全部入り感がスゴいARROW Tab QHの新型上位モデル QH55/M

今年の春に買った防水Windows8タブレットQH55/Jの後継というか上位モデルQH55/Mを衝動買いしました。

σ(^^)はユーザテスト系の仕事でタブレット端末で手書き記録をゴリゴリとります。それはもうiPadなどなかった時代、Windows XP Tablet Editionの頃から何台も渡り歩いてきました。こういう用途だとiPadなどの静電容量式のタッチパネルは全然ダメで、やはり電磁誘導デジタイザのついたものが必須です。QH55/Jは薄くて軽くいんですが静電容量式であり、あくまで長風呂でテレビ録画の消化のために割りきって買ったんですが、今度のQH55/Mは信頼のWACOM製電磁誘導デジタイザ搭載!しかも液晶が2560×1600!ってことで買い換えを決意。正直、白いデザインだけで完全にスルーしてたんですが(笑)、店頭で最近の電磁誘導式のVAIO Duo 11/13やdell、hpの機種をつらつらと眺めていて、「あれ?こいつこんなに出来るヤツやったんや!」と。見た目に囚われずちゃんとスペックをチェックしておけばよかった!まぁでも発売一ヶ月たって、初期ファームのクロックアップしない問題を修正されてたし買い時は今だったんや!と自分を納得させる。

■防水というオンリーワンに、更に全部盛りしてきた!

QH55/Jはトップクラスの薄さ&軽さに、防水というWindows8タブレットではオンリーワン(当ブログ調べ)の仕様を盛り込んだ尖ったモデルでしたが、電磁誘導ではない点がペンタブマニアとしては惜しかったし、ポート類がショボかったりメモリが2GBだったりという妥協/我慢の部分もありました。液晶も1366×768とまぁ可も無く不可も無くな解像度。

対してQH55/Mでは、

  • WACOM製電磁誘導デジタイザ搭載。専用ペンは内蔵可能。
  • メモリが4GBに倍増(ただし32bit OS)
  • CPUはAtom Z3770 (22nmプロセスルール、4コア、Intel HD Graphics内蔵のBay Trail-T)
  • USB3.0
  • 指紋センサ
  • 防水/防塵/耐薬品コーティングでアルコールとかで拭いてもOK
  • 650gとちょっと重くなった(QH55/Jは574g)

というのが主な違い。QH55/Jの時のAtom Z2760もAtomなのにデュアルコアでもっさり解消!って注目されてましたが、さらにクアッドコアでしかもGPUが大幅強化。高解像度化できたのもこれによるところが大きいようです。

USBポートが3.0になったことよりも、通常サイズのコネクタが直接刺さるようになったのが嬉しいです。QH55/JはmicroUSBポートに専用の変換ケーブルをかまさないとUSB機器はつながらなかったので。ちょっと現場でUSBメモリでデータ移したい、なんてのが気軽にできます。

Office 2013 Home & Businessは(Office 365契約しているので)別にいらなかったんですが、WEB MartでOffice無しにしたのと数千円違いだしあっちは納期未定だったのでまぁいいやと。ちなみにビックでヨドバシ.com価格に対抗してもらって、94,800円-10%で更にオマケでWindowsストアギフトカード5,000円分がつきました。正直Windowsストアギフトカードはあんま使い道ないけど(笑)、まぁ感覚としては8万円台前半。電磁誘導付き競合がVAIO Duo 11がi5でキーボードついて10万超え、DELLのVenue 11 Proがi3で8万という中で、液晶がフルHD->2560×1600になった上で防水という付加価値がついてくると思えばコスパは良いと思います。もちろんこっちはその分、Atomということにはなりますが、σ(^^)の用途ではDLNAで動画再生できて、手書きノートがスラスラ取れれば充分なので、液晶解像度方向にコストを振ってくれたQH55/Mはピッタリじゃないかと思ったわけです。

