知人のゲーミングPCを代理で選定、組立することになりました。
スペック優先で比較的予算は潤沢で、妥協のないものをご希望だったので色々と最上級なものをチョイス。むしろこちらは「現実的にはこれはオーバースペックですが、、」と説明しつつも、先方の希望で選んだ感じです。
モニターなどがまだ揃ってないですが、すでに80万は軽く越えており、なんだかんだで100万円届いちゃうかも!?くらいの自分でも組んだことのない高級パーツを使う機会となり楽しんで作れました。
自分のメインPCがまだZEN3世代で5900X、DDR4、Gen4x4 SSD、グラボだけかろうじてRTX4090と同等品(モデルも同じ)で、果たしてどれくらいの性能差が出るのか!?
■パーツ選定
とりあえずPC本体が組めるとこまで買い揃えたパーツがこちら↓
記録がてら選定経緯などを語っていきます。
CPU: AMD Ryzen 9 7950X3D
【Amazon.co.jp限定】 AMD Ryzen 9 7950X3D, without Cooler 4.2GHz 16コア / 32スレッド 144MB 120W 100-1…
ご当人はIntelのゲーミングPCを2台使っていて、なんとなく今度はRyzenにしてみようかなという空気の元、(スリッパは別として)とりあえず現状最上位のRyzen 9 7950X3Dに。たまたまビックカメラを散策していて在庫を発見。かながわペイも使えるということで購入。それまで本件の実行も定まってなかったですが、これを気に本格的に始動しました。
末尾3Dがつくシリーズは16C32Tのうち半分に3Dキャッシュが追加されており、(最大クロックは多少落ちるものの)パフォーマンスUPが図られているもののようです。逆に3Dキャッシュが付加されていない残り半分のコアの方が最大クロックは高くて、使い分けを最適化する余地もあるようです。そこまでするかなぁ…
ちなみに上の積み上げ写真にあるように黒地に黄色のパッケージ。一般的にはオレンジのイメージですが、黄色って内蔵GPUがあるってこと?でも仕様みると全モデルGPU内蔵してるような気も?Amazonのサムネでも黄色いの出て来ないしなんだろうと思ってます。まさか長期在庫で色がハゲたとかじゃないよな…
GPU: MSI RTX4090 SUPRIM LIQUID X 24G
自分のPCにも先日導入した簡易水冷モデルです。現行最強モデルの4090って爆熱のイメージもありますが、実はプロセスルールも3000シリーズより微細化されていて意外と熱が出ないです。さらに簡易水冷で静かさと冷却がバランスよく維持できるモデルかと思います。
下記マザーの入手性が悪くて購入を躊躇っているうちに突然通販各店の在庫が消失し、「マザーが来ることになったのに今度はGPUがない!」と焦り。いちかばちかで週末のTSUKUMO eXに突撃したら秋葉の他店舗にあるのですぐ運んできます!と行ってくれて無事ゲットできました。
マザーボード: MSI MEG X670E GODLIKE
MSI マザーボード MEG X670E GODLIKE AMD Ryzen 7000 シリーズ(AM5)対応X670チップセット搭載 E-ATX MB5860
Ryzen 7000シリーズの最上位チップセットということでX670/Eから選定。当初、SSDをGen5 x2枚でRAID0を組むかって話も出ていたので、Gen5 M.2スロットが複数あるもので探しました。あと当人のゲーミングノートPCが両方MSIで、なんとなくドラゴンシンパだったこともあり、こちらのGODLIKEが挙がりました。しかし発売から1年たっていて、おそらくあまり数も出ないハイエンド中のハイエンドなのでどこにも在庫がない。代理店公式は「販売終了」とか「受注生産」になってるし、何件かショップで聞いても「代理店に問い合わせてみないとなんとも、、」という回答。Amazon.comから買えるが不良とかあった時に面倒。ということでかろうじて在庫なしながら価格.comに掲載していたEDIONに注文。当初納期不明で問い合わせもはっきりしない回答でしたが、2週間ほどできちんと届けてくれました。
