[3Dプリント] レーザー加工機の排気用にダクトを設置、異形アダプタを自作

先日購入したレーザー加工機は、材料によっては煙や匂い、有毒ガスが発生します。工房のような広くてある程度の汚れや匂いが許容される場所なら良いのですが、我が家では普通に私室(仕事部屋、寝室兼用)への設置になります。極力匂いや汚れ、果ては有毒ガスなどは出すわけにはいきません。なので、それなりにお高い専用の空気清浄ユニットも同時に購入したのですが、そこから出る清浄後の空気もできれば部屋に戻したくないな、ということで窓に排気ダクトをつけてみました。

使用したのはこちら。

スポットクーラーの排熱ダクトを窓に作るための穴空きパネルです。サッシと窓枠の間に挟むようにして取り付けます。掃き出し窓(テラス窓)用の長いものが少なくて結構探しましたが無事見つけられました。

ダクト径があわない?ならば3Dプリントだ!

さて、まず困ったのはF1の空気清浄機から出る排気ダクトと、このパネルについているダクト穴の径が全く合わないという点。スポットクーラーの方が流量が大きいのでかなり大きな穴になっています。当然そのままではスカスカで接続できません。

こういう時は3Dプリンターです。早速異形アダプターを作製しました。

パネル側もただ穴が空いているだけではなく、内側には虫などの侵入を防ぐ多孔パネルがつき、外側には排気の向きを90°曲げるカバーがつきます。内側のパーツに蛇腹ダクトをねじ込むようにつける形です。

下の写真の左がパネル付属の部品。右が空気清浄機に付属するダクト先端のパーツ。下が今回作ったアダプターです。

パネル付属のパーツは内側にも外側にもねじ込みのための溝の代わりになる突起があって、5mmくらいしかマージンがありません。ねじ込み部分まで設計するのは大変なので、その5mm分だけはめこんであとは防水テープなどでグルグルまいて固定することにしました(一応やり直す可能性も考えて接着剤は避けました)。

テープぐるぐるする前の状態がこちら。ガタつきなくピッタリはまりました。

たぶんそんなに熱は出ないと思いますが、一応PLAより少しだけ耐熱性があるPETG-HFを使用。70℃くらいまでは耐えられるかな?ASAでも良かったんですが在庫にホワイトがなかったので。(ASAも便利なのでもう少しストックを増やしていきたいなぁ)。

で、パネルを窓枠に取り付けた状態がこちら。ところどころ隙間はあくので、この後、アルミか何かダクトテープを貼って塞ぎたいと思います。パネル側の窓は開閉できなくなりますが、元々ほとんど開けたことがないのでヨシ!

これで、煙や匂いの出やすい材料も躊躇無く加工できそうです。

レーザー加工で出る有毒ガスとは

レーザー加工機では禁忌の材料があります。主なものはPVC(塩化ビニール)、ABS、MDF合板などです。PVCやABSはウチでは現状使っていませんが、市販の樹脂製品には普通によく使われる材料なので、うっかり使わないよう注意が必要です。またカラーボックスみたいな組立家具でよく使われているMDF合板(木を一度粉末状にして押し固めたもの)もレーザーで加熱するとホルムアルデヒドなどの汚染物質が出るようです。それ以外の木や革なども表面に塗られた塗装や接着剤が溶けるとよろしくないものが出たり強い臭気が出たりするようで、市販品を加工する時はしっかり素材や加工をチェックした方がよさそうです。

フィラメントなどはたいていメーカーがSDS(安全データ表)を公表しているので、そういうものを確認するのが確実でしょう。BambuLabならこちら

あとは木材や革とかは普通に煙とか出やすいので気をつけます。本当は万一発火した際のために部屋に消火器も常備しておくのが良いでしょうね。高価な装置に噴霧する勇気がいるでしょうが、やはりいざという時にはそうも言ってられません。

次の記事でまとめてみたいと思います。

[プライム感謝祭] レーザー彫刻機xTool F1を買ってまった

Long story short, 以前から検討していたレーザー加工機(レーザー彫刻機)がAmazonプライム感謝祭でかなり安かったので買ってしまったよ。

■レーザー加工機とは?

