Car TV MateをMaxにしたら音ズレが軽減した

Car TV MateはAI Box大手のOttocastが出している「HDMI映像をCarPlay対応ナビに映すデバイスです。

Car TV Mate 無印(HDMI接続のみ)

以前の記事はこちら。

AndroidデバイスであるPICASOU2やP3は確かに様々なアプリを後からインストールできて汎用性は高いのですが、

  • 高い
  • ナビ画面まで手を伸ばさないと操作できない
  • CarPlayの制約でピンチできなかったりレスポンスがいまいち
  • クラウンなどの12.3インチ超ワイド画面だとスマホ用アプリと相性が悪い
  • 常に画面のどこかにホームボタンがフローティング表示されていて邪魔
  • Googleアカウントでログインしたデバイスを車内放置するのは心配

などのデメリットもあり、自分はCar TV Mate + FireTV Stickという組み合わせに落ち着いていました。これだと、

  • 両方合わせても2万円そこそこ
  • リモコンで手元操作できる
  • 各視聴アプリが16:9画面に最適化され使いやすい
  • 余計なボタンがいない
  • 最悪盗まれても視聴履歴を見られる程度
  • ゲーム機やPCなどもつなげられる(HDCP要件に注意)

となります。ちょっとアンテナ感度の鋭い人はTVキャンセラーからAI Boxへと移りつつありますが、個人的にはCar TV Mate + HDMI動画視聴端末の組み合わせが現状最強だと思っています。AI Boxは、

  • ナビと動画など二画面表示をしたい
  • リモコンよりタッチ操作
  • 動画端末が対応していないマイナーな配信アプリを使いたい

人向けかなと思います。

■Car TV Mateのラインナップは現状3タイプ

2025年末現在、Car TV Mateは3つのグレードがあります。無印、Pro、Maxです。無印がHDMI入力の表示のみなのに対し、

  • ProはワイヤレスCarPlay(iPhone用)
  • MaxはワイヤレスCarPlay 及び ワイヤレスAndroidAuto(Android)

にも対応しています。

Car TV Mate Pro (ワイヤレスCarPlay対応)

Car TV Mate Max(ワイヤレス CarPlay & Android Auto対応)

(本記事ないのリンクはできるだけ公式ストアっぽいものを記載していますが、タイミングによってはそれ以外のショップのものが表示される可能性があります。公式を名乗るショップも複数観察されています。購入時は販売店情報をよくご確認ください。私はOTTOCAST DIRECTが本物っぽいかなと思って選んでいます。)

そもそもCar TV Mateが使える時点でそのナビは有線CarPlayには対応しています。USBケーブルを挿せばCarPlayは使えます。しかしCar TV MateでUSBポートを埋めてしまうと、いちいち抜き差しが必要になります。また車種によっては無線CarPlayはそもそも対応していないこともあります。そこをProにすることで、車両のUSBポートにはCar TV Mateを挿しっぱなしにしておきつつ、Car TV MateがCarPlayレシーバーになることでケーブル無しでCarPlayを使うこともできるようになるわけです。更にMaxならAndroid版CarPlayともいえるAndroidAutoも使えるようになります。

個人的にはCarPlayもたまに使いたい(新バージョンとかでると仕事柄触っておきたい)と思いつつも、基本はHDMIだけ使えればよく、毎回乗る度にHDMIかCarPlayか選択画面とか出たらイヤだなと思って、あえて無印を買ったという経緯があります(起動時の流れがマニュアルなどをみても不明だった)。

■Car TV Mate(無印)の問題点は音ズレだった

で、PICASOU 2 ProからCar TV Mate無印にかえて概ね満足していたのですが、音ズレに関してはPICASOU 2 Proと似たり寄ったりでした。音ズレ補正ができないApple TVを諦めFireTV Stickを使ってましたが、FireTVはホーム画面の広告などが年々鬱陶しくなり、できるならAppleTVに戻りたいなとは思っていました。(なお現在のAppleTVには「ワイヤレスオーディオ同期」というAppleTVの音をHomePodやBluetoothデバイスなど外部スピーカーから出した先の補正機能はあります。iPhoneのマイクを使って同期しますが、これも本件に一定の効果はありましたが、完全には同期できない印象でした)。

で、FireTV Stickの音ズレ補正機能を使ってやりくりはしてきたものの、こちらも何故か完全には同期できず、アプリによったり日によって気になったりならなかったりを繰り返しつつ、1年ほど使ってきました。

基本的にCarPlayナビは映像機器として使うことを想定していないのか、プロセッサに余力がなく、音ズレは車種によってはある程度避けられないと巷で言われており、仕方ないのかなと思っていました。

■増車にあわせてCar TV Mate Maxを買ってみたら…

今回クラウンより前から契約してあった某車がついに納車されるということで、同じ環境を構築すべくルーター、Car TV Mate、FireTV Stickを買い揃えることに。

で、せっかくなのでCar TV MateはMaxにしてみました。都度選択画面が出るかどうかを確認したかったし、こちらの車はそう利用頻度は高くならないと思うので、最悪毎回手動選択になってもいいやと。それよりはCarPlayやAndroidAutoを手軽に使いたいとか、FireTVと同じでMaxの方がプロセッサが高性能だったりしないかなという期待を込めて。

音ズレが改善!

