ポインティングデバイス一新。G502XとKenjington Orbit

メインWindows PCのマウスとして使っていたG903にLogicoolのお約束であるクリックボタンのチャタリング(意図しない連続入力)現象が始まりました。いちどは接点復活剤などで誤魔化してたんですが再発。常時誤爆しまくりというほどではないんですが、チャラリングチェックサイトでヒドい時は1割近くが誤爆。

Fusion360やIllustratorでパスを描いている時、まだ途中のクリックなのに勝手にダブルクリックになって終端されてしまうとめちゃくちゃストレス。

購入は2018年ぽいので、2年保証だったとしても余裕でアウト。

自分で分解してマイクロスイッチを交換することも視野にいれつつ現行製品のラインナップを眺めていました。

LogicoolのゲーミングブランドであるGシリーズの上位マウスにはPOWERPLAYという専用マウスパッドからの無接点充電機能があります。

これがなかなか良い。ケーブルの煩わしさがないワイヤレスマウスを使いながら、充電の心配からも解放されます。とにかくマウスパッドの上にあればいつのまにか充電されるという。これがとても快適だし、専用マウスパッドも高かったのでまだまだ活用したいなということで、ボタンの寿命が早いことを差し引いてもまがロジかなーと。

そして目に付いたのがG502の最新世代G502Xに搭載されたハイブリッドスイッチLIGHTFORCE。曰く

オプティカルクリック検出は光の速さを活用し、ほぼ瞬時に反応します。最小のレイテンシと最大の信頼性により、最高のプレイが可能です。 オプティカルのもう1つのメリットは、より長いスイッチ寿命です。これは、一般的なメカニカルのみのスイッチのように摩耗しないためです。

公式サイトより

と、確実なクリック感のメカニカルスイッチのいいとこどりのスイッチらしい。Logicoolだしなぁと半信半疑ではありますが、クリックスイッチの寿命以外にはなんの不満もないので、これが本当ならついに理想のマウスということになるかも。

ということでもう一度信じてみよう!とG502Xを買ってみることに。現在シリーズとして3タイプあります。大雑把にいって

  • 有線
  • 無線
  • 無線+RGBライティング

という感じ。ガチゲーマーならより軽量な上寄りを選ぶでしょうが、自分は取り回し重視なので迷わず無線。POWERPLAYマウスパッドがUSBレシーバーも兼ねるのでUSBドングル型レシーバーが増えることもありません。RGB有無で値段も重さもたいして違わなかったので一応ありのモデル、G502X PLUSにしてみました。色は他のものにあわせてブラック。

決めきれなくて一緒に買ったトラックボールについては後述w

G903と比べてサイズ感、重量感は誤差レベル。G903は持ち上げて振るとホイールあたりがガタついてカチャカチャ音が鳴ってましたが、G502X PLUSは全くの無音。組立精度が上がってるのかも?

大きな違いは

  • サムレスト(親指置き場)がついた
  • 右サイドボタンがなくなり、左側に4ボタン集中した

ところ。たぶんG903が両手対応で左右対称だったのから、右手専用に特化して最適化したんでしょう。G903ではホイールの手前に左右に並んだボタンがあってカウントをアップ/ダウンして変えてましたが、G502Xではかわりにサイドの親指にシフトボタンがついていて、「押している間に一時的にカウントを変える」という思想になっています(もちろんどちらも設定次第で動作も変更できる)。確かに精密操作が必要な時にちょっとだけ速度を落としたい、みたいなことの方が多いので、ユーティリティの「G HUB」を使ったアプリケーション単位の自動切り替えと組み合わせで考えればシフト操作の方が理に適っている気も。まぁどのみちそう頻繁には変えないからいいかな。画面が超ワイド35インチなので割と速く動かせるように2000dpiを基本とし、シフトキーを押してる間だけ850dpiに落とすようにしてみました。まぁでもそんなに使う必要もなさそう。

形状的には手前の手のひら側の膨らみがG903より少し低くなってる感じ。最近、G903で手首よりの手のひら部分がテーブルに対して重みが集中して痛みを感じることがあって、写真右下に映っているパームレストを買ったんですが、もしかするといらないかも?と思ってます。

外側(小指側)にあっても押しづらくて使い道がなかったボタンが内側にきたことで、もうちょっと使ってみようかということで、Fusion360でよく使うショートカット、M(移動)とI(測定)をアサインしてみました。人差し指をちょっと動かせば押せるので、左手でキーボードを操作するより早そう。親指側の2つはデフォルトの「進む」と戻る」のまま。これはやはりブラウザ操作時には欠かせないなと。でもまぁG HUBを使えばアプリ毎に自動切り替えできるので、この機会にもう少し最適化の余地を模索してみようとも思います。