3Dプリンターを使うようなクラフターはいずれレーザー加工機にも手を出す運命と言われています(当社調べ)。文字通りレーザー光を当てて物体を削ったり切ったりするクラフトツールです。素材でいうと木とか皮とかアクリル、金属、商材でいうとアクキーとかマグカップとかネームプレート、ドッグタグみたいなものにロゴやイラストを彫り込んでグッズを作れるという代物。イラストやデザインが得意ならグッズ作って売れば副業にもなると聞きます。今回興味をもたのは自分の3Dプリント品にマーキングを入れたかったというのが大きいです。ロゴや仕様フィラメント、ガイド用URLのQRコードなどを刻印できたらいいなと。マルチフィラメント対応の3Dプリンターといえど、そうした極細の文字や模様はそうそう綺麗には入れられないのです。0.2mmノズルを使えばワンチャンというところですが造型物全体の出力時間がめっちゃかかったり使える素材が限定されたりフィラメント詰まりのリスクが上がったりと0.2mmは難しいのです。というか0.2mmでも以前作ったキートップの文字刻印は厳しいなと絶望したことがあります。

レーザー加工機なら2Dプリンター並の解像度で文字や図形を彫ることができるのです(たぶん)。まぁ、3Dプリント造型物の積層痕もあるのでどこまで綺麗にいけるかは試してみないとですが。あんまり3Dプリント物にレーザーマーキングしてる動画って出てこないんですよね、、木とか皮とか金属の話ばかり。どこかショールームみたいなところや今は亡きDMM.make Akibaみたいなレンタルスペースがあれば見に行きたいなとずっと考えていましたが、なかなかそういうチャンスもなく、結局現物をみないままに特攻してしまいました。

■レーザー加工機の種類

レーザーを照射して物品を加工する機械の総称がたぶんレーザー加工機(Laser processing machine)ですが、その中にも刻印/彫刻が得意なレーザー彫刻機(Laser Engraver)/レーザーマーカーや、切断(型抜き)が得意なレーザーカッターなどがあります。最近はオールインワンな製品も多いですが、やはり得手不得手はあります。

レーザーの種別

まずレーザー自体にも種類があります。ダイオードレーザー/ブルーレーザー、赤外線(IR)(ファイバー)レーザー、CO2レーザー等。CO2は透明アクリルなども切断できますが工業用の大型機で数十万円~という規模感なのでハナから除外。家庭向け、SOHO向けレベルだと、ダイオードレーザー(もしくはブルーレーザー)かIRのどちらか、もしくは2ヘッドで切り替えできる両対応のものがほとんどな気がします。私見では家庭用のもっとも安いものはダイオード式で、中級機くらいになるとIRが追加されデュアルレーザー機という関係な気がします。ダイオード式は木、皮、紙、布、不透明のアクリルなどが得意でホビークラフトに幅広く対応できます。IRは金属やプラスチック向けという感じ。今回は3Dプリント品に刻印するのが主眼なので、IR機またはデュアル機に絞って検討しました。

ヘッド方式(X-Y ・ガルバノ)

次にレーザーヘッドの動かし方でX-Y式とガルバノ式という違いがあります。X-Yは文字通りヘッドが縦横に動いて軌跡を作る方式です。プロッタプリンターや多くの3Dプリンター、カッティングマシーンなどと同じです。対してガルバノ式はヘッドは一箇所に固定で、レーザを反射する鏡の角度を変えて広範囲にレーザーを当てる仕組み。DLPプロジェクターの親戚みたいなもんでしょうか。ChatGPTさんにイメージ図を描いてもらいました。文字がだいぶあやしいのはご愛敬。

ガルバノ式は物理的に稼働するヘッドがないので筐体が小型化できるのがメリット。またヘッドを縦横に動かすのと比べ、ミラーを高速に振動させるだけで軌跡が描けるので非常に高速。家庭/SOHO機ではポピュラーな方式です。一方で弱点としては、切断に使うと断面が傾斜してしまう点。固定のレンズ1点からの光が円錐状に広がっている(図の赤い部分)から当然なのですが、例えばアクキーみたいなものを作ったとして、手前面と背面で大きさが微妙に違ってきてしまいます。これが数mm厚のものを切った時にどれくらい気になるのか自分もまだ体験できてないのですが、ともあれ切断メインだとX-Y機に部があるようです。

