突発の注文増加に対応するためA1 miniを導入

ウチのアイテムがどこかのSNSで紹介されたらしくらある日唐突に注文量が増えました。感覚的には1ヶ月分の販売数が1日2日で来た感じ。しかも作り置きが効かず、仕様ごとに、作り分けが必要で、一つ2,3時間はかかる、失敗率もなかなかに高いアイテム、、バックオーダーが二桁に届き、1日に発送した数より新規受注が多い状態。まさに嬉しいけど悲鳴、、という感じ。

前々から3Dプリンターを増やしたいと思いつつ、お金と場所と電源が足りなくて実現してなかった中、どうにかせねばと思索。

理想的にはPA6-CFをもっと早く、安定的に造形できるようデュアルノズル機のX2Dを時期が来たらX1Cのリプレイス、というのが狙いでしたが、そうも言ってられず(ちなみにH2系はサイズ的もっと無理)。今回はサブ機としてA1 miniを追加購入することにしました。おりしもBambu公式もAmazonもセール中で2万円台で買えるタイミングでしたし。

◼️A1 miniの特徴おさらい

A1 miniはBambu Labのエントリー機として爆売れしているモデルで、多くの非3Dプリンター系の配信者もレビューしまくっているモデル。販売アイテム制作用としてどうなの?というところはあります。

セールで2.6万円とかで買える一方、いくつか制約もあります。

  • 非エンクロージャー機なので加温が必要な材料に向かない
  • ビルドプレートサイズが小さく、180x180cmまでしか造形できない

というのが主な弱点ですが、ウチの状況で言えばサブ機としてなら事足りると判断しました。

ウチが作るアイテムは小物サイズがほとんど。そのうちのPLA/PETGのものを担当させ、それ以外のエンクロージャー加熱が必須なASAやPA6-CFなどは引き続きX1c、と分担させればかなりの効率化が見込めるのではと。そして、設置面積が少なく導入コストも安いならメリットの方が大きいかなと。

いずれ販売数が落ち着いたりX2Dを買うお金と場所が確保できたら、X1c+X2D体制にして、A1 miniは3Dプリンターに興味持ち出してる姪にあげてもいい(X1cの前に使ってたMagician Xを上げたけど、流石に世代が違いすぎて苦労してると思うので…)

◼️同時購入アイテム

A1 miniで十分と言っても、さすがに吊るしの状態では販売物の作成には厳しい。ということで本体注文と同時にいくつアクセサリを注文しました。

ノズル

A1 miniに付属するのは1番汎用性の高い0.4mmノズルですが通常のステンレススチール製タイプ。-CF系材料を使うとゴリゴリ摩耗してしまいます。使うなら別で硬化ノズルをが必要です。CF素材をA1 miniで使わない運用にして初期コストを下げよう、最悪付属ノズルは使い捨てるつもりでもいいや、と思ったのですが、後述の理由で結局買うことに。

どちらかというと最初から欲しかったのは0.2mmノズル。とても精細な造形ができる一方、めちゃくちゃ時間がかかります。こういうのをこそサブ機でせこせこ造形させておきたい。今回本体をAmazonで買ったので、ついでに適当な社外ノズルで硬化タイプがあれば選ぼうと思ったんですが、Geminiさんの調べではA1 mini用は公式も安くて評判も良いということで、最初くらいは純正にすることに。

そして本体を待つ間に欲が出て、さらに純正ハイフローノズル大流量ホットエンド)も買ってしまいました。これはH2シリーズ用で、A1シリーズでは使用しても恩恵はないと公式では言っているのですが、実際に使用した人達の間ではより高い流量でも乱れずに造形できる、つまり高速プリントが可能になるという報告が出ています。8,450円とお高いですが、3割くらい速く造形できるならアリかなと。残念ながら0.2mmはないので0.4mmのみ購入。

ビルドプレート

付属するのはテクスチャードPEIプレート。食いつきはいいけど底面がかなりザラザラするタイプで、いかにも3Dプリンターで作りましたって質感になるので正直好みではありません。

普段使い分けてるのはスムーズPEIというサラサラ面になるものと、SuperTackのような常温プレートです。最低限のこれらは揃えないとX1cと一貫した仕上がりにできません。

