望遠が強いぞXiaomi 15 Ultra

Softbankのトクするサポート(実質レンタル)で買っていたLeitz Phone 3を1年で前倒し返却しました。本来は2年で返却のものを1年に前倒しする手数料で1.2万円ほど必要でしたが、そこまで利用頻度も高くなっかたので。

動作のキビキビ感は普通にAndroid端末として快適でしたが、肝心のカメラにそこまでときめかなかったのが大きいです。1インチセンサーの恩恵がそこまで感じられず、画素数まんまのRAW画像が得られるわけでもなく、あとなんといっても外れて落ちやすいフタが心配であんまり持ち出さなくなってしまいました。

で、返すにしてもやはりなんらか新しい目のAndroid端末はサブでもっておきたい。Surface Duo2も最新Androidは来ないしちょっと特殊すぎる。仕事で必要になった時にオーソドクスなスマホ型のAndroidはほしいなと。Pixel 9a辺りがコスパ高くて一瞬考えたんですが、ちょうどタイミング的にXiaomi 15 Ultraがお買い得だった(後述)ので、特攻してしまいました。元々同じLeicaコラボスマホで、しかもスマホ初の可変絞り搭載のXiaomi 14 Ultraは関心があったんですが当時まだ日本発売するかどうか定かではなく先行して出たLeitz Phone 3に突撃してしまいました。そこから確か1ヶ月もしないで14 Ultraが日本でも買えるようになてちょっと凹んだという経緯があり、このタイミングでXiaomi Ultraにリベンジしてみたいなと。

■Xiaomi 15 Ultraのカメラスペック

ぶっちゃけカメラ全振りスペックだし自分もそこしか気にせずのチョイスなので、まずはそこに触れておきます。

大変残念なことにメインカメラの可変絞りは1台限りで無くなってしまいました。むしろ個人的関心の望遠がより強化された感じ。全部で4カメラ(レンズ)あり、まとめるとこんな仕様になっています(ChatGPTまとめ)。

レンズ名焦点距離
(35mm換算)
解像度センサーサイズ絞り値
超広角カメラ14mm50MP不明(1/2.5付近と推定)f/2.2
メインカメラ(広角)23mm50MP1インチ(Sony LYT-900)f/1.63
中望遠カメラ(70mm)70mm50MP不明(1/2型前後と推定)f/1.8
超望遠カメラ(望遠)100mm200MP1/1.4インチf/2.6

どれも最低50メガピクセル(以下MP)、超望遠はなんと200MP(2億画素)になります。とはいえRAWで書き出せるのは50MP(5,000万画素)まで。それでもα7IVで33MPなのでスゴい数字です。ちなみにiPhone 16 Pro Maxがメイン(広角)と超広角が48MP、望遠は12MPなので、望遠側がとんでもなく高性能だということがわかります。望遠が200MPもあるということはクロップ耐性もあるということなので、デジタルズームを使えば更に寄ってもそれなりの解像度を得られることが期待できます。

個人的にはクルマ撮影で良く使う中望遠カメラをメインとして1インチにしてほしかったなとは思います。iPhoneと使い分けという意味でも。まぁ大多数の人は広角=メインだから仕方ないですね。デュアル1インチなんてのが出てくる日が来るんでしょうか。

もうひとつカメラ周りでイケてると思うのは、フィルターねじに関してです。オプションのフォトグラフィーキットというアクセサリーセットに含まれるカバーの話にはなりますが、これに67mmのフィルターねじが切ってあるので、NDフィルターやCP-Lフィルター、プロテクター、ブラックミストフィルターなどを使うことができます。カメラオタにはたまらないですね。

67mmというとウチだとSONYのSEL50F14GMと同じなので、以前買ってあったマグネットフィルターセットが流用できます。当時買ったのは廃盤になっちゃってますが、類似品としてはこれとか。

ねじで回しこまなくてもマグネットでカチャっと脱着できるので、手早く使い分けできます。よくあるクリップ式と違って全レンズをカバーできる上にスマートです。スマホカメラでこれができるのはレアじゃないでしょうか。

しかもこのフォトグラファーキットは定価19,800円ですが、2025年4月15日までの本体購入特典として無料プレゼントでした。これを狙って滑り込みで買ったまであります。

そんな感じで、望遠コンデジくらいの写りが期待できるスマホとして魅力を感じて特攻しました。

■IIJmioでゲット

買い方の話なので興味ない方はスキップしてください。

今回Leitz Phone3を返却して入れ替えということで、基本的には同様の買い方が理想だったのですが、現時点でXiaomi 15 Ultraは大手キャリアで扱いがなく、2年お返しプログラム的な買い方ができるところはありませんでした。ヨドバシやビックカメラでも扱いがなさげで、候補としては、

  • Xiaomiストア(なぜか埼玉ばかりに2店舗)
  • Amazon
  • IIJmio

Xiaomiストアは国内展開が始まったばかりで2店舗目の川口ができたばかりでした。今後もそうというわけではないらしいですが、とりあえず両方埼玉県で、両方イオンモールの中です。今回購入前に現物を試したいということでわざわざ遠出して川口まで行って来ました。そこで、カメラの写り、カラバリ、鳴り物入りのWi-Fi接続イヤホン(後述)の具合を実機で体験して、購入を決意。カラーはブラック、ストレージは512GBをチョイス。クラシカルカメラのようなツートンはハナから除外。ブラックとホワイトは結構悩みましたが、フォトグラファーキットがブラックなので馴染むかなと。それがなかったらホワイトにしてたかも知れません。

