自宅LANをマルチギガビットイーサネット化

NURO光 2Gbpsの導入に先駆けて自宅LANをオーバー1Gbps化しました。現在もっとも普及しているいわゆるギガビットイーサネット(1Gbps)を超える規格としては、10Gbps/5Gbps/2.5Gbpsがあります。最初に10Gbpsが出ましたが高くてなかなか個人やクライアント機器向けに普及せず、後から機器も安くケーブルも従来品が使える5Gbpsと2.5Gbpsが登場しました。この2つをまとめてマルチギガビットイーサなどと呼んだりするようです。特に2.5GbpsはCat 5eケーブルでもOKなので何年も前の既設配線でも従来の倍以上の速度アップが見込めることになります。

今回導入するNUROは2Gbpsのサービスで、スマートルーターセットでレンタルされるSONYのNSD-G1000Tは1つのポートが2.5Gbps対応しています。今回のリニューアルでは最低限2.5Gbpsが出せることを狙っての刷新ということになります。WANが2Gbps止まりでもLAN内の通信がそれ以上になるなら5/10Gbpsでもいいわけですが、コスパも考えるととりあえず2.5Gbps狙いかなというところです。

■スイッチングハブ

なにはなくともルーターの1ポートだけでは意味がありません。また我が家はリビングにルーターが引き込まれていますが、下記の端末を使うのは別の仕事部屋です。リビング<->仕事部屋間は少し前までOrbiを使ったWi-Fiバックホールでしたが、最近家族に内緒で20mのLANケーブルを這わせました。これを活用し、仕事部屋側に2.5Gbps対応スイッチを設置します。なおリビングにもハブがありますが機器としてはレコーダーやPS4など1Gbps止まり、もしくは100Mbpsの機器ばかりなので放置です(そもそもNSD-G1000Tには1しか2.5Gbpsポートがないですし)。

さて、いま2020年春時点で個人で手が出しやすいマルチギガビットイーサ対応スイッチというとBUFFALOのこちらの2機種になると思います。

2.5Gx5ポートのLXW-2G5(約2万円)と、10Gx2+2.5Gx4のLXW-10G2/2G4(約2.7万円)です。当初25Gでいいやと思っていたのですが、次節のDS1517+で2.5Gpsで動作確認が取れているネットワークカードが見付からず純正の10Gbpsカードをチョイスしたので、だったらまぁ7千円しか違わないなら将来見越して10G2/2G4にすっか、となりました。もちろん10Gポートは2.5Gや5Gとしても使えるので当面は2.5Gポートが6ポートとして使える(1つ増える)と思えばいいかなと。

■NAS(Synology DS1517+)

上に書いてしまいましたが、これで使える(動作報告がある)2.5Gbpsカードは見当たりませんでした。仕方ないので純正のこちらを購入。

オーバースペックだけど仕方なし。2.5Gbps機複数台から同時アクセスした時に速度が落ちにくいとかあるかもですが、まぁ所詮HDDのRAID5なのでどうかな…

とりあえず唯一の10Gbps機となったので、以下、対DS1517+でiPerf3計測をしてみたいと思います。iPerf3ならストレージの遅さに影響されないで計測ができるはず。DS1517+へのiPerf3サーバーの導入はこちらを参考にDockerでインストールしました。

■Windows PC(デスクトップ)

こちらは2.5Gbps止まりのNICは選択肢があるので問題なし。これを買いました。4千円切りと、上に比べてグッとお安くなります。IntelのGbE NICを1万円以上出してたのと比べれば安いものです。Realtkチップだけど。

Synologyを10Gbpsにせざるを得なくなった時点で、こちらも10Gbpsにしとこうかと思ったんですが、マザーボードに1xスロットしか空いてなくて断念しました。いつか丸ゴと買い換える日まで10Gbps通信はお預けですかね。

届いてみたら外箱に「10/100/1000Mbps」と書いてあって発送ミスかぁぁ!と思いましたが、中身のNICとマニュアルはきちんと2.5Gのものでした。NICのドライバーはあらかじめダウンロードしておかないと、交換後にネットワークがつながらないので詰みがちですが、これは普通に認識してネットにもつながりました。でも一応マニュアルにあるReaktekのサイトにいって最新版をダウンロードしてインストールしました。