そしたらなんと音ズレがかなり改善していました!これが無印->Maxになったからなのか、なにか年次改良やファームウェア更新で改善したのかは不明です。Car TV Mateのファームウェア更新はちょっと面倒くさいですし、そもそも車両性能の制約だと思っていたので、あまり更新操作をしたことがありませんでした。この記事を出した後に更新も試みてみます。

ともあれ、Maxで繋ぐと、同じクラウンのナビ、FireTV Stickの組み合わせで明らかに音ズレがマシになっています。ゼロとはいいませんが、車で動画を視聴する程度なら実用上はほぼ問題ないんじゃないかなというレベル。音ゲーとかは厳しいでしょう。これならAppleTVでも実用になるのでは?と思って復活させてみましたが、やはりいい感じです。ワイヤレスオーディオ同期設定を改めてしてみたところ「これで充分」くらいにはなりました。これでようやくFireTV Stickのウザい広告ホーム画面とおさらばできます。

HDMI/CarPlay/AndroidAuto選択は記憶可能!

次に懸念だった、HDMI/CP/AAの選択方法についてですが、これもバッチリデフォルトを設定できる仕組みになっていました。普段なにもしないと自動的にHDMIが選ばれ、そこから一度ホーム画面に戻って他が選べる、みたいな感じです。わかってるじゃん!

これが最初の起動画面です。「CP/AA」と「HDMI」をタッチで選びます。しかし、左下の歯車アイコンをタッチすると、

こういう設定画面になり、「CP/AA」「HDMI」「None(どちらでもない)」が選択できます。Noneにしておくと上の写真のような選択画面が毎回出るということだと思われます。迷わずHDMIを選択。

(ファームウェアを更新したら設定画面の様相がかわりましたので後述)

純正ナビへの戻り方も改善!

もうひとつ地味に不便だったのはHDMI表示状態から純正ナビへの戻り方(ナビ側からみて有線CarPlayの終了方法)です。通常のCarPlayは画面内のボタン(「TOYOTA」などメーカーアイコン)をタッチして終了ですが、Car TV MateではCarPlay UIのかわりにHDMI映像を表示するので、当然そうした操作自体できません。代わりに「画面を5秒タッチする」というルールになっていました。短押しだと画面のアスペクト比モード変更になります。クラウンのような超横長画面だと、左右を余らせて16:9表示するか、映像を引き延ばして全画面表示するかを交互に切り替える動作です。私は映像を横に太らせてまで全画面使い切りたいとは思わないので基本こちらの動作に用はないのですが、毎回「5秒同じところを長押し」するつもりが微妙に指先が動くのか失敗し、アスペクト比横伸び画面になってイライラしていました。というかどんなに丁寧に指を動かさないよう長押ししても1度目は必ず失敗、2度目は必ず成功という、正直なにかしらバグがあるんじゃね?ってレベルの動きでした。

それがなんとMaxでは画面のどこかをタッチすると左上に戻るボタンが出るという仕様に改良されていました。

まとめると、Maxの良かった点は、

  • 音ズレが軽減した
  • CP/AAとHDMIの起動時選択は固定できる
  • 純正ナビへの戻り方が改良された

と良いことずくめで不満点が完全に解消したといっても過言ではありません。こんなことなら最初からMaxにしておけば良かったです。

ファームウェア更新で無印も…

さてこうなると、「無印/Pro/MaxでUI設計やファームウェアをいちいち作り分けるコストをかけるとは考えられない。これはMaxの特徴というより最新ファームウェアのおかげでは?」という疑問が湧いてきます。Car TV Mateは単体ではネットに繋がらないので、メーカー側でファームウェアがリリースされても通知などはありません。日本のottcast.jpもそこら辺のやる気はなく、サイトに「サポート」ページすら存在しません(英語サイトにはある)。自力で少しややこしい手順を踏まないと最新ファームウェアの存在を認知する手段すらないのです。

アップデートの話はちょっと面倒だったので別記事にまとめました。

結果として、これまた大きな違いが出ました。公式リリースノートがないので正確な公開日や内容は不明ですが、バージョン番号的に2025年8月版であると思われます。

まずMaxですが設定画面は先にも貼った写真のように起動時のCP/AA or HDMI or Noneの三択項目しかなかったものから、設定項目が増え、しかも言語選択で日本語が選べるようになっています。

更新前
更新後

新たに追加されているのは、「オーディオストリームモード」と「起動遅延」の2つ。ページをめくるとファクトリーリセットがあるのみです。

実はこの2項目は、ファームウェアアップデートのためにブラウザから管理画面にアクセスした際に表示される、「音質を調整する」「カープレイ遅延起動設定」に相当するものと思われます。しかしこれらがなにをするものかさっぱりわからない。公式マニュアルにも載っていない、日本語と英語で検索してもほぼ皆無。「オーディオストリームモード」の選択肢は「デフォルト」「オーディオ適応モード」「オーディオ同期調整モード」「オーディオクリアモード」の4つ。

それぞれの意味もわからないw。でもなんか音ズレ補正してくれそげな文言でもあります。ただ選択できるだけで、補正量を指定できるサブ項目が出現してくれたりもしません。まったく謎。

ちなみに海外掲示板ではここのモードを変更すると音質がかわった(劣化した)みたいな書き込みもありましたが、そこでも結論は出ず終いでした。またマニュアルだと音が途切れるとかあったらここを変更してね、みたいな記述はあるものの、どういう時にどれを選ぶべきかは触れられていません。

ottocast、ユーザへの情報開示が乏しすぎる

是非この設定項目の謎を解き明かした方がいたらコメントでお知らせくださいますよう伏してお願いいたしますm(. .)m。

無印もCarPlay終了UIが変わった!音ズレは…

さて、若干ハマったものの無印もファームウェアを202508〜版に更新できました。結果は、、、

  • 純正ナビへの戻りが長押しから左上ボタンに変更(アスペクト比変更も右上ボタンに)
  • 音ズレも気にならないレベルに!

