HDDビデオカメラ新調しました(SONY DCR-SR100)

 大嫌いな書類仕事の中でも特に嫌いな確定申告を終わらせた自分への御褒美として、ビデオカメラを買ってあげました(^^)/。

 過去に何度か書いたかも知れませんが、ユーザテストなどのビデオ分析にはシークが速いデジタルメディアが便利です。特に当サイトでは「動画眼」というPC上の動画ファイルを用いる分析支援ツールを作ってる関係上、撮影データを手軽にMPEGなどのPCで扱える動画形式にできることは重要視しています。

 で、従来はVictorのEverio GZ-MC500[do-gugan]を使用していたんですが、いくつか不満がありました。ひとつは4GBのCFメディアを使うため、1セッション毎にデータをPCに吸い出さないといけないこと。もうひとつは外部マイク入力がなかったことです。この機種を買った後に、1.8インチの20~40GBのHDDを内蔵したEverio[do-gugan]が発表され、周りのユーザビリティ屋さんが買ったりもしてましたが、やはりマイク入力は無しで買い換えるには至っていませんでした。

 ユーザテストはそう騒がしい部屋で行うわけではないので、大抵は内蔵マイクでも足りるんですが、時々声が小さい被験者さんがいたり、音響製品など音を出すものを評価する時なんかには、バウンダリマイクやピンマイクが使いたくなるんですよね。

 で、このSONY DCR-SR100[製品サイト]もやはり外部マイクはなくて、発表時にはスルーしていたんですが、たまたま読んだレビュー記事で、アクセサリシューにガンマイクや Bluetoothを使ったワイヤレスマイクユニット[製品サイト] があることを知り、急遽購入に至りました。

 まだ買ったばかりで、実際の業務には投入していませんが、とりあえずのファーストインプレッションをば。

■主な特徴

 前述の通り、ワイヤレスマイクユニットが使え、マイクユニットをここ[製品サイト] の一番下にあるような形で被験者に身につけたりしてもらえば、綺麗に声がとれるのではないかと。 Bluetoothは802.11b/gの無線LANと周波数帯が同じで環境によっては混信の不安はありますが、どうなんでしょうね。通常のガンマイクとどちらを買おうか思案中です。ちなみに本体内蔵マイクは4chで、作成されるMPEG2データはDolbyDigital 5.1ch形式になるようです。ユーザテストで使うには余分なスペックですね。しかもガンマイクをつけない限り2ch記録にはできないようで…

 通常のマイク入力はないので、選択肢は純正のガンマイクかワイヤレスマイクのみになりますが、とりあえずHDD型のビデオカメラでは唯一外付けマイクが使える、というのが、ユーザビリティ業務用としては最大のポイントかと思われます。

 あと、カメラ本体のの操作で、USB経由でつながったPCの内蔵DVDドライブを使って直接DVDメディアにDVD-Video形式の書き出しができる、という点も、ヨサゲです。ユーザテストの記録として残す(あるいは納品する)だけなら手間暇かけて編集などせず、簡単に焼ければ用は足りますしね。年明けに実家の親にEverioを買わせたばかりなんですが、ちょっと早まったなぁと思います(Everioも光学ドライブを直づけできるモデルが出ましたしね)。

 また直接焼くのではなく、とりあえずMPEGファイルをPC側に吸い出すのことも可能で、ちゃんとバックアップ済みのファイルを記憶しており、新規撮影分だけを自動でPCに転送してくれるようです(まだ試してない)。

■ハードウェア全般

 一般的なDVカメラに比べると、あるいは他社のHDDカメラに比べてもやや大ぶりな筐体ですね。業務では三脚での使用が中心でしょうからあまり問題ではないでしょうが、長時間の手持ちだとやや疲れそうな気はします。

 エルゴ的なデザインはさすがSONYというカンジで、右手で持った時の各種操作スイッチの位置が非常にしっくりきます。店頭で手にもってみた瞬間にかなり買う気が強まりました。個人的には久しぶり(というか買うのは初めて)の横型カメラですが、やはりこのスタイルが廃れないのは持ちやすさの点が理由なんでしょうね。

 ただモードスイッチはビデオ->静止画->再生のサイクリック動作で、基本的にビデオカメラで静止画と撮るつもりがないσ(^^)にはやや煩雑ですね。こういうので静止画撮影を兼用する人って本当に多いんでしょうかね?詳しくない人には訴求すると思いますが、ビデオカメラとしては不要なレベルで高画素化することにはり弊害も色々あるんですけどねぇ。この辺りは消費者を啓蒙していきたいところであります。