・実測

対DS1517+で1.03Gbits/secでした。うーん、交換前に測り損ねたので比較できないですが、1Gbpsから毛が生えた程度ですね。。

■MacBook Pro 15′ 2016

上記Windows機と並ぶメイン機であり、そのWindows機が現状2.5Gbps止まりなことを考えて、もう少し上の世界を見てみたいな、ということで5GbpsまでいけるQNAPのQNA-UC5G1Tにしてみました。Premiere ProやLightroomの作業が捗ればいいなと。

USB-LANアダプタの場合、2.5GbpsならばUSB3.1 Gen1(5Gbps)で理論上は足りるようです。5Gbpsでも数字上は足りそうですがきっとロスはあると思うので、LANでフルに5Gbps出すならUSBは余裕をもってGen2の10Gbpsがいいような気がします。が、このアダプタはGen1止まり。どうなんでしょうね。2.5Gbps以上は出るけど5Gbps上限ギリまではいけないような?まぁコスパ的にはこれがギリギリなので良しとしました。デザインもいいですね。放熱性も高そう。

ガチで10Gbpsを目指すならThunderbolt3を使うコレでしょうね。でもバランス的にみて今はまだちょっとオーバースペックかなと。デカくて取り回し悪いし。

・レビュー&実測

QNA-UC5G1Tは一応挿しただけで認識してネットもつながりましたが、マニュアルによるとドライバーインストールが必要とのことでした。そしてこれがちとめんどくさい。CatalinaだとSIPをオフにしてsudoしてインストールする必要がありました。sudoだけではダメでrootアカウントの有効化なども必要でした。黒画面苦手な人にはちょっと向かないかもですね。実際これをしないと、ここが5Gbps表示にならなかったです。

従来の純正Thunderbolt-Ethernetアダプタ、そしてWi-Fi5と比較してみました。Wi-FiルーターはNUROのWi-Fi6対応のものですがMBP側がWi-Fi5止まりで、部屋をまたいでるせいかリンク速度が527Mbpsでした(Optionキーを押しながらWi-Fiアイコンをクリックして確認)。

結果の表の画像。QNA-UC5G1Tが1.2Gbps、Thunderbolt-Ethernetアダプタが930Mbps、Wi-Fiが870Mbps程度

残念ながら1Gbpsと2.5Gbpsでは3割程度しか違いは出ませんでした…。USBハブを経由しても低下はない模様。

あとWi-Fiがリンク速度以上に出ているのが謎ですね。

アダプタはかなり熱くなります。金属筐体ですが3面はフラットなのでM.2用のヒートシンクを買ってきて貼り付けてみようと思います。

 

■録画PC(Linux)+ BUFFALO LUA-U3-A2G

CentOSベースのANIME LOCKERが稼働するLinux機です。MiniITXマザーの唯一のPCIexスロットはチューナーカードが専有しているので、USB3.0ポートを使って2.5Gbps化するしかない。こちらはUSB-Aポートしかないので、BUFFALOのコレ。2.5Gbpsアダプタは発熱によるトラブルが多いらしく、ちょい高いけど内部にヒートシンクを備えているというこちらをチョイス。ただし公式にはLinux対応を謳っていないので不安。

・レビュー&実測

USB挿すだけであっさりusb0として認識しました。network-scriptsを適当に書き換えてネットワーク確立。ただしコンソールやsyslogに猛烈な勢いで下記のログが記録されていきます。

ケーブルの品質が悪いとdisconnectedとconnectedを繰り返したりもするようですが現状はconnectedのみで切断している様子もありません。ドライバーのバグっぽい。ちょっとディスクの残量やI/Oを無駄にしてそうでイヤですが、しばらく様子見。

iPerf3の結果は送受信ともに1.58Gbits/sec。なんと5Gbpsアダプタの上記MacBook Proより速い??試しに本機->Macにしてみるとなんと2.34Gbits/secとなりました。ほぼ理論値ですね。そうもSynologyのカードまたはDockerのiPerf3がパフォーマンスを出し切れてないとか??

