クラウンが来てからクルマ写真を撮るのが楽しみのひとつになっています。ただ元々生活が夜型なのでどこかに出かけていって写真を撮るというともう9割方夜。夜景写真ばっかりになります。
写真というのはいかに光を多く取り込むかみたいなところがあるので、夜の写真はどうしても難易度が上がります。絞りを開放したりシャッター速度を遅くする、そうすると手ぶれするから三脚立てて、など。なかなかスマホでパシャっと撮るような手軽さでは綺麗な写真になりません。でもまぁそれで上手くパキっとした写真が撮れたりすると嬉しかったり。
そんな中で気になる動画を何本かみました。どうしても暗くなりがちな車体にライトを当ててやればイイジャナイ?という技法です。名前があるのかどうかは不明。
例えばこちらの動画。
パネル型のLEDライトを使って夜でもボディのラインを綺麗に浮き立たせています。ただし一度に全方位から照らすのは野外では難しいので、シャッター時間を長めに撮ってその間にあちらこちらの向きから一瞬ライトをピカっと照らしてまた別の場所に走って、ということをしています(ライトを照らしたまま移動すると光条がボディに映り込んでしまうため)。
もうひとつ別のやり方としてこちら(英語です)。
基本的な考え方は同じですが、ライトがパネルではなくバータイプであることと、むしろ積極的に動いている点が違います。また1枚撮りではなく、複数パターンを撮っておいて、後からPhotoshopもマスク機能を使って部分合成をする、というアプローチです。時間と手間はかかりますが、後からじっくり部位別の光らせ方を調整できるのはメリットかも知れません(言い換えると撮影現場では結果がわからない)。
こちらは多くの動画でLight Paintingと呼ばれているようです。ライトペインティングってググるとクライところでライトや手持ち花火を振り回してその光芒を1枚に収める技法のイメージがあるので、同じような違うような?
いずれにせよ1ランクアップできそうなので挑戦してみました。今回はこの2つの方法のハイブリッドというか、
- パネル型ライトで動かないでシャッター速度短めで撮る
- 複数ショットをPhotoshopで合成する
という感じでまずはトライ。
■購入品
1つ目の動画で実際に使われていたライトはこちら。
YONGNUO YN300 Air LEDビデオライト 薄型 定常光ライト 3200K48球+5000K48球 照明・撮影ライト 電池・ACア…
今回実際に購入したのはこちらです。
VILTROX プロ超薄型 LEDビデオライト 【アップグレード版】VL-200T 撮影用ライト ビデオ撮影用 432球 30W …
写真でみると同じに見えますがVL-200Tの方が一回り大きいようです。バッテリーもSONYのFバッテリー互換品をYN300 Airは1つ、VL-200Tは2つ使います。
WELLSKY LT2F2200 NP-F550 NP-F570 [ 2個セット ] 互換バッテリー [ 純正充電器で充電可能 残量表示可能 純…
2つだと充分も面倒だし、重いしデメリットも多いですが、やはり光量が多いに越したことはないかなと思ったのと、リモコンがあると便利そうだという点でVL-200Tにしてみました。片手で高く掲げた時に、もう片方の手でつけ消しできるといいかなと。1つ目の方法だと「点けたら動かさない」、が基本ですしね。スイッチ操作をした後で位置や角度を変えてしまったらマズい。ただし後述しますが現時点ではなくても良かったかなと思っています。
電源スイッチ以外の操作はツマミがひとつ。押し込むと光量↔色温度が切り替わり回して増減というシンプルなもの。重さもまずまず許容範囲。
グリップのボタンでシャッターを切る!
今回手持ちのアイテムと組み合わせて成功だったなと思うのは、SONYのシューティンググリップです。Bluetooth経由でカメラのシャッターやズームを操作することができます。
当然カメラの下につけて使う想定のものですが、今回これをLEDライトの下の三脚穴に装着して使ってみました。カメラ自体は三脚に固定して少し離れた場所に置いてあります。長時間露光だとシャッターを押してからダッシュでクルマの側まで走って行く必要がありますが、これをリモコンで補おうというわけです。最初はプレビューも見られるスマホアプリCreators’ Appでやるつもりでしたが、 現地の電波状況か結構切断してなんども再接続操作が必要でイマイチでした。かたやこのVPT2BTをライトの持ち手として使えば、ライトを掲げる手元でシャッターが切れるのでめっちゃ便利。プレビューや撮れた写真を確認することはできませんが、まぁこの手法で撮る限り画角もフォーカスも固定なので一旦セッテイングを決めてしまったらシャッター操作だけでもいいのかなと。
結果的にLEDライトに付属のリモコンはなくても良かったかなと。シャッター時間長くとって長時間露光で撮るなら便利だと思います。
■作例
まず普通に周囲の明かりだけで撮ったのがこちら。Lightroomで自動補正した状態。ランニングデイライトが光ってるせいもありますが車体は暗く沈んでしまってます。
そして各方向からライトを当てた写真を合成したのがこちら。
背景と被写体の明るさが共存しています。車内にライトを置いたショットも使っているのでシートも浮かび上がってて良き。これは1枚撮りの時にも意識したい手法です。
難しいのはライトの色温度設定です。今回周りの光にあわせてみたんですが、ランニングデイライトと色味が食い違ってしまってやや違和感があります。そもそも複合照明だといかんともしがたいですが、中間を狙うとかやり方があったかもなとか思っています。
■感想
車体に当たる光が月光くらいしかないような場面では有効な手段かなと思いました。Photoshopでじっくり車体の艶をいじれるのも楽しいです。
ただ時間や手間はかかるし、カメラを離れたところに置きっぱなしにするということもあるので、人気ががなく迷惑のかからないロケーションを見つけるのがなかなかに難しいです。場所によっては三脚撮影禁止なところもあるので注意せねばです。日本ではなかなか難しいかも知れません。
個人的には満月の海辺とかでチャレンジしてみたいですね。1つ目の動画のように工場夜景とかもいいですね。
ちなみにバーライトも既に購入済みです。
NANLITE PavoTube T8-7X チューブ型撮影用ライト RGBライト LEDライト 36000色調光 アプリ対応 チューブラ…
なんならこっちの方が先に買ってたまである。でもこのライトセイバーのようなライトを振り回すのもやはり人目が気になるのでなかなかテストできずにいます(^^;)。いずれ良いロケーションを見つけてチャレンジしてみたいです。