eTilTran補正でノンブル領域を活用するメモ

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bREADERが便利すぎ、『境界線上のホライゾン』が面白すぎて自炊率が上がっている今日この頃です。同シリーズの文庫は900ページ近くある巻も多く、とても紙で読んでられないので電子化は必須です。bREADERはMeTilTranよりもリフロー誤爆が少なく、極端にスキャン画像が傾いてなければほぼ正確に処理してくれるんですが、やはりそれでもゼロではありません。bREADERがページを画像だと判定してリフローを断念すると、普段白黒反転して黒地に白で暗くした寝室で読んでると、いきなり真っ白なページが表示されて「目がーっ!」となるのでダメージデカいですw(まぁ本来の挿絵でどのみちそうなるんですが)。

さりとてホライゾンの様に900ページもあると傾き補正のチェックも一苦労なんてもんじゃありません。それにあまり本文に目をやると思わぬネタバレをしてしまうリスクがあります、というか実際にIIの下巻を自炊していてやっちゃいましたorz。

ということで、ページが傾いているかを本文を見ないで簡単にチェックする意味も含めてノンブル領域を基準とした補正について研究してみました。ノンブル領域とは、Office的にいうヘッダやフッタにあたる領域のことで、小説だとページ番号や章タイトルなどが入っていることが多いです。左右のページそれぞれでこの領域に文字が入っていることを利用し、eTilTranはこの領域を基準にした自動調整をすることができます。

1. ノンブル領域を指定

eTilTranに画像ファイル群を読み込ませる時に出るダイアログで、ノンブル領域の上下や左右位置を指定しておきます。

2. 領域設定を修正

ノンブル位置を指定して画像ファイル群を読み込むと、自動的に奇数ページ、偶数ページそれぞれのパターンを解析し、テンプレートを赤枠で表示してくれます。ページ番号を囲う小さな枠がノンブル領域、本文を囲うのが基準領域です。本来ノンブル領域は常に一定の位置に表示されるので、逆にここでカーソル上下左右で画像を移動してこの枠に収まるように調整してやれば、本文ともども一定の枠に収まってくれることになります。またノンブル領域がある程度長ければ傾き補正が上手くいっているかどうかも見て取りやすいわけです。

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章タイトルが表示されていても、大抵はページ番号部分だけを囲む様に設定されるので、これを図のように章タイトルまで含む様に横幅を広げてやります。ツール->領域設定を選ぶか、右サイドバーで同名のボタンをクリックして、領域設定ダイアログを表示します。

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マウスで直接矩形指定することはできず、上記ダイアログで「変更」ボタンを押して数値を書き換えます。横幅だけ伸ばすなら「W:」の値を増やせばOKです。XY位置は画像側をズラして調整すればいいのであまり気にする必要はないでしょう。

3.ページ種別を正しくセットする

次の一括自動処理を実行する前に、「漫画」「縦書」「横書」「不明」といった種別が正しいかチェックします。これはノンブルがない挿絵や口絵といったページに無駄な影響を抑えるためです。ほぼ自動で問題ないので、例えば「縦書き」に分類されているのに「計測°」欄が「不明」なページを探せばたいてい挿絵だったりするので、そのページの種別を「縦書」以外に変更しておきます。

4. 画像を基準枠に収まる位置に自動調整する

いよいよノンブル領域に実際のノンブルが収まるように一括調整をします。ツール->自動領域補正を選択しダイアログを開きます。

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注意すべきは、ノンブルの内容や位置が見開き左右で異なるレイアウトの場合、奇数ページと偶数ページで別々に処理すべきという点です。ページ番号の桁数や章タイトルの長さによってノンブルの幅も違うので、「ノンブル基準」欄を左側のページでは「左端合わせ」、右側のページでは「右端合わせ」にしないと上手く合ってくれません。「奇偶」欄で処理対象ページを選べます。また「種別」欄で「縦書」を指定するのもお忘れなく。

これらをセットして「補正」ボタンを押せばさほど時間もかからずに処理が完了します。

 

この処理自体は傾き補正には影響しないっぽいのですが、自動傾き補正が大きく誤爆していないかをチェックする効率はかなり上がる気がします。つねにノンブル領域部分をにらみながらページをめくっていけばいいからです。ただ章タイトルがなくページ番号だけの方は傾きを発見しづらいですが…

eTilTranはもう何年もお世話になっていますが、まじめにいじるとまだまだ伸びしろがあるものです。

 

というか、次にスキャナを買う時は、もしくはbREADER専用に買い増すとしたら、画質は二の次でいいのでとにかく傾きが抑えられたモデルを選びたいですね。

One thought to “eTilTran補正でノンブル領域を活用するメモ”

  1. とにかく傾き補正を重視した自炊レシピメモ

    bREADERで快適に小説を読む為の自炊研究の続き。前の記事では、ノンブル領域を目安に素早く傾きがヒドいページを見つける方法を模索しましたが、これ自体が傾…

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