アルミ名刺入れにレーザ加工で名入れしてみた

xTool F2は出力が上がり金属へのレーザーマーキングがより綺麗になったようなので、アリエクからアルミの名刺入れを買ってロゴを入れてみました。

結果、かなりいい感じに仕上がりました。表面の塗装を削って地のシルバーを出す感じです。

ブラックとブルー
アップ

ベクターデータなら輪郭も滑らかに出ますね(300dpi)。

せっかくなのでカスタムオーダーを受けられるよう商品エントリーを作っておきました。小ロットでも対応いたしますのでお気軽にご相談ください。

こちらで注文できます

[レーザー名入れ] アルミ名刺ケース(1点でもOK)

[レーザー名入れ] アルミ名刺ケース(1点でもOK)

参考価格: ¥2,500(別途消費税、送料がかかります)

在庫: あり

xTool F1を買って1ヶ月でF2が出たorz→買い換えた

レーザ加工機xTool F1を2025年10月4日に注文し7日に届きました。3Dプリント品へのマーキングも、白フィラメントで苦戦しているものの、当初の目的だったことはできていた満足していました。

が、同月中旬、なんと後継モデルのF2が発表されてしました…

ほぼ同じ筐体サイズながら、F1と比べると

  • ブルーレーザー15W、赤外線レーザー5Wに強化(F1は10W/2W)
  • プレビュー(位置あわせ)用の50MPカメラ搭載
  • 最大速度6,000mm/sに高速化(F1は4,000mm/s)
  • オートフォーカス搭載
  • Wi-Fi / USB / IP接続(F1はWi-Fi / USB)

といった進化を遂げました。IP接続ってなんだろ?Wi-Fiと違うんですかね?

出力が上がったことで金属によくくっきりマーキングができるというか、黒色マーキングができる的なことが書かれています。できることが増えるのはありがたい。

また地味に大きいのがカメラの搭載。いまは青色のレーザーがプレビューとして照射されて、それをみて刻印対象物をズラして刻印範囲を合わせます。設置の都合上、PCとF1本体を数歩離れたところにおいてるので、この微調整に何度も往復するのが面倒だったんですが、おそらくxTool Studio上でカメラ映像をみて刻印箇所を合わせられるのでかなり効率化されるはず。安全上最後のスタートボタンは本体まで押しに行かないとならないのは一緒でしょうけど。F1/2 Ultraみたいにスライドエクステンション上に無造作に並べた材料を自動ロックオンして位置あわせするフリーダムガンダムみたいな機能はどうもなさそうですが、手動で位置あわせできるだけもありがたい。

あとエンクロージャーのカラーがグリーンからオレンジに。個人的にはどちらも好きですが、隣の3Dプリンター周りにオレンジのパーツが多いので並べた時にまとまりはいいかなとか。

定価基準だとほぼ同水準で、久しぶりに「やっちまった~」となりました。F1が出てから随分経ってること、上位モデルのUltra系ではF2 Ultraが出ていたことも認識はしてましたが、F1が代替わりするとは何故かまったく思いもしてませんでした。

が、しかしF2の予告ページをみているとFAQに以下の項目が。

FAQをみただけなのに「ご要望を申し伝えました。担当者より追ってご連絡いたします。」というのもおかしい日本語ですが、待ってれば最近買った人になんらかのアップグレードオファーが届くかのように見えます。ただ待ちきれないので記載のメールアドレスに問い合わせをしてみたところ、購入1ヶ月以内なら返品できるからF2買い直してくれ、という返信が!この時点で10月27日。ギリギリセーフです。発表があと1週間ほど遅かったらアウトだったかも知れません。これが特別オファーなのか、もともと海外企業なので一ヶ月以内の返品は普通なのかはわかりませんが、個人的には神対応と言わざるを得ません。

しかも、当初「一ヶ月以内に返送」と言われてたんですが、「F2の発送日がいつかわからないので、できるだけ一ヶ月ギリギリまで待って返送するよ」と返したら「できるだけ使用不可能期間を短くしたいというご要望をマネージャーに伝えまして、F2到着後の返送で良いと了承を取りました」的な返信が!そこまでお願いしたつもりはなかったのにシゴデキなオペレーターさんです。

なお、自分はAmazonのxTool公式ストアでF1本体+空気清浄機+スライドエクステンション+ロータリーユニット(RA2 Pro)のセットを買っており、

  • F2も同様のセットがあるのか、あるなら価格は?
  • 同等品なら梱包面倒くさいのでF1本体だけ返してF2本体だけ購入したいが可能か?可能なら価格は?

