STARTREK Picardをホテルで高音質で楽しむためのネックスピーカー SRS-NS7

最近、中断していたSTARTREK Picardを見始めました。

スター・トレック:ピカード シーズン1 Blu-ray(トク選BOX)(3枚組)

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スター・トレック:ピカード シーズン2 Blu-ray BOX

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TNGやVOYの懐かしい面子がちょいちょい登場していましたが、いよいよ第三シーズンでドカっと再集結という雰囲気で、これは追いつかないと!と。今第二シーズン中盤くらいですが、しっかりスタトレ、TNGですね。令和の世になって続編が見られるとは感無量です。

とはいえ自宅にいる時はなんだかんだで進まないので、最近多い仕事でホテル泊まりする時に進めてる感じです。自分がよく泊まるのはアパホテルで、テレビが大きめなのがポイント。FireTV Stickを持ち込んで試聴しています。ただやはりホテルなので音量には気を遣います。AirPods Proだと姿勢を変えた時にポロっと落ちることがあってストレスなので、少し前にオーテクのAT-NSP300BTを購入しました。

寝ホンとしても使えるようにうなじ部分が細くて違和感がないことを基準に選び、音質もサイズを考えればまずまずで良かったんですが、ホテルで枕を積み上げて背もたれにして映画を見ようとすると少し不便が見えてきました。ぶっちゃけデブ( ´)Д(`)が首を傾けると肉でスピーカー口が塞がってしまい、片側からしか音が聞こえなくなるんですorz。あと再ペアリングがやりづらい、というか一度ペアリング済みの機器の電源を切って相手がみつからない状態にしてやらないとペアリングモードに入れないっぽいのです。例えばiPhoneで音楽を聴いていた後にFireTVで使いたいと思うと、わざわざiPhoneのBluetoothをオフにするなどしてやる必要があり、AirPodsなどの切り替えの楽さに慣れてるとめっちゃ不便。

先日5泊して全国旅行支援のクーポンが1万円分貯まってしまい、チェックアウト日に使い切らないと失効するという状態だったので、どうせならまた泊まり出張に役立つモノということで音響環境をグレードアップすることにしました。

■ホテルで使えるサラウンド環境がない

そもそも多くのネックスピーカーやヘッドフォンはBluetooth接続でサラウンド音声を伝送することができません。HDMI入力を備えた親機があって2.4GHz電波で伝送するようなものが必要で、これはちょっと出張の荷物として持ち込むのは厳しい。またSONYのINZONE H9のように専用USBドングルで7.1chサラウンド音声を疑似サラウンド2chにして送れるものもありますが、そもそもブラウザで視聴するAmazonプライムビデオ自体がサラウンド配信に対応してなさそげ。やるとしたら、

  • Blu-rayドライブとディスクを持ち込んでPowerDVDなどで再生すればワンチャン?
  • Mac/AppleTV + AirPods Pro/Maxで空間オーディオ配信(現状Apple+コンテンツのみ)

という感じ。

前者はDTS-HD Master Audio収録で、それがPowerDVD + INZONEで利用できるかはいまいち確証がない。たぶんDTSのコア部分の5.1ch相当になる?INZONEは所持してるのでいいんですが、このためだけにWindowsノートとBDドライブを持ってくのも微妙。

後者は元から持ち込むMacBook Pro + AirPods Proで実現できますが、 STARTREK Picard(Amazonプライムビデオ)を見る場合、サラウンドにはならず、単にヘッドトラッキングでテレビの方向から音が聞こえるという形になるだけ(これはこれで大型スピーカーで聴いてるようで快適ではありますが)。

うーむ、どちらも微妙。

そもそもAmazonプライムビデオのコンテンツは明示的にサラウンド表示がなくどの作品が対応してるかもよくわからないので、そのために投資するのはリスクすぎます。仕組み的にはFireTVをサラウンドAVアンプなどにつなげられれば原理的には対応可能っぽいんですが、ホテルで構築は無理そげ。せめて疑似サラウンド化してBluetoothヘッドフォンで聴ければいいんですが。

