ビデオカメラ用ワイヤレスマイク

 前エントリでちらっと触れた、ワイヤレスマイクユニット[SONY]を購入してみました。

 (前エントリの)コメント欄に書いたんですが、やはり前評通り、本体マイクで録画すると5.1chのMPEG2ファイルができあがるので、PC上での取り扱いでやや問題が起きます。Windows Media Player(=動画眼)の場合、AC3コーデックで一応音は出るのですが、やたら音量が小さいなどの現象が起きています。5.1ch対応の編集ソフトも必要になりますし。

 ユーザテストの記録に5.1chは不要なので、2chで記録したいのですが、DCR-SR100は本体だけでは2ch記録ができません(アナログ出力は2chダウンミックスになりますが)。そこで必要になるのがアクティブインターフェースシューに装着する外部マイクです。

受信機の写真

 で、いくつか選択肢があるんですが、やはり買うならこのハイテク感あふれるBluetoothワイヤレスマイクでしょう(笑)。 もう見るからにサイバーです。まるでSF映画に出てくる電波兵器のようです。型番からして、ECM-HW1[hatena]ですもん。絶対狙ってますって!

 右の写真がレシーバーを取り付けた状態です。電源は本体から供給。スイッチは通常のON/OFFと5.1ch CENTERモードがあります。ONだと内蔵マイクがオフになり、ワイヤレスマイクからの音声のみが2chで記録されます(ただしマイク自体はモノラルのような気がしています)。

 5.1ch CENTERモードの場合、内蔵の4chに加え、ワイヤレスマイクの音声がセンタースピーカー用チャンネルに記録されます。つまり、ホームシアター環境で視聴した場合、セリフ用の真正面のスピーカーからの声に割り当てられるワケです。

送信機の写真

 つづいて左の写真がマイク(送信機)です。このようなネックストラップの他に、クリップやアームバンドも付属しています。スイッチはON/OFFだけです。受信機とのBluetooth接続認証も自動で行われます(数秒)。 電源は単四電池2本。

 内蔵のマイクは無指向性です。この手のマイクは机上で使うと、マウスの音など雑音を広いやすいので、被験者にネックストラップで下げてもらうか、進行役の被験者側の腕にアームバンドでつけるのが良いかも知れません。

 ちなみに受信機側にイヤホン端子があり、ワイヤレスマイクが拾った音をモニタすることができます。最近のビデオカメラ本体はイヤホン端子が省かれてることが多いのでこれは助かりますね。



 で、まだ実戦投入はしていないのですが、テレビの前にマイクを置いて、カメラを持って部屋中ウロウロしたり、戸を閉めてみたりしたんですが、その限りでは音が途切れたりすることはありませんでした。我が家にはIEEE801.11a/b/gの無線LANが稼働していますが、今のところ影響は受けていないようです。電子レンジまでは試してないですが、開発者が30m飛ばすことにこだわった[SONY]というのは伊達ではないようです。

 ユーザテストの場合、音声が途切れるのは致命的だったりもしますが、一方では設定の手軽さもポイントです。品質的に問題が無さそうであれば、強力な評価機材になりそうな気がします。

 来週、某社スタッフの運転教習 兼 最新車種の装備をいじろうぜイベントがあるんですが、例えばバックモニタを試用する際に、車内にこのマイクを設置してドライバの声を拾いつつ、映像は車外から車全体の挙動を撮る、なんてことをしてみようかなと思っています。「私(運転者)はこの辺がギリギリだと思います」なんて発話プロトコルと、実際のバンパーの位置の映像とを同時に録れれば、車両感覚の訓練にはよさそうかなと。

HDDビデオカメラ新調しました(SONY DCR-SR100)

 大嫌いな書類仕事の中でも特に嫌いな確定申告を終わらせた自分への御褒美として、ビデオカメラを買ってあげました(^^)/。

 過去に何度か書いたかも知れませんが、ユーザテストなどのビデオ分析にはシークが速いデジタルメディアが便利です。特に当サイトでは「動画眼」というPC上の動画ファイルを用いる分析支援ツールを作ってる関係上、撮影データを手軽にMPEGなどのPCで扱える動画形式にできることは重要視しています。