■ファーストインプレ

フットプリントはQH55/Jとほぼ同じなんですが、デザインと色の問題で一回り大きく感じます。QH55/Jはガラス面の外側にプラ製の外枠があり、更に湾曲しているので、ガラス部分が少し狭く見えるのに対し、QH55/Mは端っこまでガラスが伸びているんですよね。もちろん重さもリアルで重くなってるし。

前面がフラットで背面がカーブしているところと、このサイズ/重量感は初代iPadを彷彿とさせます。iPad Airを手にした後だとややズッシリという感じ。それでも今まで仕事でノート取りに使ってたコンバーチブル型の2760pが1.8kgあったことを思えば羽根みたいなもんですw。

不便なのは充電クレードルが別売りになった点。やはり端子の防水キャップはあまり頻繁に開け閉めして劣化されたら嫌なので数千円出して注文することにしました。ただ、出先で使う時にクレードルがなくても直差しで充電できるのは改良だと思います(QH55/Jはクレードル必須だった…)。

液晶はMacやiPhone/iPadでRetinaディスプレイに見慣れた目でみても充分綺麗です。ただフォントが微妙だったり、一部ソフトでボタンが異様に小さかったり。この点は後述します。とりあえず色温度や視野角とかは問題ないと思います。

指滑りも問題ないですが、この超撥水を謳う保護フィルムが気になっています。お風呂で使うと水滴が画面に残って、都度タオルで拭き取ったりしてますが、それがコロコロ落ちてくレベルだといいなぁ。どうなんでしょ?

このサイズのタブレットでは珍しくストラップホールがついてました
。σ(^^)はとりあえず使わないですが面白い試みですね。

目下の一番の不満はペンです。本体に収容することを考えると致し方ないんですが、四角く角張ってて全長も短い上に、ボタンがやたら硬くて押しづらいです。他機種のペンは使えなかったという書き込みも見ましたが、2760pのペンはボタンも含め問題なく使えるようです(実際WACOMのコントロールパネルがまんま入ってる)。いずれ2760pは売却してしまうとして、なにか良いペンを調達しようと思います。


■WindowsのHiDPI対応

今回初めてWindowsでHiDPI(Retina)液晶の機種を買ったわけですが、OSXと違いきっちりとした統一的な扱いがあるわけではないのか、やや挙動がカオスな印象です。「画面の解像度」コンパネをみると普通に2560×1600になっていま(「(推奨)」とついてる)。普通に10.1インチのこの解像度を出したら全てが豆粒みたいな見た目になってしまうはずですが、Explorerのアイコンやメニューなんかは普通の大きさで見えています(字が超綺麗)。これは同画面から「テキストやその他の項目の大きさの変更」に進んだところにあるスライダーが目一杯「大きくする」側になっていて固定されているせいだと思います(他のWindows8.1機だと逆の「小さくする」になっていて「推奨」と出ている)。「すべてのディスプレイで同じ拡大率を使用する」チェックボックスをONにすると、

  • 小 – 100%
  • 中 – 125%
  • 大 – 150%
  • 特大 – 200%

が選べるようになり、特大が選ばれています。これを「小 – 100%」にすると、2560×1600という27インチモニタ以上の表示を10.1インチにギュっと詰め込んだ感じの「ちっさ!」って感じの表示になるわけです。まぁここまでは単純な話なわけです。

ただこの拡大率変更にアプリ側にもなにかしらの対応が必要なようで、例えばブラウザではIE11、FireFoxは問題なかったものの、Chromeなどはフォントがガタガタになっていました(画像はクリックで拡大できます)。

ie chrome
IE11 Chrome (標準状態)

ググるとChromeのHiDPI対応はまだ実験的なようで、chrome://flagsを開いてHiDPIサポートを有効にする必要がありました。しかも、それでもまだ対応が不十分で、ラジオボタンやチェックボックスといったUI部品が豆粒のままですw。当面はIEかFireFoxを使っておくのがよさそうですね。

chrome_hi

他にも、画像パーツだけ小さいままなソフトが(MS Journalみたいな標準ソフトですら!)散見されます。各拡大率ごとにビットマップリソースを用意するとか対応コンパイラでビルドするとかいった対応が必要なんでしょうね。ストアアプリなら最初からそうした仕組みを強く意識して作られているんでしょうが、デスクトップ向けで数年以上前のソフトなんかは危なそうです。