高級マザーだけあってビルドクオリティはとても上質。各種パーツは冷却も兼ねると思われるカバーで覆われており、バックパネルもフニャフニャしたアルミ板ではなくガチっとした箱になっていて、ケースの枠にビタっとハマって感動。
なお、Gen5のM.2スロットはオンボードで1つ、専用のPCIeカード上に2つ(冷却ファン付き)装着できるんですが、ケースがライザー経由の縦置きになってしまったので、今のところGen5の追加2スロットは活用できないままです。
ケース: HYTE Y60 Snow White
HYTE PCケース [ATX /Micro ATX /Extended ATX /Mini-ITX] スノーホワイト Y60 Snow White
マザーがE-ATXになったので、必然的に少し大きいケースが必要になります。白、映える、ファンがたくさんつくくらいの条件でNZXT H9 Eliteなども候補に挙げてたんですがE-ATX非対応で断念。結局秋葉を回ってTSUKUMO eXの展示でみかけて予備知識ゼロで決めました。ホロライブENコラボとかもやっているメーカーのようですね。
搭載可能ファンはトップ3、(フロント代わりの)サイド3、リア1、ボトム2という感じ。もちろんデュアルチャンバーで裏面配線ができます。前面と左サイド、その間の斜めになったエリア3面がガラスで、なかなか映えそう。電源が裏面サイドにあり、幅はちょっとあるけど高さは低めに抑えられてる作りです。
E-ATXマザーだとケーブルを貫通させるゴムブッシュ(写真の真ん中にみえる縦に並んだ黒いパーツ2つ)が基板裏にきて若干取り回しがしづらかったのと、後述のEKWBの360mm AIOがつけられず急遽買い換えになった件が惜しかったですが、映え的には頑張り甲斐があるケースだと思います。
またGPUがライザーアダプタで縦に設置する関係で、PCIeスロットの2つ目以下は使用付加に。せっかくGODLIKEについているM.2カードもお蔵入りです。映えや冷却を意識してかも知れませんが、今回選んだGPUは簡易水冷だし(通常使用で上面となる側の)ライティングも全部奥を向いてしまうので、かなり相性が悪い部分だったなと。店頭で見つけて即買いしたので、正直このGPUの設置性の悪さは気付いていませんでした…どちらも選べると良かったなと思います。このケースを検討する人は、このGPUの向きはしっかり確認をされると良いかと思います。
CPUクーラー: NZXT Kraken RGB 360 Black
NZXT KRAKEN RGB 360 Black 簡易水冷CPUクーラー RL-KR360-B1 120mm RGBファン 3基 3517
GPUともども簡易水冷(AIO)に挑戦。
当初、ネットで評価の高いEKWB EK-Nucleus AIO CR360 Lux D-RGBをチョイスしてました。パソコン工房でもスタッフいちおしで、ASUSと並んでよく冷える割に価格もお手頃だと。実際に購入もしました。
EKWB EK-Nucleus AIO CR360 Lux D-RGB – White オールインワン 簡易水冷 CPUクーラー FPTファン付き 120mm…
しかしなんとケースに組み付けようとしたら収まらない!このラジエーターは120mmファンx3の全長から更に前後とも突出した作りになっており、ケース側はケース側で1つの角が斜めに切り落とされた形状になっているので干渉して入らず。泣く泣くこちらは箱に戻して、夜中の2時過ぎに高速とばしてヨドバシAkibaにいってNZXTを買い直しました。しっかりサイズも調べて、「もし入らなかったら自分が買い取って使います(ケース変えないとだけど)」宣言をして変更。
結局マザーももグラボもグラボラジエーターも黒基調だよねってことでこちらもブラックをチョイス(というか在庫も黒しかなかった)。最近あちこちで見かけるCPUヘッドに液晶画面がついていて温度などが表示できるアレです。オシャレですよね。
上位モデルのEliteは在庫がなかったんですが、違いを調べると冷却周りは全く同一で、ヘッドの液晶サイズやフレームレートが違うぽい。在庫があれば選んだかもですが、そこまでこだわるポイントでもないかなということで入手性を重視。
