Sesame Remote着弾。3Dプリントで壁紙に非破壊装着

Candy House(セサミ)の新製品、Remoteが発表になり配信イベント当日に予約してあったのが到着しましたので取り付け手みました。

この製品は文字通りセサミスマートロックの施錠・解錠をワンプッシュで行うリモコンです。電池式の完全無線接続なので電波の到達範囲ならどこにでも取り付けが可能です。例によって980円(税・送料別)とお手頃価格。思わず実家用も含め2つゲットしてしまいました。なおキーホルダーサイズのRemote nanoも同時発表されています。Qrioの時はキーホルダー型リモコンを欲しがった同居人でしたが、Sesame Touchにしてから(指紋認識率は悪いとボヤきつつも)そこまで必要性を感じていないようなので見送りました。

本品のつかいどころですが、Sesame touchシリーズのような認証機能はなく、スマホも介さず直接解錠・施錠できてしまうので、当然屋内設置が想定されます。例えばドアホン端末の隣に設置してお客さんが来た時にサっとあけるとか便利そう。でもまぁウチは人を上げることもないので、Sesame本体の直近である玄関ドア脇に取り付けました。Sesameを直接ひねればえぇやんけ、というところですが、実際に比べて見るとやはりボタンひとつで開け閉めできる方が楽です。この手の商品にありがちなタイムラグも全くないので、「回した方が速い」感は皆無です。また我が家のドアは360度以上回転する特殊なサムターンなため、結構回す角度が大きかったり、いまだにどっちに回せば解錠だっけ?みたいなところがしっくりきておらず、ボタンで済む恩恵は一般的なサムターンより大きいってのもあると思います。

■電池ブタなど従来製品の反省が活かされている

昨年発売された指紋センサー付きのリモコン、Sesame Touchは初期ロットでは電池ブタを兼ねている裏面(ネジ止め)を直接壁に両面テープ止めする構造で、電池交換やフリーズの度に両面テープを剥がすという鬼畜仕様でした。

しかし先日追加購入したロットでは裏蓋はスライド式になり、電池交換も楽になりました(フリーズもファームウェア更新で収まったぽい)。ただ割とゆるゆるで指をタッチする勢いが余ってTouch本体が滑って持ち上がってしまう問題は残っています。

こちらのRemoteも同様に裏蓋スライド式に最初からなっています。またボタンが大きい、重量がある、ただ押すだけ、というのもあるんでしょうが、スライドが滑って持ち上がってしまうということも今のところありません。スライドの固さが更に最適化されている印象です。室内側なので外してもってかれるリスクもないので簡単に脱着できる方が合理的です(Touchは若干盗難リスクは上がった?)。

なお電池はCR2450というやや大きめのコイン電池で、面白いことに3つまで入ります。

パナソニック コイン型 リチウム電池 CR2450 3個セット

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1個で約1年もつということで、最初から3個入れておけば3年程度電池交換不要になります。予約時点ではなかったんですが現在は3個付属のものも選べるようです(ただし納期が長い)。

ここんとこ、

  • 360度式サムターンに対応といいつつも3から特に違いが感じられなかったSesame5
  • 裏蓋が直接接着式だった初期Touch(改善済み)
  • ドア開閉状態がみたいだけだったのにオートロック機能強制だったオープンセンサー(改善済み?)
  • Vブレーキ車につかずに苦労したサイクル2
  • ハンドル径にあわなかったTouchホルダー

となにかしらガッカリポイントがあった同社製品の中では、珍しく初手から不満のない製品だったなと思います。

■壁に両面テープ止めしたくなかったのでハック

賃貸の我が家では壁紙に両面テープ止めをしてしまうとマズので一工夫しました。

うっかり写真を撮り忘れたんですが、こういうプレートを3Dプリンターで作成。

サイズは本体の外形ピッタリに調整

このプレートを石膏ボードピンで壁に固定し、この上に付属両面テープで裏蓋を接着しました。これで除去後はピンの穴だけしか残らないので、どうにでも誤魔化しが効きます。こういうの公式オプションであれば嬉しい人は結構いるんじゃないでしょうかね。なんなら裏蓋にピン用の穴が空いてるだけでもいいような気がします。

