DELL XPS 9575(i7/8705G)でOBS Studioのエンコードハードウェア支援VCEを使う

現状手持ち最強のノートPCは2018年に買ったDELLのXPS15 2-in1(9575)です。これはIntel Core i7の8705GというRadeon Vega M GLを統合したかなり珍しいプロセッサを搭載しています。物理的には”統合”されていますが立派なdGPUです。ハードウェアエンコード支援などもそれなりに使えるはず!Radeonシリーズの場合VCEというH.264エンコードを含むライブラリがあり、これを使えばOBS Studioの録画や配信の負荷が減らせるではないかと着目。

しかし、普通にOBS Studioの設定メニューのエンコーダーの項目を開いたところ、「x264」と「QuickSync H.264」しか出てきません。Radeon Settingを開いてOBS StudioでRadeonが使われるように固定してみても駄目。うーん、あいかわらず8705Gの挙動はよくわからんなと(一度Radeonを全く認識しなくなって修理に出したこともあり「触れるとロクなことにならない」イメージでドライバー更新とかも保留)。

ググった結果、OBS StudioはAMDのハードウェア支援に対応しているもののやや古いものが同梱されており、こちらのGitHubリポジトリにあるAMD Advanced Media Frameworkライブラリ(以下AMF)に置き換える必要がありそげ。VCEとAMFの違いがよくわからないですが、VCEがRadeonに搭載された支援機能で、それを利用するのがAMFなのかな?

てことで、早速最新版の2.6.0をインストールしてみると変化なし(;´Д`)。こちらの対応GPU一覧をみると、VegaはVCE4.0に対応してることになってるよなぁ。ノート用のM系はダメなん?と諦めかけるも、ふと2.6.0のリリースをみると、”Removed support for older drivers”の文字が目に入る。最低でも19.7.1、19.9.2以上推奨とのこと。「あっ」っと思い手元の9575のドライバーをみたところ18系のまま。DELLの公式サポートページにある最新版を入れても18.10.01.08止まりなんですよね。前述の通り、以前AMDからダウンロードしたより新しいのをぶっこんでからなんとなく不調になったトラウマがあり、DELL側で公式リリースされたもの以外はいれたくない。ということで、obs-amd-encoderの方を1つ古い2.5.1にしてみたところ、

キマシタワー!「H264/AVC Encoder (AMD Advanced Media Framework)」と「H265/HEVC Encoder (AMD Advanced Media Framework)」が出現しています(録画タブのみ。配信タブはH264だけ)。しかもQuickSyncもそのまま選べるので、例えば録画はAMFのH265/HEVCエンコーダー、配信はQuickSyncを使う様にすれば、GPUとCPUに負荷が分散していいかも。

ざっと試した限り、フルHDくらいのカメラと画面キャプチャをした映像を録画するのは問題なさそう。個人的は使い方としては配信サービスへの送信よりは、TeamsやZoomへ送ることが多く、こいつらがハードウェア支援を使うのかどうかよくわからないので、厳密にそれらと逆張りを指定できてるかは不明なんですが、タスクマネージャー読みでは心持ちCPU負荷が軽くなってるかなという感じ(劇的ではないし、冷却ファンはブン回る)。画質も画面キャプチャ部分が目立ってブロックノイズまみれになるということはなさそう。ただ厳密にビットレートを揃えて測定はできておらず。一般にハードウェア支援を使ったエンコードはVBRだとサイズが膨らみがちだったりしますが、そこら辺は検証しきれておらず。

とりあえず目立った不具合がない一方、ガツンとCPU利用率が下がったりファンが回らなくなったりというほどの劇的な変化もないという感じ。まぁ特にファンについてはRadeon側が熱くなればトータルの排熱はそう変わらないかもですね。

ともあれ最近なんとなくNvidia推しな感じ(というかNvidiaに推されてるといった方がいいか)のOBS Studioですが、無事手持ちのRadeon搭載機でもハードエンコができるようになりました。実のところ別の理由でRTX搭載ノートが欲しくなってはいるんですが、9575もまだまだ使えそうです。

 

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