 

長くなったのでとりあえずここまで。別途、デジタイザペンの書き心地と、動画再生周りについてレビューしたいと思います。

USB端子の電流/電圧計でケーブル、充電器の品質チェック

先日ネットで見かけた1,000円前後で買えるUSBポートの電流/電圧チェッカーを買って見ました。

USBポートは規格上5Vの電圧を出力することになっており、多くの携帯デバイスはが充電に使っており、USB互換端子のついた充電器も数多く販売されていることはご承知の通りです。

しかし、見た目同じUSBポートでも充電器の性能によって一度に流せる電気の量が異なっていて、デバイスの充電時間に差が出てきます。仕様上の最大出力は充電器のどこかに「1A(1アンペア)」とか「1,000mA(ミリアンペア)」などという形で書いてあります。スマートフォンで一般的なものは1A前後で、例えばiPhoneの純正充電器も1Aですし、これより低い0.5~0.7A程度のものだと完全に空の状態からは充電自体できなかったりします。古いもの、安いもの、小さいものはそうしたものもあるので買う時には気にしてみたり、どうも使っているのは充電が遅いとか一晩刺しておいたのに充電できてなかった!なんてことがある人は一度確認してみて下さい。

さて、こうした仕様は充電器やその箱に書いてあるのですが、粗悪な製品だと実際にはその数値まで出なかったり、またケーブルの善し悪しによっても左右されるといいます。そこでこうした実際の電流値が手軽に測れるチェッカーの出番というわけです。

charger_1
charger_2

本製品はUSBポート専用のチェッカーなので充電器とケーブルの間にはさむだけで一切の操作は入りません。通電すると自動的に計測が始まり、1秒サイクル位で値が更新されていきます。また電流と電圧が数秒サイクルで切り替わります。電卓でよくある7セグ表示なのでちと読みづらいですが、写真は最後が「A」つまり電流値を示していて、0.67Aが流れていることがわかります。

Appleの純正充電器&ケーブルの割にはやや低い値ですが、どうもこれはiPod touch 5th側の仕様っぽいです。iPhone5sだと0.9以上の数値が出ます。電池残量によっても違うのかも知れません。電圧は5.07V位。

他にも手近にあった充電器やケーブル、デバイスをとっかえひっかえ試してみました。きちんとしたデータをまとめる気力はなかったですが、全体的な傾向としていえそうなのは、

・長いケーブルは如実に落ちる

やはり電気抵抗が大きくなるせいか、1m程度のケーブルでも0.7A前後のものが多いです。逆に10cm、15cmといった短いものだと1.0Aきっちり出ます。

特に左の写真の数年前Kindle DXに付属してきて、もはや被膜が硬化して触るはじからボロボロはがれてくるレベルのものはダメダメでした。実は一番使用頻度が高かった位なんですが、この機会に処分して30cmのものを代わりに注文。

・モバイルバッテリーは不安定

別に実害がある話ではないですが、モバイルバッテリーを充電する時は電流値は結構変動します。ウチにあるバッテリーがたまたまなのかも知れませんが、0.6台から1A超えまで表示が切り替わる度に数値が変動するので、この数値、と言い切るのが難しいです。逆にiPhoneやNexus7だと比較的一定で落ち着くようです。

・純正品はやはり良い

長いのはダメだと書きましたが、iPhoneやNexus7に付属しているものは1m以上あってもあまり電流値は落ちないようです。また電圧もサードパーティ品が5V切って4.8~9程度なのに対し、これらは5.1V近く出ています。お高いなりの品質ってことですかね。

・Nexus7は充電器、ケーブルを選ぶ

難しいのはNexus7です。今回のリサーチの動機として「どうもNexus7 (2013)は充電が遅い気がする」というものがありました。ちゃんと2.0AポートがあるBUFFALOの4口充電器の2Aというポートに挿しているにも関わらずです。測ってみるとなんと0.5A弱しか出ていません!試しに1A出力のKindleDX付属充電器につなぎかえてみるとこっちは1A位でます。たまにあるんですが、充電器ときちんとネゴシエートできないと1Aを受け取らない(要求しない)タイプの充電制御をしているのでしょう。