しかし困ったことにどちらも品切れ、、

そこで見つけたのはBambu公式のメガセットアクセサリーセットというアクセサリーバンドルセット。

  • スムースPEIプレート
  • 0.2mmスチールノズル
  • 0.4mm焼き入れ硬化ノズル
  • 0.6mm焼き入れ硬化ノズル
  • シリコンソック

がセットで1万円。シリコンソックは地味に消耗するのでどのみち買うつもりだったので、いるか微妙だと思っていた0.6mmノズルが増えてるだけ。セール買いなのでお得感はないけど、現状スムースPEIプレートを入手できる唯一の手段ったので選択。プリンター本体が2.7万だと思うと割高ですが、やはり品質にこだわるなら必要かなと。

ただ前述のように0.4mmはHFノズルを別で買ってしまったので、実質使うのは0.2mmだけかも。0.6mmも場合によっては使うかもくらい。

またSuperTackプレートにかわる常温プレートも物色。悩んだけど、BIQUのCyroGrip Pro FrostBiteのオレンジを買ってみました。

CyroGrip ProにはFrostBite(フロストバイト)とClaicier(グレイシャー)に二種類があります。FrostBiteはPLAとPETG専用の代わりにより低温でも定着。Claicierはもう少し温度上げないとだけど、ABSやASAなどにも使えるという感じ。以前、X1c用にはGlaicierを使ってたんですが、正直評判ほど良い気はしてませんで、結局純正SuperTackとSuperTack Proを使ったワークフローが確立してました。でも、今回は最初からPLA/PETGオンリーの想定だし、SuperTackの代わりになりそうなものはこれしかなかったのでFrostBiteを注文。オレンジはどうもカラバリというだけでなく微妙に表面テクスチャーも違うっぽいので期待です。またレビューします。

耐震ジェルマット

A1 miniはベッドスリンガーといって、ビルドプレートを載せるプラットフォームが前後に大きく動く構造の3Dプリンターです。慣性力が働いて卓上で位置がジョジョにズレるというのを聞いているので、とりあえずの固定と制振のために買ってみました。

電源3p→2pアダプター

3月に代理店のサンステラさんからBambuLab製プリンターの同梱ケーブルが日本向けの2Pタイプに順次置き換わるというアナウンスが出ており、それからだいぶ経つしさすがに2Pになったものが届くだろうと高をくくっていたんですが、見事に3Pでした。アナウンスでは「同梱しておりました3ピンコネクターケーブルが」と書いてますが、A1 miniの電源ケーブルは本体直付けっぽいので、付属品ではないからそうそう簡単に置き換わらないゾ★ってことでしょうか?

仕方ないのでビックカメラに走ってこれを買いました。

バッファロー
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■セットアップ、ファーストインプレ

どうにかX1cとXTOOL F2(レーザー加工機)の間にスペースを確保できました。

標準のフィラメントハンガーは本体後方に真っ直ぐに向くので、壁までのクリアランスが必要で前方の飛び出しそうだったんですが、MakerWorkdで斜めにするアダプターを発見しファーストプリント。

これによって本体を奥に寄せることができ、奥行き41cmのルミナスノワール(ケーブルが落ちるくらい壁との隙間あり)でも前が飛び出さずに設置できました。隣のX1cは明らかに奥行きが足りず、板を載せて手前に飛び出しているので、さすが小型機といったところ。

興味深いのは初体験のクイックスワップ仕様のノズル(ホットエンド)です。X1cと違って冷却ファンや温度センサー、セラミックヒーターは一体化しておらず、ホットエンド単体で素早く交換できます。小さなコネクターを3つも抜き差しし、ネジも2つ付け外ししなければならかったのと比べると滅茶苦茶楽。このためにX1cをX2Dにしたくなるというものです。

知らなかったんですが、マグネットで固定するようになっているので、使ってないノズルを仕舞っておくケースを探すか作るかするつもりだったんですが、とりあえずルミナスの金属柱にペタっとつけておけばいいということがわかりました。

