BambuLab X1-Carbonで使ったフィラメントの使用感メモ(随時追記)

X1-Carbon Combo(以下X1c)で使ったフィラメントも多岐に渡ってきたので、簡単な評価を記録しておき、今後の再購入是非の目安にしようと思います。一部は前機種のMagician X時代に買ったもので少し劣化が始まっていた可能性のあるものもあります。

にわかの肌感になりますが、2024年春時点で、1.75mmのPLAフィラメント1kgスプールが、

  1. Bambu純正が頂点で4.5千円
  2. OVERTUREやPolymaker、eSUNなどそこそこブランド感のある中級ランクが2,3千円台。他メーカーの純正品という位置づけなのも多く、総じて悪くはないはず。
  3. いかにも中華製激安といったその他のブランドが2千円未満

くらいのランク感があるように思います。綺麗、精度高く出したい本番用と、ざっとサイズの検証をするプロトタイプや見えないところで治具として使うもの用など使い分けをしていきたいなと思っています。

あとBambu Studioにプロファイルがない社外フィラメントを買った時、製品に記載されているエクストルーダー温度やベッド温度を元にカスタムプロファイルを作ったりしてましたが、どうもBambuプロファイルの中から近いのを選んで使う方がトラブルが少ない気がしてきてます。そもそも設定できるパラメーターの全てが記載されているわけではないので、それくらいなら入念に設定された純正プロファイルの方がX1cにマッチしてるのかも知れません。

■Bambu Lab純正

付属も含め、PLAベーシック、PLAマット、PLAメタル、PETGベーシック、PLA用サポートなど使いましたが、基本的に品質も良くトラブルも少ないです。高いだけある。カラバリも多いしできれば純正だけ使っていきたいですが、やはり価格差がバカにならないのと、公式ストアでかかる送料や納期の長さ(品切れも多い)も無視できないデメリットです。PLAメタルが切れかけてすぐに補充したかったのに何週間も品切れのままだった、なんてこともあり、コスパも含めて大量に使うものはすぐにAmazonで買えるブランドの方がいいなぁと思います。逆にメタルなどオリジナリティの高いカラーは純正かな。スプール無しの選択肢をもっと増やしてほしいものです。

2024.8.12追記: ASA

屋外や車内で使うもののために、耐熱、耐紫外線性能が高いASAを買ってみました。心配されていた刺激臭(ABSより抑えられているらしい)は、確かに独特の匂いはしますが耐えられないほどではないかなと思います。造形中はもとより造形品自体からもしばらくは匂いますが2,3日放置しておけば完全に無臭になるようです。

気になっているのはトップ面にアイロンをかけた時の荒れが気になっています。

左右に往復するよう形でアイロンがけしていますが、赤線で囲んだように余剰マテリアルを引き摺って両側に押し込んで整地しているような跡ができてしまいます。アイロン時の押し出し量をゼロにしたり速度を落としたりしてみましたがあまり改善になってない感じ。特に速度は逆効果っぽい。アイロンパターンを直線上から円形にすると解消しますが、それはそれで不自然なパターンができてしまうので、本当に円形のトップ面以外では使いづらいです。今のところトップ面の綺麗さを出したい時はサンドペーパーで磨いてクリアを拭くしかないなという感じ。

■OVERTURE

前機種も含めかなり初期から使っているブランドです。一部のフィラメントはBambu Studioにプロファイルも用意されているので安心材料です。全体的にいい感じの色味が多く、激安品ではないがそこそこのネームバリューがある買いやすいブランド。特に最初に買ったマットのダークオレンジがとても気に入っていたのに今は廃盤になってしまったのが残念。

段ボールスプールなので最初はAMSで上手く巻き取りができなくてトラブルもありましたが、PLAリングを経てビニールテープでいいやとなってだいぶ改善。それでもまだ若干AMSとの相性が悪い印象。絡んで造形が停止していることもしばしば。良い代替ブランドがあれば変えたいけど、結局色や価格で選ぶとなぜか選んでしまいがち。

■Kexelled

MagicianX時代にシルクPLAを買いました(廃盤)。1,500円くらいとお買い得で、スプールも樹脂でそんなに苦労した覚えはありません。良い色、タイプがあればまた買ってもいいかな。

■TIMMORY

最初にPETG-CFを購入。スプールは樹脂。おおむね悪くないし、カケルの動画だったかのPLA比較でもバランスの良い評価だったのでその後PETG(未使用)PLA(未使用)、PLA-CFと買いました。きちんと集計してないですが肌感覚としては造形も綺麗でコスパは高いイメージ。

このカーボンブルーのPLA-CFはつや消しでシブい青で良き。ただ何度かAMSで絡んで、諦めて外部ホルダーから使ったことがあります。何が違うんでしょうね?「CFは経路内で折れやすいから注意な」って毎回警告メッセージでるのも似た理由ですかね(実際に折れてたことはないけど)。注意しろって警告でても具体的にどうしろとは書いてないという…TIMMORYの問題というよりPLA-CFの危うさなのかも知れません。

透明PETG-Ecoもカラバリが多くてコスパもヨサゲ。透明買ってみたんですがこちらもまだ開封待ち。

名前なんて読むんだろう。ティンモリー?

