MacOSXで使えるユーザテスト記録ツールSliverback2.0

Silverback — guerrilla usability testing

いつかiSight付きMacを買ったら試してみようと思っていたユーザテストツールSilverbackを使ってみました。

このツールはMacOSX向けのユーザーテスト用スクリーンキャプチャーツールで、

  • iSight(MacBookなどの液晶画面に内蔵されているWebカメラ)で被験者の表情を撮影できる
  • クリック箇所などにマークを表示できる
  • Apple Remote(赤外線リモコン)でタスク境界やハイライトのチャプター入れができる
  • $69.95とお手ごろ価格

という特徴を持っています。Windowsでユーザテスト用画面記録ツールとしては、CamtasiaやMoraeが有名で、あれもクリック箇所に波紋を合成してくれて、「ボタンではないのにクリックした」というのが後から見て取れるよう工夫されています。この機能のためだけにフリーのキャプチャーソフトではなくCamtasiaを使っているといってもいいほど、ユーザテスト記録には重要だと思っています。Silverbackはこの機能を押さえつつ、Camtasiaの1/4程度のお手ごろ価格というのがありがたいですね。そしてiSight搭載Macなら気軽にどこでもテストができるフットワークの良さ、まさにコピー通り「ゲリラユーザビリティテスティング」というわけです。なお、かけてるのかどうか不明ですが、本ツールの売り上げの1割はゴリラ保護に使われるんだそうです。あと、どうも日本語版が存在するっぽいんですが、公式サイトからリンクもないしググっても見つけられませんでした。

ちなみに、今気づいたんですが、Camtasia for Macなんてのも出てたんですね。こちらはWindows版と違って$99で買えるみたいです。追ってこちらも試用してみます。

■MacBookAir 11’でも使えましたが、ファイルサイズェ…

Core2 Duo/1.4GH、4GBメモリのMacBook AirでもWebブラウジング程度のタスクなら普通に全画面キャプチャ+iSight撮影できました。残念ながらAirはApple Remoteに非対応なのでタスク区切りやハイライトシーンなどのチャプターを入れることができません。是非なにがしかのBluetoothデバイスで代替できるようになってほしいですね。

2010.12.15追記: RemoteBuddyというソフトで色々なデバイスをApple Remoteの代用にできました。こちらの記事をどうぞ。

出力形式は「Full」設定でmovコンテナ、コーデックはApple Animationなる形式。iSight画面を320×240で合成した状態でなんとビットレートが20MB/sもあります。2分で341MBにもなりました。単純計算で1時間10GB近くになります。デジタル放送も真っ青、Blu-rayに迫るレートです。さすがにビットレートが高いだけあって、QuickTime Playerで再生するとかなり綺麗で滑らかです。これはもっとも短時間で出力できる形式で、より小さいフォーマットに変換出力もできますが、少なくともテンポラリとしてそれくらいは領域を確保しておく必要がありそうです。保存時点では画質設定できますが、記録時にはフル画質でしか記録できない模様。プロジェクトファイルを覗いた感じ、画面キャプチャが200MB、iSightキャプチャ(320×240)が43MBありました。外付けディスク必須かも知れません(せっかくの機動性が…)。ただ思ったより変換(出力)時間はかからず、感覚的には実時間+α程度で終わってる印象。そうは言っても1時間のセッションごとに変換出力1時間かかってたら現場では使えませんが。少なくともAirでやるような作業ではないとw。。以下、2分の録画を変換してみた数値です。

画質設定

Full

High

Medium

Medium
カメラ無

Law

出力サイズ

341MB

35.9MB

25.8MB

19.5MB

8.3MB

コーデック

Apple Animation

MP4

H.264

H.264

H.264

Mediumまでは文字もしっかり読めてほとんど劣化を感じない、Lowは論外って感じです。ただし変換時間は長め。また解像度を100%、75%、50%、25%と指定もできます。50%でもかなりボケますがなんとか文字は判別できるレベルです。ちなみにMediumの50%で8MBになりました。バランス的にはMediumの75%辺りが良さげ?

Windows版Camtasiaの場合、専用コーデックでドットバイドットでもかなり低いビットレートでかつ変換時間無しで綺麗に録画できるので、この点では不利ですね。ただ、QuickTime形式だと汎用性は高そう。CamtasiaはAVIで出力した場合でも、TSCCという専用コーデックをインストールしないと再生できないのが難点です。その辺、Mac版がどうなのか別エントリで検証してみたいと思います。

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