不便が出てきたらまた考えることにします。

動作音は普通の速度で使う分にはかなり静か。就寝時に動いていてもX1cと比べて無視できるレベル。造形完了時にメロディが鳴るのだけオフにしました。

消費電力的にもX1cと同時稼働させても合計で300W前後なので同じコンセントから取っても平気そう。

まだPLAでA1 mini用のアクセサリを作っただけですが、品質的にも問題なさそう。追々販売アイテムも作ってチェックしていきます。

■まとめ

急な注文増に対応するため、複数台体制にするべく、最小限のスペースで高品質な造形ができるA1 miniを導入しました。PLAやPETGのアイテムをこちらに分散できればトータル生産能力を上げられると期待しています。

いずれX1cをX2Dにリプレイスするかとはぼんやりと思ってましたが、まさかの展開です。注文増が一時の瞬間風速で終わりませんように(-人-)。

3DプリントアイテムのWebショップにモデルをグリグリ回せるギミックをつける。盗用もある程度防ぐ。

3Dプリント品を販売しているWebショップで、アイテムの形状などを確認できるように3Dモデルをブラウザ上でグリグリ動かしたりズームしたりできる仕掛けを実装したいと思いました。stl形式のデータをアップして、WordPressのプラグインを使って表示すれば実現は可能なのですが、そのstlファイルを抜かれると3Dプリンターを持ってる人なら簡単に複製できてしまうので、売り物でやるのは躊躇われていました。

なにか暗号化してファイルを取得されても再利用はできないような仕組みがあればなと思って調べてみたんですが、やはりブラウザ上でレンダリングするにはWebGLとかに変換された時点で完全には盗用は防げないっぽい。より高等なプラグインを使う外部サービスとかはあるみたいですが、個人でそこまで大がかりなことはしたくないし、外部サービス依存も避けたい。

ということで、方針として、

・メッシュデータを簡略化して、「形状確認でグリグリするするには足りるけど、プリントするにはガタ付いていて実用にならない」くらいの精度に落としたものを使う

ということを目指すことにしました。Bambu Studioにある簡略化という機能に着想を得たんですが、CADソフトのFusion側でもサクっとできることが判明。覚え書きにしておきます。

STL形式よりもglTF 2.0形式

同時にブラウザ上で3Dモデルを表示するにはSTLよりもglTF形式というフォーマットの方が優れていることがわかりました。

  • STLより軽量でスマホも含めて快適にレンダリングできる
  • 3MFのようにカラー情報も保持できる(STLは純粋な形状データだけ)
  • スライサーに直接読み込めなかったり、内部データも軽量化されていて盗用されにくい

といった特徴があります。もちろんWordPress/WooCommerceでも簡単にプラグインで表示できます。

ただFusionでは標準で書き出し機能が備わっておらず有料アドオンが必要。そこで一度obj形式などでエクスポートして、無償のBlenderでコンバートするという手順を採りますので、それも合わせて解説します。

WordPress用プラグイン bPlugins 3D Viewerを選択

フル機能を使うには有償(サブスク)ですが、無償の基本機能でもやりたいことは実装できました。

実際の適用例はこちら(リンク先をご覧ください)。

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単純にページ内にインラインでビューワーを表示もしていますが、加えてWooComemrcが標準でもっている画像表示機能の中に統合もできます。1枚目の画像の右下にアイコンが出るので、それをクリック/タップするとグリグリできるモデルが表示される形です。メッシュ削減してあるので拡大してみると円筒部分がガタガタになっているのがわかります。

ざっくり手順メモ

Fusionで精度を落としたメッシュを作る

Fusion上で変換したいボディを複製します(メッシュに置き換わってしまうため)。

「メッシュ」タブ->作成->テッセレーション。全く聞いたことがない言葉ですが、ソリッドボディがメッシュボディに変換されます(白い円柱アイコンから黄色い六角柱アイコンへ)。パラメーターは特にいじりませんでしたが、寸法が重要なCAD系モデルの場合、盗用防止の意味でサイズや縦横比をわずかに狂わせておくのがトラップとして有効かもしれません(笑)。

続いて「修正」->「削減」で文字通りローポリ化します。タイプを「比率」の場合、比率を10とかにすると10%つまり、1/10まで削減するよということみたいです。プレビューをオンにしておき、許容できるギリギリまで減らします。綺麗さを追求すると盗用もしやすくなるので、形状確認が目的なら多少カクカクが見えるくらいにした方が良い気がします。