■なんだかいつも3Dプリンターでカスタムしてる気がするけどそれもまた楽し

なんだかSesame製品は買う度に3Dプリンターで治具を作ってる気がしますw。楽しいからいいんですが、せっかくなので未掲載分も含めてまとめてみよう。

Sesame本体用回転リミッターと取り付けプレート

うちのドアは木製でちょっと特殊なサムターンがついています。

見た目は普通ですが360度以上回転します。実際にロックボルトが動く範囲はもっと狭いのですが無駄に空転する感じ。これがSesame3でも5でも正しく回転位置設定ができず、サムターン自体が回転する範囲を限定するためのストッパーを作りました。写真でわかりにくいですが本体の下についているのがそれです。

また賃貸の木製ドアに粘着テープで固定したくなかったので写真では木の板をサムターンに共締めしてますが、最近これもちゃんと3Dプリンターで専用プレートを作り、もうちょい見た目マシになりましたw。

いちどサムターンのベースプレートを外してドアとの間に挟む構造で、ドアに対してネジも両面テープも使わずに固定できます。

まぁこの2つは我が家のかなり特殊なドアにあわせたもので汎用性はほぼないでしょう。万一欲しい方がいたらご連絡ください。

Vブレーキのスポーツ電動自転車ハリヤ対応

製品名に「ママチャリ」とわざわざついている意味をよく考えずにサイクル2は自分の自転車にはつきませんでした。汎用品の鍵も普通につけられていたので、てっきり簡単に交換できると思ってたんですが。そこでこれまた3Dプリントした治具で解決したのがこちらの記事。

また自転車にも指紋センサーのTouchをつけようとハンドル用のホルダーを買って見るも径(太さ)があわず撃沈。結局上記の固定治具と一体化させてとりつけました。

Sesame製品は安いし電子部品的なところは比較的信頼性が高いので、新製品が出たらとりあえず買って、外形的な不満点、自前環境に沿えない点は自分でカスタムしていく、という付き合い方が楽しいなと思っています。

サポート用フィラメントを使ってみたら良かった話

3Dプリンターは3Dモデルデータに応じた形状をプリントしてくれるものですが、実はこれがそう簡単な話でもありません。FDM方式の場合は下から縄文土器のように積み上げていくので、「T」字の横棒のように下に支えがない形状(オーバーハング)は物理的に造形できません。それを回避するように後で取り外す仮の構造物(サポート)を作る必要があります。デザイン自体はスライサーというソフトが自動的にやってくれますが、造形後にこれを除去するのが大変だったり、除去しやすいよう密着度を下げて点接触のようにするので、天井面が汚くなったり。

それを解決するのがBambu Lab機のAMSのような複数フィラメントを使い分けできる機種と、サポート専用のフィラメント(サポート用フィラメント)というわけです。あえてメインの素材とは密着しづらい素材で造形するため、後で剥がすのが比較的楽です。中には水溶性フィラメントといって水に溶けるものもあります。これだと造形後水を張った中に沈めておくだけだそう。

非常に便利そうですが難点もあります。普通のPLAやPETGなどのフィラメントより単価が高いのです。後で捨てるだけの部分が本体より高いって、、と使うのを躊躇っていました。X1-Carbonには500gのPLA用サポートフィラメントがオマケでついているんですが、それすら勿体ないなと感じてしまい開封していませんでした。

しかしある時海外動画をみていて衝撃の事実というかテクニックを知ったのです。

元々自分が思い描いていたサポート用フィラメントの使い方はこうです。白い部分がサポート用フィラメントを使って造形する部分。

スライサーの予測では40gのサポートフィラメントを消費し、6時間40分かかります。1つのエクストルーダーで複数フィラメントを使い分けるBambu方式だとフィラメントを交換する毎に時間とフィラメントをロスするので、こういう形状はめちゃめちゃ無駄が多いのです。

しかし動画をみていて発見した方法だとこう。

サポートを剥がしやすくするためだと考えるなら、接触面だけ使えばいいジャナイ!というわけです。これだとフィラメント交換が176回→2回と激減し、造形時間は6時間から1時間8分に短縮。そして単価の高いサポート用フィラメントの使用量も40gから1g未満になります。

Bambu Studioにはちゃんとそのための設定がありました。サポートとラフトの「ベース」と「インターフェイス(接触面)」でそれぞれに使うフィラメントを変えられるのです。

