Panasonic泡コートトワレ DL-AWM400、電源ランプ点滅、泡ノズルモーター交換

2020年に今の家に引っ越した時に導入したPanasonicの温水洗浄便座、泡コートトワレは、タンクに入れた中性洗剤で便器を自動洗浄してくれる便利製品です。便器内側を洗剤で洗ってくれるだけでなく、貯まった水面に泡の層を作っておくことで、男性が立ちションした際の跳ねを低減してくれます。購入当時のレビューはこちら。

■モーター故障→放置

そんな便利機能のついた製品ですが、Panasonicあるあるで、2年くらいでぶっ壊れました。泡を射出するノズルがモーターで角度を変えながらまんべんなく散布してくれるはずが全く動かなくなり、固定の方向にしか泡をショットしてくれなくなりました。時々思い立って調べてはいて、2024年に価格.comで分解修理した人の書き込みがあり、たぶんこれだなぁとは思いつつ、「まぁ、一応泡は出てるし」ということで放置していました。

■それから2年、ついに起動すらしなくなる

先日原因不明の瞬間停電があった時から、電源ランプが点滅したままになり一切動作しなくなりました。通常は数秒間点滅してから点灯にかわり使えるようになるはずが、点滅のままという感じ。漏電テストボタンを押すと正常に完了しているようで、停電で壊れたとか、こいつが漏電していてブレーカーが落ちた、とかではなさそう。おそらく点滅中の起動時チェックにパスできなくなってステータスが起動完了にならないみたいな、Windowsでいうとグルグルでフリーズしているみたいな状態ではないかと予想。可能性としてはずっと壊れたまま放置していたモーターが更に悪化してテストを通らないレベルになったのでは?と考えました。

■重い腰を上げて修理にチャレンジ

価格.comでは上記の報告以外にも、DL-AWM600とか先代のAWKシリーズなど多くの兄弟モデルで2年とか3年で同じ様な故障発生が報告されています。この系統のモデルの持病みたいなものでしょう。

改めて先の書き込みを精査し、この人も最後には起動完了しなくなったということなので、やはり「泡ノズルのモーター不良を放置すると起動テストにパスできなくなり全機能が使用不能になる」という仮説が裏付けられました。というか、それ以外で基板故障とかだと完全にお手上げです。自分でできそうなのはモーター交換くらい、というのが正しいかも。ということでモーター交換を実施しました。

■用意した部品、使用した道具

水回りの家電ですし、素人作業は感電などリスクもあると思います。あくまで自分用のメモとして残しておきますが、真似する人は自己責任でお願いします。また本修理にははんだごてによるハンダ付け作業が必要です。かなり細い電線を接続するのではんだごての扱いに慣れていないと辛いかも知れません。あと老眼な自分にも辛かったです…

交換部品①DAIKINエアコン用モーター

元記事で紹介されていた代用部品です。純正部品ではなくDAIKINのエアコンに使うモーターなんですが、OEM元が同じなのか形状は完全に一致しています。レビューでもみんなPanasonicシャワートイレの修理に使った、とあるのが面白い。ただし

  • コネクターが違うのでハンダ付けなどで付け替える必要あり
  • 防水処理されてなさそうなのでグルーガンなどでシーリングした方がヨサゲ

という点は留意が必要です。送料込みで2,000円弱くらいで買えました。

おそらく家電補修部品を取り寄せてくれるショップに頼めば純正交換部品も入手は可能そうでしたが、元記事の情報だけでは部位が特定できず、一度分解して詳細を特定しないと注文も難しそう、ということで急ぎだし、分解したまま置いておく場所もないで、いちかばちかでこちらの代用部品を注文しました。

左が部品①のDAIKINモーター、右が部品②のスイッチ

交換部品②マイクロスイッチD2SW-01H

別の人の書き込みだったかで、「泡ノズルがへんな位置で止まる場合はこっちのスイッチも交換が必要」ということで紹介されていたスイッチ部品です。これも完全同一品ではなくて、代用可能だという類似スペック/形状のパーツになります。必要かどうかわかりませんが、いざバラしてから必要だと判明しても困るので、先だって購入。モノタロウで注文。ただし結果として使用しませんでした

はんだごて一式 [必須]

一般的なハンダ付け作業に慣れている想定で解説しています。

昨年購入したPX-280が活躍しました。

ワイヤーストリッパー(ケーブル被覆剥き器具)[任意]

モーターから極細のケーブルが5本出ていてそれをハンダ付けし直すので、10回被覆剥きが必要になります。これがめっちゃ時短になりました。ニッパーやカッターだと切りすぎてどんどんケーブルを短くしてしまってたかも知れません。

細線の扱いに慣れていない人はあると安心だと思います。

コネクター引き抜き工具 [任意]

これも一箇所だけですがあって良かったです。

ENGINEER エンジニア 基板コネクター抜き SS-10

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ちょっと特殊なコネクターで、つまんで引き抜くのが難しかったため。コネクターに入っているケーブルを千切ってしまったら終了なので、念のため。ラジオペンチよりもがっちり掴んで引っ張り方向に引っかかりが発生するので安全確実高速にコネクターを引き抜けます。DIYする人はひとつ持ってて安心。

プラスドライバー 3サイズくらい [必須]

ネジの大きさがまちまちで3サイズ使いました、サイズが書いてないものもあり正確には書けないですが、ひとつはPanasonicの電動ドライバーのこれ。ネジの本数はそれほど多くないので電動でなくてもいいですが、この大きいものは穴が深いので長めのものが1本あるといいです。

あとは百均で売ってるドライバーセットのものと、ガジェット修理工具の精密ドライバーサイズのものを使い分けました。

熱収縮チューブ [任意]

ハンダ付けしたケーブルを防水保護するのに使いました。5本それぞれをかなり細いのでカバーした後、それらをまとめて太めのチューブで二重に保護/固定しておきました。

ビニールテープで巻くだけでもいいとは思いますが、こちらの方が仕上がりは綺麗で確実だと思います。熱を加える道具としてはヒートガン、ライターなどがありますが今回はハンダ付けした流れでそのままはんだごてを当てて収縮させました。

スパッジャー [任意]