といったこともサイト記載前に丁寧に返信してくれました。結果的にF1本体のみの返品で、F2の発売記念クーポンなども組み合わせて4,5万の追い金となりました。素材キットも一部使ってたけど返品不要とのこと。ただF2ではロータリーユニットは新型のRA3も対応したらしく、そこも可能なら交換したいなと思ったんですが、まぁ値段も結構違うしそこまで使うかというと微妙なので、RA2 Proに傾斜やレーザー照射装置を追加するアップグレードキットだけ追加注文することにしました。

■注文受け付け開始日

事前に3,000円の内金をしておくと30,000円引きクーポンになるというキャンペーンをやっていたので、もちろん事前に購入。本予約は11月6日の午前11時開始とのことで首を長くして待ちました。時間にサイトを訪れると注文可能にはなっているものの、30,000円引きクーポンの適用方法がわからず。注文ページには18台まで翌日発送、それ以降は11月20日になると記載があり、しかもカートページでは残り4台みたいなことも出ていて焦りました。

結局、メールをみたら3,000円クーポン購入者にリンクが届いており、そこから辿ると無事30,000円OFFが適用されました。三井住友カードの不審購入ブロックにひっかかったりしてさらにワチャワチャしましたが、どうにか注文完了。その後でもう一度カートに入れて見たら「残り3台」となっていたので、多分初回発送分を確保できたと思いたい。さすがに新型iPhoneみたいな勢いで売れるものではないでしょうけど、わりとギリギリだったかも知れません。

発送連絡が来たらすぐにF1を梱包して返品手続きをしたいと思います。

■まとめ

一大決心して買ったF1が一ヶ月足らずで後継モデル発表となりうなだれかけましたが、神対応で救われました。今ストアの表記をみると14日返品OKとなっているので、30日以内というのはF1を買ったばかりの人向けの特別対応みたいですね。マジで有り難い。

xToolは国内代理店がなくサポートに不安や遅延があると某動画で言われてましたが、実際にやりとりしてみると担当者は英語っぽい名前ですが翌日には日本語で返信が来て非常に満足のいくサポートでした。格安機種にしなくて良かったなと思います。

ただ今回はAmazonでセットを購入したうちの一部返品になるのでAmazonを経由せずに直接返送した方が話が早いとなって返送先が送られてきたんですが、なにやら個人名+gmailアドレスになってたのがあやしげっちゃあやしげw。ストリートビューでみると倉庫っぽい建物ではありますが。やはり正規拠点はなくて委託みたいな形なのかも知れません。まぁきちんと対応してもらえるなら気にしなくて良いでしょう。今後修理とかの必要ができた時に、そこで対応するのか、本国を往復するのかは気になるところです。入らなかったけど保証サポートに加入してたら新品交換とかになったり?

[3Dプリント] トヨタスマートキー小型化ケース刷新、IGLA2キーフォブ一体型もあるよ!

車のスマートキーってなんであんなにデカいんですかね?あらゆるものが技術進歩で小型化する中、自動車のスマートキーはちっとも進化しないというかなんなら大型化しています。イモビライザーに要求されるセキュリティ機能が高度化する中で仕方ないことなのかも知れませんが。また昨今はスマホを使ったデジタルキーなども搭載が進んでいますが、特にバックグラウンド動作に厳しいiOS(iPhone)では実用上まだまだ難アリだと思います。せめてBluetooth機器のように複数の車両とペアリングできれば良いのですがそれすら実現する気配もなく、複数台の車を所有している場合はこのデカいのをいくつもぶら下げるはめになります。

■スマートキーの構造について

ところで、皆さんはスマートキーの電池交換などでケースを開けたことはありますでしょうか?ディーラーやカー用品店でやってもらうという人もいるでしょうし、意外と中を見たことがないという方もいると思うので、写真を貼ってみます。

