GTX1080 -> RTX3070に換装、軽くベンチなど

新PCOculus Quest2が思いのほか快適で楽しいので、せっかくだから組み合わせてOculus Link周りを活用しようとか、RTXシリーズ専用のRTX Broadcastを仕事のテレカンで使いたいと思い、グラボをアップグレードすることに。RTX Broadcastの前身であるノイズキャンセルツールRTX Voiceはその名前とは裏腹にGTXシリーズでも利用できましたが、映像加工まで含んだBroadcastではそうは行きませんでした。背景ぼかしはCPUを利用するChromacamなどでも使えますがいまいち不安定で品質もよろしくないので、その辺りが潤沢はGPUパワーで改善すればいいなと。

■モデル選定

現在はOculus Rift CV1発売当時にフラッグシップだったGTX1080のFounder Edition。当時10万円くらいしました。ゲーマーではない私としてはもったいないくらいのパワーでしたが、今となっては2世代落ちです。体感的なパワーとして不足は感じないですが上記のRTX専用ツールなどが使えないのが残念。さすがに3090はもったいないので即除外でしたが、電源も1050Wに強化したので、RTX3080にしようかどうかは悩みました。でもまぁ11月はiPhone 12 Pro Maxもあってまたまた出費が嵩みそうなので、「とりあえずRTX Broadcastが使えて、今よりは性能が上がればいいや」ということでコスパ重視のRTX3070をチョイス。Ryzen3-3900 + RTX3070というガチ勢がみたらダメ出しされそうな組み合わせですが、まぁ省電力、低発熱、静音をとったということで。

ちょうど3070の各社のラインナップを眺めて、最初はZOTAC辺りの小ぶり(ツインファン)なモデルにしようかとも思ったんですが、GYGABYTEのAORUSにしました。

何故ならサイドに小さな液晶がついててカッコ良かったから(笑)。いや、現状ケースのサイドパネルはクリアパネルではないので、見えないんですが、気付いたらメモリ、電源が光ってるので、そのうちケースかえるかサイドパネルをアクリル化してもいいかなって。

■ハード周り

デカい。当時デカいとビビったGTX1080よりもなおデカい…そして厚い!

GTX1080FEとの比較

本当にウチのミニタワーに入るんかい、、と思いましたがなんとか入りました。しかしエアフローは大丈夫だろうか。ケースファン足そうかな。あとCPUファンをトップフローにしたのは失敗だったかも。

ファンケーシングの厚みもスゴい…

使い切れないほどのポート

ポートは時代にあわせてDVIが廃止され、DP x3 & HDMI x3に。6ポート同時に使えるかどうか不明ですが、まぁいずれにせよそんなに使い道ないですね。OculusもRiftからQuestになってUSB接続になっちゃいますし。

■RTX Broadcast

音声のノイズキャンセルは相変わらず良好です。品質はRTX Voiceよりも向上しているようですがそこまでは実感できていません。充分かなと思います。

背景ぼかし、背景交換、背景削除、オートフレーミングは排他のようです。一度にどれかひとつを選ぶ形。オートフレーミングだけは正確が違うので他と組み合わせられると良かった気がしますが、まぁ普通に座ってテレカンする限りそうそう使うことはないからいっか。境界認識は髪の部分なんかは優秀です。ハイバックの黒い背もたれが髪と同化してチラチラするのは同じかなぁ。ボカシだとそんなに気にならないですが背景交換だと出たり消えたりして気になります。やっぱり黒以外の布をかぶせるとかしないとかな。

使い勝手としては、タスクトレイのアイコンから、マイク、スピーカー、カメラそれぞれのエフェクトを簡単にON/OFFできるようになったのが良いです。

タスクトレイアイコンを右クリックして各エフェクトをON/OFF

■RGB Fusion 2.0

GIGABYTE謹製のLED制御ツールです。他社製ですがメモリも一括制御できます。電源はできないぽい。グラボとメモリのカラーパターンも全く同一ではないしタイミングの同調もできなそげ?

