SONY INZONE BudsがWindows11で音が出ない時の暫定策

ジムでデスク付きバイクで漕ぎながらゲームをするのに良いイヤホンが欲しくなってSONYのINZONE Budsを購入しました。

細かい経緯や感想は後半にダラダラ書くとして、とりあえずWindows11で音が出ない現象でハマったのでメモを残しておきます。きっと経緯や感想よりも役に立つはずw

現象としては、Windows 11(23H2)にて、

  • INZONE Buds – Game(ヘッドホン)
  • INZONE Buds – Chat(ヘッドセット、イヤホン)
  • INZONE Buds – Mic(マイク)

という3つのデバイスは認識され、マイクで音声は録れるものの、両スピーカーから音が出ない、というトラブル。特定のアプリがというレベルではなく、Windowsのシステム音量スライダーを動かすたびに「ポーン」って鳴るアレすら聞こえません。もちろん出力デバイスを「既定」からGame、Chatを個別に選択してもダメ。音もならないし、その状態でブラウザでYoutube動画を再生するとグルグルになります(音声デバイスとして応答してない?)

結論を先に書くと、現時点で設定ソフトINZONE Hubをインストールすると自動的に導入されるドライバーを消したら鳴るようになりました

スタートを右クリック→デバイスマネージャーを開き、「サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラー」セクションを開いて、「INZONE Buds – Chat」と「INZONE Buds Game」それぞれのプロパティを開いて(ダブルクリック)、「ドライバー」タブにいって「ドライバーを元に戻す(R)」をクリックします。元に戻す理由を問う質問に適当に回答して実行します。Windowsを再起動するよう言われるかも知れません。

写真は元に戻したあとのもので、ドライバーのプロバイダーがMicrosoftになっています。設定ソフトであるINZONE Hubを入れて再起動した状態では、ここがSONYになっていると思います。どうもこのドライバーが問題っぽいです。バージョンはそれぞれ1.0.24.61、日付が2023/07/06です。

なお別PCでは「ドライバーを元に戻す」がグレーアウトして押せない状態でした。この場合は「ドライバーの更新」の方を選び手動で切り替えることでもいけました。「→コンピューターを参照してドライバーを検索(R)」を選び、「→コンピューター上の利用可能なドライバーの一覧から選択します(L)」と進み、「USBオーディオデバイス」を選択して「次へ」でもいけました。

検証の為他のPCで試したところ、最初は音が出ていたのにINZONE Hubを入れた途端に再現したのでもしやとドライバーだけロールバックしてみたらビンゴでした。ちなみにドライバーがMicrosoft製の状態でもINZONE Hubからの各種設定は使えているっぽいです。もし同じ現象が出ていたら試してみてはいかがでしょう?

今後のアップデートで直ると良いんですが。また進展あったら追記します。

ちなみに現象が出たPCはRyzen 9 + X570チップセットと、Ryzen Z1 ExtremeでどちらもAMD製CPUでした。偶然かも知れませんが。

■購入経緯

では、誰も得しない経緯のメモとレビュー。

最近、ChocoZAP(ジム)でデスク付エアロバイクを漕いでいます。デスクの上でタブレットやPCを置いて作業や読書、ゲームができるんですが、そこで先日買ったLEGION GOを使ってゲームをしたいなと。そしてその際にDiscordで通話もできると良いなと考えました(24時間営業で夜中に行くので大抵貸切状態)。持っていくのが大変なのでヘッドフォンは除外。ジム通いバッグのポケットにコンパクトに入れていけるものがいい。

最初今もっとも活用しているBeat Fit Proで参戦したんですがほとんど聞こえないと言われ、その他の手持ちイヤホン(ヘッドセット)を現地に持ち込んで聞こえ方を比べてもらいました。結果としてAirPods Pro第三世代と、ブームマイクがついたOpenCommが聞こえやすいよと。なるほど、TWSでありながら複数マイクを搭載してソフトウェア処理で音声をクリアにしているのでしょう。そしてそこまでの仕込みはなくてもやはりマイクが口元近くにある機種は強い!ただその日はAirPods Proは途中からつながらなくなってしまったり、OpenCommは骨伝導タイプなのでゲーム音質としては残念な感じだったりして、結局コレ!というソリューションには至りませんでした。

そもそもゲーム用としてやはりBluetoothは遅延が懸念されまる。高音質なコーデックに対応したヘッドセットを使ったとしても、大抵はマイクを使おうとした途端にHFPプロファイルに切り替わってしまい、スピーカー側のコーデックもSBCとかビットレートの低いものになってしまいます。

