テレビで見て、ちょっと気になっている商品があります。山野楽器のハンドロールピアノです。
紙鍵盤のように薄くぺらぺらしていて、何所にでも持ち運びが可能のようです。
実際に触ったわけではないので何ともいえないのですが、キーストロークが無い(少ない)鍵盤で、表現力のある演奏ができるのでしょうか?
キータッチのフィードバックはあるらしいのですが、どんな感触なのか気になります。
フィードバックは、クリック感や音で「感じられれば良い」というものでもなく「自分の癖が反映できる」まで感覚にフィットさせる必要があると思います。
そのためには、ある程度のストロークによる“遊び”が欲しいのです。
以前のブログでバーチャルキーボードについて取り上げたこともありますが、楽器のキーボードだけなく、パソコンのキーボードも携帯性などが追求されている時代です。
ミニマムにしつつ、遊びを持たせるなんて大変だとは思いますが、気軽にピアノが弾けるようになるために、これからの技術に期待します!
しょっぱな何をしたら良いのかまごつく
典型的なユーザビリティ上の失敗例に馴染みやすい名前をつけて、意思疎通の効率化を図りましょう、というデザイン・パターンとかUML的な発想のプロジェクト「道具眼的ユーザビリティ・パターン」に久々の追加。
システムを立ち上げたり、Webのトップページを開いてみて、「はて?で、まず何をしたら良いの?」と思ってしまうようなケースってありますよね。誘導性が弱いというか。アレ。なんて呼びましょ?
「Emotional Design」邦訳が出ます!
Yahoo!ブックス
待ちに待ってたEmotional Designの日本語版が出るようです。まだAmazonには登録されてないみたいですね。ISBNからして、このリンク先にそのうち登場するでしょう。是非こちらからお買い求め下さい(笑)。
しかし例によって微妙なタイトル(副題)だなぁ。「微笑を誘う」だけでは偏った部分しか表せてない気がしますね。
2004/10/18 追記
出たようです。渋谷のブック・ファーストには在庫があるとのこと。Amazonにはまだ掲載されてないなぁ。
2004/10/19 追記
Amazonにも載りましたね。上記リンクからたどれます。
Windowsのファイルコピー待ち行列処理
古田@帰省中です。
現在、仕事で必要な数百MBのファイルを、横浜の自宅のサーバーからVPN経由でコピーしています。その待ち時間中、時々感じる不満を思い出したので時間つぶしに書いてみます。
WindowsのようなマルチタスクOSでは、複数のファイル・コピー処理を並行して実行することができます。2つのコピー作業を同時にやらせたからといって半分の時間で済むワケではないのですが、一緒にコピー指定しておけばあとは放置しておけば両方ともやっといてくれるので、ユーザ・インターフェイスとしては優れていますね。
ですが、このWindows(というかエクスプローラー)のコピー待ち行列処理には不満があります。「半分の時間で済むワケではない」と書きましたが、コピーの複数同時進行はむしろ1つずつ連続でコピーをするより効率が落ちるんですよね。例えばHDDのヘッドの動きが、ファイルAを書き込む部分とファイルBを書き込む部分を交互に行き来するので、その移動時間が無駄になります。ファイルAを完全に終えてからファイルBにとりかかる方が合理的なワケです。ユーザ側からしてもこの仕様は不便です。例えばコピーに時間がかかるようなファイルとして動画があります。動画Aをコピーしている時に、「あ、こっちもコピーしよ」と動画Bのコピーも始めます。するとエクスプローラーは両者を少しずつコピーしようとするので、どちらも半分のスピードでしか進行しません。どちらかでも終わらせてくれれば、そっちから視聴し始められるものを…
というワケで、コピー中に更にコピー操作をした場合、並列で始めるのではなく、コピー待ちのリストに追加するような実装にしてはどうでしょう?操作方法としては、進行中のコピー・ダイアログにファイルをドロップすると、同じコピー先への待ち行列に追加される、みたいなカンジで。もちろんコピー機のように「すぐ終わるから先に済ませたい」というシチュエーションもあるでしょうから、ALTを押しながらドロップした場合は割り込みで先に処理する、なんてワザが使えるとなお良いですね。
今、「実はできたりして?」と思って試してみました。コピー・ダイアログにファイルをドロップすることは可能でした(ちょっとびっくり)が、処理としては新しいコピー・ダイアログが開いて並列でコピーが始まってしまいました。残念。
P.S.
