地味に買って良かった高級カメラ付き耳かき Bebird Note5

少し前から耳の穴の中に異物感があり、久しぶりにカメラ付き耳かきが欲しくて仕方ありませんでした。最近ではドラッグストアなどでも3,000円くらいのスマホにWi-Fiで映像を飛ばすタイプのカメラ耳かきが売っていて衝動買いしそうになったんですが、とりあえずそういうのでもいいかなと思いつつ、やはり安物買いの銭失いはしたくないので、じっくり調べて品定め。

結果買ったのはこれ。店頭でみたブランドの上位モデル。

安物と違うポイントは、

  • 1,000万画素、フルHD機
  • 先端キャップをはずすとピンセット型アームが出てくる
  • ジャイロ搭載で映像の向きを常に正立に保てる

という点。解像度厨なのでやはりより高画素と言われるとググっと来る。そしてピンセットアームも気になったり。ジャイロで常に映像を自動回転してくれるのもヨサゲ。クルクルさせてるうちに、「あれ?いまどっち向いてる??」とならなそう。

同種製品の中ではちょっとお高いけれど、ギフト券があったので思い切って購入。

なお同じBebird Note5にはスタンドがセットになったProモデルもあります。お好みで。

自分はこれ用に場所を確保して立てておく運用がピンと来なかったのでスタンド無しでいいやと判断しました。

■使用手順

キャップを外すと電源が入りLEDが点滅しはじめます。同時にWi-Fiアクセスポイントとしての電波が飛び、スマホから接続するというオーソドックスな手順。デジカメとかでよくあるやつ。もちろんルーターではないのでこれに接続しているあいだはインターネットに出られなくなります。でもまぁながらでネットするようなものでもないのでいっかと。

一度接続するとアプリ側でWi-FiのSSIDを記憶してくれるので、次からはアプリで「接続する」ボタンをおせばいちいち「設定」アプリの「Wi-Fi」一覧から選択しなくてもよくなります。

■映像レビュー

さすがのフルHDでかなり鮮明に見えます(さすがにアレなのでキャプチャは自重)。ただLEDライトが明るすぎて近くは白く飛んでしまう場合も。明るさ調整ができるといいんですがさすがに欲張りすぎか。

またジャイロを搭載している関係で右耳か左耳かで画面上のボタンで切り替える必要があるのはひと手間。また大きな誤算だったのは寝転がってまったり耳かきしようとすると向きが誤認されておかしなことになる点。ただし設定画面で手動で回転補正することもできます。いちいち設定画面に入るのは面倒なので、できれば通常画面でいつでも回転できるようにしてほしかったなと思います。

あと長時間使っているとLEDライトが熱をもって肌に触れた時に少し「熱っ!」って感じることも。

■チップレビュー

本品には先端パーツ(以下チップ)が何種類か付属します。ピンセットアームに覆い被さる形なせいもあるのか、かなり太くて鋭い耳かきが好きな人は最初物足りなさを感じると思います。ただ耳かき好きな人って基本的にやりすぎて炎症して痒みが出てるから辞められないといいます。実際に自分も結構荒れてカサブタになっていました。この付属チップくらい丸っこいのが耳孔の皮膚にダメージを与えなくて良いんじゃないかと思います。実際結構力を入れてこそいでも全然痛くないです(その分、なかなか耳クソが取れなくてフラストレーションでもある)。

そんな中で使い勝手がいいのが、黒いスポンジ状のチップです。表面がザラザラしているので肌に優しくありつつも細かいフレークになった耳クソがガサガサ取れます。これで一周撫でるだけでかなり耳の中がこそげる気がします。最近はもうこれ一択です。スポンジタイプだけに汚れや摩耗が気になるのですが、残念ながら交換チップはセットでしか売っておらず、いらないシリコンタイプもついてきます。ほしいのは2つしか入ってないのに980円かぁ…と。また執筆時点でAmazonにはなさそう。なんかこういうのしれっと終売になりがちなので、機会があれば早めに確保しておきたいところ。普通にピンセットモードで使ってる時の置き場もないので紛失も待ったなし。