■GratKit

サイズ確認用のプロトとかをガシガシ造形するのにとにかく安いPLAフィラメントを見つけておこうと思い購入。なんと1kgで1,329円(当時)。

しかしさすがに激安すぎた。AMSで使うとめちゃめちゃ絡んで停止します。現在は諦めて外部配給のみに。なんか造型物のサイズ精度も微妙に悪いようなイメージ。

最近サポートフィラメントを多用するようになってきてるので、AMSで使えないもは厳しい。次はないかな?って思ってます。

あと細かいですが、スプールにフィラメント先端を留めておく穴が少ない。多くのメーカーは上下左右の4組ですが、これは上下2組のみでした。

■ELEGOO(未使用)

GratKitが使えなそうとなって次に買ったのがこちらのPLAプラス。千円台に比べると価格インパクトはまりますが、印刷速度600mm/sまで対応ということで設計段階の試行錯誤にピッタリかなと。GratKitを使い終わったら以降する予定。これに限らず全体にX1cのような高速機の場合、フィラメントも高速対応を謳うものを買ったり、温度を高めにして造形した方が良いのかもと思い始めています。

そしてまだ使ってない状態ながら、2スプールセットがセールで更に安かったので同じPLAプラスで、よく使うホワイトも買ってしまいました。白は純正のマットホワイトがとても好みなのでスプール無しのリフィルを買ってこうとも思ってたんですが半額近かったのでつい…見た目ニュートラルな悪くない色味ですが造形したらどうだったかは追々。

2024.8.12追記

ようやくGratKitを使い切ったのでこちらを使ってみました。ELEGOOはBambu StudioにプリセットがないのでとりあえずBambuのPLA Basicの設定で使っていますが順調にAMSでも使えています。600mm/s対応を活かすなら専用設定を作って試してみたほうがいいんですが、いまのところBambu設定で満足しています。グレーの色味はちょっと安っぽいネズミ色でGratKitの方が好みだったかな。次は別の色にすると思います。

■PolyMaker

これも一部、というか割と多くのプロファイルがBambu Studioに入っているブランド。一説ではBambuフィラメントのOEM供給元という話も。

同居人にサクラ(薄ピンク)色が欲しいと言われ、純正が高いのでこれを買いました。

段ボールスプールですがビニールテープで順調に使えてます。結構使いましたが、たぶん絡んで止まったこともないんじゃないかな?ただGratKit同様、スプールにフィラメント先端を挿して止めておく穴が少ない(上下2組のみ)のが難点かなと。

また未使用ですがPLA用サポートフィラメントもここのを買いました。純正が500gに対しこちらは750gとちょい多めなので、少しだけコスパ良さそう。レビューに「純正プロファイルで問題なく造形できた」というのがあったので買ってみました。

それはそうとサポートフィラメントが白いと白い造形フィラメントに使った時に剥がすべきところが見極めにくいので、もっと使わなそうな色で出してくれないですかね。水色とか。

■eSUN(未使用)

工業用など特殊な性質のフィラメントのラインナップが豊富な印象。自分もPVA(水溶性フィラメント)を1スプール買ってあります。キートップを作る時に、MXステムの十字穴にサポートが詰まって除去に苦労したので、こういう時に使うといいのかなと。

■uxcell

とりあえず少量のTPUがあったのでお試しによいかと購入。はじめてなので良し悪しはなんともですが、一応使えてます。もともとTPUはAMS未対応なので焦点は仕上がり品質になるのかな。一晩感想したらちょっと綺麗になりましたが、やはり白くなったり糸引いたりはある程度します。

フィラメント専業メーカーではない(ネジとかマグネットとかよく売ってる印象)ので、積極的に選ぶ理由はあんまりなさそうだけど、こうして0.25kgとか少量スプールを出してくれてるのは有り難いかも。

■少量多カラー欲しい時の250g巻き

SIMAX3Dというブランドで250g巻のをいくつか買いました。レアな色がちょっとだけほしいという時に重宝してましたが、スプール径が小さくそのままではAMSと相性が悪かったので、拡張スプールのモデルを拾ってきて造形し、とりつけてやったりして使いました。元のスプールのまま上からとりつけるものですが、確かどこかの250gスプールは小さすぎてこれでは使えなかったのもあった気が。フィラメント自体の品質は普通かな。表記をみると3Dプリンターというより3Dペンで使う用の製品だったっぽいです。

今ざっとみると単品の250gはあまり売ってなさそう。4色セットで3,080円なんてのはありました。マルチカラー造形でちょっとだけこの色が欲しい!なんて時にはよさそう。未購入品ですがメモとして。

Sesame Remote着弾。3Dプリントで壁紙に非破壊装着

Candy House(セサミ)の新製品、Remoteが発表になり配信イベント当日に予約してあったのが到着しましたので取り付け手みました。

この製品は文字通りセサミスマートロックの施錠・解錠をワンプッシュで行うリモコンです。電池式の完全無線接続なので電波の到達範囲ならどこにでも取り付けが可能です。例によって980円(税・送料別)とお手頃価格。思わず実家用も含め2つゲットしてしまいました。なおキーホルダーサイズのRemote nanoも同時発表されています。Qrioの時はキーホルダー型リモコンを欲しがった同居人でしたが、Sesame Touchにしてから(指紋認識率は悪いとボヤきつつも)そこまで必要性を感じていないようなので見送りました。