 形状的に右手でつかむ部分にHDDが入ってそうな雰囲気ですがどうなんでしょうね。だとしたら発熱が気になります。EverioはCFタイプも内蔵HDDタイプも鬼のように熱くなりますからね。初めて使う人に必ず「なんかこれスゴい熱いですけど大丈夫ですかね?」と聞かれrますw。SR100もマニュアルに「高熱になると回路保護のためシャットダウンすることがあります」みたいなことは書いてあるので、それなりに熱くはなるんでしょう。この辺りは追って長時間運用をしてみて報告します。

 もう1点、試用してみて購入に傾いた理由は動作のレスポンスの良さです。電源オンの時間がEverioに比べると圧倒的に速いです。この手のカメラは総じてバッテリの持ちがあまりよろしくないので、AC利用の業務用途はまだしも、普通に外に持ち出して使うには、マメに電源をオフにして節電をすることになるんですが、「あっ」っとシャッターチャンス(って言うんですか?動画の場合)が来たって時にすぐに撮影が開始できるのは有り難いですね。

■GUI

 最近のハンディカムによく見られるタッチパネル式のUIです。秀逸なのは、トップメニューを自分でよく使う項目にカスタマイズできる点ですね。詳細なセットアップの中のフローはやや使いにくいんですが、よく使うものをトップ階層に出しておけば、それほど困ることはないでしょう。ただ、手ぶれ補正や操作音等の単純ON/OFF操作はトップ画面上のボタンをタッチする度にトグル動作で切り替わって欲しかったですね。二値しかないのに、一旦階層を下がらなければいけないのは面倒に思いました。タッチパネルUIのおかげで、本体のハードスイッチ数が非常に少なくなっている点は大きなメリットだと思いますが、従来ON/OFFトグルでできていたような操作の操作ステップ数が増えるようなことはなるべく避けるべきかと。GUIボタンにインジゲータがついていて、トグル動作しような期待をしてしまいがちだけに余計に気になりました。

 あと、更に細かいことを言えば、トップメニューを呼び出すボタンは画面右端にあって、トップメニューでページをめくるボタンは左端なんですよね。続けてタッチするので、同じ側に寄っていたら良かったのにと思います。また基本的にタッチ操作は左手でやるので、右端のボタンは押しづらいんですよね。

 またこれも最近のハンディカムのお家芸ですが、「シンプル」ボタンでメニュー構成を極基本的なものだけに限定して操作を簡単にする機能がついています。同様の機能はSANYOなどのデジカメにもありますが、この機種のシンプルモードは相当にシンプルです。迷い様がないくらい。しかもシンプルボタンですぐに抜けることもできます。画面内の文字表示が大きめになるのも良いですね。

 削除やプロテクトで指定した日付のものをまとめて処理する機能なんてのも気が利いてるなと思いました。「こないだスキーに行った時のだけまとめて消す」なんて使い方ができるわけですね。

■HDVカメラ とどっちが良いか?

 余談ですが、購入時に同じくSONYのHDR-HC3と悩みました。DVテープに1080iのハイビジョン撮影ができる製品ですね。画面を撮ったりするのに撮影解像度が高いのは良いのですが、再生環境が限られるため、σ(^^)のように受託でテストして納品するような使い方だとあまりメリットが活かせないかなと。インハウスで利用するのであれば候補に入れても良いかも知れません。

 HC3も外部マイク端子がないですが、上記のシューで2種類の外部マイクを利用することは可能です。

 また、HC3でなにより感激したのは、テープの出し入れが上からできるため、三脚にとりつけたままテープ交換できる点ですね。σ(^^)がユーザテスト用カメラとしては必須だと思っている要件なんですが、久しぶりに満たした製品が登場して嬉しい限りです。

 HDDでかつHi-Visionな機種が登場すればベストなんですけどね。個人的にはテレビで観る必要性を感じないので、1080iよりは720p希望です。ようするにXacti DMX-HD1のHDD版ですね。PCで観られれば良いし、保存サイズも小さいにこしたことはないので、MPEG4歓迎です。今年中にどっかから出ませんかねぇ…

■追伸

  σ(^^)はこういう機材をいじるのが大好きなので、「テストに有効だ!」というエクスキューズが成り立つとすぐに買ってしまうクチです。しかしペースがペースなのであまり元が取れている気がしません(^^;)。今後は、機材のみの貸し出しサービスも提供を考えていきたいと思っていますので、社内でテストを実施してみたいけれど、機材がなくて、という方はお気軽に御相談下さいませ。カメラはもちろん、エアボード(無線でとばせるモニタ)やストリーミングサーバーなどウチの倉庫には新品同様で眠っている機材がいっぱい(笑)。

EOS Capture、イイ!