■サラウンドは断念

とりあえずサラウンドで視聴するのは断念することとしました。

1つにはMacでストリーミング再生、HDMIで客室のAQUOSに映像、AirPods Proに疑似空間オーディオで音声というスタイル。先述の通りヘッドトラッキングに対応しいて、頭の方向関係なく常にテレビの方向から音が聞こえる感じになります。サラウンドではないですが、少なくともテレビの内蔵スピーカーで聴くよりは定位がしっかりしていて、音量、音圧もまずまずです(イヤーチップは交換済み)。ただよく外れる、というストレスは残ります。これで音質と使い勝手が上がるなら今更ながらにAirPods Maxを買ってもいいなとも思いますが、寝転がって使うにはどうなんだろ。あとそろそろモデルチェンジしたりしないんですかね?

そして結局クーポンの使い道として選んだのがSONYのSRS-NS7という上位ネックスピーカー。

テレビが最近のBRAVIAならサラウンド再生も可能ですが、ホテルでも自宅でも非対応機種なので、単純に2chのBluetoothネックスピーカーとしての使用になります。それでも、形状、口径的に先のオーテク製品のように自分の首の肉がかぶって音が埋もれることはないし、音質、音圧もあきらかに良いです。イヤホンやヘッドフォンと違って長時間使っていても耳が痛くなるとか蒸れるということもなく快適。出張荷物としては多少嵩張りますが、付属の充電器やトランスミッターは一切使わず、USB-C充電で運用できるので、クルマ移動ならまぁありかなと。

クルマ出張で積載量に余裕がある時はコレ。ない時はMac + AirPods Pro、Windows機をもってく用事がある時はBDドライブ+INZONEまでもってくのが理想という使い分けかな?

車に積みっぱなし用のコンパクトなツールWeraから2品

近所に輸入工具屋さんを発見して眺めている中で気に入った工具を2点ほど購入。奇しくも両方Weraというグリーンのグリップが目印のドイツのブランドになりました。ここの製品はグリップにビットを多数収納できるドライバーなどギミックが凝ったものが多いイメージ。自分では初めて買いましたがどちらも精度感があって使いやすそうです。

■Wera Tool-Check PLUS

6角ビットの超小型ツールセットです。ドライバー状のグリップと、超小型のラチェットに加え、各種ビット、1/4ソケットアダプタ経由で使う6角ソケットなどが1つのホルダーに収まります。ソケットは13まで。車用として自分が使うのは10か12がメイン。希に14という感じ。それ以上大きなものはエンジンとか足回り系になるので自分は基本使いません。強いて言えば日本車であまり使われない13の代わりに14があると理想でしたが、とりあえずセットとしてコンパクトにまとまっているので、いざという時のためにトランクのツールボックスに入れておくと役立つ機会があるかもという感じで購入。

先日ドアスタビライザーを取り付けた時に必要だったトルクス30と40が入っており、網羅性は高い印象。先日探した限り、自転車用だと30までしかないものが多かったんですよね。

欲を言えば奥まったところのボルトを外せるエクステンションが含まれてるとなお良かったかな。ナビ周りとか。

ソケットが剥き出しだったりとこのまま持ち歩くにはやや不安(傷がつくのも、傷をつけちゃうのも)ですが、ツールボックスに入れておく分にはコンパクトでいいと思います。ガジェット感もそそりますね。

Wera Joker 6004

自動調整モンキーラチェットレンチというカテゴリの商品で、こいつは10~13に適応できます(他のサイズも売られています)。複数サイズに適用できるというだけでなく、順向きだとガッチリホールドし、逆向きにすると緩んで空回りするという作りになっているので、ラチェットなスパナとしても使えるのがポイント。ネジの頭方向に隙間がなく普通のレンチを入れられないような場所でもラチェットで使えるのは便利そうと思いゲット。

こちらも10~14だったら安心感が高まったと思いますが、まぁ物理サイズのコンパクトさも重要なので、これはこれでアリかなとも。またこれもナビを外す時なんかは奥まったボルトには使えないので、バッテリーの付け外し用かなとか。それでもこれ一本で10と12が回せると思えば、車載のツールボックスに1本入れとくと使いそうということで。