早さと小型化のガルバノ、切断面の綺麗さでX-Yというところでしょうか。

悩ましい排気問題

レーザー加工機はいわばレーザーで物体を焼いているので、煙とか臭い、素材によっては有害ガスが発生します。室内で普通に使ったら大変なことになります。ガレージみたいな場所で使えればいいんですが生憎我が家にはそんな素敵スペースはありません。そこで大抵の機種には背面にファンのついた排気口があり、そこに接続できる専用空気清浄機がオプションとしてラインナップされています。これがまたなかなかのお値段したりして、総額を押し上げてきます。そう毎日使うわけでもないので庭でやるか?とか、窓にスポットクーラーとかで使うダクトをすけてそこに蛇腹パイプつないで屋外に逃がす(大気開放)するか?とか色々調べたり悩んだりしました。レーザー加工機の導入に当たって金銭面以外で障壁になるところです。

検討した機種

条件はプラスチック用なのでIRレーザー機であること。とはいえ木や皮のクラフトも興味がないわけではないのでデュアルレーザー機が第一選択でした。

また可能なら3Dプリンターで便利さを味わったWi-Fi対応機であること。制御PCとの距離を気にしなくて良いので、排気都合で設置場所が決められます。

後は実際の加工精度が目で見て確認できない中で、イメージするクオリティがどのくらいの価格帯の商品で実現できるか?という点。価格レンジでいうと数万~20万超えくらいなので結構違うんですよね。あんまり使わないかもなので数万円から始められると有り難いんですが、結局出荷物に使えるクオリティが出ないならそもそも買う意味がないわけで…

ここ2,3ヶ月で3メーカーの製品の間で揺れていました。実は2025年のAmazonプライム感謝祭でどれもセールになっていてさらに悩みました。

梅コース:ATOMSTACK P1

もっとも安価は候補はこれ。5Wのダイオード、1.2Wの赤外線のデュアルレーザー機でありながら数万円。ヘッドを付け替える方式で筐体も小さいので設置面でも有利。オプションも空気清浄機やマグカップやボトルに刻印する回転体ユニットも用意されています。アリエクだとフルセットでも8万円台くらい。使ったら結局欲しくなる可能性が高い空気清浄機を最初からセットで買っても10万円しないのは魅力です。

ただ日本Amazonでも普通に扱ってるものの、日本人のレビューもあんまりなく、特に3Dプリント品に刻印した事例が見付からずで、アリエクのカートにいれたまま踏み切れずにいました。

竹コース:LaserPecker 3 または 4

たぶん国内で1,2を争う知名度をもつブランドがLaserPeckerです。名前が好き。ATOMSTACKからするとぐんと価格帯があがりますが、その分、本格的なスペックです。たくさんのレビュー動画も上がっていてクオリティは問題ないだろうなと。LaserPecker3が珍しい赤外線オンリー機、4がデュアル機です。

ハンディさが売りで斜めに向けたり、スタンドから外して壁とかにも刻印しやすいデザインです。円錐状の保護カバーも含め、モバイル性が高い。一応前述のATOMSTACK、後述のxTool F1も底面パネルを外せば同じ様なことは可能ですが、ハンドルとかがついていて一番取り回しが良さそうなのはこのシリーズですね。逆に面白いのは別売りの自走ユニットがあり、1方向にしか進めないと思いますが、長い看板みたいなのを自分で動きながら刻印してくことができます。

ただ、通常のデスク使用の場合、写真に映っている円錐状のカバーだと素材をとっかえひっかえして連続加工するには不便という指摘をみて少しテンションが下がりました。レーザー加工では加工面との距離あわせが重要ですが、例えば同じキーホルダーを20個作りますって時に、毎回本来をスライド上下させていては毎回焦点合わせが必要になります。エンクロージャーのドアをあければすぐに材料を置き換えられるATOMSTACKやxTool F1と比べると不利だなと。壁とか看板とかに使えるのは面白いギミックですが冷静になると自分の使い方で必要か?とw。それよりは空気清浄機のホースをつないだ状態も含めごちゃっとした見た目にはなりそうなのが気になります。密閉度も弱そう。(ちなみに別売りでフルのエンクロージャーもあるようです)。

しかしこのブランドもAmazonプライム感謝祭直前くらいから公式サイトも含めたセールやクーポンが出ていて、3が15万円台、4が18万円台とそれぞれ数万円~8万ほど安くなっており、クオリティがおそらく担保されてる選択肢が、十万円台で買えるならチャンスかなーとまた気持ちが盛り返していました。

松コース:xTool F1

かなり初期から見た目含めかなり気になっていたのがコレです。目を引く鮮やかなグリーンがガジェット魂をそそられます。もちろんデュアルレーザー機。それでいて縦に長い分、フットプリントが小さいので、我が家の予定設置場所には一番フィットしそう。レビュー動画も多くクオリティも不安なし。レンズとプレートの距離を保ったままグリーンの保護カバーをスライドして対象アイテムを入れ替えできるので、たぶん連続加工時の効率もいいはず(想像)。

