天吊りではなく天映しでプロジェクター EPSON EP-12を試用

ふと蔦屋家電を散策していると、ベッドから天井に投影した映像を楽しむというソリューションを提案しているコーナーがありました。デモしていた機種はEPSONのEF-100というモデル。

これは常々やりたいと思っていたヤツや!と思い興味を惹かれました。以前は上向き投射を正式にサポートしている機種はなく、15インチモニタをアームでベッド頭上に吊ったりしていましたが、ついにわかってくれるメーカーが登場したのは喜ばしい限り。

もうその場で気絶して買って帰らんとする勢いでしたが、よくよくスペックをみると720pでした。レーザー光源&DLPで明るさや発色はまずまずでしたが720pで10万かー、ということで冷静さを取り戻し帰宅。

そしてよくよくリサーチしてみると上位のFHDモデルでも天井投影に対応したものがあることが発覚。EP-12です。

同じレーザー光源 & DLPで明るさやコントラスト値は同等ですが、解像度が1080pにアップしている上にHDR対応。またYAMAHA製スピーカーを内蔵、AndroidTV端末の有無とカラーは選択できなくてブラックのみ、という違い。これだけスペックが違うのに実売価格は1,2万円しか違わない。多少サイズは大きくなるけど絶対こっちの方がいいじゃん!EF-100Wを衝動買いしなくてよかった…

しかもEPSON公式で安価なお試しレンタルサービスがあることも発見。EP-12は3,000円で週末を含む5日間借りられます。しかも後にその機種を購入した場合同額のキャッシュバックがあり実質無料になります。これは借りるしか!

■同居人のチラ付き問題

ウチの同居人は目のキャプチャレート(?)がむやみに高く、車のHUDや60Hzのモニタはチラ付きが気になってしょうがないという目をしています。そんな彼女が家電量販店のプロジェクターコーナーに行くとどいつもこいつもチラついて気持ちが悪くなって見ていられない、とのたまいます。もうこれだけで並みの機種は選から外れてしまう状態。自分ではわからない現象なので、大丈夫な機種とそうでない機種の違い(投影方式、光源など)を見極めようと、たまに立ち寄るたびにどれが平気か指さし確認をしてもらうことン年(?)。傾向としてはレーザー光源だと大丈夫そうという傾向はつかめました。最近小型機に多いLED光源はダメぽい。少し前に本人も気に入ってリビング用に買おうかってとこまでいったのがJVCのレーザー機LX-Z3。AVアンプとスクリーンを設置する場所がなくて保留のままフェードアウトしましが。より最近店頭で高評価だったのLGの超単焦点機HU85LS。これもレーザー機ですね。さすがにちょっとお高い…

レーザーなのがいいのか、色割れ(カラーブレイキングノイズ)がない3パネル式がいいのかよくわかりません。LGのはレーザー光源も3chあるとか。

いずれにせよ我が家でプロジェクターを購入する時は、現物の試写をみて本人に評価してもらわないと悲劇になりかねません。そんな意味でもレンタルサービスは非常にありがたい。

■EPSON EP-12をレンタルしてみた

オンラインで手続きしてサクっと借りられました。ちなみに保証金として新品金額程度がクレジットカードの与信枠としてホールドされるようです。返却しなかったり壊したりした場合に弁済として引き落とされる形ですね。限度額には注意しましょう。

EP-12はAndroidTV端末が内蔵されていますが、数日限りなので初期化の手間を考えて使わず、HDMI入力にPS5とFireTV Cubeを接続して試用しました。先入観ですがこの手の商品はAndroidTVバージョンを将来に渡って最新に保ってくれる可能性は薄いと思うので、もし実際に購入したとしても外付け機器メインでいいかなと思っています。EP-100みたいに無しモデルもあると良かったかも。

ただHDMI入力切替や電源、音量といった操作や設定に結局本体付属リモコンは必要なので、ネット動画視聴メインならやっぱり当面は内蔵AndroidTV端末を使った方がシンプルではあります。