で、購入は格安SIMのIIJmioで買うことにしました。別に回線は必要無かったんですが、キャンペーンがお得だったのです。

  • 24回払いが選べる
  • MNPで音声SIMを契約すると25,000円引き(一括税込み154,800円)
  • 5GBプランの月額950円が半年間500円
  • 端末保証オプションが500円/月で加入できる(2ヶ月無料)

という感じ。AmazonでもmineoやY!mobileに同時加入すると20,000円引きというのをやってましたが、それより割引き額が大きく、かつプランも手頃です。500円x6ヶ月+950円x23ヶ月分くらいに相当するので、2年半月5GB使える計算になります。別に違約金とかもないのでもっと早い段階で解約するのもアリでしょう。保証オプションは盗難紛失は対象外ですが、画面割れや水没はカバーできるので、まぁAppleCareより安いしいいかなと。

唯一フォトグラファーキットが「なくなり次第終了」表示なのでドキドキでしたがちゃんと届きました。というか4/15を過ぎ19日早朝時点でもまだ表示しているのでIIJmio確保分は本当になくなるまでくれるのかも知れません。

なお、この投稿を準備しているあいだに、フォトグラファーキットの無料プレゼントが再開されました。期間は不明ですが、当面続くようですね。

MNP弾としてはiPhoneのバックアップ回線としてpovo2.0のeSIMがほぼ0円維持でキープしてたのが、先日Y!mobileに移行して不要になったので使用しました。

■3週間ファーストインプレ

・ボディ、フォトグラファーキット周り

デカいはデカいですね。サブ機というか写真機として使う想定でフォトグラファーキットはほぼつけっぱなしです。ショルダーポーチにいれて持ち運んで、フォトウォーク的に使う時はハンドストラップをつけて手首からぶら下げています。

この状態だと、寝モバ(死語)とかはしんどいです。重さも大きさも形状も。写真機として割りきった使用になるかなと。めんどくさがらずにグリップを外し、MagSafe対応ケースや貼り付け式MagSafeリングをつけてマグネット式のスマホリングにつけかえるならワンチャンという感じ。自分はフォトグラファーキットのグリップとフィルターリングネジ付きケースは必須なので、今のところこのケース一択です。AliExpressにはフィルターリングネジのついたサードパーティケースはあるみたいですが、グリップがつくかは不明。

通常運用スタイル

一応、後貼りのマグネットリングはギリでグリップもつけられました(装着時に若干段差が引っかかる位。もちろんグリップ装着時はリングは半分隠れて使えません)。またリングがカメラレンズに近接するので、少し大きなMagSafe充電器とかは干渉して使えないことも。先日買ったコレとかはアウトです。

大きなレンズ周りはLeitz Phoneのようにキャップがないですが、フィルターねじリングとマグネットリングホルダーをつけているので縁が高くなっていてそうそうレンズ面には傷がつかないかなと思っています。ここに更にマグネットキャップをつけるという手もありますが、厚みと脱着の手間を考えるとどうかなー。

せっかくあのLeitz Phone 3のあの煩わしいキャップから開放されたので、もう少しキャップレスで粘ってみたいかも。

・ソフトウェア周り

Androidの顔認証は画像認識式であまり信頼できないので、指紋認証で使っていますが速度的には不満なし。

XiaomiカスタムのOS(HyperOS)はちょっとクセを感じるところがあるものの、概ね普通ですかね。ランチャーアプリの差し換えができないみたいなことをどこかで読みましたが、とりあえず標準ランチャーでそれほど不満はないです。Xiaomi独自のストアとかセキュリティソフトとか各種ユーティリティが邪魔くさいなってくらい。ロック画面のお仕着せを完全にオフするまでにちょっと苦労しました。一度はニュースの画像を勝手にロック画面に全面表示してきて、ちょうど逮捕騒ぎがあった広末涼子の写真がドドーンと現れて、広末推しみたいになったのにはウゲっとなりましたw。

バッテリー保護(いたわり充電)は、80%かAIおまかせしか選べず、AIおまかせだと今のところ100%まで充電されてしまうようです。iPhoneのように5%刻みで選べると良かったなと(技術的に意味があるかはさておき)。

フォトグラファーキットのグリップにあるシャッターボタンが長押しで瞬時にカメラ起動ができるのは便利なんですが、短押しでもロックボタンと同じで画面点灯してしまうのは微妙。バッグの中で押されまくったり、手で持っただけでもすぐ押してしまい、終始画面点灯しまくっている印象。その意味ではシャッターボタンは外してしまった方が無難かもですが、半押しの感触はやはりボタンがあった方がいい感じなので悩ましい。短押しでは無反応にしてくれれば。

・カメラ周り

よく言われてますがシャッター音がデカい。音は選べるのであまりカメラっぽくないものにはしてますが、無駄に注意を集めそうな音量です。リージョンを日本と韓国以外にすれば消せるらしいですが、他にも不便が生じそうで試すには至ってないです。