ただ高い(;´Д`)。本体単体で24万。Amazonプライム感謝祭直前だと2万OFFクーポンが出てたんですが、それでも20万切らない。その上、空気清浄機が数万してとても手が出ないので、無理してこれを買ったら排気は窓にダクト通すか、庭でしか使わないと割りきるかだなと思ってました。これも公式サイトでアカウント登録してカートに入れるところまではいってました。

そして向かえたAmazonプライム感謝祭の先行セール。なんとF1もセール来てました。上記の、

  • 本体単品
  • 本体+空気清浄機+スライダー+ロータリー台のセット

がセール価格でした。本体が普段24万弱くらいが18万。セットにいたっては通常総額で33万が26万くらいです。つまり普段の値段にちょっとだけ足せば、いつか追々欲しくなるかもと思っていたオプションパーツが3点まとめてついてきちゃう計算です。お買い得すぎます。初期投資は抑えたいので本体だけにするかどうかも悩みましたが、今年iPhone 17世代買ってないしいっかーとキヨミズりました。WindowsノートPC新調したいなとか3Dスキャナをブルーレーザー機に買い換えようかなとかも思ってましたが一旦全部白紙です。

AmazonのストアはxTool公式なので安心。公式Webサイトでもほぼ同額のセールをやっていて2%のポイントやオプション購入時の割引きクーポンが出てましたが、Amazonのポイントと抽選キャンペーンの方が魅力だったのでAmazonで注文しました。額面忘れましたが1万数千円くらいポイントがついたって表示されてた気がします。ので、実質総額が25万切ったくらいじゃないかなと。

あんまりこのブログでは取得価格のことを詳しく書かないですが、今回はあまりにもお得で選定動機にも強く影響したので記録も兼ねて記しておきます。

■オプション群でできること

F1用空気清浄機(通常49,900円)

文字通りF1の排気をHEPAフィルターや活性炭で綺麗にしてくれます。USB経由でF1本体からの連動制御も。そのケーブル長のせいで本体からあまり離しては設置できなそう。あと交換フィルターが1.7万もするのが難点。どれくらい使用できるのか記載もなく。

F1からこの空気清浄機にダクトパイプをつなぎ、空気清浄機からさらにダクトパイプをだして窓などに放出することもできます。居室なので極力臭いを出したくないので、窓にこういうのをつけて排気する予定。たぶんダクト径があわないので3Dプリンターで作ることになりそう。

回転台 RA2 Pro(通常40,860円)

円筒や球体に加工するための回転ユニットです。曲面はレーザーの焦点距離が変わってしまい、端の方が精密に加工できなくなりますが、このオプションで対象物の方を回転させて常に対称面をトップに持って来て距離を保つことでカバーします。

将来的にマグカップとかに刻印したくなったら買ってもいいかな、くらいでしたが、今回のセールでほぼ無料でついてくるくらいの感覚です。せっかくだからチャレンジしてみたい。

なお、さらに上位のRA2 Pro Plusというのがあって、レーザーマーカーでより精度を挙げられるっぽくて、どうせ買うなら1万円くらいしか違わないしRA2 ProいらんのでPlusを買いたいなと思っていたのですが、どうもPro→Pro Plusの差分パーツ群は単品でも買えるっぽいので、ほんならいっか、となりました。

スライドエクステンション(通常34,200円)

LaserPeckerが自走して長物に加工するのに対し、xTool F1では電動スライド台を追加して対象物をスクロールしながら加工する方式を採っています。スライドエクステンションはまさにその為のオプションです。造形エリアが横に4倍に拡張されます。

上位モデルのF1 Ultraだとカメラがついていて、ベルトコンベアの上に適当にパーツを並べると1つ1つの位置と向きを認識して同じ位置に刻印をするという大量生産向きの機能があるんですが、残念ながらF1ではそれはできないです。F1とF1 Ultraは兄弟機のようですが価格差が3倍くらいありとても手が出ないです。せめてこのカメラ認識機能だけはF1クラスのモデルに今後降りてくるといいなと思います。