で、2026年6月現在、Fusionからは直接glTF(.glb)は書き出せないので、一旦.objでエクスポートします。

Blenderで色設定とファイル変換

Blender使うの何年かぶりで全て忘れてるので、無駄な手順とかあってもご勘弁ください。是非コメントでフォローいただけると嬉しいです。

Blenderでも直接.objを開けないので、一旦新規ファイルを開き、デフォルトで入っている立方体を消し、「ファイル」->インポート->Wabefront (.obj)から読み込みます。

座標系の違いから、へんな場所に浮かんでたり倒立してたりするので、周りを見回してオブジェクトを見つけ、右サイドバーの「トランスフォーム」で位置や回転パラメーターをいじって希望する初期位置/向きに直します。原点に寄せておく必要はないかも知れませんが念のため。

次にその横に小さなアイコンがたくさん縦に並んでいる中の一番下の「マテリアル」を選択。

Fusionで割り付けてあったテクスチャーがついてる場合は一度削除して新規作成した方がなんか上手く行く印象です。「ベースカラー」で色を変更。「メタリック」は上げると金属っぽい光沢になります。「荒さ」を半分くらいまで上げるとプラスチックっぽい質感になるとのことですがあんまりわからず。この辺り、使いこなせばもっとリアルさを追求できると思いますが、ウチは3Dプリント品なのでそこまで凝ったことはしてません。

「エクスポート」からglTF 2.0(.glb/gltf)を選んで書き出します。

WordPress/WooCommerceで活用

上でエクスポートしたglTFファイルをメディアにアップロードし、投稿者「bPlugins」の「3D Viewer」というプラグインを導入しておきます。

a. 投稿/ページ内にインラインで挿入するショートコードを作る場合

左サイドバーの「3D Viewe」から「Add New」で新規作成画面に行きます。

サイドバーにModel、Settings、Styleの垂直タブがあります。ここでは最低限の手順だけ触れます。

Modelタブの3D SourceでメディアにアップロードしておいたglTFファイルを選択。3D Poster Imageは最初に表示される。グリグリしてる時の背景にもなります。

Settingsタブで各操作要素を有効/無効化できます。

Styleタブでは、デフォルトでWidthが100%(横幅一杯)、高さが狭めなのでお好みで広げておきます。Background Color(背景色)を変更してモデル色が埋もれない色にしておくといいでしょう。

これで「公開(更新)」をクリックして、青色の「3d_viewer id=’xxxx’」というショートコードをクリックしてコピーし、挿入したい場所に貼り付ければOKです。

b. WooCommerceの商品画像に追加する場合

商品編集画面で、下の方にスクロールすると本プラグインの設定ゾーンが出現しています。

特有なのは「3D Viewer Position」です。選択肢を簡単に訳すと、

  • None: 表示しない
  • Top of the product image: 商品画像の上
  • Bottom of the product image: 商品画像の下
  • Replace Product Image with 3D: 商品画像を3Dで置き換える
  • Show 3D on First Image of WooCommerce Gallaery: WooCommerceギャラリーの先頭画像として3Dを表示

とでもなるでしょうか。個人的には最後のが使いやすいと思います。Top/BottomはWooCommerceテーマによってはおかしな配置になってしまいました。「Show 3D on First Image~」にして、3D Posterに元々先頭にあった画像ファイルを指定しておけば、デフォルトで従来と同じ画像が表示されつつ、右下に3Dグリグリボタンが出る、という感じで、元のレイアウトを崩さずにスマートに3Dモデル表示ができます(さりげなさ過ぎて気付かれないかもですが)。Backgroundで透明度(α値)を指定しておくと、グリグリ中にも後ろにポスター画像を透けさせることができて気に入っています。

まとめ

簡単ですが、盗用されにくい最低限の細工をしつつ(完全ではない)3Dプリントモデル表示をWordPress/WooCommerce上に貼り付ける手順です。

ちょっと工数が多いですが、様々な角度の写真を複数枚貼るよりもスッキリして、なおかつモダンな印象の販売ページになるかなと思います。Fusionから直接glTFを書き出せればなぁと思いますが、有料プラグインは結構お高いので、当面はBlenderを使います。

