挙げられるでしょう。もちろん、実用レベルの認識率が実現できれば、の話ですけどね...
博士は冒頭で「ハリウッドが表現するユーザビリティは、間違いだらけだ。」と書いてますが、実際には彼らの方がよっぽどUIの適材適所について深く考察しているのではないかと。どうせスケープゴートにするなら、『ナイトライダー』や『2001年宇宙の旅』のような自我をもって自然言語対話をするようなモノの方が適切だったのではないでしょうか?まぁ、
トレッキーは怒らせると怖いぞ!!
てことで。
更に余談ながら、ツッコミついでにいえば、
未来から来た人だったら、知識が豊富なため、現在のシステムをより簡単に使いこなせると思うかもしれない。それは間違いだ。過去からのタイムトラベラーのように、彼らには、画面表示されているものを理解するための概念モデルが欠落している。たとえば、コマンドラインをみたことがない人や、コマンドをタイプして実行したことがない人は、DOS の時代を生きた人よりも DOS を使いこなすのに苦労することになる。
なんて話も、スタートレックの脚本家はとっくに気づいていて、『劇場版スタートレック4 故郷への長い道』で23世紀から20世紀にタイムスリップしたクルーが、Macのマウスをマイクのように手にもって話しかける、というシーンがありますね。
| 『古田さん、それって使いやすいですか?』第十九回掲載 | [ ユーザビリティ] |
"使いやすさ"への取り組み / 古田さん、それって使いやすいですか? 第19回 | Ricoh Japan
うっかり月が明けちゃいましたが1月分の更新をお知らせいたします。
なんか今リコーさんのサーバーが重いですね。
| 使いやすさ日記をリニューアルしました | [ サイト更新, ユーザビリティ, 業界ニュース] |
ようやく使いやすさ研究所の使いやすさ日記コーナーをリニューアルしました。
今回からMovableTypeによるブログ形式になったので、トラックバックの動作試験も兼ねて紹介しておきます。
最近では、σ(^^)が記事を書くことはほとんどなくて、ユーアイズの多くのスタッフが持ち回りで書くような形式になっています。ネタのバラエティも広がってきていると思います。是非ご笑覧下さいませ。
| 『古田さん、それって使いやすいですか?』第十八回掲載 | [ ユーザビリティ] |
"使いやすさ"への取り組み / 古田さん、それって使いやすいですか? 第18回 | Ricoh Japan
そういえばこちらもご紹介するのを忘れていました。第18回、無事掲載されました。
「誰にでも使いやすい、なんて無理」という話をすると時々聞かれる「じゃぁユニバーサルデザインの話ってなんなの?」というツッコミに対して、自分なりに所見を書いてみました。σ(^^)はユニバーサルデザインについては専門家ではないですし、議論が割れるところでもあると思います。ご意見などありましたらお気軽にお寄せ下さい。
| 『古田さん、それって使いやすいですか?』第十七回掲載 | [ ユーザビリティ] |
"使いやすさ"への取り組み / 古田さん、それって使いやすいですか? 第17回 | Ricoh Japan
いつものやつ、出ました。今回は、先般参加させていただいたTCシンポジウムの時にマニュアルについて考えた事、知った事をまとめてみました。
| Captcha認証の是非 | [ ユーザビリティ] |
ご無沙汰しております。
ここんとこリコーさんとこの連載の掲載のお知らせくらいしか更新がなくて恐縮です。
あ、16回目も無事掲載された様です。
"使いやすさ"への取り組み / 古田さん、それって使いやすいですか? 第16回 | Ricoh Japan
さて、ロクにエントリはない一方で、スパムコメントの多さには辟易しています。本ブログで利用しているMovableTypeも色々対策がなされており、TypeKeyというID無しの場合はコメントの即時掲載がされない仕組みになっていますが、このID無しでスパム投稿スクリプトによるコメントが多く、時々スパム以外のコメントも見落としてしまうという失礼をおかしてしまっています。
で、ふと思ったのは、最近流行のCaptcha認証(ぐにゃっと変形した文字を読み取って記入させることで、スクリプトではなく人間が操作していることを証明する技術)が利用できないかな、ということ。探してみるとやっぱり、MovableTypeで利用できるプラグインを見つけました。厳密にはMovableTypeのプラグインというよりAuthen::CaptchaというPerlモジュール(やっぱりあるんですねぇ)を利用した簡単なハックみたいですね。
さて、このCaptcha認証。初めて知った時には非常に感心したものですが、1つだけ欠点があります。それは視覚障害者の方が音声読み上げブラウザなどで閲覧する際にバリアになってしまうという点です。随分前にCNETでも取り上げられています。曲がりなりにもユーザビリティ屋のサイトで使ってもいいのかなぁ、と(^^;)。あと、当サーバーでホストしている他のブログも一律にこのプラグインが機能してしまうことになるので、σ(^^)の一存でも決められません(意見下さい。>利用者の方)。従来のTypeKey認証とは併用可能のようです。つまり、TypeKey認証を通った後はCaptcha認証は不要になります。