Leitz Phone 3と同じく、JPEG撮って出しで加工もまかせると、味わいのある写真はザクザク撮れます。

一方でRAWは期待ほどではないかなと。これもやはり100mmの200MPはRAW書き出しができない(とんでもないサイズになるし、書き込み速度も足りないのでしょうけど)。

70mm、100mmのボケもやはりセンサーサイズなりかなー。1インチを70mmに使ってほしかった。ただ車とか人とかメートル単位で撮るものでのボケが不満だけど、小物をブツ撮りするのはとても良いです。ポートレートモード(AI画像処理による疑似ボケ)を使わなくても自然なボケが出て印象的な写真が量産できます。ブログやオークション出品写真はもうこれでいいやという感じ。今まではFX30を使ってましたが、今後はこちらを使うと思います。

テーブルフォトもJPEGの「写真」モードで充分。自動付加される「Leica透かし」がオシャレで良いですね。これの関心したところは、多分ですが内蔵アプリで編集する際、透かしを分離してから保存段階で再度足してるようで、例えば色温度を極端にいじったりモノトーンにしても透かし部分は元の色味を保ってくれるんですよね。あと、緯度経度を表示できるのも便利そうだなと思ったものの、自宅で猫とってアップしたりすると普通に自宅バレするのでOFFりました。透かしの表示内容も後編集で変更できるといいのに。

■作例

初日にいったマック店内にて。ポテトの質感が気に入りました。このようにしれっと緯度経度を書き込まれるので、SNSポストは要注意です。設定でOFFにしとくのが無難。

サンマルクの海老トマトクリームスパ。

ファーストフードばっか食べてるのバレますが、これはモスかな。こういう光のトーンが印象的に撮れる印象。

ちょっと個別にポートレートモードを使ったか判別できないですが、王朝のレバニラ炒め。これもしっとりした質感がいい感じに出てます。

あとナイトウォークを何枚か。

公園の滑り台。かなりLeicaカラーが効いてますね。ちなみにVIVとかNATとかのカラーフィルターは一切使って無くて、LeicaオーセンティックかLeicaバイブラントのみ気分で切り替えてます(オフにはできずどちらか二択)。こういうのが撮って出しでバシャバシャ撮れるのは楽しい。

ハイコントラストなトーン調整が、やはり夜間+照明みたいなシーンに合うかも。

なにげなく撮ったゲート。質感と解像感がスゴい。中望遠の歪みのなさがこういう無機物、人工物にはマッチします。

陸橋の上から防護ネット越しなので周辺が黒くなってますが、東名高速。さすがにシャッター速度が落ちるので、走ってる車はブレまくりなので、あんまり車がいないショットを選択しました。こういう時の加工はPixel3くらいから始まったコンピュテーショナルな持ち上げ方になりますね。

肉眼ではかなり遠いところにある鉄塔を100mmで。手持ちで夜景という悪条件ですが、結構鉄柱の質感まで撮れて感動。

室内のゴチャゴチャ系。これはLeicaオーセンティックだったかな?ちょっと彩度低めになっちゃいました。ここの選択はつい忘れがち。

ぬっこ。ポートレートモード使わなくてもナチュラルにボケるのが良い。

総じて室内でも屋外でもLEDの演出性の高い照明がある場所は鮮やかでハイキーなトーンの映え写真が手軽に撮れますね。あとは望遠の70mm、100mmで近寄ってとるテレマクロが歪みのないスッキリ構図と解像感を両立できていて良き。明るさ的にも70mmが一番オイシイレンズかなと思っています。

ただ1インチの広角レンズ以外は感度はそこそこなので、シャッタースピードもそれなりに長くなり手持ちでホールドするのは普通に気を遣います。こういう時に三脚を使えるといいんですが、カメラグリップに三脚穴がなかったり、MagSafeアクセサリも同時使用できなかったりで気軽に三脚が使えないのが惜しいかも。

■Xiaomi Buds 5 Pro Wi-Fiも

カメラ以外のXiaomi 15 Ultraの大きな特長として、Xiaomi Buds 5 Pro Wi-Fiと組み合わせた時のWi-Fi伝送があります。

XiaomiというよりチップメーカーのQualcommの新技術なんですが、現時点でこの組み合わせしか利用できる機種がありません。

従来のBluetoothと比べて通信帯域が広いので、高ビットレートでハイレゾ伝送ができます。残念ながら自宅のWi-Fiネットワークを経由して別室まで届かせるような使い方は現時点では不可能ですが、将来的なアップデートの可能性はあるようです。

クソ耳のくせにビットレートとかスペック的なことに目がないので買ってしまいました。

装着感はまずまず。割と耳から突き出してる感はありますが不思議と寝ホンとして枕に押しつけても違和感なく使えます。音質は確かにクリア感はある気がします。あと低音もしっかり出てる。実はXiaomiストアで試聴した時に「低音スッゴ!」となったのがこのペアを買おうという迷いの最後のひと押しでした。

音場は広めだと思います。音楽にはとても良いですが、ASMRの脳内に響く感じはちょっと乏しい。これまでASMR寝落ち用には形状優先でCotsubu ASMR 3DやSONYのLinkBuds Fitを使ってましたが、耳かきとかのゴソゴソ感はそれらより弱めです。ただLinkBuds FitはノイキャンONだとバッテリーが朝まで保たない感じでしたが、こちらはギリギリ朝まで静かに寝られるので、最近は専らこちらを愛用しています。音場を狭める頭蓋骨内モードとかあったら理想のNC TWSホンになるんだけどなー。

