ひさびさKindleDXいじり

届いて数日で某所に貸してしまっていたので、その後あんまり触れていなかったKindleDXですが、今日無事返ってきました。

■傾き補正の半自動化

ScanSnap S1500でスキャン作業が効率化したといっても、若干気になるのが微妙な傾き。単ページ表示なら気になるほどではないんですが、MangaMeeya等で見開きにすると、コマ割線がVの字やハの字になるので結構目に付いてしまいます。今までにも手作業で修正をするツールは試してみたんですが面倒で挫折。最近は諦めてました。

が、最近になってeTilTranというツールを発見。画像を解析して自動で傾き補正値をしてくれ、1枚1枚グラフィカルに確認しつつ手動調整もできるという優れものです。自動補正の精度もなかなかのもので、劇的に効率があがりました。

ただ、コマ割線がほとんど無く唯一のものが斜めになっているようなレイアウトだとさすがに誤認識します。ScanSnap S1500の場合、1度を超えるような修正が必要になることはほとんどないので、それ以上の修正をしようとしてるページだけ目視でチェック、修正してやればいい感じです。一括保存時にリサイズ指定もできるので更に便利です。またカラーページとグレーページを自動判別し、それぞれ別のガンマ補正をかけたりと自炊のためのツボをよくおさえたツールです。

現状、“薄い御本”(©貴島煉瓦)1冊が裁断からZIP圧縮までで概ね6分で処理できています。

■書庫内ファイル名の2バイト文字問題

早速色々作り貯めておいたZIP/JPEGファイルを放り込んでみたんですが、なぜか表示されないまま固まる(Homeボタンで戻れるので本当にフリーズしているのではない)。色々条件を変えて検証した結果、

ZIP書庫内のフォルダ名に2バイト文字があるとダメ

ということが判明。試してないですが、おそらくJPEGファイル自体のファイル名も同様でしょう。

ここ最近は書名のフォルダに入れた形でZIP圧縮していたので全部ヒットorz。全部圧縮し直しです。

unzip –> cd –> zip * みたいな感じで簡単にバッチが組めそうな気もしたんですが、そもそもたくさんあるzipの中からフォルダ入りで圧縮してあるものを判別するのも大変なので、結局VBで簡単なアプリを作ってしまいました。zipファイルをドラッグ&ドロップすると、指定ファイルに解凍し、フォルダ入りだったらその階層をスキップして再圧縮。フォルダがないものはスルー。またフォルダが複数あったり多階層のものはとりあえずスルー(対応めんどいから)。これで、自炊書庫内のファイルをまとめてドロップすれば、必要なものだけ再圧縮されます。やれやれ。

(超ニッチだと思うのでとりあえず公開はしません。希望があればお知らせ下さい。)

iPhone用読書アプリiComicが素晴らしい件

KindleDXを某所に貸し出し中のため、せっかく自炊したマンガの入れ先として、随分前に買ったまま一度も試してなかったiPhoneアプリiComicを使ってみました。

そしたらこれが予想外に快適。画面は小さいものの、ページめくりも含めレスポンスも良く、操作カスタマイズもよく練られている印象です。

デフォルトではスワイプによるページめくりが有効になっていますが、これはズーム時のスクロール操作でうっかりめくれてしまうことがあるのでオフ。ページめくりは場所に関係なく、1回で次ページ、2回で前ページ、3回でリストに戻る、という設定が一番使いやすい気がします。画面回転はファイル一覧でのみ自動回転が機能し、ファイルを開いた後はその状態で固定されるので、一覧でタイトルを選ぶ時に希望の向きにしておけば、あとは寝っ転がっても勝手に向きが変わったりしないのでこれまた快適です。片手で快適に読み進められるので、満員電車などでも重宝します。

難点はファイルの転送ですね。iPhoneOSの制約上しかたないですが、単純にUSBで転送はできず、Webサーバーを立ててそこにファイルを置かなければなりません。σ(^^)の場合そこはあまり障壁ではないんですが、ファイル名が半角英数のみだったり、BASIC認証に対応してない点などが不便です。PC上には日本語ファイル名で存在するファイルを、一旦英数名に変更し、iPhone上で再度日本語タイトルにつけなおすという手間がいります。ただ、これはダウンロードリストファイルという形式のテキストファイルを使うことで若干省力化できることがわかりました。

タイトル1.zip
http//…../title1.zip
タイトル2.zip
http//…../title2.zip

という感じで二行一組でテキストファイルを作成し拡張しを.txtにしてサーバーに配置。それをiComicで読ませると、日本語タイトル一覧が表示され、タップでダウンロードできます(iPhone上でのファイル名も日本語の方に置き換わります)。文字コードをUTF-8にしろってのは公式に書いてありますが、改行コードをUNIX(LF)にするってのは書いて無くてハマりました。これをしないとURLの最後に無駄なコードが入って、「Not support file!」と言われます。

残念ながら一括ダウンロードもしてくれないようで、毎回リストから抜けてしまうのが惜しいですが、URLは履歴が使えるので、同じtxtファイルを再読み込みするのは一瞬です。