とりあえずGPU側は「Intelligent」にしておけば温度や負荷、ファン回転数に応じてグリーンからイエロー、オレンジと色が変わるようで実用的です。ただし4箇所のLED全体でしかIntelligentは指定できないみたい。個別指定しようとするとIntelligentの選択肢がなくなります。ちょっともったいない。特定のLEDだけ温度表示にして、残りはレインボー、みたいにしたいですね。

LCD部分には3つのデザインで温度、使用率、クロック、ファンスピードなどを表示するか、好きな静止画、文字、GIF、そしてCHIBI TIMEというたまごっちみたいなアニメーションを表示できます。ステータス表示は項目が個別にON/OFFでき、切り替わるインターバルを秒単位で指定できます。デスク下の設置だと例えサイドパネルをクリアにしても見えないのであんまり意味ないかもw。

愛猫写真を出すとシュールです。

ぬっこを映してみたところ(誰得)

■ベンチマーク

せっかくなので比較ベンチを貼っておきます。構成は、

  • CPU:Ryzen9-3900無印
  • マザー:ASRock X570M-Pro4
  • メモリ: DDR4@3000
  • ディスプレイ:3440×1440/60Hz
  • SSD:SAMSUNG 980PRO
  • Windows 10 2004/64bit
  • NVIDIA Studio Driver 456.71 (GTX1080)
  • NVIDIA Gaming Driver 457.09 (RTX3070)

です。3070取り付けてドライバーを入れようとした時点でStudioドライバーがまだないことが発覚。仕方なくGaming Driverを入れました。そこら辺もやや不平等なベンチになっています。ご了承ください。

3DMARK (Time Spy v1.2)

  • GTX1080:(計測できず)
  • RTX3070:13565 (グラフィックのスコア: 14068)

旧環境でなぜか3DMARKを起動すると真っ黒のままで進まず。時間がなかったので諦めて換装を断行。換装後に色々ググってATOKが問題だとわかり、設定を変更してようやく計測できました。ということで比較にならず…

VRMARK Orange Room

  • GTX1080:11158 (SUPER) Ave.: 243.24FPS
  • RTX3070:12030 (SUPER) Ave.: 262.26FPS

あんまり変わらないですね。やはりレイトレやDLSSを使ってこそなんでしょうか。

という感じでした。あまりきちんとデータが取れて無くて申し訳ないです。

■まとめ

 

ネコにかじられてもボロボロにならないLANケーブル

我が家のぬっこはケーブルが大好物。特にフラットではないLANケーブル位の太さがツボみたいで、物陰に隠してもいつのまにか引っ張り出してガジガジしています。

ネコにかじられまくって外皮がボロボロになったLANケーブル(この時点で一応使えてた)

そんな折り、同居人が見つけてきたのがこちら。

なんと金属外皮いがついています。商品名は防鼠LANケーブルと書いてありますが説明文を見るとペット全般に有効なようです。サンワサプライ直営店と一部のショップでしか売っていないようですが、そんなに驚くほど高くもない。

例えばカテゴリ6Aの3mという条件で同じサンワサプライのケーブルと見比べてみると、むしろ防鼠タイプの方が安い!?もちろん、Amazonとかでノーブランドのものならもっと安いのもあるでしょうけど。

バリエーションは0.5/1/2/3mの4種類。もう少し長いものものあるといいなと思います。とりあえず3mを購入してみました。

ギラギラした金属外皮

なんかこうLANケーブルというよりは工業用のツールとか武器みたいな風格です。取り回しというかしなやかさはそんなに普通のケーブルとかわらない気がします。結び目を作ってギューっとした場合でも、「普通のケーブルでここまでやったら断線するかも」くらいの前で止まりそう。事実上不便はないと思います。強いていえば最近の折れないツメのコネクタに比べるとカバーが外れると折れてしまう従来的なコネクタなのが惜しい。どうせならコネクタもこだわって欲しかったかな、くらい。あとケーブルの自重やよれにくさがあるので、モールとかに入れなくても床にピタっと這うように「置ける」感じなのも想定外の効果でした。床にピタッとしてればネコの関心も惹きにくいかも。

早速ネコに差し出してみると普通に囓ってましたが、特に跡なども付かず平気そう。しばらくすると飽きて囓らなくなるかな?長期的な観察はまだですが、被害が出たところ、宙づりで狙われそうなところは順次入れ替えていこうかなと思います。

