Starlink Miniを買うたった(届いた)

届きました。注文が2/3早朝、出荷のお知らせが来たのが2/7午後、名古屋から佐川で送られて到着が2/9の昼過ぎ頃でした。納期表示が「通常14日~20日」だったことを思えば早く届いたかなと思います。ちなみにこれを書いてる時点では「1~2週間」に短縮されたようです。

早速セッティング、アクティベート、ベンチマークをしていきます。なお現時点でStarlink Miniの日本語の動画はレアだったので、一応自分でも撮影してみました。動画でみたい方はこちらをどうぞ。

パッケージ内容はこんな感じで、本体の下に電源ケーブルが収まっています。かなりシンプル。IKEAみ。

付属のACアダプタはこれ。USB Type-Cではなくいわゆる5521(外径φ5.5mm 内径φ2.1m)プラグのジャックに防水機構をもたせたもの。プラグ側にゴムパッキンが一体化しています。デカくて角張っていて、電源プラグも折りたためないアメリカンな雰囲気。

出力は「30V x 2.0A = 60A」のようです。USB PDの時は100Wが必要ぽいですが、こっちは60Wでいいんだ?という感じ。

実使用は20~40W程度のようですが、15mとか長尺ケーブルを使うせいか減衰も考慮して高めの電圧で送り出す必要はあるみたい。

いずれにせよあんまりイケてるACアダプタではないので、もしポータブルで使うならUSB PD環境を揃えて使いたいところ。先の記事にも書きましたが、こちらの変換アダプタを注文済み。同梱品だけではUSB PD給電はできず、純正オプションも社外品も翌日配送では入手できないので注意が必要です。

ハード周りで気になったのはその防水プラグ。電源ポートと有線LANポートそれぞれパッキンのついた防水プラグ仕様なんですが、その抜き差しが結構固い。これがStarlinkプラグという大層な名称の有線LANポート用のキャップです。

確実な防水のためには仕方ないんでしょうが、かなりキツキツで、その上つかんで引っ張れる持ち手が小さいので結構グリグリ力を入れて引っ張る必要があります。これがケーブルになると、ケーブル自体を引っ張るわけにもいかず、更につかみ所がないのです。

またこれも防水のためかもですが、実際のポートhじゃ結構奥深いところにあります。

市販のRJ45ケーブルをさすごこんな感じで爪までスッポリ入ってしまって、マイナスドライバーかピンセットでも使わないと外せなくなります(^^;)。ブーツがついててそっちから爪を押さえられるケーブルもありますが、それはそれでブーツの幅で奥に刺さらなそう。

基本はこういう専用設計のプラグである必要がありそうですね(写真のグレーの方)。

一応、3Dプリントで一般ケーブルを使うカバーが作れないか思案中。

設置&アクティベーション

とりあえず庭で初期設定。植木の影にならないよう脚立の上に設置。

専用アプリによる位置決めや初期設定の様子は是非動画でご覧ください。

アプリは概ねしっかりしてわかりやすい出来なんですが、Webページに遷移して登録するフローがイマイチでした。Apple Payを使って名前や住所、電話番号情報の転記ができるようになっているものの謎のエラーが出て何度やっても通らず、結局全て手入力でクレジットカード決済しました。またその際、自分が悪いのですがメールアドレスを打ち間違い。確認欄もなく確認メールでURLを踏むといった手順もなく、間違えに気付かないまま登録が完了できてしまいました。後からマイページにログインしようとして「メールアドレスが存在しない」的なエラーになって詰み…。ログイン画面ではIDにメールアドレスしか使えないのですが、パスワードリセットでは電話番号を使うことができたのでなんとかサポートのお世話にならずに自己解決できました。なお電話番号も国際形式(81始まり)で入力する必要がありハマる人いそう。電話番号とパスワードで認証した後で、更に二段階認証で登録アドレスにメールが行き「ダメやんけ!」と思ったんですが、再送時にはSMSが選択でき事なきを得ました。間違えたメアドの主には何度も謎メールが届いてしまい申し訳ない。なんかこの辺のフェールセーフのなさがテスラに通じるものがあるなぁと思ったり(偏見)。そもそもメールアドレスを打ち間違えたとわかったのはたまたま動画撮影をしていたからで、それがなかったら「登録まで日数かかるのかなぁ」とか思ってたかも知れません。

■スピード比較

本体に電源が入りアプリとのリンクが確立すると契約前でもスピードテストができます。それがこちら。下り181Mbps/上り15Mbps/レイテンシ23msです。

100Mbpsは超えるっぽいと思ってましたがなかなかです。ただこれはWi-Fi区間を含むかどうか不明。たぶん含んでない気がします。

別途「高度なスピードテスト」というのが実行できて、そちらは「端末-アンテナ間(Wi-Fi速度)」と「アンテナ-衛星間(WAN速度)」が別個に測定できます。ただこれはこれでWAN区間(青)の方が妙に遅い数字になる。じゃぁ総合して181Mbpsってどこから来てんねん、ってことに。

まぁでも確かなのはWi-Fi5(802.11ac)でも足りるってことですかね。ただ後述しますがping値はWi-Fi経由すると結構遅くなる印象はあります。

ここはやはりStarlink外で計測した方がフェアでしょうということで、Ooklaのスピードテストアプリ(iPhone 16 Pro Max )で計測。せっかくなので内蔵セルラーでの速度や5Gモバイルルーター(FS050-W)、自宅回線(フレッツ光10Gbps)とも比べました。またMacBook Proで有線LAN接続も試してみました。動画用に作った画像ですみませんが、こんな感じ。

