SoftEther VPNブリッジ接続検証 AVアプリケーション編

横浜の自宅と愛知の実家間を光回線(フレッツ光ネクスト、双方IPoEでIPv6接続)+SoftEther VPN ブリッジ接続した状態でどんなことができてるかアプリケーション面を追加検証しました。

SoftEther VPN[公式]は、以前はUT-VPNと呼ばれていた無償版PacketiXの後継ソフトで、近日正式版がリリースされるPacketiX VPN 4.0の無償バージョンに当たるもののようです。同シリーズは通常のVPNでは遮断されるようなローカルネットワーク専用のプロトコルを通すことができるのが特徴です。難しい書き方をすると、EthernetフレームをTCPパケットで包んで伝送し、相手方でまたEthernetフレームとして復元します。速度的なことを別にすれば、あたかも普通のハブで接続しているかのように振る舞えるVPNということです。なので、通常な家庭内LANでしか使えないDLNAや、iTunesホームシェアリング、TimeMachineバックアップ等がVPN越しで使えてしまいます。

またブリッジ(拠点間)接続というのは、一台一台にSoftEtherクライアントソフトウェアをインストールし、都度コネクションを張らなくても、各拠点に1台ずつ稼働してつながっていれば、LAN内のパケットを自動的に中継してくれるという接続形式です。なので、SoftEtherをインストールできないiPhone/iPad/AppleTVなども含めて2拠点のネットワークを丸ごと直結した感じで使えます。いちいち事前に接続操作をしなくて良いのも楽チン。

■DLNAでレコーダーの番組を視聴

横浜のnasneで録画した番組を、実家からPSVita(torneアプリ)とArrow Tab WiFiの「MyCloudビデオ+」であっさり視聴できました。ただし三倍でしか試していません。またPSVitaでは予約操作やライブ試聴も問題なく使えてます。スキップした時にじゃっかんカクつきますが、少し見ていればすぐに落ち着きます。実用上全く問題ない気がします。

DLNA (DTCP-IP)って往復7ms以内の応答速度が使えないって制約があって、わざわざ遠隔視聴用のそれを緩和したDTCP+なんて規格が出始めているわけですが、実家からSoftether経由でnasneにpingを打つと片道28msとかかかってます。それでも見られちゃうもんなんですねぇ。

2013.04.05追記:

実家のBRAVIAからDS1511+のDLNAサーバーにアクセスして、生tsファイルの再生もできました。一方なぜかnasneからは3倍でも再生できず(一覧は見えるけど再生するとエラー)。またAX1000はアクセス制限設定があり試せず。

■iTunesホームシェアリング

PC/MacのiTunes同士の共有。これも問題ありません(AAC/256kbps)。ただ最初に遠隔マシンから曲リストを取得するのに結構待ち時間が長いので、遠隔側で共有するプレイリストを絞っておくとよりサクサク使えるんじゃないかと思います。感覚的には大きなXMLファイル1つを頑張って転送してる感じ。もっと細切れに少しずつでも反映されるようなプロトコルにすればいいのにとか。

■AppleTV

同様に、横浜機のiTunesライブラリ内の楽曲や720pのMP4動画を再生してみましたが全く問題なし。動画のチャプタースキップも割と一瞬。思わずファイルサーバーの全動画をiTunesにつっこみたくなります。

■TimeMachineバックアップ

これも長期実家滞在中に困っていたところですが、実家のMacBookから自宅のMac mini Serverに全く問題なく毎時間バックアップがとれているようです。

 

当初、「広域イーサネクスト使えばできちゃうんじゃね?」って思ってたことが全部できてます。ファイルコピーのスループットこそ当初の期待ほどは出てないですが、アプリケーション面ではとても便利になりました。拠点間VPNなので、リモートデスクトップやファイル共有なども事前接続操作なしにいつでも使うことができ、まるで自宅にいるかのような感覚で作業でできます。

PacketiXのブリッジ対応版(Small Business Edition)は買うと4,5万するんですが、その無償版が使えて本当に有り難いです。というか年間購読ライセンス1.5万円位なら出してもいい気がしてきました。