■ピンセットレビュー

で、ユニークなピンセットはどうか。根元の部分を親指と人差し指でグっとつまむとピンセット先端も掴む動作になります。ただそれほどがっちり握力があるというわけでもなく、どちらかというとチップをつけた状態よりも細くなるのでかきだすに使うくらいかなぁと。ただ一度耳の奥に短い髪の毛片があって、それを取り出すことができたのは良かったです。こういう髪片って耳奥で鼓膜に触れてるとずっとガサガサ耳鳴りがして耳鼻科にいってとってもらうとかすることもあるので、自宅でセルフで取り除けるのは重宝します。

まとめ

地味に上半期買って良かったものランキング上位に入りそうなBebird Note5。スポンジチップの使い心地もいいので、スマホに接続せずに電子書籍をみながらブラインドで耳かきしてたりも。侵襲性が低いので普通の耳かきよりも気軽に高頻度で使用できます。よくないと思いつつも耳かきが辞められない人はしばらくこれを使って耳の中の荒れを治してあげると、痒みも減って長期的にみても健康になれそう。

惜しむらくはスポンジチップが単品で追加購入できない点(しかも高い)。アリエクとかで互換品が20個パックとかで出ないかな(^^;)。

Switch2ゲット、USBカメラ要件が厳しい…

発売日を過ぎること1ヶ月半。ついにSwitch2を入手しました。というかむしろ当面見送りと思ってたんですが、同居人は欲しがっていたので、あちこち抽選応募したり店頭彷徨ったりしているうちに、ある時楽天ブックスで単品+ドンキーコングバナンザのセットパッケージが注文でき、その翌日同居人自身が応募していた有隣堂店頭抽選を引き当ててダブついてしまい、、、楽天ブックスはキャンセルも不可だし、どうしようかなぁ。だれかほしい人に譲ろうかなぁと悩んだ挙げ句、まぁ色々テストしたいち自分用にしとくか、と。あと、セーブデータはまるごと引っ越ししかなくて、先に使ってない初代モデルを売ってしまうとかできないと思ってたので、はやめに2買って1を売った方が得かなとか。でも買っていざ引っ越ししようとした段で、クラウドバックアップもできると判明…

それまでNintendo Onlineはもちろん、ヨドバシ、ビック、ゲオ、イオン、古本市場、有隣堂、ドンキホーテなど複数回ずつ落選しまくったのに、まさかの(二人で)二日連続で引き当ててしまい。

ちなみにプロコン2はもう少し前にAmazonで買えたのを同居人に譲り、自分用はまだ悩み中。PlayStationレイアウトの方が好きなので、8bitdo Pro 3辺りが日本に来るのを待とうかなとか。

■ファーストインプレ

まぁ散々インプレは出尽くしてるので今更ニュースバリューもないので簡単に。

  • Joy-conのマグネット脱着はとても快適
  • 手に持って遊びにはちょっとデカい。特に寝転がっては厳しい。
  • Splatoon3などははっきり画質の向上と動きの滑らかさがわかる
  • スタンドはまだちょっと折れそうで不安
  • USBポートが上にもついたのは神
  • IPv6に対応したっぽい

というとこでしょうか。もともとほぼTVモードでしか使ってなかったので、携帯性はわりとどうでもいいというか、むしろLiteやAYANEO Air(395g)くらい突き抜けて小さい方が有り難く、大きくなった喜びはあんまりないかな。でもまぁ同じ8インチ前後のLegion Go(854g)と比べてもかなり軽い(398g)のでワンチャン寝ゲームもできるかな?