スマートキーの中身

写真の赤枠部分がメインの基板(電池含む)です。そして青枠は非常用のメカニカルキー(物理鍵)です。電池切れの時などに引き抜いてドアの鍵穴に刺して昔ながらの開け方をするものです。このようにメカニカルキーが外周に格納されているため一回り大きくなっています。その他、衝撃吸収とか浸水のマージンとか色々設計上の都合はあると思いますが、実際の動作に必要な基板は思いの外小さいということです。

以前このブログでは、30プリウス(ZVW30)のスマートキーを小型化する試みをしました。

メカキーを廃して基板ギリギリサイズのケースを3Dプリンターで自作したのです。今回はメイン車両である新型クラウン用のものについても改めてチャレンジしてみた、という記事になります。先の写真のスマートキーはトヨタの現行車種の多くでも使われているタイプです(ハリアー、カローラシリーズ、ヤリスシリーズなど、電動ハッチバック非搭載車は2ボタン)。

■新たにクラウンなど現行車種用も製作

今回の進化ポイントは、

  • 従来格納できなくなっていたメカキーに鞘状のカバーを製作し、一緒に鍵束にぶら下げられるようにした
  • レーザー刻印機を導入したので、ボタンのアイコンなどをフィラメント交換式に比べより精緻に入れられるようになった
  • カーボン模様転写ビルドプレートを使い、表面と背面にカーボン柄(微細な凹凸)を入れてみた
  • 動作LED部分は薄く造形して透かしていたのから、透明レジンによるクリアパーツ化で視認性アップ

という辺り。現状の仕上がりはこんな感じ。

現行スマートキーの基板は長方形ではないので、それに沿わせて凹凸のある外形になっています。メカキーのカバーを作るというのはある方にいただいたアイデアなんですが、やはりメカキーも携帯しないと不安だという方や、鍵束にぶら下げないまでも周りに傷をつけない形でバッグの底などに入れておきたいという方にも刺さるんじゃないかなと思います。ついでに同じ製法でプリウス用もリニューアルしてみました(レジンパーツと鞘ケースは除く)。

IGLA2のキーフォブも一体化

我が家のクラウンクロスオーバーにはAUTHOR ALARM社のカーセキュリティIGLA2+を搭載しています。乗車時の自動セキュリティ解除のために、小さなタグ(キーフォブ)を携帯しておく必要があるのですが、これも樹脂カバーを外すと電池と小さな基板で構成されていますので、ついでとばかりに本ケースの底に搭載できるようなバージョンも作成しました。

基板が二階建て構造になり電波干渉が起きないか不安で、アルミ板をシールドとして挟むことも検討しましたが、現時点では特になにもせずとも動作は良好な気がしています。

二階建てになった分、厚みは少し増していますが、それでもポケットの中での収まりは良いんじゃないかなと思います。

こちらがメカキーを収める鞘ケースです。とりあえず凝ったロック機構などは設けず、穴のキツさだけで固定しています。滅多に使用するものではないので、結構固めで不意に外れないことを優先。

■現状の課題

夜間の視認性がイマイチ

レーザー刻印によるマーキングは明るいところでみるとかなりクッキリしていて綺麗なのですが、真っ暗に近いところだと反射面積が少なくてやや見づらいかなと感じています。カーボン柄の反射に埋もれがちなのもあるかも知れません。基本的にここのボタンを操作するのはたまにバックドアを手動で開けたい時くらいなので致命的とまでは行かないですが、素材カラーや刻印のデザイン、サイズ、太さなどで改善できるならしたいなというところです。

白字に黒は見やすいが、レーザー刻印では難しく研究が必要

形状での判別しづらさ

似たような話ですが、ポケットに手を入れて操作しようとした時に、向きや裏表の判別を手触りだけでするのがやや難しいなと思います。向きは鍵束のリングの付き方などでまだなんとかわかりますが、裏表に関してはどちらも全くのフラットなのでちょっと困ります。これまた使用頻度が低いのでどこまで突き詰めるかは思案中。

3Dプリントなので自由に凹凸をつければいいんですが、3Dプリンターの構造上、やはり一番綺麗に面が作れるのはビルドプレートに押しつける底面なんですよね。ここの凹凸をつけるということは、その面を上にして造形するとか、下にサポート材という捨て部分を作ることになり、結果的に表面の滑らかさが犠牲になります。そうするとレーザー刻印も綺麗に出なくなったりとデメリットも多いのです。表面のフラットさをキープしつつ、上手く裏表が判別できる形状を考えたいと思います。