TypeKey認証ってやっぱり敷居が高いんですよね。MovableTypeやその派生ブログシステムを利用している人には馴染みがあるでしょうけど、それ以外の通りすがりの人がコメントしようとした時なんかにはそこで「めんどくさそうだからいいや」ってことになっちゃうでしょうね。現実問題、ウチのサイトを視覚障害者の方がご覧になっていて、なおかつコメントしてくださる可能性は低そうなのと、その場合は従来通りTypeKey認証という手段が選択可能、ってことでアリかなぁ、とも。
うーむ。
Captcha認証以外にもスパムコメントを受けにくくするテクニックはいくつかあるんですよね。hiddenでパラメーターを埋めるとか、半角英数字だけのコメントは受け付けないとか、CGIのパスを変えるとか。ただこれらはMovableType本体に手を加える必要があるので、バージョンアップの度に同じ手間がかかったりしてメンテナンスが大変なんですよね。
うーむ。
| mixiの機能要望サービス | [ ユーザビリティ, 業界ニュース] |
皆さんはmixiを利用されていますか?今朝方は500万人突破が報じられましたね。女性比率がわずかに大きいというのも珍しいですね。
さて、そんなmixiの中で面白いサービスが立ち上がりました。表題の「機能要望サービス」です。ユーザがmixiに対して、「こんな機能が欲しい」という要望を出し、他のユーザが「良い(ほしい)/悪い(いらない)」をコメント付で投票できる仕組みです。
開設から三日目ですが、既に2,000件に迫る要望が挙げられているようです(内容的には重複も目立つ)。今までも、一部のオンラインソフトウェアなどで配布サイトに掲示板を設けて要望やバグレポートを受け付ける試みをしていたところはありましたが、ここまで大規模なものはなかったんじゃないでしょうか。研究対象としても美味しそうなだけでなく、単純に、一般ユーザでもこうして受け入れ口を用意してあげればこんな良い意見を発することができるんだ、ってことが嬉しいですね。
今後運営側がこの膨大な要望をどう捌いていくかが見物ですが、他の企業が取り入れたくなるような良い成功事例が残せると良いですね。
(ちなみに利用方法ですが、(少なくとも今日現在では)自身のトップ画面の右サイドバーの一番下に「あなたの機能要望をお待ちしています」というテキストリンクがあります。)
| 『古田さん、それって使いやすいですか?』第十三回掲載 | [ ユーザビリティ] |
"使いやすさ"への取り組み / 古田さん、それって使いやすいですか? 第13回 | Ricoh Japan
恒例のが掲載されました。今回はちゃんと写真がありますよ(^^;)。普段あんまりユーザビリティなんて気にしない、って方を巻き込む、という本来のテーマに立ち返って、日用品を題材にとりあげ、「そういわれてみれば、道具の使いやすさって普段からやってることなのね」と身近に感じてもらうことを狙ってみました。
| 今年もHQLでセミナーやります | [ ユーザビリティ] |
人間の構造と特性の理解と製品展開(東京)|講座「人間生活工学」|教育|人間生活工学研究センター(HQL)
今年もHQL(人間生活工学研究センター)でセミナー講師をさせていただくことになりました。まだ若干名空きがあるようなので、ご興味、ご関心をお持ちの方は是非いらして下さい。
認知科学や心理学の知見から、ものづくりの参考になりそうなものをピックアップしてご紹介し、ちょっとしたグループ演習作業をしていただく予定です。
内容は昨年とほぼ同じになりそうなので、去年ご参加いただいてる方はちょっともったいないかも知れません。それ以外、特に工学がご専門の方など、今までソフトサイエンス(人間など定量化が難しい対象をテーマにした“ユルい”科学)にご縁が無かった方などにはちょっと風変わりで目新しいお話になるかも知れません。
| 『古田さん、それって使いやすいですか?』第十二回掲載 | [ ユーザビリティ] |
"使いやすさ"への取り組み / 古田さん、それって使いやすいですか? 第12回 | Ricoh Japan
掲載されました。また写真がない。やっぱ寂しいなぁ。機能重視な性格なので、つい必須でない写真はケチってしまいます。例えば今回、UXでの商品選びみたいな話をしているので、σ(^^)がまさにそれを理由に乗り続ける愛車の写真くらいポンと入れりゃいいんでしょうけどね...。今後の課題にします。
当初1年間(12回)の予定で始まった連載でしたが、皆様に応援いただいたお陰で、引き続き書かせていただくことになりました。ありがとうございます。
ちょっとネタ切れ気味なので、少し毛色がかわるかも知れません(認知科学寄りのネタとか)が、これからもご愛読いただければと思います。ご意見、感想なども歓迎です。
| 『古田さん、それって使いやすいですか?』第十一回掲載 | [ ユーザビリティ] |
"使いやすさ"への取り組み / 古田さん、それって使いやすいですか? 第11回 | Ricoh Japan
恒例のアレが出ました。
消費者も少しは設計のことを知ってると良いよね、ってお話にしてみました。
M200のディスプレイのフレームが黄金色になってる(^^;)。これは画面内のリコーさんのホームページが原色に近づくよう調整したらこうなっちゃったんですよね。
さて、来月でいよいよ最終回、、、、と思ってたら、、、もしかして、、、、
しかし、本当にそろそろネタ切れです。開発者向けにはいくらでも書けることがあるんですが、一般消費者向けのメッセージって意外に難しいです。一番やりたかったことのはずんなんですけどね。多分、個々の製品の善し悪しの指摘ではなく、一般化した形で「使いやすさを見る目」を伝えるってのが、やっぱりまだまだ難しいということなんだと思います。精進せねばっ!