EOS Capture 画面写真

 EOS Kiss Digital Nに付属のEOS Captureというツールを使ってみました。これはカメラをUSBケーブルでPCに接続して、遠隔シャッター操作をしたりするユーティリティです。撮影した画像はカメラの内蔵メモリではなく、直接PCのHDD上に保存され、Canon製写真管理ソフトDigital Photo Professionalですぐに展開表示されます。デジカメに外付けの巨大なストレージとモニタを増設したカンジです。

 利点としては、

  • PCの大きな画面で確認ができるので、カメラ内蔵の小さな液晶画面では気付かないようなブレやピンぼけもしっかりチェックできる
  • 遠隔シャッターを使えば本体のシャッターボタンを押した揺れでブレてしまう失敗もない(普通はリモコンやセルフタイマーを使う)。
  • 現在の設定モードが右の写真のように見やすく表示されるので、本体の液晶やファインダ内の表示で確認する必要がない。

 室内でブツ撮りする時にはすごく便利です。レポート作成用にケータイの画面写真をバシバシ撮りまくる時にも使えそう。


 最近までこのツールの存在しら知らなかったんですが、意外な付加価値ですね。Windows版だけでなくMacOSX版まで提供しているところがエラい。次回以降のカメラ選びでは重要な要件になりそうです。他社がどうなのか調べてみたところ、コニカミノルタは一部機種用にフリー。ペンタックスもフリー(Win/Mac)。ニコンは別売りのようですが有料だけあってかなり多機能っぽいです。

オープンなユーザテスト風景ビデオ素材

事前説明してるところ
事前説明してるところ
テスト風景
タスク実施してるところ
観察室の様子
モニタールームで観察してるところ
今まで、こんな写真も気軽に出せるものがなかったんですよね
(施設提供:株式会社ユー・アイズ・ノーバス)

 今日はmixiの「ユーザビリティの会」コミュニティ内の有志で集まって、模擬ユーザテストの実施と撮影を行いました。

 世の中にユーザテストってこんなもんですよ、ということを気軽に参照できるビデオってのがないね、ってことが発端で、フットワークの軽い同コミュニティで「サクっと作ってフリーで公開しましょうよ」ってことになりました。どこも業務で実施したテストの映像は山ほど抱えてるのですが、気軽に外に公開できるものって持ってなかったりするんですよね。

 ユーザテストの被験者入室から退室までの流れを複数のアングルで収めました。タスクは携帯電話の電話帳登録で、被験者の発話は多めです。

  • 画面のアップ
  • キーを押す指のアップ
  • 被験者と進行役が並んで座ってる絵
  • それをマジックミラー越しの観察室から見ているスタッフの絵

などです。

 とりあえずそれぞれDVテープで収録してあります。近日中にMPEG2をDVDに焼いて実費負担で配布できる体制を作り、サンプルをネットでダウンロードできるようWMV形式あたりで作ってみる予定です。ご興味のある方は、mixiの同コミュや、ここをウォッチしておいていただくか、なにがしかの手段でご連絡をいただければと思います。

 基本的には編集無しの生素材の配布です。欲しい人が適宜必要な部分を自由に活用してください、というスタンスです。参加スタッフの思惑としては、

  • クライアント向けの営業用に
  • 被験者募集時にどんなものか知ってもらう為に
  • 教育用に

などがあるようです。何か面白い活用方法があればご提案くださいませ。


1.8’HDD内蔵Everio

ビクター、1.8インチHDD内蔵の動画カメラ「Everio」新モデル
 先日北米市場で発表された1.8インチHDD内蔵型のEverio Gシリーズが日本でも発表されましたね。20~30GBのHDDを内蔵しており、連続撮影時間が伸びています(バッテリはあんま伸びてないですが…)。MicroDrive方式ではないので、取り外してPCに挿す、ということはできず、USB2.0で転送することになります。
 これだけ容量があれば、ユーザテスト1日分は充分録りきれるでしょうから、セッション毎にMicroDriveからデータを吸い出したりしなくてもヨサゲ。液晶画面が大きいのもMC500に比べてアドバンテージですね。
 ユーザテスト用に買うならこっちが正解かも知れない。ふーんだ。3CCDじゃないムービーなんていらないさっ!

動画眼Noteのために(3) ~HDDビデオカメラ、Everio GZ-MC500

ビクター ハードディスクムービー エブリオ(Everio) GZ-MC500 商品情報
 動画眼をより活用するために、テスト撮影をリアルタイムで動画ファイルキャプチャという形で行える機材をあれこれ試し中。その第三弾として、VictorのHDDビデオカメラEverio GZ-MC500を購入し、本日実戦投入してみましたのでレポートします。

・安定性

 とりあえず90分のセッションぶっ通しで録画しても問題はありませんでした。手持ちだと発熱が気になっていたのですが、マニュアルに書いてある保護回路によるシャットダウンなども起きず。ここはCG-PMPPODに比べて大きなアドバンテージですね。
 元々が、あのよく壊れるDVテープからの脱却が目的だったので、非常に強力な対抗馬だと思います。