PS5比でコンパクトな筐体

20年の歳月を経てPS4にリメイク移植された月姫がちょうど佳境だったので、こちらをプレイしてみました。

当初リビングに設置したPS5からPS Remote Play経由で寝室プレイをしようと目論んだのですが、あまり快適とはいきませんでした。iPad Pro 12.9ではアスペクト比の違いから無駄に額縁がついてしまいどうやってもFHDいっぱいに表示ができず。またWindowsだとDualSense(コントローラー)がBluetooth接続できず有線でわずらわしい。またどちらも伝送解像度が720pかそれ以下。音声もBGMなどを聞いてるとちょいちょい途切れるのがわかります。使用上は1080pまで出るはずですが設定選択肢も選べない。遅延というかフレーム落ちもあるので、FPSでエイムしているとガタっと位置がジャンプする感じでアクションゲームはつらいかな。ちなみにネットワークはPS5から有線でWi-Fi6中継器にいって5GHz経由で2Fのルーター。iPadやWindowsもWi-Fiです。Mac版もこのプロジェクターにはつなぎませんでしたが解像度は同じ。海外の掲示板では最新版で突然1080pが選択肢から消えてバグじゃないかと言われてました。あるいはネットワーク速度をみて自動で上がるという使用かも知れません。

いちばん綺麗に映っていて途切れも少なそうだったのがiPhone 13 Pro Maxだったんですが、Lightning HDMIアダプタが発掘できず、結局PS5をリビングから移動してきてネイティブでHDMI接続してプレイしました。

天井への投影の様子

写真上側にみえている青ランプがついた黒い箱がEF-12です。隣がPS5。腰くらいの高さのキャビネットの上に設置して6-70インチくらいかな?フォーカスが電動でリモコン操作なので微妙なガチピン調節はしづらいですが、十分な精細度と発色だなと思いました。プロジェクターである以上、黒浮きは致し方ないですが。

出画は比較的速いし、動作音も十分静か。

本機はスクリーンにダミードットを映して自動的に台形補正などを行ってくれる機能もありますが、うちのキャビネットか天井が微妙に傾いているのか若干台形になっています。補正で画質を落としたくないので、本設置となったら足になにかかますなどして物理で調整したいです。

上の写真をクロップしたのがこちら。

よくみると天井の壁紙のテクスチャーが気になる

フォントは十分綺麗ですが、やはり天井の壁紙のざらつきはよくみると気になります。天井にスクリーンつけようと思うとどういう選択肢があるのかリサーチせねば。パネル型のヤツとかならつくんですかね?

映像モードは数種類ありますが、色温度も画質のトップ項目になるので、映像モードと独立に好みの色味にできるのが「わかってる」感。HDRは映画などできちんと評価できてないですが、輝度も100%だと眩しいくらいなのでそこそこいいんじゃないかと。黒の方がどうしても物理でスクリーンの白以下に暗くはならないので、コントラストでは液晶や有機ELテレビに及びませんが。

YAMAHAのスピーカーもまずまず。二人のベッドの中心線上くらいに設置してるのですが定位的な違和感は少ないです。ステレオ感もあまりないですが。ARCに対応しているので、いざとなれば外付けのスピーカーバーやAVアンプに出すということも可能でしょうが、とりあえずベッドルームシアターとしてはこのシンプル&コンパクトなセッティングが捨てがたい。

■まとめ

数日の試用でしたが、個人的にはかなり欲しくなっています。動画やゲームをじっくり楽しむのはたいてい深夜の寝る前なんですが、リビングで座ってやってるとついあれこれ飲み食いしてしまうんですよね、、、歯を磨いて寝室に上がってから寝落ちするまで見るというスタイルはダイエットにもなるんじゃないかなとか(笑)(逆に背筋とかは落ちそうかも…)。

同居人も試用期間中、ヒマができるとYoutubeとか見てたので上記チラつき問題も許容できるレベルだったんじゃないかと。

あとは悩ましいのは1つだけ気になってる候補がある点。EF-12と同じく天井投影が可能なレア機として知る限り唯一の4Kモデルのこれ。

上部のミラーをよければ真上投射ができます。ちょっと全高があるので設置場所は限られますが、キャリングハンドルもあるのでリビングで本格的な4K/HDR視聴にも使えると思えばかなりコスパよさげ。ヨドバシでの展示が明るい場所、微妙なコンテンツでしか試せてないので同居人が画質的なことにちょっと懐疑的なんですが、スペック上は4Kだし輝度やコントラストでもEF-12に負けてないし、レーザー機なんでいけるんじゃないかなーと思ってるんですが、どこかちゃんとした展示環境で確認しないと合意は得られなさそう。これもレンタルがあると一番なんですが、、、