他の不満としてはケースの上下が手触りでわかりにくいとこくらいですかね。TPUケースをしてるせいもあるかもですが、割と上下対称形状なので…

■まとめ

ミラーレス持ち出してがっつりRAWいじって”作品”にするクルマの写真用途にはちょっと期待に届かなかったものの、普段のテーブルフォト、猫、ガジェットなど近距離の撮影ではiPhone 16 Pro Max以上に印象的な写真がとれるのでそこそこ満足しています。

グリップ込みでかなり嵩張るし持ちづらいので、やはり写真機として割りきってサブで持ち歩く用かなとは。

ただ最近LINEもiPhoneにメインアカウントが設定された状態でAndroidをサブ機として同時ログインできるようになったので、決済関係をそれなりに整備すれば、ちょっとした外出は財布もiPhoneも置いてこれ1台で出かけてもいいのかなという気になっています。バーコード決済とかでたまに二重ログイン許してないのもありますが、まぁそれは使わなくても実害はないし、電話も滅多にかかってこないし。サブ機といっても、外食やフォトウォーク的な出歩きくらいなら全然単騎でイケる。そうなるとIIJmioでそれなりのギガもつけといて良かったなと思ってます。

LEITZ PHONE3 vs iPhone15 Pro Max vs Pixel 8Pro ポートレート撮って出し勝負

LEITZ PHONE 3の疑似ボケ機能であるLEITZ LOOKSと、最新iPhone、Pixelのポートレートモードで撮り比べてみました。JPEG撮って出しです。カップのところをタッチして撮ったのでフォーカスと露出はそこ基準になってるはず。WordPressでリサイズはかかってるかもですがリンクで元ファイルが見られるようにしておきます。

LEITZ PHONE 3(LEITZ LOOKSモード、LEITZ COLOR: ORIGINAL)
iPhone 15 Pro Max(ポートレートモード)
Pixel 8 Pro(ポートレートモード)

うーんどうでしょ?

カップを置いている台の下は内部に照明が入ってるパネルなんですが、iPhoneとPixelは良くも悪くも自然なトーンに調整されてただの白壁に見えますね。

iPhoneが一番輪郭処理が甘いかな。左側のフタ直下の部分は完全に抜けてしまってますし、全体に違和感が大きいです。疑似ボケであることがありありとわかる感じ。LEITZ PHONEもプラフタの上部の開閉部分がボケてしまってます。Pixelが最も正確でしょうか。

ボケ量(F値)はiPhone > LEITZ PHONE > Pixel。LEITZ PHONEは撮影時のみの調整、iPhoneはLiDAR情報を保持していて後からでも変更できるのが強み。Pixelも純粋な画像処理だと思いますが後調整は可能ぽい(借り物なので詳細不明)。まぁAndroid標準の「フォト」アプリの機能なので、LEITZ PHONEで撮った写真でもボケを足すことはできますね(Google Oneの契約が必要)。

LEITZ PHONEで気になるのは中心辺りの窓の外の光が二重にブレてる点。これが手ぶれなのかLEITZ LOOKSによる効果なのかは不明。

トーン調整としてはiPhoneが際立って明るめに補正。ふわっと浮き立って綺麗な印象。Pixelが一番リアルの店内の明るさを再現してる気がします。LEITZ PHONEはやはり暗めに写る傾向。もちろん撮影時に手動で露出スライダーを調整すれば変えられるので、あくまでデフォルトの映りということで。

■総評

新機種の贔屓目、目新しさのバイアスもあるかも知れませんが、LEITZ PHONE 3が破綻もなく、味もあり、下部の発光パネルの質感も出てるし好きかな。露出は後でいくらか直せるけど、iPhoneのボケ境界が破綻してるのは直せないので致命的。

ちなみにLEITZ PHONEでF8でボケ最小で撮って、「フォト」アプリで後からボケを足すと、Pixelに近い正確な疑似ボケが得られる可能性がありますが、せっかくの文字表示がボケてしまうのが惜しいw

マクロ撮影に便利?GodoxリングライトRING72

マクロ撮影でカメラを対象物に近づけた時に、カメラ自身が影になってしまうことがあります。それを改善したくて、レンズ周りに円環状(リング状)にLEDライトを光らせられるリングライトを導入しました。よくA〇とかで瞳にリングが映ってるアレですw。ストロボではなく定常光なので動画にも使えますし、写真でもプレビューが正確に見られるので便利です。

ストロボで有名なGodoxの製品で、カメラとの連携機能こそないものの、コントローラーをコールドシューでカメラ上部に取り付け、リングライト本体はフィルターネジを使ってレンズ前玉付近に取り付けます(カールコードの範囲で取り付けずに手でもって違う方向から照らしても可)。アダプターは各種サイズが付属しており、手持ちのレンズはだいたいカバーできました。