1点不安なのはサイドの外周部分がハードプラではなくゴムっぽいというかいかにも加水分解してベタついてきそうな質感になっている点。せっかくクリックスイッチの寿命が延びたとしても、ここがベタついてきたらアウトなので不安要因ではあります。しかもクリックスイッチのチャタリングなら不良交換もできるでしょうが、加水分解って保証対象になるんですかね、、せめて貼り替え用の補修パーツを売ってほしい。

ともあれ、当たり前ですが前述のテストでもチャタリングは皆無になるストレスフリーで作業できるようになりました。

■買い物はそこで終わらなかった…

ヨドバシで2万円の買い物をして閉店時間まで駐車場代が出たので、もう少し物色。ジムのデスクバイクでLEGION GO作業する時の軽量で快適なキーボードがほしいなーとか引き続き入力機器コーナーをみていて、トラックボールコーナーへ。

実はWindowsメイン機では元々トラックボール派でした。LogicoolのTrackmanというこういうレイアウトのものを愛用して複数台もっていました。

しかしこれもLogicoolのお約束でスイッチがみんなダメになってしまい、その後こういう人差し指や中指でボールを転がす似た系統のものには出会えず(最近は親指ボール型が多いですよね)。たまにELECOMとかが出すものの、どうも展示機を触るとボールの転がり抵抗が大きかったりで食指が動かずにいました。

そんな中で気になったのがKenjingtonのOrbitというモデル。

Kenjingtonのトラックボールって左右対称でボールど真ん中レイアウトなので、見た目で「違うな」ってスルーし続けてたんですが、たまたま触ってみると「あれ?割とTrackmanに近い感覚じゃね?」となりました。人間工学的にはもうちょっと手の甲が外側に向くよう傾きがあるとベストですが、「親指で左クリック、人差し指か中指でボール」という基本配置はかなり近い。ホイールはボールの外周にリング状になってて大きく違いますが、これはこれで添えた薬指で自然に回しやすそう。値段もお手頃だったので、ちょっと試して見たい気に。マウスと同時に買ってどうすんねんという気もしつつ(在庫がなかったので)店内からAmazonに注文。翌日に届きました。

開封してみると展示にはなかったパームレスト(写真参照)が付属していました。これはつけといた方が明らかに扱い易い印象ですが、ガッチリ固定ができない。薄い爪でひっかけるだけみたいな仕組みで、トラックボール本体を持ち上げると簡単に外れてしまい、ちょっと使いづらい。なんか3Dプリンターでガチガチに固定する治具が作れないかなとか。

ボールの操作感は今のところ文句なし。久しぶりのトラックボールの操作感に「うぉー、こんなだったーっ!」と興奮。G502Xと比べてしまうとサブボタンが皆無なのでショートカット的な部分では見劣りします。一応左右同時押しに別動作をアサインすることはできますが、あんまり使いやすくはないかな。ホイールリングも物理的には慣性つかないですがユーティリティで疑似慣性スクロールはつけられるので、ブラウザなど長いスクロールもつるーっと動かせます。移動量を最低限にしつつ慣性オンがいまんとこしっくり来てます。回転方向とスクロール上下の関係は選べますがデフォルトでいい感じ。

なんとなく気になっているのは、クリックボタンの反応というか、クリックするモーションでカーソルが微妙にズレるみたいな不安定さを感じます。クリックのDownとUp時点で場所が違うというか。上手くいえないですがなにか違和感。G502Xの超絶反応のオプティカルハイブリッドスイッチを使った後だから?検証するつもりで意識して触るとなんの問題もないんですが、何かの拍子に違和感を感じます。これはもうちょっと様子見。

接続はBluetoothかUSBドングルが選択できます。当初手軽さでBluetoothを使ってましたが、なんとなくキーボードに干渉してる気がしたので今はUSBドングルにしてます。3Dマウス用などUSBドングルが3つほどついちゃうことになってそれはそれで干渉しないか不安ですが、いまんところ大丈夫そう。

とにかくパームレストをなんとか固定するなりしたいです。お安いので改造上等で色々模索してみようと思います。

■まとめ

ということで同じPCで使うポインティングデバイスを2つ一度に買ってしまうというヤンチャをしてしまいましたが、どちらもいい感じで使えてます。これから利用シーンで使い分けるか、どちらかに収束していくかは謎。

Razer Blade 14用マウスにLogicool MX Anyware3を購入

Razer Bladeのトラックパッドは広くて(多分)ガラスでレスポンスは上々です。が、現場でマウスが必要な要件があって専用で1台買うことに。

せっかくなのでRazer製マウスを揃いで買おうと思ったんですが、ガチゲーマー用ブランドだけあって意外とモバイル向け選択肢がない。唯一Atherisはデザインも好みだったんですが、ブラックは国内終売なのかホワイトしか買えず。