唯一の不満はMac版のクライアントがない点でしょうか。サーバー版はあるんですがブリッジ接続はできないみたいです。せめてクライアントがると、ノマドってる時に自宅のiTunesライブラリが聴けたり、TimeMachineからファイル取り出したりできて便利なんですが。VMWareでWindowsが動いてるので、そこにクライアントいれる手はあるんですがちと面倒かなと。しかも仮想WindowsをブリッジしてMacから通信できるようにする場合、うっかり仮想Windowsを(VMWare側の)ブリッジモードで起動してしまったら公衆ネットワークに自宅のブロードキャストパケットが流れるというそら恐ろしいことにw。Mac版クライアントの登場を切に願います(出たら有償版でも買う!)。

オンラインアルバムとしてSonology DS Photo+再評価

16GBモデルのiPhone4Sを使っている妹が、最近動画撮りだしたら容量足りなくなったというので見てみると、動画ではなく写真が8割ほど締めていることが判明。「動画ファイルを入れて見るとかしない限り16GBで余裕」という勧め方をしてしまったんですが、写真でもそんなにいくんですねーサーセン。というか、厳密にはiPhoneでとった写真ではなく、デジカメで撮ってPCに移した写真を同期したものが2006年の分からドッサリ。(なぜかσ(^^)が苦労して)月単位でフォルダ分けしてあるので、同期する期間を減らせば空くよと説明するも、「たまに子供が赤ん坊だった頃のが見たくなる」と抵抗。んなのiPadやAppleTVで見ろよ、といいたいけれど、まぁ出先で人に見せたくなったりとかもするんだろう。

ってことで、サーバー/クラウドに上げておいてアプリからさくさく閲覧できるソリューションを物色。条件としては、

  • iPhoneでもiPadでも使える
  • 同期が簡単
  • 閲覧が簡単(リストではなくタイルビューが欲しい)
  • 速い
  • 安い(できれば無料)
  • それなりに名の知れて信頼感のあるサービス
  • そこから簡単にメールやFBポストができるとなお良し

あたり。クラウドストレージの無料容量を使うとすると、5GBだと足りない。古くからのHotmail使いだったけどSkyDriveは使ってなかったらしく25GB権はもらえなかったっぽい。

でまぁ、中略して結局落ち着いたのがSynology製のNASがもってるPhotoStation(Webアルバム)およびDS Photo+(iOSアプリ)を再活用してみようと。

■Synologyおさらい

Synologyは日本ではマイナーですがQNAPなどの競合にあたる海外NASブランドで、2011年に評価機をいただき本ブログでもレビューをしたことがあります。海外有力NASブランドの特徴として、

  • HDDが別売りで、ベイ数が違うモデルがラインナップされている
  • ファームウェアが共通化されており国産NASより多機能

というのがあります。Synology製品のファームDisk Station Manager(DSM)はもはやOSと呼べるほど多機能で、Ajax駆使しまくりのGUI操作が快適で、つい先日も4.2がリリースされたばかりです。2年も前のモデルなのにいまだに機能やパフォーマンスが向上するメジャーバージョンアップが提供されるなんて、国産製品ではちょっと考えられないですね。

ウチは5ベイのDS1511+ですが、NASだけでなくWebサーバー、メールサーバー、ルーターにまでなります。使ってないですがAsteriskまでパッケージが提供されていますw。もちろん国産NASがもっているスマフォ向けのリモートアクセス機能なども国産NAS以上に充実しています。例えばBUFFALOはリモートアクセス・ファイルブラウザ的なアプリ1つでPDFも写真も動画も一応表示できますってレベルですが、Synologyは目的別にアプリが用意されており、写真専用に配布されているのが表題のDS Photo+[公式]というわけです。

■DS Photo+のメリット

・同期が簡単

DS Photo+ではアルバム=フォルダというシンプルな管理な上、その実体ファイルはSMBやAFPで普通にネットワークドライブ上に見えてるので、特別専用のアプリを使ったりもっさりしたWebインターフェイスから操作をしなくても、普通にフォルダを掘って写真ファイルをコピーするだけで準備完了です。

