SANYO HM-W300買ってみました

以前のエントリ「汎用性の高そうなワイヤレスマイクシステム SANYO HM-W300」で紹介したHM-W300ですが、来月のユーザテスト案件で役立ちそうなので購入してみました。

来月の案件は通常の会議室2部屋を使い簡易観察室を設ける予定なんですが、Webのテストなので、画面はRGBケーブルで引き回し、音声を別途送る手段が必要なんですが、これがあれば物理的な配線が不要なんじゃないかと。

届いてビックリしたのはその小ささ。カタログで見て想像してたよりずっとコンパクトでした。比較用にMacのワイヤレスキーボードに載っけた写真を貼っておきます。マッチ箱よりちょっと長いって感じでしょうか。送信機(マイク)側は背面にマグネットがついていてそこらに固定することがでいます。例えばデスクトップPCを使ったテストならPC本体の側面などに貼っつけて置くなんてことができそうです。

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DSCN0229更に2つ一緒に持ち運べるキャリングケースもついていました。

充電器は先端が二股になっており、2台まとめて充電することができます。

受信機側には音量調整がなく、「イヤホン」か「ライン」かを選択するのみです。送信機側の内蔵マイク使用で、受信機にイヤホンをつないだ場合、「イヤホン」モードではかなり音が小さく、イヤフォン使用時でも「ライン」を使った方が良さそうです。送信機側を内蔵マイクではなくライン機器で使った場合はまた違うかも知れません。 

マイク端子とライン入力端子とどう違うの?という方もいるかも知れませんので、軽く解説しておきます。マイク端子は文字通りマイクから出ている線をつなぐところで、一般的なイヤフォン端子と同じ形(Φ3.5mmのミニプラグ)をしていることが多いです。一方ライン端子とは、一般にオーディオ機器同士をつなぐための端子で、本来、赤と白のRCAピン端子をしています(ステレオの場合)。テレビとビデオデッキの間の赤白黄色のケーブルのうちの赤白のアレです。紛らわしいことに、本製品の入力端子は小型化の為にライン規格の信号をイヤフォン、マイク用の端子で装備しているんです。ライン端子に比べマイク端子に流れる信号はとても弱いので、おそらく市販のマイクを直接つなげてもまともに聴けない音量にしかなりません。どうしてもピンマイクなどの外部マイクを使いたい場合は、別途マイクアンプと呼ばれる装置を間にはさんで、音量を増幅してやる必要があるので注意が必要です。裏技としては、マイク入力端子のあるビデオカメラにマイクをつなぎ、ビデオカメラの外部出力端子から赤白線をΦ3.5mmのミニプラグに変換するケーブルを使って本製品につなぐ、という手もあります(最近、マイク入力がないビデオカメラも多いですが)。

ちなみに2.4GHz帯の電波を使うので、無線LAN、Bluetooth、電子レンジとは相性が悪いはずですが、無線LANアクセスポイントが3台ほどある我が家では特に問題ありませんでした。さすがに加熱中の電子レンジの直近に置いたらダメでしたが(笑)。

動画眼、動画眼Noteに簡易Undo実装

とあるお方より要望をいただきまして、動画眼および動画眼Noteにアンドゥ機能を実装しました。こちらからどうぞ。

つーか、今までなかったってのがダメダメですよね。ユーザビリティ屋として(笑)。

ただ、実装としては簡易的な手抜きアルゴリズム(裏でString変数に丸ごとコピーして保持してるだけ)なので、以下の制約があります。

  1. 戻れるのは1ステップのみ
  2. 「やり直し」(Redo)も不可
  3. 数千行レベルのデータを扱った場合の挙動が未検証(遅くなったり不具合が出たりするかも)
  4. 動画眼Noteのメモ欄を手操作で編集した場合には非対応

3.に関してはこのツールでそこまでの規模のデータを扱うことはないだろうと思ってますが、もし不都合など起きましたらお知らせ下さい。

4.はやってやれないことはないんですが、手入力の場合、どの単位で戻ればいいのかチューニングが難しそうなので見送りました。例えば1文字単位で戻れるようにしても、1ステップのみではあまり意味ないでしょうし。

ちなみに、今バージョンはどちらも1.1.0としました。機能追加があった場合に2セグメント目、バグ修正だけなら3セグメント目をカウントアップするというナンバリングです。

疑似P.O.R.を実現するOmniFocus

P.O.R.てのは、σ(^^)の修論テーマだった、位置情報に基づいたリマインダ(Place Oriented Reminder)のことです。詳しくはこちらのまとめをどうぞ。一口でいうと、「今度ヨドバシ行ったら○○を買う」的なToDoの、「ヨドバシに行ったら」のところを位置情報を使って認識して、アラートを出してあげる仕組みのことです。