正直、RA2 Proとスライドエクステンションは今すぐ必要というより、必要性を感じたら追々買い足せばいいか、くらいの気持ちだったんですが、普段の本体価格+3万くらいでで空気清浄機、RA2 Pro、スライド台がオマケでついてくる、くらいのバーゲンセールだったのでついセットでポチってしまいました。逆に後から買うとなると「ちょっと試しで自分用にマグカップ作ってみたいかも」くらいの気持ちでは買う踏ん切りがつきづらかったと思うので、このチャンスで全部揃えてしまえたことで、気軽にお試しできるようになったのも良かったなと思ってます。

■まとめ

ということで、これを書いている時点でまだモノは届いてないのですが、あまりにお得だったので紹介したくて先行して記事にまとめてみました。F1やLaserPeckerが気になっている人にはかなりチャンスだと思うので是非一緒に特攻しましょう

ちなみにATOMSTACKも普段よりは少し安いみたいですが、たぶんアリエクの方が安いですね。どちらもメーカー公式ストアっぽいですが、故障とかのサポートはどうなんだろ?アリエクで買っても国内サポート受けられるのかな?アリエクの方がオプションとのセットの組み合わせバリエーションが多いです。

もちろん商品が届いたらまた別途インプレは書いてこうと思います。DAISOでいろいろテスト用アイテムも買ってきました(^^;)b。乞うご期待。

コスパ最強ASMR用TWSイヤホン final ZE500 for ASMR

買いました。

■寝ホン歴

これまでもTWS(完全ワイヤレスイヤホン)はAirPods Pro含めたくさん買ってきましたが、寝ホンとしての使い勝手(横向き寝でも枕に干渉しないか等)を意識して買い始めたのは、BOSEのSleepbuds 初代&2代目と、AnkerのSoundCore Sleep A10。これらは最初から寝ホンとして設計されており着け心地は抜群でしたが、Sleepbudsは厳密にはイヤホンではなく癒しサウンド再生機でしたし、A10は音質がイマイチでした。

その後ASMRコンテンツに関心が出て買ったのがagのCOTSUBU for ASMR 3D。

非常に小型でワイヤレス寝ホンとしてはかなり満足度が高かったです。つけたまま寝落ち余裕。ASMRモードをオンにしておくとタッチセンサーが無効化されるので誤反応もありません。ただ最近ちょっとバリバリというノイズが載るようになって少し使用頻度が落ちています。エアダスターで掃除した後は治ったような気もしてるんですが、下記を買ったりして休眠。たまにQuest3で使うくらい。

次に買ったのがSONYのLinkBuds Fit。寝ホンとしてギリギリ使えそうなサイズなのにANC(ノイズキャンセリング)対応、LDAC(ハイレゾ)対応ということで音質向上が見込めるんじゃないかと思って購入。

これもサイズ感、音質は良く、3Dプリンターを動かして寝る時も静かで良かったんですが、COTSUBUのようにタッチ反応を無効化するモードがない点と、たまに枕に擦れた時にノイキャンが誤爆してキューーーンと笛の音のようなノイズが入るのが難点でした。あとバッテリーの保ちが悪く、朝まで保たないというにも気になってました。まぁ寝落ちするまで保てばいいんですが、いちいちバッテリー切れの時に音声通知があったりして眠りが浅いと起こされてしまい本末転倒だったり。

そして最近使っていたのがXiaomi Ultra 15と一緒に買ったXiaomi Buds 5 Wi-Fi。

なんとXiaomi Ultra 15など対応機種とのあいだにBluetoothではなくWi-Fiで接続でき、高音質伝送ができるというもの。その場のアクセスポイント経由でつながるアップデートは音沙汰がなく、あくまでスマホと2.4GHz帯でWi-Fiプロトコルでつながるというだけですが、通常のBluetoothイヤホンと比べても途切れにくい実感はあります。ノイキャンも音質も満足です。これが別に寝ホンとして売り出している気配は微塵もないしうどんがはみ出る形状にも関わらず、わりと平気で横向き寝ができます。先日はMacにペアリングして終日Meet傘下してたんですがとても安静していて実用度も高め。なんか寝ホンとしてつなぐのがもったいなく感じてくるレベルです。

ASMRコンテンツ用としてみた時の近接感(音場の狭さ)はCOTSUBU>>Xiaomi>LinkBudsという感じでしょうか。XiaomiとLinkBuds Fitは音質はいいんだけど、耳元で鳴ってる/囁かれている感はそこまでではなく、素直に音楽や会議に使うべきだなという感じ。