なかなかスクリーンやスピーカーまで設置する場所がとれなくて、SONYのFHDプロジェクターを前の前の家からずっと箱にしまったままでホームシアターがお預けのまま数年が経ちましたが、天井という新しいユートピアが視野に入ったことでちょっと希望が見えてきました。天井に設置できるスクリーンとあわせてもう少し検討してみたいと思います。

■オマケ:iPhone 13 Pro Maxで撮った写真

オマケとして暗所に強そうなiPhone13 Pro Maxでも撮ってみました(上記はすべてα6600 + SIGMA 16mm F1.4)。細かい操作なしでサっと撮って、パッと見ではほぼ同レベルの絵になってる気がしますね。サっと撮れるのでにゃんこ入りの取れ高が得やすいのはプライスレス(笑)。

iPhone13 Pro MaxでRAW撮影(Lightroomで補正)
同クロップ。質感はα6600の勝ち?
もういっちょ猫高。キャットタワーから目があいます。

動画編集効率かの為、ダイヤルデバイスRev-O-mate導入

仕事で動画編集をすることが増えて来て、Premiere Proでのタイムライン操作を効率化したいと思い、左手用のダイヤル操作デバイスを導入することにしました。

実は写真右にあるLogicoolのCRAFTというキーボードには左上にダイヤルがついていて、様々なアサインをして使うことができるんですが、Premiere Proで使うには全然足りませんでした。

Premiere Proでダイヤルでクルクル操作できると捗るなと思った要素は、

  • タイムライン上の再生ヘッドの移動
  • タイムライン全体のスクロール
  • タイムラインのズームイン・アウト
  • 各種エフェクトの数値パラメーターの増減

があり、それぞれショートカットが異なります。CRAFTの設定ツール「Logicool Options」ではアプリ毎に1つのアサインしかできません。正確には通常回転と押し込みながらの回転で独立にアサインできるのですが、後者はなぜか音量などプリセットからの選択しかできず、カスタムキーアサインが封じられているので実質1アサインという感じ。

現実的にはなにかの切り替えキーを押すとアサインが切り替わるような仕組みが必要だと考えました。

候補に挙がったデバイスは、

  • Surface Dial
  • Orbital2
  • Rev-O-mate

辺り。

マイクロソフト Surface Dial サーフェス ダイヤル 2WR-00005

マイクロソフト Surface Dial サーフェス ダイヤル 2WR-00005

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Amazonの情報を掲載しています

Surface DialはWindowsに設定が統合されていて使いやすそうでしたが、補助ボタンがなくアサインの種類が増やせなさそうなのと、サイズがやや大きいのが気になり消えました。

Orbital2は先端がジョイスティックになっており、傾けることにアクションがアサインできるので、それでモード切替をすれば使いやすそうな印象だったんですが、価格が高く、近場のヨドバシに展示も在庫もなかったので腰が引けました(購入時点ではAkibaなら展示ありでした)。逆にダイヤルはかなり細くどちらかというと”ツマミ”という感じなのも良いのか悪いのか机上では判断できませんでした。

最終的に選んだのがBitTradeOneのRev-O-mateです。ダイヤルの径と価格がちょうどいい感。

補助ボタンは下の設定ユーティリティの画面にあるように、左3+下4+左3と豊富で、さらにダイヤル自体の押し込みにもアクションが割り当てられます。ダイヤル回転時の動作(「ダイヤル機能」)は4パターン(画面上寄りのDial function 1~4)設定でき、それをデフォルトでは下部の4ボタンで切り替えて使います。シンプルに押して切り替えるのと、「押している間だけ切り替わり、離すと戻る」という設定もできます。自分はとりあえずデフォルトを再生ヘッダーの移動にし、下部4ボタンの右3つを使って、押さえながら回すとスクロールやズームになるようにしました。左右の6ボタンは単純にレーザーやアンドゥなどよく使うショートカットに割り当て。