と不満点が完全解消しました!なんだよもっと早く気付けば、、、まぁどのみち増車のための買い増しだったのでコストは問題ないですが、無駄に音ズレに悩まされていた期間がorz

今回、2025年12月にAmazonの公式ストアから購入したMaxのファームウェアに202508〜版が導入されていなかったので、あまり回転率は良くないと思われます。ちと面倒ですが購入したら上述のリンク記事を参考に最新ファームウェアの有無をチェックされると良いと思います。ただし公式は「不具合がなければ更新スンナ」と言っているので、適用は自己責任で。

Car TV Mateのファームウェア更新手順覚え書き

Ottocast Car TV Mateの更新にハマったので覚え書き。

(上記リンクは公式ストアっぽいOTTOCASDT DIRECTが販売しているものにしていますが、Amazonの仕組み上、ある日別のストアに置き換わったりしていますのでご注意ください。別にそれ以外のストアがダメとは限りませんし、値段は他の方が安い瞬間もあるかと思いますが、なんとなくサポートがしっかりしてそうという意味で)

スマホで更新 or PCで更新

基本はスマホからWi-Fi経由で更新します。これはこれでネットワークの知識が多少必要だったり失敗しやすかったりして、最終手段としてPC更新手段も用意されてるんですが、ファームウェア配信に難アリで個人的には断念しました。自分では試してませんが、一応PC更新手段も最後に簡単にメモしておきます。

スマホで更新(Wi-Fi)

まずCat TV Mateを車両に接続します。給電されていればいいので、室内でゆっくりやりたければ、USB充電器やモバイルバッテリーでもできます。ただしスマホがファームウェアダウンロードするのはモバイル通信(SIM回線)を使うのは避けられないので、自宅でやってもパケット代はかかると思われます。

またOttcast公式アプリのOttoPilotというものも存在しますが、最新ファームではないのに「最新です」と表示したり、ヘルプのリンクの多くがデッドだったりときちんとメンテナンスされている雰囲気がないので、今回は使用しません。

1. Car TV Mateが出すWi-Fiに接続する

近くでCar TV Mateが起動している状態で、スマホのWi-Fi一覧を開くと、「AUTO-xxxx」というSSIDが見付かります。xxxxは個体ごとの数字4桁が入ります。そちらをタップして接続します。パスワードを聞かれたら「88888888」(8を8つ)を指定します。

これでCar TV Mateをルーターであるかのようにスマホが認識しますが、当然ながらCar TV Mateから先はインターネットにつながってないので警告が出ますが気にしません。他につなぎ替えるか?と聞かれてもお断りわりします(iPhoneかAndroidかでメッセージやタイミングは異なる)。

2. 管理画面にアクセスする

この状態でブラウザ(SafariやChrome)を開き、アドレス欄に「192.168.1.101」を入力します。そうすると以下のような管理画面が開きます。

一番下の「オンラインアップデート」のセクションに「新しいバージョンが利用可能です。」と出て「アップデート」ボタンが押せるようになっていれば開始できます。

iPhoneの場合

このまま「アップデート」をタップすれば更新が開始されます。Wi-FiとしてはCar TV Mateである「AUTO-xxxx」につながってインターネットへの経路がないので、自動的にモバイル回線を使ってファームウェアをダウンロードしてきて適用してくれます。ただしアップデートの過程でCar TV Mateが再起動するとAUTO-xxxxも見失います。そうするとiPhoneは他の普段使っているWi-Fiを探してつなぎにいってしまいます。例えば自宅の駐車場で作業をしていると自宅につながってしまうかも知れません。そうするとCar TV Mateが再起動してもAUTO-xxxxに再接続されず、結果として管理画面ではfailed(失敗)表示になってしまいます。

つまり、可能であれば自動接続対象のWi-Fiがない場所、自宅から離れたどこかの駐車場などで作業をするか、一時的にそれらのWi-Fiに自動接続しないようにしておくのが望ましいと思います。

現象のメモとしては、まず70%まではバーが素早く進みます。たぶんファームウェアをダウンロードしているのだと思われます。そこでCar TV Mateをナビにつないでいた場合、画面が消えて純正ナビに戻るので、Car TV Mateが再起動されたことがわかります。その後でうまくAUTO-xxxxに再接続すれば徐々にまたメーターが進み始めます。以降は12秒に1%くらいの遅々とした速度に落ちるので、12秒x30回で20分ほどかかると思います。どうにも進まないという時は、Wi-Fi設定画面にいってAUTO-xxxxにつながっているか確認してみましょう。