当初、どのみちコントローラーとしてDualSense Edgeはもってくので(LEGION GOの脱着型コントローラーはちょっと無理だったw)、そのイヤホンマイク端子にブームマイクのついた適当なイヤホンマイクを挿して使おうかなとも考えました。

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ここらへん。

ただDualSense EdgeをUSBでWindowsにつないだ場合、イヤホンマイクもUSB経由のUSBオーディオ扱いになるのかよくわからなかったし、品質も未知数だったので躊躇。PC->コントローラー->イヤホンと有線で多段接続するのも煩わしいな、とか。

そうした経緯で選定したのがINZONE Budsです。INZONEはSONYが少し前に立ち上げたゲーミングブランドで、PlayStationに限らずPCも視野にいれた製品群が特徴。先行してヘッドフォンのHシリーズがリリースされています。USB-Aの専用ドングルが付属しており、GameとChatの2つの音声出力仮想デバイスがPCに認識されます。ゲームの音とDiscordなどのチャットの音を別々に流してやることで、ヘッドフォン上のダイヤルでバランス調整をすることができます。またドングルとヘッドフォンの通信は2.4GHzではあるもののBluetoothではない独自プロトコルなのでBluetoothにつきまとう遅延や低音質プロファイルからは逃れられます(PC用ドングルとは別にBluetoothも使えて、例えばチャットはスマホでする、みたいな使い方もできます)。自分はH9を自宅ゲーム用に使って来ました。

デザインとマイクの評判はイマイチというかまぁあくまで通話用というレベルなのが難点ですが、アィティブノイズキャンセルもSONYの音楽用ヘッドフォンの流れを汲んで優秀で気に入ってます。

そしてヘッドフォンタイプのHシリーズから遅れて登場したのがTWS(完全ワイヤレスイヤホン)対応タイプのINZONE Budsです(ちなみに色はブラックとホワイト(ツートン)があり、後者をチョイス)。

付属のドングルがUSBフラッシュメモリぽい形状でUSB-Aだったものから薄く平べったい形状になり端子もUSB-Cに変更されました。組み合わせて使用するLEGION GOにはC端子しかないのでうってつけです。

右が従来のUSB-A型ドングル(INZONE H9用)、左がUSB-C化したドングル

USBドングルを使用した場合のできることは基本H9と同じ。アクティブノイズキャンセルもありますし、GameとChatのデュアル音声出力デバイスとなっています。

Bluetoothも一応搭載していますが、BLEというレアな規格のみの対応になってしまったため、現状ではXpreriaの最新モデルなどごく一部の端末しかペアリングできないようです。iPhone 15シリーズでも無理。iPhone 15シリーズで使いたい場合はUSB-Cでドングル経由になり、たぶんGame/Chatの使い分けはできず単一のUSBスピーカーとマイクとしての認識になると思います。「PS5にUSB経由でゲーム音声、スマホにBluetoothで通話」という使い方をするにはやや厳しい後退です(後々BLE対応のスマホが増えてくれば進歩ではあるんですが…)。

自分の使い方(PCでゲーム音もチャット音も)にはBluetoothは不要で、むしろ音質や遅延に難があるBluetoothを一切使わないというのが刺さりました。都度ドングルを挿す手間やUSBポートが塞がれることはデメリットですが、まぁ音質には代えがたい。マイクもAppleと競うSONYなので期待(これは今後の相手側からの評価待ち)。

ちなみにDiscordで試した限りでは少し声が途切れがちでしたが、「エコー除去」をオフにしてやったら改善しました。

それでもファーストインプレとしてはAirPods Proほどは明瞭に声を拾えてない気がします。やっぱあれは別格。Beats Fit Proでも頑張って欲しかったw

■まとめ

ワイヤレスイヤホンはありとあらゆるブランドから出ていますが、ゲーミング用を謳う中でも2.4GHz帯の独自ドングル、専用プロトコルで通信することでBluetoothのクビキから放たれることができる製品は数えるほどしかないんじゃないかと思います。さらに優秀なANCがついてると本当にレア(ASUSが発表はしてますね)。

とりあえずWindows 11で音が出ないという最悪のトラブルはドライバーの削除で暫定的に回避できました。SONYのアップデート対応に期待。

快適なモバイルゲーム環境を構築して、ジム通いのモチベーション維持に役立てていきたいです。