引っ越してキッチンスペースに余裕ができたので食洗機を2,3人用の”プチ食洗”から大型モデルというかレギュラーサイズのモデルにリプレイスしました。というか同居人が買ってくれました。前に使っていた”プチ食洗”のTCR4は私が必要性を主張して半ば強引に導入したので、私のお財布で買いましたが、今回は同居人のモチベーションが大半だったので、私はTCR売却金額のみ納めることで合意。
TCR4は「2,3人用」となっていますが食器の形が不揃いだったり不向きな形状の我が家では割とパツパツ。他にペット用品などもあると入りきらず、2度に分けたり一部手洗いをしたりしていました。その折りに乾燥までするかどうかいつも諍いの種でした。個人的には洗浄が終了した後ですぐにフタを開けば温水で温められたお皿はすぐに自然乾燥できるから不要だと思っているし、複数回まわす時などは乾燥時間が待ちきれないという面も。大型化して一度で洗えるようになれば少なくとも待ち時間の問題は解消するので、私のフラストレーションも減るという案配です。
購入したのはこちらのモデル/カラー。
毎度ながら据置はPanasonicのほぼ独占市場。むしろ小型機の方が多少競合がある感じですね。ともあれPanasonicでレギュラーサイズモデルは3つのグレード(NP-TZ300、TH4、TA4)に分かれています。基本的な容量、洗浄力は同じで、最上位モデルのTZ300の差別化ポイントは、
- ナノイーXで庫内のニオイ抑制、除菌
- ドア開ボタンも含め静電容量タッチセンサー式UI
- 汚れレベルが5段階(他は3段階)
といった辺り。さらにTA4だと窓や低温ソフトモード、80℃洗浄モード、エコナビなどが省かれます。
個人的にはTZ300とTH4の価格差は小さく、タッチセンサーUIの好き嫌いで選んでいいんじゃないかと思います。
デザイン的にはスッキリシンプルですが、操作感は好みがわかれるところでしょう。特にドアオープンは2秒タッチなので短気な人はガチャメカで即時開けられる方を好むかも知れません。ちなみにドアを閉じるのはどちらも手動です。
耐久性はどうでしょうね。シンプルなメカ式の方が壊れないと考える人もいれば、可動部品がない方が壊れないという人もいます。個人的には後者かな。特にメンブレンスイッチは経年劣化でひび割れて中のマイクロスイッチが露出したりしそう。屋外置きの洗濯機などがよくなるアレ。まぁ紫外線が当たらない室内ならなかなかここまでにはならないかもですが。爪を伸ばしている女性はメンブレンシートにダメージを与えがちなので、TZ300を選択してもいいかも知れません。
庫内のニオイはさほど気になったことはないですが、食洗機は使用後、底に水が溜まってる時間も長いので、ぬめりとかも防げるなら価値ありかもですね。
あとカラーもシルバーが高級ガジェット感があっていい感じ。
前のはこちら。2017年に買いましたがいまだ現行モデル。
分岐水栓はそのまま流用できるので、置き換えはスムーズでした。むしろTCR4出品のための大掃除が時間かかりました。
■使ってみた
ドアを開けたり、電源を入れたりがタッチセンサーだと確かに多少煩わしいというかコンマ何秒ですが余計に時間がかかるなという気がします。慣れれば気にならなくなるかなぁ?ちなみにドア側面の小さな四角ボタンでも開けられます。TZ300はドアが2枚に分かれているんですが、気になるのは上側ドアをもって閉めてもロックがかからない点。必ず下側のドアをもって閉める必要があります。開いている状態だと下ドアは上ドアに隠れてみえないので、つい上ドアをもってしまいがちで「ちっ」となります。慣れが解決するといいんですが…
TCR4と大きく違うのは、5段階の汚れレベルを選ぶ点。
- つけ置き洗いや水洗い後に
- 汚れが少ないとき
- 食後すぐに洗うときに
- 念入りに洗いたいときに