ドックに有線LANポートが内蔵されたのはスッキリして良き。でもなんかリンクが切れる問題とかどうなるんだろ(初期報では本体ごと初期不良交換みたいなことも言われてたけど)。実際、一度初期セットアップのゲームソフトダウンロード中に有線LANが無効化される現象出ました。

■USBカメラとマイクの動作検証

Switch2はチャット機能が強化されており、外部カメラを接続するとビデオチャットもできるようになりました。その際のカメラは純正だけでなく一般的なUVC準拠のWebカメラが使えるっぽい、ということで恒例の手持ちカメラ動作テスト。ただすでに先行レビューでUVC1.0でないとダメそうということが言われており、1.1や1.5のWebカメラは望みが薄そう。OBSBotのTiny 2, Tiny 2 Lite, Meet 2, Tiny SE, Meet SEは2025年後半にファームウェアアップデートで対応するという話もあるっぽい。うちはTiny2とMeet2があるので期待。特にMeet2は画質も良いながら非常にコンパクトなので、Switch2の上にマウントしたら便利そうだなと思って3Dプリンターでマウンター作る気でいます。

ということで、案の定手持ちの高画質系のカメラは全滅でした。

OBSBot Tiny2、Meet2はいわずもがな。旧モデルの初代TinyもOBSBot Tail Airもダメ。Logicool 初代BrioもSONY α7IVもダメ。初代Tinyだけはカメラとして認識されるも白画面。他はカメラとして認識すらされてなさそう。ちなみにマイクとしてはどれも使用可能でした。マイクは汎用性高いなー、、と思いきやRODE Wireless Proは認識しませんでした。32bit float機はさすがにダメかな?

ということで、なんと現在我が家で使えるカメラないかも。まぁ現時点でSwitch2もっててビデオチャットするような知り合いほぼいないからいいんだけども。

時間できたらビデオキャプチャデバイス系も試したい。RODE VideoCasterとか。

■ドックの冷却スタンドを3Dプリント

今回もほぼTVモードで使うのでテレビ近くにドックを配置。DIYで作ったテレビ台のルーターを置いてる隠し空間に並べておこうと思ったんですが、ここたまにケーブルの重みなどで背面に落下することとがるので、きちんと固定してみることに。

自分で簡単な固定治具を設計して3Dプリントしようと思ってたんですが、MakerWorldを眺めてたらいい感じのドック台がありました。どうやらDock自体も4K出力や有線LANの負荷で発熱するらしく、本体とは独立の冷却機構を備えており、下から吸気、上から排気というエアフローになってるぽい。そこでこの台では25mm角のファンを2機搭載でき、ドックのUSBポートから給電して補助冷却ができるとのこと。これでいいじゃんってことで、STLファイルをもらってきてネジ穴だけあけました。

3.8mmのビス用の穴を2箇所追加

2×4材で作ったラックに木ネジで固定しまおうと。

設計者がリンクしている25x25x10mm厚のファンx2台ペアの製品は日本で見付からなかったので、こちらの同サイズのファンセットを買って、2ピンコネクターをカットしてUSB Aプラグをハンダ付けしてしのぎます。LEDいらなかったけどあった方が安いあるあるで。

普通の光らない黒いファンがいいならこちら。

定格電流が0.19Aと書いてあるので、2台でも0.38A。Switch2のドックのUSB AポートはUBS2.0で0.5Aは流せるはずなので、まぁ大丈夫でしょう。

先日買ったばかりの半田ゴテが火を噴くぜ。

ドックのUSBポートは本体がスリープ中でも常時給電のようです。実際スリープ中でもアップデートをダウンロードしたりとかするのでまぁいいかと。

うるさかった

残念なことに、このファンは結構ファンの動作音が大きかった。テレビ裏に置いて2mくらい離れていても結構聞こえる。猫も「なんの音だ?」と振り返るレベル。これは家族からクレームきそうだからボツ。スペックだけみると19.6dBAって結構静かそうだけど、さすがにこのサイズで8,000rpmってそんなに静かなわけない?

ちょっとファンを交換して再チャレンジ。しかし以外とこれより低回転数の25mmファンがない。アリエクで5,000rpmを発見したので注文。届き次第追記します。

WordPress記事に3Dモデル(STL)を貼る

3Dプリンター製作物の紹介記事が増えるにつれ、その形状をブラウザ上でグリグリできるような形で紹介したいことが増えてきます。

以前はEmbedSTLというプラグインを使用してこちらのような貼り方をしていたのですが、あまり自由度がなくイマイチでした。また2年ほどアップデートがされておらず、メンテナンスが終了している可能性もあり、ちょっと使い続けるには微妙かなと。