現状は横浜自宅にあるDS1511+を使うので、まぁ別途コピーが必要ですが、自宅内に設置してあればお使いの写真管理ソフトの保存先をネットワークドライブにしておけばそもそも同期とか不要でしょう。

・閲覧が簡単

リテラシーの低い家族が使うので、標準の「写真」アプリに近い見た目がよかろうと。多くのファイルビューワーだと、左にサムネイル、右にファイル名やメタデータという配置のテーブルビュー(リスト画面)が使われてたりしますが、写真に限って言えばメタデータいらないので、タイル状に写真サムネイルだけが並ぶのがいいだろうと。これはiOS6からコレクションビューという名前でAPIが提供されており、これを使えばこの手のUIは比較的簡単に実装できます。しかしそれ以前だと各社独自に実装していたので、出来にバラツキがあります。

下に、DS Photo+、Web Access i (BUFFALO)、SugarSyncの一覧画面を並べて見ます。

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DS Photo+ Web Access i SugarSync

どうです?DS Photo+はタブバーのアイコンと背景色以外は標準写真アプリそっくりです。

BUFFALOは一応サムネイルビューと呼ぶモードがあるものの、サムネイルが小さくて写真の判別が難しい上に、4インチ画面に最適化すらされず放置されています。また先日仕事先のLinkStation用に設定しようとしたところ、LinkStation側のWebAccess機能のバージョンが古すぎて非対応だと切り捨てられていました。アプリのバージョンアップにあわせてファーム側も対応していってくれないんだ、、的な。ちょっと長期的に活用するのは不安が残ります。

SugarSyncは悪くないですがやはり見落としします(まぁ無料5GBじゃ足りないのでどのみち今回の用途にはあわないんですが参考まで)。

・速度も速い

速度もだいぶ違います。検証は愛知の実家で、Synologyは横浜、LinkStationは実家の状態で比較したんですが、明らかに横浜から持って来てるSynologyの方が速い。設定画面にサムネイル品質というのがあるので、おそらくNAS側でサムネイルを事前生成してあるんではないかと。標準アプリで本体内の写真を見るよりは遅いですが、WiFi環境なら実用レベルかと(ちなみに前記事のSoftEther VPN経由)。一方、Web Access iはたぶん写真データを丸ごとダウンロードしてiPhone側でサムネイルを作ってるらしく、まさに写真のように1つ1つが五月雨式に白紙アイコンからサムネイルに置き換わっていく感じです。ファイルブラウザに毛が生えたような作りなので、不可視フォルダである.AppleDoubleとか見えちゃってるのもダサいというか、リテラシー低い家族には使わせたくないですね。

・シェアもできる

実はDSMには単にファイル共有サービスやアプリ向けに写真データを送信するだけでなく、自前のWebアルバムサービスPhotoStationを内蔵しています。つまりPicasa Webアルバムやflickrみたいなブラウザ閲覧できるページを簡単に公開できるわけです。アプリからはそのURLを簡単に取得できるので、写真データ自体はNASにおいたまま、URLをメールとかで人に伝えて見せることもできます。もちろんFacebookやTwitterにシェアすることも可能。

なお、インターネットに公開する場合、80/443番ポートを本機に向けて通過させ、適当なドメイン名をとるなどが必要になります。「http://ホスト名/photo/」にアクセスするとPhotoStationになります。ホスト名だけ(/)だと、5000番ポートにリダイレクトされて管理画面のログイン画面になりますが、そちらのポートを空けないでおけば不正アクセスされることはないでしょう。PhotoStation用に独自ポートを空けることもできるっぽいですがなぜか上手くいきませんでした。自宅内から見られれば良いというのであればこの辺は一切気にする必要なしです。DS Photo+側には単にIPアドレスだけ指定すればOKです(/photo/はつけない)。

・ユーザ単位で作れる!