実際、ここに常に温度が出ているのは便利だと思います。CPUだけでなくGPU温度も並記したり、好きなGIFアニメを表示したりもw。
とりつけてベンチしても82℃くらいで維持できているし、それほどファン音も気にならないので性能は必要充分なのかなと思います。
CPUグリス: Thermal Grizzly Krynaut Extreme
【正規品 親和産業】 ドイツ Thermal Grizzly TG-KE-002-R Kryonaut Extreme 2g
「EKWBにも割といいやつ付属してますけどねー」というツクモ店員さんにオススメしてもらいました。
粘度高くてかなり塗りづらい部類だと思います。しかもシリンジの先端にとりつけできるらしきヘラ状ノズルがどうやっても取り付けできず役立たず。別のヘラを使って頑張って塗りました。
結果は上記の通り82℃くらいなので特に不満はないです。EKWBは結局使わず終いなので比較はできてません。NZXTのはヒートシンクに最初から塗ってあるタイプでしたが拭き取ってしまいました。
あまりはもらったので、いずれ自分のにも使ってみたいと思います。
メモリー: Crucial CT2K32G52C42U5
crucial デスクトップ用増設メモリ 64GB(32GBx2枚)DDR5 5200MT/s CL42 UDIMM 288pin CT2K32G52C42U5
こちらもTSUKUMO eXの店員さんに相談にのってもらってチョイス。
まずRyzen 7000シリーズは従来のXMPにかわってEXPOというOCプロファイルシステムが採用されています。これを使えばあらかじめメモリ内に書き込まれたプロファイルをUEFI(BIOS)画面で選ぶだけで安定したオーバークロック設定で運用できるというもの。最近のメモリは実質これを使ってOCをすること想定でスペックが記載されています。
しかしこのEXPO対応のメモリがまだ非常に少ない。本当はヒートシンクが白やシルバーでARGB搭載のものをご所望だったんですが選択肢はなし。G.SKILLが発表はしているものの日本導入時期は店員さんも全くわからないという状態。とりあえずお手頃なものをいれて、追々買い換えようということに。
容量は32GB x2で64GB。メモリはあるほど良い主義なので128GBを希望だったんですが、これまた選択肢が少なく、4枚差しは安定面でオススメしないと言われ、64GBで妥協。これもいずれ選択肢が増えてきたときに再検討。
で、ツクモのメモリ在庫一覧をみてもEXPOで1枚32GBのモデルは2種類のみ(たしかVENGENCE)。そんな中でXMP3.0のリストの中で「EXPOにも対応」となっている本品を見つけました。ネイティブで5200。自分がDDR4でなんとなくOCメモリにあまり良いイメージをもってなかった(たまに起動トラブルを起こしてBIOSがいつのまにかネイティブスピードに勝手に落としてしばらく気付かずに使ってたとか)ので、ネイティブながらあまり価格差もなくいいんじゃないかと。ただし外観はヒートシンクもなく店員さん曰く「ザ・メモリ!」という感じ。昔のDDR2とか3の頃のイメージ。映え気ゼロです。
SSD: Crucial T700 2TB
Crucial(クルーシャル) T700 2TB 3D NAND NVMe PCIe5.0 M.2 SSD ヒートシンク無しモデル 最大12,400MB/秒 C…
Gen4で7,000MB/s位が最速だったSSDが、Gen5になると軽く1万超えのシーケンシャル速度になるのが現行世代のお楽しみポイント。まだSAMSUNGなどは対応世代を出してナサゲでしたが、とりあえず最強っぽいCrucialのT700に。RAID0はコスパとかも考えて断念しました。
電源: FSP HYDRO PTM PRO 1200W ATX3.0/PCIe5
FSP エフエスピー 80PLUS Platinum認証・フルモジュラー方式 ATX3.0規格 PCIe5.0対応1200W電源 [ HYDRO PTM…