3Dプリンターフィラメントの真空バッグ保管を電動ポンプで効率化

3Dプリンターの素材となるフィラメントは湿度に弱く、長時間空気中に晒すと湿気を吸ってしまいプリント品質に影響(汚くなったり脆くなったり)が出ます。

プロい機材としてはフィラメントのリールごと加熱して湿気を散らすヒーターがありますし、普段はシリカゲルと一緒に防湿庫などに入れておく等の対策もあります。ただそれらはどうしてもスペース的に非効率だったり高くついたりするので、我が家ではこちらの真空バッグを使っていました。

これなら裸でリールを保管するのに比べてほぼ体積は増えないですし、コストも1袋辺り200円前後なのでコスパも良いです。

ただ難点は付属の手動ポンプでシュコシュコするのが大変ということ。かなり厳密に位置決めをした上でポンピングしないと全然空気を吸い出してくれません。いつも100回くらい無駄にポンピングをしながら位置を探り、そこからようやく吸い出しが始まるという感じで数分から10分近くかかっていました。面倒くさいのでつい使い終わったフィラメントを保管するのが億劫になり、最後に使ったものはプリンターにセットしたまま、ということになりがち。

そんなある日、3COINSのこちらの真空ポンプ機の記事を読みました。

https://www.palcloset.jp/display/article/detail/?acd=2304053co_001&b=3coins

食品用のポンプですが専用バッグの空気抜きの穴を見る限り同じような仕組みで流用が効きそう。しかも1,100円!ということで記事を読んだ翌日に速攻で3COINS店舗に買いにいったんですが、なんと近隣店舗含め長期欠品中有で次回入荷は2ヶ月先orz。

待ちきれないのでAmazonで類似品を探してこちらをゲット。

残念ながら価格は倍くらいしますが翌日にゲットできました。

使った感じ、ばっちり吸引することができました。あんなに苦労してシュコシュコしてたのがウソみたい。吸い出し口の上に置いてスイッチを押すだけ。手で押さえてる必要すらありません(ただフィラメントの方が圧倒的に重いので、吸い出し口の方が吸い寄せられて動くので、たまにポンプが倒れそうにはなります)。あの苦労はなんだったんだと。もっと早く知りたかった。3Dプリンター関連アイテムのショップはもっとこれを扱うべき!

充電はUSB microB。Type-Cでないのが惜しい。

また先端のノズルを付け替えることで空気入れにも使えます。

■ちょっとした不満を3Dプリンターで改善

少し不満もあります。先端が交換式になっており、吸引用のアタッチメントがこんな感じで細い支柱があってグラつくのです。受け側は空気が漏れないようゴムになってるのでなおさら。勝手に抜けるようなものではないですが、その辺に転がしておくにも少し扱いづらい。これのおかげで多少雑な角度で当ててもピッタリ吸える、というメリットもあるんでしょうが、手放しで上に置いて吸わせるだけならあまり利はありません。

商品写真ではこういう形状であることを意図的に隠してるんじゃないかとすら感じます。この点は3COINS製品のように吸引専用で割りきっている製品の方が面倒くささがないなという印象。

ということで、3Dプリンターのためのアイテムは3Dプリンターで改善を図ろうということで、簡単なアダプターを作ってみました。これで雑に扱っても折れるとか曲がる心配はなさそう。

アダプターを取り付けたところ。右が作成したアダプターの失敗作。

ちなみに、ちょうど買ったばかりのブラックのカーボン入りPETGを初試用。確かに普通のPETGやPLAより硬質な感じ。力のかかるパーツに使えそう。

これから買う人は(吸い出し専用が欲しいなら)3COINS製のように先端まで一体形状になってるものを選ぶとよいかも知れません。本製品の長所としては空気入れにも使えたり、汁物を真空にできるカップアタッチメントがついてくるところだと思います。

Sesame3から5にリプレイス ~360度以上の回転に対応?