本題のfinal ZE500 for ASMR

で、ようやく本題のZE500 for ASMR(以下ZE500)です。finalは有線イヤホンでE500という高評価の寝ホンがありましたが、型番からしてそのワイヤレス版を満を持してリリースしたという感じでしょうか。自分はE500未経験ですがレビューとかみてると「E500と同じ音だ!」と書かれています。

ノイキャンはないですが、非常に小さく9,000円とお手頃価格です。着け心地もとても良いということで気になってたんですが、店頭で見かけた時に衝動買い。

カラーはクリームとダークブルーの2色ですが、ついCOTSUBUとほぼ同色のクリームにしてしまいました。パッと見区別がつかない位似ていて、一緒に枕元に置いてると、ケースをあけて「あ、こっちじゃないや」ってなります。COTSUBUはバリバリ音が治ってたら売却しようかな。

着け心地

これまで寝ホンとして最上級レベルだったBOSEとAnkerに匹敵するレベルで素晴らしいです。かなり小型で耳の凹みにほぼ完全に収まるので、横向き寝をしても全く干渉を感じません。イヤーピース兼カバーのようなシリコンパーツが耳との接触面を覆うように被さるせいか摩擦が高く勝手に外れることもなく。また結果として耳栓のようにフィットするのでノイキャンがない割には3Dプリンターをかけたままでもそこまで騒音が気にならないという副次効果も。

イヤーピース兼カバーは完全独自形状なので「コンプライに替えるぜ」みたいな楽しみは皆無です。カナル型でシリコン耳栓タイプが苦手は人は逃げ道がないので注意が必要です。

音質

これはもう完全にASMR特化ということで距離感というか音場感は劇狭です(だがそれがいい)。過去一「耳元で鳴ってる/囁かれてる」感が強くゾクゾクします。COTSUBU for ASMR 3D超えです。逆に音楽としてはかなり微妙だろうなと思います(その用途で考えてないのでほぼ聞いてません)。スマホゲームとかするとスピーカーで聞いてるよりはいい音するな、とは思いますが。ちなみにコーデックはSBCとAACのみです。

使い勝手

COTSUBU同様タッチセンサーを無効化するASMRモードがありますが、専用アプリから設定が必要なようでまだ試していません。ただ耳にすっぽり収まってるせいか特になにもしてなくても誤動作は今のところないです。

ケースがQi充電に対応したのも微妙に便利かも。

少し気になるのはあまりにもスッポリ収まってるので、外す時に少し爪でつまむような形になり、そのうち薄いシリコンが破れてこないかな?という点です。なんか傷をつけないような脱着方法を探りたいと思っています。

バッテリー

公称で4.5時間だそうですが、5.5時間(NCオン時)を謳っているLinkBuds Fitよりもなぜか朝まだ電力が残ってる率が高い気がします。最近あまり寝られてないからかなw?もしかするとコンテンツが途切れたところでスリープ的な動作になってるかも?朝起きてなにか再生するとまだ鳴るぞ、という感じ。

遅延

トータルでとても満足度が高い本品ですが、遅延だけは少し気になっています。Youtubeやゲームとかでも違和感を感じます。自分は画面みないで寝落ち専用という位置づけで買ってるのでそこまで気にはならないですが、画面をみて使う用途にも使うならちょっと微妙かも知れません。

■まとめ

ASMRや音声コンテンツに限っていえば最高の寝TWSホンで、超コスパだと思います。ノイキャンとかLDACとかあれば最高ですが、ここから大きくなるようならこのままでいいやという感じ。Youtubeなら特に。WAVやハイレゾ配信されるような音声コンテンツだとちょっと悔しいかもですが、まぁなんかコーデックとかそういうのを超越したオンリーワンな特化製品かなと思います。価格も手頃なので枕元専用に1台という使い方も全然アリです。

AMS一体型フィラメントドライヤー、SANLU AMS Heater着弾

BambuLab製の初代AMSのトップカバーを交換する形でAMSをまるごとフィラメントドライヤー(乾燥機)にしてしますというSANLU AMS Heaterが届きました。CAMPFIREのクラファンで先行注文していたもの。13% OFFくらいの枠で申し込んで18,199円で購入。今Sanlu公式サイトでみると18,014円となっています。まぁまぁフザケンナって感じです。送料かかるのかもだけど…

