E61にサーバー証明書をインストール

 先のエントリで、E61はウチのサーバー証明書のルートCAの証明書をもっていないので、SSL通信時に確認ダイアログが出てしまう、と書きました。

 原理的には、手動でサーバー証明書をブラウザにインストールしてやれば警告を出なくすることは可能なはずなのでチャレンジ。

■オレオレ(自己署名)証明書の場合

 最初、こちらを参考に自サーバーのcerファイルをブラウザインストール用のder形式ファイルに変換。ウチはOpenSSLなので、

# openssl x509 -inform pem -in (crtファイル名) -outform der -out (derファイル名).der

てな感じでderファイルを作成。これをサーバーの適当な場所に起き、ブラウザが適切なファイル形式で扱えるよう、MIMEタイプを設定します。Apacheの場合、httpd.confなどに、

AddType application/x-x509-ca-cert .der

と追記します。ウチはssl.confに.crt拡張子の設定が入っていたので、それをコピーして最後の3文字だけ変更しました。

 Apacheを再起動し、E61の内蔵ブラウザでderファイルのURLに直接アクセスすると、証明書保存のダイアログが出るので、保存します。

■CA署名済みの証明書だが、端末にルート証明書が入ってない場合

 オレオレ証明書の場合は上記で上手くいきました。しかし、ウチはGeoTrustのRapidSSLで認証された証明書で、この方法ではダメでした。CAチェーンのある証明書の場合は、ルート方向へ遡ってチェックされてしまうようです。

 結論はというと、同サイトのサポートページのここにある「Download – RapidSSL Root Certificate (Base-64 encoded X.509)」というリンクに貼られているrapidssl_01.cerというファイルを取得し、これを元に上記手順で.derファイルを作成してE61に食わせたところ、見事に警告ダイアログ無しで接続できました。自サーバーの証明書を削除してもOKなようで、こういう時はルートCA側の公開鍵をインストールするってのがキモのようですね。他がどうかわかりませんが、RapidSSLがRoot証明書をわかりやすいところに貼っておいてくれて助かりました。

 内蔵ブラウザだけでなく、内蔵メーラーでのTSL/SSL通信でも警告が出なくなったので、これで安全性と簡便性を両立したメールチェックができます。

E61 ファーストインプレッション

 年始にオンラインショップにオーダーしてあったE61ですが、当初「2週間程度」という表示だったのに、後日メールで「2月はじめになる」と連絡が来て凹んでました。が、昨日立ち寄ったヨドバシ横浜で1台だけ入荷しており即ゲット。やったぜ!

 ってことでファーストインプレ。

■ハード全体

 やや幅広なものの手に持った感触は悪くないです。薄いので胸ポケットとかでも入れられそう(バンジーストラップしないと屈んだ時に落ちますが)。

 メモリカードはmicroSDではなくminiSDだったので、以前買っておいた1GBが使えてラッキー。ただ電池ブタをはずした中にスロットがあるので、頻繁な抜き差しは不便。

 国産端末のようにクレイドルはなく、充電やシンクロ用コネクタを指すのが不便。サードパーティのクレイドルはあるみたいなのでそのうちい買うかも。

■キーボード・文字入力

 タッチは良いです。この手のガジェットの中では打ちやすい部類に入る気がします。Linux Zaurusに比べるとキーピッチは狭いんですが、中心が膨らんだ形状をしているせいかあまり不満がありません。VAIO UXよりは遙かに良いです。

 ただ、記号類の配置が特殊なので、慣れるまでやや戸惑います。

 日本語の予測変換もまずまず。ただローマ字の子音入力時点では反映されず、母音まで入れてひらがなとして入力できた時点でのみ候補が変化します。たとえば、「こんばんわ」と入れるのに、「kon」ではダメで、「konba」あるいは「konn」までは入れないとダメってことですね。

 Ctrlキーがついてて、クリップボード操作やアンドゥがPC感覚でできるのも素敵。

 トータルで見て、ケータイ/PDAとしてはかなり入力は快適です。ただ、実際にはQWERTY配列なのに、ついクセでマルチプレス打ちしてしまう罠(^^;)。

■液晶

 国産のVGA液晶に対して解像度で劣るんですが、液晶やフォントなど視認性的には結構良い部類だと思います。QVGAといってもランドスケープなので、1行の文字数はそこそこあります。