設定ツールの画面

全体で設定を3セット(プロファイル)作ることができ、例えばアプリケーション毎に使い分けることができます。その切り替えにボタンを1つ消費するので、単純なショートカットキーとして使えるのは各プロファイル毎に左右6ボタン-1の5ボタンというところでしょうか。それでも足りない分はAZ-Macroで補えばいいかなと思っています。

面白いのは、設定をデバイス上に記憶する点。写真にも映っている小型マクローキーパッドのAZ-Macroもうそうでしたが、本体側が設定を保持していると、例えば別PCや、iPadOSやAndroidなど設定ツールが提供されていない環境にHIDデバイスとして接続した場合にも指定したキーコードを送出できるのです。今のところ自宅デスクトップ機専用になりそうですが、いずれ何かの役に立つかも知れません。

もう1つの特長としては底部のRGBリングライトがあります。プロファイルx3とダイアル機能x4に個別に色を割り当てられます。単にゲーミングデバイスみたいでカッコ良いというだけでなく、今がどのモードなのかが一目でわかります。例えば写真はPremiere Pro用なのでアプリケーションアイコンにあわせてプロファイル1のカラーとそのダイヤル機能1を紫色にしています。ここでダイヤル機能2を呼び出すボタンを押さえている間はグリーンに変化する、という具合です。明るさは三段階ですが、一番暗くしても結構明るいです。時間で消灯する設定があるんですがなぜか消えません。少しでもマウスやキーボードを操作してるとスクリーンセーバー起動時間のようにリセットされちゃうのかも知れません。Premiere作業をしていない時は消えていてほしいなと思います。ちなみにケーブルは直付けなので、使っていない時は手元で抜いておく、ということもできず、USBケーブルの根元まで辿って抜き差しが必要でこれも軽く不満点です。ケーブルの長さなどもカスタマイズしたいので普通にUSBコネクターになってるとなお良かったかも。

まだ活用はできてないですが、1ボタンに所定の連続キー操作(マクロ)を割り当てることもできます。例えばPremiereだと選択しているクリップ(区間)を5倍速再生にするなんて時に、(多分Premiere上のショートカットではできないので)Ctrl+R、500(%)とキー入力、確定、みたいなキーを連続して送出できると1クリックで実行できるような気がしています(未テスト)。

■まとめ

1万円強で導入できるダイヤルデバイスで、

  • 補助ボタンが豊富
  • 設定を本体側に保持でき、別端末でも同じ設定がすぐ使える
  • リングライトで現在のモードがひと目で見分けられる
  • マクロも設定できる

などの特長を備えたRev-o-mateを導入してみました。ひとつ動画仕事の山が終わってしまいましたが、次の作業の時に使ってみて、さらに設定を追い込んでいこうと思います。

Windows用PS Remote Playが起動しない時の対策

別記事書きますが、自宅内PlayStation5リモートプレイがしたくて、Windows用アプリをWindows10(21H1)機のOneMix 3 Proにインストールしたんですが、起動しない(一瞬でエラーも吐かずに終了する)、という現象に見舞われました。インストールされたバージョンは(設定->アプリで検索してタッチすると表示されます)4.5.0.08250です。

国内のブログでは再インストールくらいの情報しかありませんでしが、海外の掲示板で「Visual C++ Redistributable(再配布可能)」パッケージを手動インストールしたら起動した!」という書き込みと、複数の成功報告が。

Microsoft公式ページから、「Visual Studio 2015, 2017, 2019, and 2022」という見出しの下にあるX86版(vc_redist.x86.exe)を落としてインストールしたら確かに起動しました!ちなみにWindowsが64bit版でしたが指示通り32bit版(=x86)をチョイス。ちょっと悩みましたがPS Remote Playアプリ自体が32bitアプリケーションだしなと。

なんかインストーラーの時点でこういう追加ライブラリのインストール画面が一瞬見えて気もしたんですが、そこが失敗していたんですかね?