 で、従来はVictorのEverio GZ-MC500[do-gugan]を使用していたんですが、いくつか不満がありました。ひとつは4GBのCFメディアを使うため、1セッション毎にデータをPCに吸い出さないといけないこと。もうひとつは外部マイク入力がなかったことです。この機種を買った後に、1.8インチの20~40GBのHDDを内蔵したEverio[do-gugan]が発表され、周りのユーザビリティ屋さんが買ったりもしてましたが、やはりマイク入力は無しで買い換えるには至っていませんでした。

 ユーザテストはそう騒がしい部屋で行うわけではないので、大抵は内蔵マイクでも足りるんですが、時々声が小さい被験者さんがいたり、音響製品など音を出すものを評価する時なんかには、バウンダリマイクやピンマイクが使いたくなるんですよね。

 で、このSONY DCR-SR100[製品サイト]もやはり外部マイクはなくて、発表時にはスルーしていたんですが、たまたま読んだレビュー記事で、アクセサリシューにガンマイクや Bluetoothを使ったワイヤレスマイクユニット[製品サイト] があることを知り、急遽購入に至りました。

 まだ買ったばかりで、実際の業務には投入していませんが、とりあえずのファーストインプレッションをば。

■主な特徴

 前述の通り、ワイヤレスマイクユニットが使え、マイクユニットをここ[製品サイト] の一番下にあるような形で被験者に身につけたりしてもらえば、綺麗に声がとれるのではないかと。 Bluetoothは802.11b/gの無線LANと周波数帯が同じで環境によっては混信の不安はありますが、どうなんでしょうね。通常のガンマイクとどちらを買おうか思案中です。ちなみに本体内蔵マイクは4chで、作成されるMPEG2データはDolbyDigital 5.1ch形式になるようです。ユーザテストで使うには余分なスペックですね。しかもガンマイクをつけない限り2ch記録にはできないようで…

 通常のマイク入力はないので、選択肢は純正のガンマイクかワイヤレスマイクのみになりますが、とりあえずHDD型のビデオカメラでは唯一外付けマイクが使える、というのが、ユーザビリティ業務用としては最大のポイントかと思われます。

 あと、カメラ本体のの操作で、USB経由でつながったPCの内蔵DVDドライブを使って直接DVDメディアにDVD-Video形式の書き出しができる、という点も、ヨサゲです。ユーザテストの記録として残す(あるいは納品する)だけなら手間暇かけて編集などせず、簡単に焼ければ用は足りますしね。年明けに実家の親にEverioを買わせたばかりなんですが、ちょっと早まったなぁと思います(Everioも光学ドライブを直づけできるモデルが出ましたしね)。

 また直接焼くのではなく、とりあえずMPEGファイルをPC側に吸い出すのことも可能で、ちゃんとバックアップ済みのファイルを記憶しており、新規撮影分だけを自動でPCに転送してくれるようです(まだ試してない)。

■ハードウェア全般

 一般的なDVカメラに比べると、あるいは他社のHDDカメラに比べてもやや大ぶりな筐体ですね。業務では三脚での使用が中心でしょうからあまり問題ではないでしょうが、長時間の手持ちだとやや疲れそうな気はします。

 エルゴ的なデザインはさすがSONYというカンジで、右手で持った時の各種操作スイッチの位置が非常にしっくりきます。店頭で手にもってみた瞬間にかなり買う気が強まりました。個人的には久しぶり(というか買うのは初めて)の横型カメラですが、やはりこのスタイルが廃れないのは持ちやすさの点が理由なんでしょうね。

 ただモードスイッチはビデオ->静止画->再生のサイクリック動作で、基本的にビデオカメラで静止画と撮るつもりがないσ(^^)にはやや煩雑ですね。こういうので静止画撮影を兼用する人って本当に多いんでしょうかね?詳しくない人には訴求すると思いますが、ビデオカメラとしては不要なレベルで高画素化することにはり弊害も色々あるんですけどねぇ。この辺りは消費者を啓蒙していきたいところであります。

 形状的に右手でつかむ部分にHDDが入ってそうな雰囲気ですがどうなんでしょうね。だとしたら発熱が気になります。EverioはCFタイプも内蔵HDDタイプも鬼のように熱くなりますからね。初めて使う人に必ず「なんかこれスゴい熱いですけど大丈夫ですかね?」と聞かれrますw。SR100もマニュアルに「高熱になると回路保護のためシャットダウンすることがあります」みたいなことは書いてあるので、それなりに熱くはなるんでしょう。この辺りは追って長時間運用をしてみて報告します。