EmbedSTLの表示例

そこで改めて物色し、Woo3DViewerを発見しました。こんな感じの表示になります。まずはそれぞれ使い比べてみてください。

操作方法は共通で、

  • 左ドラッグでアングル
  • 右ドラッグで位置移動
  • ホイールでズーム

です。

Woo3D Viewerの表示例

Loading file
  • Fullscreen
  • Wireframe
  • Zoom In
  • Zoom Out
  • Rotation
  • Screenshot
  • Help

Controls

×
  • Rotate with the left mouse button.
  • Zoom with the scroll button.
  • Adjust camera position with the right mouse button.
  • Double-click to enter the fullscreen mode.
  • On mobile devices swipe to rotate.
  • On mobile devices pinch two fingers together or apart to adjust zoom.
  • On mobile devices 3 finger horizontal swipe performs panning.

サイズやモデル、背景の色もことこまかにカスタムできるのがいい感じで、乗り換えることに。

■Woo3DViewerの特徴

Woo3DViewerは基本機能無料で、一部の機能は有料版のProのみ利用可能となります。ちなみにWordPressのプラグインディレクトリでは「Easy 3D Viewer」という名前で表示されます。

以下がプラグインの画面です。WordPressプラグインあるあるですが、入り口がサイドバーの歯車アイコンで、他のプラグインとかぶっているのはご愛敬。メディアライブラリにアップロードした3Dモデルを「Set Model」から選択し、各種パラメーターをプレビューを見ながら設定し、「Generate」ボタンでショートコードが生成されます。これを記事にコピペすることで上記のような表示ができます。正直手間としてはEmberSTLに比べるとひと手間かかります。また修正したい場合も、ショートコードを記事からこの画面にコピペして戻してやる必要があったりします。データベースには残らず、あくまでショートコードジェネレーターという仕組みですね。簡単なパラメーター変更ならショートコードの中身を直接書き換えてもいいんでしょうけど。

そのちょっとした使いにくさを補ってあまりある機能的長所があります。[PRO]と書いたのは有料版の機能です。

  • モデル色、背景色、質感などをカスタマイズできる
  • 全画面モードがある
  • 自動回転アニメーション
  • STL以外のファイル形式にも対応(.OBJ, .STL, .GLTF, .GLB, .ZIP [以下PROのみ].3MF, .WRL,)
  • 各種初期パラメーター(角度、ズームなど)も指定可能
  • [PRO] PNG、アニメGIFなどへの変換
  • [PRO] モデルの修復、ポリゴン削減、圧縮(読み込み高速化)
  • [PRO] 外部サイトのモデルを表示
  • [PRO] 1ページ内に複数モデルの表示(10個まで)

有料版は$29で、購入時点で税込み5,477円でした。正直プラグインとしてはお高いなと感じてしまいましたが、個人的には1記事に複数貼りたいケースもあるなということで購入に踏み切りました。特に今後取り組んでいきたいクライアントワークで、客先にイメージを伝えるのにブラウザ上でプレビューを見せられるのは有用だなと思い。WordPressで固定ページを作りパスワードをかけて共有すれば、相手がSTLビューワーをもってなくても超簡単に閲覧してもらうことができます。全画面モードでみてもらえばかなり詳細まで確認できて良いなと。

STL保護が課題

EmbedSTLでも同様ですが、一番の懸念は生stlファイルをアップロードしてURLで参照するので、HTMLソースをみれば直リンクが露呈してしまう点。例えば販売商品紹介で使うとSTLを取得され勝手に複製されるリスクがあります。それもあって、今までもあまりEmbedSTLを積極的には使ってこなかったし、そこはWoo3D Viewerになっても同じかなと。当面は「販売予定がなくSTL盗用されても惜しくないもの」と、パスワード付きでクライアントワークの成果物共有用という形になるかなと思います。

はんだごてを買い換え。goot PX-280はインサートナットにも最適解!