スマホなどをこじ開けるのにつかうテコが爪の嵌合を外すのに便利でした。こういうキットに含まれる青い樹脂のバーです。

適当なサイズのマイナスドライバーでも代用できると思いますが、樹脂パーツに傷をつけたくない場合はマスキングテープなどを先端に巻いておくと良いでしょう。

グルーガン [必須]

エアコン用モーターなのでそこまで防水処理がされていなさそうだったので、金属カバーの隙間やケーブルが生えている根元のところにグルーを充填しておきました。百均とかで売ってる安いものでもいいと思いますが、ウチは先端が細くて細かい充填がしやすいこれを愛用しています。USB充電式なので、今回トイレで作業するにもケーブルレスで良かったです。

ニッパーorハサミ

モーターの配線をカットするのに使用。細い線なのでハサミで充分です。

■分解開始~ん♪

まず必ず電源プラグは抜いておきます。給水パイプはそのままでも水が漏れるようなことはありませんでしたが、スッポ抜けた時のことを考えるとトイレ内の止水弁も閉めておいが方が無難でしょう。

まず普通に本体を便器から分離させます。DIYで取り付けたことがあれば逆をするだけです。手順がわからない場合は下の動画や公式施工マニュアルなどを見てください。

便座から取り外したら風呂場など広いところにもっていって作業するのがベストだと思いますが、私は給水パイプとかアース線とかまで外すのが面倒だったのでそのままトイレで作業しました。ただネジや部品を便器の中に落としたらイヤすぎるので、段ボールを便器の上に敷いて、その上で作業しました。

カバーを外すところまでは別機種ですがこの動画がとてもわかりやすいと思います。

まずリアのネジを4本外します。使われているネジは4本共通のようでした。

次に下の写真の赤丸のネジを外します。右と真ん中は少し小さいネジなので適切なドライバーを使い分けてください。両端の赤四角は後で出てくる爪の位置を示しています。

ちなみに今回外したネジはこのように段ボールに突き刺しておきました。無くさないようにするのと同時に、空間配置でどこのネジだったか憶えておくためです。必要ならペンでメモを添えておくと良いでしょう。

お尻ノズルのフタを外します。左右の突起に嵌まっているだけなので、折らないように気をつけつつ、中心を軽くたわませるようにすれば外れます。ちなみに戻す時は左からはめる方がやりやすい気がしました。

あとこの時点で便器からの外し方を間違えていたことが発覚。本来の外し方では既に外れているはずの固定プレートを外しておきます。下の矢印のボタンを押し込むと赤丸のロックが外れてプレートが後方にスライドして外せます。

ここから先の赤い四角の爪を外していきます。(本体をひっくり返した状態で)右は割と簡単に爪のひっかかりを外せました。上側のカバー部品の足みたいな丸いあたりを押し込んでやる感じだったと思います。赤い線に沿って分割されていくので隙間にスパッジャーやマイナスドライバーを差し込んで丁寧に外していきます。

左がめちゃくちゃ固くて素手では無理。写真のようにスパッジャーを差し込んでてこの原理で押し込んでようやく外れました。

便座や上蓋との干渉を除けながら、動画のようにカバーを外すと、問題の①モーターと②スイッチが露出します。モーターから出る配線は赤線に沿って上側の制御基板へと繋がっています。

調達したモーターと比較。基本同じ形状ですが、純正のものはグルーガンのような樹脂でシーリングされています。

その手前の黒い部品がスイッチ。購入した部品は右向きに金属端子が3本出ています。下のパーツも引き抜くと同じ端子が出てくるのかな?と思ったんですが、どう頑張っても抜ける様子がありません。使用した人の書き込みでも真ん中をつぶして両側を使用、みたいなことが書いてあったので、ハンダ付けする必要があるかも知れません。その辺りの不透明さもあったので、一旦交換は見送って組み上げたら普通に復活してしまったので、今回は交換せずに終わりました。

構造としてはモーターの回転で樹脂の突起がこのスイッチを押しているようです。モーターを交換しても正常に動作しない場合はこちらも交換してみるといいのかも知れません。

さて、この状態ではモーターを固定する2本のネジの奥側にアクセスできません。モーターが載っている白い樹脂パーツをフリーにしていく必要があります。

まず手前の黒いスイッチを止めているネジを外してスイッチをどけます。

次に本体をひっくり返して、背面側のこの部品を外します。上側をもって手前に方向けると外れると思います。

これでモーターの下の泡ノズルが少し動くようになりますが、下の写真の赤点線の方向に細い鶏軟骨状のアームが固定されているので折らないように注意します。

アームの先端を辿っていくと、緑のパイプの影に隠れるようにネジがあるので外します。

これでようやくモーターと泡ノズルのアセンブリがフリーになります。隠れていた側のネジがサビサビです。このネジは替えがないので、破損させないようピッタリサイズのドライバーを使って慎重に緩めてください。また錆びの粉もあちこち飛び散っているので掃除しておくと良いでしょう。

あとはモーターをすげ替えるわけですが、コネクターが違うのでつなぎ替える必要があります。それをどこでやるかが問題です。もう一度ケーブルの経路がわかる写真を貼ります。

モーター付近は水(尿)もかかるし、できれば上の制御基板に近い方でやった方が良さそうではあるんですが、センターの白い四角いボックスの左側の引っ掛けを外すのが難しかったです。なので、諦めてモーター寄りの位置でつなぎ直しをすることにしました。ただ、あまりにケーブルが短いと作業性が悪いので、一旦上側のコネクターを引き抜いて、モーター側にケーブルをたぐり寄せてハンダ付けし、後でまた逆方向(基板側)に引き戻して格納する、という回りくどい手順を採りました。

ここが仮に純正パーツを入手したとしても、結局切断してハンダ付けしなおしたかも知れないという所以です。

では基板のコネクターを抜く為に基板カバーを外していきます。両端の赤い四角の位置の爪を外します。上に見えるネジ2本は外さなくてOKです。

便座、上蓋に干渉しますが、このボックスを手前に引き出すようにすればカバーは外せると思います。

カバーが外れた状態がこちら。

モーターから来ているケーブルはこの赤いコネクターになります。上下を強くつままないと引き抜けないので、コネクター外しが重宝しました。特に下(写真手前)側をしっかりつまむ必要がありそうでした。あまり見ない形のコネクターで、ケーブルと接点ピンを引き抜けそうな気配もなく、やはり切断してハンダ付けしなおす必要がありそうです。