本品のつかいどころですが、Sesame touchシリーズのような認証機能はなく、スマホも介さず直接解錠・施錠できてしまうので、当然屋内設置が想定されます。例えばドアホン端末の隣に設置してお客さんが来た時にサっとあけるとか便利そう。でもまぁウチは人を上げることもないので、Sesame本体の直近である玄関ドア脇に取り付けました。Sesameを直接ひねればえぇやんけ、というところですが、実際に比べて見るとやはりボタンひとつで開け閉めできる方が楽です。この手の商品にありがちなタイムラグも全くないので、「回した方が速い」感は皆無です。また我が家のドアは360度以上回転する特殊なサムターンなため、結構回す角度が大きかったり、いまだにどっちに回せば解錠だっけ?みたいなところがしっくりきておらず、ボタンで済む恩恵は一般的なサムターンより大きいってのもあると思います。

■電池ブタなど従来製品の反省が活かされている

昨年発売された指紋センサー付きのリモコン、Sesame Touchは初期ロットでは電池ブタを兼ねている裏面(ネジ止め)を直接壁に両面テープ止めする構造で、電池交換やフリーズの度に両面テープを剥がすという鬼畜仕様でした。

しかし先日追加購入したロットでは裏蓋はスライド式になり、電池交換も楽になりました(フリーズもファームウェア更新で収まったぽい)。ただ割とゆるゆるで指をタッチする勢いが余ってTouch本体が滑って持ち上がってしまう問題は残っています。

こちらのRemoteも同様に裏蓋スライド式に最初からなっています。またボタンが大きい、重量がある、ただ押すだけ、というのもあるんでしょうが、スライドが滑って持ち上がってしまうということも今のところありません。スライドの固さが更に最適化されている印象です。室内側なので外してもってかれるリスクもないので簡単に脱着できる方が合理的です(Touchは若干盗難リスクは上がった?)。

なお電池はCR2450というやや大きめのコイン電池で、面白いことに3つまで入ります。

パナソニック コイン型 リチウム電池 CR2450 3個セット

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1個で約1年もつということで、最初から3個入れておけば3年程度電池交換不要になります。予約時点ではなかったんですが現在は3個付属のものも選べるようです(ただし納期が長い)。

ここんとこ、

  • 360度式サムターンに対応といいつつも3から特に違いが感じられなかったSesame5
  • 裏蓋が直接接着式だった初期Touch(改善済み)
  • ドア開閉状態がみたいだけだったのにオートロック機能強制だったオープンセンサー(改善済み?)
  • Vブレーキ車につかずに苦労したサイクル2
  • ハンドル径にあわなかったTouchホルダー

となにかしらガッカリポイントがあった同社製品の中では、珍しく初手から不満のない製品だったなと思います。

■壁に両面テープ止めしたくなかったのでハック

賃貸の我が家では壁紙に両面テープ止めをしてしまうとマズので一工夫しました。

うっかり写真を撮り忘れたんですが、こういうプレートを3Dプリンターで作成。

サイズは本体の外形ピッタリに調整

このプレートを石膏ボードピンで壁に固定し、この上に付属両面テープで裏蓋を接着しました。これで除去後はピンの穴だけしか残らないので、どうにでも誤魔化しが効きます。こういうの公式オプションであれば嬉しい人は結構いるんじゃないでしょうかね。なんなら裏蓋にピン用の穴が空いてるだけでもいいような気がします。

■なんだかいつも3Dプリンターでカスタムしてる気がするけどそれもまた楽し

なんだかSesame製品は買う度に3Dプリンターで治具を作ってる気がしますw。楽しいからいいんですが、せっかくなので未掲載分も含めてまとめてみよう。

Sesame本体用回転リミッターと取り付けプレート

うちのドアは木製でちょっと特殊なサムターンがついています。

見た目は普通ですが360度以上回転します。実際にロックボルトが動く範囲はもっと狭いのですが無駄に空転する感じ。これがSesame3でも5でも正しく回転位置設定ができず、サムターン自体が回転する範囲を限定するためのストッパーを作りました。写真でわかりにくいですが本体の下についているのがそれです。

また賃貸の木製ドアに粘着テープで固定したくなかったので写真では木の板をサムターンに共締めしてますが、最近これもちゃんと3Dプリンターで専用プレートを作り、もうちょい見た目マシになりましたw。

いちどサムターンのベースプレートを外してドアとの間に挟む構造で、ドアに対してネジも両面テープも使わずに固定できます。

まぁこの2つは我が家のかなり特殊なドアにあわせたもので汎用性はほぼないでしょう。万一欲しい方がいたらご連絡ください。

Vブレーキのスポーツ電動自転車ハリヤ対応

製品名に「ママチャリ」とわざわざついている意味をよく考えずにサイクル2は自分の自転車にはつきませんでした。汎用品の鍵も普通につけられていたので、てっきり簡単に交換できると思ってたんですが。そこでこれまた3Dプリントした治具で解決したのがこちらの記事。

また自転車にも指紋センサーのTouchをつけようとハンドル用のホルダーを買って見るも径(太さ)があわず撃沈。結局上記の固定治具と一体化させてとりつけました。

Sesame製品は安いし電子部品的なところは比較的信頼性が高いので、新製品が出たらとりあえず買って、外形的な不満点、自前環境に沿えない点は自分でカスタムしていく、という付き合い方が楽しいなと思っています。