まぁこのT字はもっとも極端な例ですが、いずれにせよ想像していたよりほんのちょっぴりしか消費しないで済む方法がある、ということがわかり、いっきに使用に傾きました。

■実際の使用感

実際に使ってみると「魔法のように簡単に剥がれる!」とは残念ながらいきません。接触面のみフィラメント替えをした場合、接触面は2面になるので、不要部分をもってメリメリっと剥がした時に、逆に中間のサポートフィラメント層がメイン造型物側に残ってしまい、改めて薄い1,2層を剥がす手間が発生することが多いです。細いラジオペンチやニッパーなどでメイン部分を傷つけないよう剥がしていくのはそれなりに時間もあっかります。サポート部分をまるごとサポート用フィラメントで造形していれば一発除去もできるので、サポートの高さなどによって使い分けるのが理想でしょう。

除去の容易さだけでなく、接触面(天井側)の綺麗さも重要です。接触面にサポートフィラメントを指定すると、自動的に点接触ではなく距離0の面接触に切り替えるか聞いてくれます。その通りにすれば天井面は見違えるほど綺麗になります。時間よりもこちらのメリットの方が大きいです。

最近ではもう当たり前にサポート用フィラメントを(接触面のみに)使うようになりました。

■社外製品を追加購入

オマケの500gがもうすぐ使い終わりそうなので追加購入しようとしたら、Bambuストアで品切れorz。1,2週間ウォッチしてようやく再入荷したようですが、高い上にこうも入手性が悪いとちょっと常用するのには抵抗あります。そこでAmazonでPolymakerのこちらを購入。レビューでBambu純正フィラメント設定で問題なく使える、と書かれてたので信じてみました。

Bambu公式より少し高いように見えますが、あちらは500g、こちらは750gなのでグラム単価でいえばちょいお得なはず。

品質についてはこれから検証していきたいと思います。

■PLAとPETGは互いに貼り付かないからサポート材に使えるという情報

Facebookの海外グループで書き込まれていました。PLAで造形したい時にPETG、PETGで造形したい時にPLAをサポート材として指定すると良いと。どちらもサポート用フィラメントよりは安いので本当に使えるならアリかもです。あまりに剥離しやすいとそれはそれで問題な気もしますが。そのうち試してみたいところです。

■水溶性フィラメントはどうだろう?

こちらも気にはなっていますが、単価が更に高いのと、水を溜めて長時間浸しておく必要があるので使い勝手としても微妙かなと。毎日ゴミプラスチックを量産している上に、さらに排水を汚すのも躊躇われるしw。ので、ものすごく出来を気にすべき造形をする必要が生じるまで保留かなと。

■まとめ

高単価なサポート用フィラメントですが、接触面にのみ使用するという設定があるおかげで、思ったほど量を消費せずに活用できそうで、急にアリな気がしてきました。同じ理由でエリクサーのように温存している人がいたら是非トライしてみてはいかがでしょう?

更にサポート部分を別の劇安フィラメントにすることも設定上は可能ですが、フィラメント交換回数が増えると時間と廃棄量が跳ね上がるのでペイできるかは微妙です。

ちなみに色分けよりサポート用フィラメントを使い分けることを重視するならBambuのAMS方式より最初からエクストルーダーがマルチな他社製品も存在します。実はそれも悩んだんだんですが、トータルな品質、定評でBambuにしました。同社も次世代機ではマルチエクストルーダー+AMSとか実現してこないですかねー。

またまた別の車イスを3Dプリンターでカスタマイズ 〜ふわりすKF22-40SB

先日足を骨折した同居人が車イスを調達した際、いくつか3Dプリンターで改善をした記事を書きました。

しかし結局全体的なサイズが小さすぎて不便が大きいということで返品。標準サイズのモデルを改めてゲットしました。それがこちら。

【車椅子】・自走用車いす ふわりす KF22-40SB

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タイヤサイズが22インチと大型化したにも関わらずフレームがアルムで重量が9.8kgと軽量です。おおぶりにはなりましたが畳んでクラウンのトランクに載せるのもさほど苦労はないです。介助用のハンドルはスワニーミニ同様折りたためるにも関わらず、高さがかなり上がっているので、後ろから押す自分も腰を屈めなくてよくなりかなり楽になりました。