特徴としては、AMSを4スプールのドライヤーとして使える点で、純正のAMS 2が乾燥と造形を同時にできず、乾燥を停止して充分冷めるまで造形がスタートできない弱点があるのに対し、本品は(システムと連動していないが故にお構いなしに)「乾燥しながら造形」が可能になっています。とはいえ純正ができないのもたぶん理由があってなので、そこをガン無視して乾燥しながらしていいものかどうかは悩ましいところです。フィラメントが無駄に柔らかい状態で送り込まれてトラブルになる可能性もあるでしょう(→早速ありました、後述)。

またAMS2が65℃までなのに対し、本品は70℃までいけます。ASAなどの85℃にはどのみち届きませんが、乾燥しながら造形できるのでそこまで湿気吸ってない状態ならワンチャン、とか思ったりします。庫内のシリカゲルを乾燥させることは無理かなー。シリカゲルの交換ってこぼしたり面倒くさくて放置しがちですが、これで復活したら便利だなぁ。でもコンベクションオーブンでする時は90℃とか100℃くらいでやったりするので厳しいかな?

また乾燥させたフィラメントを除湿状態でキープするモードがあります。目標の相対湿度範囲を保ってサーモスタット的にヒーターをON/OFFし続けます。ただ残念ながら湿った空気を外部に排出するエアベントは手動スライド式のフタなので、「乾燥する時は開け、除湿キープ時は締める」を自分でやる必要があります。ここは純正や他社競合品に劣るところです。絶対忘れるヤツ。

気を取り直して設置してみたのでファーストインプレなど。

■設置性

もとも円柱型のトップカバーをネジ4本で外し、同様にネジ4本で固定します。ネジとアレンキー(L字型の六角レンチ)は付属してきますが、微妙に噛み合いが悪く、ネジを舐めないかドキドキでした。たぶん元からついてたネジと長さは同じっぽいので、元のネジを使った方が無難だったかも?ヒンジもネジも2セットついてきます。最初どこに使うんだ??と思ったけどたぶん予備なんでしょう。

我が家は写真のようにすぐ上にラックの棚があってフタの開け閉めができるのかドキドキでしたが、「自重で止まるほど前回にはできないが、片手で開いておけばスプールはギリギリ抜き差しできる」というギリギリの設置でした。X1-Carbonのトップガラスを斜めにするリフターを使ってるんですが、数cm斜めに持ち上げてもかろうじて、というところです。どうしても不便を感じたら棚板の位置をいじるかもですが、とりあえずそのままで済んでほっとしています。ここ、将来的にH2DとかにしたらAMSの上積みは無理そうだなぁ。

前述の手動エアベントがトップ面の奥の方にあるので、かなり見づらい。スライドが左右どっちにあるかは見えるけど、穴が空いてるか閉じてるかは見えないので、どっちがどっちだっけ?となりがち。仕方ないのでテプラ貼りました。

デザイン的に目立たせたくなかったんでしょうけど、頻繁に開閉するものの使い勝手としてはイマイチな位置です。

■AMSとしての使い勝手

まず単純にフタが重たくなります。まぁこれは慣れそう。

それよりは「中のフィラメントが見えづらい」というのが不便に感じます。中のスプールが見えるのがこの隙間のみ。

高さでいうと3cm位。実際には反射とかもあるのでもっと狭い印象です。フィラメントの残量がパッと見で把握できなかったり、たまにスプールへの巻き取りが間に合わずAMS内でフィラメントがぐちゃぐちゃになることがありますが、そういうトラブルも察知しづらいのが難点です。

■動作の様子

懸念の動作音ですがそこまで気にならないかなと思います。トップカバーをあけるとクォーっと音が聞こえてきますが、閉じていると静かなデスクトップPCくらいでしょうか。X1-Carbonが稼働してれば気にならないレベル、稼働してなくても、我が家のサーバーやルーター、NASの音に紛れて今更ってくらいの印象です。すごく静かな寝室とかなら気になるかもですが。

ヒーターや乾燥維持の効果はもう少し使い込んでみないとなんともです。たぶん「最近造形が綺麗だなー」「なんか折れないなー」とかいう微妙な実感が出てくるかなというところです。PETG-HFとかTPU、ASAを使うのに事前乾燥は必須とされているので、それをきっちり守っていこうとした時に効率化できるかなというところですね。

