Sesame3から5にリプレイス ~360度以上の回転に対応?

前々宅からQrio、Akerun、Qrio2、Sesame3と乗り継いで来たスマートロックですが、新進気鋭のメーカーCANDY HOUSEのSesame3は非常に満足していました。

去年出たSesame4は性能アップがメインだったのでスルーしましたが、2023年モデルのSesame5はいくつかの気になる新機能が(待っていれば3/4にも実装されそうなものの)あったり、価格も更に下がっていることもありいち早く新機能を試すために買い換えることにしました。

■2023年モデルSesame5の特徴

  • 角度センサーの仕組みがかわり、高精度、長寿命化
  • Sesame Touch/Pro対応
  • オープンセンサー対応
  • Matter対応予定
  • ホワイト/シルバーモデルの追加
  • サイズ変更で対応環境が増加
  • 少しだけスリムに

など。ソフト的な部分は旧モデルも追々対応するようですが時期もわからず、この価格(3,980円!)なら買い換えてしまった方がいいなと。またほとんどの家庭では関係ないのでしょうが、我が家的には後述の「360°以上の回転に対応」が気になりました。

新機能としてはSesame Touch/Proが注目です。ドアの外側につけて解錠を簡便化するユニットです。指紋とFelica/MIFARE、Proではさらにテンキーによる暗証番号も使えます。Felica対応ということで、物理カードだけに限らずiPhoneやApplePay、おサイフケータイ対応Android端末、Google Watchなどもかざして解錠ができるようです。個人的には見た目にコンパクトな無印が良いと思って注文しましたが、同居人が指紋認証にことごとく嫌われる指をしているので、テンキー付きのProが良かったとブツブツいっています。指紋センサーがスマホより大型化されていて精度も期待できますし、そうでなくてもスマホやウォッチで解錠できるのでいいんじゃないかと持ってるんですが、まぁ試してダメだったらProを買い直すかも知れません。いずれにせよこちらは1ヶ月ほど先になります。

またQrio2などにも付属していたドアの開閉を検知するマグネットセンサー「オープンセンサー」が別売りながらラインナップされました。従来オートロックは解錠してからの遅延秒数で行うしかありませんでしたが、ドアが閉じたことを検知できるようになることで、確実にドアが閉まったタイミングでロックをすることができるようになります。我が家では締め出しが恐くてオートロックは無効化していますが、一度置き配された荷物にあたってドアがきちんと閉まってないにも関わらず、Sesameの施錠操作だけで鍵をかけたつもりで外出してしまい猫に脱走された苦い経験があります。施錠/解錠とは別で「ドアがきちんと閉まっている」ことを確認できるということで、こちらも予約注文しました。もしスマホを持たずに締め出されてもSesame Touchで解錠できるのならば、オートロックも安心して使えるかも知れません(同居人が庭に頻繁に出入りするので結局面倒くさがられてOFFにする可能性も大)。

■先行して届いたSesame5を取り付け

取り付けに関しての互換性は高く、Sesame3からのリプレイスは簡単でした。ウチは賃貸なので、木製ドアに粘着テープを直接貼るのは憚られる為、写真のようにサムターンの下に板をはさんでそこに取り付けていたのですがフットプリントは全く同じなので、サムターンを掴むアーム部分のネジ締め位置を同じに変更しただけで秒で取り付け終わりました。

4はスキップしてるのでわかりませんが、3に比べると心持ちモーター駆動音が大きくなったかな?という気がします。耳触りというレベルではないですが、3の方がほぼ無音で、サムターンの「カシャン」という音の方が聞こえていた印象です。5はその前にモータートルクがかかる時点で「ウィーン」とやや勇ましい音がします。

逆にいうとそれ以外の違いはまったくわかりません。アプリ上での使い勝手も同じ。

手前のサムターンの上に貼りだした部分が若干薄くなっていますが、ドアをあける時にたまに身体にぶつかってもげて落ちるのが減るか?っていうほどの違いはなさそうな気がします。ウチのドアは重いし、両手が荷物で塞がった状態で開け閉めする時に、背中や腰をドアに当てるようにして出入りすることが多いので、割とやるんですよね。脇腹とかにぶつかってグエっとなったり、当たり所が悪いと外れて落下したり。

■360度以上の回転に対応?

前機種Sesame4 は「対応サムターン回転角度: 360°対応可能」だったのに対し、Sesame5では「360°以上の数回転も対応可能」となりました。

まぁほとんどのユーザは気にも留めない要素でしょう。大抵のドアはサムターンを垂直から水平に90°回すだけで解錠/施錠が切り替わり、それ以上は回そうと思っても回りません。しかし我が家のどこぞの外国製のお高いサムターンは、2回転くらいしますw。解錠/施錠が切り替わる瞬間はさほど広くない角度なんですが、それ以上に無駄に空回りするんです。なので単に機械的に+90°で解錠、-90°で施錠、とはならないのです。常にスマートロックだけが回るならそれも可能ですが、人力でうっかりそれ以上回したりしていると、回転が不足してしまうのです。私の知る限り、このSesamiシリーズだけが360°まで対応していました。しかし360°止まりでした。ついにSesame5が360°以上にも対応したというわけです。きっと0.1%にも満たないニッチな部分に腐心してくれて本当にありがとう!