 あらかじめ保護シートがついてるんですが、残念なことに左上に「ここから剥がしてね」と言わんばかりに銀色の三角部分が(^^;)。このままでは電波強度の表示が見えません。わざわざつけない方がお互い幸せなのに…。とりあえず注文した保護シートが届くまではこのまま我慢…

■電話周り

 カメラ非搭載なので当然テレビコールはできないと思ってたんですが、ソフト的には対応していて、こちらは静止画しか送れないものの、相手の映像は見ることができるのは意外でした。遠隔サポートなんかには使えますね。

 こちらを参考にさせていただき、Asterisk(電話サーバー)ともあっさり接続できました。自宅はひかり電話なので、コードレス子機として使えてます。音質も問題なし。これがやりたかった!

■電話帳周り

 グループ一覧を初期画面にもってこられないのは個人的には不満。ただ1件を複数のグループに属させることができるのは便利ですね。項目の増減も自由度が高く、項目名すら変更できるので、例えば「電話番号:」を「SkypeIn:」などにすることもできます。まぁ、vCardなどで転送した時に反映されるかはビミョーですが。

 初期画面でキャレットが検索欄にあり、いきなり文字入力をすればインクリメンタルサーチで探せます。姓名どっちの欄も対象になるので、片方をニックネームにしとくなんて使い方もOK。

 日本のケータイに比べててイケてないのは、電話番号やメールアドレスのアイコンを手動で変えられないこと。これは最初に入力した欄が「携帯:」だった場合のみアイコンもケータイのものになり、変更したければその欄を削除し、あらためて欄を追加しなおさなければダメなようです。

 横長QVGAなため、1行表示文字数が多いのもGood。「ヨドバシカメラ町田駅前店」とか入れるのに半角カナとかを使わず広々入力できます。電話番号もハイフンいれたら折り返し、なんてこともありません。地味に気持ちよいです。

電話帳一覧画面
全角でも広々

 細かい点では、詳細画面で項目内容よりも項目名の方がフォントサイズがデカいってのは納得いかないですね(^^;)。

電話帳詳細画面
肝心の情報が小さっ!

 またヨミガナが入っていればボイスキー対象になるので音声認識で呼び出せます。BTヘッドセットから使うには便利です。こういうところまでしっかり日本語対応させてるのには感心。

■Bluetooth周り

 ヘッドセットは当然問題無し。

 W44TからOPPで電話帳データを移動もできました。ただし、1件が1SMSとして受信されるため、1件1件開いてサブメニューから電話帳に登録しなければならないのは疲れた(^^;)。

 たいそう凹んだX01HTと違ってモデムにも対応してますが、HSDPA非対応なのであまり速度が見込めず、WINから乗り換えるワケにはいかないです。

 まだ試してないですが、GPSアプリも入っていて、Bluetooth GPSユニットをペアリングすれば(地図は出ないですが)遊べるようです。

■メール周り

 過去使ってきたスマートフォンはIMAP対応を謳いながらもフォルダが扱えなかったんですが、コイツはやってくれます!ちゃんとフォルダにアクセスできました。SSL/TLSも対応してる。IMAPの場合、接続しておけばプッシュで新着通知が届くようです。

 不満は送信プロファイルを複数使い分けられないことですかね。アカウントは共通で送信者アドレスと署名だけ変更、なんてことは出来ないみたいです。

■アプリ

 あちこちの先達のブログなどを参考にいくつか入れてみました。

・Gmail

 ブラウザで見るのに比べてもやはり快適。レンダリングが最適化されてる感や安心感が違いますね。IMAPメーラーの出来が悪ければこっちを常用しても良かったかも。

・Opera mini

 PCサイトを見ると、縦長画面用にレンダリングするので、崩れ方は激しいです。内蔵ブラウザと比べても一長一短ですね。そのうち有料のOpera Mobileも試してみたいと思います。

・その他小物

 ZIPユーティリティやAcrobat Readerは一応入れておきました。あと上の画面写真はフリーのスクリーンショットユーティリティで撮ってます。

・敗北したアプリ

 中国語版のWindows Live Messengerは入れてみたいんですがつながりませんでした。ブログを見てると1.0の時は英語版も存在したようですが、現在2.0になったからなのか公式では見つけられませんでした。残念。

