2022.1.14追記:この機種のUSB電源ポートはちょっとクセが強いみたいです。USBケーブルをメチャメチャ選びます。特にType-C to CでMacBook Proなどに直結しようとすると通電すらしないことが多いです。USB 3.2やPDに対応したケーブルを使ってみたり、逆にUSB2.0結線のみのC-Cケーブルにしたりするも電源が入りません。より確実なのはPC/充電器側がType-AになっているA-Cなケーブルを使うことです。MacBookのようにType-CしかないPCだとわざわざUSBハブを使う必要があり、なんだかなーという感じです。付属ケーブルが一番いいんでしょうが、長さの都合などで汎用品を使いたい場合などは、必ず本番環境で通電/認識することを確認できたケーブルを用意しましょう。
250mほどの距離で当然HDMIケーブルやLANケーブルが敷ける距離でもなく、Wi-Fiも届きません。同一ネットワーク下にないので先日紹介したNDIなども使えません。別記事で紹介したRTMPも受信拠点側をポート開放する必要があったり遅延が大きめだったりで微妙に使いにくい。すぐに思い付くのはZoomやTeamsといったオンライン会議ツールでの参加ですが、スマホのカメラは光学ズームが弱いので、物理で寄らないと手元など細かい対象を撮ることができず、ソーシャルディスタンスやラポール形成的に不利。できれば光学ズームのビデオカメラ映像を使って配信したいなと思いました。(ちなみに最近では望遠レンズを備えたスマホもありますが、Zoomなどのアプリはそれらを使えません。ピンチズームしても標準カメラの像がデジタル拡大されるのみです。Android版に至ってはピンチズーム自体できませんでした(執筆時点)。屋外なので騒音対策としてきちんとワイヤレスマイク(Wireless GO 2)を使った音声収録をしたいのですが、これら外部マイクもスマホ版アプリは制限が大きかったりします(後述)。
もう一つの方法は作者のSteveさんがリリースしているElectron CaptureというビューワーでURLを入れ、表示された映像をOBS Studioのウインドウキャプチャで取り込む方法です(Windowsのみ)。一見、外部ツールを使う分効率が悪そうですが、Steveさん曰く「it may offer a more flexible and reliable method of capturing live video than the browser source plugin built into OBS.」とのことです。マウスカーソルが完全に隠せるとか、バッファー指定で音声同期が外れにくいなどあるようです。メリット一覧はこちら。パケットロス耐性が高く、システム負荷が低いということなので、面倒ですが使った方がよさそうですね。
上記の手順でAdd your Camera to OBS」や「Remote Screenshare into OBS」から送信URLを生成すると毎度ランダムな文字列のIDが発行され、OBS Studioなど受け側で毎回URLを書き換えなければならず不便です。また上記のようなオプションパラメーターをURLに埋め込むのも骨がおれる作業です。
そしたら以前に購入してあったUSB Camera Proというアプリが、(USB WebカメラやHDMIキャプチャの多くが対応する)UVC入力映像を表示するだけでなくRTMP始め多くのプロトコルで配信できることを発見。前記事で構築したOBS Studio + NGINXの受信環境に対して送信テストしてみました。
ただPCの様に画面共有時にシステム音声を送信する機能はないので、カメラからの音声をTeamsに流すことはできなそう。スマホ本体のマイク音声になってしまうかも。Wireless Go2のようなUSB外部マイクの音を入れるにはさらにUSBポートが必要になるし、どうかなーって感じです。なおUSB Camera Pro自体は音声モニター機能がありUVCから来た音声をスピーカーで鳴らすことはできます。
SELP1650の画角(ズーム範囲)は文字通り16-50mm。APS-C基準なので、いわゆるフルサイズ(35mm換算)というのにすると24-75mmになります。VX992Mは広角端が30.8mm(4K撮影時)ということなので、24mm vs 約31mmでZV-E10+SELP1650の方がちょっぴり広角スタートになります。一方そこからの光学ズームはVX992Mが20倍なので桁違いに望遠ということになります(16-50は3倍強)。ここはやはりセンサーがマメ粒みたいに小さく、形状が前後に長いビデオカメラの方が倍率を伸ばしやすいということですね。APS-Cで20倍を目指したらメチャメチャデカいレンズになりますし、お値段も本体の何倍にもなります。5倍とか7倍でも本体くらいの価格になります。おそらくUTのような室内撮りで20倍が必要になることはまずないですが、5倍くらい、画角でいえば100mmくらいあるとカメラ設置位置に自由度が出てよいかなと思います。先日は18-105mmレンズでiPadのディスプレイの2m後方くらいから撮って、目一杯まではズームしなかった感じでした。それくらいはあるといいかもですね。
さて今回はHDMIケーブルについてなんですが、最近こちらも5m、10mという長さになってくると低品質のケーブルでは機器を認識しないなどトラブルの元になりやすいという情報を耳にしました。例えばATEM MINI Proなどでは4つあるHDMIポートの1番と2~4番では回路がわかれていて、後者は結構動作がシビアなんだとか。ケーブル長が長くなり信号品質が落ちると、1番では認識するのに2~4番のHDMIポートでは映らない、みたいなことが起きるんだそうな(これ現場で助けになるかも知れない豆知識ですね。いざとなったら長いヤツを1番につなげ!と憶えておきましょう)。