海外に行く機会音痴家族の現地SIMを極力国内で準備する

妹と小学生の姪が年末年始アメリカに旅行に行くことに。現地での通信費を抑えたいという相談を受ける。街中のWi-Fiにすら自分でつなげたことがない妹が調べて挙げて来たのはグローバルWi-Fiのようなルーターレンタル方のもの。まぁ費用面では悪くないんですが、それならこっちで現地SIMを手配して余ってるMR04LNにつっこんで渡してやれば更に安く付くのでは?と考えました。実家のWi-Fiと同じSSIDと暗号鍵に揃えておけば、もうWi-Fiの設定すらいりません。出発日までに実家に帰れるか微妙なので完全遠隔で設定を済ますにはよさげ。しかしルーター方式は色々考えると、

  • (レンタルの場合)Wi-Fiの設定できるの?(空港受け取りならやってもらえる?)
  • バッテリー管理をする機器が増える
    • バッテリー節約しようと待機モードを使うと着信が受けづらくなる
  • 万一子供とはぐれた時にルーターをもっていない方は通信手段がなくなる

などが不安になってきました。結局色々調べた結果、AT&TのMVNOであるH2O Wirelessのが姪のiPhoneも含め2回線契約してもさほど高くないと思い、姪が心配で仕方ない母の安心料としても各iPhoneが通信できるようにすることに。

アメリカSIM KDDIxh2o 標準SIM+MicroSIM+ナノSIM全対応

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501円(11/23 19:28時点)
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H2Oの特徴として、

  • AT&TのMVNOであり、auのiPhoneならSIMロック解除していない端末でも利用できる(無保証)
  • SIMはAmazonで179円で購入でき、日本にいながらWeb経由で開通手続きが済ませられる
  • KDDI系列で日本語サイトがある(しかしまぁauに比べれば日本語やリンクが怪しかったりで正直わかりづらい)
  • 継続プランの他に都度チャージプランでもそこそこ安い(プランはこちら
  • 追加チャージもWebで日本からできる
  • アメリカ国内通話が無料
  • 日本の固定電話も無料(携帯への通話は不明)
  • SIMカードは標準、マイクロ、ナノの3サイズ好きなサイズで切り取れる(写真。これは便利。日本でも流行るといいのに)

などなど。惜しいのはアメリカ専用なので、今回の乗り換え地の上海では使えません。そこはauの世界データ定額(1日980円)でしのいでもらうこととしました。

auのSIMロック端末でも使える、というこが今回大きかったです。ちなみに姪の端末はSoftbankのiPhone5cだったんですが、ちょうどガラス割れでセルフ交換したタッチパネル不具合が出ていたので、妹が以前使っていたiPhone6(こちらもauロック)に機種交換しました(国内SIMもU-mobile SからUQ mobileに変更、ほぼ同じ月額料金で1GB->3GBとアップグレード)。

実際の手順はこんな感じ。

  1. AmazonでSIMを購入
  2. (H2O本家ではなく)KDDI Mobile x H20 Wirelessの日本語サイトでユーザー登録
  3. SIMに記載されているコードを使ってアクティベート(アメリカの好きな市外局番で電話番号が取得できる
  4. 都度チャージプランを選択してクレジットカードで課金(もちろん日本国内のクレカでOK)
  5. 国内MVNOの場合はAPN設定プロファイルを削除(auの場合は不要)
  6. SIMを刺し替える
  7. H2OのAPN設定プロファイルをインストール
  8. 現地で通信
  9. 帰国後、H2Oのプロファイルを削除し、SIMを入れ替えMVNOの場合は再度APN設定をインストール

という流れになります。小学生の姪はもちろん妹ですら「SIMカードって何?」と自分で見たことも触ったことないレベルだったので、動画で手順を録ってあらかじめ2人のiMessageに送っておきました。また手順書もオリジナルで作成しPDFで送っておきました。これらはキャッシュされているので現地でオフラインなままでも閲覧可能となります。