| 『古田さん、それって使いやすいですか?』第十回掲載 | [ ユーザビリティ] |
| 『古田さん、それって使いやすいですか?』第九回掲載 | [ ユーザビリティ] |
"使いやすさ"への取り組み / 古田さん、それって使いやすいですか? 第9回 | Ricoh Japan
掲載されました。
第九回目にして今更「使いやすさ」の定義に関する議論です。ちょっと一般向けには話が小難しくなってしまったかと反省。
あー、来月はどうしよう。
| 『古田さん、それって使いやすいですか?』第八回掲載 | [ ユーザビリティ] |
"使いやすさ"への取り組み / 古田さん、それって使いやすいですか? 第8回 | Ricoh Japan
毎度毎度の連載が掲載されました。
今回はコンセプト的には割と気に入っています。このサイトをご覧になってるような方には単なる用語解説ですが、今までまったくユーザビリティに意識が無かった人には、こういった用語が使いやすさ/にくさを表現する協力な“道具”になると思います。そういう意図で、一般向けにユーザビリティ用語をかみ砕いて、プロっぽい用例までつけてみました(笑)。こういう用語を一般の方がしたり顔で使ってくれるようになれば嬉しいですね。
ちなみに同じようなコンセプトで、当サイトには「ユーザビリティ・パターン」というコーナーを作っています。よろしければ併せてご笑覧下さいませ。
| 『古田さん、それって使いやすいですか?』第七回掲載 | [ ユーザビリティ] |
"使いやすさ"への取り組み / 古田さん、それって使いやすいですか? 第7回 | Ricoh Japan
毎度おなじみ、リコーさんでの連載、第七回が公開されました。今回は具体的な商品としてデジカメを例に、使いやすさをチェックするツボを探ってみました。あくまで入門用なので、普通にデジカメを使いこなしている方にはちょっと退屈な内容かも知れませんが、「ふーん、今度買う時は気にしてみよう」と思っていただければ幸いです。
| 『古田さん、それって使いやすいですか?』第六回掲載 | [ ユーザビリティ] |
"使いやすさ"への取り組み / 古田さん、それって使いやすいですか? 第6回 | ricoh JAPAN
報告が遅れましたがリコーさんへの記事連載、6回目が掲載されました。
今回は練習問題がなくなっちゃいました。楽しみにしてる人がいたらごめんなさい。
さて、次回からいよいよ個別商品別のシナリオについて触れてみようと思ってるんですが、カテゴリは何にしようかなぁ。デジカメ?プリンタ?
| 『古田さん、それって使いやすいですか?』第五回掲載 | [ ユーザビリティ] |
"使いやすさ"への取り組み / 古田さん、それって使いやすいですか? 第5回
恒例の連載記事が掲載されました。
いやぁ、しかし本当にそろそろネタに困ってきたぞ。
なんかこういう話題にも触れてほしい、みたいなのがあればリクエストお待ちしています。
| 『古田さん、それって使いやすいですか?』第四回掲載 | [ ユーザビリティ] |
"使いやすさ"への取り組み / 古田さん、それって使いやすいですか? 第4回 | ricoh JAPAN
報告が遅れましたが、株式会社リコーさんのサイトで書かせていただいているコラムの第4回が掲載されました。
今回は、以前ヒューマン・インターフェイス学会(当時は部会)の大会HISで発表した「道具眼モード」という2つの評価視点について触れてみました。
この話も、その後放置気味でもったいないとは思ってるんですけどね。当時の予稿集のコピーやポスター発表のポスターは使いやすさ研究所のこちら(7番目)からPDFなどでダウンロードできますので、ご興味をお持ちになった方はどうぞ。是非色々な方と議論をさせていただけたらと思います。
とか言っているうちに第5回分の原稿締め切りが近づいてたり。うぅ、次どうしよ...