・収録時間

 上から2番目のFine(6Mbps CBR)という画質設定で録画。付属の4GBマイクロドライブだと90分。σ(^^)のやるテストは90分セッションがもっとも多く、多少長引いたりすることを考えると、きっかり90分では困りますね。今日も最後が少し撮れませんでした。もう1段階画質を落としたNormal(4.5Mbps VBR)大丈夫そうなら良し。ダメなら6GBのマイクロドライブを買うしかないかなぁ、と。
 ユーザテストってそんなに動きは激しくないので、ピクセルサイズ(=解像度)が落ちなければ、ビットレートはあまり高い必要はない気がしています。

・データ転送時間

 Everioの記録メディアは高価なマイクロドライブなので、基本的にセッション毎にPCなどにコピーして使い回すことになります。試しにPCカードにCFアダプタを使ってノートPCのHDDにコピーをしてみました。ほぼ4GBのファイルの場合、非CardBusのアダプタで70分という推定時刻が表示され、慌ててキャンセル。CardBus対応のアダプタに差し替えたところ、10分程度でコピーが完了しました。これくらいならセッションの合間でも充分に吸い出しが間に合いますね。ちなみにσ(^^)はコレを買いました。\2,900程度とそんなに高くないので、CardBus対応のPCカードスロットを持つPCをお使いの方は是非一緒に揃えることをオススメします。
 CardBus環境でない場合は、マイクロドライブを2枚用意してローテションで使うしかないかも知れません。
#USB2.0転送時の時間は後日機会をみて取ってみます。

・操作性

 σ(^^)はユーザテストに使うカメラは、三脚にとりつけたままメディアの交換ができるべきというこだわりを持ち続けているのですが、その点ではEverioは合格です。本体の上側が開いてマイクロドライブを取り出せます。

・接続インターフェイス

 テスト機材としては、外部マイク入力がないのが致命的ですね。テスト専用の静かな部屋が確保できる場合はまだ良いですが、周りが騒がしい場所での使用は難しいと思います。また、静かな部屋でも被験者さんの声が小さい場合などにはマイクを使いたくなりますね。Everioはそもそも入力系のインターフェイスが全くないので、例えばソフトやWebの評価で、画面をダウンスキャンコンバーターでNTSCにして撮りたい、という場合にも対応することができません。

・PCでの再生

 MPEG記録のメリットは、DVD-Videoへ直接焼き込み可能であることが強調されていますが、ユーザテストという文脈では、むしろ分析効率の向上にあります。動画眼を引き合いに出すまでもなく、スライダーで一気にジャンプできるので、テープメディアのように目的のシーンを探し出すのに早送りや&巻き戻しで膨大な時間がかかる、ということがありません。
 Everioが書き出す動画は、拡張子が.MODとなっているMPEG2ファイルです。PowerDVDやWinDVDのようなソフトDVDプレイヤーや、VideoStudioなどのビデオ編集ソフトがインストールされたWindowsマシンであれば再生できます。拡張子は対応付けられていないので、.MPGに変更してしまうと良いでしょう。ただし、音声コーデックがAC3という方式で、割と最近の再生ソフトや編集ソフトでないと対応してないかも知れません。もし、WindowsMediaPlayerなどで「絵は出るけど音が出ない」という状態になったら、こちらからフリーのAC3デコーダー、AC3Filterをダウンロードしてインストールしてみてください。ちなみに動画眼も再生周りはWindowsMediaPlayerのコンポーネントを利用しているので、こちらのデコーダーで音が出るようになるはずです。

・総評

 外部マイクが使えないというのがほぼ唯一にして結構イタイ弱点ではありますが、その他の面ではかなり満足しています。DVのようにウィーン、カシャ、キュィーンなど神経質なメカ音を出さずに、黙々と撮ってくれる感じが好印象。もうしばらくDVと併用してみて、「ぎゃー、フリーズしたー」とか「データが丸ごと消えたー」とかが起きないようなら、とっとと移行したいと思っています。