Keychron K7の長すぎるスペースキーを3Dプリントで改造

先日購入して、スペースキー長すぎ(英数、かなキーを押すのに親指を深く曲げなければならない)問題を指摘しました。

(リンク先はUS配列です。キー配列、LED色、軸の違いにご注意ください)

本記事はそれを改善すべく3Dプリンターでオリジナルキートップを作ってみた、というものです。

■普段使いのMX Mechanicalを観察

自宅の作業部屋でメインのWindows機とMacで使っているMX Mechanical(JIS配列)を眺めてみます。

英数(無変換)キーの右端はCキーの真ん中くらい、かな(変換)キーはMキーに少しかかるくらいです。特にこれまで違和感を抱いたことはなかったので、これくらいであれば問題ないと思われ、これを目標にしてみたいと思います。

あとスペースキーのテカりをみると、基本的に右手で右寄りを叩いているみたいですね(^^)。

■補助ステムが問題だった

いきなり完成体も見せてしまいますが、英数、スペース、かなキーを外したところがこちら。それぞれのキーの下の赤軸キースイッチと、スペースキーの両端部分には長いスペースキーをまっすぐに押し込めるよう補助的なダミーのステム(正式な名前がわからないので本記事では便宜上「補助ステム」と呼んでおきます)があります。

さきほど見た理想位置でいうと、黒い補助ステムまでカバーするような幅の英数&かなキーを作ればよさげということになりますが、これがうまくいきませんでした。まずこの黒ステム同士は裏側でつながっており、片方を押すと反対側もへっこむ構造になっていたのです。スペースバーが綺麗に傾かずに押せるようにするためのものなんでしょうが、今回は裏目に出ます。一応そういうスイッチを作って装着してみて、反対側の補助ステムまでへっこむものの、そちら側の赤軸スイッチまではぎりぎり押されないくらいの傾きで済みました。多少見た目や手触りに違和感はでますが、まぁ動作としてはギリギリ許容範囲。しかしさらにもうひとつ問題が。両端の支えを失ったスペースバーがまっすぐ押せないのです。さきほどみたように自分はスペースキーを右寄りで叩きます。そうすると徐々に左側が浮いてきて、十回も叩けば赤軸ステムに差し込んであるだけのキーがポロっと外れてしまうのです。代わりにベースプレート(あるいはキー裏)に張り付けられるようなダミーステムでもあればいいんですが、単なる高さ固定のブロックとかではダメそう。

ということで写真の「Mod」のように、スペースキーがギリギリ補助ステムにのっかる幅に縮め、それに接触しないギリギリまで英数、かなキーを伸長する、というところで妥協。キー同士の感覚も他よりもかなり狭くなっています。英数カナキーもステムに対して片側が伸び、そこばかりを押す形になりますが、一応外れてしまうことなく使えています。

MX Mechanicalと比べてみると、かなキー側はむしろ大きく内側に張り出していて十分な感じ。英数キーはまだまだ足りてないですが、デフォルト状態よりはいくぶんマシという感じです。英数モードに切り替えるつもりでスペースおして空白文字が入ってしまった、ということはほぼなくなりましたが、しばらくタイプしていると若干左手首に痛みを感じる、といったところです。

■見た目を綺麗にしたい

まずキー上の印字ですが、スライサー上でプレビューしてみた感じ、0.2mmノズルを使っても1mmを切るような細い線はきれいに造形されないぽいことがわかり、一旦断念しました。シールで貼るとかも考えましたが、かなと英数の2キーで特に間違えることもないので、自分で使う分にはまぁなしでいっかと。

面のきれいさについては、造形の向きなども試行錯誤しました。表面に傾斜をつけているので、表面が滑らかになるように水平をとろうとするとステムを斜めに造形することになり精度が落ちて刺さらなくなりがち。ステム部分だけ別造形して接着剤でくっつけることも試したんですが、なかなかうまくまっすぐにつかなかったり。やはりこのサイズの造形物だと綺麗さと精度を両立させるのは難しいですね。光造形方式の3Dプリンターならワンチャンあるかもですが。

最終的に、スペースキーは表面が水平になるように(ステムはやや斜める)、英数、かなキーは垂直に立てて造形しました。きれいにサポートがはがれるようにサポート専用フィラメントも活用(これめっちゃ便利なのでおいおい別記事にしたいと思います)。

とりあえずサンドペーパーとリューターで表面を滑らかにしたのが写真の状態。ちょっとしらっちゃけてしまっています。積層痕も多少残っているので、本当はプラサフを噴いて塗装までしたいところです。ただたまたま在庫していたグレーの安物フィラメントの色がいい感じにKeychronのもともとのキーキャップと違和感なくマッチしているので、わざわざまた似た色の塗料を探して買ってくるまでもないかなー、どうしようかなー、というところです。

■まとめ

モバイル(ジム)用に導入したKeychron K7キーボードの大きな不満点の1つである英数・かなキーが外側に寄りすぎてて親指がしんどい問題が一応ある程度納得のいく形にモディファイできました。あとはカーソルキーだけまだ不慣れですが、かなり快適にキー入力できるようになりました。この記事もそれでご機嫌にタイプしています。