別に盗られても問題ないモデルであれば、.stlのままアップロードして、別の無償プラグインを使うこともできます。

スマートキー小型化ケースにNFCタグを仕込んで家の鍵も開けられるようにするテスト

当ショップの人気アイテム、スマートキー小型化ケースに薄型(シール型)のNFCタグを埋め込んで、Sesameタッチ/フェイスの解錠キーとして使えるようにする実験をしてみました。クルマのスマートキー(電子キー)で家の鍵も開けられたら便利だよねというお話です(といっても指紋や顔認証で開けられるんですが)。他にもスマホにタッチして所定のアプリを起動したりプレイリストを再生したり、スマートホームと連動して部屋の照明やエアコンをオンオフできたりします。

こちらで注文できます

トヨタスマートキー小型化ケース

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参考価格: ¥3,500(別途消費税、送料がかかります)

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■Sesameシリーズの鍵として使う

CANDY HOUSE社のスマートロックSesameシリーズと組み合わせて使う指紋認証ユニットのSesameタッチや、顔認証のSesameフェイスにはNFCリーダーが搭載されていて、スマホやApple Watchだけでなく市販のNFCタグを使うを登録して解錠に使うことができます。

■スマートフォンで読み取って自動処理を起動する

iPhoneだと「ショートカット」という簡易スクリプト実行アプリが標準で備わっており、様々な自動処理を特定のNFCタグ認識をトリガーに起動できます。
Androidの場合はそれに相当する標準機能はないですが、社外アプリを使えばアプリ起動やURLオープンは可能です。こちらの記事が参考になると思います。
https://note.com/numa_numaali/n/nb7a7220af972

■実装メモ

今回はシールタイプの2cm x 1cmサイズのNFCタグを使用。普通、キーホルダーなどを3Dプリンターで作ってNFCタグを埋め込む時は、埋込み位置でプリントを中断し、シールタグを貼って再開するという工程を採ります。ただそれだと留守中にプリントできないので、本品の様にひとつひとつ受注生産するアイテムだと手間がかかります。また完全に埋め込んでしまうため、NFCチップが破損した時に交換ができません。キーホルダーなど使い捨てのものならいいんですが、本品のように他の用途にも使うアイテムだと不親切かなと。将来的に新しい規格のNFCタグが出た時に交換もできるといいだろうと。あと、NFCタグは熱に弱いので、プレミアム版のように100℃までビルドプレートを加熱するような造形方法を採る場合にタグが故障するリスクもあります。

ということで、後付け方式にトライ。「内側にNFCシール貼るだけじゃねーの?」と思われるかも知れませんが、樹脂とはいえ1mm強の厚みがある本ケースだとそれでは電波が弱くなるのか上手く動作しませんでした。特に炭素繊維は導電性があるので鉄板と同じように電波遮断性が高いようです。そこで、ボトムケースにNFCタグサイズの穴を彫り込んで、そこにNFCタグシールを貼った後で蓋をするという形にしました。わざわざ蓋をするのは、その上にくるスマートキー本体とは電波遮断した方が干渉もなくていいのかなという理由です。また、彫り込んだ部分はかなり薄くなってしまうので、多少なりとも強度面で補強になればいいかなという考えです。

背面には生成AIでデザインしたオリジナルのNFCマークをレーザーマーキングしました。

NFCというとスマホの背面にあるNをかたどったロゴが有名ですが、あれはスマホなどNFCリーダーデバイス側につけるものなので、タグ側につけるのは不適切です。また厳密にはライセンスを受けた製品でないと使えないぽいですし。あのアイコンを使わずに、かつNFCタグがあるよ、ここにタッチするんだよ、ということが伝わるようにマークをつけました。まぁ、使う本人がわかっていればいいので不要という方もいそうではあります。

頒布情報

もう少しテストをして、活用方法などのドキュメントも整備した後、こちらのアイテムの有料オプションとして設定しようかと思います。急ぎでほしいという方はお問い合わせいただければと思います。

こちらで注文できます

トヨタスマートキー小型化ケース

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参考価格: ¥3,500(別途消費税、送料がかかります)