唯一LINEMO(Softbank低価格ブランドSIM)が180Mbpsを叩き出していますが、それ以外は数十Mbpsくらい。それと比べて160Mbps近く出ているのは立派。しかも5Gエリアとか関係なく空さえ開けていればどこでもこの速度が享受できるわけです。

当然光には遠く及ばないですが、光ファイバーを通すのが難しい集合住宅や賃貸住宅、郊外だったりには貴重です。住所固定プランなら使い放題でも6千円台なので北向きに空が見通せるならアリですね。個人的に光が使えない物件はまず選ばないですが、引っ越してすぐ光が開通できない工事待ちの1,2ヶ月だけ契約するみたいな使い方にも良さそう。

ちなみに10Gbpsの割に光が遅いですがこれは室内のWi-Fiアクセスポイントに庭からつないでいるせいもあるかもです。また2.4GHzと5GHzと6GHzが混在のメッシュWi-Fiなのでもしかすると2.4GHzでつながっていたかも?自宅内で有線LANなら4桁軽く出るのでこれはあくまでWi-Fiがボトルネックになってるとお考えください。

それにしてもSoftbankが”パない”ですね。LINEMOはPerplexityを安く使うために契約していて基本使ってないんですがもったいないな。メイン回線を十何年ぶりにSoftbankにしたい…けどフレッツの光割もあるので、なんか上手い組み合わせを検討しようかな。

閑話休題。あとは有線LANの計測。Starlink Miniの有線ポートにMacBook Proを直結(ハブを介さず)して計測したのがこちら。

speedtestとfast.comで下りが倍違いますが、200Mbps出ました(speedtest.net)。pingも36msなのでか上記の70msと比べるとかなり良くなっています。Starlinkアプリでも23msだったので、ここはWi-Fi区間が足枷になってそうですね。Wi-Fi5なせいなのかルーター自体の性能の問題なのか。レイテンシが気になる使い方(FPSゲームなど)なら有線で使うか有線経由でより新しい規格のアクセスポイント専用機を別に組み合わせた方が良いかも?

一方上りが18Mbps近辺なのは衛星通信側の限界ですかね。特にMiniのアンテナサイズで500km上空の衛星まで送信するんだから仕方ないのでしょう。500kmといったら東京-大阪の距離ですもんね。このA3くらいの板でそんな距離電波を届かせられるというのがいまだによくわからない謎技術。

■車載もしてみた

現状、日本とブラジルでは移動中の利用は法令違反になるので禁止だそうです。ちょっと残念。いわゆる「5GHzは屋外禁止」なのとは別の規制ですかね。それ言い出したら必ず屋外で使うStarlink Miniに5GHz Wi-Fiが内蔵(有効化)されてたらアウトです。こちらの資料によると「移動局としての認可を取れてないから」ということなんですかね。いずれ使えるようになってくれると嬉しいです(何に使うとかはさておき)。

ということで、移動先で車を駐めた状態でテストしてみました。クラウンにはムーンルーフ(サンルーフ)があるので、そのガラスの内側に吸盤で固定するマウントを3Dプリントしていったのですが、上手くつかず後日改善して再挑戦予定。サイズ的には横向きならいけそうでした。そもそもここは熱線カットガラスだと思うので電波透過率も悪い可能性あり。

とりあえず今回はフロントダッシュボードに雑に置いてテスト。USB PDアダプタもまだないので、通常のACアダプタをAC 1500Wポートにつないで給電。

方角もまずは駐車場枠ありきでできるだけ北に向いたところに駐車。その範囲で雑に置いただけ。車内だとスマホアプリでグルグル全天を見回してのテストもできないので。そんな雑な向き、フロントガラス越しであっても下り数十Mbpsは出ました。ネトゲTPSシューティングのTHE DIVISION2を2人でプレイ。自分より遅延にうるさいパートナーでも不満なくプレイできたとのことです。ファミレスなどのフリーWi-Fiやテザリングだと全然ゲームにならないそうなので、それよりも優位ということになります。

そのためにROAMプランを継続契約することは今のノマド頻度からすると厳しいですが、理論的にはファミレスの窓際席に座って、車も窓近くに置ける位置取りならば、モバイルバッテリーで車内にStarlink Miniを稼働させておき、Wi-Fiで店内から利用するとかできそうですね。いずれ山奥のコテージとかいってエクストリームゲーミングもしてみたしなと。

■まとめ

とりあえず前評判通りに使うことができ、自宅外で100Mbps超のネットワークが使えるという手段が手に入ってワクワクします。場合によっては客先UT現場でモバイルルーターの代わりに持ち込んでもみたいですが、アンテナだけ屋外に設置するというのは多くのクライアントのビル建物では難しいかなぁ。たまにゲスト用Wi-FiがショボくてZoom/Teams配信が切れる時に今は上りが強い楽天モバイルをモバイルルーターで使ってたりするんですが、そういう用途にいいかな?でも上り有線なら楽天モバイルかな(エリアなら)。

とりあえず初回契約したので1ヶ月は色々使ってみたい。その後はたぶん休眠かな。

DIYの宿題としては、

  • キャリングケースを用意する
  • サンルーフマウントを完成させる
  • USB PD給電で使ってみる
  • Ethernetポート用の防水ブーツを自作してみる