前々宅からQrio、Akerun、Qrio2、Sesame3と乗り継いで来たスマートロックですが、新進気鋭のメーカーCANDY HOUSEのSesame3は非常に満足していました。

去年出たSesame4は性能アップがメインだったのでスルーしましたが、2023年モデルのSesame5はいくつかの気になる新機能が(待っていれば3/4にも実装されそうなものの)あったり、価格も更に下がっていることもありいち早く新機能を試すために買い換えることにしました。

■2023年モデルSesame5の特徴

  • 角度センサーの仕組みがかわり、高精度、長寿命化
  • Sesame Touch/Pro対応
  • オープンセンサー対応
  • Matter対応予定
  • ホワイト/シルバーモデルの追加
  • サイズ変更で対応環境が増加
  • 少しだけスリムに

など。ソフト的な部分は旧モデルも追々対応するようですが時期もわからず、この価格(3,980円!)なら買い換えてしまった方がいいなと。またほとんどの家庭では関係ないのでしょうが、我が家的には後述の「360°以上の回転に対応」が気になりました。

新機能としてはSesame Touch/Proが注目です。ドアの外側につけて解錠を簡便化するユニットです。指紋とFelica/MIFARE、Proではさらにテンキーによる暗証番号も使えます。Felica対応ということで、物理カードだけに限らずiPhoneやApplePay、おサイフケータイ対応Android端末、Google Watchなどもかざして解錠ができるようです。個人的には見た目にコンパクトな無印が良いと思って注文しましたが、同居人が指紋認証にことごとく嫌われる指をしているので、テンキー付きのProが良かったとブツブツいっています。指紋センサーがスマホより大型化されていて精度も期待できますし、そうでなくてもスマホやウォッチで解錠できるのでいいんじゃないかと持ってるんですが、まぁ試してダメだったらProを買い直すかも知れません。いずれにせよこちらは1ヶ月ほど先になります。

またQrio2などにも付属していたドアの開閉を検知するマグネットセンサー「オープンセンサー」が別売りながらラインナップされました。従来オートロックは解錠してからの遅延秒数で行うしかありませんでしたが、ドアが閉じたことを検知できるようになることで、確実にドアが閉まったタイミングでロックをすることができるようになります。我が家では締め出しが恐くてオートロックは無効化していますが、一度置き配された荷物にあたってドアがきちんと閉まってないにも関わらず、Sesameの施錠操作だけで鍵をかけたつもりで外出してしまい猫に脱走された苦い経験があります。施錠/解錠とは別で「ドアがきちんと閉まっている」ことを確認できるということで、こちらも予約注文しました。もしスマホを持たずに締め出されてもSesame Touchで解錠できるのならば、オートロックも安心して使えるかも知れません(同居人が庭に頻繁に出入りするので結局面倒くさがられてOFFにする可能性も大)。

■先行して届いたSesame5を取り付け

取り付けに関しての互換性は高く、Sesame3からのリプレイスは簡単でした。ウチは賃貸なので、木製ドアに粘着テープを直接貼るのは憚られる為、写真のようにサムターンの下に板をはさんでそこに取り付けていたのですがフットプリントは全く同じなので、サムターンを掴むアーム部分のネジ締め位置を同じに変更しただけで秒で取り付け終わりました。

4はスキップしてるのでわかりませんが、3に比べると心持ちモーター駆動音が大きくなったかな?という気がします。耳触りというレベルではないですが、3の方がほぼ無音で、サムターンの「カシャン」という音の方が聞こえていた印象です。5はその前にモータートルクがかかる時点で「ウィーン」とやや勇ましい音がします。

逆にいうとそれ以外の違いはまったくわかりません。アプリ上での使い勝手も同じ。

手前のサムターンの上に貼りだした部分が若干薄くなっていますが、ドアをあける時にたまに身体にぶつかってもげて落ちるのが減るか?っていうほどの違いはなさそうな気がします。ウチのドアは重いし、両手が荷物で塞がった状態で開け閉めする時に、背中や腰をドアに当てるようにして出入りすることが多いので、割とやるんですよね。脇腹とかにぶつかってグエっとなったり、当たり所が悪いと外れて落下したり。

■360度以上の回転に対応?