終わったら再読込してみたりして、画面一番上のビルド番号が書き換わっていればOKです。

我が家の場合、最近買ったCar TV Mate Maxはこれで更新できたのですが、2024年頃の無印モデルだと何回やっても99%までいってfailed(失敗)になる状態でした。AUTO-xxxxへの接続も適宜確認したり、逆にブラウザ画面から一度も離れないようにしたりと試行錯誤したんですが成功せず、下記のAndroidを使った方法に切り替えました(あと、車両につながず自宅内でUSB充電器につないで実施しました。つまりCarPlay画面はどこにも映っていない状態。どちらが功を奏したかは不明です)。

Androidの場合

Androidの場合、インターネット接続がないWi-Fi(この場合AUTO-xxxx)につながっていると、勝手にはモバイル通信を行ってくれないので、ファームウェアがダウンロードされません。たぶん、Androidのブラウザで開いた場合は「アップデート」ボタンのところが「P2P mode」みたいなラベルにかわっていると思います(キャプチャ漏れで確認不能)。これはプリンターなどで使われるWi-Fi Directという規格を使ったモードで、これであれば、AndroidはCar TV Mateにつながりつつ、インターネット通信はモバイル回線を使ってくれます。Androidはこのひと手間が必要になります。

Car TV MateがP2Pモードに入ると、Wi-Fi一覧からAUTO-xxxxが消え、DIRECT-xxみたいなSSIDが飛び始めます。しかしこれにつないではいけません。(パスワードも88888888では通りません)。

Wi-Fi Direct機器につなぐには、Wi-Fi一覧の更に下にある「ネットワーク設定」を開き、中の「Wi-Fi Direct」を選び、そこからAUTO-xxxxに接続します。あとはブラウザに戻れば「アップデート」ボタンが出ていると思います。

ところが我が家の最新Android端末Xiaomi 15 Ultra(Android 15)ではこの項目がなくて実施できませんでした。どちらかといえばAndroid 15だからというよりXiaomi独自カスタムOSだからなのかなと思います。この辺りのメニュー構造はメーカーが変更していることが多く、位置がかわっていたり使用頻度が低いものは省かれたりしがち。結局Surface Duo 2(Android 12)を引っ張り出してきてやったらできました。

Wi-Fi Directの項目が見当たらない場合、設定画面トップの検索欄で探してみるといいかも知れません。それでもなければその機種での更新作業は無理かもです。

PCで更新(USB)

最終手段として、Windows PCを使う方法があります(macOSは不可)。

ファームウェアの入手方法が不透明

PCの場合、あらかじめ公式サイトからファームウェア更新ツールと更新データをダウンロードすることになりますが、これがよくわからなくて断念。まず日本語サイトには「サポート」ページ自体が存在しません。Ottcastアプリも英語だし、Ottcastは日本語でのサポートはほぼ期待できないメーカーです。

仕方ないので英語ページにいくと、こんな風になっています。

それぞれ「最初に現在のソフトウェアバージョンを確認し、その初めが2836(3423)ならこっち」と書いてあります。このソフトウェアバージョンというのが謎です。管理ページから見えるビルド番号は2508のように西暦下2桁と月っぽい数値始まりで、2836でも3423でもありません。間違った方を適用したら最悪文鎮化する可能性もあるのでここで詰みです。そもそもWi-Fi機器である以上、海外向けファームウェアをそのまま日本個体に適用していいかどうかも不透明です。

仮にこのどちらかで大丈夫そうだとなった場合は、

  1. リンクをクリックしてファイルをダウンロード
  2. 解凍してアップデーターのexeファイルを開く
  3. そこからファームウェアイメージファイルを選択
  4. Car TV MateのHDMIポートとUSBポートの間にある小さい穴をSIMピンなどで押しながらUSBケーブルをPCに挿す
  5. アップデーターがCar TV Mateを認識して、更新を開始

みたいな流れになるっぽいです。私は安全を期して実施しなかったので不足もあるかも知れませんがご参考まで。

[3Dプリント] トヨタスマートキー小型化ケース刷新、IGLA2キーフォブ一体型もあるよ!

車のスマートキーってなんであんなにデカいんですかね?あらゆるものが技術進歩で小型化する中、自動車のスマートキーはちっとも進化しないというかなんなら大型化しています。イモビライザーに要求されるセキュリティ機能が高度化する中で仕方ないことなのかも知れませんが。また昨今はスマホを使ったデジタルキーなども搭載が進んでいますが、特にバックグラウンド動作に厳しいiOS(iPhone)では実用上まだまだ難アリだと思います。せめてBluetooth機器のように複数の車両とペアリングできれば良いのですがそれすら実現する気配もなく、複数台の車を所有している場合はこのデカいのをいくつもぶら下げるはめになります。

■スマートキーの構造について

ところで、皆さんはスマートキーの電池交換などでケースを開けたことはありますでしょうか?ディーラーやカー用品店でやってもらうという人もいるでしょうし、意外と中を見たことがないという方もいると思うので、写真を貼ってみます。

スマートキーの中身

写真の赤枠部分がメインの基板(電池含む)です。そして青枠は非常用のメカニカルキー(物理鍵)です。電池切れの時などに引き抜いてドアの鍵穴に刺して昔ながらの開け方をするものです。このようにメカニカルキーが外周に格納されているため一回り大きくなっています。その他、衝撃吸収とか浸水のマージンとか色々設計上の都合はあると思いますが、実際の動作に必要な基板は思いの外小さいということです。