1995年に思いついてからずっと温めてるネタなんですが、なかなか本格的な取り組みができずにいます。で、GPSを搭載したiPhoneでもその可能性を探っていたんですが、AppStoreで販売されているOmniFocusというToDo管理ツールで近いことができるようです。

OminiFocusでは、かくToDoにContextという位置カテゴリを付与することができます。これ自体は「Home」とか「Office」とかいったただのテキストタグです。たぶん、iPhone版以外のバージョンにも元から備わっていたんだと思います。で、iPhone版ではそのContextに対し、緯度経度を紐づけることができます。そうしておいて、トップ画面で位置情報検索ボタンを押すと、現在位置測定がされ、近しい位置情報を持つContextsに紐づけられたToDoが一覧される、という仕組みです。

理想的なP.O.R.はこうした能動的なチェック作業をせずとも、常時位置情報を関ししてプッシュでリマインドして欲しいわけですが、今のところiPhoneではバックグラウンド常駐アプリは実装できない仕様なのでいたしかたなし。

このOmniFocusでは、1つのContextに対し1つの緯度経度データしか対応づけられないみたいなんですが、冒頭の「ヨドバシに行ったら」といった条件の場合、複数のヨドバシ店舗の緯度経度を紐付けたいですよね?ということで、その件は早速要望として送っておきました。

DESIGN IT! Forum 2008 – インタラクションデザインの現在と未来 –

来月22、23日のソシオメディアさん主催のイベント、「DESIGN IT! Forum 2008 – インタラクションデザインの現在と未来 – 」の告知が出ていました。

奇しくも先週、この講演者のDan Saffer氏とその著書「designing for interaction」の噂を同業者の飲み会の場で耳にしたところだったので、とても興味あります。ソシオさんから訳本も出るみたいですね。“夏刊行”とのことなので、もうすぐかな?というか、イベントに参加すれば1冊もらえるみたいなので、それまでには出るってことかな?楽しみにしておきましょう。

U’eyesがiPhoneのレポートを販売

ユーザーはiPhoneのユーザビリティをどう評価するのか――U’eyes Designがリポート発売 [ITmedia +D Mobile]

U’eyes DesignがiPhone発売一週間でユーザビリティレポートを制作して一般販売するそうです。どうぞお楽しみに!

といっても、(いまのとこ)σ(^^)は直接は参画してませんが。

で、そんなσ(^^)ですが、予約店から連絡がないのに危機を感じ、今朝4時から量販店に並んで無事整理券をゲットしてきました。午後から再度お店にいって入手してきます!iPhonoeはユーザビリティ分野でも注目度が高いので、たまにはこっち(表ブログ)にレビュー載せましょうかね。U’eyesと勝負だっ!

ユニバーサロンにて動画眼をご紹介いただきました

ユニバーサロンリポート: リッツ・カールトンホテルの顧客第1主義を紹介--人間中心設計推進機構のフォーラム

先日のHCD-Net(人間中心設計機構)のフォーラムで発表させていただいた動画眼ですが、毎日新聞のアクセシビリティ関連コーナー「ユニバーサロン」に記事がでてまして、その中でチラっとだけですが「動画眼」にも触れていただきました(^^)v。

動画眼/動画眼Note 1.0正式リリース

前エントリに書いた通り、本日、人間中心設計機構のフォーラムで動画眼を展示発表しました。

これを気に、いくつかのバグ修正とマニュアル整備を施し、あらためて1.0として正式リリースいたしました。こちらからどうぞ。

実は昨日の時点で既に1.0を公開してたんですが、今日会場で動画眼のバグに気づき、いきなりの1.0.1差し替えとなりました(^^;)。もし昨日の時点でダウンロードされた方がいらっしゃいましたら、お手数ですが再度落とし直してやって下さい(動画眼Noteの方は変更ありません)。会場でも「すみません、ダウンロードは明日以降にお願いします。」なんて行ってました…無事アップデートできましたので、会場でアドレスなどをメモされてった皆様もどうごお持ち下さいませ。

古いツールなのであんまり興味をもっていただけないかなぁと思っていたのですが、意外に説明すると関心を持っていただき、無償です、ってところで「じゃぁ使ってみます」とおっしゃっていただけた方が多数いらっしゃいました。というか、多分今日初めて知った、という方が大半だったように思います。まだまだPR不足でしたね。そういう意味では、今回発表の機会をいただけて良かったなと思います。まぁ、ツールの概要を説明したところ「お、それは便利だ」とおっしゃっていただける方が多く、この手の作業が色々な現場で日常化してるなぁと感じられて嬉しく思いました。