できれば送料がかからないヨドバシ.comとかAmazon、もしくは量販店店頭で販売してほしいものです。

2021.2.16月:5m、10mが追加され、Amazonでも買えるようになっていました。

Ryzen9 3900マシンでの動画エンコードテストと60fps化に目覚めた話

CPU、マザー、メモリそして追加で電源を組み替えたメインPCで動画をエンコードして耐久試験をしてみました。

  • CPU: AMD Ryzen9 3900(定格)
  • マザー: ASRock X570M Pro4
  • メモリ: DDR4@3000 32GB
  • GPU: NVidia GTX1080
  • エンコードソフト: Amatsukaze
  • 入力ソース: 1440×1080 アニメ(NAS上)
  • 出力: MPEG4 1280×720@60p(SATA接続のSSDへ書き出し)
  • デインタレフィルタ: SVP 60fps化(CUDA)

という感じの条件で、丸一日でも連続稼働できています。CPU温度は64℃くらい。電源の出力ワット数が220W前後(21%)、電源効率90%くらい。特にファンの音がうなるようなこともなく。さすがTDP 65W。タスクマネージャー読みでCPU負荷が70%くらい。AmatsukazeGUIが20%、そこから起動されているH.264 encoderが50%くらい。メモリも他にブラウザやメーラーが起動している状態で41%とかなので余裕あります。

で、Amatsukazeコンソールによると、変換速度が180fpsくらい出ている模様。60fps化してるのでソース換算なのか出力換算なのかよくわからないですが、24分くらいのアニメが8分位で変換できてるぽいので60fps換算で3倍速という感じでしょうか。これはCUDAを使わずに24fps化していた時よりも、SVP + CUDAで60fps化した場合の方が速い感じです。あ、でも24fpsの時の読みは処理は80fpsだった気がするのでやっぱり3倍速くらいは出てるかも。

というかSVPスゴイですね。AmatsukazeのUIに設定項目があってなんじゃらほい?と思って調べたんですが、いわゆるフレーム補完をするライブラリで基本は家電テレビのように再生時に補完フレームを生成して視聴に使うもののようですが、Amatsukazeはその補完後の60fpsのコマを使ってエンコードをしてくれるようです。補完技術は年々高度化するはずなので、本来はソースに近い状態で保存をして、当代の最新鋭技術でリアルタイム補完をして視聴するのが良いとは思うんですが、今これで60fps化したMP4を作ればスマホやタブレット、カーナビなどでも高画質で視聴できる誘惑に勝てませんでした。実際かなり綺麗だと思います。たまに乱れもありますが、BRAVIAより頻度は低いくらいな気がします。体験版で試して惚れ込んですぐに購入してしまいました。

手持ちの最近めのiPhone、iPadやAndroid端末はもちろん、カーナビ(KENWOOD MDV-Z905、TOYOTA NSZT-Y68T)でもきちんと再生できました(Y68TはフルHDはダメかも)。

とりあえず電源を交換したことで高負荷時のシャットダウンも収まったっぽいので、新マシン環境をガンガン活用していけそうです。

 

新PCの電源も追加交換

Ryzen9 3900で組み直した仕事マシンですが、負荷をかけると電源が落ちる現象が発生。というか組み替え前の時点からエンコ中に再起動かかったりがあって最近あまりエンコをしないでいたので、マザーもCPUもメモリもOS環境もかわったのに再発するとなるとあとは電源周りだろうということで、2016年に交換した玄人志向の80 PLUS TITANIUM 700Wの電源を交換することに。

対象PCのケースはiiyamaのBTO製品のmiyabiというmicroATXケースで、元の電源は14cmでした(ATX電源はケース背面から見た縦横サイズは規格で固定され、5インチベイ方向の奥行きが違う)。前回貼った画像をみるとわかるんですがこれでも結構ギリギリ。

電源と光学ドライブの間に空きがほぼない…

ケーブルを無理に曲げればあと2cm(16cmモノ)いけるかギリギリってところです。最悪使用頻度の低い光学ドライブを外付けUSB接続にしてもいいやということで16cmを目安にチョイス。というか14cmは上記の玄人志向くらいしか見当たりませんでした。あれ現状でも1.4万円でTITANIUMとかホントですかね…逆に相場からすると飛び抜けて安いし、現にこうして4年ほどで動作があやしくなってるので、今回は避けてみることにしました。