造形トラブルが起きた…

偶然の可能性もありますが、本品を装着してヒーターをPLA設定で加熱しながら造形でPLAフィラメント(GENESIS PLA+)が2回連続でトラブりました。1回目はうっかりドアを開け忘れたせいかも知れないのですが、エクストルーダーの中で詰まってフル分解が必要になりました。これは以前もちょくちょく起きてたし、GENESISは普通より柔らかいのかクロッグしやすいとの噂なので、特にドアを開けるよう気をつけていたんですが、、GENESIS、ドア締め、フィラメント加熱という3つが重なり合ってしまったせいかも知れません。この辺り、AMS2が加熱しながらは造形させない理由でもあるのかも知れません。

気を取り直してエクストルーダーのつまりを直し、さらにトラブルの種と聞いたBIQUのPandaCraw(フル金属のエクストルーダーギア)も外して純正の樹脂ギアに戻しました。金属ギアは摩耗に強いとのことですが、これが熱をもってしまってよろしくないとのことです。

(リンク先は転売価格の可能性があるのでご注意ください。公式サイトの方が遥かに安いです。)

で、今度はドアもしっかり開放して再度造形したんですが、今度はフィラメント切れのエラーが何度も。1回目の時点でヒーターをオフにしたんですが、余熱もあって軟化したままなのかも。うーん、GENESIS、発売記念で1,000円だかで買ったんだけどやっぱダメかな?PETG造形のサポートインターフェイスとして使ってるので、何度もロード/アンロードを繰り返すトラブりやすい条件ではあるんだけど。ノズルやプレートもPETG基準の温度になってるでしょうし。でも同じモデルを直前に1回完走できてるので、やはりヒーターの影響はありそうです。

もうちょっと他のフィラメントでも色々テストしていってまた追記したいと思います。

GENESISはPLA単体の造形ではそれほどトラぶらないので試作用と割りきってはやく使い切りたい…そして次は買わない。

■まとめ

H2Dと一緒にAMS2やAMS HTが発表されて、ちょっと気になるなー、でも乾燥してすぐに造形できないの不便だよなーとかモヤモヤしていた中、1.8万円で手持ちのAMSをアップグレードすることができてラッキー!という感じです。以前かった同じくSanluのドライヤーも色々と不便が多く、移行できるといいなと。

ただ-CF系とかTPUみたいなAMS不可のフィラメントを乾燥させながら造形する時はやっぱり外部ドライヤーも必要なので処分もできないかなぁ。いずれはAMS HTに買い換えたいものです。

[3Dプリント] IKEA VALLHORNを石膏ボードにつけるプレート

IKEAのスマート電球TRÅDFRI(トロードフリ)シリーズのモーションセンサーが調子悪いので後継のVALLHORN(ヴァルホルン)を買ってみました。というかこれも「もうすぐ販売終了」って書いてあるからさらに新型出るのかな?まぁ799円と安かったのでヨシ。

で、これを壁に取り付けたいのですが、猫に反応せず人間には確実に反応する高さに取り付けたいと思うと石膏ボードの壁しかない。しかし賃貸なのでネジ留めや両面テープ留めは避けたい。ということで、以前CANDY HOUSE(Sesame)リモートを固定するプレートのモデルを参考にVALLHORN用固定プレートを作製しました。(写真右)。

これで石膏ボードの壁の好きな場所に虫ピンで固定し、その上にVALLHORNの背面カバーを両面テープ留めします。穴は空くけどごく小さいので簡単に補修できます。電池交換の時は本体の背面カバーを外せば良し。

■VALLHORNレビュー

旧モデルのTRÅDFRI(トロードフリ)名で売られていたモーションセンサーよりもかなり大型化してますが、もしかするとセンサーが大型化して検知範囲が広がってたりするのかな?

(TRÅDFRIは電球も含めたシリーズ名称ですが、本記事ではその中のモーションセンサーについて言及しています)

ただまだ初日ですがセンサー検知範囲に入ってからライトが点灯するまでのタイムラグが少し長いような気も。

TRÅDFRIはコイン電池CR2032 x2でドライバーも必要と交換も面倒でしたが、VALLHORNは単4電池2本で素手で交換できるのが最高です。しかもTRÅDFRIは電池交換後につながらないことも多く、初期化したりなんだりでゴソゴソする必要がありました。VALLHORNがその辺りどうなっているかはまだわかりませんが、まずは電池交換自体は劇的に楽になっているのは明らか。今投げ売りならもう少し買って全数交換しようかな…

販売情報

モデルはお金とるほどのものでもないですが、ピン代は梱包代もかかるので一応150円でBOOTH出品しておきました(加えてクリックポストの送料もかかります)。システム利用料も引かれるから赤字だなこれ…まぁたぶん売れないからいいや。