これだけ快適だと、MacBook ProやSurface ProXでも使いたくなってきます。早速MBPでも尊師スタイルで使えるようにタイプスティックを注文しました。

これはHHKBアクセサリで有名なバード電子さんのキーボードブリッジの携帯版みたいなアイテムで、MBPのキーとキーの隙間に足を置いて、二枚板でキーボードを支えるものです。まぁMBPのキーボードは特に不満はないのですが、気持ちよさではKeychronという感じなのでしばらく使ってみようかなと。ただ赤軸とはいえMBPのキーボードよりはカチャカチャ鳴ってしまうので、人のいるところでは使えないかも知れません。

2024.12.01追記

ご要望いただき別機種用のカスタムモデルを製作しました。

手元に対象モデルがない状態でサイズや位置関係を精密に合わせるのに苦労すると予想されたんですが、ふと閃いて、写真下段のようにステム部分を別パーツにしてキートップ側に少しマージンを持たせておくことにしました。先にステムをキーボードに取り付けておき、プレートに接着剤を塗ってからとりつける、という方法です。接着剤を垂らさないように注意が必要ですが、これならおおまかな位置関係だけわかっていればあとは現物合わせでなんとかなります。MX互換ならステム部分は共通なので、より多くのキーボードに対応しやすくなるかなと。

あと今回はじめて0.2mmノズルを使いました。標準の0.4mmノズルよりも細い線で造形するので、キートップのように表面が湾曲した形状でも年輪模様をかなり減らすことができました。Bambu Labのプリンターはノズル単体の交換ができずアセンブリ交換になるのでちと面倒ですが、やはりこういうモデルにはそれなりの効果があるなと。その代わり層数は単純計算で倍になるので時間はめちゃめちゃかかります。今後もきっちり使い分けていきたいと思います。

LEITZ PHONE 3 半月レビュー

LEITZ PHONE 3を発売日購入して半月ほど経ちましたので、追加レビュー。

軽くおさらいすると、LEITZ PHONE 3はSoftbankから発売されたAQUOS R8 PROをベースにした機種です。1インチセンサーの単眼カメラを搭載した機種で、Leicaコラボのレンズとアプリが追加という感じ。

■Android端末として普通に優秀

スマホとしてはSnapDragon 8 Gen2なのでなにをするにも不満のないレスポンス。考えてみればAQUOSフォンを自分で買うのは初めてな気がしますが、そつなくまとまってるし、これといって不具合も感じません。ベースモデルでも17万くらいなのでコスパはなんともですが、まぁ貴重な1インチセンサー搭載機なところで仕方ないところはあるかなと思います。

画面内蔵型の指紋センサーは以前使ったGalaxy Note 10+よりもサクっと認証できて快適(Note10+は液晶保護フィルム貼ってたので条件がイーブンではないかも)。顔認証もあるはずですが正直どっちで認証されてるか不明。メガネやマスクの影響を受けてなさそうなので指紋が優先して働いてるのかも。指紋認証後にそのまま指を押し続けていると指定したアプリが起動させられる(たぶんAQUOS独自の)機能も決済系アプリをアサインしておくと便利。バーコード決済などが素早く行えます。

OLEDディスプレイは鮮やか。デフォルトのカラーモードだとPixivとかでイラストを見たときにちょっととんで違和感を感じたので「ナチュラル」固定にして使ってます。動画をあんまり視聴してないので、120Hzや動画フレーム補完、DOLBY VISIONやATMOSといった高画質・高音質機能はそこまで堪能できておらず。

Qi充電には対応してますがQi2(MagSafeリング)ではないので、最近あれもこれもMagSafeでペチっと磁力で貼り付ける充電器や場所を増やしまくったところにはくっついてくれないのが惜しい。さりとてこの上質な背面質感を犠牲にしてMafSafe対応カバーをつけるか?というとそれも悩む。

とりあえずベッドサイドの充電器として使っているBelkinの3in1充電器で、真ん中をLEITZ PHONE3充電場所として使っています。iPhone、LEITZ PHONE、Apple Watchという並び。

充電といえば90%で充電を止めるいたわり充電系の設定があるので、サブ機として長く使うのにバッテリーの劣化を抑えられてヨサゲ。また使用中は充電を控えたりする設定も。この辺りはたぶんAQUOSとしての独自機能だと思ってて、AQUOSの評価を上げる一因になりました。充電中かどうかにかかわらず、これまで一度も熱さを感じたことがないのも設計がきちんとしてるのかなと。まぁゲームとかしないでほぼ静止画撮影しかしてないのもあるでしょうけど。

あと地味に嬉しかったのがテザリングで6GHz(Wi-Fi 6E)が使えたこと。iPhoneはいつまでたっても2.4GHzオンリーでスピードが出ません。しかもWindows 11とUSBテザリングがなぜかできず。ChocoZAPのWi-Fiがクソほど遅いので、自前でテザリングしてるんですが、本機は5GHzはもちろん6GHzでもWi-Fiテザリングができ、LEGION GOと6GHzでつながっています。もちろん普通にUSBでもテザリングができるので、あくまでサブ機としてあまりギガ数が多くないSIMで運用しようと思ってたんですが、解約予定だった楽天SIMを入れて使ってみることに。