結局、定番中の定番のLogicool MX Anywhere 3にしました。

定番といいつつ、自分ではこのMX Anywhereというシリーズ名になる前のエニーウェアマウスM905以来な気がします。

このシリーズは絶妙の形状とモビリティ、トラッキング精度、そしてモバイルマウスでは貴重な、ホイールがヌルヌル高速回転とクリック感のあるモードを切り替えて使えるのが特徴。お値段なりの性能、使いやすさをもっています。たしか当時の上司に貸したらすっかり気に入られてしまい、その場で定価で買い取られたんじゃなかったっけ(笑)?その後また買い直せばいいやと思いつつそのままになってたような。

 

その後、トラックパッドが便利なMacBookがメイン機として長く、MX Anywhereとしてリニューアルされて3代目まで買う機会がありませんでした。

■使用感

操作感、手への馴染みは相変わらず抜群に良いです。精度も不満なし。現在自宅デスクトップはLogicoolのゲーミングマウスG903ですが、あまり違和感なく行き来できています。

サイドのモールドデザインは前モデルの鉱物っぽいテクスチャの方が好きで、これも在庫のMX2を買おうか悩んだ一因でしたが、普通に使う分にはあまり目に入らないから買ってしまったら割とどうでもよかったなと思っています(笑)。

便利だなと思ったのはBluetoothのマルチペアリングで底面に3つのダイレクトスイッチとLEDがあり、3つの機器とスムーズに連携できます。ちょうど今回の案件ではPCを2台並べて使っているので、GUIで何度もクリックしなくても即座にスイッチできるのはとても便利。

ホイールは3代目の特徴として、

  • ヌルヌルとクリクリが自動切り替えになった
  • 左右のチルトホイールが廃止された

という違いがあります。チルトホイールはExcelでたまに使うのでなくなったのかー、じゃぁ在庫品の2を買うかなーと一瞬思いましたが、一応サイドボタンを押しながら使えるということなので目をつぶることにしました。そこまで必須でもないかなと。

ホイールの自動切り替えはどういうことかというと、ゆっくり回すとクリック感がクリクリありますが、高速に回すとラチェット機構が働いてヌルヌルでビューンと回る仕組みです。この切り替えポイントは自分で意識してできないので多少の違和感はありますが、まぁ致命的な問題というほどではないかと感じています。しばらく使ってまた評価しようかなと。

逆に3の改良点として外装がシリコンになって長期使用時に加水分解でベタベタにならないというのが惹かれました。そこまで長く使うかわからないですが、あれは大変不快なものです。実際の肌触りは現時点で大きくは違わない気がしますが、サラサラしていて不満はなし。

■Logicool Flow使用感

もうひとつ今回の現場のように2台のPCを並べて使う時に便利そうな機能があります。それが付属ユーティリティOPTIONを双方にインストールすることで実現するFlowです。

いくらスイッチひとつといってもマウスをひっくり返してボタンを押すのはシームレスとは言えません。Flowを使うと、(同じネットワークにつながった)2台のPCがあたかもマルチディスプレイでつながった2台のモニタのように、画面のはじっこを乗り越えてマウスを行き来できます。また片方でコピーしたファイルをもう片方へペーストすることでファイル転送もできてしまいます。

Windows/Macもまたげて3台までのPCでいける模様。私はWindows 2台でしか試してませんが、確かにできました。ファイルコピーも充分な速度が出ています。

ただ画面端にマウスポインタをもっていけばいい設定と、Ctrlキーを押しながら画面端にいった時のみ越境できる設定がありまして、いまんとこ前者で使っています。ただたまに誤動作なのか本来マウスが接続されている側でマウスが行方不明になります。他PCにマウスを転送している間は当然元PC上のマウスは無効化しないと思わぬところをクリックしてしまう危険があるので、無効化は必要だと思いますが、それがスムーズに解除されない、というか。やはりCtrlを押しながらでしか行き来できなくする方がトラブルは少ないのかも知れません。これもしばらく使い比べてみてみようと思います。といっても今回の現場が終わったら普段はそうそう使うこともないかもなんですが、、、

どちらかというと普段のメインPCのG903でサブPCを操作したいことなら自宅でもたまにありそうですが、Logicoolのマウスの中でも、OPTIONを使用するモデルのみでしか使えないらしく、ゲーミングブランドのマウスや低価格帯の機種はどうも対象外のようです。

■まとめ

10年ぶりにM905の直系子孫(と私は理解している)MX Anywareシリーズのマウスを購入しました。相変わらず小型ながらの手に馴染む感はすばらしく、マウスとしての性能も不満ありません。マウスとしてはお高い部類に入るかも知れませんが、こだわりの逸品として所有感を満たす満足度の高いモデルだと思います。

3台のPCでの使い分けが底面スイッチで簡単にできるので、複数台のノートPCを使い分ける方にオススメ。また高速ヌルヌルホイールがあるので、高リフレッシュレートの液晶を搭載したPCやiPad Proなどでブラウザのスクロールをさせる時なんかにも相性がいいんじゃないかなと思います。