■ドリンクホルダーと落下防止サイドガード

今回リクエストのあったモディファイは2つ。

  • スワニーミニに続きドリンクホルダー
  • 膝の上においたスマホや小物が横から滑り落ちるのを防ぐガード

です。スワニーミニは両サイドに小物ポケットがありいい感じでガードも兼ねていたんですが、ふわりすではやや低い位置にまでしかサイドボードがなく、腿の高さだとそれを乗り越えて落ちてしまうようでした。

早速カスタムしたのがこちら。

ドリンクホルダー

今回は前から差し込める形状ではなかったので、ネジ2本で固定されている樹脂の肘置きパーツを丸っと置き換える形で実装しました。ボードと同じ色で見分けがつきにくいですが、右手側にだけある部分が肘置き一体型のドリンクホルダーです。カップ部分はスワニーミニ用に作ったものをそのまま流用してくっつけました。元の肘置きが滑り止めなのかシボ加工(ザラザラ)してあったので、はじめて3Dプリンターのfuzzy skin機能を使ってみました。性質上、側面にしかつけられず上面(造形時底面)はツルツルです(^^;)。個人的には持ち上げる時に掴むので滑りにくくていいなと思いましたが使用者本人はツルツルの方が気持ち良いとのこと。また後述のボードをつけたことで持ち上げる時に掴めなくなってしまったので、今となってはいらなかったかもなと。まぁfuzzy skinの様子がわかったのでヨシ!

サイドガード

標準のサイドボードを上のフレームパイプまで延長するような形状です。うちのプリンターでは一度に出せないサイズなので前後2分割で真ん中に切れ目があります。下は標準ボードを挟むような形になっているので左右へのブレはほぼないです。標準のサイドボードがネジ4本でフレームに固定されているのを一旦外す必要があります(3本外せばOK)。上のパイプに両面テープ止めしていますが、ちょっとまだ外れやすいのでテープの種類を変更予定。

両方とも喜んでもらえて自分的にも大物だったので達成感高いです。引き合いがあれば頒布も検討したいレベル。ただ今回はPLAで出力したので、真夏の車内に放置したら変形する可能性はあり。本当はPETGなり耐熱温度の高い素材を使うべきなんですが、本人が在庫の中からピンクが良いといったので(^^;)。

その他、本人がネットで買ったカスタムとして、

  • 介助ハンドル部分にフック
  • 左側ボード外側に小物用ポケット

を追加しています。フックは真下に買い物袋などをぶら下げるとタイヤに当たってしまうので微妙。買い物カゴを左右フックにひっかけることはでき、スーパー店内で介助しつつ買うものを放り込んでいくのは便利です。ただ自走が重くなるので嫌がられますw

これだけつけても折りたたみは支障ないので、ドリンクホルダー側を上にすればクルマのトランクに寝かして収納するのは無問題。唯一肘掛け部分をがちっと掴むことができなくなって、少し持ち上げに難が生じています。左右でフィラメントを500gくらい使うのでわざわざ作り直すほどではないですが、もし再造形する機会があったらボードの中心上部あたりに穴をあけて指が通るようにしたいなと思います。

■希望者がいればご相談ください

せっかくモデリングしたので、同じようなことでお困りの方がいたら実費くらいで追加生産もしようかと思います。適当なプラスドライバーがあれば交換可能で、現状復帰も可能です。サイドボードにお好きな文字やロゴを入れることも(笑)。

Keychron K7の長すぎるスペースキーを3Dプリントで改造

先日購入して、スペースキー長すぎ(英数、かなキーを押すのに親指を深く曲げなければならない)問題を指摘しました。

(リンク先はUS配列です。キー配列、LED色、軸の違いにご注意ください)

本記事はそれを改善すべく3Dプリンターでオリジナルキートップを作ってみた、というものです。

■普段使いのMX Mechanicalを観察

自宅の作業部屋でメインのWindows機とMacで使っているMX Mechanical(JIS配列)を眺めてみます。

英数(無変換)キーの右端はCキーの真ん中くらい、かな(変換)キーはMキーに少しかかるくらいです。特にこれまで違和感を抱いたことはなかったので、これくらいであれば問題ないと思われ、これを目標にしてみたいと思います。