4年ほど前に購入したこちらの半田ごてが壊れました(以下Manelord)。

電源ランプは点くものの、全く温まりません。というか温まったり温まらなかったり。分解してみるとヒーターにつながるコードのハンダが剥がれてました。ヒーターに通電しないんだからそりゃ温まるわけがない。というか普通に危ない。最近、インサートナット用のこて先が固着してペンチでグリグリしたのも良くなかったかも。

(インサートナットとは3Dプリント造形品に専用ナットを熱で埋め込んで、頑丈な金属ナット受けを作る技法です。)

ハンダ付けし直せば治りそうですが、それには半田ごてが必要ですw。自動車のインロックみたいな状況。

仕方ないので追加で1本買って、古いのはもし直せたらインサートナット専用にしようかなと。ちなみに使っているのはこれ(以下ShineNow)。先端のチップがネジで脱着式になっていて1つで様々なサイズに適用できてコスパが高いです。

■どうせ買い直すなら良いのにしよう!

なんだかんだでちょいちょい使うので、どうせなら性能や使い勝手の良いものに投資しましょうということで検討開始。

まず思ったのは温度がデジタル表示付きで確認&設定できるものがいいなと。海外の劇安品でもあるにはありますが、やはり信頼性で国産のHAKKOかgoot(太陽電機産業)くらいを狙いたい。有名なHAKKOは7千円くらい、gootで5千円、海外製だと2千円台といった相場感。

値段もさることながら、いくつかの理由でPX280に決定しました。メーカー公式ページはこちら

・goot PX-280の魅力

インサートナット用こて先ラインアップが豊富

古いのを直してインサートナット用にするつもりではありますが、万一きちんと治らなかった時の選択肢として重視。アリエクで売っているようなインサートナット用こて先は古めのデ・ファクトスタンダードの規格で作られていて、現行の国産半田ごてには使えないものがほとんど。色々なサイズがセットになっててお手頃なのはいいんですが、逆にまたそれにあわせて古い規格の半田ごてを買い直すのもなんだなと。

その点、PX-280は純正でインサートナット用のこて先が何種類も出ているのが良き。ただアリエク品のように先端だけねじで交換できる方式ではなく、サイズ別のこて先まるごと交換なので、M3,4,5…と買い揃えると地味に値段がはります。それでもまぁあるのは有り難いなということでPX-280選択の理由のひとつになりました。

耐熱保護キャップがある

太洋電機産業(goot) PX-280専用 耐熱保護キャップ PX-28CAP

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440円(07/22 18:59時点)
Amazonの情報を掲載しています

別売りになりますが、シリコン製のキャップが用意されており、熱いままの半田ごてをすぐに収納できます。気持ち的に収納までするのはやや不安ですが、少なくともそこらに転がして冷ましておくことができます。もちろんManelordに付属していたこてスタンドもあるので、それに挿して冷ませばいいんですが、猫とかもいるしキャップしておけるのは安心感あります。

PX-280側がネジのように見えますが、実際には押し込むだけでピチっとはまり、瞬時に脱着できます。PX-280を買うなら是非セットで買うことをオススメします。

その他の機能として、

  • Manelordの60Wに対し80Wなので加熱が早く、すぐ使える
  • 振動センサーで使っていない時は200℃(設定で変更可能)まで温度を落として待機、手に持つと自動で設定温度に向けて復帰開始
  • 更に長時間放置(初期値60分で0〜999分で設定可能)すると、自動で電源OFF
  • 断線、異常などのエラー表示

といった感じ。省電力、安全面でも配慮がされているなという感じ。80W、操作UIがある分、今までのManeloadに比べて一回り太くて重いので取り回しが悪くなりますが、立ち上げの速さは感動ものです。

なんということでしょう!