ハンドヘルド・デバイスのテストに「写ミール」

携帯電話画面拡大用・クリップ付カメラ:写ミール発売開始
 今日、某打合せで現物を見させてもらい、なかなかヨサゲだったのでご紹介。
 ケータイなど手持ち機器のユーザテストをする時に、その画面撮影には難儀します。カメラでしっかり撮影することと、被験者が見やすい&持ちやすいってことは結構相反する問題なんですよね。普段やっているように作業してもらおうとすると、被験者の姿勢や持ち方に合わせて、カメラの方を人が手作業で追従させなければならなくなります。
 この写ミールなら、よくバラエティ番組で絶叫マシーンに乗ってる人の表情を撮っているカメラと同じ要領で、常にデバイスの液晶画面を固定アングルで撮影することができます。根本がクリップになっており、ケータイなどの画面の上に挟んで止めるだけ。あとはいくつかある関節の角度を調整してピントをあわせるだけ。結構しっかりと止まります。出力画面を見ている分には表示はまったくズレません。映像出力はNTSCなのでビデオ機器に直接入力できます。
 ユーザの視線と交差して邪魔と言えば邪魔ですが、持ち方を工夫すればそこそこ対処できる範囲ですし、台に固定されているのを使わされるよりはずっと自然でしょう。
 以前、UPA2003の企業展示で同種のカメラ機器を販売してましたが、確か$1,000以上してました。コイツはそれに比べたら随分安いようです(サイト上に値段が出てないので、一応伏せておきます)。
 写真のようにケータイの内側はシルバー系が多い気がするので、より存在感を感じさせない為に、カラーはグレーなどがあっても良いかも知れないという気はしました。

2009.06.12追記:

ながらく販売終了だった本製品に、後継モデルが登場しました!こちらの記事でレビューしています。

動画眼Noteのために(2) ~CG-PMPPOD実戦投入

 以前購入してこちらのエントリで紹介したcoregaのCG-PMPPODをユーザテストで使用してみたので報告します。
 90min×12セッションのユーテストだったんですが、2回ほどフリーズしそこまでのデータが残りませんでした。また1本丸々録れていなかったセッションもありました。σ(^^)は進行役をしており、別の若手の人に簡単に操作を教えて使って貰っただけなので、丸々録れていなかったのは操作ミスの可能性も無くはないのですが、録画中にフリーズを起こすのはいただけないですね。これもσ(^^)自身は目にしたワケではないですが、カウンタが止まり操作も受け付けなくなったらしく、強制再起動をして続きを録画したそうです。
 また録画開始後数秒は絵は音が乱れる場合もありました。
 付属のスタンドで立てた状態でしたが、結構発熱してたので、放熱不足でしょうか?
 生成されるファイルサイズは最高画質でおおよそ1.2GB~1.4GB程度。搭載HDDが20GBなので、12人分くらいならギリギリ途中吸い出し無しで済ませられそうです。
 データそのものはASFコンテナのMPEG4で最近のWinodwsなら特にコーデックを追加インストールしなくてもMediaPlayerで再生できる点は納品などを考えると都合が良いです。ただし縦横のピクセル比が特殊なので、エクスプローラーでサムネイル表示した時に横にビヨーンと伸びた表示なるのは、場合によってはクライアントに説明が必要かも知れませんね。ASFコンテナの動画は、一般的な動画編集ソフトでは扱えずに困ります。そこでASF対応のツールを物色してみました。AsfToolsがメジャーなようですがダメでした。Microsoftから最近配布されているWM9世代のWindows Media ファイルエディタでは、残念ながらアスペクト情報を保持できないらしく、カットした後のファイルをWindowsMediaPlayerで再生すると横長で再生されるようになってしまいました。
 で、MicrosoftがMediaPlayer7世代の頃に配布していたwmtools.exe(Windows Media Tools 4.1 ?)というパッケージに含まれるWindws Media ASF インデクサならOKでした。ただ、現時点で有効なダウンロードURLを見つけられませんでした。
 というわけで再編集はそれなりにノウハウがないと厳しいですね。撮ったものをべたで納品すれば良いような案件向けだと思います。
 いずれにせよ、現時点での安定性ではやや不安が残りますね。DVなどのバックアップ録画も回しておかなければなりません(まぁ、それはどんなメディアでもそうなんですが)。
 メリットとしては、7インチという比較的大きめの液晶モニタがついているので、少し離れて観察していたクライアントさん用のモニタとしても役だった、という点でしょうか。

動画眼Noteのために(1) ~ノートPC向けMPEGキャプチャ”ulead Video Converter”

■おさらい

 せっかく動画眼Noteなんてツールも作ったので、DVカメラで撮ってMPEGエンコードなんてしたくない。というワケで、出張鑑定時にノートPCベースで手軽に直接MPEGキャプチャできる製品を探してみました。
 前にも書いた通り、条件としては、
・CPU負荷の低いハードウェアエンコードであること

・チューナーは不要

・電源不要で動くバスパワー対応

など。
 いくつかは以前のエントリで候補を挙げていましたが、USB外付けタイプなら1万円強くらいで買えますね。


 ただ、σ(^^)はモバイラーなので極力荷物は減らしたいし、ケーブルも嫌い。そこでコチラのulead Video Converterを発見しました。PCカードタイプでしかも出っ張り無しです。