以前このブログでは、30プリウス(ZVW30)のスマートキーを小型化する試みをしました。

メカキーを廃して基板ギリギリサイズのケースを3Dプリンターで自作したのです。今回はメイン車両である新型クラウン用のものについても改めてチャレンジしてみた、という記事になります。先の写真のスマートキーはトヨタの現行車種の多くでも使われているタイプです(ハリアー、カローラシリーズ、ヤリスシリーズなど、電動ハッチバック非搭載車は2ボタン)。

■新たにクラウンなど現行車種用も製作

今回の進化ポイントは、

  • 従来格納できなくなっていたメカキーに鞘状のカバーを製作し、一緒に鍵束にぶら下げられるようにした
  • レーザー刻印機を導入したので、ボタンのアイコンなどをフィラメント交換式に比べより精緻に入れられるようになった
  • カーボン模様転写ビルドプレートを使い、表面と背面にカーボン柄(微細な凹凸)を入れてみた
  • 動作LED部分は薄く造形して透かしていたのから、透明レジンによるクリアパーツ化で視認性アップ

という辺り。現状の仕上がりはこんな感じ。

現行スマートキーの基板は長方形ではないので、それに沿わせて凹凸のある外形になっています。メカキーのカバーを作るというのはある方にいただいたアイデアなんですが、やはりメカキーも携帯しないと不安だという方や、鍵束にぶら下げないまでも周りに傷をつけない形でバッグの底などに入れておきたいという方にも刺さるんじゃないかなと思います。ついでに同じ製法でプリウス用もリニューアルしてみました(レジンパーツと鞘ケースは除く)。

IGLA2のキーフォブも一体化

我が家のクラウンクロスオーバーにはAUTHOR ALARM社のカーセキュリティIGLA2+を搭載しています。乗車時の自動セキュリティ解除のために、小さなタグ(キーフォブ)を携帯しておく必要があるのですが、これも樹脂カバーを外すと電池と小さな基板で構成されていますので、ついでとばかりに本ケースの底に搭載できるようなバージョンも作成しました。

基板が二階建て構造になり電波干渉が起きないか不安で、アルミ板をシールドとして挟むことも検討しましたが、現時点では特になにもせずとも動作は良好な気がしています。

二階建てになった分、厚みは少し増していますが、それでもポケットの中での収まりは良いんじゃないかなと思います。

こちらがメカキーを収める鞘ケースです。とりあえず凝ったロック機構などは設けず、穴のキツさだけで固定しています。滅多に使用するものではないので、結構固めで不意に外れないことを優先。

■現状の課題

夜間の視認性がイマイチ

レーザー刻印によるマーキングは明るいところでみるとかなりクッキリしていて綺麗なのですが、真っ暗に近いところだと反射面積が少なくてやや見づらいかなと感じています。カーボン柄の反射に埋もれがちなのもあるかも知れません。基本的にここのボタンを操作するのはたまにバックドアを手動で開けたい時くらいなので致命的とまでは行かないですが、素材カラーや刻印のデザイン、サイズ、太さなどで改善できるならしたいなというところです。

白字に黒は見やすいが、レーザー刻印では難しく研究が必要

形状での判別しづらさ

似たような話ですが、ポケットに手を入れて操作しようとした時に、向きや裏表の判別を手触りだけでするのがやや難しいなと思います。向きは鍵束のリングの付き方などでまだなんとかわかりますが、裏表に関してはどちらも全くのフラットなのでちょっと困ります。これまた使用頻度が低いのでどこまで突き詰めるかは思案中。

3Dプリントなので自由に凹凸をつければいいんですが、3Dプリンターの構造上、やはり一番綺麗に面が作れるのはビルドプレートに押しつける底面なんですよね。ここの凹凸をつけるということは、その面を上にして造形するとか、下にサポート材という捨て部分を作ることになり、結果的に表面の滑らかさが犠牲になります。そうするとレーザー刻印も綺麗に出なくなったりとデメリットも多いのです。表面のフラットさをキープしつつ、上手く裏表が判別できる形状を考えたいと思います。

  • 裏面だけにモールドをつける
  • 側面の形状を工夫する
  • 後から凸部品を貼り付ける
  • 初期プリウス用みたいにボタンパーツを別体化する
オリジナルのボタンパーツを流用した例

スナップフィット(パチ組み)の強度

プリウス版では外側に爪を4箇所生やしてパチっとロックする機構でしたが、今回はそれを内側に隠蔽する構造を採っています。当初6箇所にしていましたが、小さい突起なので何度か開け閉めしていると折れてしまうことがありました。3Dプリンターの積層方向の関係でどうしても剥がれやすい向きでもあります。

スナップフィット部分の拡大図(初期版)。3Dプリンターが造形する層毎の筋で割れやすい

現在は爪から全周囲む形にして強化を図っていますが、いずれにせよ

  • 意図せずパカっと開かないこと
  • 電池交換時には労せず開くこと(純正スマートキー同様、メカキーでこじって開くスリットを設置)
  • 繰り返し開け閉めしても破損しないこと
  • 落下などの衝撃でも破損しないこと