 もう1点、試用してみて購入に傾いた理由は動作のレスポンスの良さです。電源オンの時間がEverioに比べると圧倒的に速いです。この手のカメラは総じてバッテリの持ちがあまりよろしくないので、AC利用の業務用途はまだしも、普通に外に持ち出して使うには、マメに電源をオフにして節電をすることになるんですが、「あっ」っとシャッターチャンス(って言うんですか?動画の場合)が来たって時にすぐに撮影が開始できるのは有り難いですね。

■GUI

 最近のハンディカムによく見られるタッチパネル式のUIです。秀逸なのは、トップメニューを自分でよく使う項目にカスタマイズできる点ですね。詳細なセットアップの中のフローはやや使いにくいんですが、よく使うものをトップ階層に出しておけば、それほど困ることはないでしょう。ただ、手ぶれ補正や操作音等の単純ON/OFF操作はトップ画面上のボタンをタッチする度にトグル動作で切り替わって欲しかったですね。二値しかないのに、一旦階層を下がらなければいけないのは面倒に思いました。タッチパネルUIのおかげで、本体のハードスイッチ数が非常に少なくなっている点は大きなメリットだと思いますが、従来ON/OFFトグルでできていたような操作の操作ステップ数が増えるようなことはなるべく避けるべきかと。GUIボタンにインジゲータがついていて、トグル動作しような期待をしてしまいがちだけに余計に気になりました。

 あと、更に細かいことを言えば、トップメニューを呼び出すボタンは画面右端にあって、トップメニューでページをめくるボタンは左端なんですよね。続けてタッチするので、同じ側に寄っていたら良かったのにと思います。また基本的にタッチ操作は左手でやるので、右端のボタンは押しづらいんですよね。

 またこれも最近のハンディカムのお家芸ですが、「シンプル」ボタンでメニュー構成を極基本的なものだけに限定して操作を簡単にする機能がついています。同様の機能はSANYOなどのデジカメにもありますが、この機種のシンプルモードは相当にシンプルです。迷い様がないくらい。しかもシンプルボタンですぐに抜けることもできます。画面内の文字表示が大きめになるのも良いですね。

 削除やプロテクトで指定した日付のものをまとめて処理する機能なんてのも気が利いてるなと思いました。「こないだスキーに行った時のだけまとめて消す」なんて使い方ができるわけですね。

■HDVカメラ とどっちが良いか?

 余談ですが、購入時に同じくSONYのHDR-HC3と悩みました。DVテープに1080iのハイビジョン撮影ができる製品ですね。画面を撮ったりするのに撮影解像度が高いのは良いのですが、再生環境が限られるため、σ(^^)のように受託でテストして納品するような使い方だとあまりメリットが活かせないかなと。インハウスで利用するのであれば候補に入れても良いかも知れません。

 HC3も外部マイク端子がないですが、上記のシューで2種類の外部マイクを利用することは可能です。

 また、HC3でなにより感激したのは、テープの出し入れが上からできるため、三脚にとりつけたままテープ交換できる点ですね。σ(^^)がユーザテスト用カメラとしては必須だと思っている要件なんですが、久しぶりに満たした製品が登場して嬉しい限りです。

 HDDでかつHi-Visionな機種が登場すればベストなんですけどね。個人的にはテレビで観る必要性を感じないので、1080iよりは720p希望です。ようするにXacti DMX-HD1のHDD版ですね。PCで観られれば良いし、保存サイズも小さいにこしたことはないので、MPEG4歓迎です。今年中にどっかから出ませんかねぇ…

■追伸

  σ(^^)はこういう機材をいじるのが大好きなので、「テストに有効だ!」というエクスキューズが成り立つとすぐに買ってしまうクチです。しかしペースがペースなのであまり元が取れている気がしません(^^;)。今後は、機材のみの貸し出しサービスも提供を考えていきたいと思っていますので、社内でテストを実施してみたいけれど、機材がなくて、という方はお気軽に御相談下さいませ。カメラはもちろん、エアボード(無線でとばせるモニタ)やストリーミングサーバーなどウチの倉庫には新品同様で眠っている機材がいっぱい(笑)。