■カメラ周り

初回レビューでも触れましたが、Leicaっぽい映りをシミュレートするLEITZ LOOKSはあくまでソフトウェアによる疑似ぼかしなので誤爆も多いので、SNS向けのパッと見にハッとするエモ写真は撮れるものの、じっくりみると違和感もあったりしがち。なおかつJPEGなので後編集素材としては微妙。でもまぁちょうど最近Google無料アカウントで容量がカツカツになってきたのでGoogle Oneを契約し、容量拡張と同時にHDR処理などの写真加工機能も解放されたので、諸々組み合わせると割といい写真が撮れることがわかってきました。

これはLEITZ LOOKSで撮り、標準「フォト」アプリでHDR化して輝度を上げ、その他もろもろ加工したものです。厳密にはそれをSendAnywhereでiPhoneに送りナンバープレートをアプリで塗りつぶしています。正直工程が多くてどの段階でどういう影響が出ているのか切り分けられてないですが、やはり大きくしてみると圧縮ノイズが気になるかなと。

やはりLEITZ LOOKSは総じて暗めに撮れてしまうため、場合によっては後処理したくなりがち。撮影時にも露出補正はできるんですが、LEITZ LOOKS使用時はややレスポンスが悪かったり、プレビューと実際に撮れる写真で明るさが全然違ってたりで、その場ではサッと撮るだけ撮って後で編集する方が自分のスタイルには合ってる気がしています。

次の作例はLEITZ LOOKS撮って出しです。

ちょっと暗めの店内にしてはガーリックトーストの質感が出てるかな?疑似ボケの境界もそんなに壊れてない。個人的にはやっぱりもうちょっと露出高めたいところですが、まぁSNS用くらいなら撮って出しでも使えるかなと。

1インチ4,000万画素の進化はRAWで撮ってこそですが、LEITZ LOOKSで数枚とった後で「RAWでも撮っとくか」って切り替えると画角が違いすぎてびっくりします。LEITZ LOOKSでは28mm、35mm、50mmをクロップで疑似再現ですが、リアルでは19mm。「ひろっ!」ってなります。まずLEITZ LOOKS側で最適なアングルを見つけて撮るので、そこから更に歩いて被写体に近づくとかになって非効率感。個人的には物理焦点距離はもうちょい望遠よりだと良かったかもと思います。

他、カメラとして使い勝手まわりでいうと、やっぱりレンズキャップの脱着は面倒だし、どっかで紛失しそうで不安です。マグネットがもうちょっと強い、かつ向きが360°どの向きでもひっついてくれればなぁと。レンズ保護フィルムをつけてキャップ無しで運用してみようかとも思いますが、なんとなくせっかくレンズ自慢の機種なのに粘着面をもったフィルム越しで使うのもなんだかなぁという気がします。いっそフィルターネジを切ってくれてあればガチ目のガラスプロテクターとかもつけられるんですが。本体の厚みを抑えることを優先したんでそうけど、3Dプリンターで治具を作ろうにもフックできる段差に乏しくて後付けも難しそう。

電源ボタンの二度押しでカメラアプリが起動し撮影スタンバイになるまでの充分速い方かなと。そこから「あれ?真っ黒、、あキャップ外してないわ」までがお約束。またフローティングシャッターボタン(画面の好きな位置にシャッターボタンを置ける)のが地味に便利。どんな向きで構えても、シャッターボタンを押しやすい位置に置き直すことでレリーズの瞬間の手ぶれを抑えることができる気がします。音量ボタンをシャッター動作にアサインすることもできますが、ちょっと固めなので押す力が余ってブレてしまいがち。それよりはソフトボタンを自然に押せる位置に置ける方が良いです。

■まとめ

それほどカメラ周りでは初日の印象とかわってないですが、不便なりに運用方法が最適化できてきた気がします。

クルマを撮るにはAndroidで良いナンバー加工アプリがないのが難点で、いちいちLEITZ PHONEで撮ってiPhoneへ送ってナンバー加工してXに上げる、みたいなことをしています。いっそ自分でAndroid用アプリを作るか?ってFlutterの解説書を読み始めつつ、GWはちょっと他の自主課題でつぶれちゃったなというところ。

自宅で長毛猫を撮るには疑似ボケの境界線が気になりがち(もふもふではない猫種、ペットならそこまで気にならないかも)。

テーブルフォト(食べ物)が今んとこ一番向いてるかなーというところ。でも夜景とかもハッとする写真が撮れることもあるので、もうちょっと活用していきたいです。

あと普通にAndroid端末として見た時に、バーコード決済やテザリングなどで便利さを感じます。AndroidのGoogleウォレットはタッチ決済でカードの使い分けがiPhoneに比べると面倒なので、決済メイン機にはならないですが、普通にサブスマホとして使い勝手は良い部類だなと思っています。

スマートキーを3Dプリンターでよりスマートにしてみる

自動車のスマートキーって言うほどスマートじゃないですよね。キーチェーンにぶら下げて持ち歩くのには大きすぎる。もう10年20年のレベルで進歩がない。大きさもそうですし、リレーアタックのようなセキュリティの脆弱制も放置されたままだし、未だに1台に1つ持ち歩かないとならない。せめて同じメーカーの車両なら複数台を1つのスマートキーに登録できるようになってほしいものです。