| “一番それっぽいの”ではなく、“それっぽい一番目の” | [ ユーザビリティ] |
株式会社イードさんのユーザビリティ・ポータルU-Siteで日本語訳が連載されてるJacob Nielsenの「AlertBox」、奥泉さんが翻訳スタッフに加わってペースがあがったのか、一気に3件も掲載されていますね。
その中の一本、「デフォルトの力」に興味をひかれました。サーチエンジンの検索結果リストのうち、一番上をクリックする人の割合を調査した実験を紹介しています。もちろん一番上を選ぶ人が最多なんですが、この実験では裏で意図的に結果表示に手を入れていて、1番と2番が入れ替わって表示されるようにしてみたりしています。そうすると1番上をクリックする人は少し減るんだそうです(42%->34%)。概要などの内容を吟味している人がそれだけはいるよ、ということですかね。
後半は、フォームの選択肢には最も選択される可能性が高いものをデフォルトで選択させとくべし、って主張です。通販サイトの住所記入フォームあたりなら確かにそうでしょうね。ただ、アンケートなどフォームの内容によってはちょっと危ない気はします。
先日こんなことがありました。会社の同僚であり、一緒に道具眼活動もしているNA○KAさんと食事に行き、食後にアンケートの記入を依頼されました。で、「本日は誰と来ましたか?」みたいな設問があって、確か左から
□会社の人 □友だち □家族 □カップル □(あと忘れた)
とかって順の選択肢になってました。なんの気なしに最初の「会社の人」にチェックして記入を続けていたら、彼女が「ねぇ、どれにした?」と覗き込んで来ました。そこでハタと「あ、なんか“会社の人”じゃ冷たいかな」と焦ってみたり。
でもこういうことって常にあると思います。つまり、ユーザは与えられた選択肢をすべて吟味/比較した上で最適解を選ぶ、なんて方略は取らないってことです。以前のコラムでもユーザはそれほど誠意をもってアンケートには答えないだろうという議論を取り上げましたが、これはアンケートに限らず例えばUIメニューの項目選択などの文脈でも言えます。例えばあるアプリケーションの「ファイル」メニューの中に「保存...」と「エクスポート...」なんて項目が少し離れて存在したとします。やや特殊な形式で保存したいと思った時に、「そういう特別な形式は“エクスポート(輸出)”の方が近そうだね」って思う人はほんの一握り。大抵の人はメニュー項目を上から眺めていき、一番最初に出会った、一定値を超える“それっぽさ”を持った項目「保存...」を選びます。その後にあるもっとそれっぽい項目には気付きすらしないことが多いです。こういうのって、両方比較してちょっと考えれば論理的に正解が選べるってことが多いんですよね。でもSteve Krug曰く「ユーザの視界は猛スピードでハイウェイを疾走しながら看板を眺めるようにUIを見る」のであって、比較吟味なんて悠長なことはしてくれません。
これはユーザテストをしていて本当によく遭遇するユーザーの行動です。こういうのはユーザビリティ・パターンとは別にユーザーの側の行動パターンあるいは行動ヒューリスティクスとかいう観点で類型化と事例蓄積をしてみたら面白そう。とりあえず、これなんかは名付けて「それっぽい一番目の」ヒューリスティクスなんてどうでしょう?(表題参照)
というワケで、別にアナタを「友だちじゃない」とか「会社以外では付き合いが薄い人」と認識しているワケではないんです。大切な友人だと思ってます(>NA○KAさん)。しゃぶしゃぶ屋のアンケートごときが「それっぽい一番目の」方略で充分という価値付けだっただけなんです。と、こんなところでフォローしてみるチキン野郎が約一名。
| 『古田さん、それって使いやすいですか?』第三回掲載 | [ ユーザビリティ] |
"使いやすさ"への取り組み / 古田さん、それって使いやすいですか? 第3回 | ricoh JAPAN
株式会社リコーさんのサイトで書かせていただいているコラムの第3回が掲載されました。
今回のポイントは、一般ユーザはなにも専門家と同じ評価スキル、視点が必要な訳じゃないですよ、という点です。実際、有限の選択肢から最善のものを選ぶだけなので、随分シンプルな課題じゃないでしょうか。
前置き的な内容でひっぱるのもそろそろ限界ですかね。次回くらいからもう少し実際的な内容にしていきたいと思います。といつも思いつつ、毎回書き始めると「あぁ、これも先に触れとかなくちゃ」という内容に思い当たって軌道修正してしまうんですよね...
ご意見、ご感想などをお待ちしています。
| インターフェイス研究が教育/学習理論にならうべきこと | [ ユーザビリティ, 認知科学・心理学] |
TCシンポジウム(マニュアル屋さんの集い)でのパネル討論に参加してきました。
とりあえずやっぱり緊張すると早口になってしまう癖が出てしまいました。反省。聞いてくださった方、聞きづらかったかと思います。ごめんなさい。
パネルの議題は、「使い手中心のマニュアル作りはどうあるべきか?」のようなものでした。σ(^^)の方で問題提起してみたのは3点。
の三点です(なんかサザエさんの予告みたいだw)。今回のシンポジウムは「脱皮」がテーマだったので、あえて従来アプローチからすればアンチ的な要素を
現在の「取り扱い」説明書って、取り扱い方法、つまり手続き的な操作方法を伝達することを第一義としていますよね。でもそれって、σ(^^)が学生だった頃(σ(^^)は第二次ベビーブーム頂点世代)に盛んだった、詰め込み型の教授法そのものです。こういう方法で“使い方だけ”を詰め込まれた文法や公式は、役に立たない(学習者が現実の問題に適用し利用することができない)ことは実感される方は多いのではないでしょうか?