ATOK2006がイイカンジ

ATOK 2006 for Windows あなたの日本語入力環境がもっと快適になる。|新機能ダイジェスト
 σ(^^)はここ数年、かな漢字変換はATOKを愛用しています。導入時の理由は、オンラインサービスを使ってマシン間のユーザ辞書同期ができるからです。σ(^^)のように数台のマシンが使い分ける環境だと、単語登録をマシン毎にするのはバカらしく、この機能が発表された瞬間にATOKに乗り換えました。Mac版とも同期できるし重宝しています。
 そして先日最新版のATOK2006がリリース。早速導入してみました。大手ベンダーなのにダウンロード購入できるのも嬉しいですよね。PCソフトの無駄にデカい箱にはウンザリ。
 一番の注目は、上記リンクを辿って一番上に出てくる機能です(アニメーションデモ有)。さきほどブログを書いていて、「舵角」という言葉は変換できませんでした。で、バックスペースで「かく」を消して、「だ」で変換。その後、「かくど」と打って変換、「度」を削る、という作業をしました。ATOK2006はこの作業を監視していて、
「だかく」で【舵角】を変換できるようにしますか?
とポップアップが表示されます。そこでShift+Enterを打てばユーザ辞書登録完了(無視して続きをタイプすることも可能。これはかなり気が利いていますね。
 たいていの人はIMEなんて標準のものしか使わないし、もしたまたま買ったとしても、毎年アップデートするなんて人も、本業が物書きって人でもなければ稀でしょう。そういう意味で、この手のソフトはOfficeと同じくらい、魅力あるバージョンアップを提供するのに必死なワケですが、今回のコレはかなりお気に入りです。出てくる度にちょっぴり嬉しくなりますね(^^)/。「こいつめ、またひとつ、オレ好みに育ったな」みたいなw。
 ATOK2007に向けての希望としては、特定アプリの特定入力フィールドを識別して入力モードを変える機能とか。具体的に言えば、ブラウザのアドレス欄やメーラーの宛先欄では英字モードになるとかってことですね。本来、アプリケーション側で、各入力欄のデフォルトのIME状態を指定することは可能なんですが、海外産のソフトだとあんま気にされてなかったりすることも多いです。それに、日本語ドメイン名やアドレス帳に日本語で登録してある人などもいると思うと、アプリ側で完全に日本語入力を排除するワケにもいかないでしょう。ATOKにはhttp://など特定のキーワードをうつと自動的に英語モードになる機能も備わっていますが、最近はそんなのいちいち打たないし、www.で始まらないホスト名だってたくさんあります。メールアドレスなんてどうしようもないですね。なんで、あるアプリのある入力欄にキャレットがあることを関知したら、IMEの側で制御をしてくれるといいなぁ、と。IME側で検知することって技術的には可能なんでしょうかね?是非ご検討を。>JustSystem殿

プレゼンテーションソフトがテトリスにならうべきこと

 24日のHQLセミナーと本日のTCシンポのパネルディスカッションで久しぶりにパワポを使ったプレゼンテーションをしました(それぞれの感想と反省については近日中に)。

 そこで感じたプレゼンテーションソフトへの要求仕様は、「次のスライドが見えていること」ですね。そう、テトリスで次に落ちてくるブロックの予告が出ているじゃないですか?アレです。

 ある事柄を説明するスライドが2枚A、Bあった時に、ついAのスライドだけで最後まで説明してしまって、めくってみたら今話しちゃった内容が出てくる、なんてことありますよね?そういうことを防止するために、「次にこんなスライドが来るよ」というのがどこかで小さく出ているといいなと思います。今回のHQLセミナーではノートPCを2台並べて、パートナーの人に1枚先行でめくってもらったりして結構役に立ちました。

 パワポはそれに限らずデュアルモニタの活用が不十分ですよね。せっかくTabletPCでペンを使って書き込みができるのに、手元側でノートを参照しつつ、ということが出来なかったりします。手元側がノート込みのビューで、外部出力側がフルスクリーンのスライド、というところまではできるんですが、その状態でペン書き込みができないんです(ペンツールがフルスクリーンでないと表示されないため)。