我が家は35クラウンと30プリウスがあり、それぞれのスマートキーをキーチェーンにぶら下げています。クラウンはデジタルキー契約もしているのでスマホアプリで解錠や始動もできるんですが、やはり数タップの手間やつながるまでの時間がもどかしいのと、「津波などの災害時に車を路上などに置いて避難する際に鍵を置いていく」ということを考えると、普段からスマホ(デジタルキー)だけで運用するのは現実的ではないられるです。

「せめてもっと小さくならんもんかなぁ」というところでGWの自由研究課題として小型ケースの作成に勤しんでみました。なお、あくまで自身の3Dプリンティングの技能修練のための試行であり、ワンチャン電波法にひっかかる恐れがあるのでマネされる方は自己責任でお願いします。軽く調べると、トヨタのスマートキーでも中の基板の技適番号は同一で外装が違うものが存在するらしいので、技適は基板レベルで取得しており、ケースは替えても問題ないという可能性もありますが、とりあえず今回は

  • 特定の基板の寸法を測り、ピッタリのケースを製作する

という課題としての取り組みです。目標とした仕様としては、

  • ロック、アンロックボタンが押せる
  • 電池交換ができる
  • ネジや接着剤を使わずスナップフィット(パチ組み)で組み立てられる

あたりを満たしつつ、なるべく小さくすることを目指しました。

■設計編

クラウンのキーはボタンが3つあり対応が大変そうなので今回は30プリウスのキーを対象にします。

電池交換を自分でしたことがある方は見たことがあると思いますが、フタを開けるとこんな感じになっています。黄色の数字がついたものが元々のパーツです。

  • ①外装(上下サンド)
  • ②メイン基板と電池
  • ③ホコリ侵入シリコンカバー
  • ④今回自作したボトムケース
  • ⑤今回自作したトップケース
  • ⑥ロック/アンロックボタンパーツ

見ての通り②の基板に対してケースが一回り大きいのが不満なわけです。写真に撮り忘れましたが実際にはサイドに物理キーが収納されるスペースがあるので1辺は仕方ないにしろ、他の3辺のマージンは強度確保のためなんでしょうか?

今回はそれらをギリギリまでそぎ落として④⑤のパーツを自作しました。

ボトムパーツからは6本の細いピンが生えていて、それで基板を固定しているようですが、こういうのが3Dプリンターでは難しいんですよね。層の境目で簡単に折れてしまいます。長い辺を立てるような向きで造形すればいいんですが、そうすると垂直方向の形は精度が悪くなりがちだったり。まぁ位置決めの目安にして、基本は外周をピッタリにすることで固定はできるかなという印象。

シリコンカバーは水やホコリの侵入を防いでくれそうなのでそのまま流用することにしました。柔らかいのでノギスで正確なサイズを測るのが難しかった。

ロック/アンロックボタンは基板上に2つのマイクロスイッチがあり、それを外装のボタンパーツで押し込む仕組みです。ボタンパーツを使わない方が厚みが抑えられそうな気もしましたが、今回はこの形状をきっちり計測して穴空けをしてみるのを課題とし、ボタンパーツも流用することにしました。定規と一緒に真上から写真を撮り、それをFusion360に「キャンバス」として取り込み、形状をなぞるようにスプライン曲線を引いていく手順をとりました。

ケースの角をフィレットで丸くして握った時の手触りをよくし、体感的な小ささも出すようにし、最後にキーホルダーとしてぶら下げられるよう半円状のリングをつけました。

■造形編

3Dプリント道はFusion360のようなモデリングツールで3Dモデルを作って終わりではなく、むしろその後の出力(造形)で苦労することが多いです。モデリングツールに戻って設計変更したりも普通にあります。なにが難しいかというと、

  • きちんと精度を出す
  • 強度を確保する
  • 綺麗に出す
  • サポート材を極力減らす

といった観点で使うフィラメントの種類、造形する向きなどを変えたり、層数やインフィル率を調整します。3Dプリントの中身はプラスチック樹脂がみっちり詰まっているわけでありません。そうすることもできるけど素材の無駄なので、外壁を2層とか4層で作り、中は編み目構造のようなもので支えつつも基本はスカスカです。この密度(インフィル率)も思案どころなのです。

今回のモデルでいうと、上下に分割された箱なのでインフィルがどうのという箇所はほぼなくて、板と棒の組み合わせです。この場合、強度と綺麗さのせめぎ合いという感じ。当然ケースの外側、特に上下面を一番綺麗に出したいので、それを上か下にします。下にするとビルドプレートの質感がそのまま出ます。今回はスムーズPEIというツルツルめのプレートなので割と綺麗。また外装面が下だと上側に屋根ができないのでサポート材がほぼ不要になります。逆に外装面を上にすると最終工程で「アイロン処理」というのが使えます。フィラメントを吐き出す金属のノズルを加熱して(フィラメントを吐かずに)造型物に当てて擦ることで表面を平らに均す処理です。こちらの方が面の仕上がりは上ですが、屋根を作ることになるので、下側に大量のサポート材が必要になります。単純にフィラメントがもったいないというのもあるんですが、除去の手間も増えるし、さらにサポート材の上の面、今回でいうと天井側がどうしても汚くなります。下の写真は外装を上にして下にみっしりサポート材を構築し、それをむしり取ったあとの面です。(素材はPETG-CF)