実は、実際に並列コピーがどれくらいパフォーマンスに影響するか計測したことはありません。むしろ「無駄にHDDヘッドがシーク処理をしているはずだ」という精神的な気持ち悪さなのかも知れません。
メディアを乗り継ぐスキル
人は、テレビを観るとき、後方に15度仰け反り、PCを見る時には前方に15度屈み込むのだという話を聞いたことがあります。
例えば、テレビを観ていて気になったお店をみつけ、ネットで詳細をチェックするというようなシーンでは、この30度の間で何度も腹筋が使われるっていうことになりますね。
この腹筋、メディアの性質に応じて私達が無意識に行っている「目を凝らす」という動作と関わりがあるようです。公的なメディアから私的なメディアへの切替には、この「目を凝らす動作」が必要となります。
また、ネットでお店情報を確認した後そこへ行こうと思ったら、お気に入りに登録し「マーキング」を行います。持ち歩けるようにマップを印刷したり、時にはケータイにデータをメールしてみたりする場合もありますね。
この「目を凝らす」「マーキング」を行う間、人はより適切なメディアを選択し乗り換えることができるのです。
テレビ、ネット、ケータイ、雑誌、それぞれをうまく使いこなすのは大変なことです。
[media specifc information :特定のメディアでしかできない表現]がそれぞれあるということを意識し、うまく乗り継ぐための情報もデザインできればよいと感じました。
専用端末のシンプルさ~ICOCAチャージ専用機
出張先の大阪でICOCAのチャージ専用端末を見かけました。専用端末だけあってカンタンそうですねぇ。カード置いてお金入れて画面下の金額ボタンを押すだけみたいです。「こどもICOCAもチャージできるよ」って書いてあるだけあって、子供でも使えるシンプルさを追求したんでしょう。
多機能さを排除することで複雑さともオサラバできる。わかっちゃいつつもなかなかできないことですが、久しぶりに体感してちょっとスガスガしい気分になりました。
道具眼blog再構築
サイトの構成と位置付けを変更してみました。最近、道具眼の情報発信活動“do-gugan style”に三澤直加嬢という強力な同志が加わり、毎週の定例会で次々に新しい取り組みのアイデアやそのためのコーナーが生まれています。それ自体は良いのですが、サイトの見通しが悪くなってきました。更新があちこちに分散して読み手もチェックが大変ですし、制作の手間も複雑化してきました。
そこで、当ブログをもう少し真面目に構成しなおして、do-gugan styleの中心的存在にしよう、という結論に達しました。各コーナーのためのカテゴリを用意し、下書きや思いつきのアイデアなどをすべて集約していきます。ここにある程度の内容が集まったところで、それぞれの元コーナーに清書されたコンテンツとして転記していこうかと。要するに、このブログ・コーナーをウォッチしておけば、do-gugan styleの全活動がモニタできるようにしようってワケです。
その絡みで、ユーザビリティに直接関係しない古田個人の私的な投稿は別途専用のブログを設置し、そちらに移動します。逆に、ここ道具眼blogには三澤さんも投稿することが出てくるでしょう。
ちゃんとコンテンツとして整理するには至らないような雑多なアイデアでも、公開しておけばどこかで誰かの役に立つかも知れない、というコンセプトですので、まとまりのない内容になりがちなのはご容赦下さい。正式コンテンツ化に向けて、要望、ご意見なども積極的にお寄せいただければと思います。
今後とも、do-gugan style、道具眼blogをよろしくお願いいたしますm(..)m。
納得いかないインターフェイス(2)~ケータイのメール管理
ケータイのメールって、受信箱を複数作って分類管理できるようになってるものがほとんどですが、どうしてそこにこっちから送ったメールを保存することができないんでしょうね?
ユーザのニーズとしては、「ある相手とのやりとり」をいう視点で保存・管理をしたいことが多いと思うのですが、「とり」は分類できても、そこに一緒に「やり」を置けないとなると、会話ログとしての役目を果たさないじゃないですか。
ざっと調べた限りでは、auの最近のSA機が一応できるということですが、この一応というのもかなりアヤシげで、エイリアスのような形で呼び出せるだけ、ということでちとわかりにくいようです。
ある人物をメモリダイヤル上で呼び出すと、その人とのコミュニケーション履歴(発着信、送受信メール)がすぐに閲覧できる、くらいのユーザ・エクスペリエンスをどっか実装してくれないもんですかね?PCじゃないんだから、アプリケーションって単位に囚われずにシームレスに端末上の情報を行き来したいですよ。
『Emotional Design』概要
『Emotional Design』概要<道具眼流お作法 [道具眼流お作法]
少し前になりますが、『誰のためのデザイン?』のD.A.Norman氏の新刊『Emotional Design』の概要を、日本語版刊行に先だって解説してみました。
名刺誤記のお詫び
先月の転居後、暫定的にレーザープリンタで作成していた名刺に誤記があることが判明しました。大変申し訳ありません。
郵便番号が231-0033とありますが、正しくは242-0003です。
右のデザインの名刺を2004年8月下旬から9月頃にお渡しさせていただいた方は、大変お手数ですが、お手元の情報の確認、更新をお願いいたします。現在正式版を印刷所に発注しておりますので、機会を見て改めてお渡しさせていただければと思います。
なお、名刺管理を電子化されている方の省力化のため、vCard形式、Microsoft InterConnect形式、QRcode画像形式などの名刺ファイルを用意しております。ご入り用の方はご連絡下さい。
ご迷惑をおかけしますが、今後とも何卒よろしくお願いいたします。
また特定カテゴリのみ御覧いただいている読者層を考慮し、便宜上「ユーザビリティ」カテゴリでご報告させていただくことも重ねてお詫びいたします。