コネクター側が外れたので、慎重にモーター側にケーブルをたぐり寄せてある程度の長さを確保します(矢印と逆方向にたぐる)。

モーター側ギリギリのところでケーブルをカットします。新しいモーターの方は少し余裕をもたせてカットします(写真を参考に)。

ケーブルの色は、オレンジ、青、黄、ピンクは共通で、黒がない代わりに赤があるという形です。赤と黒を繋ぎ、後は同じ色でそのまま結線します。厳密にはケーブルの太さも違うので、若干スペック不足な可能性も否めませんね。

ハンダ付けした上から熱収縮チューブを被せてはんだごての熱で締め付けました。その後で、更に太いチューブで5本まとめて絞って固定(チューブはハンダ付け前に通しておくのを忘れずに)。

あとは逆順に組み立てます。

  • コネクター側にケーブルを引き戻し
  • 基板にコネクターを指す
  • 基板カバーを戻し爪をしっかりはめる
  • モーターをネジ2本で泡ノズル部品に固定する
  • それを本体に組み付ける
  • 黒スイッチを固定する
  • ノズル周りのカバーを戻す(まだネジ止めしない)
  • メインカバーを戻す
  • ノズル周りのカバーをメインカバーと一緒に3本のネジで固定
  • 背面側の4本のネジでメインカバーを固定
  • お尻ノズルのカバーを戻す(わずかにたわませて左から差し込む)
  • 本体を便座に固定しなおす
  • 電源プラグを差し込み動作確認

という流れでいいかと思います。うちはこれで見事復活。電源ランプ点滅も点灯にかわって、長年不調だった泡ノズルもきちんと回転するようになりました。泡のキメも細かくふわふわになった気がします。今までノズルが回らないだけでなく、泡の質も落ちていたのかも?

ついでに脱臭フィルターも外して掃除しておきました。

■まとめ

症状として、

  • 泡噴出ノズルが回転せず、固定の方向にしか泡が飛んでなかった
  • そのまま放置していたら、ある日電源ランプが点滅したままになり全ての機能が使えなくなった

という状態の個体を修理しました。

交換した部品は泡噴出ノズルを回るためのモーターです。一部がボロボロに錆びている状態でした。防水が不十分で尿の塩分による腐食?

交換部品はコネクターと線の太さが違うもののダイキンのエアコンに使うものが流用可能で、Yahoo!ショッピングで2,000円弱で購入できました。

もしかしたらトオヤマ家電さんのような補修部品を取り寄せて販売してくれるショップならきちんと調べたりやりとりすれば正規部品を入手できるかも知れませんが、途中どうしても配線を外せない箇所があり、結局切断してハンダ付けする道を選んだ可能性が高いなと思います。

近くのマイクロスイッチ部品は買ってみたものの、今回は交換しなくても復旧しました。

モーター部分に尿がかぶって錆びるという欠陥構造だったり、調達したモーター部品が完全互換ではなかったりすると、またしばらくして再発する可能性もあるかと思いますので、なにかあればまた追記したいと思います。

[3Dプリント] Seriaの小径OPPテープを使いやすくするディスペンサー製作

■OPPテープとは

最近3Dプリント品やフリマ発送の梱包時、段ボールの封にOPPテープを使うようになりました。OPPテープはセロハンテープを太く厚くしたようなヤツで業者からの発送物によく使われているイメージです。

  • 段ボールリサイクルの妨げになりそうでいちいち剥がすのが面倒
  • ロールから剥がす時にバリバリッ!と大きな音がしてうるさい
  • 独特の臭いが苦手

などの理由で自分ではあまり使っていませんでした。

ただ最近使うハガキサイズの小さな梱包ボックスだとクラフトテープ(一般にガムテープと呼ばれているものの正式名称)では粘着力が弱くて剥がれてしまうことがあり、改めて導入を検討しました。OPPテープを販売している3Mからこちらのような資料が出されており、実は再生紙リサイクルを阻害しないということが判明。(ただし、横浜市の古紙の出し方ガイドには「※粘着テープは取り除いてください。」と書いてあるので、自治体の設備/ポリシー次第ではあるのかも。)

また業者がOPPテープを愛用する理由としては粘着力の強さに加えてクラフトテープよりも単価が安いというのもあるようです。

バリバリ音については静かであることを謳った製品もあるようですが、同居人曰くやはりそれらは粘着力が弱くてイマイチ、とのことでした。

いずれにせよ、クラフトテープだと自分の使い方では心許ない、セロテープだと探してみたけどちょっと幅が足りないということで、現状OPPテープに移行をせざるをえないという感じです。

■Seriaで見つけたOPPテープがコンパクトで良い!

そんなことを考えていてふとSeriaでこのOPPテープを発見しました(Seriaオリジナルではなく、サンノートという会社製で10個セットですがAmazonにも売ってました)。

芯の内径が実測38mmと小さいのです。一般的はOPPテープやクラフトテープは78mm(3インチ芯)だそうなのでかなり小ぶりだと思います。1.5インチ芯というヤツかな?これだけ小さいとデスク周りにセロテープのように置いてもあまり邪魔にならないのでとても良い!