あとスペースキーのテカりをみると、基本的に右手で右寄りを叩いているみたいですね(^^)。

■補助ステムが問題だった

いきなり完成体も見せてしまいますが、英数、スペース、かなキーを外したところがこちら。それぞれのキーの下の赤軸キースイッチと、スペースキーの両端部分には長いスペースキーをまっすぐに押し込めるよう補助的なダミーのステム(正式な名前がわからないので本記事では便宜上「補助ステム」と呼んでおきます)があります。

さきほど見た理想位置でいうと、黒い補助ステムまでカバーするような幅の英数&かなキーを作ればよさげということになりますが、これがうまくいきませんでした。まずこの黒ステム同士は裏側でつながっており、片方を押すと反対側もへっこむ構造になっていたのです。スペースバーが綺麗に傾かずに押せるようにするためのものなんでしょうが、今回は裏目に出ます。一応そういうスイッチを作って装着してみて、反対側の補助ステムまでへっこむものの、そちら側の赤軸スイッチまではぎりぎり押されないくらいの傾きで済みました。多少見た目や手触りに違和感はでますが、まぁ動作としてはギリギリ許容範囲。しかしさらにもうひとつ問題が。両端の支えを失ったスペースバーがまっすぐ押せないのです。さきほどみたように自分はスペースキーを右寄りで叩きます。そうすると徐々に左側が浮いてきて、十回も叩けば赤軸ステムに差し込んであるだけのキーがポロっと外れてしまうのです。代わりにベースプレート(あるいはキー裏)に張り付けられるようなダミーステムでもあればいいんですが、単なる高さ固定のブロックとかではダメそう。

ということで写真の「Mod」のように、スペースキーがギリギリ補助ステムにのっかる幅に縮め、それに接触しないギリギリまで英数、かなキーを伸長する、というところで妥協。キー同士の感覚も他よりもかなり狭くなっています。英数カナキーもステムに対して片側が伸び、そこばかりを押す形になりますが、一応外れてしまうことなく使えています。

MX Mechanicalと比べてみると、かなキー側はむしろ大きく内側に張り出していて十分な感じ。英数キーはまだまだ足りてないですが、デフォルト状態よりはいくぶんマシという感じです。英数モードに切り替えるつもりでスペースおして空白文字が入ってしまった、ということはほぼなくなりましたが、しばらくタイプしていると若干左手首に痛みを感じる、といったところです。

■見た目を綺麗にしたい

まずキー上の印字ですが、スライサー上でプレビューしてみた感じ、0.2mmノズルを使っても1mmを切るような細い線はきれいに造形されないぽいことがわかり、一旦断念しました。シールで貼るとかも考えましたが、かなと英数の2キーで特に間違えることもないので、自分で使う分にはまぁなしでいっかと。

面のきれいさについては、造形の向きなども試行錯誤しました。表面に傾斜をつけているので、表面が滑らかになるように水平をとろうとするとステムを斜めに造形することになり精度が落ちて刺さらなくなりがち。ステム部分だけ別造形して接着剤でくっつけることも試したんですが、なかなかうまくまっすぐにつかなかったり。やはりこのサイズの造形物だと綺麗さと精度を両立させるのは難しいですね。光造形方式の3Dプリンターならワンチャンあるかもですが。

最終的に、スペースキーは表面が水平になるように(ステムはやや斜める)、英数、かなキーは垂直に立てて造形しました。きれいにサポートがはがれるようにサポート専用フィラメントも活用(これめっちゃ便利なのでおいおい別記事にしたいと思います)。

とりあえずサンドペーパーとリューターで表面を滑らかにしたのが写真の状態。ちょっとしらっちゃけてしまっています。積層痕も多少残っているので、本当はプラサフを噴いて塗装までしたいところです。ただたまたま在庫していたグレーの安物フィラメントの色がいい感じにKeychronのもともとのキーキャップと違和感なくマッチしているので、わざわざまた似た色の塗料を探して買ってくるまでもないかなー、どうしようかなー、というところです。

■まとめ

モバイル(ジム)用に導入したKeychron K7キーボードの大きな不満点の1つである英数・かなキーが外側に寄りすぎてて親指がしんどい問題が一応ある程度納得のいく形にモディファイできました。あとはカーソルキーだけまだ不慣れですが、かなり快適にキー入力できるようになりました。この記事もそれでご機嫌にタイプしています。