■VideoConverterレビュー

 で、早速購入。
 σ(^^)は後述の理由でVideoStudio7が同梱されていないバージョンをゲットしたので、代わりにMovieWriter2SEを利用しています。テスト機はPentiumM/1.4Ghzにメモリ1GB搭載のdynabook SS M200です。
 選べるビットレートのプロファイルは、
・8Mbps CBR & VBR(720×480)
・6Mbps CBR & VBR(720×480)
・4Mbps CBR & VBR(720×480)
・2Mbps CBR & VBR(352×480)
・MPEG1(1150kbps)
です。最後のMPEG1はVideoCD規格ですね。あまり動きのないユーザテストでは2Mbpsくらいでも結構イケます。ただし縦横のピクセル比がハーフD1という水平方向の解像度を落としたもので、WindowsMediaPlayerのようにアスペクト比がちゃんと反映されない再生ソフトだと縦に伸びて再生されてしまいます。もちろんちゃんとしたMPEG2再生ソフトなら問題ないのですが、クライアントに納品するにはちと説明が面倒かも知れません。
 録画自体は問題なさそうですが、やはり小型で内蔵用ということで発熱が激しいです。M200は左パームレスト直下がカードスロットなので、手の平への熱がかなり気になりました。長時間利用する場合は放熱にも気を配った方がいいかも知れません。この当たりは内蔵型の最大の問題点でしょうね。
 あとプレビューの遅延は1秒から1.5秒程度でしょうか。このあたりはハードウェアエンコード製品なら致し方ないところではありますね。ただカウンタは実際に生成される動画ファイルなどと同期していますので、動画眼Noteのビデオ同期アシスト機能は問題なく利用できます。どうせ遅れてるし、いっそオフに出来たらと思うのですが残念ながらできないようです。録画しないでプレビューを表示しているだけでCPU負荷が60%程度になるので、オフにできればかなり負荷を減らせると思うのですが…
 今時CardBus対応ではないのもCPU負荷が高くなる原因でしょう。
 更に録画中のCPU負荷はほぼ100%になります。ただ優先度は低いのか、動画眼Noteなど他のソフトは問題なく利用できるようです。
 まだ長時間運用をしてないからなんとも言えないですが、PCを録画専用ではなくノート取りにも使う場合は発熱源を外に出せるUSBタイプの方が良いかも知れません。ただし、ノートPCが古くてUSBが2.0非対応の方はカード型が良いでしょう。
 M200の純正の内蔵HDDは60GBですが、残量は12GB程度。うーん、100GBに換装したくなってきちゃいました…

■入手の顛末(もしくはお買い得情報)

 お暇な方だけどうぞ。
 このVideoConverterですが、VideoStudio7の強化版がついて2万強と、USBタイプのものに比べちょっと高い。“強化版”の部分はMPEG4対応のようですが、後からソフトエンコードで変換できるってだけのようなので正直どうでも良いですね。ちなみにハード自体はMonster VR Mobileと同等品のようで、こちらは1万4千円くらいで買えるようです。バンドルソフトはMovieWriter2SEになります。
 「うーん、編集部分はどうでもよくて、MPEGで録れさえすれば良いしなぁ」ということで、Monsterにしようかと安いショップを探していると、ナントuleadのオンラインショップでVideoConverterが\13,440!出てからかなり立つ製品だし、そろそろ処分なのか?と「ご購入」を押してみるとなんと今度は\7,800表示に!プチ祭りかw?!
 商品ページには「ulead VideoConverter with VideoStudio7」とあるのに、ここには「ulead VideoConverter」としか書いてない。もしかしてVideoStudio7が別売りか?という疑念を抱きつつも、「詳細」ボタンをクリックするとちゃんと「…with VideoStudio7」のページにリンクされているので、最悪、後でゴルァしてもいいやと思いつつ購入。届いた商品は写真と違ってただの無地の段ボール箱に梱包されたもの。CD-ROMには「ulead VideoConverter with VideoStudio7」と印刷されているものの、開いてみるとドライバとキャプチャ用プラグインのみでVS7は入っておらず。あちゃー。とりあえず気づかないフリしてサポートに「このページから詳細を辿ると書いてあるVS7が入ってなかったので至急送れゴルァ」メールを送って返事を待ちつつ、元々もっていた(笑)MovieWriter2にプラグインをインストールして無事動作しました。さて、どんな返事が返ってくるかな(^^)/。
 ということで、VideoStudio7、MovieWriter2、DVD Workshopをお持ちの方は、VideoConverter単独版を買うのがもっともお買い得でしょう。そうでない人はMonsterVR Mobileかな?内蔵にこだわらない人はUSB製品でもいいでしょう。