もしかしたら単価的には78mm巻のものより不利かも知れませんが、そこまで大量に消費するわけではないのでキニシナイ!ということで当面はこちらを活用することに決めました。

一応JANコード(バーコード)がわかる写真も置いておきます。

■ただ付属ディスペンサーが…

使い始めてすぐにぶち当たった問題が「ディスペンサー(ホルダー)がクソ使いづらい」という点。この商品はテープ本体とディスペンサーがセットになっていて、現時点ではテープ単体の販売はしてなさそう。このディスペンサーが正直いって使い物にならないのです。OPPテープは接着力が高いので、テープの先端がロールに貼り付いてしまうと爪でカリカリやって剥がすのがメタクソに大変でストレスです。このディスペンサーには左右から爪が出ており、戻りにくくしてある(つもりな)のですが、これがほぼ役に立たない。衝撃などで簡単に抜けて貼り付いてしまいます。

78mm用なら高性能なディスペンサーは市販されています。例えばトラスコのコレ。

しかしマイナーな38(?)mm用は見付からず。毎回使おうとする度にカリカリするのはストレスすぎます。

■ないなら作れ

ということで自分で作りました。それがこちら(写真オレンジ&グレー)。

2パーツでサンドイッチする構造で、ポイントは2つの円柱に3Dプリンターでも使うPTFE(テフロン)チューブをつけてある点。PTFEという素材はものが貼り付きにくい特性がありますが、全くつかないわけではにので、テープの先端がロールに戻らない程度には保持してくれます。

金属刃は元の青いディスペンサーから移植する設計なので実質無料。テープを買えば刃もついてくるので欠品することはないでしょう。細い側の円柱が折れやすいかもという懸念があったのですが、両側から支えてるせいか普通に使っている限り、今のところ保っています。もし折れたらもう少し太くしてみようかと。PTFEチューブも様々な径がAmazonで普通に購入できますし。

■改良:クリックポスト発送対応

当初、グレーのように片側はフタという感じの非対象形状だったのですが、これだともし販売するとなった時に、厚みがあるのでクリックポストやネコポスといった安価だが3cm厚までしか送れない発送方法に対応できません。定型外郵便という手もありますが追跡ができないので「送ったvs届いてない」のトラブルを防ぐためには避けたい。

ということで、ブルーのように分割位置を左右のちょうど真ん中に変更しました。これで片側の厚みがギリギリ3cmを切ることができました。なんとなくだけどこちらの方が柱が短くなって強度的にも良さそう。

ついでに輸送中にパーツが折れるのを防ぐべく、固定治具も作ってみました。使い捨てにはなりますが内部のインフィル率を下げて数g程度のフィラメント使用量に抑えてるので、まぁ安心料としてはいいかなと。

■まとめ

オリジナルのディスペンサーを製作することで唯一の不満も解消され、デスクに置いておける小径OPPテープが完成しました。これで発送作業がKAIZENできました。

PTFEチューブは1m単位での購入となり大量に余っているので、こちらも出品しておこうと思います。このマイナーなサイズにどれほどニーズがあるかわかりませんが、ご関心を持たれた方がいましたらお気軽にお問い合わせ/ご購入いただければと思います。

こちらで注文できます

38mmテープ用ディスペンサー(セリアの小径OPPテープ等)

38mmテープ用ディスペンサー(セリアの小径OPPテープ等)

参考価格: ¥545(別途消費税、送料がかかります)

在庫: あり

BOOTHならこちら

はんだごてを買い換え。goot PX-280はインサートナットにも最適解!

4年ほど前に購入したこちらの半田ごてが壊れました(以下Manelord)。

電源ランプは点くものの、全く温まりません。というか温まったり温まらなかったり。分解してみるとヒーターにつながるコードのハンダが剥がれてました。ヒーターに通電しないんだからそりゃ温まるわけがない。というか普通に危ない。最近、インサートナット用のこて先が固着してペンチでグリグリしたのも良くなかったかも。

(インサートナットとは3Dプリント造形品に専用ナットを熱で埋め込んで、頑丈な金属ナット受けを作る技法です。)

男の子の好きなヤツ!インサートナットの熱圧入をやってみた

ハンダ付けし直せば治りそうですが、それには半田ごてが必要ですw。自動車のインロックみたいな状況。

仕方ないので追加で1本買って、古いのはもし直せたらインサートナット専用にしようかなと。ちなみに使っているのはこれ(以下ShineNow)。先端のチップがネジで脱着式になっていて1つで様々なサイズに適用できてコスパが高いです。

■どうせ買い直すなら良いのにしよう!

なんだかんだでちょいちょい使うので、どうせなら性能や使い勝手の良いものに投資しましょうということで検討開始。

まず思ったのは温度がデジタル表示付きで確認&設定できるものがいいなと。海外の劇安品でもあるにはありますが、やはり信頼性で国産のHAKKOかgoot(太陽電機産業)くらいを狙いたい。有名なHAKKOは7千円くらい、gootで5千円、海外製だと2千円台といった相場感。

値段もさることながら、いくつかの理由でPX280に決定しました。メーカー公式ページはこちら

・goot PX-280の魅力

インサートナット用こて先ラインアップが豊富

古いのを直してインサートナット用にするつもりではありますが、万一きちんと治らなかった時の選択肢として重視。アリエクで売っているようなインサートナット用こて先は古めのデ・ファクトスタンダードの規格で作られていて、現行の国産半田ごてには使えないものがほとんど。色々なサイズがセットになっててお手頃なのはいいんですが、逆にまたそれにあわせて古い規格の半田ごてを買い直すのもなんだなと。

その点、PX-280は純正でインサートナット用のこて先が何種類も出ているのが良き。ただアリエク品のように先端だけねじで交換できる方式ではなく、サイズ別のこて先まるごと交換なので、M3,4,5…と買い揃えると地味に値段がはります。それでもまぁあるのは有り難いなということでPX-280選択の理由のひとつになりました。

耐熱保護キャップがある

太洋電機産業(goot) PX-280専用 耐熱保護キャップ PX-28CAP

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別売りになりますが、シリコン製のキャップが用意されており、熱いままの半田ごてをすぐに収納できます。気持ち的に収納までするのはやや不安ですが、少なくともそこらに転がして冷ましておくことができます。もちろんManelordに付属していたこてスタンドもあるので、それに挿して冷ませばいいんですが、猫とかもいるしキャップしておけるのは安心感あります。

PX-280側がネジのように見えますが、実際には押し込むだけでピチっとはまり、瞬時に脱着できます。PX-280を買うなら是非セットで買うことをオススメします。

その他の機能として、

  • Manelordの60Wに対し80Wなので加熱が早く、すぐ使える
  • 振動センサーで使っていない時は200℃(設定で変更可能)まで温度を落として待機、手に持つと自動で設定温度に向けて復帰開始
  • 更に長時間放置(初期値60分で0〜999分で設定可能)すると、自動で電源OFF
  • 断線、異常などのエラー表示

といった感じ。省電力、安全面でも配慮がされているなという感じ。80W、操作UIがある分、今までのManeloadに比べて一回り太くて重いので取り回しが悪くなりますが、立ち上げの速さは感動ものです。

なんということでしょう!