などが要件となり、まだまだ検証が必要そうです。

防水性

純正スマートキーではボタン部分をカバーするシリコンシートが挟まっていますが、本品ではボタン部品がなく、表面のたわみだけで内部スイッチを押す構造なのでシリコンシートは流用していません。ただキャスト(金型に溶けた樹脂を流し込んで作る方法)と違って、3Dプリント品な層と層の間に微細な隙間が空きがちなので、どうしても完全に水分を遮断するのは難しいです。層の厚さや温度(溶かし具合)で改善はできるのですが、他の造形上の都合との両立も難しかったりします。

トヨタのスマートキーは「飛沫は平気だけど洗濯したらアウト」というスタンスのようで完全防水とはなっていません。現状はそれに準じるくらいの防滴性能くらいが目標かなと思います。

3Dプリントで造形する以外の方法での防水も考えています。

  • 防水スプレーなどでコーティングする(表面は摩耗するので内側?)
  • 内部基板をリモコンなどを水滴から保護する熱収縮フィルムで保護?
    • ドライヤーやヒートガンで基板を炙ることにリスクもあり

技適問題

前記事でも触れましたが、電波を出す製品は検査を受けて技適(技術基準適合証明マーク)を取得して販売されます。これを改造することは基本的にできません。ただ調べた限りスマートキーの技適番号は内部の基板に刻印されています。つまり基板単位で認証をとっており、外装ケースは認定に含まれていないのでは?という指摘があります。事実トヨタの異なる形状のスマートキーで内部基板と技適番号は共通だった、というパターンが存在するようです。ただまぁこれについてはなにもみても誰に聞いても「大丈夫です!」というお墨付きは得られにくく、どこまでもグレーだと思います。あくまで樹脂ケースだけ頒布して組み付ける(改造する)のは自己責任でヨロ、という逃げも可能かもは知れませんが、まぁあまり大っぴらにはできず、個人で使うだけに留めるのが無難かなぁと。なのでショップには陳列しないかもです。

■まとめ

メカニカルキーを一体化して携行できないという点を犠牲にすることで、よりコンパクトなキーカバー(シェル)を自作してみました。常時2つ持ち歩く私としてはポケットの中が劇的に”スマート”になった気がします。また今回は外したメカニカルキーにも鞘をつけることで一緒に鍵束にぶら下げたり、バッグの中などに入れておくことができるようにもなりました。

大手を振って販売できると喜ぶ人も少なくないとは思いますが、法律的なところ誰か詳しい方教えてください。

2025.11.08追記: メカニカルキー収納Ver試作

とはいえメカニカルキーも一緒に格納しつつ最小サイズを目指してみるということで、写真のように差し込めるものを試作。

メカニカルキー格納版の内部レイアウト

トヨタのメカニカルキーは樹脂のヘッドパーツが割と大きいんですよね。そこを持って捻るのでそれなりに大きさがないと力が入らない。普通の鍵みたいに平たいプレートすると収まりが悪いということでこういうL字的な形状ではあるんでしょう。これを削ったりして除去して独自ヘッドをつけるというのは、頒布を考えると現実的ではないので一旦断念。元のヘッドのまま格納できるレイアウトを考えるとこんな感じになりました。

まだレーザーマーキングもしていない試作レベルですがサイズ感はこんな感じ。

キーの厚みの分、横幅が増し、ヘッドの分全長が伸びた形です。結果として純正スマートキーとそれほど変わらないフットプリントになってしまいました。厚みは抑えられているので、ポケットの収まりは多少マシではあるんですが、インパクトは弱まっちゃいますね。

増車に備えてGPSロガー参号機を作る

我が家のクルマにはRaspberry Pi Zero Wを使った自作GPSロガーを密かに搭載し、自前のWebサーバーにリアルタイムに位置情報を送信しています。防犯/追跡的な意味と、家族と合流する時などに詳細な現在位置を把握するためです。トヨタ車のアプリによる位置は駐車時しか更新されないので、「今こっちに向かってて、到着まであと何分くらいかかりそう」といった予測には全く使えないんですよね。

詳細はこちらの記事など。

GPSロガー弐号機を作る(費用メモあり)

さて、クラウンより前に契約していた某長納期車がぼちぼち1,2ヶ月以内に生産日が確定しそうという気配がしてきたので、GPSロガーももう一台作ろうと思います。盗難ランキング首位独走の車種なので、もちろんなんらかのきちんとした盗難防止セキュリティも導入するとは思いますが、それでも盗られた時に、誰も知らない秘密のGPSロガーがバックアップとしてあると無効化されにくいだろうというのと、前述の日常使いにもいいかなと。まぁ同居人が買いながら99.99%運転するのは自分になるので、そこまでリアルタイム位置情報が必要にはならなそうですが、、

先代製作から時が経ちすぎていて…

2019年にカロスポ用に壱号機を製作(後日クラウンに移設)した後、2021年に30プリウスを増車した時はまったく同じ構成のハードを揃えて、microSDの中身もクローンして設定だけ変更して流用しました。

しかしそこから4年経った現在では、

という変化が起きていました。

Raspberry Pi Zero 2 WH - はんだ付け済みヘッダー付き

Raspberry Pi Zero 2 WH – はんだ付け済みヘッダー付き

4,980円(12/21 03:44時点)
Amazonの情報を掲載しています

ZeroからZero2になるとCPUがArmV6からV8になり64bit化され、シングルコアからマルチコアになっています。当時のOSイメージでは最適化されていないどころかまともにブートしない可能性が大です。当時のOSはまだRaspberry OSという名前にすらなっていないRaspbianの頃のものなのでapt updateするにも限界があるでしょう。ということで、OSは完全新規インストールすることに。GUI関係のパッケージを省いてRaspberry Pi OS Lite (64bit)を選択。当時パッケージは何を追加したとかまったく記憶もメモも残っていないので前途多難です。