前機種Sesame4 は「対応サムターン回転角度: 360°対応可能」だったのに対し、Sesame5では「360°以上の数回転も対応可能」となりました。

まぁほとんどのユーザは気にも留めない要素でしょう。大抵のドアはサムターンを垂直から水平に90°回すだけで解錠/施錠が切り替わり、それ以上は回そうと思っても回りません。しかし我が家のどこぞの外国製のお高いサムターンは、2回転くらいしますw。解錠/施錠が切り替わる瞬間はさほど広くない角度なんですが、それ以上に無駄に空回りするんです。なので単に機械的に+90°で解錠、-90°で施錠、とはならないのです。常にスマートロックだけが回るならそれも可能ですが、人力でうっかりそれ以上回したりしていると、回転が不足してしまうのです。私の知る限り、このSesamiシリーズだけが360°まで対応していました。しかし360°止まりでした。ついにSesame5が360°以上にも対応したというわけです。きっと0.1%にも満たないニッチな部分に腐心してくれて本当にありがとう!

で、具体的にどういう形で360°以上に対応できるのか実験してみたんですが、、、なにも変わってなくね?という感じ。解錠位置と施錠位置を360°以上回して記憶させても、結局360°内の角度が再現されるだけで、人間がやってみせただけ回してくれるようにはなっていませんでした。周回がスキップされてしまうので、実際の施錠/解錠状態からは乖離した偽のステータスがアプリ上に表示されてしまうので非常に危険です。説明書はもちろんアプリ上にも設定項目やガイドも見当たらず、Sesame3から良くも悪くも変化を感じませんでした。残念。

結局3Dプリンターで自作した回転止めパーツを下に貼り付けて物理的に180°回らなくする運用は継続になりそうです。

Sesame Limitter v6

Sesame5ではベース部分の奥行きがスリム化されましたがかろうじて流用可能でした。これは3Dプリンターをもっていない頃にDMM.makeで出力依頼したもので、微調整ができてないまま妥協して使ってますが、今なら自宅で出力できるので、この機会にもう少し最適化もしてみようかな。

■Sesame Touch、オープンセンサーのレビュー予定地

(届いたら書く)

■まとめ

期待した360°以上の回転対応について情報がない現状では、単に少しうるさくなった気しかしないアップデートでしたが、公式曰く「呆れるほの安い」というコスパで、回転センサーの寿命や精度が向上したり、Sesami Touchやオープンセンサーがいち早く試せるという下準備と思えば不満はないです。Sesame3もまだまだ使えるので今度帰省した時に実家にでもつけてやろうと思っています。

クラウンのデジタルキーとBluetooth有効範囲の関係検証

クラウンを含む最近のトヨタ車一部車種はスマホをスマートキー代わりにできる「デジタルキー」が搭載されています。

クラウンのスマートキーはカロスポに比べて一回り大きいので持ち歩かなくて済むならメリットではあります(後述の理由でそう単純にもいかなそう)。

メーカーによってはiOSの「ウォレット」に登録してNFCでドアハンドル付近にタッチする方式のものもあります(BMWなど)が、トヨタはBluetoothを使用しているっぽいです。

基本画面

下の画面のようにアプリを起動してGUIで施錠解錠を行う方法と、アプリを起動(バックグラウンドでもOK)した状態でドアハンドルに触れる方法があります。後者の方がスマートキー感覚で手間が少ないですが、スマホOSはメモリ不足になるとバックグラウンドアプリを強制終了してしまうので、100%いつでも機能する保証はありません。ドアハンドルを触れてみて開かなかったら改めてスマホを取り出してアプリを起動して、、ということになります。

開閉ボタン画面

■本当にスマートキーいらなくなるの?