在庫: なし

現状、CR2450①タイプでしか作っていませんが、他のタイプも注文が入ったものから順次対応していこうと思います。ただ、CR1650系やCR2032②③などの小さいモデルはもしかすると物理的に入らない可能性もあります。あとAUTHERキーフォブ一体化モデルも難しいかも知れません。

タイプDスイッチサイズアダプターの材料変更のため追加耐熱テスト

当ショップでも売れ筋の「TOYOTA車手動光軸調整ダイヤル用空きスロット→タイプDスイッチアダプター」ですが、耐熱性を重視しています。直射日光は当たらないとはいえ真夏の車内で変形してスイッチの動きが悪くなったりしたら目も当てられません。自分はDIYで脱着できますが、業者に依頼して取り付けてる方などが再施工になったら大ごとです。3Dプリントでもっともよく使われるPLAは60℃程度でふにゃってしまうので論外。その次にメジャーなPETGでも不安が残ります。本品は外壁が薄くてマージンがない中、コンマ何mmという精度で調整して数多くのスイッチ製品にユニバーサルにフィットするように調整していますので。

こちらで注文できます

TOYOTA車手動光軸調整ダイヤル用空きスロット→タイプDスイッチアダプター

TOYOTA車手動光軸調整ダイヤル用空きスロット→タイプDスイッチアダプター

参考価格: ¥1,800(別途消費税、送料がかかります)

在庫: あり

これまではプリンター純正のBambuLabのASA-CFという材料を使っていました。ASAは工業製品によく使われるABSよりも反りにくく紫外線にも強いので屋外使用に向いている材料です。これに-CF、カーボンファイバー=炭素繊維を混ぜ込んだのがASA-CFです。一般に-CF付きの材料は寸法精度がピタっと精密に造形し歪みにくいと言われます。PLAやPETGに比べるとお高いのですが、販売アイテムとして後のトラブル防止には必要だなと思ってコストをかけています。

しかし、このASA-CFがBambuLab公式ストアで何ヶ月も欠品しており再入荷の気配が全くありません。いよいと手持ちが底を突いたので代替材料を検討することにしました。サードパーティ製ならASA-CFも買えるのですが、この用途専用で考えると耐紫外線性能は重要ではないので耐熱性と寸法精度に振って検討することにしました。いわゆるエンプラ(エンジニアリング・プラスチック)と呼ばれる高級材料で、造形時に高熱が必要で材料費だけでなく電気代、造形時間などもコスト高なんですがチャレンジ。

今回の検討候補は追加で3点。PC、PA6-CF、PAHA-CFです。

PC(ポリカーボネート)

これも工業製品によく使われる材料ですが、3Dプリンターではマイナーかなと思います。ASA-CFと同じくらいでPLAやPETGの3倍くらいのお値段がします。

本来は透明で耐衝撃性が高くカーポートの屋根とかバイクのウインドシールド、警察がもつ盾などで使われる材料です。レーザーマーキングも考えてブラックを使用していますが、全体にテカテカした仕上がりです。レーザーの入り方もやや薄め。

耐熱スペックは119℃とされています。

PA6-CF(炭素繊維強化ナイロン)

次はナイロンとも呼ばれるPA(ポリアミド)系のカーボン入りPA6-CFです。ナイロンも耐熱性が非常に高く耐衝撃製が強い素材です。どちらかといえばバッグやベルトなど防刃製の高い布製品というイメージです。
PA6はPAの中でもかなり古くからある組成です。吸水性が高く、めちゃくちゃ反りやすいです。スマートキー小型化ケースでも使用していますが非常に苦戦しています。湿度と温度管理が非常に難しい。Bambu純正はお高くて手が出ないのでサードパーティ製で妥協しているせいもあるかもですが。純正はマジで高い…(PLAが1kg巻き2,000円、PCが8,000円とするとこれは22,000円!とても今の価格で売れない。社外品ならなんとか…)

しかし上手く造形できた時の仕上がりは惚れ惚れします。カーボン入り材料特有の表面のテクスチャ、レーザーの乗りももASA-CF以上です。

PAHT-CF(炭素繊維強化ナイロン)