  • 裏面だけにモールドをつける
  • 側面の形状を工夫する
  • 後から凸部品を貼り付ける
  • 初期プリウス用みたいにボタンパーツを別体化する
オリジナルのボタンパーツを流用した例

スナップフィット(パチ組み)の強度

プリウス版では外側に爪を4箇所生やしてパチっとロックする機構でしたが、今回はそれを内側に隠蔽する構造を採っています。当初6箇所にしていましたが、小さい突起なので何度か開け閉めしていると折れてしまうことがありました。3Dプリンターの積層方向の関係でどうしても剥がれやすい向きでもあります。

スナップフィット部分の拡大図(初期版)。3Dプリンターが造形する層毎の筋で割れやすい

現在は爪から全周囲む形にして強化を図っていますが、いずれにせよ

  • 意図せずパカっと開かないこと
  • 電池交換時には労せず開くこと(純正スマートキー同様、メカキーでこじって開くスリットを設置)
  • 繰り返し開け閉めしても破損しないこと
  • 落下などの衝撃でも破損しないこと

などが要件となり、まだまだ検証が必要そうです。

防水性

純正スマートキーではボタン部分をカバーするシリコンシートが挟まっていますが、本品ではボタン部品がなく、表面のたわみだけで内部スイッチを押す構造なのでシリコンシートは流用していません。ただキャスト(金型に溶けた樹脂を流し込んで作る方法)と違って、3Dプリント品な層と層の間に微細な隙間が空きがちなので、どうしても完全に水分を遮断するのは難しいです。層の厚さや温度(溶かし具合)で改善はできるのですが、他の造形上の都合との両立も難しかったりします。

トヨタのスマートキーは「飛沫は平気だけど洗濯したらアウト」というスタンスのようで完全防水とはなっていません。現状はそれに準じるくらいの防滴性能くらいが目標かなと思います。

3Dプリントで造形する以外の方法での防水も考えています。

  • 防水スプレーなどでコーティングする(表面は摩耗するので内側?)
  • 内部基板をリモコンなどを水滴から保護する熱収縮フィルムで保護?
    • ドライヤーやヒートガンで基板を炙ることにリスクもあり

技適問題

前記事でも触れましたが、電波を出す製品は検査を受けて技適(技術基準適合証明マーク)を取得して販売されます。これを改造することは基本的にできません。ただ調べた限りスマートキーの技適番号は内部の基板に刻印されています。つまり基板単位で認証をとっており、外装ケースは認定に含まれていないのでは?という指摘があります。事実トヨタの異なる形状のスマートキーで内部基板と技適番号は共通だった、というパターンが存在するようです。ただまぁこれについてはなにもみても誰に聞いても「大丈夫です!」というお墨付きは得られにくく、どこまでもグレーだと思います。あくまで樹脂ケースだけ頒布して組み付ける(改造する)のは自己責任でヨロ、という逃げも可能かもは知れませんが、まぁあまり大っぴらにはできず、個人で使うだけに留めるのが無難かなぁと。なのでショップには陳列しないかもです。

■まとめ

メカニカルキーを一体化して携行できないという点を犠牲にすることで、よりコンパクトなキーカバー(シェル)を自作してみました。常時2つ持ち歩く私としてはポケットの中が劇的に”スマート”になった気がします。また今回は外したメカニカルキーにも鞘をつけることで一緒に鍵束にぶら下げたり、バッグの中などに入れておくことができるようにもなりました。

大手を振って販売できると喜ぶ人も少なくないとは思いますが、法律的なところ誰か詳しい方教えてください。

2025.11.08追記: メカニカルキー収納Ver試作

とはいえメカニカルキーも一緒に格納しつつ最小サイズを目指してみるということで、写真のように差し込めるものを試作。

メカニカルキー格納版の内部レイアウト

トヨタのメカニカルキーは樹脂のヘッドパーツが割と大きいんですよね。そこを持って捻るのでそれなりに大きさがないと力が入らない。普通の鍵みたいに平たいプレートすると収まりが悪いということでこういうL字的な形状ではあるんでしょう。これを削ったりして除去して独自ヘッドをつけるというのは、頒布を考えると現実的ではないので一旦断念。元のヘッドのまま格納できるレイアウトを考えるとこんな感じになりました。