最近の事例だと、無線LANルーターなんかについてくる「簡単設定シート」みたいなものが例に挙げられます。画面写真と「こう操作してください」の羅列で、「はい、Yahooが見えました。おめでとう。インターネット開通です!」みたいなアレです。その過程には無線LANの接続設定、ルーターのプロバイダ設定、プロバイダのIP電話設定、Yahooトップ画面と様々なものが含まれますが、簡単設定シートだけを読んだユーザからすれば、全てブラウザ上に表示されるもの=インターネットになっちゃいます。だからある日ネットが見えなくなっても、無線が圏外なのか、プロバイダがメンテなのか、相手サーバーが落ちてるのかといった切り分けはできずにただ「インターネットがつながらないっ!」になっちゃう訳です。
メーカーも「背景理解抜きで使える製品」をウリにしたいでしょう。もちろんユーザだって「ただ使えりゃいい」、「背景知識は知らずに済ませたい」でしょう。でもね、それは
悪いけど今日明日には無理!
そういうものを目指して頑張る人は常に必要ですが、一方で僕らは今日困っている人を助けてあげなきゃならない。そこで理想や体面は二の次。ユーザさんに頭下げて「すみませんけどちょっと時間使って、これだけは理解してといてください。そしたら今よりずっと使えるようになるはずです。」と言える潔さを持ち、なおかつユーザに対しても啓蒙をしていくべきなんじゃないでしょうか?
カーナビの音声認識技術だって波形マッチングやってるという理解でない人に「決まった言葉しか理解できません」と説明だけしても、「千葉県と滋賀県はいつも間違えるくせに、検索と探索なんて似たような意味の言葉は融通聞かせて受け付けてはくれやしない!」ってことになりますよね。ちょっと時間使って波形マッチングのメンタルモデルが頭の中にあれば、意味の類似度ではなく発音の類似度が重要ってことがわかって、より誤認識されにくいしゃべり方が自然とできるようになると思います。
難しい概念を隠蔽するとか、かわりに自動でやってあげる、というアプローチもまた教育論的にはすでに時代遅れで、いま教育現場は必死にそれから脱却しようとしています(以前のエントリも参照いただければと思います)。
ちなみに誤解しないでいただきたいのは、背景知識理解“だけ”を推し進めてもダメだということです。僕らの世代の中学英語は「This is a pen.」というもっとも基本的な文法構造から初めて徐々に複雑な表現形態を覚えて行くの積み上げ式が良いと信じられていました。ところが現在の教科書でLesson 1は「How are you?」から始まります。いきなり疑問文です。もちろん疑問文なのが重要なのではなく、現実場面でもっとも有益な知識だからです。ちなみにアメリカの幼稚園の作文授業ではいきなり「通販で買った花瓶が割れてました。クレームのお手紙を出してみましょう」あたりから始まるんだそうです。文法概念なんてのは使ってるうちに身に付く。そこの理解は目的ではない訳です。不規則動詞を思い出してください。英語の不規則動詞は皆さん暗記的に覚えさせられたと思いますが、日本語の不規則変化な誰に習うでもなく使いこなせていますよね?つまり学習ってのはその知識を使うべき場面で自然に起こるもので、知識単体で“伝達”してもしょうがないんだ、という考え方です(ここいらも上でリンク張ったエントリで触れてます)。
背景知識だけ詰め込んでもダメ。先ほどの「簡単設定シート」の類でユーザが「さぁ、インターネットつなぐぞぉ!」って気になってる時に、上手く背景知識を織り込んであげるのが理想なんじゃないでしょうか。
インターフェイス分野でもこういった教育/学習理論の知見の中に倣うべきものは非常に多いのではないでしょうか?マニュアル込みで製品の学習を“デザイン”しましょうというお話。
これは以前にコラムでも取り扱ってます。そもそも人は放っておいてもジャーゴンを作る(時にはそれ自体を楽しみさえもする)じゃないですか。マルキューとかシロガネーゼとかw。それって実はヒトとしての基本的な方略だし、コミュニケーションの効率化に大事だよね、って話。
こないだ買ったEverioではデフラグのことを「ディスクの整理」と呼んでました。専門用語を独自の身近な日常語で置き換えることはよくやられますが、本当に有効でしょうか?冗長になってマニュアルが分厚くなるし、別メーカーのものに買い換えたら通じないし、せっかくデフラグを勉強していた上級ユーザにも通じない。たぶん店員さんに「これのディスクの整理をしてたら...」と質問しても「は?」とか言われちゃいますよね。