USBなのでCPU負荷なども気になりますが、ログの件も含めてしばらく様子見。

Thecus W4810 + BUFFALO LUA-U3-A2G

Windows Server 2012R2の本機に上記BUFFALOのアダプタを接続してみました。公式ドライバはWindows Serverをサポートしてないことになってますが、Windows8.1は大丈夫なのでいちかばちかインストールしてみたらあっさり認識。どのみちハブの2.5Gbpsポートが足りないので接続確認と速度計測は省略。

■他のノートPC

DELL XPS 15 2-in-1(9575)やSurafece Pro X、Surface Goなどはほぼ持ち出し専用ですが、たまにWindowsアップデートとかギガ単位のものをダウンロードします。そういう時だけ共用でもっとく用としてこれ。

 

まとめ

ということで、主要PCをついにマルチギガビットイーサネット対応できました。長らく(理論値で)Wi-Fiに後塵を拝する状態が続きましたが、やっと有線の面目躍如となりそうです。不安要因はハブ、Mac用アダプタ(QNAP)などの発熱量です。これから夏に向けて安定動作を期待したいところです。

またSynologyの10Gbpsカードがあまり速度が出てなさそげなのも気になります。

 

 

 

iPhoneから特別定額給付金(一律10万円給付)のオンライン申請でハマりがちな点

私の住む街でもマイナンバーカードを使った特別定額給付金(一律10万円)の申請がスタートしました。私は確定申告をe-Taxで行っており、電子証明書入りのマイナンバーカードを所持しているので早速チャレンジ。パソコンからできるカードリーダーも持っていますが、せっかくなのでiPhoneのみでやってみることにしました。

以下、ハマりポイントをメモしておきます。2020年5月現在の記録なのでシステム改修などでかわっている可能性もあります

■前提条件

  • マイナンバーカードをもっている
  • 公的個人認証サービス等の電子証明書が入っている(ただマイナンバーカードをもっているだけでなく、市役所で追加手続き、課金が必要。有効期限にも注意)
  • 電子証明書のパスワード(2種類、英数字のものと数字4桁のもの。詳細は後述)
  • iPhone7以降のApple Payに対応した機種
  • iOS13.1以降
  • マイナポータル」アプリをインストールしてある

が揃っていることとします。

■申請可能か調べる

後述しますが、途中でアプリとブラウザを行ったり来たりしますので、今どちらが開いているかを意識しておくのが重要だと思います。

  • Safariから「https://myna.go.jp/」にアクセスし「申請はこちら」を選択
  • 少し下にスクロールし、「①地域を選んでください」のところに自分の居住地の郵便番号を入力、緑の「地域を検索」をタッチ→都道府県、市区町村名が表示される
  • 「②検索方法を選んで手続を検索してください」で赤字になっている「特別定額給付金」を選択し、一番下に出現する「この条件で探す」ボタンをタッチ

  • 画面がかわって検索結果が1件と出れば申請可能です。もう一度「特別定額給付金」を選択して「申請する」を押しましょう

■2回のマイナンバーカード読取りとアプリ遷移に注意

・パスワードが複数ある!

実際の申請フローに入ってしまえば記入項目としては特に難しいことはなかったと思いますが、途中2回マイナンバーカードの読取りがあります。1回目は住所、氏名、フリガナ、生年月日などマイナンバーカードを使って読み出せる情報を記入フォームに自動記入するため。2回目は作成された申請書類に電子署名(=ハンコを押すイメージ)をする為です。それぞれに異なるパスワードが必要です。マイナンバーカードには複数の機能があり、それぞれのセキュリティ的な重要性に応じて複雑度の違うパスワードが設定されています(電子証明書の設定時に窓口で指定しているはずです)。1回目の方に使うのは数字4桁のいわば暗証番号的なもの。2回目の方はハンコと同じ意味を持つより重要な手続きなので英字と数字の組み合わせ6−16桁(英字は大文字)で決めたものです。マイナンバー関連は数字のみでもパス”ワード”と読んでいたり、逆に英数字なのに暗証”番号”と読んでたり、省庁や自治体毎に呼び方がバラバラなので注意しましょう。本手続きではすべて「パスワード」と呼んでいますが、入力欄の中に薄い字(プレースホルダー)で「ここでは英数字の方」とわかるようになっているので注目してみましょう。一定回数連続して間違えるとカードがロックされ、窓口にいって身分証明しないと解除してもらえなくなります

2回目の署名の場面で英数字の方のパスワーオを要求されている画面例

「ややこしい!1回で済ませられないのか!」と思うかも知れません。しかし2回とも役割が違うのです。たまたまどちらも「マイナンバーカードを読み取る」という操作によって実現していますが、1回目は個人情報の読取り、2回目は完成した申請書類に電子署名する(中身をロックし、本人が確かに内容を本物だと確認したとハンコ/サインをする)という全く別々のことを行っています。手紙の中身を仕上げるのと、封筒に入れて封かんを施すのが同時にできないのと同じです。