辺り。特にキャリングケースは保管する上でもポイント。周辺機器やケーブルも含めて1つのバッグ/ケースにまとめて待機させておきたいです。16インチのノートPCに対応したリュック/バッグを中心に物色かな。ハードケースも気になりはしてます。

また追々記事や動画を追加していきますのでご関心あれば時々覗いてみてください。RSSリーダーをご利用の方は登録しておいていただければと思います。

BambuLab X1-Carbonの品質改善/トラブル防止にやったこと(2025年1月)

最近また色々トラブルが起きがちだったので、改善Modやキャリブレーションを色々試しています。連続してやってるので、具体的にどれがどれだけ功を奏したかは独立して検証できていませんが、あくあまで体感を交えつつ紹介していきたいと思います。

フローダイナミクスキャリブレーション(推奨度A)

Bambu Studioのタブにあるヤツ。英語のままなのであまり目を通したことない人もいるんじゃないでしょうか。今回、写真のように日本語訳して開発元に提供しておいたので、そのうちアップデート時に反映されるかも知れません。その他、目に付く英語表記はかなり訳せたと思います。

さて、メッセージにも「原則として今は自動化されているのでほぼやらなくてもえぇで」的なことが書いてあります。基本的には送信時に出てくる同名のチェックボックスとやってることは同じっぽいです。

ただ自分でキャリブレーションを実行しておくと、フィラメント毎の補正値(Kファクター値)がプリセット保存できるようになります。これをフィラメントの種類/カラー毎やロット毎に作っておくと、「結果を管理」ボタンでこんな感じに一覧されます。

「デバイス」タブでフィラメント名の下をみるとK0.019などと数字がついていればその補正値がセットされているということで、鉛筆マークをクリックしやると、「フローダイナミクスキャリブレーション係数」というところで選択できます。

おそらくですが造形データ送信時に毎回「フローダイナミクスキャリブレーション」にチェックして時間とフィラメントをかけて実行しなくても、ここで一度プリセット取っておけばスキップしても同じ結果が得られるんだと思います。もちろんフィラメントは徐々に湿気などで変質していくので、毎回実行するのが理想かも知れませんが、比較的短期間でじゃんじゃか消費するフィラメントだったら最初に一度キャリブレーションして係数を決めてしまうのが良いんじゃないでしょうか。

そして個人的な感触ですが、いままで造形毎にチェックボックスでキャリブレーションとっても綺麗に出なかったフィラメントが、これをやることでビックリするくらい綺麗になったのです。

この1層だけの薄いシートを造形するテストモデルをキャリブレーション後に造形したら驚くほど綺麗でフラットな造形面になりました。

https://makerworld.com/en/models/100509#profileId-107278

1層目が定着せず素麺状にバラけてしまうようなケースでは一度試してみてください。

ちなみに「自動」と「手動」があり、手動の方は複数のテストパターンが造形され、ユーザが目視でベストなやつを判断して回答するステップがあるようです。自分はまだ試していません。

同様に左サイドバーにはもうひとつ「Flow(流量)」というキャリブレーション項目があります。こちらも押し出しの過不足を補正するもののようです。3枚のサンプルの写真があり、真ん中が適正、左は押し出し箇条、右は押し出し不足の例とのことです。一度は見たことがある造形痕ですね。

こちらも自動と手動があり、手動は目視判定で選ぶようです。自分はこれもまだ試していません。フローダイナミクスキャリブレーション後でも綺麗にトップ面が造形されない時は試してみようと思います。

自分は当面、新しいフィラメントを開封したらフローダイナミクスキャリブレーションの「自動」を実行してそのフィラメントロール専用のK値を採取して使い、都度のキャリブレーションはスキップでいいかなと思っています。

SIS – Seismic Isolation System(推奨度A)

tellus1019さんという方が公開している制振脚です。リンク先はX1/P1系向け。A1向けもあります。

https://makerworld.com/en/models/915508#profileId-879807

純正のゴム足4つと交換するMODで、写真のようにボールベアリングをはさんでヌルヌルに動きます。外周にはTPUで造形するクッションリングがあり、底面には市販の耐震ジェルマットを貼り付けます。

別途調達が必要なものとして、

  • PLAフィラメント(PETGやABSよりPLAが良いらしい)
  • TPUフィラメント(OVERTUREを推奨)
  • ベアリング
  • 耐震マット(TPUフィラメントで作ることも可だが性能的には耐震マット推奨)

となっています。下3つは説明ページ内にAmazonリンクが貼られているのでそこから入手できます。PLAフィラメントはなんでも良さそうです。ここに貼るとアフェリエイト横取りみたいになってしまうので割愛。英語ですが箇条書きになっているので探してみてください。

載せ替えた後は念のためフルでキャリブレーションしました。

モデルページのように振動ログをとって比較したわけではないですが、体感でも若干静かになったというか揺れが軽減したように思います。ウチはもともと不安定なメタルラック上に設置していて、基本的に振動を抑止するには重量物を置いて慣性で抑えるしかないと思ってました。コンクリートや御影石のような比重の高い板を物色したりしたんですがホームセンターで手に入るコンクリート板は30cm x 30cmまでで、ちょっと足りない。オーディオ用の制振ボードとして売られているこれでも買うかなぁ、と考えていたところでしたが、一旦このSISで満足というか様子を見てみようと思います。