どれくらい起きうる問題かわかりませんが、記録として残しておきます。

ゲリラセール?でWF-1000XM4をゲット

コロナ禍で外出、ノマド作業が激減し、外で音楽を聴く機会もとんと無くなりました。ノマドが好きな割に集中力がない自分はノイズキャンセリングイヤホンをあれこれ買ってきましたが、昨年手放したWF-1000XM3の後継モデル、XM4は見送っていました。

しかし唐突にAmazonや大手家電量販店で1万引きセールがスタート。

2万ちょいで買えるなら買っておこうかなと、別件でヨドバシに行ったついでにゲット。

前機種XM3との違いは、

  • LDAC対応
  • 本体、充電ケースの小型化
  • ノイキャンやマイクなどの進化
  • バッテリー保ちが6->8時間
  • AndroidやWindows10でクイックペアリング
  • マルチポイント接続が進化(音楽+通話待ち受けのみでなく音楽を複数デバイス同時接続)
  • アップスケーリングがDSEE HXからDSEE Extremeに進化

など。もっとも惜しかったLDACが完全独立ワイヤレスとしてはついに、という感じ。Bluetoothイヤホンの欠点である音質面をかなりのレベルで改善できます。ただしiPhoneは送信側が非対応なので、AndroidかWALKMANを買うしかないですが。XM3のマイクは一度オンライン会議で使ったら静かなホテルの部屋だったにもかかわらずやたら聞きづらいと相手に言われて、それきり使っていません。XM4での進化はどうなんでしょうね。

最近は新規ではハイレゾでしかほぼ買わないので、ワイヤレスイヤホンでもほぼ原音で楽しめるというのは魅力です。

まだ音質を評価するほど聞き込んでないですし、どうせクソ耳だし、すでに散々レビュー記事もあがってるので、とりあえず個人的に使い勝手などの面をメモしてみます。主にXM3やAirPods Proなどとの比較で。

■取り回し

本体もケースも小型化されたということですが、AirPods Proと比べてしまうと、耳からの左右方向への突出量はまだまだという感じ。特に寝ホンとして見た時にはしんどいですね。柔らかめの枕であっても横向きになるとグっと押し込まれる感じ。寝られないというレベルではないですがAirPodsがあるならそっちを使うかな。いずれもBose SleepBudsのつけ心地には適わないですがやはり好きな音楽を聴いて寝たいという場面はあるので、寝ホンとして使えるのは重要。その意味ではXM4のバッテリーが8時間というのは頼もしいです。

外れやすさはAirPod Proはイヤーピースをコンプライに替えているので、直接比較は難しいですが、まぁ朝起きたら外れてるだろうなという感じ。外れたら自動で一時停止するので、無駄はないし、シャカシャカなり続けて同室の人に迷惑かけることもなさそう。まぁ、それはAirPodsも同じなのでアドバンテージではないですが。出先でも安心して歩きたいので、そのうちコンプライ系のイヤーピースに交換するかも知れません。

■ケース素材、充電周り

AorPods ProはプラながらAppleお得意のツルツルですぐに傷がつきそうな仕上げ。本製品は少しシボが入っているというかマットな仕上がり。普通にしている分には傷がつきにくそう。ただ剥き出しの鍵とかと一緒にポケットにつっこんだらどうなるかはわからないので、傷ひとつつけたくないという場合はやはりケースにカバーをつけたいですね。せっかくいい色味(買ったのはシルバー)なので隠れちゃうのは勿体ないですが。透明だとピカピカしちゃってこれまた風合いは損なわれちゃうんですよね…

充電はUSB-Cに加えQi充電もOK。不満なし!

■エコパッケージ

プラゴミを出さないこだわりで、簡易紙パッケージを採用したのは興味深い取り組みです。卵の紙ケースみたいな素材の箱を、紙ラベルで巻いたような簡素な作り。中の本体もApple製品でよくある十字のフィルム包装をペラペラのトレペみたいな素材の紙で代用しています。

紙素材を両面テープで貼り付けてるので、ほぼ不可逆で、買い換え時にフリマに出したい、かつパッケージを極力綺麗に元通りにして梱包した派には難敵です。事前情報がなければ簡単に破ってしまっていたことでしょう。今回は知っていたので、逆に意地になってカッターで丁寧に開封しました。それでも中の方の包装はちょっと破損してしまった。

正直、ストローだとレジ袋だの日用品に比べたら微々たる誤差の範疇な気がしますが、チャレンジとしては面白いかもですね。中古商品はパッケージなんてないのが当たり前、となってくれば(世の中とっくになってるw?)、こちらとしても余計な気を遣わず楽になるのかも知れません。