そしてこれを今までは知らなかった(DSMのどこかの時点で追加された?)んですが、DSMのユーザ毎に独立で公開できることがわかりました。普通は共有フォルダのphotoフォルダ下のフォルダがアルバムとして見える関係なんですが、設定画面で個人公開をオンにすると、SMB(UNC)的には\\IPアドレス\home\photoという個人フォルダ下のphotoフォルダが公開対象になります。PhotoStationのURLは「http://ホスト名/~ユーザ名」、DS Photo+側のサーバー指定は「IPアドレス(ホスト名)/~ユーザ名」で良いようです。これを使えば、元々あったσ(^^)のアルバムとは全く独立に家族の写真をホストすることができます。これも国産NASではあまりない機能なんじゃないでしょうか。

 

とりあえずはインターネット公開はせず、自宅内からの閲覧で使ってもらおうと思います。要望があれば横浜でポートあけてもいいんですが、まぁiPhone4Sの3Gだと実用になるか微妙だし。いずれは実家にももう一台2ベイクラスのを一台設置したいなぁとか思ったり。

ARROWS Tab Wi-Fi QH55/J インプレ

前回注文したと書いたARROW Tab Wi-Fi QH55/J(厳密には価格.com/WEB MART限定のWQ1/Jだけど保証条件などが違うだけなのでQH55/Jと記載)到着。Office無しモデルの販売が15日に早まり、結局入手は1日遅れだったけど何千円か安かったからまぁよし。ちょうど仕事がバタバタしててじっくり触れてなかったですが、ようやく一段落したのでレビュー。

■ハード周り

薄い!軽い!普段がiPad3でハードカバーつけた状態なので、はっきりわかります。アスペクトが横長なので片手で左右端をホールドした時は若干重く感じることはありますが、それでもiPad3よりかは扱い易いかな。

額縁も適度にあるので、iPad miniほど持ちづらい(指が液晶にかぶってしまう)ということはないです。無理に背面にリングとかつけなくても、親指操作できますね(人差し指でホールド)。画面端だけで動画視聴操作できる「おやゆびでお」の移植欲が高まります。

ランドスケープが標準でステレオスピーカーが底面に付いているので、横向きだと片側からしか音が出ないiPadよりも動画視聴には向いてますね。16:9の動画もiPadより実質大きく映せますし。一方で、電子書籍やWeb閲覧ならiPadの比率の方が使いやすいなとは思います。

充電クレードルは片手で載せ/外しできてとても良いです。これこそクレードルです。片手で本体持ち上げたら一緒にくっついてくるようなのはクレードルとは呼びたくない。

動画再生など重めの処理をしてるとCPU部分と思われるところが熱くなりますが、まぁ手で持つ部分でもないからいっか、って感じ。

画面下のWindowsロゴはホームボタンになってまして、タッチすると一瞬バイブが振動して疑似タクタイルフィードバックがあります。お風呂用に右のスタンドを買ってみたんですが、ちょうどこのロゴにかぶって押せなくなってしまいました…

通常のWindows機共通のログオンパスワードだとタッチ入力がめんどくさいので、パスコード(4桁固定)を使おうと思いますが、メールやファイルなどWindows機と同じフルアクセスがある端末に数字4桁はちょっと心許ないですね。Windows8ではピクチャーパスワードというのもあるので使ってみるかも。スレート機こそ指紋センサーは欲しいなぁとは思います。

■レスポンス

爆速ではないですが、特に困ることもないかなという感じ。生tsをMPC-HCで再生しても平気です。AtomはSATAが使えないのでSSDとの接続がPATAのはずなので、やはりディスクアクセスが今時のPCからすると一歩もたつく感じですかね。デスクトップでアイコンダブルクリックしてからウインドウが開くまでに少し間がある。