嬉しい誤算なのですが、前述のShineNowのインサートナット用のこて先がPX-280にもピッタリ装着できました!これはManelordの半田ごてはいらないんじゃ?実はManeloadにShineNowのこて先つけると微妙に長さが合わなくてしっかり固定できなかったり、装着したまま冷ますと固着して外せなくなったりと微妙に合わなかったんですよね、、それを考えると、無理にハンダ作業用とインサートナット用で使い分けなくても、どちらもPX-280で使っておけばいいのかも。まぁManeloadをインサートナット専用にするなら別に脱着できなくてもいいし、温度調整もそれほどシビアに感がなくていいので、付け替えの手間を思えば使い分けもメリットあるんですが。ちょっとその辺りは実際に運用しながら検討してみます。MakerWorkdなどにモデルがたくさんある、インサートナット専用スタンド(垂直にまっすぐナットを入れる工具)を作ってみるのもいいですが、置き場所がなぁ…

■Bento3Dで専用ボックスを作る

Maneloadのセットに付属のプラケースでは入らないし、ツメが折れたりもしてきてるので、ハンダ用品一式を入れる収納ボックスを用意しようと思い足しました。百均で物色してきても良かったんですが、せっかくなので前々から気になっていたBento3Dでジャストフィットなボックスを作ってみることに。Bento3Dはブラウザ上で簡単に仕切り付き、フタ付きの収納ボックスを設計してSTLファイルをダウンロードできるWebサービスで、3Dプリンターがあれば簡単に思い描いたボックスを出力することができます。

まず外形サイズはこんな感じ。本当は250mm取りたかったんですが、X1-cのビルドプレートに収まらなかったので縮小。PX-280はナナメにすれば入るという感じ。

せっかくなのでパーティションもつけてみました。

この設計を元に自動的に

  • 外箱
  • フタ
  • リッド(留め具)
  • 内部仕切りボックス

の4パーツのSTLファイルがダウンロードできるのでスライサーに読み込んで造形します。

内部仕切りボックス以外の3点はレイヤー高さ0.1mmが推奨設定でしたが、めちゃくちゃ時間がかかってしまうので、0.4mmノズル・0.12mm高で妥協。「お好きに」と書いてある内部仕切りボックスは久々に0.6mmノズルを使ってさらに大雑把に造形しています。所要時間とフィラメント量はこんな感じ。フタは文字を入れたのでその分増加しています。

フィラメント使用量所要時間
外箱172g5時間46分
フタ104g2時間38分
リッド(留め具)1.8g31分
内部仕切りボックス193g5時間21分
合計約470g約14時間

まぁまぁの大物プリントです。フィラメント使用量は約0.5kg=半スプールと考えると、原材料は1,000円弱というところでしょうか(主にELEGOO RAPID PLA+を使用)。

プリントパーツ以外のネジ類が必要です。

Amazonではねじは30本入り1,419円しかなく、平行ピンは売ってすらいません…

すでに大半の造形を終えていたので焦りましたが、どうにかモノタロウで発見。それぞれリンクしておきます。小計799円+送料500円でしたが、初回登録500円クーポンが適用できたので、税込み879円で購入できました。少し高いですが4,5回分はあるのでまぁヨシ。ネジはコーナンとかでもありそうだけど、平行ピンはどうかなぁ。今度行ったら探してみます。

実質の原価合計でいうと1,100円というところかな。百均で買うことを思えばかなり割高ですが、一度Bento3D使ってみたかったのでヨシ!

代行出力のご相談もお受けしています(とはいえ上記の値段にはなりませんが)。

仕上がり

使い道がなくスペースをとっているゴールドのフィラメントを消費しようとも思ったけど、さすがに派手すぎるのでワンポイントだけ使用。

■まとめ

安物の半田ごてManeloadが壊れたので、これを気に少し良いgoot PX-280を購入しました。デジタル温度表示で通電後みるみる温度が上がっていくのは非常にストレスなく使い始められます。耐熱キャップの存在や、電源切り忘れても自動でOFFになるなどの安全面でも安心感あります。それでいてHAKKOよりはお手頃だし、結果的にShineNowのインサートナット用こて先も流用できたので、非常に満足度の高い買い物になりました。

数年使ったManeloadより一回り大型化してしまった点だけが気になっていますが、総合点では明らかにメリットの方が大きいのでしっかり慣れていきたいと思います。

2025.7.9追記: 専用こて台も買ってしまった

PX-280が予想以上に気に入ったので、専用こて台まで買ってしましました。

PX-280専用というよりgoot製汎用ですが。

最近はスタンドはManelordの付属のものを使い、こて先クリーナーはHAKKOのワイヤータイプ(金だわしみたいなヤツ)の599Bを使ってました。が、ManeloadのスタンドだとPX-280はやや重くて不安定だったのと、ぼちぼち599Bの金だわし部分が寿命かなという感じだったので、これを気に買い換えることに。