まだレーザーマーキングもしていない試作レベルですがサイズ感はこんな感じ。

キーの厚みの分、横幅が増し、ヘッドの分全長が伸びた形です。結果として純正スマートキーとそれほど変わらないフットプリントになってしまいました。厚みは抑えられているので、ポケットの収まりは多少マシではあるんですが、インパクトは弱まっちゃいますね。

3Dプリント品(ASA-CF)にレーザー彫刻を施してユーザビリティを向上させた

ウチの3Dプリント品ショップでたぶん一番買われているのがこちらのクラウン/ハリアー用のスイッチサイズ変換アダプタです。

こちらで注文できます

TOYOTA新型クラウン/80ハリアー向けスペアホール→タイプDスイッチアダプター

TOYOTA新型クラウン/80ハリアー向けスペアホール→タイプDスイッチアダプター

参考価格: ¥1,800(別途消費税、送料がかかります)

在庫: あり

それがなにかはリンク先を読んでいただくとして、これに念願のレーザー刻印を入れましたという話になります。

本品は特に説明書などもつけていないので、最低限、

  • 向きがわかるようにサイドに▲マークをモールド
  • ゴミ分別や接着剤の適不適などの判断用n材質名
  • 問い合わせがあった時のために世代(バージョン)

を刻印してきました。特にサイズなどの微調整をよくするアイテムなので、バージョン管理はしっかりしておきたい。で、今までは3Dモデル自体に文字を刻印してたんですが、あまり解像度があげられません。

造形の向きやレイヤー高を工夫すればマシになできますが、それらはプロダクトの性能のために最適化しているので、刻印のためだけにいじりたくはないし、AMSでフィラメント自体の色を切り替えて文字やイラストを描く方法は造形時間がとんでもなく伸びるしフィラメントの無駄が出るしで、いずれにせよコスパやタイパが悪化します。

またいつか購入した当人以外の誰かがこれを目にした時に「なんじゃこりゃ?」ってなるかも知れないので、出自がわかるようURL入りのQRコードで詳細を調べられるようにしておきたいというのもありました。例えば今後これを装着した中古車が売買される機会も触れるでしょうし。しかしこのサイズでQRコードを3Dプリントするのは現実的ではありません。なので、テプラの強粘着テープを使って貼るようにしてみたんですが、ASA-CF(炭素繊維入りASA)だと表面がザラっとしてたり粉っぽかったりであっという間に剥がれてしまいました。

で、前々から関心のあったレーザー彫刻機(加工機)を使えば、こういうのにかなり小さい文字高でも刻めるんだろうなぁというところで、「3Dプリント品にロゴやユーザビリティ向上のための表示、サポート情報のQRコードなど入れる」というのがレーザー彫刻機を導入するモチベーションの1つとなりました。

当初、黒材料にレーザー刻印(焼いて焦がす)って文字も黒くなるから視認性低いんじゃ?とも思ったんですが、ChatGPTさんとかに聞いて「赤外線レーザーを使って白化とか発泡化を起こすから白くなる」ということがわかり、買うならIR機だなとも決めたりしました。実際に導入してみると、むしろ白を黒く焼くほうが大変ということなんかもわかってきましたが、これはまた別途検証して記事にします。

やってみたらスゴかった

で、まずはこの売れ筋かつ向きやサポートURLなどの情報が重要な「TOYOTA新型クラウン/80ハリアー向けスペアホール→タイプDスイッチアダプター」から着手。素材はASA-CFです。炭素繊維入りで、表面が少しザラっとしているというか凹凸があります。

写真はPLAですが、こんな感じのマトリクスをテストプレートに刻印して、どのくらいのパワーと速度で、どれくらいの色が付くかを調べます。右の4列がIRレーザー、左の6列がブルーレーザーです。