 その辺り、後発のKeynoteやOOoなんかはどうなってるんでしょうね?ご存じの方がいらしたら教えていただければ幸いです。

iPod Shuffleレビュー

 縁あって今iPod Shuffle(512MB)が手元にあり、試用中です。
 とりあえず軽い&小さい!音質はσ(^^)の耳にはHDD iPodとの違いは判別不能。モーターなどの稼働メカがない分、クリアに感じられるのはプラシーボ効果ですか、そうですか。
 さて、問題のシャッフル機能です。普通にHDD iPod利用中のiTunesマシンに差してみたところ、通常の命名ダイアログが出てました。その後はとりあえずランダムで512MB分転送されたようです。iTunesウインドウの下部に設定ゾーンが現れ、毎回全曲置き換えるかどうかなどの設定ができます。「★★★★★」評価の曲を多めに混ぜるといったこともできるみたいです。USB接続なので毎回512MBや1GBを全部差し替えるのは時間がかかりますね。かといって同じ曲がかかるのもイヤかも。音楽領域を1回のシンクで聴き終わるくらいに絞った上で全入れ替えにするのがヨサゲ。★★★★★曲はそのままで、その他だけ入れ替え、みたいなことはできないんだろうか?


 で、通勤時に使ってみました。「おぉ、こんな曲入れてたっけ。」、「懐かし~」、「この曲なんだ??」の連続なのは楽しい。ただ、「なんだ?」って思った時に曲名をチェックできないし、「あぁ、この曲好きだった。今後も聴きたい」って思ってもOn The Goに追加したり★を増やしたりもできない。シャッフル自体はHDD iPodにもあるワケだし、個人的にはあまりメリットがないなぁ。HDD iPodの価格やサイズが許容できない人向けですかね。
 操作上使いにくい点も。本体もボタンも小さいので、シャツのポケットに入れたまま布越しに操作するのがツライです。ポケットの中で本体が転がってるから、どこがボタンか手探りで探し当てるのが大変。シャツポケ派の σ(^^)にはそれだけで致命的。アームバンドよりはクリップをアクセサリとして提供してほしかったですね。ただ、その手のパーツを引っかけるための凹みなども皆無なスッキリ形状なので、3rdパーティも設計しずらいだろうなぁ。iMacやMac miniで頻繁に利用するUSBなどのポートまで背面にもっていってしまうの同様、デザイン性を最優先の最近のAppleらしいデザインにまた呆れてみたり。

Thunderbirdレビュー

 少し前からメールソフトThunderbirdを試験導入しています。今まで試したIMAP4対応メーラーの中ではかなりこなれていて使いやすいと思います。Wanderlustの起動回数も随分減ってきました。
 ただし不満もいくつか。
 迷惑メール検出は、一度迷惑指定したものに関しては次から自動で迷惑判定される率は高いように思いますが、いきなり無実のメールを迷惑判定することも結構あります。これではどのみち迷惑メールをゴミ箱に直行はできないカンジですね。ちなみに我が家ではサーバー側にSpamAssassinを稼働さており、英語のspamメールに関してはそちらでほぼ判定を行いprocmailでスパムフォルダに直行させています。日本語のメールに関していえば、ひと目で判断できるんだし、手作業振り分けでもいいかとも思っちゃいますね。
 それと、σ(^^)のように複数マシンを使い分ける場合、迷惑判断の学習データが一元化されないのが問題になります。デスクトップで学習させたメールを、ノートではまた誤判定して、とかなるとウンザリします。突き詰めて調べればデータの実体はわかるでしょうから、それを同期させればいいんでしょうが、どうせならIMAPなりLDAPを無理に使ってでも自動で同期してくれないものでしょうか。
 というか、こういうアプリケーションの設定をXMLなりで記述してネットワーク経由でシンクロさせるようなサーバー・フレームワークってないんですかね?同じアプリさえインストールしてあるマシン間なら認証ひとつで全く同じ環境がすぐに作れます、みたいな。PCは仮想化の流れなんだから誰も考えてないわきゃないと思うんですけどね。ネットワークに限らず、USBフラッシュに一元保存できるとかもアリでしょうね。
#ついでに世の中のアプリケーションのライセンスの考え方もそういうものに対応
#した流れになっていって欲しいものです。設定ファイル内にライセンス・データがあ
#るアプリだけ起動できるみたいに。そうしたら富山の置き薬的に、インストールだけ
#はあちこちに無料でしておいてとか。
#仮想化って資源効率化だけでなく有効なバックアップ・ソリューションだと思います。
 閑話休題。その他の不満点としては、メール作成画面の宛名指定部分がいまいち使いづらいところ。アドレス消しても行が詰まってくれなかったり、せっかくGUIアプリなのにアドレスをドラッグ&ドロップで入れ替えできなかったり。いや、ヘッダのTo:やCc:を選択しなおせばいいのはわかるんだけど、やっぱ感覚的に上からTo:、Cc:、Bcc:でないと落ち着かないワケですよ。
 添付ファイルをD&D登録できるエリアもOutlookなんかよりは狭いし(宛名エリアの右側部分のみ)。
 あと、やっぱ編集ペイン内ではemacsキーボードショートカットが使いたいですねぇ。出自を考えればそういう設定やプラグインがあってもよさそうなもんなんですが。誰か知りませんか?
 それとやっぱりWanderlustに戻ってしまいそうな最大要因は、「送信記録を返信元メールと同一フォルダに残す」みたいなことができない点です。多くのメールソフトは自分が送信したメールのコピーを「送信済み」フォルダなどにとっておくことができます。またThunderbirdやOutlookなどはそのフォルダを任意に選ぶことができます。ただし全送信メールを一意のフォルダに残すことしかできません。Wanderlustだと(ちょろっとLISPで設定ファイルを記述すれば、ですが)誰かのメールに返信した場合、そのメールが格納されているフォルダにコピーが残ります。これによって、各フォルダにやりとりの「やり」と「とり」がスレッドとしてペアで保存されるので、後で対話の経緯を概観する時に非常に便利なワケです。
 これは個人的にはかなり必須な機能で、世の中の多くの方がこれ無しのメーラーに甘んじていられるのが不思議でなりません。
 せめて、Fcc(フォルダカーボンコピー)欄くらいはあって、送信時に手動で保存先を個別指定させておくれと。>Thunderbird
 もちろん、Gmailのように検索パワーに物言わせて、必要が生じたときに頑張るアプローチもあるんでしょうけど、大昔にそういうアプローチのメーラーが期待ハズレだったイメージがあるので、どうも。どうなんですか?>ユーザの方々