そしてもうひとつ重要なGPSモジュール+アンテナが販売終了になっていた件。直接の後継製品も同社から販売されておらず、まったく異なるチップのGPSモジュールを再セットアップする形になります。車載用なので感度を得やすいGPSアンテナは別体型から物色して、Pi Zeroと同一基板サイズのHAT型モジュールのこれを選びました。

ちなみに背面の40ピン端子がメスヘッダーなので、ラズパイZero2の方はオスヘッダー付きのWHモデルをチョイス。ブッ刺すだけで結合完了。おそらく今回は半田付けも不要でケース内はかなりスッキリ作れそうな気がしています。

バックアップ電池としてML1220という規格の充電式コイン電池をセットできます。入れておくと衛星の位置情報をキャッシュしておけるので、電源投入からGPSを掴むまでの時間を短縮できるんだと思われます。壱号機、弐号機の秋月のGPSモジュールは普通のコイン電池だったので定期的に交換が必要でしたが、充電池ということで寿命も期待できます。残念ながらAmazonでは信頼できそうなブランドのものは見付からず、Yahoo!フリマでゲットしました。一応Amazonならコレとかでしょうけど送料も高いのでご注意ください。

ちなみにこちらのセルラーモデルもあって、車内Wi-Fiに依存せずに位置情報を発信しつづけられるならいいかもと思ったんですが、技適マークの有無について記載がなかったのと、アリエクだったかで「GPSとセルラー通信は同時に使用不可」みたいな記述があり、ちょっとリスクが高いなということで見送りました。

microSDカードも大きいサイズは不要(Lite版OSのインストールサイズは2GB程度)なので、あえて小さい容量で、むしろ速度面や耐久性を優先したものを選定。最近のmicroSDはA1とかA2とかいうアプリケーションパフォーマンスクラスというランダムアクセス基準の規格があり、PiシリーズもA1まで対応してる(Zero2がどうかはよくわからず)ようなので、A1を要件としてみました(A2は対応してても活かせない)。まぁ別に直接触るものではないので、普通のU1とかU3とかでも全然問題ないんですが、値段もかわらなかったのでこちらに。購入時、Amazonが販売するもので697円でした。

容量は8GBとかで全然足りるんですが、そんな小さいのでA1は見付かりませんでした。

今回はGPS HATを取り付けるので壱/弐号機と同じケースは使えないだろうということで3Dプリンターで自作。Raspberry Pi Zero2の3Dモデルを海外サイトのGrabCADから取得(要登録)。HATも同一基板サイズなのでコピーして間隔をあわせ、それらが収まるケースをデザインしました。

■ハードウェア組立

ケースの材料は耐熱100℃のASA。GPS HATの上に高さのあるジャンパー(黄色)があるので、トータルの高さは壱、弐号機に比べてだいぶ出ちゃいました。幅70 x 奥行き35 x 高さ31mmという感じ。

右側面から生えているのがGPSアンテナです。

SDカード&端子面がこちら。miniHDMIとmicroUSB端子を挿せるようにするのに、基板と壁の隙間を極限まで狭めて、肉厚も1.8mmとしました。結果としてかなりギチギチでネジ止めの必要がなさそうなレベル。むしろ取り出しに苦労します。底に押しだし用の穴を空けておけば良かった。GPSアンテナのコネクターもホットボンドで固めようと思ったんですが、将来的に基板を取り出す時に困りそうなので保留。外側にケーブルガイド的なものをつければ良かったかも。

結果としてケーブルもそのまま挿せるし、microSDも素手で抜ける形にまとまりました。

あとは排熱性が不安ではあります。もう少し穴をたくさんあけて通気性を確保しようとも思ったんですが、車内でホコリやゴミが入るのを嫌ったのと、3Dプリント的に側面に穴があくと造形が難しくなるという理由でまずは穴開けは端子部のみとしました。どうにも動作が不安定になりそうならヒートシンクをつけたり最悪ファンをつけようと思いますが、ChatGPTさん曰く、ロード100%でぶん回すとかしない限りヒートシンクも不要、とのことだったのでまずは様子見。

■ソフトウェア整備

OSは前述の64bit版LiteをPi Imagerでサクっとセットアップ。一旦自宅のWi-Fiに接続し、基本sshでセッテイング作業を進めます。スクリプトはPythonで作られているので、それ回りをインストール。

GPS HATの公式ガイドはこちら。赤字の

If you use bookworm system, only the lgpio library is available, bcm2835 and wiringPi libarary cannot be installed or used. Please note that the python library does not need to install, you can directly run the demo.