リグとハンドルをつけたα7IV + SEL50M28にとりつけてみるとこんな感じです。

フロント
リア
サイド

ハンドルの上のコールドシューにつけてるのがかなり重量装備になってしまいましたが、もちろんカメラ本体のシューに直接取り付けることもできます。

本製品は左右の半円ずつを独立にON/OFFと明るさ調整(1~10)できます。片側からは充分に光が当たっている時、反対側の光だけを足す、みたいな使い方ができます。ただ本製品はお値段なりな部分として色温度が変更できず5600K固定です。なので、結局は左右から同じ色の光りを当てた方が綺麗に撮れる気はします。もしくは他の調色ライトと組み合わせるかですね。

■作例

実はここ何本かの記事ではこれを使った写真を使っています。

これはかなり試行錯誤しました。結局、左右からも別のLEDライトを当ててるし現像でかなりいじっているので、このリングライトだけの成果ではないですが、やはりその中で正面からしっかり当てられたのは良かったかなと思います。というかブツ撮りは左右からも当てるの大事だなと再認識させられました。天井バウンスできるストロボと悩んだんですが、事前にじっくり調整できるので定常光はいいなと。まぁストロボはストロボでそのうち買いたいですが。

こちらは庭に設置した防水ボックスの写真。実はこれ撮ったの夜なんです。にもかかわらず不自然な影も作らずに一見昼間かのように撮れたのは感動。

これは結果としてブログ記事にも使いましたが、どちらかというとここに刺さる部品を3Dプリンターで作るための資料として撮影したもの。3mmに満たない細い金属パーツをマクロで撮ったわけですが、しっかり形状までわかる写真が撮れたので満足。これも急ぎで欲しかったので深夜の撮影でしたが、一発撮りでバッチリでした。自宅庭とはいえ深夜の住宅街でストロボ焚くのはあやしいし迷惑かかってしまうかもなので、最低限の明るさに絞って効率良く撮れるのは良かったなと。

ちなみに猫も撮ってみましたが、やはり定常光だと光量に反応して瞳が猫目になってしまうので、可愛さという意味ではイマイチになってしまいます。とはいえ瞬時に強い光を発するストロボを猫の顔に向けて撮るのは目を痛めるリスクもあってNGと言われているので、まだビデオライトの方がマシなのかなと思います。

■電池消費が激しい

使って驚いたのは電池の減りが早い点。安物とはいえ新品の単三電池4本いれて試し撮りしているうちに20分かそこらで減ってしまいました。減ってくると勝手に電源が切れます。明るさ10だと数秒。入れ直すとまた点くけど数秒で切れる。暗めにするとその時間が伸びる、という状態。のんびりカメラ設定をいじってるとすぐ落ちます。でも電源入れ直せば点くのでなんとなくもったいなくて交換もできないw

純正のバッテリーと充電器は結構高いです。揃えると執筆時点で1万円コース。Ring72本体と同じくらい…

日常的に使うとか、他にもGodox製品をもってて使い回せるならまだしも、現状ではちょっと勇気がわかない。

ということで当面はeneloop運用してみることに。ストロボにも使えるというeneloop Proを始めて買ってみました。

これも作例

eneloop Pro(2500mAh)は繰り返し充電回数としては標準の白いやつ(2000mAh)よりも少なくなるぽいですが、容量優先で。

ついでにサイズが小さくUSB充電できる充電器も。通常のAC100Vタイプよりも全長が短いし、もはやタコ足配線常態化している我が家のおいては100Vコンセントの空きよりもUSB充電口の方が見つけやすいので、、

残念ながらUSBポートはmicro USBぽいです。USB-C(PD対応)モデルの登場を切に願う。

■まとめ

接写などで真正面(レンズ方向)から光をあてられるリングライトを購入。ただ真正面から当てるのが常に正義というわけではなく(それだけだとコンデジの内蔵ストロボみたいな絵になる)、多光源でバランスとりながら照らす中の1手段かなという印象。これひとつでブツ撮りがキマりまくるという魔法のアイテムではないかなと感じました。ただそうした光源マネジメントの中で真正面方向の光を担当させるには最適なデバイスだとも言えます。

Ring72は比較的リーズナブルな製品ですが、色温度が調整できないのと電池消費が激しいのが惜しい。ブツ撮りでは他の光源を色温度調整できるもので固めて5600Kに統一して使うのがベストかなと思います。

バッテリーについては純正充電池と充電器は結構お高いのでeneloop Proがヨサゲかなというところです(ただしまだそれほど使ってないので、またしばらくして感想追記したいと思います)。

iPhone 15 Pro MaxとSAMSUNG T5をいい感じにひっつける

iPhoen 15 ProはUSB-Cで外部SSDに接続することができます。標準カメラアプリでProRes 4K/60で撮るには高速なSSD必須です。内部ストレージよりも容量単価も安いし、保存データをそのままMac/PCに読み込むにも手っ取り早いので高画質動画撮影にはうってつけです。

今回はATEM Mini用などに複数所持しているSAMSUNGのSSD T5/T7 touchを使うべくスマートな取り付け方法を検討しました。

ちなみにT7 touchのレビューはこちら。PCユーティリテイ無しでも指紋センサーでロック/アンロックできるので、iPhoneで撮影した後でSSDを紛失してもデータ漏洩にならないという意味で適している製品かも知れません。

これらをiPhone 15 Pro Maxで使うにあたっての要件は、

  • MagSafeでiPhone背面にクイックに脱着できるようにする
  • ケーブルをできるだけ短く無駄のないものにする
  • USB3.1(最低10Gbps、できれば40Gbps)のスピードが出せる

といったあたり。

なお、私の現在のiPhone 15 Pro Maxのケースはこちら。

裸の状態より少し背面が厚くなっている点をご了承ください。

結果として組み合わせたのは下記の3アイテム。

MagSafe用シールはMagSafe規格出始めの頃にアリエクで買ったもののあまりを流用しましたが、厚みが薄ければなんでもいいんじゃないかと思います。ただT5/7の底面の幅よりも少しだけMagSafeリングが大きいので、カットしたり曲げたりできる方が綺麗に収まるかも知れません。自分が使ったものは細かく切れているものだったので、底面からはみ出る部分は取り除いて使いました。

完成したのがこちら!