仕方ないので枕元の充電器を未開封だったNexus7付属の純正充電器(出力1.3A)に交換。ところがこれでも0.5Aのまま!更にケーブルも付属のものに交換するとついに1Aで充電し始めました。枕元で使っていたmicro USBケーブル(1m)がNexus7とのネゴシエートを阻害していたようです。てことは充電器はBUFFALOのものに戻して平気なのかも知れませんが、別の2Planexの2.0A出力充電器+大丈夫なケーブルで試した時も0.5Aだったので、もう純正の組み合わせが無難そう、ってことで試してません(ベッドのマットレス直しちゃったので試すのめんどくさい…)。

 

今回の調査で、よりによって一番ガジェットの充電をしている、リビングの充電コーナーと枕元の両方のケーブルがイケてないことが発覚しました。単純計算で4割ほど充電効率が違ってくることになります。基本は寝る時につないで放置なので体感でどの程度差を感じられるかわかりませんが、気持ち的には満足感高い結果となりました。

ケーブルの基本ではありますがやはり「無駄に長いものは使わない」ってことですね。また、どうせすぐヤフオクに出すからとなるべく純正付属品を温存しようとしたり、規格さえあってりゃ10円でも安いのを買う、といった習慣を改めるべきだと思いました。オーディオマニアの人がケーブルにこだわる理由もちょっと裏付けられた気がします(もともとσ(^^)は聞き分けられなくてもちょっと御高めのケーブル買っちゃうスペック厨ですけどw)。

ゲーミングキーパッド Razer Tartarus

前から気になっていたゲーミングキーパッドと呼ばれるカテゴリの製品を導入してみました。σ(^^)は別にPCでFPSやRPGをゴリゴリする訳でないんですが、寝室でプロジェクターを使って足元方向の壁に画面を映し、ベッドのヘッドボード(?)にクッションおいて背をもたれさせて、なるべく怠惰にゲーム/動画視聴/ネットサーフィンをしたいのです。なので文字入力はしないけど、マウスではボタンが足りないって時に、キーボードを足の上に置いたりしなくても入力できるデバイスがあると便利かなと。多ボタンマウスが使えればいいんですが、今使っているLogicool M515のようにベッドやソファなど動くものの上で使うことに配慮した製品でないと、みじろぎで勝手にカーソルが動いたりして不便なのです。いまのところM515に代わる製品はありません(そして後継モデルが出てないどうしよう…)。トラックボールも常に新製品をウォッチしてますがこれというのがないんですよね。

ではキーボードをもっと小型でワイヤレスなものにすればいいじゃんとも思う訳ですが、これも暗いところで使うのにイルミがついたものとなるとLogicoolのK810くらいになるんですが、これが1万近くとお高くて躊躇していました。

で、ゲーミングキーパッドというカテゴリに目が行ったという訳です。手前にパームレストもついていて、ダルダルと長時間ゲームをするにはヨサゲではないですか。ヨドバシ散策中に見かけたのが、RazerのTartarusとOrbweaver、そしてLogicoolのG13。Razer二機種の違いは、Orbweaverの方がボタン列が多く、キーがメカニカル、そしてパームレスト部分の調節機構が凝っている上位機種という位置づけのようです。そんなにはボタンいらねぇ、むしろ音は静かなメンブレンの方がいい、さすがに1.5万は出す気ない、ってことでOrbweaverは速攻却下。G13もモニタとかついてて大袈裟で嵩張りそうなので却下。AmazonではNostromoという機種が6,000円代であったんですが、ディスコンの旧機種っぽかったのでWindows8.x系移行への対応なども考えるとリスクがあるなと思い、結局Tartarusに。フルメタっぽい名前がカッチョいい。結局1年近くウィッシュリストにいれたまま価格推移を見守っていたK810と同レベルの出費となってしまいましたがまぁ良し。