初期コストが多少高くてもランニングコストが安くなるTITANIUMを探したけど手頃なのがなく、今回はPLATINUMランクで妥協しつつ、16cmで850Wと値段も大差ない1050WのTHERMALTAKE のTOUGHPOWER DIGITAL iRGB PLUS 1050W -PLATINUM-にしました。TDP65WのRyzen9-3900とGTX1080なら700Wもあれば足りそうでしたが、いずれ105W級のCPUに変えたくなったり、Oculus Quest2でOculus Linkの評判が良いのでRTX3080とかに特攻したくなったりした時のことを考えて、余裕をもたせておくことにしました。10年保証もついてますし。

想定通りかなりギチギチで、一旦光学ドライブの固定を外して前に出し、かなりケーブルを折り曲げて入れる必要がありました。コネクタ近辺の負荷がやや心配。でもなんとか光学ドライブを残したままケースに収めることに成功しました。起動するだけで必ず電源が落ちてた某ゲームもちゃんと動くようになりました。

この電源で面白いのは電源の使用状況をUSB経由でPC上のユーティリティから読取り、なおかつクラウドやスマホアプリでも監視できる点です。通常の監視ユーティリティだと温度やファンの回転数を読み取ることはできましたが、実際の電源使用状況まではわからなかったと思います(メモリなどの電圧は見られた)。システムトータルの消費電力はコンセントプラグに電力計をつけるくらいしかありませんでしたが、本商品であればいつでも(それこそ外出中でも)見ることができます。「Premiereで4Kエンコードしてる時って本当はどれくらい電気使ってるの?」みたいな疑問にきちんと答えが得られるのは良いです。

ちなみに、こうしてブログをブラウザで書いているくらいだと60-70W位で、6-7% Loadingとなっています。実力の1割も出してないということですね。おそらく定格が1050Wなのでちょうど消費電力を10で割ったような数字がLoading値になるんだと思います。わかりやすい。1050Wにしてよかった(笑)。

次にPremiere Proで1分強の4K映像に適当なLUTを当ててカラー補正をしてYoutube向け4Kテンプレートでエンコードしてみたところ、20%くらいまで上がりました。実時間より少し速いくらいで終了。素晴らしい。HEVCのソフトウェアエンコードでも負荷は同じくらい。時間は1分半くらいのようです。CPU温度は70℃くらいですかね。これならHEVCも使ってみようという気になりそう。

そしてなにより電源が落ちる気配がない!やっぱり電源が問題だったんでしょうか。もう少し連続稼働させてみないとですが、とりあえずは良いスタートです。

10年後にATX電源を使っているかどうか定かではないし、逆に1050Wでは足りないようなCPU/GPU環境になってるかもですが、とりあえず長持ちしてくれるといいなと思います。

仕事用マシンをRyzen9 3900で再構築(組立編)

仕事用マシンのリニューアル計画、最後のSSD、SAMSUNG 980PROが届いたので早速組み替えを実行しました。

パーツ選定の経緯はこちら。

今回導入したパーツはRyzen 9-3900とここら辺になります。



継続使用のコンポーネントとしては、

  • グラボ:Nvidia GTX1080
  • SSD: SAMSUNG 970EVO他
  • 電源700W
  • ケース:iiyama Miyabi
  • キーボード: Logicool CRAFT
  • マウス:Logicool G903

など。

■組立

ご本尊様が載ったところ

いつも、マザーをケースにセットしてからCPUやメモリを載せるか、先にマザーに拡張カード以外をセットしたからケースに入れるか悩んでた気がしますが、今回はマニュアルにあった通り、CPU、クーラー、メモリをセットしてからケースに装着しました。クーラーがマザー裏のバックパネルで固定する方式だと当然ケース設置が後になりますが、今回の組み合わせはそれが不要で、マザーのCPUスロット両脇にある固定具にクーラーの金具を止めるのみのシンプルな作りでした。

クーラーとメモリを装着

ただクーラーを14cmの巨大なものにした為、microATXケースへの組み込みは難儀しました。ドライブトレイやケースファンを取り外したりして地味に一番苦労しました。下が実際に組み込んだ状態ですが、かなりギリギリ。ぶら下げ方のドライブベイには3.5インチHDDがついていましたが干渉するので断念。この機会にHDDを全廃することにしました。SSDが1TB/1TB/500GBと3機あるのでワーク領域も含めすべて半導体化で足りるでしょうと。

どうにか収まった…

こちらはもう一度組み付け前の戻ってM.2 SSDです。メインスロットがGen4 x4対応の980EVO。公称7,000MB/sというベンチが楽しみ。下側の黒いヒートシンクに覆われたのが継続使用する970EVOです。既存のWindowsシステムドライブです。さらに上にもうひとつM.2スロットがありますがこちらはWi-Fi/Bluetooth専用となりストレージデバイスはつきません。有線LANで使うのでWi-Fiはいらないんですが、BuetoothはUSBドングルよりスッキリするかと思ってそれだけのために装着するか思案中。電波状況的にはよろしくなさげ。感度は落ちるかな?