#そういえば、GmailもだいぶUIがこなれて来たらしいですね。
#招待状も潤沢になってきたらしいし、そろそろ試してみたい
#ので、誰か招待して下さい。

#早速招待してもらいました。ありがとうございました。>Yamauchiさん
 

Acrobat 7.0の手書き注釈

 Adobe Acrobatを7.0 Professionalにバージョンアップしてみました。本バージョンのProfessional版には、無償のAdobe Reader 7.0でも注釈を書き込めるPDFを出力できたり、アンケートなどに使えるフォーム付きのPDFを簡単に作れたりする機能が乗っていたので、Standardからアップグレードすることにしました。
#しかし、Standard -> ProfessionalとProfessional->Professionalで
#バージョンアップ料金が同じなのって釈然としないものが…
 それらの新機能は追って試用してみますが、最大の期待はもう少しマニアックな点。TabletPCやペンタブレットを使って手書きで校正作業をする鉛筆ツールのレスポンスが改善されたか、ってところにありました。6.0での同機能は、追従が悪くとても文字は書けませんでした。嬉しいことに7.0ではかなり改善されています。一か八かで買ってよかった。TabletPC付属のMS Journalにはやや及びませんが、ほぼ満足の行く追従をしてくれます。ただし曲線を滑らか自動変形してくれる機能が効いているので、時に文字として不都合のある変形が起きてしまうことがあります。これはオフにしたいなぁ。

暗号化機能が便利なUSBフラッシュメモリFlashGo!