フィラメント詰まり防止Modシリーズ(推奨度B)

AMSも含めてPTFEチューブの中をフィラメントが通ってエクストルーダーまで到達しますが、その途中で引っかかりがあるとモーターが空転して正しくフィラメントが送りも戻りもできなくなりエラーで造形が停止します。これをよりスムーズにするため、一連のModモデルを公開してる方がいました。

まずこれはAMSの4系統が1系統に集約するジャンクション部分に適用するもの

https://makerworld.com/en/models/56906

次にAMS背面から出て本体背面のハブに向かうところに適正な湾曲率を強制するもの

https://makerworld.com/en/models/53037

これがエクストルーダーに入っていくところの曲率を最適化するもの

https://makerworld.com/en/models/63021#profileId-65721

他にも背面のハブの前後をまっすぐにするものや、外部供給をするY字コネクターなどもありますが、一旦上記の3つをインストールしました。

Y字コネクターについては以下のものを購入当初から設置してあったんですが、なんと向きを間違えていたことが発覚。

https://makerworld.com/en/models/51915

AMSからくるものをよりスムーズに通過させるよう、非対象になっているのですが、よくみたらA(=AMS)とM(=Manual)が逆になってました。最初からずっとなのか最近どこかの時点で間違えたか定かではないですが、しっかり直してみました。

これらをほぼ同時にインストールしたので個別の効果は評価できてませんし、全体としてもまだ数回の造形ですが、AMSでマルチカラー印刷するとフィラメント交換の度に引っかかってたような一発で造形できたことも。原理上亜影響は出にくいと思いますし、フィラメントさえあれば追加購入品なしでトライできるのでフィラメント送りトラブルが多いと感じる人はやってみてもいいかも知れません。

BIQU Panda Jetとメタルギア(推奨度C)

BIQUは様々な3Dプリンター用の社外パーツを作っているメーカーで、Bambu(竹)Lab向けはPanda(パンダ)ブランドで展開しています。液晶タッチパネルコントローラーのPanda Touchは有名ですね。

そのPandaのエクストルーダー下部のダクトのModがPanda Jet。

海外公式サイトから買えば数千円です)

冷却ファンが造型物を冷やす風が前後4方向から当たるようになり、造型物の品質が上がるというもの。正直体感できるほどの違いは感じていませんが、海外レビュー動画とかみてると糸引きが減ったりはしていた模様。

また純正パーツが爪と接着剤で固定されていて、交換すると多少オリジナルのパーツを不可逆損傷することになります(もしかするとヒートガンなどで温めながら超慎重になれば無傷で取り外せたかも?)。

更に送料無料にするために追加で、こちらのエクストルーダー内部の交換ギアも購入。

純正の樹脂製ギアに比べてオールメタルで精度や耐久性が向上するというもの。

同時装着したのでどちらの影響下はわかりませんが、つけたらむしろフィラメント詰まりが増えた気がします(;´Д`)。このギアのところにガッチリフィラメントが噛んで、引っ張っても押しても動かず分解を余儀なくされたこと数回。よっぽど純正ギアに戻そうかとも思ってたんですが、これまで紹介してきたキャリブレーションや改善をした頃から徐々にトラブルも減って来たので、いまんとこ容疑はかけつつも保留にしています。手放しでオススメはしませんが、BIQUサイトから購入する際に$49以上で送料無料になるので、なにかもう一品という時には入れてもいいかなくらい。ただしエクストルーダー周りの分解に躊躇がない人向け。

高機能なモニターライト、Benq ScreenBar Proを導入

今まで興味はありつつも手を出せずにいたガジェットジャンルがあります。モニターの上に装着するバー状のLEDライト機材(以下モニターライト)です。これは設置位置こそモニターの上ですが、目的は画面を照らすことではなく、デスク上の手元を照らすためのものです。モニターとデスク周りの輝度差を抑えて疲れ目を軽減できると言われています。ホームシアターなどでもテレビ背面の壁を間接照明で照らしたりするのと同じ理屈だと思うんですが、モニターばかりがギラギラ明るく、卓上が暗いと、目線を動かすたびに瞳孔調節も頻繁に発生するのでしんどいということだと思います。なによりオッサンになってきて本当に暗いところが辛くなってきまして、単にちょっとした作業をしたり紙の説明書や手紙、レシートなどを見るだけでも負担です。従来はアームでデスクサイドから伸ばすようなスタンド型照明が中心でしたが、最近はWebカメラのようにモニター上に設置するモニターライトというカテゴリが場所もとらないということで各社参入が増えています。

私も真っ先に食いつきそうなジャンルですが、いくつか問題があって手を出しあぐねていました。まずデスクがIKEAのFREDDEという商品で、上に棚がついており、ここに35インチウルトラワイドモニターを設置しているので、モニター上のスペースがカツカツだったこと。ちなみにサイドから普通のアームライトを生やそうとも考えたんですが、既にマイクアームがいて干渉しそうで無理でした。

更にモニター上にはWebカメラを載せているので物理的に設置が不可能だったんです。カメラを上棚の上に設置することも考えましたが、画角的に見下ろし角度がつきすぎて厳しいなとか。