嬉しい誤算なのですが、前述のShineNowのインサートナット用のこて先がPX-280にもピッタリ装着できました!これはManelordの半田ごてはいらないんじゃ?実はManeloadにShineNowのこて先つけると微妙に長さが合わなくてしっかり固定できなかったり、装着したまま冷ますと固着して外せなくなったりと微妙に合わなかったんですよね、、それを考えると、無理にハンダ作業用とインサートナット用で使い分けなくても、どちらもPX-280で使っておけばいいのかも。まぁManeloadをインサートナット専用にするなら別に脱着できなくてもいいし、温度調整もそれほどシビアに感がなくていいので、付け替えの手間を思えば使い分けもメリットあるんですが。ちょっとその辺りは実際に運用しながら検討してみます。MakerWorkdなどにモデルがたくさんある、インサートナット専用スタンド(垂直にまっすぐナットを入れる工具)を作ってみるのもいいですが、置き場所がなぁ…

■Bento3Dで専用ボックスを作る

Maneloadのセットに付属のプラケースでは入らないし、ツメが折れたりもしてきてるので、ハンダ用品一式を入れる収納ボックスを用意しようと思い足しました。百均で物色してきても良かったんですが、せっかくなので前々から気になっていたBento3Dでジャストフィットなボックスを作ってみることに。Bento3Dはブラウザ上で簡単に仕切り付き、フタ付きの収納ボックスを設計してSTLファイルをダウンロードできるWebサービスで、3Dプリンターがあれば簡単に思い描いたボックスを出力することができます。

まず外形サイズはこんな感じ。本当は250mm取りたかったんですが、X1-cのビルドプレートに収まらなかったので縮小。PX-280はナナメにすれば入るという感じ。

せっかくなのでパーティションもつけてみました。

この設計を元に自動的に

  • 外箱
  • フタ
  • リッド(留め具)
  • 内部仕切りボックス

の4パーツのSTLファイルがダウンロードできるのでスライサーに読み込んで造形します。

内部仕切りボックス以外の3点はレイヤー高さ0.1mmが推奨設定でしたが、めちゃくちゃ時間がかかってしまうので、0.4mmノズル・0.12mm高で妥協。「お好きに」と書いてある内部仕切りボックスは久々に0.6mmノズルを使ってさらに大雑把に造形しています。所要時間とフィラメント量はこんな感じ。フタは文字を入れたのでその分増加しています。

フィラメント使用量所要時間
外箱172g5時間46分
フタ104g2時間38分
リッド(留め具)1.8g31分
内部仕切りボックス193g5時間21分
合計約470g約14時間

まぁまぁの大物プリントです。フィラメント使用量は約0.5kg=半スプールと考えると、原材料は1,000円弱というところでしょうか(主にELEGOO RAPID PLA+を使用)。

プリントパーツ以外のネジ類が必要です。

Amazonではねじは30本入り1,419円しかなく、平行ピンは売ってすらいません…

すでに大半の造形を終えていたので焦りましたが、どうにかモノタロウで発見。それぞれリンクしておきます。小計799円+送料500円でしたが、初回登録500円クーポンが適用できたので、税込み879円で購入できました。少し高いですが4,5回分はあるのでまぁヨシ。ネジはコーナンとかでもありそうだけど、平行ピンはどうかなぁ。今度行ったら探してみます。

実質の原価合計でいうと1,100円というところかな。百均で買うことを思えばかなり割高ですが、一度Bento3D使ってみたかったのでヨシ!

代行出力のご相談もお受けしています(とはいえ上記の値段にはなりませんが)。

仕上がり

使い道がなくスペースをとっているゴールドのフィラメントを消費しようとも思ったけど、さすがに派手すぎるのでワンポイントだけ使用。

■まとめ

安物の半田ごてManeloadが壊れたので、これを気に少し良いgoot PX-280を購入しました。デジタル温度表示で通電後みるみる温度が上がっていくのは非常にストレスなく使い始められます。耐熱キャップの存在や、電源切り忘れても自動でOFFになるなどの安全面でも安心感あります。それでいてHAKKOよりはお手頃だし、結果的にShineNowのインサートナット用こて先も流用できたので、非常に満足度の高い買い物になりました。

数年使ったManeloadより一回り大型化してしまった点だけが気になっていますが、総合点では明らかにメリットの方が大きいのでしっかり慣れていきたいと思います。

2025.7.9追記: 専用こて台も買ってしまった

PX-280が予想以上に気に入ったので、専用こて台まで買ってしましました。

PX-280専用というよりgoot製汎用ですが。

最近はスタンドはManelordの付属のものを使い、こて先クリーナーはHAKKOのワイヤータイプ(金だわしみたいなヤツ)の599Bを使ってました。が、ManeloadのスタンドだとPX-280はやや重くて不安定だったのと、ぼちぼち599Bの金だわし部分が寿命かなという感じだったので、これを気に買い換えることに。

最近は専らワイヤータイプのクリーナーでしたが、やはり水を含ませたスポンジも一長一短でしっかり使い分けた方が良さそうということで、探したところ、ちょうどgootの純正スタンドに両方ついたST27が。少しフットプリントは大きいですが、485gとしっかりとした重みがあって安定感あります。また半田ゴテを挿入する部分の角度が調整可能なのもヨサゲ。

実際にPX-280を置いてみると、さすがのピッタリ感。そして写真のように金属のループが引っかかって半田ゴテが持ち手側にひっくり返る心配もなさそう。総じて安心感が高いこて台だなという印象です。

角度調整はしっかりネジで締め付けて固定する方式なので、こまめに調整するというよりは固定でガッチリ角度を決める想定なのかな?作業場に出しっぱなしな人向けという感じ。自分みたいに使う時だけデスクの空きスペースで作業するという場合は、都度都度角度調整したくなるかも?まぁでもネジの締め具合次第でいい感じの固さにもできるかな?