もしかすると1回目の方は自動記入せずに手入力で済ませば必要ないのかも知れませんが、記載事項が一致しないと後日エラーになって帰ってくる可能性もあるので、おとなしくマイナンバーカードを使って自動入力した方が無難でしょう。これだったら役所の記録がそのまま引っ張ってこられるので不一致の可能性はないはずです。

・入力フォームはSafariで、マイナンバーカード読取りは「マイナポータル」アプリで行っている

この2つを行き来しているという感覚をもってないとハマります。何故ならSafariでの記入フォームから緑色の「マイナンバーカードを読取り」ボタンを押すと自動で「マイナポータル」アプリに移ってくれるのですが、読取り終わったあとSafariの記入フォームに戻ってくるのは自動ではないからです。そればかりか、「マイナポータル」アプリのトップ画面に戻ってしまい、そこには最初にWebでもおして「ぴったりサービス」のボタンがあるのです。「今やってるのはこれだよね」とばかりに「ぴったりサービス」を押してしまうとそれこそ最初からやり直すことになります。以下、画面例を添えて説明します。

これが読取り直前の注意書きの部分。赤字のところをしっかり読みましょう。読取り後、「ぴったりサービス」をクリックしないで「◀ safari」(正確にはSが大文字)をクリック、と書かれています。

 

次が実際にマイナンバーカードにiPhoneをかざして読取りが成功した後のボックス。ここにも「Safariを確認してください」とあります。

で「閉じる」で戻った先が問題の「マイナアプリ」のトップ画面です。ここで見えてる4つの入り口はどれもハズレです。必ず左上の赤丸位置の「◀ Safari」を押しましょう。

これは普段にも出ている1つ前に使っていたアプリに戻るショートカットですね。これを使うとさっきまで記入していた画面に戻れ、しかも読取り情報が反映されているというわけです。もしここでアプリ側の「ぴったりサービス」を選んでしまうと、Safariに書きかけてある内容に関係なく、新規申し込みセッションがスタートしてしまいます。ご注意ください。

ヒドいですよねw。どうしてこうなっているかの技術的説明はやや専門的になるので省きますが、ひと言で言うと、アプリを今回の申請制度にあわせて改修するよりも、少しでもはやく受付を開始することを優先した、ということなんだと思います。追々改修されていくと良いですね。

 

dgKeyframe2Chapterをリニューアル/オープンソース化しました

かなり以前、TMPGEncシリーズのチャプターインデックス情報ファイルである.keyframeファイルを、mp4chap.exeなどに読み込ませる「hh:mm:ss:fff」形式のタイムコードファイル.chapters.txtに変換するdgKeyframe2Chapterというユーティリティを作成しました。

dgKeyframe2Chapterをリリースしました

dgKeyframe2Chapeter 1.3をリリースしました

もう10年近く前ですね、、

自分でもだいぶ使用頻度が落ちてきていますが、たまに機能要望などをいただくので世界で10人くらいは使っておられるのかも知れません(笑)。そして先日久しぶりにまたリクエストをいただいたので、COVID-19でヒマなGW中にやってみましょうかと久しぶりにソースを開いたら、あ、これVB.NET/WinFormsで作ってたんだった…リクエストのあった機能を足すだけなら頑張って思い出して作るのもアリでしたが、今後もメンテするとなると慣れているC#/WPFで作り直そうと決意。といいつつC#も数ヶ月ブランクがあって色々忘れておりGW中かかってしまいましたが一応完成。

ついでにGithubでソースも公開しておきました。通常利用の場合、「Release」タブから最新版のzipをダウンロードしてください。そんなに自分で使い込んでないので、細かいバグや使い勝手の悪さがあるかも知れません。なにかあればGithubのIssuesかこの記事のコメント欄にでもお知らせ下さいませ。

どうせなら最新版でと.NET Frameworkも4.8ベースに移行したので環境によってはそちらの導入も必要になるかも知れません。Windows 10 May 2019 Update (1903)以降なら導入済みのはずです。