これさえあればあのデカいスマートキーを持ち歩かなくて良いかというと、単純にそうもいかなそうです。

まず上記のように完全にスマートキーと同じユーザビリティを備えておらず、多少の操作が発生しがちであること。

第二の理由として、もし災害などで車両を路上に置いて逃げるなどの事態になった場合、緊急車両の通行妨害になったりした場合に移動できるようキーは置いていくことが推奨されています。火事場泥棒などを考えるとなかなか勇気が要る判断ですが、ガチの災害の時はそうもいってられないかも知れません。この時、スマホを置いてくのは現実的ではないですし置いていっても現場の救助員の人も操作がままならないでしょう。最悪電池を抜くとかワイヤレス機能を無効化した上で車内に常備しておく手もありますが、今度は車上荒らしに見つかったら乗ってかれてしまいます。

第三の理由はリモートパーク機能を使うのにスマートキーで解錠する必要がありそうだということ。解錠することで車両のBluetoothが起動してリモートパークアプリを待ち受ける状態になるようです。デジタルキー(スマホ)でも同等の動作をするのかも知れませんが、少なくとも表記上は「スマートキーで」と書いてあります。なんでも全条件を書きたがるトヨタ構文なら、もし使えるなら「スマートキーまたはデジタルキーで」と書くんじゃないかとw。実際試してもてもデジタルキーの解錠ではリモートパークアプリが接続しない気がします。ただこのリモートパークアプリがまた不安定でつながったりつながらなかったりなので、まだきちんと検証できていません。もし使えたという方がいらしたらコメントで教えていただけると嬉しいです。

第四の理由としては、このデジタルキーが有料のオプションサービスだという点。3年間は無料ですが、それ以降は月550円もかかります。たかだか鍵の開閉でそこらのMVNOの最低料金よりかかるってのはちょっとなーという気はします。

■今時100mとか届くBluetoothで認証して大丈夫なの?

車両盗難にはリレーアタックという手法があります。スマートキーの電波を増幅して、持ち主(=スマートキー)が遠くにいて目が届いていない時に解錠したりエンジンを始動したりする攻撃手段です。

そこでふと思ったのは、そもそも最近のBuetooth 4.xとか5.xって見通しなら100mとか届くので増幅しなくても電波届いて認証状態になってしまうんじゃないの?という点。例えばデジタルキーとして機能している(アプリがバックグラウンドで起動している)スマホが自宅の寝室とかにあって家の前の駐車場に電波届いてたら、あとは車上荒らしがドアハンドルを触れるだけでアンロック&始動できてしまわないの?と。

実際、家の中(2Fとか)でアプリを起動すると、最初の画面のここの部分が「接続済み」になってしまい焦ります。

これはいかんと設定画面から「作動エリアのカスタマイズ」を開き、有効範囲を絞ってみたりしましたが、どうやっても「接続済み」になってしまいます。

作動範囲設定画面

今回、シャッター付きガレージのついた宿に泊まる機会があって、安心して実験環境だったので色々テストしてみました。

結論としては、

「接続済み」と出たスマホを2Fに置いて、1Fのガレージでドアハンドルを触っても解錠できない、ということがわかりました。そしてこの状態で2Fに戻ってスマホのGUIから解錠ボタン、施錠ボタンは聞きました。つまり、

  • 「接続済み」になっている状態でもスマートキー(スマートエントリー)としては使えないが、GUIボタンからは操作できる
  • 「作動エリアのカスタマイズ」はスマートエントリーとして機能する範囲の設定であり、「接続済み」判定になるかどうかには多分影響していない

という風に理解しました(あくまで私の解釈です。実際のところはメーカーにお問い合わせください)。

GUI操作を伴う場合は常にBluetoothで届く最大の範囲が有効で、無操作でスマートキーとして機能する範囲はそこから一定の電波強度(dB)を条件として絞り込んでいる、という感じでしょうか。そりゃそうだよな、という感じではありますが、この辺の仕様がアプリ上の表示や説明書の記載では全く読み取れないのをなんとかしてほしいなと思います。

感覚としてはまぁまぁ動作範囲を広くしていても家の奥に入ればスマートキーとしては反応しないようでしたが、玄関のドア1枚隔てたすぐのところでは開いてしまうこともありました。実使用場面やスマホの機種によってどうしても差が出ると思うので、きちんと自宅で動作検証してエリア設定は最適化しておくことをオススメします。スマートキーのようにリレーアタック対策で金属ケースに入れておくものでもないですし。

ちなみに動作範囲を広くした場合の弊害としては他にも、車両内にスマホを置き忘れていると誤検知して、警告が出たり安全のために無効化され再使用にはアプリ操作して生体認証が必要になったりする点です。