Vブレーキ車用Sesameサイクル2アダプタ Ver.5

拙作のSesameサイクル2を取り付けるアダプタをPanasonicハリヤ以外のVブレーキ搭載自転車に使いたいというお声をいただきまして、またまた調整してみました。

前回までのあらすじ

今回Ver.4を機に、あらためてVブレーキ汎用モデルとして準備していきたいと思います。

2025.5.11追記:

以下の改良を加えてVer.5になりました。

  • U字のフレーム内部にリブ構造(支柱と空洞)をつけて構造的に強化を図った
  • 6角ナットの穴サイズを最適化
  • 底面の僅かな傾斜を削除

■あらためて仕組みを解説

過去記事であんまり設計意図を解説してなかったと思うので改めて。

まず外観はこんな形をしています。

下側が車体にVブレーキと一緒に共締め固定するための穴です。多少の幅の違いは調整ができるよう横長になっています。

中段の出っ張ったブロックがSesameサイクル2が載っかるところで、Sesameサイクル2と共締めするためにボルト穴があります。

裏返すと、こんな感じで六角ナットを挿入できるようになっています。

下側のVブレーキとともに固定するところは裏側にほんの僅かに傾斜がついています。ほとんど意味がなさそうで、造形面が荒れるだけなのでVer.5からこの傾斜は無くしました。

これによってVブレーキと完全に並行ではなく少し上側が浮いた感じでつく形になります。

イラストで説明するとこんな感じ。

なんとなくSesameサイクル2も車軸に向かって真っ直ぐにしたいなと思ってアダプタで角度をつけるようにしています(タイヤに干渉さえしなければ必須ではないと思いますが、見た目的なこだわりで)。

■汎用化に向けての課題

正直世の中のVブレーキ取付位置がどういう基準で設計されていて、車種によってどういうバラ付きがあるのかは把握できていません。ただ様々な車種に対応させるにあたって大きく2つの調整要素があるかなと思っています。

1. Sesameサイクル2受けブロックの位置、角度

まずはSesameサイクル2がつく高さです。いままで自分のPanasonicハリヤ2016年モデルにあわせて作った位置を基準に、ハリヤ2017年モデルの方は2cm、GIANT ESCAPE MINIの方は1cm下げてほしいという要望がありました。GIANT ESCAPE MINIでは結局オリジナル位置で良かったそうです。

どうも車種によってここの位置はまちまちになりそうです。こちらの記事によると、Vブレーキのアームは107mm前後のものと90mm程度のコンパクトVブレーキというのがあるそうで、2cm弱の差があるのも納得という感じです(もう少しデータが集まればこの2パターンに集約できる?)。

そのため現状では一旦写真のような目盛り付きバラモデルをお送りして、マッチングをとってもらうというステップを基本にしています。

Sesameサイクル2をつける土台を別パーツ化し、目盛りを入れた位置確認モデル
ハリヤ2016年モデルを基準位置(±0)としてオフセット値を測る

これまでのところこの位置調整で無事取り付けできているようですが、もしかすると今後、背面やブロック上面の角度を更に調整する必要が出てくる可能性はあるかもと思っています。

2.造形素材

屋外で使うものなので、夏の日差しで劣化したり変形したりといったリスクが高いです。3Dプリントで最も一般的でコストも安いPLAという材料は60℃くらいで反ったりする可能性があります(特に板状のもの、荷重がかかっている状態)。本モデルは割と当てはまると思います。また色が黒だと太陽熱を吸収しやすいので更に温度が上がりやすいです。

次にメジャーなのがPETGです。PLAよりは衝撃に強いです(単純に固いのはPLAですが、PETGの方が衝撃を吸収できる靱性が高い)。こちらは70℃くらいまで大丈夫な可能性があります。白系の色ならもしかすると耐えられるかも知れません(未検証)。社外品で色々安いのもありますが、ウチでは今のところ有償頒布するものにはBambuのPETG-HFを使うことにしていて、だいたい白黒グレー他大抵は在庫があります。

それより耐熱性が高い素材だとABSやASAというのがあります。ABSは有名で材料単価も割と安いんですが、造形に刺激臭が出るので、当方では今のところ避けています。ASAはちょっとお高いですが100℃くらいまで平気だと言われています。ウチに現時点では黒のみ在庫がありますが、今後継続的に確保するかは微妙です。ウチでは造形面が荒れやすく、見た目としてはPETGの方が綺麗に出来るので使いどころが悩ましいんですよね…

さらに少し前に炭素繊維を練り込んで強化したASA-CFというのも登場していて、こちらの方が造形面が綺麗になるということもあり、次に買うならこれかなぁとも思っています。→買いました

コスト比較でいうと、Bambu Storeで1kgスプールが

  • PETG-HF: ¥3,400(補充なら¥2,800)
  • ASA: ¥5,080
  • ASA-CF: ¥7,180

といった感じ。PLAやPETG-HFだとスプール(巻き芯)が含まれない補充用パッケージもあって安いんですが、ASA系はそれもないので実質倍くらいのコストになります。1つのアダプタを作るのに1kgもいらないんですが、フィラメントは湿気を吸って劣化が進むので、あまり使わない材料やカラーを在庫するのはリスクだったりもします。あとASA系はあまりセール対象になってるのを見ない…

ASA-CFで納品した先で破損があったので、内部に支柱(リブ)を入れて構造的な強化を図ってみました。3Dプリントは通常内部は材料と時間の節約のために完全なベタ埋めではなくインフィルという編み目状の充填物で埋めることが多いです。設定で100%にすることもできるのですが、構造的には空洞の方が強い(円柱より丸パイプが強いのと同じ)ので、支柱と空洞の組み合わせにしてみた次第です。黒い部分も完全な空洞ではなくインフィルが20%くらいの密度で入ってはいますが。また応力が集中しづらいようにフィレット(角丸)を極力追加しています。

結果としてちょっと本気で折ろうとしても折れないくらいにはなったと思います。特にSesameサイクルを取り付けるブロックの近辺は素手では無理な気がしています(両端をもってヒネるようにすればU字の真ん中は折れるかも知れません)。

