タイムマシンものでYU-NOを越えたの越えないだとと話題になっていたXbox360用ソフト『Steins;Gate(シュタインズ・ゲート)』をプレイしてみました。
ネットで話題になってから知ったので少し出遅れて11月入ってからの入手だったんですが、なんとか数量限定版を入手できました。
σ(^^)の周りでもこれのためにこれからXbox360を手に入れようかという人が多いので、ことわっておきます。
以下ネタバレ!
■シナリオ全般
かなり面白かったです。アキバネタ、2ちゃんネタがわかる人にはニヤリとするネタ満載。そしてSFネタ、タイムリープネタが好きな人にもかなり凝った設定で色々思考実験させられる展開です。新しい「タイムリープ」の定義も興味深かったです。でも肝心な時間跳躍の理屈的なところのリアルさを期待すると肩すかしかも知れません。まぁ、現実にできないことをお話として組み込むんだから、最後の最後ではフィクションにならざるを得ないから、そこは仕方ないんですが。ちょっと「あれ?」って思う点もありました。
そういうところをすっ飛ばして泣き系ギャルゲとして見た場合も結構良い出来。でもYU-NOを越えたかと言われると、う~ん、って感じですね。YU-NOはすでに記憶の中で美化されすぎてるのかも知れませんが、泣きポイント、レベルでいっても及んでいない印象です。基本テーマとして、「タイムトラベルして過去をいい方に改変しても、別の悲劇的展開つながり、バラ色の展開には絶対にできない」というなにやら教訓めいたルールがあり、気軽に変えた過去の大きなツケを払わされたり、仲間の命に関わるトレードオフで葛藤させられたりしていく感じですね。
タイムリープする時間軸方向の距離も比較的短め(1ルートだけ例外がありますが)。基本的には同じ数日間を延々繰り返す感じです。そこも“人生”wとも呼べるYU-NOより感情移入が弱くなった点かも知れません。まぁ、あっちの後半部分は単純にタイムリープものという訳でもないので比べても意味ないかもですが。
YU-NOほど攻略サイトとにらめっこをしなくてもエンディングにたどり着けるという意味では、敷居が低く、このジャンルの入門用としては激しくオススメ度が高いです(それでも最後の紅莉栖ルートと真ルートはσ(^^)も攻略サイトのぞいたけど…)。
■キャラクター
今回一番驚いたのは、主人公の中の人である宮野真守氏の名演です。ガンダム00の刹那などシリアス二枚目キャラの印象しかなかったんですが、厨二病である時のそれと、ヒロイン達のボケやツッコミに翻弄された時の三枚目セリフの落差が見事。菅野作品(EVEや探偵紳士等)の子安さんの正当後継者を見た、という気がして、σ(^^)の中での氏の評価急上昇でした。
ヒロインとしてはメインの紅莉栖がツンデレキャラとしては久しぶりにハマった印象。声は幼なじみキャラのまゆりがポイント高かったですね。
■ユーザビリティ
やってて一番フラストレーションを感じたのは、スキップモード切り替えが思い通りにいかなかった点。目的の部分までとばしていて、「あっ、ここだ!」と思ってスキップ抜けようとボタンをおしても反応が悪くて通り過ぎてしまうことが非常に多かったです。
また本作の特徴であるフォートリンガーシステムという、サブメニュー的にケータイを取り出して操作をする仕組みがあるんですが、使用後に×ボタンを何度も連打しなければならないなどやや煩雑に感じました。
TIPS(用語集)ブラウザも、あかさたな行移動と行内スクロールが独立していて、やや検索性が悪い印象。
あとは、これはPS3/PSP<->Xbox360を行き来すると必ず発生する問題なんですが、菱形配置の4ボタンのうち、決定とキャンセルが逆なんですよね。SONY系(日本設定)は右側の○ボタン、Xbox360は下のAボタンが決定にアサインされてることが多く、どうしても間違えます。プラットフォーム全体の問題ではあるんですが、キーアサイン変更機能にもう少し柔軟性があれば逆にして快適にプレイできたかもとは思います(本ソフトには2種類のプリセットが選べるものの、ここは固定)。
とりあえず、今は数年ぶりにYU-NOを再プレイしてみたい気持ちが大きいです。PSP辺りに移植されないですかね。一応Windows版はおさえてあるし、サターン版も(保存してある本体が動けば)やれるんだけどw。
もしアニメ化するなら、上手くすれば意外に1クールでぴったりハマるんじゃないでしょうかね?中の人レベルは高いので期待してみたい気はあります。できれば、いややるならば接待にCHAOS HEADみたいな残念な絵にならないようにお願いしたい。