Logicool Brioを2年使って現状の再レビュー

空前のテレワークブームを受けてか、当ブログのLogicool Brio(4Kウェブカメラ)の記事のアクセスが増えているようです。

当時、目的として買ったバーチャル背景を使うための情報がマニュアルからもサポートからも満足に得られず、当ブログとしては割とクソミソな記事になりました。あれから2年。多くのZOOM、Teams、Skypeなど主要なビデオ会議ツールにはバーチャル背景機能が搭載され、カメラ側でケアする必要は薄れて来ました。一方で知る限りこれらのツールの送出解像度はいいとこフルHD止まり(Skype)、多くは720p程度の解像度しか対応していないので、4Kを活用できる場面もなく、このWebカメラ全体が価格高騰する中であえて本機種を選ぶメリットはあまりないかも知れません。でもまぁ興味お持ちの方も少なくないようなので、今も使い続けている者として2020年現在の使い勝手を改めてまとめてみようと思った次第。

以下、全て我が家での動作実績のみを元に書いています。今、新規で同じ様に導入しても同じ動作になるとは限りませんのでご了承ください。この製品は企業向けなせいか公式サポートにもほとんど情報がないのです。動作環境を問い合わせてもまともな返事がもらえないのは前記事の通りです。のでサポートをアテにするのはとうに諦め、アップデーターを見つけたら入れて見る、くらいのことしかしていません。

■結局、バーチャル背景は使えているのか?

答えはYesです。色々なツールをインストールしすぎてどれが必要でどれが必要でないのかはわからなくなっています。自動更新機能で更新されたものもあるので、「それはどこでダウンロードできるの?」と問われてもわからないものもあるかも知れませんが、現状目に付くツールをまとめてみます。(以下Windows10の話です。MacではCatalinaで普通にカメラ、マイクとしては使えますが、背景交換は非対応です)。

当初から公式ツールとして提供されていた「Logicool カメラ設定」(Camera Settings)はまだ入っています。しかし起動する度に「新しいバージョンのCamera Settingsがご利用いただけます」というダイアログが出て、現在の2.3.117.0から2.5.17.0にインストールできそうなことを言うのですが、「インストール」ボタンを押すと「更新エラー」となりアップデートされません。そしてこのアプリ上では相変わらずバーチャル背景のためのコントロールは出現しません(いつかサポートからもらった非公開のアップデータで出現したものの、またいつのまにか出なくなっています)。ので、これはもはや明示的には使っていません。

ではカメラ設定はどうしているかというと、「Logicool ゲームソフトウェア」を使っています。

これは同社のゲーミングマウスを設定した時にインストールしたツールなんですが、赤丸のところの左右矢印で対象デバイスを切り替える中に唐突にBrioが出現します。ここで「カメラ設定」と同等な設定はできているように思います。ただ「カメラ設定」がインストールされていることが必要かどうかまでは未検証です。また「同等」であって、こちらにもバーチャル背景の設定は出てきません。

ではどうしているかというと、サードパーティの「ChromaCam」です。当初から「本製品でバーチャル背景使うならこれを入れろ」と言われていたヤツです。結局のところ外部ツール頼みです。ただ本来有償であるはずの本ツールが特に課金することもなく使えているので、どうやらBrioであることを認識してライセンス有効状態になってくれているぽいです。

ChromaCamを起動するとこんなウインドウが開きますが、ここではなんの設定もできません。下のページインジゲーターでは「こんなアプリで使えます」という4つのアイコンが別の4つに入れ替わるだけ。

ではどうするかというと、ZOOMなどのツールの映像ソース(カメラ)選択設定で「ChromaCam」を選択します。カメラ一覧に「Logicool Brio」とは別に出現しているはずです。写真はZOOMの設定画面(右)で「カメラ」に「ChromaCam」を選んだ状態です。そうすると自動的に左のChromaCamウインドウが開きます。ここで背景ぼかしやバーチャル背景を指定できるのです。この時、写真の猫のように自分の好きな画像ファイルを指定するのは有償版の機能となります。本来はここで課金が必要になると思うのですが、どうもソースカメラがBrioであると認識されたら無料でアンロックされたようです。公式指定ツールだけあって、そういう密約が結ばれているんでしょう(笑)。