CG-PMPPODレビュー

テストの録画機材を揃えよう<道具眼的blog
 上記エントリのコメント欄に書いたとおり、コレガのMPEG4録画機能付きHDDマルチメディアプレーヤーCG-PMPPODを買ってみました。
 録画スペックは704×240と、横こそDVやDVDとほぼ同等ですが縦は半分と、やや不安でしたが、思ったよりは悪くないです。画質はHigh、Middle、Lowと3段階あるんですが、ピクセル数は同一でビットレートだけ変化するようです(フレームレートも違うかも)。動きが少ないユーザテストなら、MiddleやLowでも充分かも知れません。
 実測でHighが1分15MB弱というところなので、1時間900MBくらいでしょうか。HDD容量は20GBあるので、たいていのユーザテストは全セッション丸ごと記録できる位の容量はあると考えて良いでしょう。
 ファイルフォーマットはASFコンテナのMPEG4(Simple Profile)で、普通にWindwsMediaPlayerで再生できます。もちろん動画眼でもOK(^^)/。ただ、編集したいとなるとやや特殊なツールが必要になるでしょう。編集したりDVD-Videoに焼くことを考えるなら、後でMPEG2やMPEG1に再変換してしまった方が、巷に充実しているツールが使えて良いと思います。
 動画サンプルを上げられると良いのですが。そのうち何か用意します。
 またバッテリ駆動時間は短く、残量が減ってくるとやたらと不安定になる傾向があるようで、AC電源利用を前提とした方が良さそうです。バッテリが減っている状態でACアダプタを接続しても不安定さは解消されないので、エアボード同様、使用中は充電されない仕様かも知れません。この辺りは実際に長時間回してみて評価してみたいと思います。
 それと一番イタイのはスピーカーを内蔵していない点かも知れません。イヤホン端子に直刺しするような小型のスピーカーを物色してみます。例えばコレ[biccamera.com]とか。
 とりあえず実戦投入が楽しみになってきました。こうなると、テープ部をもたない小型のNTSCカメラが欲しくなりますねぇ。SONYのマメカムみたいな。マイクと電源一体型で一応ズームくらいできて、なんてのがないですかね。ACつないどけばスリープに落ちないようならデジカメでもいいのかも知れません。

テストの録画機材を揃えよう

 せっかくエアボードまで買ったんだから、記録系機材も充実させて、あまり機材を持ち合わせていないクライアントさんの場合に提供できる体制を作ろうかと。
 もう少ししたら確定申告で還付金が返ってくるしw。
 目標はテープメディアからの脱却。現在(少なくともσ(^^)の周りでは)ユーザテストの記録メディアとしてはDVテープが一般的だと思います。なんといってもカメラがDVなものが圧倒的ですから。カメラで録画せず、画面分割機を通してデッキで録る場合はHDD/DVDレコーダーで録ってDVD-Rに焼いて納品ということもありますが、出張鑑定ではやはり小ぶりなDVウォークマンで一旦DVで録ったりします。
 DVの欠点は、

  • メディア単価が高い(DVD-Rが相対的に値下がりが激しい)
  • 分析時にあちこちシーンをシークするのが非効率的
  • カメラの駆動メカ周辺がよく壊れる

などです。特に3つ目はテスト中に起きたら致命的です。企業ラボのようにそうそう予備機までは常備できませんし。でも実際よく起きます。σ(^^)なんて、もうテープを挿入&イジェクトする時のローディングの音を聞くだけで不安になります。あんな見るからに神経質そうでfragileなメカは民生機の中でも希有だと思います。
 逆にDVD系で怖いのは、もし停電などで録画が異常停止した際に、冒頭からの記録がすべてダメになる危険性がある点です。試したことないですが、同じDVD-VR系でもDVD-RAMは復旧可で、DVD-RWはNGだとか。DVD-Video系は更にダメそうですね。またHDDの場合は落ちどころが悪いと(インデックスが壊れると)前セッションのデータまで道連れになる可能性もあります。
 しかしまぁ、実際問題数年この仕事をやってきて、テスト中に停電になったことはないし(車は除く)、DVDレコーディングに対する抵抗は薄れてきました。むしろ前述のDVメカの壊れやすさの方が不安です。もちろん、やり直しが効かないorものすごくコストがかかるようなテスト内容であれば、バックアップとしてDVも回すようなことをする必要がありますが、σ(^^)が現在のところ受託するような規模の業務だと、コストパフォーマンス重視だったりしますし。
 またスポーツなどを撮るの比べ、ユーザテストはそうそう激しい動きを伴うことはないので、MPEGのような時間方向の圧縮を伴う記録方式でも、比較的低レートで破綻のない記録がしやすい素材だと言えます。なので、DVに比べ、メディアのコストパフォーマンスは更に効率的と言えるでしょう。
 というワケで、近いうちに少し投資をして、DVD(MPEG)系の記録メディアを中核にした装備を充実させ、クライアント側が評価製品以外何も用意しなくても、最低限の観察&記録ができるだけの体制を作りたいと思います。それ系の話題が好きな方のコメントをお待ちしています。