かなりザラザラです。サポートはがしも苦労しました。しかもその作業の過程でスナップフィットの爪を4本中2本折ってしまった…

爪が片側ないので実際にはケースがはまってないんですが完成イメージがこちら。

CF(カーボンファイバー)を練り込んだPETGで、アイロン処理もしているのでなかなか綺麗な質感になりました。しかしPETGならそう爪も折れまいという期待は裏切られてしまいました。サポートフィラメントを使えば簡単に爪を破損せずに除去できるかもですが、PETG用のサポートフィラメントはBambu Lab公式ストアでも欠品中のまま。水に溶ける水溶性フィラメントも品切れ。公式ストア、品切れ多すぎ問題ェ…

ということで、今回は手持ち材料でどうにかするべく、外装は下向きにしてX1c購入時にオマケでついてきたPLA用サポートフィラメントも開封してPLA-CFで再造形してみました。

外装面を下にしたことでそもそもサポート材が貼り付く部位が劇的に減った上、素材自体が異なるので剥がすのは劇的に楽でした。一方で外装面は平らは平らなんですがフィラメントの軌跡が割と残ってしまってますね。下向きにしたことの弱点と言えます。ペーパーがけとかしたいところです。

サポートフィラメントは材料として使うフィラメントの倍以上の単価なので、「捨てる部分が本体より高いなんて…」と躊躇しがちですが、確かに下面を綺麗に仕上げるには有効だなと実感。オマケではちょびっとしか付属してこないのでストアに再入荷したら補充しようかな?ただPLA用とPETGは別だったりするので、最終的には更に高いけど水溶性フィラメントの方が使いやすいし更にベッタリサポートさせて綺麗に出せるのかも?社外フィラメントも含めて今後の検討です。

また今回はとにかく寸法あわせの試行錯誤で何度も造形することになりそうだということで、プロトタイピング専用にとにかく安いフィラメントを買っておくことにしました。今回買ったのはこちら。

約1,400円。公式ストアのPLA Basicが4,000円くらい。社外の名の知れたメーカーのPLAフィラメントが3,000円弱くらいなので、かなり安いと思います。スプールは紙でいつものようにAMS用にビニールテープを巻いてやろうと思ったんですが、最近噂のコーティングがされてるようでした。こうした激安ブランドまでBambuのAMSを意識してくれてるんですかね。ただそれと関係するか不明ですが、AMSで何度かフィラメントが詰まるというか引き出せなくてエラーになりました。手でひっぱっても動く気配がなく、背面のチューブを抜いてそこから引っ張ってやる必要がありました。これはTINMORRYのPLA-CF(上の写真の青いヤツ)でも起きます。スプールの素材とは関係なさそう。固めのフィラメントで起きる?またX1cにしてからは珍しい1層目のはがれもありました。うーん、やはり安いなりの品質?一応プロファイルはメーカー指定の温度範囲をセットしたんですが。

■まとめ

技適(電波法)的に常用していいかどうかはともかく、3Dモデリングによるケース製作という自主練課題的にはどうにか形にすることができました。メカニカルキーがいらない(別で持ち歩いたり、隠す場所がある)人には結構ニーズがあるんじゃないかと思うのでなんらかの方法で頒布してみたい気もしますが、同種のものを誰も売っていないところをみるとなんらかダメな理由が有るのかも知れません。

各自動車メーカーはこの名ばかりの”スマート”キーをもっとスマートにする(サイズだけでなく機能、セキュリティ面でも)取り組みを頑張ってもらいたいと切に願います。

2024.05.14追記

ボタンの誤動作が気になったのでアッパーケースを再設計してみました。

純正のボタンを流用するのをやめて、ケース自体のたわみを利用して押し込んで中のマイクロスイッチを押す構造にしました。ボタン位置はX1-CarbonのAMDで別色のフィラメントでアイコンを描いています。シールとかではないので剥がれたり剥げたりする心配はありません。

トップ面がたわむように薄くなってるので、副作用として、実は基板上にある動作確認用(?)の赤LEDランプが透けて見えます。ちょっとわかりにくいですが左上の丸の部分の下にLEDがあります。

このグレーのフィラメントはサイズ検証用にキロ単価の安いものを使っただけですが、いい感じにツートンになりこれはこれでアリなんじゃないかと。ペーパーがけも塗装もしてないので素材感丸出しですが。先日0.2mmノズルを入手したので(標準添付は0.4mm)、それを使えばより細かい造形もできそう。

2024.11.07追記

落としたら爪が割れたので再度造形。上記のでもまだポケット内などでちょっと力が加わるとアンロックボタンが押されてしまうことがあったので、微妙に形状を調整。ケース真ん中あたりをかなり強く押し込んでも反応しなくなりました。一方で、開閉ボタン自体の反応も若干固くなったかも。

AMSのマルチカラー造形で、側面2本ずつの爪を下側ケースと同色にしたらいい感じになりました。一方、フタ側を白で造形してみたら、ボタン部分の薄くなっている部分が透けてしまった。次に作るなら濃い目の色がよさそう。