もちろん、マルキューやシロガネーゼみたいなすぐに意味がわかるジャーゴンをデザインすることは大事だし、扱う概念自体が新規なものなその理解に対する“足場かけ”は重要だとは思います。
熟達者でもマニュアル見ないと使えない情報ってあります。例えばケータイの初暗証唱番号とか、ルーターの管理ページのアドレスとかですね。こういうのって、初心者向けの冗長な説明フローの中に埋もれていたり、時には上記の例の様に呼び方すらかえられてマニュアルのどっかに埋もれています。「玄人はこれだけで充分。玄人でもこれだけは必須」って情報を、呼び方やフォーマット決めて、マニュアルの裏表紙に書いとく、みたいなデ・ファクトを確立したい今日この頃です。
とまぁ、そんな感じで話をしてきました。How toやWhat is型の情報は今後、どんどんオンラインヘルプの延長としてシステム自体に組み込まれて行くでしょう。そんな中で依然としてマニュアル(紙であれ電子媒体であれ)の役割として残るのは背景概念の説明の部分なんじゃないでしょうか?単なる“取り扱い”説明書ではなく学習書、簡単設定シートだけではなく簡単理解シートも添付しようよ、って言ってみる。
| 『古田さん、それって使いやすいですか?』第二回掲載 | [ ユーザビリティ] |
"使いやすさ"への取り組み / 古田さん、それって使いやすいですか? 第2回 | ricoh JAPAN
株式会社リコーさんのサイトで書かせていただいているコラムの第2回が掲載されました。
今回は自身で考えてみて下さい的な内容にしたので、写真というか具体事例がないのでちょっと寂しいですね。今後はなるべく入れて行きたいと思います。一方で自分でも考えてみる、というのも欠かせないと思っていますので、「問題と答え」っても引き続き何かしら含めていきたいと思っています。
ご意見、ご感想などをお待ちしています。
| 自分にとって大事なこと≠他人にとって大事なこと | [ ユーザビリティ, 認知科学・心理学] |
どこぞの健康雑誌のダイエット特集で「脂肪炎上」という見出しが使われていて、どこぞの社会学の先生が「日本語としておかしい」云々を根拠に批判していた、という話を聞きました。激しくどうでも良い話ですね。こんなのはインパクト勝負なんで、コピーライターだってわかってやってるワケですし。
ただ、もう少しメタ認知してみると、翻って我々ユーザビリティ屋だって似たようなことをしてる可能性が大いにあります。「ゴミを入れたら膨らむゴミ箱なんてこの世に存在しないんだから、そんなメタファーは適切ではない」なんて指摘をしても、世の中の人は多分誰も困っていないワケです。むしろ親しみがわいてポジティブな評価や効果を得られていることでしょう。
我々は何かについて専門家になり、人が知らないことを知ってしまうと、それを知らない人に対して教えたくなります。おそらくその感情の奥にあるのは、人より優位に立ちたいといった類のものでしょう。マズローの五段階欲求説で言えば、承認欲求(社会的に評価されたいっ!)のあたり?この欲求を理性的に制御できないと、つい他者を貶めることで相対的に自分の自尊心を満足させる方向に走ってしまいがちになります。そんなコミュニケーションはまた別のネガティブな感情を呼びますし、建設的ではないですよね。
ユーザビリティ(あるいは認知科学)は実世界で役に立ってナンボのショーバイです。常に実効性を重視し、個人の自尊心を満足させるための道具にはしないようにしたいものです。
元々からしてユーザビリティ屋は“ダメ出し”が仕事なワケで敵を作りやすい。そんな中で、「デザイナーの奴らはこんな基本的なことも知らない。ユーザのことがなんにもわかってない。」なんて態度を丸出しにしていたら議論になるワケがありません。戒めていきたいものですね。
以前のコラムで、 「人は自分が理解していることは、同様に他人も理解できる」と思いこんでしまいがちな性質をもっているという研究を紹介しましたが、逆に「ある事柄について知っているのは自分だけ」とか「最近知ったことは、まだ他人は知らないでいる」などと思いがちな性質なんてのもあるかも知れませんね。あるいはその情報価値に対する評価なのかも知れません。「自分にとって大事なことは、他人にとっても大事である」って思考なのかな?