写真のPLA PROだとパワー60%、速度300mm/sが一番綺麗でしたが、ASA-CFだと80%、400mm/sが一番はっきり色が出る。60℃で溶けるPLAと違ってASA-CFは120℃とかなので強めにしないとってことでしょう。ただそれでもいまひとつハッキリ出ない。特にザラザラの凹み部分に色がついていない感じ。100%にしてもかわらず。色々試した結果、まぁまぁ強めの出力80%にしつつ、あまり焦げないようスピードを速めの1,500mm/sにする、これを3回繰り返す(3パス)というのがいい感じでした。

そして出来上がったのがこちら。

色は白というより黄色というかゴールドっぽい色味になります。むしろ映える。多少「Ver.6」の文字の左端が擦れる傾向がりますがまぁ一旦OKとしました。

小さなフォントもクッキリ出るので、情報量も増やせました。▲だけだとわかりづらかったので「UP」の文字も入れ、さらには前後わかるよう「▲DRIVER」という文字も追加(FRONTだと車両前方か運転席視点での前方(=車両後方)か多義的なので)。また「V5」といれていたバージョン番号もわかりやすく「Ver.6」にできました。SFメカのマーキングみたいでカッコ良いので写真も気合いいれて撮ってしましました。

さすがに残りのスペースにQRコードを入れるとかなり小さくてザラザラでドットがつぶれてしまうのと見た目にもゴチャつくので、そちらは反対側に入れることにしました。

いちど組み付けてしまえば全く目にしない場所ではあるのですが、施工時の作業性が上がったり、部品の由来を辿りたい人が出た時のガイドになればと思います。

■まとめ

大枚はたいて導入したレーザー刻印機ですが、まずは一番にやりたかったことができてひと安心です。

色はなぜか白にはなりませんが。こと黒フィラメントに限っていえばゴールドっぽくて生えるのでアリかなと思っています。

今後、他のフィラメント種類、色で最適値を見つけていって、他の製品にも適応していきたいと思います。さし当たって白材料が鬼門で、色々と裏技が必要ということがわかってきたので、次はそれについて書きたいと思います。

レーザー加工機の近くに置いておくとヨサゲな消火器

レーザー加工機は単純にいうとレーザーを照射して物体を”焼く”装置なので、使い方を間違えると発火、火災のリスクがあります。今回の導入にあたって小型の消火器でも傍らに装備しておくと安心かなと思いリサーチしてみました。

個人による検索およびChatGPTによるデスクリサーチなので、間違いを含んでいる可能性もあります。

家庭用でメジャーな消火器といえば粉末タイプのABC消火器(ABC=普通火災、油火災、電気火災)ですが、これは精密機器にぶちまけると後片付けが大変、というか使用不能になる危険もあります。後先考えず目の前の炎を消すためのものですかね。

精密機器への影響を抑えた消火器としては、気体(ガス)や強化液(お酢?)を噴射するタイプがあるようです。高価なレーザー加工機の側に置いておくものとしてはこの噴射物のタイプ選びがポイントになってきそうです。

あとは価格や消火能力、再使用可否、使用期限などがポイントになるでしょうか。ガチの火事になった時はあるだけ使って噴射すれば良いですが、「あ、ちょっと木材から火が出ちゃった」ってことがちょくちょくあるようだと、その度に高価な消火器を使い切ってしまっていてはお財布が保ちません。ガチ出火用とボヤというかちょっと炎や煙が上がった、みたいな時用はわけて考えるのが良さそう。あと消火器は5年とか10年とかの使用期限あります。見た目に変化がないので気づき辛いですが、記載された使用期限を過ぎているといざという時に機能しないことがあるので、指定された期限が来たら未使用でも買い換えが必要です。そこもコスパと一緒に検討項目に入れる必要があるでしょう。

そんな観点でいくつかピックアップ。

CO2消化器

文字通りCO2を噴霧するタイプ。酸素をなくして延焼を止める方式。精密機器への影響が少ないのでサーバールームとかに置かれるやつ。なので難点はコスパと、狭い場所で使うと自分が吸う酸素もなくなるので窒息のリスクがあること。使うなら窓をあけるなどしないと危ない。