■DLNA端末として

DLNAクライアントとして「My Cloudビデオ+」というストアアプリが用意されています。プリインストールは「My Cloudビデオ」ですがアップデートできます。My Cloudは富士通が展開しているクラウドサービスですが、My Cloudビデオ+はピクセラが作っているようです。サポート情報によると、nasneもAX1000もDRまで対応となっています。nasne 3倍しか試してないですが良好です。シークしても2,3秒で再生再開できるし、15秒送り、10秒戻しボタンがあるのでCMスキップなども数タップでできます(欲を言えば秒数をカスタマイズしたいですが)。ただ、リスト画面が至極シンプルな作りで、接続できたDLNAサーバー上のコンテンツをズラァーっと表示するみたいです。まぁ、DLNAサーバーは同じコンテンツをジャンル別など仮想フォルダとして複数のパスで見せることが多いですが、「My Cloudビデオ+」はどうもそれぞれを別のコンテンツと見なすようで、すべてのコンテンツが3つずつ表示されてしまうのが難点です。バージョンアップに期待。あと、たまにサーバーがなかなか見えずにもたつくことがあります。

そしてAX1000の方は現時点で接続に成功しておらず。AX1000側の登録画面から見えない…AX1000のDRが問題なく見えるのであれば、そもそもnasneいらないかもってことになるんですが…

防水を活かしてお風呂に配置した感じ(右奥)。iPad3とデュアルモニタw。これで視聴中にFacebookやらの通知が来る度に中断してチェックとかしなくてよくなります。ちなみに画面の水滴を拭き取るのに乾いたタオルは必需品。

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■手書きメモ端末として

Microsoft Journal+Jot Proで試してみた限りでは全然ダメ。やっぱペン書きデバイスとして使うなら電磁誘導でないとダメですね。電磁誘導が使えるWindows8タブレットはあるんですが、まぁ今回は防水優先ってことで割りきってたので、仕方なし。

 

まだAX1000で視聴できてませんが、とりあえず防水DLNAクライアントとしてちゃんと使えつつも、Xperia Tablet ZやPanasonicの防水テレビよりも汎用性が高いデバイスってことで満足しています。冬場以外はあまり長湯をしない派だったけど、暖かくなってもしばらくは半身浴とかをしてみようかなと。

防水ピュアタブWindows8機だぜ Arrows Tab WiFi QH55

hp 2760pを買った時、「MacBook Proを買った時、もうWindowsのノートPCは買わないかも知れないな、と思ったものですが、意外とそうでもありませんでしたw。」と書きました。

また、同様にAtomについても(遅いから)二度と買わん」とか思っていたのですが、結局これも覆されました。

てことで、Arrows Tab WiFiを注文しました。このモデルの特徴は、

  • AndroidでもWindows RTでもなくWindows 8のピュアタブ
  • Atom Z2760
  • メモリ2GB(Atomの制約)
  • SSD 64GB
  • 10.1インチ 1366×768 IPSタッチパネル液晶
  • 防水/防塵
  • 574gとiPad2より軽量

など。nasne録画をお風呂で視聴するビューワーとしてXperia Tablet Zが気にはなっていたんですが、Androidタブレット自体にほとんど価値が見い出せず割高なんだよなぁ等と思いながらヤマダ電機をぶらついてて発見。冒頭のようにWindows機には最近めっきり関心が向いていなかったので、昨年11月に発売されていた本機もまったくアンテナに引っかかってませんでした(^^;)。

もう在庫や価格(確か87,800-10%P)の確認をしてその場で気絶する寸前だったんですが、ふとカタログを見ていると、FARQ55J2というOffice 2010無しモデル(76,800-10%p)が3月末に発売されることを発見。ヤマダ価格で11,000円差。今更2010なんていらないし、例のOffice 365で2013が五台まで利用可能になる予定だったので、どう考えてても買って帰ったら損だということで「まだ20日も待たされるのかー」と思いつつも我慢して帰宅。更にWebで調べてみると、上記型番のモデルに関してはヤマダの価格はまずまずだったんですが、富士通の公式オンラインショップWEB MARTでOffice無しのCTOモデルが選択可能。さらに価格.com経由だと専用モデル扱いで67,628円。納期は一ヶ月という表示でしたが、まぁ、店頭にOfficeレスモデルが出回る今月末には届くんじゃね?位の気持ちでオーダー。WEB MARTでの買い物は多分初代LOOX Tとか買って以来。あれもCrusoeって超低消費電力がウリのもっさりCPUだったなぁとか。富士通のPC自体それ以来ぶりじゃないかな?