■総評

アダプティブサウンドコントロールとかは途中で音質がかわるのが違和感でXM3でも初日に速攻オフしたきり。たぶん使わないんじゃないかな。

その他にも、アプリでバッジシステムみたいなのが導入されて、使った時間や設定した機能でバッジ(トロフィー)がもらえる「はいはい、ゲーミフィケーション、ゲーミフィケーション」みたいなのがついたりしてますが、「いるかこれ?」という感じ。その分、アプリの初期設定フローでユーザ登録を促されたりで、開封から使い始めるまでの時間が30分くらいかかった(ファームウェア更新含む)。色々設定をアシストしてくれるのはいいんですが、やっぱりまずは音を聴いてWAO!って思わせる方がユーザ体験としては大事なんじゃないですかね。

また実際に使ってみて気付きがあれば追記します。ともあれ1万円引きはとてもレアなチャンスだと思うのでもともと関心があった、という方は特攻してみてもいいんじゃないでしょうか。

カラーキャリブレーターでモニターの色味を統一する

我が家のメインデスクトップは最近モニターをアップグレードしました。

また配信現場用に購入したモバイルディスプレイもビデオ編集作業やOBS使用時のクリーンプレビュー用として普段はサブディプレイ化しています。

10.8インチのフルHDをメインモニタに比べてとても小さいのでなにかウインドウをもっていって作業、ということはほぼできず、あくまで映像のプレビュー用という感じです。

ただこの2つのモニターの色味が大きく違うため、どちらを基準として信じるべきか悩ましいことに。またどちらもHDRを有効化できるものの、それをするとさらに色味が食い違います。特にサブモニタ側はかなり青味が強くなり明らかにおかしい。

フラストレーションがたまるので久しぶりにキャリブレーションに手を出すことに。以前Spider4を購入したのが2012年らしいので9年ぶりのキャリブレーターです。

まだどこかに埋もれているとは思いますが、さすがに古いし、LGのモニターがハードウェアキャリブレーションに対応していて、その対応機種が後継のSpider 5かSpider Xシリーズということだったので、買い換えることに。

Spider XにはProとELITEがあり価格差も結構あります。

1万円以上違うので悩みましたが、比較表をみるとデュアルモニタで色を揃えるビジュアルファインチューニングというまさに今回の目的に沿った機能があるので思い切ってELITEにしました。というか、

  • マルチモニターサポート(複数のディスプレイをキャリブレーションする機能)
  • ビジュアルファインチューニング(複数台のディスプレイをチューニングする機能)

と違いがわからなすぎる。前者はPro/ELITEともに対応。後者はELITEのみです。DataColorの日本語訳が雑なのは10年近く経っても変わらずなようです。まぁたぶんですが、前者は単にUI的にどちらのキャリブレーションをするのか接続されたディスプレイを選択が可能、ということで、後者は両者間の色味を揃えるという意味合いでしょう。いくら基準に揃えようとしたところで再現できない部分はあって、それも含めてとにかく2者間を揃える、ということではないかと。まぁそこまで厳密なキャリブレーションを期待するわけではなく、見比べて違和感ない程度に色温度やガンマが大筋あっていてくれればいいんですが。ただもうひとつ、

  • ビデオ/シネマキャリブレーション用ターゲット(映像編集用キャリブレーションターゲット)

というのがELITEのみの機能として挙がっていて、実態はよくわからないものの、気になってしまったというのもELITEにした理由です。Rec.709等のガンマにキャリブレできるってことかな?

ちなみにLGモニタのハードウェアキャリブレーションを使うだけならProでも問題なさそう。

■ハードウェアキャリブレーションと大ポカ

LGモニタ側はハードウェアキャリブレーションに対応しています。通常のソフトウェアキャリブレーションの場合、調整データはOS上のカラープロファイル情報として保存され、OSがディスプレイ出力に加味して調整出力を行います。つまり常にそのカラーフィルター分の負荷がPC側にかかっているということですね。一方ハードウェアキャリブレーションの場合、モニター側の調整データとして保存/適用される為、PC側に負荷はかからないし、たぶんですがPCを替えても同じ補正がかかり続けるということになります。体感差が出るような負荷ではないかもですがなんとなく精神衛生上ハードウェアキャリブレーションの方がヨサゲですね。ただし今回のように2つのモニタ間で揃えるとなるとソフトを使うことになる気がします。

