D.A.Norman新刊出ました。

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お師匠様のお師匠様であらせられるD.A.ノーマンの新刊「The Design of Future Things」の邦訳「未来のモノのデザイン」が発売になったようです。原書に比べて地味めな表紙ですね。

早速注文しよっと。


5秒テスト ~ Webページのファーストビュー記憶テストを簡単に実施

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Webページを五秒間瞬間提示して、何を覚えているかを書き出すテストを簡単に実施してくれるfive second testというサイトが百式で紹介されてました

σ(^^)もよく一定時間閲覧をしてもらった後、ボカしを入れた画面写真を提示して、「ここは何でしたか?」という記憶テストをすることがあります(過去記事)。ユーザがどこに着目していたか(あるいはしていなかったか)を検証する為です。それのもっと極端なものを簡単に、しかもネット越しに実施するというワケです。

1. メールアドレスと名前、そして評価したいページのスクリーンショット(1MB未満)を登録すると、テスト用のURLが送られてきます。

2. 被験者がそこにアクセスすると、スクリーンショットが5秒間表示された後、下記のような覚えていた要素を羅列するフォームが表示されます。5秒という時間は今のところ変更できないようです。

five-second-test---A-simple

3. こんな感じのメールで記入結果が届きます。

You have received feedback on your five second test:

古田 had the following to say:

1: ロゴ
2: 過去記事

お手軽な反面、かなり単純な作りですね。メール文面も、カンマ区切りとかにしてくれたらExcelとかにコピペしての集計が楽になるのに(自由記述文だからそうでもないか)。

5秒という時間はなにか根拠があって決められてるんですかね?ユーザは5秒でそのサイトをそれ以上見るかどうか決断している、とかなんとか。

また、テスト終了後にはデータを削除するリンクも用意されていますが、やはり開発中の試作画面などは外部サイトにアップロードするのを躊躇うことも多いでしょう。仕組みとしては至極簡単で、たぶん1時間もつくれるので、仕事でやるとしたら同じものを自作する方が良いかも知れません。ただ、本当にちょっとした試行をその場ですぐに実施できる(たとえば営業の場とか?)のは有益かも知れません。

格安の簡易アイトラッキング調査サービス

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【アイトラッキング.jp】あなたのサイトにユーザーの視線を!

ちょっとアイトラッキング調査(アイカメラでユーザがWebのどこを注視しているか調べる手法)のことでググっていてたまたま見つけました。1年ほど前に開始されたサービスのようです。

  • ユーザテストを実施しなくてもアドレスを指定すればアイトラッキングの様子をムービーにして納品
  • 被験者一人1万円~(増えるごとに割引になる)
  • タスクも指定可能

アイトラッキングは本格的な装置を買うと数百万するので、これは破格ですね。

気になるのは、

  • 被験者は性別しか指定できない
  • 主にこの会社の社員の方がやってるっぽい
  • 受注過多でかなり待たされるっぽい
  • タスクはどの程度まで複雑なことに対応してもらえるのか?
  • プロトタイプ評価の場合、一時的にインターネットからアクセス可能にしなければならない

という辺りでしょうか。毎日こればっかやってる人のデータだけだとちょっと公平性に欠ける気がします。年齢層やPCリテラシーも固定だと、我々が普段おつきあいしている様なクライアントの多くには納得してもらえない気も。タスクも単に「○○の商品を探して購入する」というレベルだと限界がありそうです。外部アクセスの問題は、まぁ認証技術を組み合わせればなんとかなるかな?

ただいくつかの制約を前提にしてもこの価格は画期的ですし、実際人気もあるみたいですね。覚えておいてクライアントさんへ提示できる選択肢の1つとしておきたいと思います。アフェリエイトとかやってないかな(笑)。

ちなみに、もう少し本格的なユーザテストと組み合わせてアイトラッキング分析をしたい場合は、ビービットさんやエクスカルさんなどがサービスを提供されています。また今回ご紹介した三社が採用している非装着型のアイカメラ「アイトラッカー」を販売しているtobiiさんでは、システムのレンタルも検討していると営業さんが話していたらしいので興味がある方は問い合わせてみると良いかも知れません。

『古田さん、それって使いやすいですか?』第37回掲載

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最近またお知らせをサボってましたが、リコーさんの連載が掲載されました。