そして昨日になって嬉しいお知らせ。お届け予定日が繰り上がって今週末には届きそう。しかも今見たらWEB MART限定モデルはAtom納期未定につき受注停止になってる!滑り込みだったっぽい。モデルチェンジというか店頭モデル用に振り向けてる感じ?まぁ、でも半月近く予定が速まったのでwktkが止まらずエントリを書いてしまいました。

なお、Web限定モデルはQH55/Jではなく、WQ1/Jという型番になってますが、保証期間が2年(価格.comモデルだと3年!!)という違いしかないので、以後便宜的にQH55で統一したいと思います。

■気に入った点

まだ手元にないですが、カタログ・インスペクション。まずWindows8が使えるということ。もう既に何台にもWindows8を導入済みですが、いいですよWindows8。特にタッチはサクサク使えます。というか上に書いたとおり、Androidに魅力を感じないので、Xperia Tablet Zのように優れたデザイン&スペックの製品があっても、「で、何に使う?」っていうと余り浮かばないというのが現状です。AndroidでできるならiPadでも大抵足りる。それがWindows8となればゲームとかもネイティブでできちゃいます。iPad/iPad mini+リモートデスクトップ接続アプリで色々試したりはしてますが、やっぱり操作感やレスポンスがいまひとつ。Widnows8ならそれがもっと快適になるんじゃないかと。Atomなんでバリバリ3Dなタイトルは無理ですが紙芝居ゲーくらいなら多分。最悪でもリモートデスクトップ接続クライアントとしてiPadよりも優秀なんじゃないかと。

そして防水であること。多分ですが現状でWindows8が動く防水タブレットって他にないんじゃないかと。お風呂でテレビ(録画視聴)だけでなく、ゲームもできるなら長風呂アイテムにはもってこいだろうと。

またσ(^^)は長いことTabletPCを仕事(ユーザテスト等)のノートツールとして活用してきました。やはりペンUIとしてはiPadは全くMicrosoftには適いません。デバイスこそ電磁誘導ではないですが、手書き認識周りなどWindowsのペンUIが使えるならそっち方面にも活用でき、重たい2760pの代わりになるかもという期待も。少なくとも店頭で指でMicrosoft Journalで試し書きした限りでは良好な印象でした。これでとりあえず「仕事の為に買う」というエクスキューズが成り立ちます(笑)。そちらを優先するなら電磁誘導デジタイザがついて他社製品を選ぶべきだったんですが、今回は防水をとりましたw。WindowsストアアプリはJavaScriptベースで開発してもインク系APIが使えるっぽいので、Journal等で具合がよければなにかしら仕事用アプリも作って見たいなと思っています。

Atomなのはあまり良い印象はないですが、Clover Trailはデュアルコアで2コア/4スレッドだしビデオ周りもフルHD OKということなので、もう一度チャレンジしてみようかなと。それよりメモリが2GBなのがちょっと心配ですね。

あー超楽しみ!

Office 365 Small Business Premium試算

Office 2013の発売に少し遅れて、クラウドサービスOffice 365にOfficeアプリ使用権のついたOffice 365 Premiumプランが発表されました。ここでいう“Officeアプリ”とは、Office LiveやGoogle DocsみたいなWebアプリ等、パッケージ版Officeのサブセット版を想像する方も多いと思います(σ(^^)も当初そうでした)が、実際にはOffice 2013などその時点のパッケージ版最新バージョンがダウンロードインストールして利用できます。考えてみれば、Office2013ももはやパッケージに光学メディアは同梱されておらず、ライセンスナンバーの入ったカードが入ってるだけで、インストール自体はダウンロードですしね。つまるところ、Office 365はメール、予定表、ファイル共有、インスタントメッセージング等のグループウェアサービスであると同時に、Premiumとついてるプランでは月額料金でOffice最新版の利用権もついてくると考えて良いかと。AdobeもCreative Cloudという高額なアプリを月額購読制で利用できるようにしてますし、今後こういう利用形態が増えていくんですかね。

また、「日本では家庭向けプランが提供されていない」と言われていますが、Office 365 Small Business Premiumは一人からでも契約できますし、家庭向けプランは家庭で使おうが仕事に使ったらアウトなので、実質的にほとんどの人は商用プランを使う必要があり、気にしなくても良い気がします。

■パッケージ版とどっちが得?