これだけ快適だと、MacBook ProやSurface ProXでも使いたくなってきます。早速MBPでも尊師スタイルで使えるようにタイプスティックを注文しました。

これはHHKBアクセサリで有名なバード電子さんのキーボードブリッジの携帯版みたいなアイテムで、MBPのキーとキーの隙間に足を置いて、二枚板でキーボードを支えるものです。まぁMBPのキーボードは特に不満はないのですが、気持ちよさではKeychronという感じなのでしばらく使ってみようかなと。ただ赤軸とはいえMBPのキーボードよりはカチャカチャ鳴ってしまうので、人のいるところでは使えないかも知れません。

2024.12.01追記

ご要望いただき別機種用のカスタムモデルを製作しました。

手元に対象モデルがない状態でサイズや位置関係を精密に合わせるのに苦労すると予想されたんですが、ふと閃いて、写真下段のようにステム部分を別パーツにしてキートップ側に少しマージンを持たせておくことにしました。先にステムをキーボードに取り付けておき、プレートに接着剤を塗ってからとりつける、という方法です。接着剤を垂らさないように注意が必要ですが、これならおおまかな位置関係だけわかっていればあとは現物合わせでなんとかなります。MX互換ならステム部分は共通なので、より多くのキーボードに対応しやすくなるかなと。

あと今回はじめて0.2mmノズルを使いました。標準の0.4mmノズルよりも細い線で造形するので、キートップのように表面が湾曲した形状でも年輪模様をかなり減らすことができました。Bambu Labのプリンターはノズル単体の交換ができずアセンブリ交換になるのでちと面倒ですが、やはりこういうモデルにはそれなりの効果があるなと。その代わり層数は単純計算で倍になるので時間はめちゃめちゃかかります。今後もきっちり使い分けていきたいと思います。

ジム用キーボードにKeychron K7

ChocoZAPに通い始めて五か月目。体重は一向に落ちませんが、新しいガジェットやバッグを導入することをモチベーションにどうにか続けております。

最近ではもっぱらデスクバイクというテーブルのついたエアロバイクマシンを使ってPC作業やゲームをしながら自転車漕ぎ運動をしています。

持ち込みPCは最軽量およびゲーミング装備はLenovo LEGION GO、ちょいテキスト書き込みしたい時はSurface Pro X、3Dモデリングなど重たい作業や広い画面を必要とする時はMacBook Pro 16’という感じ。

LEGION GOの時は ARグラスのXREAL AirをつけてフルHDの仮想大画面で作業することも。

XREAL AirはいまだにまともなPCドライバーがリリースされず、結局空間固定なしで頭をふれば画面が追従する状態で使っています。

さて、そんな時でも一応キーボードがないと不便なので、以前買ったHHKB Studioを持ち込んでいました。

しかし自転車でこれらの装備を一式持ち込むにはちとかさばりすぎる。また墨字の見づらさの改善ソリューションがいまだなく、ほぼサングラスであるXREALを装着したらさらに見づらいということでもっとコンパクトで使いやすいキーボードソリューションを導入することにしました。

想定した要件は、

  • テンキーレス、65%、40%など、必要最低限なキーは備えつつコンパクトなもの
  • 打鍵間がよく気持ちよく入力できるもの
  • Bluetooth
  • JIS配列
  • カーソルは逆T字が良い

といったくらい。ジムで使うのであまり打鍵音がうるさいものは厳しですが、もともとCherryでいうと赤軸のような静音のものが好みなので、自然とカチャカチャうるさいものは除外される感じです。

■検討した候補

現在自宅でもメインで使用している MX Mechanicalのテンキーレス版。 Fn列まで普通に備わっているのでめちゃくちゃコンパクト&軽量ってほどでもないですが、自宅と同じ感覚で使えるというのもポイント。

富士通 FMV Mobile Keyboard(ダークシルバー) FMV-NKBUD

富士通 FMV Mobile Keyboard(ダークシルバー) FMV-NKBUD

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珍しく富士通がクラウドファンディングで販売した、FMVシリーズご自慢のキーボードを単体化したキーボード。メカニカルではないですが打鍵感は普通に優秀で、トラックパッドがついていることが評価点。HHKB Studioも不満は大きいながらポインティングデバイスが一体化していることで装備を減らせてよかったし、XREALで物理視界が限られる中でマウスへの持ち替えが不要な点はよかったので。