折しも、Normanが「エモーショナルデザイン」で、ユーザビリティ屋もデザイナーも設計者も、自分の価値観を他セクトに押しつけるだけでなく、協調して製品開発しないとダメだよ、と諭しておられる話と符合しますね。
ひとつ前のエントリで触れた、人類が総体として賢くなるために乗り越えて行かなければならない壁のひとつだと思います。
| リコーさんのサイトで『古田さん、それって使いやすいですか?』連載開始 | [ ユーザビリティ] |
"使いやすさ"への取り組み / 古田さん、それって使いやすいですか? 第1回 | ricoh JAPAN
縁あって、株式会社リコーさんの「“使いやすさ”への取り組み」コーナーに月イチで連載コラムを掲載していただくことになり、その第一弾が公開されました。
消費者の方がユーザビリティに興味を持ってくれるような内容で、という依頼だったので、わかりやすい事例を交えつつ、ユーザビリティを基準にした製品選びのツボを毎回ひとつずつ紹介していけたらと思っています。あんまり、めだって他社製品を紹介できないとか、自分のサイトで書くのとは違った制約もあったりしますが、なんとか上手い事例を見つけつつ頑張っていきたいと思います。
是非感想、要望などお寄せください。
| ユーザテストやってみたい方いますか? | [ ユーザビリティ] |
ユーザテスト体験会みたいなものをやってみようかなと。
Makotoさんがボランティアで学生相手に要求収集のワークショップをやった、とか最近、あちこちで皆さんが頑張っておられるのを見聞きして、σ(^^)もこの業界でできる貢献をもっとしてかなきゃ、とガラにもなく思ってみたり。
で、ユーザテスト体験会。どんなものかというと、ユーザビリティ活動を現場に取り込みたいと思ってたり、卒業後はそっち系で職探ししたいと思いつつもなかなかユーザテストというものを体験する機会がない、という方達に集まっていただいて、簡単なユーザテストを実施してみましょう、というカンジですかね。ユーザテストって、多分本で読むより自分で参加したり実施したりする方が早道な類のシロモノなので、今そういう機会に恵まれない人が、身近で自身で実施できるようになるだけの最初の一押しだけして差し上げられれば、後は連鎖的に現場に浸透していくんじゃないかなぁ、と期待してみるワケです。今はとにかく現場にユーザテストを実施できる人の数が足りません。おかげさまでσ(^^)がなんとか食べていけてるってのはあるんですが、やっぱりユーザテストなどのユーザビリティ評価を通ってからリリースされる製品の数のケタを増やしてかないと、世の中の「使いやすさ」の底上げは難しいなと思うんですよね。
もちろん質のことを言い出せば色々と奥が深い部分や注意点も多々ありますし、誰もが教科書的に正しいテストをすぐに実施できるようになるかと言えばそうでもないのかも知れません。でも、きっと全くやらない現場よりは見よう見まねの手習いテストでもやる方がずっと良いと思います。実際にやってみてわからないとか難しいと思えるところが出てきたら、今ならいくらでも相談できるところはるワケですし。まず「これなら自分でもやってみられるかも」と思って最初の一歩を踏み込んでいただけるきっかけ作りができたら、と思うんですが、どうでしょうね?ニーズありますかね?
追々要項が固まってきたら正式に参加希望者を募りたいと思いますが、まずは簡単にアイデアとしてブログに書いてみて、皆さんのご意見を伺ってみたいなと。
現時点の思いつきを羅列すると、
・対象はメーカーやソフト&Web制作会社などの現場でユーザビリティに関する取り組みをしてみたいが、どこから手を付けて良いかわからずにいる方、それ系の就職先に興味を持つ学生さんなど。
・最初にこちらで簡単な入門座学を実施する。
・貸し会議室などを借りるのに多少実費負担をしてもらうことになるかも。1セッション分くらいなら機材は手持ちでなんとか。逆に多少高くついてもちゃんとした施設でやりたいという要望が多ければ、ノーバスあたりでマジックミラー付きのテストラボを借りるのもアリ?ラボ構築まで視野に入れてらっしゃる方なら、そういうのも参考になるでしょうね。
・経過や結果をWebで公開すれば、それを見た方の参考にもなるでしょうし、もうちょっと本格的にやれるようになれば、学生さんが就職活動時に「ここで基礎はサラッと流して来ました」とか言えるようになる?(ウチにもっとネーム・バリューがあればねぇ...)
・テスト対象は、参加者の興味次第でなんでも良いと思うんですが、現場からの参加な方に持ち込んでいただいても良いかなとか。あるいは「タダでデータが取れるならウチの製品使ってくれ」とか「将来、現場にユーザビリティ屋が増えるんならお手伝いしましょう」などと言っていただける企業さんも募集。
・参加希望者が増えてきたら、メンター(導師)さんも募集
・以前ノーバスで日本語版作成のお手伝いをした「ユーザビリティの秘訣230」なんかを参考図書としてお土産に渡せると良いなぁ。安く買えないか交渉してみようw。
とまぁ、とりあえずそんなカンジですかね。5人くらい集まればできるかな?準備できる機材数とか考えると3人とかでも良いんですが、部屋を借りるコストパフォーマンスが悪いかなと。逆に言えば部屋の問題だけクリアになれば何人からでも。交通費が捻出できれば全国どこでも行きますよ、えぇ。
P.S.