以下、前提としてOffice 365本来の価値であるグループウェア部分は脇に置いて、Officeアプリの利用手段として評価します。価格は変動しますし、間違いもあるかも知れませんので自己責任で参考程度にご覧下さい。

まず比較対象であるパッケージ版ですが、本記事執筆現在、Home and Business 2013が3万円。Accessなども含んだProfessionalも数量限定アップグレード版が3万2千円程度で購入できます。今回からProfessional以外はアップグレード版が提供されていないので既存ユーザにはちと割高感があります。

対して、Office 365 Small Business Premium(以下365)はProfessional相当のアプリが揃っていて、月額1,250円、年額12,360円(月換算で1,030円)です。

最近のOfficeのメージャーアップデートは2007、2010、2013と3年周期なので仮に次が2016だとすると、12,360×3年で37,080円とパッケージ版より割高になります。しかも最新版でなくてもしばらくは継続して利用できるので、「やっぱ使うなら最新版でしょ~」って人以外はますますパッケージ版を買ってしまう方が割安になっていきます。ここまでだと、初期投資を抑えたいって人や近い将来数量限定のProfessionalを買い逃したけどProfessionalが欲しい!って人くらいにしかメリットがありません。しかしっ!

・メリット1:5台にインストールできる

パッケージ版は1ライセンスで2台までしか利用できないのに対し、365では1ユーザ契約辺り5台までインストールできます。σ(^^)のように、デスクトップ、ノートに加え、実家にも1台、更にはMac上の仮想WindowsにもできればOffice入れておきたいなー、って場合にはこれは非常に有り難いです。

・Mac版も使える

なんと上記の「5台まで」には自由な比率でMac版を含めることができます。現状で既に2011を買ってつかってる我が家では直近のメリットはないですが、将来2014(?)なりが出た場合、出費が発生しないことになります。これはMac/Win混成環境の我が家では大きいです。Office for Macの商用版を新規で買うと1台用で23,000円、2台用で25,000円程度なので、これを追加で買えば、軽く365の利用料を超えます。

なお、現時点でOffice 2011をDLしようとしてもなぜか日本語版がメニューに出てこないようでした。ヘルプをみると「既に2011をもってる人は最新版に更新だけすりゃOK」的なこと書いてあったのでとりあえず放置。

 

まとめると、Officeのバージョンなんか知らねぇよ、動いてる間は金出したくないよ、って人は今まで通りパッケージ版(ダウンロード版もあるのでなんていえばいいんだろ?非購読版?)を買っておけば良いと思います。てかこういう人はPC買った時にバンドルされてくるのを使う気がするのでそもそもあんまり関係なさそうですかね。

逆にσ(^^)のように、

  • 最新版大好き
  • PC台数が多い
  • Win/Mac混在である

という人は365を検討する価値があるんではないでしょうか。ただグループウェアサービスは移行するかどうかは微妙ですね。一度移行してしまうと辞めづらくなります。Google等の無料メール/カレンダーやストレージサービスで足りている人はわざわざ乗り換える必要はないと思います。ちなみに365 Small Business Premiumを始める時に専用アカウントを作成しますが、インストールされた2013からは普通に既存のMSアカウントのSkyDriveにアクセスできています。必ずしも365のオンラインサービスとセットで使う必要はないという雰囲気。

σ(^^)は現在Small Business Premiumを試用していますが、一ヶ月の試用期間が終わり次第契約する気満々でいます。