こちらもツクモ店員さんコンサルの上で確定。7950X3D+4090ということで1000Wは必須、電力効率のオイシイとこを使う意味では1200Wがいいですよと。また4090の12VHPWR電源コネクタに直結できる出力のついたATX3.0/PCIe5.0対応モデルということで数モデル候補があり、80PLUSがPlatinumということで決めました。MSIとか、これのTitaniumモデルまでは高すぎるなと。あとケース的には裏面側設置でまったく見えなくなるのでデザインなどはガン無視。Corsairのモジュラーコネクターが側面側に来ているヤツも今回のケースではデメリットになるということで除外。
FSPというブランドは初耳でしたが、わりと昔からあるようでBTOでの採用例も多いとか。店員さん的にも静かで無難という評価のようでした。使っていて特に不満もないかな。
キーボード: ROCCAT Vulcan TKL Pro
ROCCAT VULCAN TKL Pro USB ゲーミングキーボード 日本語配列 静音 リニア(オプティカル) テンキーレス ホ…
こちらは使用者本人の見た目とタイプ感の好みでチョイスしましたが参考に。ベースがシルバーでRGBの照り返しが綺麗だなと思います。打鍵音は割としっかり響くなという印象。右上に音量ツマミとミュートボタンがあるので通話や配信には便利そう。
追加物品
以下は100万円PCとして計算にいれるか微妙ですが一緒に購入したメモとして。
配信ミキサー: Roland BridgeCast
当人は現状すぐに配信はしないものの、ゲーム中にDiscord通話をしたり、チームの人がライブ配信しているのを聞いたりする際、音量調整をスムーズにしたいということでハードウェアミキサー(付きオーディオI/F)をご所望。当初「みんな使ってる」ということでYAMAHA AG03MK2を注文したんですが、ヨドバシでこれを見つけてわかりやすそうということで急遽注文変更。
USBで仮想オーディオデバイスが複数見えて、ゲーム、通話、3.5mm入力とそれぞれにツマミで音量調節ができる。しかもAverMediaのNexusのように、配信用と自身のヘッドフォン用で独立に変更できるというスグレモノ。おそらくAG03/6シリーズではできないんじゃないかと。
自分で購入したNexusはいちど会議中に遅延が出てトラウマになってから触ってないですがこれはどうなんでしょう。また別途レビュー記事を作りたいと思います。
USBダイナミックマイク: SHURE MV7
こちらも鉄板の配信用マイクですね。ダイナミックマイクなのである程度離れた音は拾わず、エアコンなどのノイズを排除しやすい一方、自分はかなりがっつり近づいて話す必要があり、追々マイクアームなどで最適設定を模索する予定。またUSBとXLRの両用なので、将来的に上記BridgeCastを活用する際にはXLRで接続が可能。ただしXLRの場合、専用ソフトを使った各種チューニングやエフェクトは使えなくなると思うのでややもったいない印象。でもまぁこれも本人も周りで使ってる人が多いらしく安牌としてチョイス。
■驚きのベンチ結果!
いや、実はちょっと微妙な意味での「驚き」なんです…
3DMarkベンチ結果がこちら。26,598。おー、「Better than 98% of all results」。つまり世界の3DMarkユーザの上位2%の性能かー!
あれ、自分の5900X機っていくつだっけ?
あれ??勝っちゃった?どういうこと?GPUは同じとはいえ、CPUやメモリ、SSD速度は明らかに上のはずなんだけどな。温度グラフをみても特にサーマルスロットリング起きてる気配ない(HWiNFOで確認)と思うし。フレンドからは3Dキャッシュもってる側のコアを優先使用するように設定が必要なんじゃない?とアドバイスをもらい、XBox Game Barに3DMarkを「ゲーム」として認識するよう設定してみたも26,000台から変わらず。
外観や静音性への投資も多かったので別にいいんですが、クライアントには説明しづらいw。まずは3DMarkに課金してもらって4K向けのTime Spy Extremeで測らせてもらうとこからかなー。でもグラボは同じだからあんまり違いにはならないかな。Cinebenchの方がいいか。その他、追々試せることがあったら試してみます。