■予想以上に快適!もっと早く買えば良かったっ>_<

Tartarusのパームレストは全長方向の伸縮のみが調整可能です。ベッドに腕をダランと置いて水平方向から使用する分には全開に伸ばすくらいで充分な印象です。
キータッチはメンブレンとしては適度にクリック感もあって好感触です。

専用ドライバーを入れて色々なキーをアサインできるんですが、残念ながら8方向ジョイパッドはマウス移動にはアサインできませんでした。トラックポイント的に使えると良かったんですが。あくまで右手にマウスやトラックボールがある前提での補助デバイスですね。やろうと思えば何かしらのマウスエミュレートソフトを組み合わせれば実現可能なんでしょうが。

設定セット(プロファイル)を複数作れ、それをアプリ(ゲーム)毎に自動切り替えできるのもナイス。また1つのプロファイルの中で更に8つのセットを登録でき、あるキーを押す毎に切り替えたり、あるキーを押しながら他のキーを操作した場合のみ別セットのアサインが適用、みたいなことができます。個人的にはアプリ毎の自動切り替えさえあればいいのでプロファイルで作り分ける感じですかね。プロファイルはコピーができるのでちょっとだけ違うものを複数作る時は便利です。ただそれぞれのプロファイル中のあるキーとまとめて変更なんてのはできないので後々大きく共通アサインを大きくかえると結構面倒なことになりそう。設定ファイルをテキスト形式とかに書き出してエディタで直接編集とかできればいいなぁ(そういえばインポート/エクスポートなんて項目あったかも)。

キーイルミは明るさ調整ができるのと、モニタが消えたら一緒に消える設定が可能です(もちろん常時消灯も)。

具体的な用途としては紙芝居ゲーではCtrlキーによる早送りも含め通常操作はほぼ片手で完結できます。選択肢が出た時にカーソルキー等で選べるものであればそれも網羅できますが、マウス必須なものもあるので完璧とは言えないですかね。

他にはExplorerで動画ファイルを選んで、動画プレーヤーで再生、なんて連携がかなり楽にできます。動画プレーヤーはMPCHCのようなキーバインドが自由にいじれるもおを使えばトリックプレイも自由自在です。ジョイパッドの前後で一定時間早送り/戻し、別のキーを押しながらだと移動幅を変化。パッド上下はボリューム、親指下のレバースイッチでポーズ解除。上側のボタンで終了(Explorerに戻る)、といった感じ。Explorerではパッドをカーソル上下左右、親指下レバースイッチをリターンにしておけばサクサク選択して再生開始できます。

惜しむらくは対立候補含めて全て有線接続な点です。ハードゲーマー用としてはラグが発生する無線は疎まれるかも知れないですが、ヌルゲーマーとしては取り回しの良さを優先したい。ウチは特に特殊なレイアウトなので、USB延長ケーブルまで調達してベッドの裏をまわすように配線したんですが、なんとPC側のポートによって動作しないという現象に。同じ延長ケーブルでもフロントポートならOKとかいささか不安定。ちょうどUSBポートの電流量を量るテスターが届いているのでそのうち検証してみます。

 

ゲーム用とだけでなく、ペンタブレットでグラフィックツールを使いまくる人などで、自分なりにUIを再デザインして最適化するのが大好きな人には面白いデバイスだと思います。約1万円という価格がコスパとしてどうなのかは微妙かなぁ。旧モデルのNostromoが執筆時点で6,000円代。これくらいだともう少し気軽に人に奨めやすいんですが。それか1万円なら無線化してほしいなぁとか。

モバイルWiFi環境を見直し、Aterm W300P導入

σ(^^)は週2,3回程スタバなどで2,3時間ノマド作業をするんですが、使い勝手の悪い(一発でつながらなかったりする)iPhoneのテザリングはあまり使わず、公衆無線LANが使えるお店では積極的にそちらを活用する派です。利用料金は月2~300円程度なのであまり気にならないんですが、1契約あたりの同時接続数が限られているのが地味に不便だったりします。