という部分に注目。bookwormシステムの場合はlgpioライブラリだけでOKということです。bookwormとはDebian 12系のことで今回使用したRaspberry OSも当てはまります。minicomというツールをいれてサンプル通りにテストしたらあっさりデータが落ちてきました。いうてシリアルポート通信するだけなのでドライバーとかライブラリといっても特殊なことはなかったです。

先代はgpsdというシリアルポートからGPS情報を取り出してネットワーク経由で配信するデーモンを介していたんですが、対外的な通信をするわけではないので、今回はPythonから直接シリアルポートを叩くアプローチに変更。先代よりパワーアップしているのでそこまでリソースをケチる必要もないですが、無駄を残す必要もないかと。というかここでもChatGPTさん大活躍。必要なライブラリを挙げてもらい先代スクリプトを渡して書き直してくれと指示したらほぼ一発で修正してくれました。これがなければ自分で書き直そうとは思わず、そのままgpsd経由を踏襲していたと思います。

pipでgps3というライブラリを入れようとしたらセキュリティポリシーでエラー。今時はシステムワイドにライブラリを入れずにユーザーレベルの仮想環境というのを作ってやる作法らしい。全部ChatGPTさん情報!マジありがたい。

継続的にシリアルから送られてくる行のステータスがA(正常)の時は緯度経度などの値をコンソールに出力。それ以外のステータスではエラーメッセージを吐いてくれるので状況が一目瞭然です。新規導入ハードであるGPS HATがすんなり動いてくれてホッとしました。

また本番スクリプトでは徐々にサーバー送信が遅延していく現象が起き、ChatGPTさんの見立てでは、print文によるコンソール出力のバッファーあふれではないかということで、「, flush=True」を追加しています。これでバッファーに貯めずに即時出力されるらしい。もう少し検証予定。

あと、別記事のリソース最適化をする中でBluetoothを無効化したところ、使用するシリアルポートが/dev/ttyS0から/dev/ttyAMA0になりました。

Raspberry Pi Zero 2 WによるGPSビーコンの消費リソース最小化

[3Dプリント] AirTag/TimeCapsuleをドアポケットに隠す底上げパネル

AirTagを10年稼働する防水ケース TimeCapsule ~盗難車両追跡に

先日導入したこちらのTimeCapsuleをクルマのどこに忍ばせようと思った時に、ふと思いついたので作って見ました。クラウンの後席ドアポケットを上げ底して底に仕込むパネルです。

画像はひっくり返した底側。

TimeCapsuleまたは裸のAirTagをはめ込んで、裏返して運転席側ドアポケットに仕込みます。あえて下側は足をつけていないのは、取り出す時にこちら側を指で押してシーソーのように反対側を浮かせるためです。

TimeCapsuleを取り付けた状態がこちら。

右は型取りに使った下記のポケット用滑り止めマットです。

いい感じに接着不要でぴっちりはまりました。逆さにして振っても抜けません。またTimeCapsuleにできれば入れないでほしかったロゴの面を上にして入れれば一応隠せます。

TimeCapsuleまたはAirTagの厚みの分だけ深さが浅くなるわけですが、パっと見では気付かれないのではないかと。特にウチはこういう滑り止めシートを上に敷いているので、見た目では他のドアのポケットと違いがわかりません。

TimeCapsuleを使わずに素のAirTagだけを入れた場合は、高さは更に低くなり目立ちにくいと思います。取り出すためにリングに切り欠きを入れてみました。

いずれにせよ窃盗団に「トラッカー検出(Tracker Detect)」アプリ(Appleが悪用されないようAndroid向けにリリースしているAirTag検索アプリ)で車内にあることに気付いて音を鳴らされたら見付かっちゃうかもですが。

「トラッカー検出」アプリの動作の様子はGIGAZINEの記事が詳しいです。

  • 持ち主のAppleデバイスから離れて15分以上経たないとアプリで検索しても検出されない
  • 検出から更に10分経つと音を鳴らす機能が有効になる
  • 持ち主から離れて8~24時間経つとアプリで検索しなくても自発的に音を鳴らす

という仕様っぽいので、やはり完全な盗難時追跡デバイスとしては心許ないですね。そもそもそういう用途で販売されている製品ではないし、ストーキングなどに悪用されるのを防ぐ方が優先なので仕方ないところです。あくまで保険、気休め程度に考えるべきでしょう。

■実際に車両にセットした様子

なにも置いてない状態
AirTagを入れ、マットを敷いた状態

取り出しもこんな感じでOKでした。

TimeCupsuleを入れ、マットを敷いた状態

■まとめ

理想はやはりせっかく10年電子交換不要を謳うTimeCapsuleだったらもっと奥深くに隠した方がいいでしょうかね。AirTagだと毎年電池交換しないとなので、これくらいの隠し方がバランス良いかも知れません。ただコインパーキングなどに放置された時に、ある程度通行人のAppleデバイスまで電波が届いた方が良いので、ドア付近というのは場所としては悪くない気も。なかなか自分のAirTagをテストするのは難しいですが、そのうち「トラッカー検出」くらいは使って試してみようと思います。

■他車種カスタムについて

このようなドアポケット用のラバーマットから型取りすれば対応できる可能性があります。

  • 購入費用を一部ご負担いただく
  • お持ちであれば郵送でお貸しいただく
  • 原寸スキャンしたものをお送りいただく

などご相談できればお安く製作できるかも知れません。お気軽にご相談ください。

こちらで注文できます

クラウンクロスオーバー/エステート用AirTag/TimeCapsule隠蔽設置プレート

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参考価格: ¥1,500(別途消費税、送料がかかります)

在庫: あり