でもまぁ昨今の「最悪3Dプリンターでなんとかする」思考と、色々なスペックが個人的に刺さる新商品の登場で、「行っちゃえ!」となった次第です。

■BenQ ScreenBar Pro

購入したのがこちらのBenQ ScreenBar Pro。カラーはブラックとホワイトがありブラックをチョイス。

BenQといえば今では大手に数えられるほどのモニターメーカーですが、こうしたモニターにまつわる周辺機器も結構良い商品を出しています。以前のモデルでも手元スイッチがついているものなどもありかなり買う寸前まで行ってました。

ScreenBar Proは先日発売になったばかりの新製品で名前からして上位モデルという感じです。実は上述の手元スイッチは廃されてしまったんですが、いくつかユニークな機能があります。

  • 人感センサーで自動点灯・消灯
  • 調光・調色
  • ウルトラワイドモニターにも対応できる広範囲照射

キーボードを市販のLEDテープで照らしてるんですが、電源がPCと連動しないので消し忘れたり、点けずに使ってたりしがちだったので、自動オンオフはとても魅力的でした。

そして調色で色温度を上げたり(青白く)下げたり(電球っぽい色)が変えられるのも便利。何故かというと、撮影補助ライトとして使えるからです。最近は3Dプリントした造型物など小物を撮ることが多く、その際にデスクを明るくでき、なおかつ部屋の照明やリングライトに色温度を揃えて撮れるなら良いんじゃないかと。少し前に導入したリングライト(カメラレンズ前に装着し対象物を明るく照らすライト)は明るすぎて後ろに影が落ちてしまうのが問題だったので、背後からも照らすことでバランスよく撮れると期待。

安いものだと数千円程度のものもありますが、それらの機能だったり、モニターメーカーとしてのこだわり設計(映り込み防止など)も期待してぶっこみました。

設置スペースは一般的なモニターライトと比べて特別低いということはなさそうですが、モニターフレームに内蔵カメラがあった時にそれを覆い隠さないようギリギリを配慮したスタンドなど、細かいところも色々こだわって設計された感はあります。詳しくは公式ページをどうぞ。

FREDDEの狭いスペースで結局こんな感じで落ち着きました。ScreenBar Proをモニター上に設置。2台あるWebカメラは1つは3Dプリンターでホルダーを作って上棚に貼り付け(左右に首振り可能)。もうひとつのBrioは一旦上に逃がして少し仰角を下げて設置。当初、カメラをモニタ上に残したままScreenBarを棚上に置けばいいかなと思ってたんですが、固定アームに意外と自由度がなくてこういう形に落ち着きました。

かなり見上げるアングルで撮ったので写真ではライトがモニター画面に反射しちゃってますが、普通に使う分には映り込みは全く気になりません。モニターを消してみるとフレームに若干反射してるかな?程度。

そして散らかっていて映せませんが手元はめちゃくちゃ明るくなりました。明るさのゲージは8段階ですが、実際の明るさは16段階、色温度はゲージ通りの8段階。明るさは4ゲージ目くらいで充分明るい。ちなみにオート調光もあり、オンにすると自分の部屋ではゲージは3段階目くらいになるのでかなり明るさとしては余裕がある感じ。

ボタン類はタッチスイッチですが感度はイマイチ。明るさや色温度のアップダウンボタンをトントントンと連続で叩いても何度かに一回しか反応しない感じ。長押しまでは行かないまでも少し長く指先を触れさせるといいみたい(強く押し込む必要はない)。

ただ基本的にオンオフや調光は自動でしてくれるのでセッテイングが決まってしまえばタッチ操作はほぼ必要なくなると思います。超音波式の対人センサー精度も上々です。自動オフは人を検知しなくなって5分後なので、作業中に誤検知で消えてしまうといったことはなさそう。5分間全く身じろぎしないということはないでしょうしね。もし在室中に誤動作して消えてしまうことがあったらここに追記したいと思います

2024.6.8追記:在席中に消灯w

記事を投稿した翌日ですが、早速在席をしているにも関わらず消灯する現象が発生しました…背筋を伸ばして少し長いWeb記事を読んでいました。マウスのスクロールホイールだけをちょっとずつ動かしているような状態で突然フッと暗く。もちろん腕を振ったりすればすぐに再点灯してくれ、さほどもどかしいということはなかったですが、一応宣言していたので追記しておきます。

(追記ここまで)

電源はUSB-Cアダプタが付属。公式サイトによるとUSB-Aアダプタは故障の原因となるので止めるよう書かれています。付属アダプタは5V/1.7A=8.5Wなので2A出せればAタイプ充電器でもいいかなと思ったんですがやめておいた方がよさそう。デスクにあるマルチポート充電器にまとめてしまおうと思ってたんですが、貴重はCポートはもったいないなと。まぁ仕方ないので付属充電器で使うのが良さそう。

疲れ目軽減、卓上撮影時の補助光としてのメリットの他に、Webカメラでの顔写りの改善という効果もありました。卓上に反射した間接光が顔を下から照らすので天井照明光と相まって女優ライトのように働きます。しかも調色できるので天井照明の色温度に近づけておけば自然な感じ。

■まとめ

前々から気にはなっていたモニターライトとして、自動オンオフ、自動調節、調色など付加機能が充実したScreenBar Proをニュースでみて即決に近い形で購入しました。狭い設置場所事情でしたがなんとかWebカメラと両立できるセッティングを実現。

  • デスクライトとして手元を明るくして疲れ目軽減
  • 卓上での撮影ワークに補助光として活用
  • Web会議時のカメラ映りの改善

とメリットも多岐に渡り、意識せずとも自動でオンオフされるので負担もなく、非常に満足度の高い設備投資になりました。

BambuLab X1-Carbonで使ったフィラメントの使用感メモ(随時追記)