とはいえ使用期限は明記されておらず、ガスが減った場合は販売店経由で再充填が可能なようです。そのコストや場所、手順はわかりませんが、長期的にみれば悪くないかも。

ただ、基本はB&C火災用なので紙や木が燃えているA火災にはどれくらい効くんだろう?というところです。

サイズもそれなりにあるので、ちょっとお守り的に買うには躊躇われます。もっと小さいのないかな?と思って出てきたのがこちら。

あ、これクラウン買った時につけてくれたヤツだ。なので車には積んである。なるほど、これもCO2だったのか、車内で撒いても影響が軽微ってことなのね。CO2量は62gということなので、上記のと比べると微々たる量ですが、ちょっとした出火を鎮火するにはいいかも。使用期限は5年。

車載用なので、というか車載してても気になるのが形状的に起きづらいということ。シートベルトカッターとかいらないし(^^;)。なんかスタンドを3Dプリンターで作ればいいんだけど。

62gでどれくらいの消火能力があるかわからないけど、お守り的においとくにはコスパも高いし、いいかも。

動画ありました。わりと大きく燃えてるものも鎮火できてますね。まぁ火だねは残ってるかもですが、とりあえずここまで消えればあとは落ち着いて庭に移動してホールで水を掛けるとかって余裕は生まれそうです。

FIRE SHOKA STICK

SHOKAなんてついてますが海外製品の輸入品のようです。

「次世代消火器」を謳う不活性ガスを吹き付ける方式で精密機器への影響も少なめ。あと寿命が15年とめちゃくちゃ長いのもポイント。片手でもてるスリムサイズなので邪魔にならなそう。100秒タイプと50秒タイプがありますが、値段もそこまで変わらないので買うなら100秒かな。少し割高だけど、見た目がインテリアに馴染むカラーバリエーションも豊富にあるみたい。

個人的には緊急時に目に付きそうな赤でいいかな。

気になるのは中で化学物質を反応させてガスを発生させる仕組みなので、使い切りということ。ガチで周りに延焼してしまった時には頼りになりますが、ステージで木片が燃えてる、ってレベルの時にはもったいなくて使えない。

レーザー加工機用にもっとくというより、キッチン火災なども含め家計で買って家族全員の手の届くところに常備しておきたいかも。

強化液タイプ

中性の強化液(お酢ベースらしい)を噴射するタイプ。ABC全対応で、お値段もお手頃。弱点は粉体より消火能力が劣ることと、液体なので重たい点。これは小型で薬剤が1.0Lで、総重量は2.5kg程度。使用期限は5年。

中性とは言え、お酢をぶっかけて精密機器、光学機器はどこまで大丈夫かは気になります。粉末よりはずっとマシなんでしょうけど。コスパ重視、汎用性高いということでこれもキッチンに置きつつ、いざとなったら持って来て使うかって感じですかね。

エアゾールスプレー

最後はこちら。

強化液消火薬剤 消す兵衛neo 消火スプレー (1本)

強化液消火薬剤 消す兵衛neo 消火スプレー (1本)

2,780円(11/22 19:41時点)
Amazonの情報を掲載しています

窒素ガスを吹き付けるエアゾールスプレー缶タイプ。CO2と同じ不活性ガスで酸素を阻害するタイプ。窒素消火といえばガチのサーバールームなどの消火設備で注意書きとかされてるヤツですね。なんといっても安いのと、スプレー缶なのでちょこっと使用ができる点。使用期限は3年。

火災になる前のちょっとした炎に躊躇無く使用できそう。これは最低限の備えてとしてレーザー加工機のすぐ側に常設しておきたいと思います。

まとめ

ということで、それぞれに一長一短ですね。とりあえず、消す兵衛neoはレーザー加工機脇に常設用として購入。あとは家庭用も兼用でSHOKA STICKかキッチンアイを家族と相談しつつ買うけど、置き場所は階下になっちゃうけどキッチンの方がいいかなと。モリタのCO2もとても気になるけど、どこで再充填ができるのか(メーカーセンドバック?)、コストはいくらで、どれくらいの周期で必要か、などを調べてからかなぁ。

あとまとめ記事としてこちらの記事はとても参考になった気がするので、もっと詳しく知りたいという方は是非。ここの記事、どの記事も最終更新が数日前とかで絶対(プログラムによる日時書き換え)やってそうだけど(笑)。

追記:

ホームセンターのコーナンで、こちらの窒素式スプレーが980円だったのでまずはこちらを購入しました。やはりこういう単価の安いものは送料が上乗せされているので、店頭で買えるならそれに越したことはないですね。