我が家のWi-Fiアクセスポイント(親機)から最も離れた部屋にカラーレーザープリンターCanon 612cがあるんですが、こいつの内蔵Wi-Fiは2.4GHzにしか対応しておらず、重たいカラー印刷にやや難がありました。有線LANを通すのは難しかったので使わなくなったASUSの5GHz(11ac=Wi-Fi5)対応のWi-Fiアクセスポイントをブリッジ(メディアコンバーター)として使ってたんですが、親機側をWi-Fi6化したのを機にこちらもWi-Fi6化してみることにしました。
しかし、現状Wi-Fi6対応の純粋なメディアコンバーターは見つからない。Wi-Fi6になる以前から単機能のメディアコンバーターは絶滅しかけており、ルーターや中継器でモードの1つとしてある程度でしたが、まだ少ないWi-Fi6ではさらに選択肢が限られる感じです。
なるべくコンパクトで安価なものがいいと思って探した結果選んだのがこちら。
TP-Link WIFI 無線LAN 中継器 Wi-Fi6 対応 1200 + 300Mbps 11ax/ac/n/a/g/b APモード ギガ有線LANポート RE...
中継器ですが、製品ページに「ブリッジモード」と明記されています。有線LANポートは1Gbpsイーサネットが1ポート。過不足なく今回の用途にマッチする感じです。必要になったらハブを追加すればヨシ。
Wi-Fi6といっても5GHzで1,200Mbpsまでの対応です。速度の理論値だけでいえばWi-Fi5でも1,733Mbpsモデルがありました。
TP-Link WIFI 無線LAN 中継器 11ac/n/a/g/b 1733 + 800Mbps ビームフォーミング MU-MIMO APモード 3年保...
実際にどちらの方が実効スピードが上かは不明ですが、Wi-Fi6の安定性や電波干渉への耐性、端末数が増えた時の混雑回避性能などを期待してRE505X(上)にしました。
■余計な中継電波をとばさない
今回気にしたのは、子機に徹して余計な中継電波を飛ばさないようにできるか、です。本件の用途としては、既存の5GHzネットワークに参加し、有線LANとブリッジすることで、本機に新たに2.4GHz/5GHzの中継ネットワークを発生させることは望んでいません。実際にデバイスをつなげてパケットをやりとししなければ、ビーコンだけでたいして電波環境の悪化は引き起こさないとは思いますが、Wi-Fiのリストに余計なものが飛んでいるのは気分よくないし、セキュリティ的にもよろしくありません。
本機はあれこれ試行錯誤してどうにもつながらなくなる、といったトラブルで何度か初期化からやり直した結果、
- 2.4GHzの電波は一切発しない
- 5GHzの拡張ネットワーク用のSSIDは親ネットワークと同じチャンネルで飛ぶ。ただしステルスにはできる
という形に落ち着きました。チャンネルが少なくご近所の電波も通りやすい2.4GHz帯に一切影響しないのはマルです。5GHzは例えば親ネットワークabcdに100chでぶらさがった場合、強制的にabcd_EXTみたいなSSIDで拡張ネットワークを作成してしまいます。しかも親と同じ100chで。チャンネルを変えたりOFFにはできない模様。「有効」チェックボックスがONのままグレーアウトしています。SSIDは変更可能なので、親ネットワークと同じにすれば中継としては自然ですが、他の端末が親ネットワークにも十分届くのに、わざわざ中継器につながってそれ経由で通信するのもなんだか速度低下しそうでイヤです。結局、あえてabcd_EXTのような別ネットワークのままにして、ステルスをONにしておきました。これなら各種デバイスのネットワーク一覧には出てこないので実質ほぼ存在しないのと同じです。
■その他特徴
ハードウェア的にはコンセント直付けタイプですが、筐体は割と大きいので本当に壁コンセントにつけると結構邪魔です。他の口をつぶしてしまうことも。結局、延長タップを介して邪魔にならない場所に設置しました。小型な3口でマグネットがついたものをチョイスし、たまたま近くにあった金属壁面に貼り付け。
仮に壁面設置しなかった場合でも、本機はアンテナの向きが変えられるので最適化がしやすいでしょう(中継器はアンテナ内蔵品が多いイメージ)。
TP-Linkは初だった気がするんですが、面白かったのは管理画面へのログインにTP-Linkアカウントを使う点でしょうか。メールアドレスが必要で面倒といえば面倒ですが、ありがちなrootとかadminとか使うよりはセキュリティ面では安心なのかも知れません。その他の管理UIの使い勝手はまぁ普通。レスポンスは良いしデザインもスッキリしてます。
機能面では、時間による定期OFF(試してないけどOFFのみな気がする)、電波強度は3段階、MACアドレス制限など。またTP-Linkルーターと組み合わせるとOne Meshという独自メッシュネットワークを構築することも可能。7千円で買えるメッシュ子機と考えるとなかなかのコスパだと思います。
ともあれ安価ながら今回の利用目的には十分な製品でした。