・ケースA

Macとタブレット端末を同時に持ち込んだ時。モバイル開発をしている時など、Macでコーディングしてタブレットで動作確認、など両方ネットワーク接続が必要なことも多いです。

・ケースB

Mac上のVMWareで仮想Windows機を使う時。これはVMWareの設定でNAT接続にすればいいんですが、自宅ではブリッジ接続の方がなにかと都合が良いので、いちいち切り替えるのが面倒。

・ケースC

au iPhone契約に付帯されているau Wi-Fiは当該iPhoneに加え1つの端末を追加登録できるんですが、日によって持っていくMacBookが違うσ(^^)としては足枷です。

などなど。そんな折り、Aterm W300pのPC Watchのレビュー記事が刺さりました。

  • キーホルダー並に小さい
  • Wi-Fi → Wi-Fiブリッジができる
  • そんなに高くない

と三拍子揃っています。モバイルルーターは各社から出ていてNECは最後発みたいな書き方されてますが、Wi-Fi → Wi-Fiブリッジできるものは実はあまり多くないはずです。3G/LTE系機能がついていないものとしては、数年ぶりなんじゃないですかね?それでいてこのフリスクフォンみたいな小ささ。即日近所のヤマダに走って買ってきました。

■バッテリーついてなかったorz

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買うまで素で気付いてなかったんですが、これバッテリー入ってなかったorz。さっそくスタバに直行して使おうと車の中で開封したんですが、薄暗い車内で電源ボタンが見当たらず1,2分格闘してしまいましたよえぇ。microUSB端子から5V供給で動くタイプで、基本的にはPCにつないで使うものでした!(つなぐと自動的に電源ON、外すと即時OFF)記事にバッテリー駆動時間が書いてなくておかしいなぁと思ったんですよね。でもまぁ2,3時間使えりゃ充分だし、とか思ってカタログ調べずに買ってしまった(^^;)。まぁ、9割方MacBookどっちかもってくからいいやと自分を納得させ、なるべく携行品体積が減るよう、10cmのmicroUSBケーブルを買い増しました。

本体色は二色。σ(^^)にしては珍しくホワイトに興味を惹かれたんですが、店頭でブリスター越しに現物をみたら写真みたいなキラキラ感はなくかなり安っぽいプラスチック質感だったので却下。結局黒を買いました。

元記事にもありますが、設定画面の使用感はNECのルーターそのもの。再起動が多いのがいちいち面倒ですが、設定が決まってしまえば、USBケーブルさして電源ON、抜いてOFFだけなのはむしろ楽かも知れません。

タブレットしか持ち込まないって時/人は別途モバイルバッテリーが必要になるので悩ましいですが、このサイズで有線ブリッジ/NATルーターとしても使えるので、ホテル宿泊用も兼ねてこのサイズ、お値段な製品は希有なんじゃないでしょうか。

■ついでに公衆無線LANサービス契約も見直し

σ(^^)が主に使うサービスは、docomo Wi-Fi、au Wi-Fi、BBモバイルポイントです。スタバではdocomoかau、マクドナルドではmobilepointという感じ。それらを以下のような契約で使っていました。

サービス名 プロバイダ 月額料金 条件等
docomo Wi-Fi docomo 315円 docomoでパケホ契約があれば無料
au Wi-Fi au 無料 iPhone+1台のみ
mobilepoint Wireless Gate 380円  

それを今回こんな感じに刷新。

サービス名 プロバイダ 月額料金 条件等
docomo Wi-Fi docomo 315円 docomoでパケホ契約があれば無料
Wi300 Wi300 380円  
mobilepoint

au Wi-Fi設置店舗は基本的に同系列であるWi300は使えると考えて良い、かつWi300ならローミングでmobilepointも使えます。そして通常のID/PW認証なのでau Wi-Fiのように台数制限はありません。総額も同じ。Macからうっとおしいau Wi-Fi接続アプリも削除できますw(時間かかる上に最初に1回必ず認証失敗のモーダルウインドウ出たり、かなりヒドい出来ですよねアレ)。

スッキリしました。

ちなみにWireless Gate解約してWi300契約しなおした後で気付いたんですが、Wireless GateからもWi300ローミングができるようです。Wireless Gateのサイトには書いてませんが、提携しているヨドバシカメラオリジナルプランのページにはWi300のロゴが入ってました。まぁ初期費用とかはかからないので損はしてないですが。ふん、Wireless Gateはサイトの作りが悪いせいで客を一人失ったなっ!