また、iFunBoxというソフト(Macの場合はDiskAid)を使えば、USB経由で直接保存もできるみたいです。追ってこちらも試してみたいと思います。

 

ともあれ、3GSに買い換えて、ストレージ容量にはかなり余裕があるので、ある程度保存しておけば、Kindleもってない日の電車などにもさっと出して暇つぶしできそうです。

KindleDX用代替ケーブル、Hack導入

■携帯用ケーブル

前エントリで上げたmicroUSB-miniB変換ケーブルを買いにビックカメラに行ったら、こちらのコネクタタイプのものを見つけました。手持ちのmini-B超ショートケーブルUSB-MBM5と組み合わせて、PCでマウントできたのを確認。

もともとmini-Bケーブルは汎用性が高く常時携帯していることを考えると、プラスワンとしてはかなり有効な選択肢だと思います。

kindle_cable

■Unicodeハック + 壁紙変更ハック

また海外の有志により二種類のハックが公開されています。どちらも公式アップデータを装う形式で、Kindleにコピーして、本体のメニューからアップデートを実行するだけで簡単に導入できました。同じ形式でアンインストール用のファイルも同梱されており、元に戻すこともできるようです(未テスト)。国外に持ち出した時点でサポートは期待していないので、思い切って導入してみました。

Unicodeハック

内蔵フォントを日本語を含むものに置き換えるハックです。PDFにフォント埋め込みしなくてもよくなり、日本語のテキストファイル(UTF-8限定?)も読めるようになるとのことですが、そこら辺は未テスト。ただHome画面で日本語ファイル名が表示できるようになったのが何よりのメリットです。

日中韓フォントを含むdroidと含まないliberationの二種類のパッチが公開されています。droidだと英字フォントがセリフ無しになってしまうようです。実際書籍の表示は導入前の方が好みでした。まぁ、英語コンテンツはこの後あまり増えない(買えない)ので、妥協します。

ScreenSaverハック

開発したのが別のサイトのようですが、手順説明がわかりやすいのでこちらをリンクしておきます。先にこちらで操作手順をつかんでから、上記Unicodeハックを導入すると簡単かも知れません。

Kindleは電源をオフした時に、ランダムで著名な文豪の顔写真や鳥などのイラストが表示されます(表示維持に電力を必要としないe-Inkなので、次に電源入れるまでずっと表示したまんまです)。最初は有名な作家の顔が見られて面白いんですが、慣れるとぶっちゃけ、オッサン&オバハンの写真じゃなぁ、という気がしてきます。

このハックを導入すると、指定フォルダに置いた画像ファイルがランダムで使われるようになります。痛Kindleの完成ですw。

ただ、フルカラーCGを単純に放り込むだけだと16階調グレースケール化された時に綺麗に表示されないケースがありました。それなりに明るさ、コントラスト、ガンマ値などを自分でいじらないと、こだわり派の人は満足できないかも知れません。

KindleDX到着。ZIP/JPGを中心にレビュー。

待ちに待ったKindleDXが届きました。

■ZIP/JPGアーカイブのハンドリング

これまでのあらすじ。

ZIP圧縮したJPEG(以下ZIP/JPG)アーカイブが使えると聞いて自炊マンガ用に発注

オンラインマニュアルによるとKindleサーバーによる変換が必要と聞いてガックリ

試したら普通にUSB直置きでも行けた(←今ここ)

 

てことで、以前スキャンしたZIP/JPGなファイルをUSB経由でコピーしたらあっさり開けました。ただ、コピー時間からしてもフラッシュメモリの書き換えが遅いらしく、表紙などのカラーページは重い、というか上から何段かに分かれて徐々に表示される感じになります。グレースケールのページはPDFと遜色ない印象(というかカラーのPDFはまだ試してない)。連続でパカパカめくるとつらいですが、読んでる間に先読みキャッシュしているっぽくて、それができてる状態なら割とサクっと切り替わります。逆にページ指定で一気に跳んだりする時はやけに時間がかかる場面があります。

まぁ、パラパラ~っとめくるには遅いですが、普通にマンガとして読むなら実用レベルだと思います。小説などテキスト中心のドキュメントなら楽勝でしょう。

■ハード面

プロダクトとしてはかなり綺麗なデバイスですね。惚れ惚れします。キーボードは数字列があると良かったかな。ページ指定ジャンプで数字は結構使いそうですが、今はQWERTY列+ALTしないとならず面倒。

今んとこ、とりあえずマンガ用(通しで順に見てくだけ)には概ね満足です。ランドスケープで見開き表示にならないのは惜しいですが。画質は自炊する時に最適な濃度やガンマ値を試行錯誤すればかなり綺麗に出る予感(実際スクリーンセーバー の写真とか綺麗ですし)。