Fn列のないいわゆる 60%キーボード。ヨドバシに展示があったポップは色使いといいキータッチといいめちゃめちゃ刺さりました。かなりお高いですがそれだけの価値あると。専用のキャリングケースもおしゃれ。ただ残念なことに英語配列のみ。どうせXREALしてて見えないんだからソフト的に配列だけいじってやれば、、とも思いましたが、スペースキー両端に英数/かなキーがないのはどうしようもないので断念。

最終的に購入したのはこちら↓

Keychronの5列キーボードK7のJIS配列、白色LED、赤軸モデルです。これもFn列がないので前後幅が抑えられ、狭いデスクバイクの卓上でスペースが稼げるかなというのが決め手。

実際に置くとこんな感じ。

ポインティングデバイスがないのと、カーソルキーが逆Tでないの点を最後まで悩みましたが、emacsバインドやリマップを駆使してなんとかなるかなと思って特攻。マウスはどこかにあるMX Anywhere 3を使おうと(写真はまだ発見できずMS Designer Mouse )。

Keychronは本当に種類が多くて、Keychronに目を付けた後もかなり迷いましたが、コンパクト系はJIS配列だとみんなカーソルが一列配置になってしまうようです。同じモデルでもUS配列なら逆T字です。まぁリターンが場所くってるあおりですね。

■Keychron K7レビュー

早速ジムで漕ぎながらこの記事を書いています。

打鍵感は非常によいです。音も適度に鳴ってタイプしてる感がある。実況者の配信に絶妙に載ってるくらいの音量が心地よい。傾斜スタンドもありますが個人的には使わなくてもいいかな。軽量モデルですが軽すぎず、位置が勝手に動いてしまうような気配もないです。

メカニカルながら厚みは控えめなのでジム用バッグにもおさまりが良い。

WindowsにもApple系にも対応するということで、一部キーのキャップが自分で選べるよう交換キーキャップと交換器具が同梱されています。具体的にはAlt/WinキーとOption/Commandキーです。どちらのOSにも対応していますが、主に使う方に交換して使えという感じです(出荷時はApple仕様)。両方の記号を無理やり印刷するよりはキートップがすっきりしてよいですね。加えて、左上隅のEsc/全半キーと右上隅のDELキーがグレーとオレンジが選べるようになっています。

バックライトはRGBモデルとホワイトモデルがあり、自分はホワイトモデルを選択しました。光るパターンはいろいろ選べて、多くはゲーミングゲーミングして常にちらちら光るものですが、Razorにもあったタイプしたキーがぽわんと光って消える、というのが面白くて使っています。まぁ見てないんですが。

配列にいくらか気になる点アリ

・カーソルキーが横一列並び

JIS配列モデルの宿命で買う前からわかっていたことですが、やはりまだ馴染めてないです。とりあえずPowerToysでPgUp/DnとCtrl+P/Nをカーソル上下にアサインしてしのいでいます。

・Backspaceの隣にDelete

右上隅がBackspaceではなくDeleteになっている点も間違えて押し勝ち。Deleteは普段使わないので、これもBackspaceになるようリマップしました。どちらを押してもいいように。これはまぁほぼ解決かな。

・スペースキーが長すぎて、英数/かなキーが押しづらい

親指をかなり曲げないと届かず、普段使っている他のキーボードの感覚だとスペース両端を叩いてしまってかなりフラストレーションです。こればっかりはリマップツールではどうにもならないので悩ましいです。3Dプリンターでオリジナルキーキャップを作ってどうにかなるかなぁと画策中。もしくはすでに同じ悩みを解決するべく既製品やモデルデータが存在するかも?

IMEのON/OFFなので他に代替操作がないわけではないんですが、他のPC/Macも含めて習慣をかえるのも大変だぞと。

■まとめ

とりあえず荷物がコンパクトになったし打鍵感は最高だけど、スペースが長すぎるのだけが最大のストレスです。

打鍵感にこだわらなければ薄くて雑に扱えるBleutoothキーボードは5千円未満で見つかりますが、やはりメカニカルの心地よさはプライスレスだなと感じます。

HHKB Studio、どうにも個人的には活用の場を見つけられないので手放そうかなぁ…