X1-Carbon Combo(以下X1c)で使ったフィラメントも多岐に渡ってきたので、簡単な評価を記録しておき、今後の再購入是非の目安にしようと思います。一部は前機種のMagician X時代に買ったもので少し劣化が始まっていた可能性のあるものもあります。

にわかの肌感になりますが、2024年春時点で、1.75mmのPLAフィラメント1kgスプールが、

  1. Bambu純正が頂点で4.5千円
  2. OVERTUREやPolymaker、eSUNなどそこそこブランド感のある中級ランクが2,3千円台。他メーカーの純正品という位置づけなのも多く、総じて悪くはないはず。
  3. いかにも中華製激安といったその他のブランドが2千円未満

くらいのランク感があるように思います。綺麗、精度高く出したい本番用と、ざっとサイズの検証をするプロトタイプや見えないところで治具として使うもの用など使い分けをしていきたいなと思っています。

あとBambu Studioにプロファイルがない社外フィラメントを買った時、製品に記載されているエクストルーダー温度やベッド温度を元にカスタムプロファイルを作ったりしてましたが、どうもBambuプロファイルの中から近いのを選んで使う方がトラブルが少ない気がしてきてます。そもそも設定できるパラメーターの全てが記載されているわけではないので、それくらいなら入念に設定された純正プロファイルの方がX1cにマッチしてるのかも知れません。

■Bambu Lab純正

付属も含め、PLAベーシック、PLAマット、PLAメタル、PETGベーシック、PLA用サポートなど使いましたが、基本的に品質も良くトラブルも少ないです。高いだけある。カラバリも多いしできれば純正だけ使っていきたいですが、やはり価格差がバカにならないのと、公式ストアでかかる送料や納期の長さ(品切れも多い)も無視できないデメリットです。PLAメタルが切れかけてすぐに補充したかったのに何週間も品切れのままだった、なんてこともあり、コスパも含めて大量に使うものはすぐにAmazonで買えるブランドの方がいいなぁと思います。逆にメタルなどオリジナリティの高いカラーは純正かな。スプール無しの選択肢をもっと増やしてほしいものです。

2024.8.12追記: ASA

屋外や車内で使うもののために、耐熱、耐紫外線性能が高いASAを買ってみました。心配されていた刺激臭(ABSより抑えられているらしい)は、確かに独特の匂いはしますが耐えられないほどではないかなと思います。造形中はもとより造形品自体からもしばらくは匂いますが2,3日放置しておけば完全に無臭になるようです。

気になっているのはトップ面にアイロンをかけた時の荒れが気になっています。

左右に往復するよう形でアイロンがけしていますが、赤線で囲んだように余剰マテリアルを引き摺って両側に押し込んで整地しているような跡ができてしまいます。アイロン時の押し出し量をゼロにしたり速度を落としたりしてみましたがあまり改善になってない感じ。特に速度は逆効果っぽい。アイロンパターンを直線上から円形にすると解消しますが、それはそれで不自然なパターンができてしまうので、本当に円形のトップ面以外では使いづらいです。今のところトップ面の綺麗さを出したい時はサンドペーパーで磨いてクリアを拭くしかないなという感じ。

■OVERTURE

前機種も含めかなり初期から使っているブランドです。一部のフィラメントはBambu Studioにプロファイルも用意されているので安心材料です。全体的にいい感じの色味が多く、激安品ではないがそこそこのネームバリューがある買いやすいブランド。特に最初に買ったマットのダークオレンジがとても気に入っていたのに今は廃盤になってしまったのが残念。

段ボールスプールなので最初はAMSで上手く巻き取りができなくてトラブルもありましたが、PLAリングを経てビニールテープでいいやとなってだいぶ改善。それでもまだ若干AMSとの相性が悪い印象。絡んで造形が停止していることもしばしば。良い代替ブランドがあれば変えたいけど、結局色や価格で選ぶとなぜか選んでしまいがち。

■Kexelled

MagicianX時代にシルクPLAを買いました(廃盤)。1,500円くらいとお買い得で、スプールも樹脂でそんなに苦労した覚えはありません。良い色、タイプがあればまた買ってもいいかな。

■TIMMORY

最初にPETG-CFを購入。スプールは樹脂。おおむね悪くないし、カケルの動画だったかのPLA比較でもバランスの良い評価だったのでその後PETG(未使用)PLA(未使用)、PLA-CFと買いました。きちんと集計してないですが肌感覚としては造形も綺麗でコスパは高いイメージ。

このカーボンブルーのPLA-CFはつや消しでシブい青で良き。ただ何度かAMSで絡んで、諦めて外部ホルダーから使ったことがあります。何が違うんでしょうね?「CFは経路内で折れやすいから注意な」って毎回警告メッセージでるのも似た理由ですかね(実際に折れてたことはないけど)。注意しろって警告でても具体的にどうしろとは書いてないという…TIMMORYの問題というよりPLA-CFの危うさなのかも知れません。

透明PETG-Ecoもカラバリが多くてコスパもヨサゲ。透明買ってみたんですがこちらもまだ開封待ち。

名前なんて読むんだろう。ティンモリー?