- 食後数時間後や油汚れが多い食器、調理器具を洗うときに
となっています。TCR4では「標準」か「スピーディ」の二択でほとんど「スピーディ」しか使っていませんでした(温水供給)。標準だとエコナビが有効になるので汚れに応じて最適化してくれるのかなと思ってましたが、改めて調べるとTCR4もTZ300も給水温度と室温に応じて洗浄時のヒーター加熱時間や乾燥時間を最適化するだけみたいですね。汚れセンサーとかがあるわけじゃない。最後に選択したモードは記憶されていて、都度選ぶ必要はないので、こだわりがなければ操作ステップが増えるということはない。むしろ、TCR4は1ボタンでコースと乾燥有無の組み合わせをサイクリックに切り替える必要があったので、それが分離されて独立して指定できるようになったのは改善だと言えます。従来「スピーディ」で問題なかったと考えると、TZ300でも汚れレベル1で充分なのかも知れません。追々検証して最適化していこうと思います。
内部は2段になって圧倒的に収容力があがりました。箸やスプーンなどを立てるスペースがいつも手狭だったり天井が使えて長い箸の出し入れにトレイを引き出さなくてはならなかったんですが、俄然スムーズになりました。まな板がまるごと洗えるようになったのも食中毒防止の観点から良いかと。
気になったのはサンマ皿みたいな細長い食器を上段に並べるアタッチメントがあり、まさにそういう皿を常用しているので「これはいい」と思ったんですが脱着が割と面倒。脱着ではなく爪の開閉ギミックとかで実現できたらなお良かったかもです。
あと稼働音が圧倒的に静かになりました。カタログ上は41db -> 36db (50Hz圏の場合)です。同居人は大型化するからにはよりうるさくなるのを覚悟していたようですが、遮音材などをしっかりいれているのかむしろ軽自動車から高級セダンに乗り換えたような静かさです。もともとTCR4は小型化優先で箱が薄いのかうるさいという評価も多かった気がします。実家のレギュラーサイズモデルも静かだし、むしろこれが今時の標準的な騒音レベルなのかも知れません。
■洗剤も替えてみる?
我が家では洗剤マニアの同居人のチョイスで、ドラッグストアチェーンのクリエイトで売っているこれを使っています。
袋入りは使いづらいですが、適当な洗剤ケースに移し替えれば問題ありません。
(中性が多い)液体タイプは不人気です(同居人曰く明らかに汚れ落ちが悪いとのこと)。
ですが、粉末とジェルのハイブリッドであるジェルボールタイプのJOYジェルタブは手軽さと洗浄力の両立がされてそうで気になっています。
今まで小型食洗機だと1個使うと過剰でコスパが悪くなりそうで敬遠していました。フルサイズ食洗機になった今なら試すチャンスかなと思っています。実際、TZ300には試供品がついていますし、2021年3月現在、3ヶ月分もらえるお試しキャンペーンまでやっています。これをゲットしてしばらく試してみるつもりです。
■まとめ~食洗機はイイゾ!
食洗機は未経験者ほどその能力に懐疑的になりがちですが、個別の汚れをこすり落とす力が働かない反面、
- 火傷するレベルの高温の温水
- 肌が荒れるレベルのアルカリ性洗剤
- 長時間の繰り返しすすぎ
- 熱風乾燥
など人間の素手では難しい要素がプラスとなります。特に温度は脂肪分が溶ける40~50℃を超える熱を与えるかどうかはキモで、手洗いでは難しいそれを食洗機の温水なら軽くクリアします(80℃くらい)。結果として焦げなどのガチガチにこびりついた汚れ以外は食洗機の方が圧倒的に有利なのです。電気は必要ですが水道代は少なくてすみます。時短家電としても非常に有効なので、未経験の人には是非いちど先入観を捨てて試して欲しいです。TCR4もまだまだ使えるので綺麗に掃除してフリマサイトで売りに出すので、そういう誰かのところへ渡ってくれたらいいなと思っています。