いずれにせよ、ディスプレイ側でハード的に補正をかけた上で、さらにソフトキャリブレーションする方が、ソフトの調整幅が軽くて済みそうな気がしたので、まずはハードウェアキャリブレーションを実施することに。

ハードウェアキャリブレーションの場合、Spider Xのデータを直接モニタが読み取る必要があるので、USBケーブルをモニタ背面のUSBポートに接続します。またモニタとPCもUSBケーブルで接続する必要があります。ソフトはSpider用のものではなく、LGのサイトから落とせるLG Calibration Studioというソフトを使います。めんどくさいですが、検索欄にモデル名を入力すると対応ソフトとしてMac版、Windows版が出てきます。今回の設定目標としては色温度6500K、ガンマは2.2をセット。手順としては画面上にここにセンサーを当てろという枠線が出てくるので簡単なんですが、何度やっても通信エラー。「すわ初期不良か!?」と切り分けのために一旦ソフトウェアキャリブレーションにチャレンジ。こちらも同様にエラーになったんですが、ヘルプをみたら解決。レンズカバーを開かずに液晶にあててました(恥ずかしー)。ケーブルの生え方とか色々おかしいと思ってはいたんですけど、なんか円形のゴム台座みて「あぁ液晶表面に傷つけなくていいな」とか(外縁の小さい穴をみて)「最近のはセンサーちっさいな」とか都合良く解釈してましたw。LG側のエラーでは「USB挿し直せ」とか「ソフトを起動しなおせ」しか言わないので、Spiderの説明書も見ずにいきなりハードウェアキャリブレーションに行く人はご注意ください。ということで無事実行。残り15分とかでますが、体感では少しはやく進んで実質10分強くらいだったと思います。Spider 4ではモニタ上端にケーブルを引っ掛けておけばセンサーから手を離していても安定してたんですが、本製品は軽く手で押さえてないとでした。ケーブルも細いので荷重がかかるのも不安ですし。三脚穴はついてますが、画面にしっかり押しつける方向に力をかけるのは難しそう。というこで手で押さえながら10分以上耐えることに。手元にスマホとか暇つぶしグッズを揃えておくといいかと思います。

で、ハードウェアキャリブレーションが終わるとディスプレー側のプロファイルが「キャリブレーション設定1」となります。デフォルトで入っているプロファイルに追加される感じで、普段使いに別のプロファイルに戻すこともOSDで簡単でできて良いカンジ。

■ソフトウェアキャリブレーションを実施

続いてソフトウェアキャリブレーション。SpiderXもまたパッケージにソフトは同梱されておらずダウンロードなんですが、このリンクすら書かれてないく、公式サイトトップからどうリンクをたどっても見付からず、結局ググってしまいました。たぶんここでよさそう。

Spider4時代にもみた雰囲気。ウィザード形式になっていますが、相変わらずわかりづらい作りです。特に部屋の明るさに関するエラーが出た際にどうすればいいか、日本語のメッセージは解釈に悩む文章になっています。なんか昔も同じようなことで悩んだなと記憶が蘇りました。全然進歩してない…

悩みつつもなんとか両モニタをHDRオフ状態で色温度6500K/ガンマ2.2で補正しました。LG側はハードウェアキャリブレーションをした上でなのに割と色味に変化がありました。それはどうなんだ?と思いつつも、サブモニタとの色味がかなり近づいたので良しとします。調整した設定ファイルには名前をつけて保存でき、Windowsのディスプレイ設定でいつでも切り替えることができます。

■複数モニターで揃えるStudio Match

Spider Xのユーティリティのウィザードの中にStudio Matchというのが出てきます。

「スタジオ内のすべてのディスプレイをできるだけ一致させます」とあるので、機能比較表にある、

  • ビジュアルファインチューニング(複数台のディスプレイをチューニングする機能)
  • のことでしょうか。名称が1単語たりともマッチしません。もしこれのことだとするならDataColorはUXライターを雇った方がよいでしょう。