■GratKit

サイズ確認用のプロトとかをガシガシ造形するのにとにかく安いPLAフィラメントを見つけておこうと思い購入。なんと1kgで1,329円(当時)。

しかしさすがに激安すぎた。AMSで使うとめちゃめちゃ絡んで停止します。現在は諦めて外部配給のみに。なんか造型物のサイズ精度も微妙に悪いようなイメージ。

最近サポートフィラメントを多用するようになってきてるので、AMSで使えないもは厳しい。次はないかな?って思ってます。

あと細かいですが、スプールにフィラメント先端を留めておく穴が少ない。多くのメーカーは上下左右の4組ですが、これは上下2組のみでした。

■ELEGOO(未使用)

GratKitが使えなそうとなって次に買ったのがこちらのPLAプラス。千円台に比べると価格インパクトはまりますが、印刷速度600mm/sまで対応ということで設計段階の試行錯誤にピッタリかなと。GratKitを使い終わったら以降する予定。これに限らず全体にX1cのような高速機の場合、フィラメントも高速対応を謳うものを買ったり、温度を高めにして造形した方が良いのかもと思い始めています。

そしてまだ使ってない状態ながら、2スプールセットがセールで更に安かったので同じPLAプラスで、よく使うホワイトも買ってしまいました。白は純正のマットホワイトがとても好みなのでスプール無しのリフィルを買ってこうとも思ってたんですが半額近かったのでつい…見た目ニュートラルな悪くない色味ですが造形したらどうだったかは追々。

2024.8.12追記

ようやくGratKitを使い切ったのでこちらを使ってみました。ELEGOOはBambu StudioにプリセットがないのでとりあえずBambuのPLA Basicの設定で使っていますが順調にAMSでも使えています。600mm/s対応を活かすなら専用設定を作って試してみたほうがいいんですが、いまのところBambu設定で満足しています。グレーの色味はちょっと安っぽいネズミ色でGratKitの方が好みだったかな。次は別の色にすると思います。

■PolyMaker

これも一部、というか割と多くのプロファイルがBambu Studioに入っているブランド。一説ではBambuフィラメントのOEM供給元という話も。

同居人にサクラ(薄ピンク)色が欲しいと言われ、純正が高いのでこれを買いました。

段ボールスプールですがビニールテープで順調に使えてます。結構使いましたが、たぶん絡んで止まったこともないんじゃないかな?ただGratKit同様、スプールにフィラメント先端を挿して止めておく穴が少ない(上下2組のみ)のが難点かなと。

また未使用ですがPLA用サポートフィラメントもここのを買いました。純正が500gに対しこちらは750gとちょい多めなので、少しだけコスパ良さそう。レビューに「純正プロファイルで問題なく造形できた」というのがあったので買ってみました。

それはそうとサポートフィラメントが白いと白い造形フィラメントに使った時に剥がすべきところが見極めにくいので、もっと使わなそうな色で出してくれないですかね。水色とか。

■eSUN(未使用)

工業用など特殊な性質のフィラメントのラインナップが豊富な印象。自分もPVA(水溶性フィラメント)を1スプール買ってあります。キートップを作る時に、MXステムの十字穴にサポートが詰まって除去に苦労したので、こういう時に使うといいのかなと。

■uxcell

とりあえず少量のTPUがあったのでお試しによいかと購入。はじめてなので良し悪しはなんともですが、一応使えてます。もともとTPUはAMS未対応なので焦点は仕上がり品質になるのかな。一晩感想したらちょっと綺麗になりましたが、やはり白くなったり糸引いたりはある程度します。

フィラメント専業メーカーではない(ネジとかマグネットとかよく売ってる印象)ので、積極的に選ぶ理由はあんまりなさそうだけど、こうして0.25kgとか少量スプールを出してくれてるのは有り難いかも。

■少量多カラー欲しい時の250g巻き

SIMAX3Dというブランドで250g巻のをいくつか買いました。レアな色がちょっとだけほしいという時に重宝してましたが、スプール径が小さくそのままではAMSと相性が悪かったので、拡張スプールのモデルを拾ってきて造形し、とりつけてやったりして使いました。元のスプールのまま上からとりつけるものですが、確かどこかの250gスプールは小さすぎてこれでは使えなかったのもあった気が。フィラメント自体の品質は普通かな。表記をみると3Dプリンターというより3Dペンで使う用の製品だったっぽいです。

今ざっとみると単品の250gはあまり売ってなさそう。4色セットで3,080円なんてのはありました。マルチカラー造形でちょっとだけこの色が欲しい!なんて時にはよさそう。未購入品ですがメモとして。

Sesame Remote着弾。3Dプリントで壁紙に非破壊装着

Candy House(セサミ)の新製品、Remoteが発表になり配信イベント当日に予約してあったのが到着しましたので取り付け手みました。

この製品は文字通りセサミスマートロックの施錠・解錠をワンプッシュで行うリモコンです。電池式の完全無線接続なので電波の到達範囲ならどこにでも取り付けが可能です。例によって980円(税・送料別)とお手頃価格。思わず実家用も含め2つゲットしてしまいました。なおキーホルダーサイズのRemote nanoも同時発表されています。Qrioの時はキーホルダー型リモコンを欲しがった同居人でしたが、Sesame Touchにしてから(指紋認識率は悪いとボヤきつつも)そこまで必要性を感じていないようなので見送りました。