M.2 SSDを二機セット

メインのM.2スロットはチップセットのヒートシンクがセットで上にかぶって上の写真右端のファンで冷却されます。あぶなかったので、ヒートシンク裏のM.2の位置にサーマルパッドがついているんですが、それに保護シートがついていました。たまたまひっくり返して気付いたんですが、危うくこのまま取り付けるところでした。

【罠】マザーのチップセット~M.2スロットのヒートシンクのサーマルパッドに保護シール

てことで久しぶりのフルに近い自作PC組立は写真とったりSNS更新しながらでなんやかんや2時間近くかかった気がしますが無事完了。

■OSセットアップ~ライセンス認証

最初の課題は980PRO側にWindows 10のクリーンインストールをしつつ、970EVO上の既存OSからライセンスを上手いこと引き継いでほしいなーという点。Windows 10ではMSアカウントに紐付いてライセンス管理をすると聞きますが、はてさて。古い方のOS環境はXPかVista位からアップグレードを重ねてきた秘伝の(?)環境でもはや元となるライセンスキーも定かではないレベル。電話認証とかも面倒なのでなんかいい感じに引き継いでほしいものです。

で、余計なストレージは接続せず、980PRO(新品)、970EVO(旧環境入り)、そしてメディアクリエーションツールで作成したWindows10 2004版インストーラー入りのUSBフラッシュメモリの3ドライブだけのして電源ON!

初回はUEFI画面に入り損ねて970EVOのWindowsが起動してしまいました。IntelからAMDに環境がかわってるのにあっさり起動するのはそれはそれでスゴいですが今回はそれがゴールではないのでもう一度再起動して今度こそUSBメモリからブート。普通にクリーンインストールを980PRO上に実行。ハマったのはUEFIのブート指定でUSBメモリに固定してたので再起動後にもまたUSBになってしまった点と、さらにそれを抜いて980PROを第一位に指定したものの起動しなかった点。今は単にシステムドライブを指定するのではなく「Windows Boot Manager」を指定しないとなんですね。ただメニュー上で「Windows Boot Manager (SAMSUNG 970 EVO)」という表記になっていてあきらかに970EVOで起動する気満々でしばらく悩みました。結論をいうとそれを選んだ後、普通に水色の画面でどちらのシステムを選ぶか選択肢がでます。どちらのといってもどちらも「Windows」と書いてあり「ドライブ2」と「ドライブ4」だけ違ってどっちがどっちかわからない。エイヤでドライブ2を指定したら980PRO側のクリーンなWindows10が起動しました。

次に初期ユーザの設定でMSアカウントでログインすればヨサゲですが、経験上、MSアカウントでログインするとユーザフォルダのフォルダ名が勝手に生成されることがわかっていて、それは避けたいと。私はLinuxも含め長いことユーザフォルダをfurutaとしてきました。しかしここでMSアカウントログインをするとfurutにされてしまうのです。これを後から変えるのは地味に面倒くさい。そこで一旦ローカルアカウントを作ってから後でMSアカウントを紐付けます。ちなみに従来のWindows10ではどんだけMSアカウント推しなんだってくらい、ローカルアカウントの導線が隠蔽されてましたが、2004からなのか随分あっさりローカルアカウントが選べるようになりましたね。まぁ詳細な手順は省略しますが、ここでポイントなのはいきなり自分のMSアカウントをいれなかった点。user1とかってローカルアカウントを作成しました。しかしこの時点でライセンス認証が完了していたのです。MSアカウントを全く入れてないのでそちらかの同期ではなさげ。970EVOを挿してあったのが功を奏したのでしょうか?あるいはPCIeスロットの2.5Gbps NICのMACアドレスとかグラボなどのハードウェアIDがなんらか証明手段になってくれたのか。