そんなこんなで、こちらのSesameサイクル2アダプタについては他の頒布品より少しお高い価格を設定させていただいています。白系でよければPETG-HFで製作して3,500円+送料+消費税。黒をご希望ならその時の在庫も加味してPETG/ASA系かでご相談とさせてください。ボルト、ナットなどの付属品も含んだ価格です。また紫外線ダメージを避けるためにUVカットスプレーを吹きかけたり、必要に応じてサンドペーパーで磨いたりもするので、フィラメント原価だけで済んではいないことをご承知おきいただければと思います。

こちらでも何パターンか造形して夏を超えられるか検証してみようと思っていますが、全てを実際に自転車に取り付けてSesameサイクル2の重さをかけた状態で横並び検証はできないので、やはり実際のところは保証が難しいです。実地データも欲しいので、「1年以外に変形や破損があったら無償でもう1点、または差額で材料アップグレード」みたいな形でどうかなとも思ったり。

3.Touchホルダーの後付け化

従来、指紋センサーのSesameタッチをとりつけるホルダー部分は造型時に有無を選択いただいていました。今回それを別パーツにして後付けできるようにしてみました。

これは、後日Sesameタッチをつけたい!と思った場合にまるごと作り直さなくても、後からホルダー部分だけ追加できるという点以外にもメリットがあります。

3Dプリンターはご存じの通り、樹脂の層を重ねて縄文式土器のように作ります。この層の境目のところが剥がれやすく、本アダプタを水平に寝かせて造形した場合、Sesameタッチを上に引っ張る方向の力に対してとても弱くなってしまう課題がありました。別パーツにすることでホルダー部分だけ垂直に立てて造型し強度を増すことができるようになります。またSesameタッチのサイクルホルダーをスライド挿入した時にロックする爪についても別体で作る必要なくしっかりとした強度を出せるようになります。

アダプター本体とタッチホルダーは強力な両面テープや瞬間接着剤で充分付くかなと思っていますが、タッチが落ちて紛失ということになるとマズいのでもしかすると将来的にボルト締めなど別の方法も採り入れるかも知れません。

ちなみに、通常はSesameタッチはハンドルバーにつけることが多かろうと思います。公式にも自転車用タッチホルダーなるものがあります。ただ私が乗っているハリヤ2016年モデルはハンドルバーにテーパー(傾斜角度)がついて円錐状になっていて、このホルダーのベルトで固定できなかったという経緯があって、このアダプタ上にSesameタッチもつけちゃえ、となっています。ケガの功名、これはこれで解錠と施錠が同じ後輪ブレーキ周辺でできるので、直観的ではあるかなと自負しています。「たしかにこっちにある方が使いやすそう!」と共感いただける方、そもそもハンドルバーに取り付けできなかった方はご相談いただければと思います。なおアダプター上にとりつける場合でも純正の自転車用タッチホルダーは必要になりますのでご了承ください。

4. ボルト&ナットについて

基本的に最適なものを添付していますが、以下個人的メモです。

M5のボルトで長さは3.5mmのこちらを使用。本体を黒で造形することが多いので黒のものを使用。サビに強いと書かれていますが、割とすぐ茶色くなる印象。可能なら施工後にさび止めスプレーをしておくと良いかも。

次にナットですが、自転車なので振動が加わって締め付けが緩まないかという懸念があります。当初、こちらのナイロン部品による緩み止めのついたナットを購入してみたのですが、あまりにキツくて手締めでは最後まで締められませんでした。仮に工具でガチガチに締められたとしても、メンテなどで取り外すことができなくなるのはやはり問題です。

ということで通常の金属オンリーのM5ナットに緩み止め剤を塗布することを検討しました。こちらのロックタイトの低強度タイプが

  • M6以下の太さのネジ用
  • 工具を使えば外せる程度の固着度合い

で条件に合うと思って購入。

ただし説明書だと塗ってすぐ締めるような書き方がされており、よく塗布済みの青いアレみたいな使い方(塗って送る)で大丈夫なのか確証がもてず使用は保留しています。購入者の方にご自身で手配いただいて塗るのは推奨しています。

実際に緩んで滑落したという経験はないですが、ウチはあまり自転車に乗る頻度が高くないので、毎日のように乗られる方には気にしていただいた方がいいかなと思っています。

■まとめ

まだまだ発注をいただくたびに色々調整、改良を加えている本品ですが、なんとかVブレーキ車にもSesameサイクル2をつけたい!という方、多少の試行錯誤につきあっても良いという方はご相談いただければと思います。

Panasonic食洗機NP-TZ300のH21エラーを解消する

我が家のPanasonic製食洗機NP-TZ300はちょくちょく(半年に一回くらい?)H21エラーを出して動かなくなります。これは水位センサーが水や泡の溢れを検出して、筐体外にこぼさないよう安全装置が働いている状態です。原因としては

  • 食洗機用ではない洗剤を使ったり混入させることで以上に泡立ちしてしまった
  • センサー自体が故障して誤検知した

などが考えられ、マニュアルに記載された対処としては、

  • 水栓を締め電源を抜いて30分放置
  • それで治れば水位以上、治らなければ故障

というシンプルなもの。しかし経験上、30分では治らず、かずセンサー故障でもない、というケースがあります。

要は水位センサー(2つの電極がショートしていれば濡れている判定)周りがなんらかの理由で濡れているとおこるわけですが、30分では乾かないという感じ。一晩とか放置すればワンチャン乾いて治る可能性もありますが、今回はもう少し積極的にセンサー周りを掃除して乾かす方法を解説してみたいと思います。

我が家のモデルはNP-TZ300ですが、他のTZシリーズや他シリーズでもおおまかな構造は似ていて参考にしていただける可能性はあるかと思います。

なお正規の修理方法ではないので、チャレンジは自己責任でお願い致します。試した結果については当方では関知いたしません。

■使用ツール

プラスドライバーだけあれば分解は可能。結構ネジが固いので太くてしっかりしたものがオススメです。今回私は愛用のこちらの電動ドライバーを使いました。これでもモーターの力だけでは回せず、最初の緩めるところは人力が必要です。