問題はステップ7.のAPNプロファイルです。通常は現地でSIMをさして電波を掴むと、SMSが送られて来て、そこにダウンロードURLが書かれているのでタップしてインストールします。この時点でインターネット接続が必要なので、ニワトリとタマゴ状態になります。空港のフリーWi-Fiや現地スタバやマックにかけこんでつなげられれば問題ないんですが、そのスキルを100%信頼できないからこんな苦労をしているわけです(笑)。最終的にどうしたかというと、まずこちらのサイトにPC/Macからアクセスし、署名付きのAPNプロファイルをダウンロードします。非公式サイトのようですが署名付きなので警告が出ないのは良いです。Macをお使いの方はApple Configurator 2で自作してもいいでしょう。APN設定は公式サイトを探せば書いてあります。アクセスポイントだけの簡単な内容です。これをiMessageで2人の端末に送ります。以前はiMessage上でプロファイルが認識されて、添付ファイル表示をタップすればインストールに進めたはずなんですが、最近はそれができず。テキストファイルとして表示されてしまいます。そこでそれを左下の共有ボタンから「ファイルに保存」->iCloud Driveとして「ファイル」アプリ(iOS11以上)に保存させておきます。H2Oの場合は「Prodata」という名称がつきました。こうしておけばオフラインで利用可能な状態で保存され、かつ「ファイル」アプリのトップ画面からタップ一発でインストール画面に進ませることができます。つまり妹達に指示した手順としては、

  1. 「設定」アプリでプロファイルを消去(MVNOな姪端末のみ)
  2. 電源を切ってSIMを交換する(動画で解説、SIMピンも一緒に送った)
  3. 再度電源を入れたら「ファイル」アプリを開いて「Prodata」タップしインストール

てな感じです。これらをスクショを交えたPDFにしたためて送っておきました。

結果として昨日現地から開通報告が届きました。妹の場合、海外データ定額を上海で使うことを視野に入れてデータローミングをONにさせといたんですが、職場の知人に「ローミングONだと大変な請求が来る」と言われてまたOFFに戻していったせいでもたついたようです。しかし自力でそこをいじったことを思い出してONにしたらつながった、とのことです。正直、現地SIMを現地で使う分にはローミング設定関係ない気もしますが、まぁ設定をかえたことで再接続が発生したとかそんなことかも知れません。もしくは空港でAT&Tの電波が悪くローミングで他社につながった?

あと、妹は$40で高速通信8GBのプラン、姪は$30で4GBのプランにしておきましたが、こちらで高速通信残量をチェックして不足しそうなら追加チャージしてやろうと目論んだものの、開通後にMy Pageにアクセスしてみたところデータ使用量欄は「Unlimited」とだけ書かれてました。確かに低速では無制限だけども!くそぅ、本人達から「遅くなった」という報せが来たらチャージ、ということになりそうです。

まとめると、ポイントは必要な情報(APN設定、解説書、解説動画)をオフラインで参照できるよう端末内にキャッシュさせておくことですね。SIMの交換手順はきっとYoutubeとかにもあるんでしょうけど、それだと先にネットがつながっていなければ見られません。解説書は実家のプリンターに遠隔出力もしておきましたがもっていったかどうかは定かではありません。一応代表的なフリーWi-Fi(空港、スタバ、マクロナルド)のSSID情報なども載せておきました。

ちなみに、現地から接続の報せが来てから時計のことを思い出す。現地SIMで本体時計は現地にあうはずですが、「世界時計」に東京を設定するくら、機種交換で預かった時にやっといてやれば良かったと思って、仕方なく後からLINEで姪に手順をメッセージしたんですが、「それは出発前にやった」ですって。今時の小学生スゲーな!あとGoogle翻訳は入れといてやりました。

最悪、世界データ定額のアクティベートボタン押して980円払って連絡しろ、と言っておいたんですが、まぁともあれH2Oでつながったようでなによりでした。

あー、自分もたまには海外旅行とかいって現地SIMとか使ってみたいわー(そっちが主目的?)。

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