つまり、既になんらかのWebカメラを使っていて画質などの面で特に不満がなく、単にバーチャル背景が欲しいだけならChromaCam、ないしは類似のツールを入れてみれば良いんじゃないかということです。有料でも4,000円くらいで買えるものが多い気がします。一方でBrioはじめLogicoolの背景交換を売りにしているモデルだったらChromaCamが無料で有償機能がアンロックされるかも、という感じ。

精度やレスポンスとしては例えばZOOMのバーチャル背景と比べてどうか、という点ですが、んー、まぁ正直似たり寄ったりかな。誤認識して身体の一部が欠ける現象がちょっとだけChromaCamの方が少ない気がします。

要求ハードウェアは

・ChromaCam

「Intel 5th generation or higher Core CPU, or the AMD equivalent (Quad core AMD Phenom)」

・ZOOM(バーチャル背景)

「デュアルコア2Ghz以上(i5/i7またはAMD相当)プロセッサ」

となっていますね。ZOOMのはCeleronとかだとエラーになって起動できません。ChromaCamは「もっと低くても大丈夫だけベストな結果を得るにはこれくらいあるといいよ」的な書き方になっています。

またZOOMの場合はガチのグリーンスクリーンを用意した場合はより低い性能のPCでより良い精度の結果が得られます。

 

 

■画質、音質は良好

ウリの背景交換以外のところではお値段なりで満足のいく性能を有していると思います。4Kはあまり活かせる場面(ビデオ会議ツール)がありませんが、マイクとしての性能はなかなか良いと思います。調整項目などは皆無ですがそれなりにゲインもあり人の声を明瞭に拾ってくれる印象です(そういう使途に特化してチューニング、またはソフトウェア的な処理がされていて逆に音楽などの収録には向かないと思います)。

画角が広すぎるなという時は前述の「カメラ設定」か「Logicoolゲームソフトウェア」でズームすることもできます。背景交換は別ソフトとかややこしい&つかいずらいのが玉に瑕ですが。

またWindows Helloによる顔認証ログインなどにもバッチリ使えています。

 

総じてハード面は優秀、ソフト面は「がんばりましょう」でコスパはただでさえ高いところに、コロナぼったくり価格になってる現在では大変微妙ではあります。それでもまぁどうせ買うなら良いものが欲しいとかいう方、YVC-200のようなイケてるスピーカーマイクも手に入らないので、マイクもマシなWebカメラが欲しいという方には一考の余地があるのかも知れません。

 

 

freee & e-taxで確定申告している私が持続化給付金申請をした時のメモ

ついに本日、持続化給付金申請の受付が始まりました。私はフリーランスで実際に案件が中止になったりして実入りが減って来ているので早速申請させてもらいました。給付金額の計算などは専用サイトや解説サイトに詳しくまとまっているので、割愛しますが、各種添付書類(画像)を用意するのに普段経理に使っているfreeeと確定申告に使っているe-taxのページをあれこれしたので、その辺り、参考になればと書き留めて起きます。

注:現時点でまだ給付までは至っていません。この後、なにかしら不備を指摘されて出し直しになる可能性がありますのでご了承ください。

2020.5.12追記:無事振り込みがありました。10日かかった形ですね。GWただ中の申請だと考えるとスピーディだと言えるんじゃないでしょうか。担当者の方に感謝です。大事に使わせていただきます。

前提として、

  • freeeで経理をしている
  • e-Taxで昨年度の確定申告を提出済み
  • 振り込み口座は三菱UFJ銀行で、ECO通長を選んでいるため紙の通帳がない

といった感じ。

■対象月を選ぶために月毎の売上を調べる

これは確定申告時に自動で生成される青色申告決算書(薄緑枠の書式)の2枚目を見ると「月別売上(収入)金額及び仕入れ金額」欄があるので簡単です。去年の確定申告が終わっていれば控えを見れば良いでしょう。

月別売上の場所

赤丸の部分が月毎の売上です。青丸は合計なので計算式のAの値に使えます。これも控えておきましょう。

残してない場合はfreeeにログインして「確定申告」メニューから「確定申告書類の作成」に行き「確認」タブ(5つの〇の真ん中)を選べば見られると思います。

また去年の申告が終わっていて年度締めしてある場合は右上の「年度切り替え」プルダウンメニューから昨年と今年を行き来できます。年度締めしてない場合はしておきます(数分待たされることも)。今年も既に5月ですから、毎月マメに仕分け記録してある人なら2020年度に切り替えるだけで1-4月の売上が既に表示されると思います。まだの場合、ここで必要なのはあくまで(経費などを差し引く前の)売上高なので、せめてそれだけは記帳していきましょう。