ケーブルを使わずアダプタ2個で接続できたので、持ちやすさはパーフェクトです。

コネクタ部分のアップ。ちょっとだけオス-オスアダプタが上に反ってる感じですが接続としては問題ありません。ケース越しでもきっちりUSB-Cコネクタが奥まで刺さってくれて、実際に4K/60p録画もできました。

貼り付け面はこんな感じ。

私の業務機材に貼っている「do-gugan」テプラがなければにっこり顔みたいになっています。

使わない時はアダプタを逆に挿しておけば、まぁまぁコンパクトになります。不意に力がかかって折ってしまうこともなさそう。

MagSafe脱着にこだわらなければ、オス-オスアダプタを省いてSSDをもう少し下よりにしてもいいかも知れません。両面テープで固定してしまうとか、面ファスナーなどで付け外し可能にするかなど。いずれにせよできるだけ薄いものを使った方が良いでしょう。3Dプリンターでケースに固定するアダプタを作るのも良いかも知れません。

これならポケットなどに入れて雑に持ち運んでも大丈夫そう。T5/T7は複数台あって最近はあまり使っていないので、ひとつはクルマに積んでおくなどして、思い立った時にProRES 4K/60p動画やQuest 3でも再生できるようになった空間動画などをがっつり撮っていきたいと思います。

そこそこ軽量、ガッチリで使いやすい三脚 SmallRig AP-100

先日久しぶりにSIGMAの135mmを持ち出して三脚撮影したところ、カメラ+レンズ+ケージ+ハンドルの重量に三脚が負けてしまって、かなり難儀をしました。

使った三脚は10年以上前な気がするSLIKのSPRINT PRO 3WAY BK(G961T)というモデルで耐荷重は1.8kg。その日は少し風もあり、シャッタースピードを落とした撮影でブレまくったり、縦撮りアングルで思った角度に固定できなかったり。最近は仕事でも趣味でも三脚は車で運ぶことが多く、「軽量さを犠牲にしてもいいからガチガチに固定できる三脚」を1つもっとこうと決意しました。

現状、仕事でメインに使っているマンフロットのBeFree Liveのビデオ雲台モデル。

これがウチではもっともガッシリしています。これをアルカスイス互換化してFX30などを載せています。撮影時の使用感は悪くないのですが、折り畳み方がちょっと変態的なのでちょっと展開にもたつきます。オイルフルードなビデオ雲台も文字通り動画撮影してチルトやパンをスムーズに行うには良いですが、静止画撮影には基本不要。なので今回はこれとは別に静止画専用で選定してみることに。

仕事で使う時は基本室内でほぼ動かさないのでしっかり固定できて高さが足りればさえできれば問題ないです。あとは軽くてコンパクトなら電車移動の案件でBeFreeのかわりに持っていきやすいかなと。

プライベートではクルマを撮るのが圧倒的に多い。夜に長時間露光してる間、多少の風でもフラつかないのが理想。さっと取り出してさっと撤収できるのも重要。足がワンアクションで伸縮できたりするとベストですね。

選定要件はこんな感じ。

  • パイプ太めで重たいカメラや風にも耐える
    • 耐荷重が数kgくらい?
  • 現状α7IVもFX30もアルカスイス互換ケージがついているので、これを使ってスムーズにカメラの脱着ができる(もしくは雲台別売りも視野に)
  • スムーズに展開/収納できる
  • できれば縦構図にも対応
  • できればローアングルにも対応
  • 軽さや大きさは二の次

最初はパイプが3本ずつあるガチ業務用みたいなのを考えたんですが、結果的にはSmallRigのAP-100という新製品が使い勝手も含めてよさそうだなと思い決めました。

公式ページはこちら。また細部のレビューなどはこちらの動画が非常に参考になりました。

■特徴

基本スペックとしては、

  • 重量: 1.38kg
  • 収納時全長: 49cm
  • 展開時全高:150cm(センターポールを伸ばさないと125cm)
  • 最低高: 13cm
  • 耐荷重: 15kg、雲台8kg
  • ポールはカーボン製
  • アルカスイス互換のクイックリリース付き雲台

という感じ。カーボンってこんなに安かったっけ?という3.5万前後の価格。

三脚部分

4段式で、太さは不明。一般に三脚って型番にポールの段数と太さが入ってるイメージですが、こちらのAP-100と言う型番からは識別できず。公式の仕様にも書いてナサゲ。

特徴的なのは4段式で3つのナットがあるんですが、本製品では最下段のナットをひねるだけで、他の二箇所も一緒にロック/アンロックできるのが特徴(上側の2つは基本触りません)。素早い伸縮操作ができそうで◎です。

ゴールドリングのついたナットをひねるだけで他の2箇所もロック/アンロックされる

センターポールを取り外して雲台を直接接続することもでき、その状態で前回に開脚させると13cmというローアングルポジションにも対応します。クルマ撮りではローアングルも使うのでありがたい。でもセンターポールの脱着は隠し六角レンチを使うなど少し手間なので、もしかするとクイックリリースを活用して別の専用三脚につけかえる運用になるかも?