イメーション株式会社|FlashGO! USBフラッシュメモリ(FG-128USB2, FG-256USB2, FG-512USB2, FG-1GUSB2)
 USBフラッシュメモリをコレ↑の256MBに買い換えてみました。これに買い換えた理由は、
・回転式でフタが分離しない
・セキュリティ機能が便利
の2点です。
 あの小さなキャップは使用中に置き場に困るので、このデザインは非常に関心しました。端子むき出しで持ち運ぶと、一緒に入れた何かを傷つけそうですし。
 セキュリティ機能とは、一般的にファイルにパスワード・ロックをかける機能を指します。USBフラッシュメモリは、仕事でもちょっとしたファイルの受け渡しに便利なので、打ち合わせなどで先方から何かデータを入れてもらったりします。すぐにPCに移せばいいのですが、うっかりそのまま落としてでもしたら大変なことになります。そこで、暗号化(パスワードロック)をすることで、万一に備えることが重要です。
 最近では多くの製品がユーティリティを提供しているのですが、多くは暗号化(パスワードロック)に専用のアプリケーションが必要で、相手にそういったツールを利用してもらうことは難しいことが多いです。その点、このFlashGo!は秀逸で、あらかじめ暗号化部分を別パーティションとして分割しておくだけで、特に専用ツールをインストールしなくとも暗号化保存をすることができます。ありそうでなく、ずっと求めていた仕様です。
 具体的には、接続するとマイコンピュータに2つのボリュームがマウントされます。片方のドライブは最初容量2MBで、開くとImationDiskManagerII.exeという実行ファイルだけが入っています。これを実行するとパスワードを聞かれるので、正しい値を入力すると、フルサイズのドライブが再マウントされる、というイメージです(再マウント後はアプリは見えない)。アプリを実行する形式なのは微妙に残念ですが、再マウント後は取り外すまで通常ドライブとして読み書きできるので、一般的な暗号化ソフトが付属するタイプのUSBフラッシュメモリフラッシュメモリ製品よりは使いやすいでしょう。
 パーティションとして分割してしまうので、大きめのサイズのファイルを入れようとすると、どちらのボリュームにも入らない、みたいなことが起きうるのが残念といえば残念ですね。フォルダ扱いならなお良かったんですが、Windowsのファイルシステムの制約でしょう。
#あっ、Macではセキュリティ側のドライブは読み書き不能です。
 ちなみに、暗号化ドライブだとパフォーマンスが落ちるかどうか、HDBENCH3.30で計測してみました。

Read Write Copy
非暗号化ボリューム 7699 4437 558
暗号化ボリューム 7708 5101 548

 書き込みがむしろ速いくらいですが、まぁ誤差の範囲でしょう。遅くならないだけで上等だと思います。
 機密性の高いファイルをやりとりされる方にはオススメです。先日2GBタイプもリリースされましたし。

CSS編集にFireFox + Web Developer

ツール&サービス:Web Developer 日本語版†インフォアクシア
 σ(^^)は割と初期のバージョンからOperaを愛用していたので、話題のFireFoxにはあまり興味をもっていませんでした。が、しかし、今日発売の『UNIX USER』の記事を読んで、「Web Developer」というWebデザイン支援用のExtention(FireFoxは様々なExtentionを導入することで機能を追加できます)の存在を知りました。
 小さな画面で閲覧する人向けの見栄をチェックするために、規定のウインドウサイズに一発で変更できたりする機能は当然ながら、σ(^^)的最大キラー機能は、CSS編集です。サイドバーに閲覧中ページのスタイルシートの内容が表示され、それを編集すると即座にページの表示に反映されます。MovableTypeなど自前でスタイルシートをあれこれいじるようなサイトのメンテナンスにはメチャメチャ便利ですがな。
 右クリックを押したまま左クリックで「戻る」などのOperaのマウスボタン・ショートカットも、All in One GestureというExtentionでほぼ実現できるし、タブブラウズはもちろん、リンクバー上でのフォルダ作成など、Operaの好きな点はそこそこ網羅できそうなので、しばらくFireFoxな日々を送ってみようかと思います。

EXPACK500

使い方、自由自在 ワンコイン小包「EXPACK500(エクスパック500)」
 激しく今更かも知れませんが、こないだ初めて郵政公社のワンコイン小包「EXPACK500」を使ってみました。これは良いですねぇ。簡単だし便利だし、かなり良いユーザ・エクスペリエンスを提供していると思います。
 この封筒を購入する費用\500がそのまま郵送代になっているので、買い置きしておけば、夜中でもサクっと出せる(ポスト投函でOK)。均一料金なので重さを量ったり、距離を気にする必要も無し(一応30kgまでという規定はあるが、通常の物質ではまずこの大きさで30kgには達しないと思われますw)。
 使ってみて気づいたのは、封をするための両面テープがついている点と、ゆうパックや宅急便のように追跡サービスに対応していること、そのための番号が伝票ではなく小さなシール状になっていて、必要ならはがして一時的に財布にでも貼り付けておける点などです。
 郵便局の窓口でパックを購入し、その場で中身を入れて投函したんですが、まさに宛名書くペンさえあれば良い、というカンジです。
 やぁ、こんなユーザ本位な商品を開発するなんて、やはり民営化のお陰でしょうかね。感心しちゃいました。
 ウチで多いDVDやCD-ROMを1枚だけ送るって用途にはちと割高ですが、とりあえず常備品リストには入れようと思いました。