本品のつかいどころですが、Sesame touchシリーズのような認証機能はなく、スマホも介さず直接解錠・施錠できてしまうので、当然屋内設置が想定されます。例えばドアホン端末の隣に設置してお客さんが来た時にサっとあけるとか便利そう。でもまぁウチは人を上げることもないので、Sesame本体の直近である玄関ドア脇に取り付けました。Sesameを直接ひねればえぇやんけ、というところですが、実際に比べて見るとやはりボタンひとつで開け閉めできる方が楽です。この手の商品にありがちなタイムラグも全くないので、「回した方が速い」感は皆無です。また我が家のドアは360度以上回転する特殊なサムターンなため、結構回す角度が大きかったり、いまだにどっちに回せば解錠だっけ?みたいなところがしっくりきておらず、ボタンで済む恩恵は一般的なサムターンより大きいってのもあると思います。

■電池ブタなど従来製品の反省が活かされている

昨年発売された指紋センサー付きのリモコン、Sesame Touchは初期ロットでは電池ブタを兼ねている裏面(ネジ止め)を直接壁に両面テープ止めする構造で、電池交換やフリーズの度に両面テープを剥がすという鬼畜仕様でした。

しかし先日追加購入したロットでは裏蓋はスライド式になり、電池交換も楽になりました(フリーズもファームウェア更新で収まったぽい)。ただ割とゆるゆるで指をタッチする勢いが余ってTouch本体が滑って持ち上がってしまう問題は残っています。

こちらのRemoteも同様に裏蓋スライド式に最初からなっています。またボタンが大きい、重量がある、ただ押すだけ、というのもあるんでしょうが、スライドが滑って持ち上がってしまうということも今のところありません。スライドの固さが更に最適化されている印象です。室内側なので外してもってかれるリスクもないので簡単に脱着できる方が合理的です(Touchは若干盗難リスクは上がった?)。

なお電池はCR2450というやや大きめのコイン電池で、面白いことに3つまで入ります。

パナソニック コイン型 リチウム電池 CR2450 3個セット

パナソニック コイン型 リチウム電池 CR2450 3個セット

748円(02/20 09:39時点)
Amazonの情報を掲載しています

1個で約1年もつということで、最初から3個入れておけば3年程度電池交換不要になります。予約時点ではなかったんですが現在は3個付属のものも選べるようです(ただし納期が長い)。

ここんとこ、

  • 360度式サムターンに対応といいつつも3から特に違いが感じられなかったSesame5
  • 裏蓋が直接接着式だった初期Touch(改善済み)
  • ドア開閉状態がみたいだけだったのにオートロック機能強制だったオープンセンサー(改善済み?)
  • Vブレーキ車につかずに苦労したサイクル2
  • ハンドル径にあわなかったTouchホルダー

となにかしらガッカリポイントがあった同社製品の中では、珍しく初手から不満のない製品だったなと思います。

■壁に両面テープ止めしたくなかったのでハック

賃貸の我が家では壁紙に両面テープ止めをしてしまうとマズので一工夫しました。

うっかり写真を撮り忘れたんですが、こういうプレートを3Dプリンターで作成。

サイズは本体の外形ピッタリに調整

このプレートを石膏ボードピンで壁に固定し、この上に付属両面テープで裏蓋を接着しました。これで除去後はピンの穴だけしか残らないので、どうにでも誤魔化しが効きます。こういうの公式オプションであれば嬉しい人は結構いるんじゃないでしょうかね。なんなら裏蓋にピン用の穴が空いてるだけでもいいような気がします。

■なんだかいつも3Dプリンターでカスタムしてる気がするけどそれもまた楽し

なんだかSesame製品は買う度に3Dプリンターで治具を作ってる気がしますw。楽しいからいいんですが、せっかくなので未掲載分も含めてまとめてみよう。

Sesame本体用回転リミッターと取り付けプレート

うちのドアは木製でちょっと特殊なサムターンがついています。

見た目は普通ですが360度以上回転します。実際にロックボルトが動く範囲はもっと狭いのですが無駄に空転する感じ。これがSesame3でも5でも正しく回転位置設定ができず、サムターン自体が回転する範囲を限定するためのストッパーを作りました。写真でわかりにくいですが本体の下についているのがそれです。

また賃貸の木製ドアに粘着テープで固定したくなかったので写真では木の板をサムターンに共締めしてますが、最近これもちゃんと3Dプリンターで専用プレートを作り、もうちょい見た目マシになりましたw。

いちどサムターンのベースプレートを外してドアとの間に挟む構造で、ドアに対してネジも両面テープも使わずに固定できます。

まぁこの2つは我が家のかなり特殊なドアにあわせたもので汎用性はほぼないでしょう。万一欲しい方がいたらご連絡ください。

Vブレーキのスポーツ電動自転車ハリヤ対応

製品名に「ママチャリ」とわざわざついている意味をよく考えずにサイクル2は自分の自転車にはつきませんでした。汎用品の鍵も普通につけられていたので、てっきり簡単に交換できると思ってたんですが。そこでこれまた3Dプリントした治具で解決したのがこちらの記事。

また自転車にも指紋センサーのTouchをつけようとハンドル用のホルダーを買って見るも径(太さ)があわず撃沈。結局上記の固定治具と一体化させてとりつけました。

Sesame製品は安いし電子部品的なところは比較的信頼性が高いので、新製品が出たらとりあえず買って、外形的な不満点、自前環境に沿えない点は自分でカスタムしていく、という付き合い方が楽しいなと思っています。