Windows8.1 UI面ではここが良くなった!

iOSと違ってデベロッパー契約や法人契約もしてないし、Previewつっこむ程の興味もなかったので一般リリース日に初めて触った感じで、予備知識もあまり仕入れてなかったんですが、デスクトップ、ノート、タブレットの計4台に入れてみての感触。

とても良いと思います!

すごくこなれてきた感じで色々しっくり来てます。以下、ざっと要点や気に入った点をまとめます。「いやそれは8から出来たよ」ってのがあったらごめんなさい。

■スタートボタンは復活したのか?

スタートボタンの位置に確かにボタンは復活しましたが、動作はちょっと違います。Windows7以前のようなメニューランチャーが表示されるのではなく、あくまでWindows8で導入されたスタート画面に遷移するショートカットボタンです。チャームのスタートボタンやキーボードのWindowsボタンを押すのと同じ。ただチャームやWindowsボタンって気付けないとなかなか押せないところではあるので、気軽にスタート画面にいけるようになったのは歓迎すべきことでしょう。

また玄人好みの裏技としては、この新スタートボタンを右クリックすると、コンパネやコマンドプロンプト、シャットダウン/再起動系の項目にいけるようになってます。これはチャーム内のスタートボタンには無かったし、結構面倒だったので助かりますね。

■スタート画面の改善

・マウスポイントだけでスクロール

スタート画面は基本的に横スクロールをさせて使いますが、従来のホイールに加え、画面端へマウスカーソルをもっていくだけでもスクロールするようになりました。縦ホイールで横スクロールというのがいまひとつ直観的でなかったし気付かない人もいたと思うんですが、これでとても感覚的に使えるようになったと思います。

・全アプリ一覧に行きやすくなった

Windows7でいう「すべてのプログラム」に相当する一覧ですが、今まではチャームの「検索」から行ってたんですが、8.1ではスタート画面の”下”という位置づけになりました。タッチデバイスなら上下スワイプで行き来できますし、マウスの場合は画面の下に(↓)ボタンが出てクリック一発でいけます。また設定でスタートボタンを押した時にホームではなくこちらの画面に直接遷移させることも可能になりました。

ここでキー入力をすればリアルタイムで絞り込みされるので、目的のプログラムがサクっと探せます(ちなみにホーム画面でキー入力しても同じことができます)。

・起動直後の初期画面がスタート画面ではなくデスクトップにできるようになった

最初はどうしても鳴り物入りのスタート画面を見せたかったんでしょうが、実用面でいうとまだまだデスクトップ主体な使い方が多いので、これは地味に便利です。フリーウェアで実現できていたことですが標準でできるようになったことが大事。

・スタート画面の背景にデスクトップの壁紙を出せるようになった

これが意外と認知的に大事(だいじ&おおごと)な気がしています。今まではスタート画面の壁紙は独立していて(しかもイケてないデザインばかりで)、デスクトップアプリとタイルアプリの2つの世界を行き来して使う、という印象が強かったんですが、壁紙を同じになることで、「デスクトップの世界の上にオーバーラップしてスタート画面が出る」といイメージになります。上の設定と合わせることで、「従来のWindowsデスクトップありきで、スタートメニューがスタート画面に置き換わり、タイルアプリの世界がかぶさっている」という従来Windowsユーザにとってとっつきやすいメンタルモデルが描けるようになったと思います。以後、リテラシー低めの人の導入サポートをする機会があったら、この2つの設定はONにしておいてあげようと思ってます。