よーし、カッコ良い名前考えよう。通称「柘植学校」みたいな(←アニメ好きw)。「道具眼塾」とか。
| 名刺誤記のお詫び | [ ユーザビリティ] |

先月の転居後、暫定的にレーザープリンタで作成していた名刺に誤記があることが判明しました。大変申し訳ありません。
郵便番号が231-0033とありますが、正しくは242-0003です。
右のデザインの名刺を2004年8月下旬から9月頃にお渡しさせていただいた方は、大変お手数ですが、お手元の情報の確認、更新をお願いいたします。現在正式版を印刷所に発注しておりますので、機会を見て改めてお渡しさせていただければと思います。
なお、名刺管理を電子化されている方の省力化のため、vCard形式、Microsoft InterConnect形式、QRcode画像形式などの名刺ファイルを用意しております。ご入り用の方はご連絡下さい。
ご迷惑をおかけしますが、今後とも何卒よろしくお願いいたします。
また特定カテゴリのみ御覧いただいている読者層を考慮し、便宜上「ユーザビリティ」カテゴリでご報告させていただくことも重ねてお詫びいたします。
| Webでもラジオボタンの文字ラベルをクリッカブルにしよう | [ プログラミング, ユーザビリティ] |
出てるところでは散々既出でしょうけど、JavaScript小ネタをば。
ラジオボタンは、デスクトップOSのGUIでもHTMLでも一般的な選択ウィジェットです。しかし、Webの上で使われるHTMLフォームのそれには、やや不便な点があります。それは文字ラベル部分をクリックして選択することができない点です。
先日、とある制作業務の中でこの不満をなんとかしてやろうと思い立って、以下の方法を編み出した(?)でご紹介します。
下の例を触ってみて下さい。一般的なINPUTタグの書き方だと、文字の部分をクリックしても何も起こりません。
これに、以下のようにJavaScriptを書き加えると、
すると、ほぅら、
Windows上のアプリと同じように、ラベルをクリックできるようになりました。クリック反応エリアが広がるので、ユーザが項目を選択するのがグンと楽になります。
UL&LIタグを使わない場合は、文字ラベル部分をSPANタグあたりで括って、そこに書けば良いでしょう。ポイントは、同一のnameがついているラジオボタンを、[0]、[1]のように呼び分ける点ですね。
そういえば、最近いつのまにかGoogleが対応したみたいですね。ソース読んでないので、どういう方法で実装したのか不明ですが。きっとブラウザ汎用性とか研究しつくした上での実装だろうから、このやり方よりも洗練されてる予感。まぁ、実装方法はどうあれ、広まっていって欲しいですね。
ロックマンさんより、JavaScriptを使わなくてもLABELタグで同じことを実現する方法をご指摘いただきました。コメント欄もお読み下さい。
| 無線LANで音楽を飛ばすAirTunes | [ ユーザビリティ, 製品ニュース・レビュー] |
アップル - AirMac Express [公式サイト]
ITmedia ライフスタイル:iTunesをワイヤレスで†アップルが「AirMac Express」発表 [ITmedia]
やっぱりAppleはこういうのウマいなぁ。無線LANアクセスポイントとしては全然欲しくないけど、AirExpressにつないだスピーカーがiTunesから認識されて離れたところのスピーカーを鳴らせるAirTunesという機能はイケてます。マシンに直接USBオーディオなどの外部スピーカーを追加すると、システム・ビープなどの音もそっちから出たりと、ソフトによっては不具合が出るんですが、こういう仕組みなら純粋に音楽だけをリモート・スピーカーで鳴らせるワケですね。
ファイアウォールとかUSBとかいらないからAirTuneに特化て1万円を切ればなぁ。複数個欲しいもの。
Appleがユーザビリティ・ラボを閉鎖したりしたと聞き、あそこの評価プロセスに興味を失って久しいですが、こういう製品デザイン、というよりユーザ・エクスペリエンス・デザインをするプロセスって興味ありますね。既存のユーザビリティ業界でやられている要求分析だとかそういうものと根本的に違ったアプローチをしてるんじゃないか、とすら感じます。
| 他人に聞こえない音声認識 | [ インターフェイス, ユーザビリティ] |
スラッシュドット ジャパン | 非可聴つぶやき声で音声認識 [Slashdot]
側にいる人に聞こえない、通常の数千分の一の音量で利用できる音声認識技術ですって。PCやPDAへのコマンド・インターフェイスとしても興味深いですが、喉頭ガンなどで声帯に傷害がある人の代わりに音声合成エンジンと組み合わせて話させることもできるということなので、普通に会話音声が取り出せるってことですね。なんか攻殻機動隊の電脳通信みたいで萌えますね。
ユーザテストで進行役をやってる時に、被験者に悟られずに観察室と会話ができたらウレシイなぁ。電車や公共の場所での迷惑ケータイも解決すんのかな。
でも、数千分の一の音量のつぶやきってピンと来ないな。実際、どれくらいの感じで話せばいいんだろ?
| ユーザビリティ屋の選別方法 | [ ユーザビリティ] |
ユーザビリティの資格認定の議論が盛り上がっています。欧米ではナンチャッテ・ユーザビリティ屋が横行していて業界全体の信頼が脅かされているようです。日本でもMLがありますが、客観的な指標を決めるのは難航してるみたいですね。
先日業界人で集まったとある飲み会の場で出た話なんですが、ファーム単位の比較という意味では、計画書のコンペみたいなシステムを作ったらどうでしょうね。検証したい内容や付随する制約条件を決めて、その中でどういう評価プランを提示できるかを競うワケです。この世界、実行力はもちろんですが、最初のプランニングのセンスがかなり重要になってきますんで。
具体的なタスク提案なんかは対象製品を実際に触らないと詰められないので、どこまでを提案に入れるかって問題はあるかも。まぁ、普通に見積もり出すくらいの精度でいいんじゃないですかね。
いっそ見積も付きの公開入札みたいにするのも面白いけど、プレゼン勝負みたいになりそうだな。テキストと簡単な図のみとかにするとか?