下ドアも外すときは長めのものがあると良いです。

あとは水位センサーの電極を掃除するのにいらない歯ブラシとか水分を拭き取るキッチンペーパーかなにかがあれば良いです。

外したネジ4~6本をなくさないようマグネットトレイなどあれば完璧。

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■電源を抜く

感電などを防止するため、作業前に必ずコンセントを抜き、できればしばらく放置してからの方が良いと思います。

■対象部位の確認

水位センサー自体は本体下側から差し込んであるのですが、そのフタが庫内側にあります。フロントドアを開けて下側ドアのすぐ内側、左右中央あたりを覗き込むと、赤丸で囲った薄いグレーの部品が半分くらい見えると思います。これが水栓サーのフタです。庫内で水が撥ねるくらいではセンサーを濡らさず、後で見えますが前面側から水が回り込むように入ると検知されるようになっているんだと思われます。

最終的にはこのフタを外して中に水や汚れを除去するわけですが、残念ながらこちらからフタだけを外すことはできません。ここでは「コイツを外すのがゴール」という理解だけしておきます。

■フロントドアを外す

慣れればフロントパネルをつけたままでも作業可能だとは思いますが、初回は構造の理解も兼ねてフロントドアを外した方が後の作業が楽になると思います。それも上下2枚とも外すのが一番楽ですが、今回はバランスを考えて上だけ外してチャレンジしてみます。外し方は同じなので、必要であれば下ドアも外してみてください。ただし下ドアにはタッチパネルのためのケーブルがつながっているので、断線させないよう、外した後で強く引っ張ったりしないよう注意してください。

フロントドアは左右のアームにネジが1本ずつついています(赤丸)。ドアを落下させないよう片手で押さえつつ、このネジを左右とも外します。

もし下ドアを外す場合でも、上ドアを先に外すのが良いです。上ドアのアームの穴に長めのドライバーを通して下ドアのネジを回すのがオススメ。

上側のドアを外した状態がこちら。水位センサーフタがだいぶ見えました。

この状態だとスプリングで下ドアが勢いよく閉まることがあるので注意してください。

この状態で一旦ドアをそっと閉じておきます。完全には閉まらないので無理にロックするまで押し込む必要はありません。

■フロント下側パネルを外す

すぎに水位センサーに下側からアクセスするため、ドアの下にあるフロントパネルを外します。

この外し方が言葉では説明が難しいのですが、下の写真の赤丸の位置らへんに切り欠きがありますので、指を入れて手前に軽く引き出します①。その後でパネル全体を下にズラしていくと外れます②。

初回は特にガッチリはまっていて固いと思うので根気よくかつ割らないよう慎重に作業してください。我が家は既に何度も外しているせいか、右は割とすぐ外れるんですが、左が固くて①すら難しいです。右側を先に外して少しずつ左も剥がしていく感じでやっています。

参考に外れた後のパネルの裏側はこんな感じ。切り欠きの位置と、爪の構造、向きを把握して臨んでください。

外れた状態がこちら。ロゴ/型番の辺りを矢印の方向から覗き込むと水位センサーが見えます。

■水位センサーを外して清掃&乾燥

下から逆さまに覗き込んだ様子がこちら。両側にネジがついていますので、断線に気をつけて外していきます。手探りで難しければ下に手鏡でも置いてやるといいかも知れません。

ちなみにドアと共通のネジだと思うので混ざっても平気なはず。

外れたセンサーがこちら。真ん中に針(電極)が2本出ています。これが水分でショートするとH21エラーになるということだと思います。針を折ったりコードをちぎってしまわないよう扱いに注意しつつ、歯ブラシで汚れを除去し、キッチンペーパーなどでしっかり水気を拭き取っておきます。コンセントが抜いてあれば水洗いは平気だと思います。

ここで再度ドアをあけると、フタが外れていると思うので、フタもケース側も同様に掃除して乾かします。

フタを改めて観察するとフロント側左右に切り欠きがあります。赤矢印の方から水が回り込むほど水位が上がると電極まで到達してショートする、という仕組みなんでしょう。わかってしまえば単純ですね。できればこのフタだけを上側からパチンと脱着できれば簡単に清掃/乾燥できて楽なんですが。いっそ3Dプリンターで改良パーツ作ってみる?

■外したドア/パネルを戻す

最後に外したドアと下部パネルを戻します。

ドアを戻す時は、赤丸部分にアームの先端を先に差し込んでからネジ部分をペタっとあわせる感じで進めると楽です。先端がしっかり刺さってないとネジ穴の位置もあいません。

上ドアは割と楽につくんですが、下ドアはなぜかなかなかはまりませんでした。それもあって2回目からは上ドアだけ外すようにしています。結局のところ、ドアの脱着か、その後のセンサーとフタの脱着のどちらで苦労するか、という話です。慣れればドアは上下ともそのままで水位センサーとフタの脱着も不可能ではないと思いますが、フタに手が届くくらいドアを半端に開けつつ、下パネル側からセンサーをネジ止めする、というのは結構大変だと思います。特に慣れないうちは一旦ドアを外す方がトータルではやりやすいんじゃないかなと思います。

■まとめ

マニュアル通りコンセントを抜いて30分放置しても治らない、でも故障ではない、というケースがあり得ます。それは上で見てきたフタの内部に水分や汚れが溜まってしまって自然乾燥では乾ききらない場合です。サポート呼んでも「清掃で治りました」だと損した気持ちになるので、この手のDIYに自身がある人はチャレンジしてみてもいいのかなと思います。

予防としては

  • 食洗機用ではない洗剤を使わない
  • 水位が溢れないよう排水経路を綺麗に保つ

とかになりますが、当然我が家でもそれは家族共々留意しています。それでも弾みかなにかでフタの中に水分が入り込んでしばらく乾かない、という状況が定期的に起きるわけなので、都度都度お金払ってサポートを呼ぶのは避けたいところ。対策部品とかがあって交換してもらえるとかなら別ですが…

■宣伝

このTZ300のドアを開くのに、タッチセンサーの長押しがやってらんない、という短気な家族のために、ドアサイドにある緊急用物理ボタンを拡張して手のひらやグーパンで即座に開けるようにする3Dプリントパーツを作りました。

[3Dプリント] Panasonic TZ系食洗機の開ボタンを押しやすくするハック

また、付属の調整脚でカバーしきれない段差を埋めるオリジナルの互換品も作っています。

[3Dプリント] 食洗機Panasonic NP-TZ300の調整脚(ゴム脚)をカスタム