“使いやすさ”への取り組み / 古田さん、それって使いやすいですか? 第37回 | Ricoh Japan

iPhoneネタです。あちこちで聞かれる「どうなの?そんなに使いやすいの?」って問いにσ(^^)なりの回答を出してみたつもりです(最後の段落)。

ちなみにこのリコーさんの「”使いやすさ”への取り組み」コーナーがRSSに対応したようです。σ(^^)以外にもユーディットの濱田さんの連載などの新着もチェックできますので、是非ご利用下さい。

『古田さん、それって使いやすいですか?』第30回掲載

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 ご無沙汰しております。一応生きています。

 リコーさんでの連載が掲載された模様なのでお知らせ。って、これすらも27回以降途切れてましたね。すみません。

“使いやすさ”への取り組み / 古田さん、それって使いやすいですか? 第30回 | Ricoh Japan

 30回かぁ。はやいもんです。

 本当は、先日母校である中京大学にお呼ばれして学生向けに某インスタント焼きそばの評価演習をしてもらった話を紹介しようと思ってたんですが、ちょうど風邪をひいてそれに絡むエピソードが発生したので急遽差し替えました。焼きそばネタは来月。

 ということで、これから圧力IH炊飯器を買われる方は、内蓋に着目ですぞ!

『古田さん、それって使いやすいですか?』第27回掲載

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"使いやすさ"への取り組み / 古田さん、それって使いやすいですか? 第27回 | Ricoh Japan
 すみません。26回のお知らせすっ飛ばしてました。まとめてになりますが、更新をお知らせします。
 明らかに他社製品を題材にしたネタだったのでちょっとビクビクでしたが、無事掲載されました(笑)。
 まぁ、別にiPhone自体を紹介することを目的としたワケではないんですが、ユーザエクスペリエンスの大切さを説明するのに、やはりApple製品は良い例なんですよね。
 これ書いてた当時、自分でも買おうか悩んだんですが、ほぼ同じUIのiPodが出るという噂があったので待ってみようと我慢し、結局iPod touchを発表の日に早朝まで起きててポチっとしました。早く届かないかな~。

『古田さん、それって使いやすいですか?』第25回掲載

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"使いやすさ"への取り組み / 古田さん、それって使いやすいですか? 第25回 | Ricoh Japan
先月分が掲載されました。3年目に突入して、もっと身近なネタを扱おうということで、リコーさんのデジカメ、Caplio GX100を触ってのレビューです。色々神経使いました(笑)。

コンピュータというものの本質

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■不幸な定型作業

 先日、とある現場で、Webフォームからメール送信された顧客情報を表計算ソフトベースのデータベースにひたすらコピー&ペーストする、という作業をしている風景に出くわしました。メールには各記入欄のデータがカンマ区切りで1行になっており、そこだけを選択してコピペする、という超単純作業です。ところがその数が二千数百件あるらしい。だいぶ頑張った後らしく、あと八百件程度だと言う。当人曰く、「1時間で100件くらいできてます」と言う。あと8時間もこれするんですか…

 お節介なσ(^^)は、いくらなんでももう少し効率的な方法があるだろうと思い手伝ってあげることにしました。そこで使っていたメールソフトは、メールボックス毎に1つのテキストファイルで保存する方式だったので、それを適当なテキストエディタで開いて文字コードをJISからShiftJISに変換した後、Linuxマシンに送ってgrepコマンド(条件にマッチした行のみを取り出すテキストフィルタ)にかけてお終い。具体的にLinuxマシン上でしたことは、

cat mail.txt | grep ,2007- > db.csv

と打ったのみです。mail.txtの中身をgrepに渡し、grepはその中で「,2007-」という文字列を含む行だけを選別、それをdb.csvというファイルに保存、という意味です。全ての作業で三分とかかりませんでした。残り800が2,500だったとしても同じだったでしょう。

 世の中、こういう不幸がまだまだたくさんあるんだな、世界の経済ってこうして回ってるんだなと思うと、空恐ろしくなりました。世の中全てのニーズを拾えたら、grepで一財産築けるんちゃうか、と思ったほどです。

 ここで問題にしたいのは、Linuxやgrepみたいな便利なものを知らない人が多すぎる!ということではありません。ことはgrepに限ったことではないのです。(ちなみにWindows上で使えるgrep実装もたくさんありますよ)