・試す予定のアプリ

 Skypeは動いたり動かなかったりのようですが、とりあえず挑戦予定。Googleカレンダーとの同期アプリも優秀っぽいので試用してみる予定。

■電子証明書

 案の定、RapidSSLの証明書はルート証明書が入っておらず警告がでます。IMAP接続で暗号化通信を使いたいので、Apache側でDERファイルをエクスポートして、E61に登録してみたんですがNG。うーむなんでだろう?IMAP4アクセスのたびにダイアログが出てしまうので激しく不便。 →解決しました

■まとめ

 とりあえずの満足感はかなり高いです。電話機として見ればメインのau回線をMNPして使ってもいいかなと思うくらい。ただキャリアのプッシュメールやコンテンツサービスが利用できないので躊躇しますね。やはりメインはW52Tで行こうと思います。ようやくFelicaに対応したので、今おサイフ用にもってるDoCoMo回線(SO902i)をE61専用にできるでしょう。あるいはSBにMNPしてホワイトプランベースで使うか。少し料金プランは検討してみたいと思います。

LED付きナンバープレートフレーム装着

 昨日に引き続きCOLTいじり。マナーランプスイッチと一緒に取り寄せてあったLED付きナンバープレートフレームです。

 σ(^^)はデイライト推進者なんですが、Version Rのバンパーは市販のLEDデイライトを取り付けるのに適当な場所がなく、ナンバープレートフレームタイプにしようかと。で、市販のものに比べディーラーOPのものがフレームとしては細めっぽかったので取り寄せてみました。標準ではスモール連動なんですが、適当にACC連動とかで結線してやろうと。

 で、そういうモディファイも考えていたので、ディーラーでの取り付け(\1,800)は断り、パーツのみお持ち帰りしました。これが失敗。

 ナンバーをはずせば簡単にエンジンルームに配線を引き込めるかと思いきや、結局フロントバンパーを外さなければなりませんでした。しかも、エンジンルームに適当なACC線が見つからず。電配図で助手席グローブ裏まで未使用(コーナーポール制御用)配線があるのはわかってたので、これを使って室内からACC電源を取ろうかとも思ってたんですが、実際に車両を調べてみると、カプラ位置がかなり奥まったところにあり、かなり手間そう。結局、とりあえずスモール連動でポジション球の線にエレクトロタップで結線しました。諸々の手間を考えると、\1,800払ってやってもらえば良かったと…

 写真は夜の駐車場で点灯させてみた様子。実際にはもっと青いです。最近のデイライトに比べると輝度は低いようで、元々デイライトへの流用は難しかったかも知れません。

整備解説CD-ROMがIE7で動かない場合の対処

 久しぶりにCOLTの整備解説CD-ROMを紐解こうとしたところ、「Use only InternetExplorer5.5 or 6.0 to use this system.」という表示が出て終了してしまいました。先日Internet Explorer 7をインストールしたせいでしょう。この手のシステムは安定第一ですし、工場のメンテ用PCをわざわざ最新版ブラウザやOSにアップデートするとは考えられないので、まぁ仕方ないのですが、一般ユーザとしては困ってしまいます。

 で、スクリプトを覗いて強制的に動かす方法を検証しました。

 以下はバージョンチェックを回避する方法であり、根本的に本ソフトをIE7に対応させるものではありません。よって何かしらの不具合を起こす可能性は否定できず、ご利用は自己責任でお願いします

改変するファイル:C:\Program Files\MUT3\MENU\HTML\S000000001_F00.htm (標準のパスにインストールした場合の例)

27行目の、

 if(uagent.indexOf(‘MSIE 5’)>=0 || uagent.indexOf(‘MSIE 6’)>=0){

の後半部分を、

…SIE 5′)>=0 || uagent.indexOf(‘MSIE 6’)>=0 || uagent.indexOf(‘MSIE 7’)>=0){

のように変更します(赤字部分を書き足す)。古いブラウザで動かなくてもよければ、前半の5を7に書き換えるだけでも良いかも知れません。

 これでとりあえずは動くようになります。ただし、車両情報やしおりは引き継がれませんでした。

DSで読書 – 「DS電撃文庫 イリヤの空、UFOの夏」

 快進撃のNintendo DSですが、ここにきて電子ブック系のタイトルが何本か出てきました。早速読書端末としてのDSを評価してみたくなり、ちょうど原作を読んだことなかった『イリヤの空、UFOの夏』をポチっとしてみました。

 届いた箱デカっ!

