Nielsenに反論。音声認識は非効率か?!

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Alertbox: 映画の中のユーザビリティ — 間違いトップ 10(2006年12月18日)

7. Star Trek の喋るコンピュータ

 未来のコンピュータ予想で、音声によるインタラクションは、昔から永続的に人気のあるものだ。これまで注目を集めてきたもう 1 つの UI 技術である 3D よりも、人気があるのではないかと思う。音声認識には使い道があるものの、毎日行うようなインタラクションの大半には、3Dよりも適さない。なぜならそれは、データとして豊富ではない伝達方法だからだ。何かを言葉で特定するのは、目にみえる画面上で選ぶよりも、難しいのだ。

 むぅ、これはNielsen博士ともあろうお方が異なことをおっしゃる。 音声認識フェチ、トレッキーとしてw反論せざるを得まい!

 スタートレックをちゃんと観ていればわかると思いますが、なにも全てのコンピューター操作を音声でやりまくってる訳ではありません。船の操舵などはGUI+タッチパネルで行いますし、シビアな操舵が必要な時はジョイスティックに切り替わったりもします。ちゃんと適材適所で使い分けているワケです。その上で、戦闘でパイロットが傷ついて操舵不能になった際には、「コンピュータ、防御シールドオン。地球にコースをセット。最大ワープで発進!」というように、操作に不慣れな非戦闘員が音声操作できるようになっているのです。

 実際、GUIと音声認識に適不適はあっても優劣はつけられません。たとえばカーナビで山手線の駅名リストから目的の駅を選択する場面を想像してみれば、必ずしもGUIが効率的だとは言い切れないでしょう。スタートレックには、「アールグレイ、ホット」と名前を言うだけであらゆる星のあらゆる料理、飲み物を瞬時に合成してくれるフードレプリケイターという機械が登場します。もしこれが、目的の料理名をメニュー形式で一覧から選ばされたり、キーボードで入力する設計だったらと思うとゾっとしますね。項目数の膨大さもさることながら、食堂では往々にしてすでに手が塞がっていることも多いからです。

 まとめると、音声認識が有利な場面は、

  • 操作フローを知らなくてもダイレクトに指示が出せる
  • 選択肢が膨大になるケースで効率が良い
  • 手がふさがっている時や別のタスクから目が離せない時でも操作できる

などが挙げられるでしょう。もちろん、実用レベルの認識率が実現できれば、の話ですけどね…

 博士は冒頭で「ハリウッドが表現するユーザビリティは、間違いだらけだ。」と書いてますが、実際には彼らの方がよっぽどUIの適材適所について深く考察しているのではないかと。どうせスケープゴートにするなら、『ナイトライダー』や『2001年宇宙の旅』のような自我をもって自然言語対話をするようなモノの方が適切だったのではないでしょうか?まぁ、

 トレッキーは怒らせると怖いぞ!!

てことで。 

 更に余談ながら、ツッコミついでにいえば、

2. タイムトラベラーが今のデザインを使いこなせる

未来から来た人だったら、知識が豊富なため、現在のシステムをより簡単に使いこなせると思うかもしれない。それは間違いだ。過去からのタイムトラベラーのように、彼らには、画面表示されているものを理解するための概念モデルが欠落している。たとえば、コマンドラインをみたことがない人や、コマンドをタイプして実行したことがない人は、DOS の時代を生きた人よりも DOS を使いこなすのに苦労することになる。

なんて話も、スタートレックの脚本家はとっくに気づいていて、『劇場版スタートレック4 故郷への長い道』で23世紀から20世紀にタイムスリップしたクルーが、Macのマウスをマイクのように手にもって話しかける、というシーンがありますね。

 

 

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