ファイル名が化けるのはUnicodeハックで解決するのかなぁ。さすがに初日からつっこむ気になれない(^^;)。

USBポートはminiB(PSPなので使うアレ)かと思ったら違った。あれならどこにでもケーブル転がってるから便利だったのに。多分PlantronicsのBTヘッド セットと同じ。micro-USBという規格みたいですね。WILLCOM-03用のコレ→が使えるかも知れないので、現在手配中。電池自体はワイヤレスをオフにしてやれば二週間もつとのことですが、出先でふとPDFファイルを入れてみたくなる場合があるだろうということで、VAIOと一緒に持ち歩いておこうと。そういう意味では、初期モデルにあったSDカードスロットが廃止されたのは惜しいですね。microSDでもいいからついてたら便利だろうと思います。

■ソフト面

とりあえず付属USBでのマウントはドライバ無しで普通にマスストレージで認識(Vista)。documentsフォルダの下にPDFもZIP/JPGも置けばいいんですが、フォルダ階層掘ってもKindle上ではフラットに表示されるので、たくさんつっこむ時は不便。しかも一覧画面上で最近読んだのが上にくるので、毎回並びがかわって探しづらい。 設定でファイル名順に固定できました。

あと、オートローテートがウザイのはiPhoneと全く同じ。なんでオフにできねぇんだと小一時間問いたいこれも設定できました。横画面では、PDFの場合は1ページが横幅一杯で縦が欠け、NEXT PAGEボタンで半分ずつ表示される感じ。ZIP/JPGの場合は縦合わせでちんまり表示です。どちらもほとんど実用性はないので、オートでローテートされてもイラっとくる場面の方が多いです。ただページ送りボタンは片側にしかないので、手が疲れて左手に持ち替える時はクルっと180°ひっくり返すだけで切り替わるのは便利です。ランドスケープモードだけDisableできれば理想的。

またパスワード認証とかはないので、業務関連のファイルを入れて紛失したりするとヤバいです(パスワード付きPDFもダメでした)。

iPhone 3GS ファーストインプレ

結局開店直後くらいに店頭に出向いて、待ち+手続きで1時間位でゲットできました。帰りに関東三菱に寄って担当ディーラーさんとダベってたので、結局帰宅したのは15時過ぎでしたが。

■データ移行

さすがに同じメーカー製のマイナーチェンジモデルだけあって、データの引き継ぎはかなり簡単に終了。ただアプリは一部引き継がれなくて3GS上で改めてダウンロードする必要があったりしました。iTunesで買ったか本体で買ったもののどちらかがごっそり移行されなかった感じ(ただし設定は引き継がれた)。 最初ホーム画面がやけにスカスカしてて「あれ?」と思いました。

あとは当然ながら端末ID(MACアドレス)がかわるので、無線LANアクセスポイント側の再設定(MACアドレス制限をしている場合)や、Blurtoothデバイスの再ペアリングは必要。その他、壁紙やホーム画面の配置も含め細々とした設定も反映されていて楽ちんでした。

■iPhone 3Gとの比較

動作はやはり軽快です。特に文字入力のレスポンスが良い。フリック->変換の反応もだし、文字入力欄をタップしてから入力可能になるまでのウェイトなどもほとんどなくなっていてかなり快適。

Bluetoothヘッドフォン使用時の音切れもほとんど解消。皆無ではないですが、スタバで1時間以上仕事をしていて1回だけ。移動時はもう少し影響あるかもは知れないですが。再生中に別の操作をしても平気っぽい。ゴックのAAを貼りたい気分です。
ちなみに、iPhone 3G 3.0の時と同じヘッドフォンで再生・停止に使えてたボタンが使えなくなりました。もはや音量しか操作できません。これは不便。やはり正式対応した製品が出たら買い換えないとダメっぽいです。

コンパスはまだ実際に不案内な場所をナビしてみたりはしてないですが、レスポンス良くクルクル回りますね。楽しい。GPSオタクのくせに電子コンパス搭載機は初めてだったりします。

■音声認識

読みデータが存在する電話発信に関してはなかなかの認識率だと思います。一方、iPodの音楽選択は微妙。iTunesの方で(ほとんど裏技的なわかりにくい方法で)アルバムとアーティストに関しては読みをつけることは可能です。なので、アルバムやアーティスト、あと曲名による検索は(気合い入れて読みを登録しまくれば)なんとかなるんですが、個人的にはプレイリストで指定することがメインなので、いまいち使えないかも、という印象。

■その他、ハード面

本体は微妙に重く厚くなった感じはやはりします。まぁ、両手に持ったりして比べないとわからないレベルですが。指紋が拭き取りやすくなったという液晶画面はフリック時の滑りもよくなった印象。これならパワサポのフィルム貼らなくてもいいかと悩んだんですが、やはり拭き取りやすいとはいえ指紋がつかないわけではないので、結局貼りました。

更にtouch –> iPhone 3G –> iPhone 3GSと更に色温度が低く(黄色く)なったと言われていますが、あまり気にならないです。ただ若干彩度が落ちて全体に淡い色になった気がします。ホーム画面のSpeedTextやメモなどの黄色いアイコンがやけに薄く感じます。それ以外はあまり気になりませんが。