PAHTはPA系でも新しい目の改良材料です。少しややこしくて私も混乱するのですが、PA6の分子構造を倍にしたPA12という吸水性を抑えた材料があります。かなり理想的なのですがお値段が更にPA6より高い。PAHTはどうもPA6ベースのものとPA12ベースのものが存在するらしく、どちらか書いて無いことも多いですが、安いものはPA6ベースが多いらしい。今回買ったのはELEGOO製のPAHT-CFですがこれも明記がない。それでも「反りなし」と謳ってるので、PA6-CFよりも歩留まりが高い(失敗率が低い)といなと期待して購入。一応現時点で本命です。

仕上がりはCFならではの質感はあり。レーザーマーキングの発色はPA6-CFよりは劣るものの視認性は充分です。

どれもイマイチだったら他社製ASA-CFか、少しお高いですが社外製PA12-CFも候補にいれようと思っています。

検証方法

こちらの記事と同じくオーブンで80℃ x 7時間の連続加熱をしています。直射日光は当たらないダッシュボード裏に使うものなので、実際には80℃に達することはまずないと思いますが、JAFの調査によると気温35℃で黒いボディの車のダッシュボード上が79℃に達したということなので、(最近は気温は余裕でそれを超えますし)、80℃をマックス過酷環境と設定しました。また放置状態では荷重はほぼかかってないので軟化が始まってもそれほど大きく形状が崩れることはないかなと思っています。スイッチを押し込む時は冷房も入ってることが多そうですし、その方向に強度が出るよう造形向きも気を遣っているので大丈夫かなとも。

風をおこせるコンベクションオーブンですが車内環境に近いかなと思って風はオフです(内部温度を均一にする意味ではオンでも良かったかも知れませんが)。

現行商品のASA-CFと比べて加熱後の誤差がどうかなというところです。もちろん手持ちのタイプDスイッチ3製品がきちんとはまりスイッチの動きに支障がないかはチェックしています。

結果

さすが(準)エンプラ三人衆だけあって、加熱後に目に見える変形はありません。これは期待。

外形の寸法誤差を前回記事のデータの下段に追記します。

フィラメント名参考耐熱スペック幅(Z方向)奥行き(Y方向)高さ(X方向)合否判定
基準サイズ(Bambu ASA-CF)29.8mm25.2mm29.9mm(加熱前)
Polymaker HT PLA150℃30.5mm25.2mm29.0mm
Bambu PETG-HF69℃34.3mm24.8mm24.9mm×
Bambu ASA-CF110℃29.9mm25.6mm29.2mm◎(今まではこれ)
ELEGOO PLA PRO57℃32.5mm24.8mm27.0mm×
Bambu PC (ポリカーボネート)119℃29.9mm25.0mm29.0mm×
iSANGHU PA6-CF (炭素繊維入りナイロン)180℃29.7mm25.1mm29.1mm
ELEGOO PAHT-CF (炭素繊維入りナイロン)194℃29.6mm25.1mm29.1mm

そして肝心のスイッチ適合ですが、

  • PCは1つだけスイッチが動かなくなるものが発生
  • PA6-CFとPAHT-CFは3種類ともOK

という結果になりました。PAHT-CFは1つだけ若干渋いかもという位ですが実用には全く問題ない程度。

この結果でいくとPA6-CFがベスト。レーザーもクッキリマーキングできますし。ただこの記事執筆時点で当該フィラメントがAmazonで品切れになっていて、あと1スプールは買い置きがあるので何ヶ月かは大丈夫ですが、また次に再検討になったらいやだなぁと。ただPAHT-CFも現時点で買えるものの入荷かで結構待ったので結局先のことはわからないですね。戦争の影響で石油製品の供給は不安定になる気配ですし。

もう少し総合的に検討して決めようと思いますが、いずれにせよこうした検証を経て出荷しておりますのでご安心いただければと思います。

2026.4.19追記:

テストに使用したPA6-CFが再入荷され当面の在庫は確保できたので、こちらを使用することに決定しました。

改良後ランクルの小物入れスペースにFireTVなどを穴空け不要で綺麗に収める

2025年改良後のランドクルーザー300は光学ドライブが廃止され、1DIN弱の小物入れがつきました。ここを活用してCar TV Mate + FireTV Stickを綺麗に収めようという算段です。クラウンはCarPlayポートやシガーソケットがグローブボックスの中だったので、各種デバイスを中に収めてしまえば見た目にゴチャつくことはなかったんですが、ランクル300のCarPlayポート&シガーソケットは外にむき出しなので、デバイス類も外に出さざるを得ません。頑張ればパネルを外して裏側配線もできるかも知れませんが、電源はともかくCarPlay用のUSBポートは難易度高そう。また、完全にパネル内に埋め込んでしまうと、機種変更時など脱着も大変になります。

ということで、上述の小物入れスペースにCarTV MateとFireTV Stick 4K Maxを綺麗に並べて蓋をして隠蔽するボックスを製作します。3Dスキャナーで測定したところ小物入れは単純な長方形ではなく、こんな変則的な形状をしていました。

並べてみると、マジでギリギリ。CarTV Mateのケーブルは直付けで割と長いので中でグルグル巻いて無理矢理収めています。二台の高さがほぼ同じだったのが幸いし、蓋をした後、小物入れスペースの上半分くらいは引き続き小物入れとして使えそう。

フロントパネルにFireTVの電源ケーブルと、CarTV接続用USBケーブルだけが出る穴を最短距離のケーブリングになるよう配置。

割とギリギリに詰め込んでますが、特に熱暴走とかはする様子はないです(時々落ちるけど触ってもたいして熱くはなってないので他原因と思われる)。

使用した製品、ケーブルはこちら。

CarTV Mate

HDMI信号をCarPlayとしてナビ画面に映すデバイスです。標準のHDMI入力と違って走行中に視聴でき、ナビ/TVキャンセラーも不要です。キャンセラーはGPS信号をブロックするのでナビや運転支援の精度が落ちるので極力使いたくないです。また差し込むだけなので施工も簡単。

欠点としてほんの僅かに遅延がありますが、FireTVなら音ズレ補正機能もあるので実用上はほぼ困らないです。

あと、これを挿してると有線CarPlayができない点ですが、これ自体にワイヤレスCarPlay機能を搭載したCar TV Mate ProやさらにAndroid Autoも対応するMaxもあります。

FireTV Stick 4K Max

言わずと知れたコスパ最強のプレーヤーデバイスです。世の中Ottcast P3などのAI Box(CarPlay端末のふりをするAndroidデバイス)が流行ですが、個人的には動画メインならFireTVシリーズを推します。なんといってもレスポンスが違う。またいちいちタッチパネルに手を伸ばさなくても手元のリモコンで操作できます。後席の人が操作することも可能。Ottcast P3を買うよりCar TV Mate + Fire TV Stickの方が安いですし。

ちなみにナビ画面に映すなら4Kは不要なのでFireTV Stick HDとかSelectでも良いのですが個人的にレスポンス重視でメモリやCPUスペックが高いMaxを選んでいます。

HDMI L字アングル x 2個

Car TV MateとFireTV Stickを並べて配置するために使用しました。FireTV Stickに10cmくらいの短いHDMIケーブルが付属してますが、角度的に無理がかかって断線しそうだったのでこちらを使うことにしました。ひとつのアイテムエントリーで角度の違う商品が選べるようになっているので要注意。Fタイプを2個使います。

microUSBケーブル(L字、12cmケーブル)

FireTV Stickに給電するケーブルです。コネクターが小さく長さが絶妙なものを見つけました。これもコネクターの向きがあるのでこのリンクから「L字パターン2」を買う必要があります。

シガーソケット用USB充電器

USB Aの5Vがあればなんでも良いです。

今だとUSB-C PDが追加できた方が使い道があるかなと思い、A & Cのこれにしました。

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改良後ランクル300専用FireTV設置ケース

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参考価格: ¥3,500(別途消費税、送料がかかります)

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オマケ: FireTVリモコンホルダー

手前味噌ですが、こちらのリモコンホルダーでシフトレバー脇にリモコンを固定するととてもいい感じに操作できます。主に助手席の方が操作する場合用に助手席モデルも用意しています。

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ランドクルーザー300 リモコンホルダー

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参考価格: ¥600(別途消費税、送料がかかります)

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