USB端子の電流/電圧計でケーブル、充電器の品質チェック

先日ネットで見かけた1,000円前後で買えるUSBポートの電流/電圧チェッカーを買って見ました。

USBポートは規格上5Vの電圧を出力することになっており、多くの携帯デバイスはが充電に使っており、USB互換端子のついた充電器も数多く販売されていることはご承知の通りです。

しかし、見た目同じUSBポートでも充電器の性能によって一度に流せる電気の量が異なっていて、デバイスの充電時間に差が出てきます。仕様上の最大出力は充電器のどこかに「1A(1アンペア)」とか「1,000mA(ミリアンペア)」などという形で書いてあります。スマートフォンで一般的なものは1A前後で、例えばiPhoneの純正充電器も1Aですし、これより低い0.5~0.7A程度のものだと完全に空の状態からは充電自体できなかったりします。古いもの、安いもの、小さいものはそうしたものもあるので買う時には気にしてみたり、どうも使っているのは充電が遅いとか一晩刺しておいたのに充電できてなかった!なんてことがある人は一度確認してみて下さい。

さて、こうした仕様は充電器やその箱に書いてあるのですが、粗悪な製品だと実際にはその数値まで出なかったり、またケーブルの善し悪しによっても左右されるといいます。そこでこうした実際の電流値が手軽に測れるチェッカーの出番というわけです。

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本製品はUSBポート専用のチェッカーなので充電器とケーブルの間にはさむだけで一切の操作は入りません。通電すると自動的に計測が始まり、1秒サイクル位で値が更新されていきます。また電流と電圧が数秒サイクルで切り替わります。電卓でよくある7セグ表示なのでちと読みづらいですが、写真は最後が「A」つまり電流値を示していて、0.67Aが流れていることがわかります。

Appleの純正充電器&ケーブルの割にはやや低い値ですが、どうもこれはiPod touch 5th側の仕様っぽいです。iPhone5sだと0.9以上の数値が出ます。電池残量によっても違うのかも知れません。電圧は5.07V位。

他にも手近にあった充電器やケーブル、デバイスをとっかえひっかえ試してみました。きちんとしたデータをまとめる気力はなかったですが、全体的な傾向としていえそうなのは、

・長いケーブルは如実に落ちる

やはり電気抵抗が大きくなるせいか、1m程度のケーブルでも0.7A前後のものが多いです。逆に10cm、15cmといった短いものだと1.0Aきっちり出ます。

特に左の写真の数年前Kindle DXに付属してきて、もはや被膜が硬化して触るはじからボロボロはがれてくるレベルのものはダメダメでした。実は一番使用頻度が高かった位なんですが、この機会に処分して30cmのものを代わりに注文。

・モバイルバッテリーは不安定

別に実害がある話ではないですが、モバイルバッテリーを充電する時は電流値は結構変動します。ウチにあるバッテリーがたまたまなのかも知れませんが、0.6台から1A超えまで表示が切り替わる度に数値が変動するので、この数値、と言い切るのが難しいです。逆にiPhoneやNexus7だと比較的一定で落ち着くようです。

・純正品はやはり良い

長いのはダメだと書きましたが、iPhoneやNexus7に付属しているものは1m以上あってもあまり電流値は落ちないようです。また電圧もサードパーティ品が5V切って4.8~9程度なのに対し、これらは5.1V近く出ています。お高いなりの品質ってことですかね。

・Nexus7は充電器、ケーブルを選ぶ

難しいのはNexus7です。今回のリサーチの動機として「どうもNexus7 (2013)は充電が遅い気がする」というものがありました。ちゃんと2.0AポートがあるBUFFALOの4口充電器の2Aというポートに挿しているにも関わらずです。測ってみるとなんと0.5A弱しか出ていません!試しに1A出力のKindleDX付属充電器につなぎかえてみるとこっちは1A位でます。たまにあるんですが、充電器ときちんとネゴシエートできないと1Aを受け取らない(要求しない)タイプの充電制御をしているのでしょう。

仕方ないので枕元の充電器を未開封だったNexus7付属の純正充電器(出力1.3A)に交換。ところがこれでも0.5Aのまま!更にケーブルも付属のものに交換するとついに1Aで充電し始めました。枕元で使っていたmicro USBケーブル(1m)がNexus7とのネゴシエートを阻害していたようです。てことは充電器はBUFFALOのものに戻して平気なのかも知れませんが、別の2Planexの2.0A出力充電器+大丈夫なケーブルで試した時も0.5Aだったので、もう純正の組み合わせが無難そう、ってことで試してません(ベッドのマットレス直しちゃったので試すのめんどくさい…)。

 

今回の調査で、よりによって一番ガジェットの充電をしている、リビングの充電コーナーと枕元の両方のケーブルがイケてないことが発覚しました。単純計算で4割ほど充電効率が違ってくることになります。基本は寝る時につないで放置なので体感でどの程度差を感じられるかわかりませんが、気持ち的には満足感高い結果となりました。

ケーブルの基本ではありますがやはり「無駄に長いものは使わない」ってことですね。また、どうせすぐヤフオクに出すからとなるべく純正付属品を温存しようとしたり、規格さえあってりゃ10円でも安いのを買う、といった習慣を改めるべきだと思いました。オーディオマニアの人がケーブルにこだわる理由もちょっと裏付けられた気がします(もともとσ(^^)は聞き分けられなくてもちょっと御高めのケーブル買っちゃうスペック厨ですけどw)。

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