と思ったら、初回限定版は特典で写真立てとかついてました。正直イラネw。値段が\1,200位違うし。しまった事前調査が不足だった。通常版にしときゃよかった…

■文字表示がダメダメ

 気を取り直して読書開始。うーん、やはりフォントが厳しいですねぇ。画面写真はこの辺りからどうぞ。特に最近、DVD -> Blu-rayで字幕の美しさにウットリしていた最中なので余計に気になります。しかも、文字がスクロールするんですが、液晶の残像が酷く目が疲れます。オプションをじってみるものの、スクロールと文字単位の順次表示はオフにできず。影付きオプションをオフにすると残像は解消されるものの、背景とのコントラストが弱くなるのでやや文字自体が見辛い。左右画面をぶち抜きでイラストが出たりしますが、DSじゃ真ん中ぶった切られ過ぎてあんま嬉しくないです。普通に(DSを文庫持ちして)左画面でイラスト、右画面でテキスト(背景は無地)にしてくれた方が何倍も読みやすかったですね。

 オートは速度が三段階しかなく、画面単位の手動ページめくりが無いのも不満。

■普通にバックして戻れない

 バックはなぜか普段読んでる右画面の文字を逆スクロールするのではなく、別に左画面にバックログ用画面を呼び出し、まず同じ文面が左右に表示された状態から左画面をスクロールさせる、という作りです。こういう作りにした意図がサッパリつかめません。文庫本メタファーで読んでるのに、右画面より左画面の方が過去のテキストを表示していることになって気持ち悪いです。いちいち、右画面で読んでいた部分を左画面の中から探す手間も無駄。なんで普通に読んでた画面が逆スクロールできないのかと小一時間(ry

■自動セーブじゃない

 これはまだちょろっとしか使ってないから未確認ですが、セーブはポップアップメニューから「中断する」を選ぶか、「しおりをはさむ」を使います。もちろん、DSなんでパタンと閉じておけば中断はできるんですが、例えば電池切れなんかの時には「中断する」したところからしか始められないということでしょう。もしかしたら章をまたいだ時くらいは自動セーブされるのかも知れません。普通はパタン閉じのサスペンドで用は足りるんでしょうが、ちょっと不安ですね。

 

 とりあえず、今までのテキスト主体のアドベンチャー系ゲームの文化から何を学んできたんだ?という出来ですね。

 何はさておき、フォントの汚さとスクロール表示による目の疲れが論外レベル。普通に文庫版を買い直そうかと悩む自分がいます。まぁ、「DSで読書してみる」というユーザ・エクスペリエンスが目的なのでもう少しは頑張ってみるかも知れませんが、普通に「イリヤが読みたい」って方は素直に文庫本をお薦めします。

 フォントの解像度の問題はDSの液晶パネルの性能に起因するので、如何ともしがたいでしょうが、残像などはスクロールをやめるなど実装上の工夫で回避できそうなだけに残念ですね。画面下部のUIも非表示にできるもののテキストエリアは変化せず、画面全体の解像度を使い切ってるとも言えない。UIはオーバーレイにするなどすれば、文字数を増やしたり解像度を上げたりできたんじゃないでしょうか?

 以前、電子ブック端末の開発者にインタビューした時に、小説家の方は改行位置が変わったり、スクロールバーなどのUI部品で画面が“汚れる”ことも許さない人が多いんだとか。少なくともこのDS電撃文庫の実装レベルじゃ、出版を許諾する人も増えないんだろうなぁ、という印象。一発モノで終わりそうな悪寒(電撃はとりあえず3タイトル)。モバイルで電子書籍を読みたいという気持ちは強いだけに残念。

 純粋な読書モノではないけど、口直し(目直し)に『ウィッシュルーム 天使の記憶』でも買おうかな…