最近は専らワイヤータイプのクリーナーでしたが、やはり水を含ませたスポンジも一長一短でしっかり使い分けた方が良さそうということで、探したところ、ちょうどgootの純正スタンドに両方ついたST27が。少しフットプリントは大きいですが、485gとしっかりとした重みがあって安定感あります。また半田ゴテを挿入する部分の角度が調整可能なのもヨサゲ。

実際にPX-280を置いてみると、さすがのピッタリ感。そして写真のように金属のループが引っかかって半田ゴテが持ち手側にひっくり返る心配もなさそう。総じて安心感が高いこて台だなという印象です。

角度調整はしっかりネジで締め付けて固定する方式なので、こまめに調整するというよりは固定でガッチリ角度を決める想定なのかな?作業場に出しっぱなしな人向けという感じ。自分みたいに使う時だけデスクの空きスペースで作業するという場合は、都度都度角度調整したくなるかも?まぁでもネジの締め具合次第でいい感じの固さにもできるかな?

3Dプリント造型物に適したフォント選びと限界サイズテスト

3Dプリント品に文字を入れたいことはちょいちょいあります。凹または凸モールドで刻印したり、AMSで色をかえたり。「ON/OFF」のような操作や位置を示したり、最近だと使用したフィラメントの種類(PLA/PETG/ASA等)を入れておくと便利です。

そんな時に使うフォントを決めておきたいというお話。Fusion上で文字を入れて押しだしをする場合、結構な数のフォントはエラーになって使用できません。調べても原因はよくわかりません。.ttfや.otfといったフォーマットの違いでもなさそう。もちろんIllustratorなどでアウトライン化してsvgなどでインポートすればいいんですが、面倒くさいので除外。

第一要件はFusion上でそのまま押し出しコマンドが適用できること。

次の優先事項としては、「小さくしても線が潰れたりせず読めること」です。そのためにはゴシックというかサンセリフ系の飾りが少ないシンプルな字体が良いかと思います。かな漢字はそこまで使用頻度が高くないので、一旦英字のみで考えます。

FDM 3Dプリンターは鋭角コーナーがあるとヘッドの速度が落ちるので、丸っこい字体がいいかも知れませんが、そこはまぁおまじない程度のものかなと。

元々PCに入っていたものでいうと、BahnschriftとOCR-BがFusionでも押し出せてヨサゲ。

■Bahnschrift (Fusion OK)

Bahnschrift(発音はバーンシュクリフト?)はDIN(ドイツの工業規格。日本でいうJIS)フォントという道路標識などに使われる字体が源流でWindows標準で入っているので、なにも考えずにさっと使えるし、プロジェクトファイルを共有するにも面倒くささがなくてヨサゲ。シンプルで大文字の視認性が良いのがありがたい。

■OCR-B (Fusion OK)

OCR-Bは後から自分で入れたものだったはず。文字通りOCR(機械読み取り)用に作られたもので、結果的に人間からしても視認性は上々。Adobe FontsにあるのでCC契約してればインストール可能。EPSONも配布しているようだけど、ライセンスは不明。同社のプリンターユーザなら使用可能?

■WIP MARKS (Fusion NG)

一応探してみると、やはりといういか3Dプリンターで使うことを想定したフォントといものも既にありました。例えば、BOOTHでkj_makingさんが頒布(個人無料/商用500円)されているWIP MARKSです。WIPはWorking In Progress(開発途中)の意味のようなので、最終的にはMARKSという名前になるのかも?STLにした時のデータ量を小さくするのが目的らしく、かなり直線的な字体です。また整列などもしやすいよう文字高が揃えられているそう。かなり小さいサイズで実際に造形してテストされているのが好印象です。ただしトップ面に凹文字はあまり綺麗に出ないと作者自ら書かれてるのが気になる。トップ凸、サイドなら凹凸共に良好とのことですが。これが他のフォントと比べてどうなんだろうというところでしょうか。早速試してみましたが残念ながらFusionで押し出しはNGでした…