■コンピューター=計算機というメタファー

 本来、コンピューターとは「計算するモノ」という意味です。ちょっとコンピューター歴の長い人は「計算機」と呼んだりもします(今時の若者に言ったら電卓のことかと思われちゃいますね)。そういう人たちにとって、コンピュータとは、「定型処理を高速に処理するための装置」です。そもそも軍が大砲の弾道計算をさせるために研究開発されたものだったりしますしね。だから、今自分の目の前にある課題の中で、文字通り“機械的に”処理できる部分はないかを意識し、可能であれば簡単なスクリプトやマクロを作ったり、時にはプログラミングまでします。時には自分の技量を超えていたり、わざわざ道具をゼロから作っていては元が取れないと感じたときでも、ネットなどで既存のツールがないかを探してみることでしょう。

 一方で、“パソコン”やインターネットの普及を期にコンピュータに触れ始めた人は、それが「計算するモノ」だというメンタルモデルを持っていないんだろうと思います。Apple Computerも社名からComputerをとっちゃうご時世ですもんね。彼らは、もはや「PC」が本来なんの略であったかを知ることもなく、Wordで文書を作り、メールを読み、Webを閲覧するための道具であり、プリインストールされたソフトウェアのみの中でできることをする、という感覚でしょう。実はWordひとつとっても、マクロなど合理化のための機能はゴマンと搭載されているのですが、「そういうことができるはずだ」という意識がまずないので、メニューやヘルプを探索してみようとすら思わない。昨今の機能競争時代、思いつくほとんど定型作業はなんらかの自動化の手段が用意されているというのに、永遠に気付かれないままでは、使う側も作った側も不幸ですよね。

 そんなところにも、コンピューターを使いこなす人とそうでない人、より効率的なやり方を模索できる人できない人の差が生まれる一因があるんじゃないかなと思いました。一言で言えば「機械が得意そうなこと=論理的に判断ができ、定型的に処理を加えられる内容、を切り出すセンス」とでもいいましょうか(全然一言じゃないな…)。具体的にその実践に必要なスキルを持っているか、探せるか、という以前に、まず「あ、これは機械まかせで省力化できそう」と気付けないと始まりません。

 さて、そういうセンスはどうやって磨けばいいんでしょうね?半導体素子の論理回路に関する知識でしょうか?世界初のコンピュータENIACが弾道計算という単一の目的のために作られたんだぜ、という歴史的背景を知ること?良い事例に数多く触れること?そもそも、小学校からコンピュータに触れている今の子供達には自然に身についてたりしちゃうんでしょうか?

 そういえば、ウチの父はPCの操作自体はなかなか覚えずに同じことを何度も聞いてきますが、「仕事でとった数十枚の写真を小さくするのが大変。なんか簡単にできる方法ないか?」的な質問もよくしてきます。うーん、単に経営者的に合理化欲求が強く、とりあえずなんでもσ(^^)に聞いてみること自体には心理的障壁が低いだけかも知れません(笑)。

 

 とりあえず、目の前の膨大な機械作業に心が折れそうになった方は、袖をまくりハチマキを締める前に、“マクロ”とか“バッチ”とかいう言葉で検索してみて下さい。WordでもPhotoshopでも大抵なにかしらの手助けにはなるはずです。特にテキストデータの場合は、“正規表現”とかググってみるとシアワセになれるかも知れません(^^)/。

『古田さん、それって使いやすいですか?』第24回掲載

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"使いやすさ"への取り組み / 古田さん、それって使いやすいですか? 第24回 | Ricoh Japan
 リコーさんでの連載が更新されました。
 今回で24回、つまり丸2年続いたことになる。これもみなさんのおかげです。ありがとうございました。
 おかげさまでさらに継続させていただくことになりました。今回の記事にも書いてある通り、小難しい話が続いたので、しばらく具体的に身近な製品レビュー的なものをやっていこうということになりました。お楽しみに。
P.S.
 あ、Operaで開くと表示に時間がかかる問題が解消されたかも…

『古田さん、それって使いやすいですか?』第23回掲載

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"使いやすさ"への取り組み / 古田さん、それって使いやすいですか? 第23回 | Ricoh Japan
 そういえば最近、こちらで報告してませんでした。リコーさんでの連載、更新されました。来月で丸2年になります。早いモノですね。お陰様でそれ以降も継続させていただくことになりました。最近、ちょっと小難しいネタが多かった気がするので、もう少し身近なネタを考えてみたいと思います。