あと各脚の付け根に三脚ネジ穴(1/4)があいているので、外部モニターやスマホ、マイク、照明などをとりつけてリグを組むような使い方にも対応してます。雲台、センターポールとは独立なので、別途ビデオ雲台に交換してもその穴は利用可能。静止画運用だと外部モニター(含スマホ)をつけるくらいかな。

脚の付け根の1/4ネジ穴

雲台部分

こちらが本製品の大きな特徴になってる気がします。形からしてあまり見慣れないお椀型というかなんというか。半球型のボール雲台みたいな?ロックはレバー式で素早く操作できます。上記動画でも「公式の使い方ではないかも知れないが」と注釈をつけつつもレバーを中途半端に占めることでボールを適度な硬さで固定できます。でもまぁ唐突に緩んでガタンとなってしまうリスクを考えると、中途締め技は微妙かな。半球型なので調整できる角度の範囲は狭めですが、センターポールを持ち上げれば90度曲がって縦撮りにも対応できるので、全球型のボール雲台に対してデメリットはなさそう。レバーがどういう風にボールを締め付けてるのか不明ですが、ボールの直径が大きい分、なんとなくしっかり固定できてそうな印象(より広い面積の摩擦で抑えてるイメージ)。

逆にクイックリリースの固定はレバーではなくリングのネジ止めになっていて、一瞬で脱着という感じえではなさそう。でもまぁ突然ロックは外れてカメラが落ちる、なんてこともないのでこれはこれでアリかも。

全体として、カーボンカーボンしたポールとガンメタなパーツで構成されていてデザインはガジェット感がとても高くて良いです。

■展開、カメラ脱着などの操作感

三脚部分

まずポールの伸縮をロックするナット部分。一箇所で3つのロックを操作するわけですが、ひねり具合で上から順にアンロックされていきます。1段目だけを伸縮したい場合と2段目まで動く状態を意図して使い分けることができる仕組みです。「3本の脚をそれぞれ1段目だけ伸ばしたい」時に、2段目移行も同時に緩んでしまったら不便なわけですが、そこはちゃんと考えられていて、ひねりが1段、2段となっています。2段回緩めると、全てのナットが一緒にリリースされますが、4段目は握ってるナットよりも先になるので、手を持ち替えない限りは勝手に伸びることはありません。なので「2段目まで全開に伸ばすが3段目は伸ばさない」という意図で操作は可能。よく考えられていると思います。ただ開封直後はこのナットの2段階目の緩め操作がバチクソに固くて初期不良を疑ったレベル。コツを掴んだというよりは、何度も操作してるうちに馴染んできたという印象。それでも素手で操作を繰り返してるとしばらく手のひらがヒリヒリする印象。ちょっとだけグリスアップとかしてみたい気持ち。

伸縮もあまりスムーズではなく、「シャー!」って感じのどこか擦れたり削れたりしてそうな動作感。もしかするとカーボン三脚ってこんなものなのかも?もうちょっと音なくヌルっと動いてくれると気持ちいいんですが。

センターポールも同じような動作感。また一番短く格納する時は、一箇所だけある突起をあわせるように向きをあわせてやらないとならないのがちょっと面倒(下写真)。

ポール先端が正円ではなく3方向に突起があり、受け側の切り欠けとあわせないと一番下まで行かない

センターポールを抜いてローポジにするのは、ポール下端に隠された六角レンチを取り出してネジを緩めてとかする必要があります。

ウェイトフックの下のボタンを押すと…
レンチが出現!

これ1つだけ持っていった時にはマルチスタイルで使えるのは超便利ですが、普段クルマで移動して使う時は他のミニ三脚を併用してクイックリリースで付け替えて使う方が楽かなと。まぁできないよりはできた方がいいかなというレベル。

全体としてデザインや構造はよく考えられるんだけど、ビルドクオリティがいまひとつかなというところ。お値段なりという感じなのかカーボンの性質的なものなのか。使ってるうちに馴染んでくれば良し、ダメならグリスアップ方法を模索してみようと思います。

雲台部分

当たり前ですがα7IVのSmallRigケージもFX30のTILTAケージもリング部の締め/緩めでガッチリ固定できました。1/4ネジで固定することと比べれば文字通り非常にクイックな脱着ができます。

SmallRigのケージやハンドルをつけ、SIGMA 135mmF1.4をつけた状態
FX30にTILTAケージをつけ、SONY 50mmF1.4GMを装着した状態
操作部は基本、レバーとリング

一番上のリング部分の回転でクイックリリースの締め/緩め、その下のレバーが雲台の向きの締め/緩めとなるわけですが、なんとなく逆というか、クイックリリースはロック/アンロックのデジタル操作、雲台がアナログ調節したいイメージ。もちろん弾みでクイックリリースが急にアンロックされてカメラが落ちる、というのは最悪の事態なので、それを避ける意味ではアナログな締め付けというのは無難なんでしょうけど。ちょっとだけ手間に感じます。

クイックリリースのセンターに△マークがついていて、同じSmallRigのケージだとセンター合わせがしやすいのはGood(TILTAのケージにはなし)。

SmallRig同士のマッチング

あと個人的にはリングの締める↔緩めるの方向が逆な気がしてます。慣れるかな?