・その他

スタート画面上のデスクトップアプリのアイコンに、タイルアプリとよく似た座布団がつき、スタート画面上で2つの見分けがよりつきにくくなりました。これは両者の区分けをあまりさせないことにしようという狙いでしょうか。

またカラム毎にグループ名をつけられるようになってるみたいです。個人的にはあまり必要性を感じないのでまだ試してないです。

■「ヘルプと使い方」アプリ

8.1にアップグレードするとスタート画面の右の方に勝手に追加されます。むしろ何故今までなかったのかと。Windows8/8.1の基本操作をアニメーションも交えて解説してくれます。

ただ、タッチとマウスでそれぞれ操作が違うんですが、タッチデバイス非搭載のマシンでもデフォルトがタッチの説明になってるのがいただけない。マウス使ってるのにジェスチャー操作の説明見せられたらかえって混乱してしまうでしょう。それくらい自動認識して切り替えておいてくれよと。ちなみに画面左下の辺りに切換えスイッチがあります。

■チャームの改善

24インチ級のモニタでないと気付かないかも知れませんが、チャーム上の5つのボタンが垂直中央寄せから上寄せに変更になってます。これはマウスでチャームを表示する操作が「右上コーナーつつき」なので、そこから下がってボタンを選ぶまでの距離を縮めたということなんでしょう。これはとても良いです。

2013.11.2追記:

その後気付いたんですが、単に上寄せになったんじゃなく、右下コーナーでもチャームが出せるようになってて、その場合はちゃんと下寄せで表示されるんですね。

ただし今はまだ慣れないので今までの位置を思い描いてマウスが通り過ぎてしまうことも。スタートボタンが真ん中、ってのはそれはそれで狙いやすかったんですよね。これはスタートボタンの復活や検索方法の変更でチャーム自体の利用頻度が下がることを見越して初めてできた工夫なのかも知れません。

■その他、個人的に嬉しいところ

ロック画面の選択設定のところん「参照…」ボタンがついて好きな画像を指定できるようになりましたね。正直ロクなのがなかったのでこれは嬉しいです。

ドキュメントやピクチャといったユーザファイルを別ドライブに自動でバックアップする機能がついたようです。複数ドライブがついているマシンでも選択肢として出ない場合もあって、いまいち動作ルールが不明ですが、簡易バックアップとしては重宝しそう。

あとExplorerのコピー関係の警告ダイアログでしか確認できてませんが、例えば「上書きして良いか?」みたいなダイアログが通知としても表示されるようになったっぽいです。例えばたくさんのファイルのコピーをかけて、待ち時間にタイルアプリでニュースを見てたとします。従来だとデスクトップで「同名ファイルがあるので上書きしますか?」って聞かれても気付かず、時間をおいて戻って見たらほとんど進んでなかった、なんてことが起きえた訳ですが、通知として出るのであればタイルアプリにしていても気付きやすくなるという訳です。これExplorer側が通知出力に対応したんですかね?いっそデスクトップアプリがモーダルダイアログを表示したら全部通知してくれるみたいな仕組みなら嬉しいかも。

■ビミョーなところ

ローカルアカウントで使っていた場合、改めてMSアカウントの紐付けを強要されます。(ネットワークをOFFってれば良いという話も聞きますが)基本的にスキップができず、意地でもMSアカウントでログオンするのを基本にしたいようです。それにともなってアップグレードのウィザードがかなり煩雑になっていて、初心者の人にはかなり難しい手順になっています。従来のService Pack扱いだとすると勝手にインストールされるのかはわかりませんが、ある日いきなりこのウィザードになったらフリーズしてしまう人が続出でしょう。

 

逆に言うとネガはそのアップグレードのところだけな気がします。全体として、新機能であるタイルの世界推しが行き過ぎていた感が収まり、「まだまだデスクトップの世界がメインだよね」っていう現実を受け入れた実用性重視のチューニングがなされたなという印象を受けます。Windows8はもともと軽さや堅牢性などではとても優れたOSなので、今回のUIチューニングで食わず嫌いだった人も警戒心を解いて触ってみてもらえるといいなと思います。