ともあれこれで980PROにクリーンインストールをしつつ、ライセンスは引き継ぐことができました。ただ毎回水色の選択画面は出ます。GUIからでは最短で5秒までしか待ちを縮められません。CUIからなら0秒もできそうですが、まぁ一応5秒にしてなにかあれば970EVOの旧環境も呼びだせるように当面はしておこうと思います。

■ストレージ・ベンチマーク

とりあえず各種オンボードデバイスやグラボ、2.5Gbps NICも問題なく認識。一応付属DVDからドライバ類も導入。そんなところでいきなりCrystalDiskMark(Windowsストア版)でSSDの速度を計測。

まずは970EVO。NVMeのGen3接続(M.2スロットはGen4だがSSD側がGen3)。同じSSDをGen2の古いマザーで使っていた頃はシーケンシャルリードが800MB/s台でした。

【参考】以前のGen2止まりのマザーでの970EVOのスコア

それが新マザーでGen3のフル性能が出せるようになったことで3500MB/sと4倍以上の伸び!シーケンシャルライトも3倍。

Gen3の旧SSDもマザーがGen4対応したことでフル性能が出るように

そして本命のGen4スロット+Gen4 SSDの組み合わせです。しかも一般的なGen4 SSDが5,000MB/sくらいを公称にしているのに対し、このSAMSUNG 980PROは7,000MB/sと謳っています。さてさて、、

そしてGen4スロットにGen4 SSDの最強ペアだとこんな!

おー、6,700MB/sなのでまずまず公称値に近い数字ですな。1秒に6GBも読み込めてもコピーする相手がない!まぁメモリ展開が速くなれば色々捗るでしょう。

実際、あれこれしていてもレスポンスが良いです。SSDのせいかCPUやチップセット、メモリのせいかはたまたクリーンインストールのお陰かわからないですが。OSの起動も速いです。再起動してもサクっと上がって来ますね。ログイン後のスタートアップアイテムを次々読みに行くことで重くなるような感じもない。Photoshop CC 2020の起動はホーム画面までで8秒12でした。地味に起動が長いTMPGEnc Video Mastering Works 7で11秒53。さすがに一瞬とはいかないですがだいぶ速くなった気がします。

まぁ4K動画を編集するような作業をしてないですが、このストレージ高速化だけでもひとまずアップグレードした甲斐があったと感じます。

■冷却面

UEFIの読みCPU温度が50度くらい。Windows起動後のアイドル状態で47-55度くらいを行ったり来たりしてる感じ。Lightroomで現像とかしてると67度くらいまでいき、1回電源が落ちましたorz(その時の温度はノーチェック)。Ryzenは落ちるより前にサーマルスロットリングでクロックダウンとかすると思うので、どちらかという前々から不調だった電源の問題かも知れません。そもそもタコ足配線だし。700Wで理屈的には足りてそうですが、そろそろ買い換えた方がいいのかなぁ…

記録によると今の電源は2016年に買ったものぽい。

■オマケ:USB 3.2 Gen2対応USB機器考

前PCでは(既にPCIeスロットが空いておらず、GTX1080をRTX系のUSB-C付きグラボに換装するくらいしか手がなく断念していたUSB 3.2のGen2(10Gbps)もマザーをリフレッシュしたことで適いました。X570 Pro4には背面にGen2対応USBポートがAとCのひとつずつ装備されています。せっかくなので活用したいところです。しかしよくよく調べてみると、まずハブはケーブル直付けのものが多く、デスクトップ機の背面から使いやすい手元にUSBポートを引き出す手段がなさそう。

次に、USB経由でファイルをコピーする機会がもっとも多いSDカードですが、現在最速のUHS-IIとかでもせいぜい312MB/s。5GbpsのGen1で全然足りちゃうレベルなんですね。ということでGen2のカードリーダーというものもほとんどない。α6600で撮った写真などをLightroomに読み込むのが高速化するといいなと思ってましたが、少なくともストレージ面では期待できなそう。ただRAWのデコードが速くなったのか、サムネイル一覧が出るまでのレスポンスは上がった気がします。

当面、Gen2が活躍するのは高速なSSDを使う時くらい。以前ATEM Mini Pro用に買ったSAMSUNGのGen2ドライブの読み出しくらいかな。