■撮影時の安定感

三脚部分

今まで使っていた三脚とポールの太さを比べてみました。

AP-100(上)とBeFree Live(下)の一番細いパイプ径比較
AP-100(上)とSLIK(下)の一番細いパイプ径比較

SLIKは5段なので仕方ないですが一番下はかなり細いです。AP-100の最下段の4段目はそれよりは太くなって、SLIKの4段目に近いくらい。これが安定度に効いてくれればいいなと思います。

高さ150cmというと、身長171cmくらいの自分だとちょうど目線の位置でファインダーが覗ける感じ。正直もうちょっと、あと20cmで自分の頭上にカメラがもってけるくらいあると文句なしだったんですが、まぁ仕方ないかな。今まで使ってたSLIKの三脚はそれくらいまで行くので使い分けてもいいんですが、そういう時こそ安定感がモノをいうんですよね。なおAP-100はセンターポールの脱着は1/4三脚穴を使わないので、市販の延長ポール的なパーツを使って高さを増すという方法は使えません。やるなら雲台の上に積む感じで不安定になっちゃうでしょう。

三本脚の1本にだけゴム(シリコン?)のグリップがついています。これが手前側の脚であることを示しています。手でもってガッチリ固定したいって時にここを握れば滑りにくいし、真冬の撮影でも冷たくないのがいいかなと思います。3本とも付いてりゃいいかもですが、まぁ収納時のサイズとか重さなども考慮して1箇所だけなんでしょうか。

ゴムグリップ

雲台部分

SIGMA 135mm、ケージ、ハンドルをつけた総重量xxkgのα7IV一式を載せてもしっかり固定できるし、微妙なアングル調整もしやすい感じ。静止画撮影としては充分な保持力をもってる気がします。

不満はクイックシューのセンターについた水平器。カメラをつけてしまうと見られない位置です。ボール(的)雲台なので、一旦水平をバシっと決めてもチルトのために固定を緩めたらまた水平もズレてしまいがち。なので、水平器は常に見えるとよかったなぁと。まぁカメラ側に電子水平器があるのでそちらを活用すればいいんですが。

室内で135mmで5mくらい先の手のひらサイズのモデルカーを撮ってみました。(シャッターショックを抑える為)セルフタイマーを5秒にし、シャッター速度を1秒にしてブレが出ないか検証。さすがに室内で風もないしSLIK、マンフロット、SmallRig AP-100の3つともあまり違いはでませんでした。外で風が強い日はどうかなぁ。ちなみに位置決めを思い通りにしやすかったのはSLIKでした。やはりチルト(前後の傾き)とロール(左右の傾き)が独立に調整でき、カメラ本体を抑えずに動かせるのが大きいのかも。AP-100の半ボール状雲台はもうちょっと慣れが必要そうだし、135mmくらい重くて重量バランスが悪い状態ではレバー半締めでの運用はリスク高すぎると感じました。

あとAP-100はセンターポールの下にウェイト(重り)をぶらさげるフックがついています。いざとなればここにウェイトやバッグをぶら下げれば重心を下げて安定度を増すことができそう。とりあえずペットボトルが使えるようこちらのキャップを購入しました。

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2Lのペットボトルに水を入れれば2kgのウェイトになります。足りなければ砂にすれば更に重くなるはず。

ウエイト砂 0-1mm 5kg(約3.1L)

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■その他

細かい指摘としては、普段アルカスイス互換クイックリリースで使ってく場合、付属の1/4三脚穴用のプレートの所在に困ります。現場で必要になるかも知れないので一緒に持っておきたいものの、毎回とりつけておくのはナンセンス。付属ケースの内側にポケットなどあったら良かったのになと思いました。フリーで一緒に放り込んでおくと金属同士が当たって無用の傷が増えそう。百均で小さい布ケースを買って来てケースの奥底に入れておくことに。

ケース自体は作りもしっかりしているし、収納状態でBeFree Liveよりもかなりスリムになるので、電車で現場に行く時はこっちの出番が多くなりそう。

カメラは持って来てないけど、すごくいいショットが撮れそうなのでiPhoneででも撮りたい!ってなった時に、1/4ネジシューとスマホアダプターがあると良いんですが、今後はアルカスイス互換+MagSafeで素早く使えるようにこれも注文しました。これを使えば付属のプレートはまずまず使う場面がなくなりそうです。

■まとめ

今まで所持した中でもっとも太いポール系ながらカーボンでサイズスペックの割には軽め、そして現代なりのユーザビリティを備えたSmallRig AP-100を導入してみました。

外観やケースの質感も含めかなり所有欲を満たす製品だと感じます。これで3万円台ならコスパは高いかなと。

導入の主動機である望遠時のブレ耐性はこれから何度も実施で使って行かねばですが、第一印象としてはかなり良さそう。高さがもう少しだけ欲しくなりそうですが、とりあえず常時車載しておくのはこれ1台で済ませられそうです。