このツールに着想した頃はまだDVテープ記録が主流でしたが、今はMPEG直接記録のHDD型ビデオカメラが当たり前になってきてますから、より敷居は低くなって来てます。これを気にお役に立てる場面が増えればいいなぁ、と思います。

お試しいただいた方には、是非ご要望、バグ報告などお気軽にお寄せいただければ嬉しく思います。

動画眼を久々に更新しました

実は、こんど人間中心設計機構が開催する「2008年度フォーラム「満足感の向上を目指して ~HCDの挑戦~」のポスターセッションである「2008年度人間中心設計推進機構ツール研究発表(PDF)」の中で、拙作の動画眼を展示することになりました。他の発表ツールはちゃんとした企業さんが売りに出されている製品ばかりで、3年近くも放置してあったσ(^^)の日曜プログラマー・レベルのツールを持ち込むのはややお恥ずかしいのですが、とある方からご推薦いただきましたので。

ちなみに自分では何件かの案件で時々は活用したりしてました。ちょうど今回の発表のお話をいただいた前日にも、某案件で使ってもらうべく紹介をしたところでした。で、その紹介した方からいくつか要望をいただいたのと、眠らせている間発売されたVistaでの動作確認も改めてやろうと、久しぶりに手を入れてみました。

詳しい変更、修正内容はこちらに譲りますが、大きな修正として開発環境をVisualStudio2008に変更した関係で、必要な.NET Frameworkのバージョンが1.1から2.0に変更になりました。今まで動いていた方で、起動できなくなった方は、お手数ですが改めて.NET Framework 2.0をインストールして下さい。Windows Updateのカスタマイズから簡単に導入できます。

あと、操作上の大きな変更点として、ログの中の行クリックで動画再生位置のジャンプが行われていましたが、色々考えた末、ダブルクリックしないとジャンプしないようにしました。これは賛否両論あろうかというところですので、要望が多ければ初期設定で選べるようにもしたいと思います。

また、ログ上のタイムコードが積算の秒数からより扱いやすい「hh:mm:ss」表記になりました。従来バージョンや動画眼Noteのログファイルも読み込み時に自動的に変換されると思います。

あとは細かいバグ修正です。

さて、発表まであと三日。それまでには昔書きかけてたマニュアルも完成させ、この機会に1.0としてリリースしたいと思いますです、ハイ。ウチは既にVistaばかりになってしまってますので、XPでの動作確認などもお寄せいただけると助かります。

汎用性の高そうなワイヤレスマイクシステム SANYO HM-W300

ふとネットサーフィンしてて見つけました。入出力端子付きのワイヤレス音声伝送システムです。トランスミッター側にマイクが内蔵されており、単純にワイヤレスマイクとしても使えるのはもちろん、ライン入力で外部機器の音声を飛ばすこともできます(マイク端子は無い模様)。一方、レシーバー側はライン出力とイヤホン出力が切り替えて出せるようで、ヘッドフォンや小型スピーカーだけでなく、HDDレコーダーなどのデバイスにも接続できますね。

伝送はリニアPCMなので音質も良さそう。ただ2.4GHz帯の電波を使うので、無線LANやBluetoothとの干渉はどうなんでしょうね?

普通の会議室を2部屋使ってユーザテストをする場合、普通はビデオカメラを使うので音声も一緒に撮って、そこからAVケーブルで観察部屋に撮り回しますが、PC画面をより高画質で伝送する必要があるWeb等のテストの場合、ビデオカメラではなくRGBケーブルで映像を流したりします。その場合に、簡単に音声を併送できるルートとしては手頃かも知れません。充電式なので、数時間程度なら電源配線もいらないですし。どうせならレシーバー側にスピーカーも欲しかった気はします。現状だと電池式のアクティブスピーカーと組み合わせる感じですかね。

細かい話ですが、各ユニット上部に壁掛け用の穴が空いてるんですが、レシーバー側は下向き三角、トランスミッター側が上向き三角ってのが芸が細かいですね。どっちがどっちか見分けるのに便利そうです。

Webサイト設計のためのペルソナ手法の教科書 日本語版 発売間近

 U’eyes Designでの同僚であり、中京大大学院の後輩でもあり、U-Siteの翻訳連載「Alertbox」の翻訳者の一人でもある奥泉直子さんが翻訳に携わった「Webサイト設計のためのペルソナ手法の教科書」がいよいよ発売になります。

 今まで、Webユーザビリティ系の書籍でペルソナ手法を章レベルで紹介したものはありましたが、タイトルでどーんと扱ってるのって(日本語では)無かった気がします。いや、実はこの分野に疎いので知らないだけかも。 というか、これを気に少し勉強しないとなぁ、とも思ったり。>ペルソナ

 きっと貸してくれと言っても、買えと言われるんだろうから、買うしかないか(笑)。

 みなさんも是非買ってあげて下さい。