Surface Pro Xを一ヶ月使ってみて

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2020年1月14日の発売日に購入したSurface Pro Xですが、一ヶ月ほど使ってみてのレビューを改めて。

■パフォーマンスは充分

遅くて困るというようなことはほぼありません。Visual Studio 2019でC#開発作業をしようとした時はさすがにモタつきを感じましたが、普段のWeb、メール、Office、VSCode、Windows Terminalなどの使用は問題無し。

■非互換性の問題

プリンタドライバ周りがかなり厳しいでしょう。個人的にはあまり印刷自体しないし、いざとなれば他のPCがあるのであまり実害はできていませんが、家中のプリンタとつながってない感は悔しいです。

また個人的に一番困っているのは日本語入力関連。ATOKがArm64ネイティブアプリに対して使えない点です。Chromium Edgeのリリース版もネイティブ化されましたのでより顕在化しています。またATOKとMicrosoft IMEを行き来しているといつのまにかMS-IMEが正常に機能しなくなったりします(ctfmon.exeを手動で起動すると少しおいて復活するような気もしますが、ダメな時はOS再起動しないと復活しません)。色々試した結果、アプリケーション毎のIMEを切り替えるのをOFFにすれば大丈夫ぽいですが、今こそアプリ毎にIMEを使い分けたいので不便極まりないです。自動切り替えができないので、32bitエミュレーションのソフトとArm64のソフト毎にWin+Spaceを押して切り替えています。この状態ではMS IME自体がまったく使えなくなる、という状態は避けられますが不便、という感じです。Windows Insider ProgramでSlow RingやFast RingのWindows10を入れたりもしてみましたがこの辺はあまり手が入っていないようです。MS IMEが消える問題はKnown Issuesで見かけたので一応将来のバージョンでは治るかなぁと期待しています。ATOKはATOK側の対応なのかなんなのか不明ですが祈るしかないという状況です。

他に使えなくてがっかりしたのはELECOMのトラックボールとか。他社マウスも含めカーソルと左右クリック、ホイールみたいな共通部分は問題なく使えますが、各モデル特有の追加ボタンなどを活用するには専用ドライバやユーティリティが必要で、それがArm64に対応してないとアウト、ということです。現状Microsoft純正マウスくらいしか完全活用できるマウスはなさそうです。

■LTEの不調

docomoまたはdocomo系MVMOのSIMを場合によって使い分けていますが、たまに不調でつながらないことがあります。つながってもHSDPAとかいう懐かしい接続モードになって(つまりLTEになってなくて)速度が出なかったり。iPhoneでバリ5表示の場所でもなったりするので、スマホよりも感度が低いのかなぁと思ったり。内部アンテナとかは伸ばせそうなものですが。

■ペン体験が素晴らしい

Surface Goと違ってペンをしっかり格納できるので常に常備して必要な時はさっと出して使える一体感があります。iPad ProにしろDELL XPS 15にしろSurface Goにしろ、マグネットでつけるだけでは無くしそうな不安があり、「ペンを使う」ってあらかじめわかってる日はバッグに入れておく、という感じでした。しかし本機はそういうことをいちいち気にしなくても、出先でふと使いたくなった時に取り出して使えるので、真の意味でペンコンピューティグを味わえている感があります。懐かしのPamlとかZaurusみたいな感覚。

とりあえずMicrosoft Whiteboardを活用してみようと思っています。

また仕事でインタビュー中のノート取りに今までiPad Pro 12.9′ + Good Note 5を愛用していましたが、先日のお仕事で本機を使ってみました。PDFの記入用紙に手書きで書き込んでいくのですが、WindowsではDrawboard PDFというストアアプリを使ってみています。ペンのスタイル(太さ、色、透明度など)をいくつもお気に入り登録して1タップで切り替えられるのが良いです。マーカーもフリーハンドのものとテキスト上をなぞる用が別々に作成できて使い分けできます。Good Noteに比べると多少不安定な感もありますが、クラッシュして(?)いつのまにかウインドウが閉じてしまっている時もデータは残っていました(ただし自動定期保存機能自体はない)。

Apple Pencil 2nd GenとPro XのSurfaceペンは書き味では良い勝負だと思います。少なくとも手書きメモ用としては差を感じません。

また本体の薄さや軽さも体感ではiPad Pro 12.9 2018とほぼ変わらず、トータルのハンドリングも充分代替になると思います。バッテリーの保ちだけもう少し保つといいなと思いますがWindowsなのでバックグラウンドでなにか刺さってればグングン減るので状況次第とも言えます。また充電スピードもいまひとつに感じましたがこれはUSB-Cを使ったからかも。一応100W PDのものだったんですが。次の時はきちんと純正充電器でSurfaceポートで比べてみようと思っています。

■背面の傷つきやすさ

ソッコで傷つきましたorz。ユニークなスキンシールも出揃ってきた感あるので、画面よりも背面に気を遣った方がいい機種なのかも知れません。

 

ともあれ、フルでWindowsが動いてこの薄さ、軽さというのはオンリーワンだと思うので、あとはArm64アプリやドライバーが出揃ってくれば評価は爆上げされるモデルなんじゃないかと思います。各メーカーがArm64の存在と対応の必要性を認識して動いてくれることを願うばかりです。

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