どの月を対象月とすればいいかは、こちらの「給付額算定シミュレーション」の項にあるExcelマクロが便利です(ダウンロード前に画面トップの中小事業者、個人事業者のタブを先に切り替えるのをお忘れなく)。薄黄色の欄に昨年と本年の売上数値を入れてやれば申請に使える月(50%以上減)がオレンジになり、給付額が黄色のところに出ます。最高額の100万になれば申請GOですね。もしそうでなければこの後12月まで待ってみるか、今すぐもらえるだけもらうかは個別の事情次第というところです(1回しか申請できない)。

余談ですが、私は毎月の売上が一定でなく、0の月があればドカンと入ってくる月もあります。本制度では基本的に前年同月比が50%減であることが前提になのでどうかなーと思ったんですが、運良く対象月を選ぶことができました。いちおうそういう人向けに連続した3ヶ月を均して算定する特例制度もあるみたいなので、必要なら調べてみてください。

■確定申告書B、青色決算報告書

提出にはPDF、JPG、PNGが使えるので、freeeから取得できる昨年のPDFをそのまま使えばOKです。必要なのは確定申告書Bの1ページ目と青色決算報告書の1,2ページ目だけなので、無駄な情報を提出したくない場合はPDF編集ソフト(AcrobatやmacOSならプレビューなど)で後半ページを削除します。

■e-Taxの受信通知

e-Taxの場合、確定申告書の控えに税務署のハンコがないので、e-Taxで提出したことを証明する追加画像が必要になります。e-Taxのサイトでメッセージボックスにログインし、受信通知を閲覧します。これには利用者番号ではなくマイナンバーカードによるログインが必要です。

e-Taxでホンマクソだと思うのは、

パスワード=4桁の数字

暗証番号=英数字

なことですね。どう考えても逆だってのに。なんど間違えてロックされたことか、、、

この場面では4桁の数字の方です。お間違いなく。

ログインできたら「メッセージボックス一覧」で手続き名が「所得税及び復興特別所得税申告」となっているメールを選択。この辺りをキャプチャして使いました。説明ページのスクショ例とレイアウトが違いますが画面名が「メール詳細」なのは同じだから大丈夫かなと。利用者識別番号や受付番号が映ってればいいかなという判断です。

■対象月の月間事業収入がわかるもの

これが悩ましいというか、フォーマットは決まってないので、とにかくその月の売上が一覧できればOKとのことみたいです。私はfreeeの「取引」->「取引の一覧・登録」へ言って、検索しました(売上データが入力済みとして)。

上の枠内は入力欄なので無視。その下で日付を対象月の1日から末尾にし、「+絞り込み条件を追加」から「収支」を追加し、「収入」を選択。場合によっては更に勘定科目で「売上高」とかに絞り込んでやる必要があるかも知れません。

次に(写真では見切れてますが)右上の「その他の機能」から「取引データのエクスポート」を選び、「取引データのみを現在の検索条件でエクスポートする」を選択して「次へ」でdeals.csvというファイル名のCSVファイルを取り出すことができました。提出にはPDF、JPG、PNGのどれかである必要があるので、Excelで開いて簡単に整形してPDF保存して添付しました。

■口座確認の書類

通帳の表紙と1,2ページ目をコピーして添付しろ、となっています。しかし私は三菱UFJ銀行のECO通帳(電子通帳)を選択しており紙の通帳をもっていません。要項をよく読むと電子通帳の人は画面コピーでOKとなっています。基本的には銀行、支店名、種別(普通/当座)、口座番号、名義が確認できれば良いみたいです。三菱UFJダイレクトの場合、なんと明細画面のナビゲーションの下に「通帳表紙イメージ印刷へ」と「明細印刷へ」というリンクがありました。

明細の方にも口座情報の詳細が入ってたので、念のためこの2つを両方添付しました。

■本人確認書類

これは普通に運転免許証やマイナンバーカードでいいと思います(e-Taxやってればマイナンバーカードもお持ちでしょう)。

■まとめ

以上、電子化してる人ほど「え、この写しはどうしたらいいの?」となってしまいがちなところを私なりにどうにか用意してみました。後日修正指示がくるかもは知れませんが、その時はまたこちらに補足します。