    しかしまぁ仕方ないので実行してみます。ざっくりとした手順は、

    1. 両モニタの輝度を最大にする
    2. それぞれの輝度をセンサーで測り低い方にあわせたカンデラ目標値を設定する
    3. 再度それぞれの輝度を測り、モニタ側の明るさ調整を下げながら目標値に近づくまで再測定を繰り替える
    4. カラーを含めたキャリブレーションを行う
    5. それぞれの画面の色見本(黄、マゼンダ、シアン、グレースケールバー)を見て手動で微調整

    という感じ、最後で「そこ手作業かい!」ってなりました。自分の感覚が信じ切れないからキャリブレーターなんてものを買っているというのに、、まぁ頑張ってあわせましたとも。

    ハマったのはサブモニタの方がDCRというオート設定をオフにしないと手動で明るさ調整ができなかった点。またこのモニタの輝度調整は10段階しかない為、ソフトが指示するドンピシャの輝度レンジに収めることができませんでした。最終的に5のステップで明るさというか彩度的なところがあわないなと感じましたが、適当なところで妥協し、最後にLG側で適当に輝度を揃えたらおおむね満足のいく感じになりました。

    ■HDR?

    本製品がHDR対応かどうかよくわかりませんが、おそらくダメなのでしょう。WindowsでHDRを有効にして計測すると途中でエラーが出まくります。それでもOKでダイアログを消し続けると完走はるすものの色味は微妙。よくて色温度が高め、ひどいと真っ黄色な結果にw。WindowsからするとHDR ONとOFFでプロファイルは別扱いらしく、SDR状態で作ったプロファイルはHDR ONの状態だと選択肢に現れません。SDR(HDR OFF)とHDRでそれぞれプロファイルを作成する必要があります(ON/OFF切り替えると最後に当てたプロファイルが復元されるので、きちんとしたプロファイルさえあれば普段は気にしなくてよさそう)。

    個人的にはたまたま出来たやや色温度の高めのプロファイルはかなり好みの色味なんですが、ターゲットが6500Kということを考えると明らかにおかしいな色になっているんでしょう。またどちらのモニタもWindows側でHDR ONにするとそれ相応のモードに切り替わりOSDで明るさ調整ができなくなったりします(一番明るいところ固定)。それもあって、さらに前述のStudio Matchで2つのモニターの色調を揃えることは不可能に近い感じ。

    いまのところHDRは諦め気味です。

    ■まとめ

    なんだか最後の最後で手動調節させられて納得しきれない感じにはなりましたが、主観で揃えてるだけに主観的にはほぼ同じ感じになったかな?と。趣味でYoutube挙げるくらいであれば問題ない一致度なのかなと。ゼロから手動で揃えようとしてもたぶん無理だったので、使った意味はあったかと思います。コスパはどうかというところですが、上記のStudio MatchがELITE独自の「ビジュアルファインチューニング」のことなんだとしたらまぁ仕方ないかなという感じです。ただまぁ個別に6500K/2.2をターゲットにしてキャリブレーションしただけの状態でもほぼ不満ない出来映えだったので、もしELITEを今回レンタルしていて、やっぱり自分で買うかってなった時にはProでいっか、と考えるかも知れません。ただ今はプロジェクターがないので関係ないですが、おいおいホームシアターを復活させることも視野に入れると、やっぱりELITEを買ってたかなと言う気もします。

    ちなみにRentioだとProが3,980円で3泊4日で借りられるようです。モニタは経年で色味が変わっているのでプロなら毎月のようにキャリブレートしなおすようです。アマチュアで3ヶ月や半年に1回はやろうとすると買ってしまった方がよさげな気がしました。逆に遊んでる間、友人知人に貸してあげようかとも思いましたが、DataColorのSpiderユーティリティはインストール時にシリアルNo.でアクティベートが必要なので、もしかすると台数制限があるのかも?Rentioで貸し出しできてるのはどうなてるんでしょうね。一度アクティベートされると、ライセンス番号が発行され、次からはその番号を打てば良さそう(アクティベート画面では「シリアルNo.またはライセンスNo.を入れろ」的なことを言われる)なんですが、表示されてる凡例とは明らかに桁数やハイフン位置が違っていて、実際にいれてみても弾かれるんですよね。この辺、用語(の和訳?)の統一がとれていないDataColor社の仕事なのでこうなるとお手上げです。

    あと大きなレンズを備えているし、箱には乾燥剤が同梱されていたので、普段の保管は防湿庫とかに入れておくのがいいかもです。