■Osifont (Fusion OK)

次にRedditで見つけたスレッド「Give me your favorite fonts to 3d print!(3Dプリント向けのお前らのお気に入りフォントを教えてくれ!」も色々寄せられていました。その中でPrintables.comにこれまた実際に3Dプリンターで造形したものを比較してTier付けをしてくれたポストがリンクされていました。おっとこれは有用。Tier SにランクされているのがOsifontOverpass。Overpassの方がわずかに好みでしたが、OFT形式でFusionでは押し出しNGでした。

このTier表でいうと、OCR-BはTier B、Bahnschriftの源流であるDINはなんとTier Cだそうです。

■造形してみた

実際に造形して比較してみました。

プロファイルはもっともよく使う「0.2mm Standard」。フィラメントはELEGOO PLA RAPIDの黒。

なぜかBahnschriftは不安定でした。同じスケッチ面に描画してるのに、なぜかベース面から距離があいて押し出してもベース面と結合しない。わざわざ0.01mm下げてやらないとならない、みたいな。それでもEとFはくっついてくれず諦めました。また、その問題のE,Fの他にAなども糸引きのように無数の線が発生。これがFusionで問題となる「パスが閉じていない」という状態なんでしょうか?でもAは普通に結合できるのが謎。

ともあれBahnschriftのE、Fは諦めてスライサー(Bambu Studio)へ。個人的によく使う文字高5mm、刻印の深さは0.3mmで、左が凸刻印、右が凹刻印です。トップ面のアイロンも無し。

プレビュー時点で、Bahnschriftは線や内部の〇が欠けてしまっています。「A」の横棒とか「9」の中の〇が出なさそう。osifontとOCR-Bではosifontの方が文間が狭く、より狭いスペースに配置できそう(文字高も違う?)

実際に造形したものがこちら。

凸はosifon、OCR-B共に良好。凹は欠損はないけど周囲の造形線が影響してかなり読みづらいです。パターンを変えたりアイロンをかけるとマシになるかも知れません。

次にフォントをosifontに絞って、サイズの限界値を探ってみました。上のが5mmなので、4/3/2/1.5mmで、凸と凹で。

凸の方はスライサーの時点で3mm以下は消失。Boldにしてもダメでした。凹の方は割と粘ります。

立ててみるとこんな感じ。凸は4mmでも擦れ気味。凹は3mmまでは欠損なさそう。

凹のサイド面を積層ピッチ0.12mmで造形してみました。

小文字は0.3mmが限界ですが、大文字と数字だけなら0.2mmも辛うじて、というところ。材料表示など「目をこらして読めればOK」みたいな表示であれば、0.2とか余裕もって0.25~3mmくらいはアリかな。

ノズルを0.2mmにするとかなり改善します。凸は2mm、凹は1.5mmも一応造形はできそう。

■まとめ

字形が好みなBahnschriftは残念ながらトラブルが多そうで除外。osifontが狭いスペースに書き込めるので良さそうです。スライサー上でのシミュレーションで見る限り、限界値はこんな感じになりそう。実際にはフィラメントや色、アイロン有無、積層ピッチ(レイヤー高)でも視認性が違ってくるでしょうが、とりあえずきちんと形が造形される限界値の目安として。

トップ面凸トップ面凹サイド面凸サイド面凹
0.4mmノズル5mm3mm5mm2.5mm
0.2mmノズル1.5mm1.5mm2mm1.5mm

特にサイド面は積層ピッチで縦方向の解像度は大きく変わります。スライサーのプレビューを見ながら微調整するのが良いでしょう。

また今回はFusion上で描いています。もしかするとスライサーのテキスト機能でやったら違う可能性もあります。

凹凸の選び方については、基本凸だと寸法に影響でるので凹の方が無難ですが、トップ面については造形線が縁取りのように出てしまって表面が荒れるのが悩ましいところ。可能であればサイド面の凹刻印が無難そう。凸でも0.3mmくらいならなにかをスライドして接合する面でもない限り実害はないと思いますが。