プランA:PCにMPEG録画

 安定して動いてくれる限り、これがもっとも汎用性が高いですね。MPEG2であればDVD-RにDVD-Videoに焼いて納品することもできますし、なんといっても動画プレイヤーでスライダを駆使してランダムアクセスできるのは、分析作業には好都合です。動画眼のような分析ツールにもそのまま食わせられます。
 MPEGファイルを直で生成するには、HDD容量が大きめのノートPCに、USB接続のキャプチャユニットをつなぐのがヨサゲです。キャプチャユニットの要求仕様は、

  • CPU負荷の低いハードウェアエンコードであること
  • チューナーは不要
  • 電源不要で動くバスパワー対応

といった辺りで、BUFFALO PC-MDVD/U2IO-DATA GV-MDVD辺りがヨサゲですね。1万強と安価ですし。バスパワー駆動なら、万一停電しても、ノートPC自体がUPS(無停電電源装置)付きのようなものですから、破壊的な停止も起きにくいでしょう。

プランB:HDD/DVDレコーダーで録画

 信頼性でいえばHDD/DVDレコーダーでしょう。一番安い80GBクラスでも1回のユーザテストには充分でしょう。DVDに直接記録できますし。ただし欠点もあります。

  • 持ち運びに不便
  • 別途モニタがないと不安&不便
  •  ちゃんと目的の画が撮れているかどうかモニタで常時監視していないと、カメラが落ちていて、真っ黒な絵が撮れてた、なんてことになりかねません。ただ今回の場合、下図のようにエアボードと組み合わせることで、解決できるかも知れません。
    planb.gif
     これならエアボード経由でレコーダーの操作もできるので、かなりスッキリしそうですね。

  • PCへのデータ移行が手間
  •  むしろ問題はこっちでしょう。単に録って納品するだけならこれでも構わないんですが、もし詳細にビデオを分析する場合、やはりPCにMPEGデータとして渡す方法が乏しいです。一旦DVD-RAMなどを経由する方法は時間がかかりますし。NECのAXシリーズのように、ネットワーク経由でMPEGファイルが取り出せる製品がもっと増えてくれると良いのですが。

プランC:HDDカメラで録画

 4GBのMicroDriveに直接MPEG2で録画するビデオカメラですね。画質を高めにして60~90分程度は撮れるので、セッション毎に別ストレージにコピーするとかすればまぁ使えなくもなさそうです。でも、それが間に合わなかったことも考えてもう一枚MicroDriveを買い足すとかするとかなり高額に。ちなみに5GBのMicroDriveを入れても、フォーマットがFAT32な関係で連続録画は4GBまでに制限されるようです。
 また使った人が口を揃えて光量不足に弱い点を嘆いているので、室内録りが多いユーザテストには微妙ですね。一般的なオフィスであれば家庭よりは明るいので大丈夫だとは思うのですが。
#今度、オフィスの会議室で撮ってみたファイルを送ってくれない?>kawaguti
 この手の製品であれば、カメラ部分も込みで更に配線を簡略化できる点は良いですね。小さいながらもモニタもついてますし。もっと選択肢が増えて欲しいものです。HDD外せなくてもいいので、iPodのような1.8inchドライブを使って、40GBとか60GBの容量のもの希望。データ吸い出しはUSBマスストレージでマウントできれば充分。

その他

 あとトランシーバーを買わねば。観察室から実験室のモデレーター(進行役)にこっそり指示を出すのに有効です。
 モデレーターが座ってノートPCでも使っていられる状況なら、Messengerなどのチャットソフトも有効だったりはします。非同期でモデレーターが余裕のある時に目を通せるからです。トランシーバーの場合は、観察室側がモデレーターが会話中でない時を見計らって話しかけたりといった配慮が必要だし、あまり長いメッセージを伝達しづらいという点も短所です。
 ただそれでもやはりσ(^^)も含めて周りのモデレータ達はクリップボードに止めた観察シートに手書きでメモすることを好みます。往年のページャー(ポケベル)のように、クリップボードに隅にでも貼り付けられるサイズで、テキスト・メッセージが遠隔から送りこめるようなデバイスがあればいいんですけどね。premini+i-modeメールとかw?
 トランシーバーは免許不要の特定省電力タイプが良いでしょう。レジャー用とビジネス用で使用チャンネルが違いますので、必ず揃えて買う様、注意が必要です。ビジネス用の方が混信が少ない印象がありますが、実際どうなんでしょうね。モデレーター側にはイヤホンも用意(たいていの場合、イヤホンマイクである必要はないでしょう)。