で、具体的にどういう形で360°以上に対応できるのか実験してみたんですが、、、なにも変わってなくね?という感じ。解錠位置と施錠位置を360°以上回して記憶させても、結局360°内の角度が再現されるだけで、人間がやってみせただけ回してくれるようにはなっていませんでした。周回がスキップされてしまうので、実際の施錠/解錠状態からは乖離した偽のステータスがアプリ上に表示されてしまうので非常に危険です。説明書はもちろんアプリ上にも設定項目やガイドも見当たらず、Sesame3から良くも悪くも変化を感じませんでした。残念。

結局3Dプリンターで自作した回転止めパーツを下に貼り付けて物理的に180°回らなくする運用は継続になりそうです。

Sesame Limitter v6

Sesame5ではベース部分の奥行きがスリム化されましたがかろうじて流用可能でした。これは3Dプリンターをもっていない頃にDMM.makeで出力依頼したもので、微調整ができてないまま妥協して使ってますが、今なら自宅で出力できるので、この機会にもう少し最適化もしてみようかな。

■Sesame Touch、オープンセンサーのレビュー予定地

(届いたら書く)

■まとめ

期待した360°以上の回転対応について情報がない現状では、単に少しうるさくなった気しかしないアップデートでしたが、公式曰く「呆れるほの安い」というコスパで、回転センサーの寿命や精度が向上したり、Sesami Touchやオープンセンサーがいち早く試せるという下準備と思えば不満はないです。Sesame3もまだまだ使えるので今度帰省した時に実家にでもつけてやろうと思っています。

6年目の正直。スマートロック、SESAME 3を導入

IoT好きな私はスマートロックもAkerunQrioQrio2と買ってきましたが、どれも今ひとつでした。あとRemoLOCKなんてのも販売元にご提供いただいたことがありますが、ドアに改造が必要で賃貸住まいの我が家には導入できず知人に譲ってしましました。これはドア改造が必要な点とクラウドサービスが有料なことを除けば悪くない製品でした。

一番最近買ったQrio2は初代の不満点をきっちり改善して仕上がってきてはいましたが、残念ながら昨年引っ越した我が家のドアにはあわずに結局半年ともたずに撤去してしまいました。

動作も軽くなったQrio2ですが、我が家のドアにあわなかった理由として、

  1. サムターン形状があわなかった
  2. サムターンの回転角度が90°超え
  3. リモコンキーホルダーQrio Keyがイケてなかった
  4. ドア面からの張り出し量が大きく、身体が当たったりしてもげ落ちまくった

と言った点があります。1に関しては自作のサムターンアダプタでどうにか工夫したんですが、それ以降はどうしようもありませんでした。

ウチのドア鍵はサムターンがフリーで360°以上回せるタイプで、そのうちのある角度でロック/アンロックがかかる仕組みです。他方Qrio2は90°、つまりサムターンのツマミ位置が垂直か水平かでガチャ、ガチャっと切り替わるタイプを想定した設計になっています。Qrio2側のツマミもフリー回転する作りですが、スマホアプリで施錠位置と解錠位置を記憶させ、その範囲でモーターが動きます。一見すると鍵がかかる位置と開く位置の角度差が90°以下であれば設定できそうなんですが、実際にやってみると上手くいきません。何故ならば手動で開閉した時にそれ以上の角度を回してしまうこともあるから。Qrio2の回転量の記憶方式は現在位置からの相対角度のみなので、現在の角度から一定角度を回すのみ。人力で想定外の位置まで回されていると、回転が足りなくて鍵が開閉しないということになります。じゃぁもう一切人力では操作しないことにしてスマホでしか開け閉めしないことにすれば?とも思ったんですが、現実的にはそういうわけにもいきません。宅配便とか来て慌てて開く時にスマホが手元になければ手であけますし、自分だけならともかく家族もいるとやっぱりそういうルールを押しつけるのは現実的ではありません。

次にQrio2のした大きな理由のQrio Keyという専用解錠施錠リモコンの使い勝手が良くなかった。スマホ不要でボタンを押すだけなので、スムーズに開け閉めできると期待したんですが、実際はQrio2自身がBleutoothで接続可能な相手端末が1台のみなため、先に他のスマホやAppleWatchと接続が確立してしまうとリモコンは効かなくなります。二人で複数の端末を持ち歩いているため、どれが最初に接続するかは予測不能でイライラが募ります。

そして仮にそれらが解決したとしても残る難点として3.のドア面から高さがあります。例えばドアを狭めに空けてできた隙間にサッと身を滑らすような入り方をすると、通過中の背中腰にQrioがガツンと当たって痛い思いをしたり、時に固定が外れてQrioが落下することもありました(賃貸なのでネジ止めはできず両面テープ固定なので)。そんな日々に嫌気がさして、ある時落下したのを境に再取り付けせず玄関に放置することに、、

■セサミなら万事解決!?3登場を機に購入

Qrio2購入前に比較検討していたセサミという新興ベンチャーの製品も知ってはいて、

  • 本体が小型
  • 回転角度360°まで対応
  • サムターンアダプタが合わない場合、3Dプリンターで作成してくれるらしい

という特徴で個人的には良さそうと思ってたですが、同居人がスマホ操作しなくていいQrio Keyが使いたいというのでQrio2になった経緯があります。

しかし結局イマイチなことがわかり使われなくなった頃、セサミから新型のセサミ3が発表になりました。少し長いですが発表時のライブ動画の録画がみられます。独特の味があるCEOのプレゼンテーションをご覧ください。

SESAME 3は上記のセサミシリーズの特徴を受け継ぎつつ、更に大きな進歩を遂げました。

  • 複数端末と同時にBluetooth接続できるMulti-Task機能
  • 別売りWi-Fiモジュールと組み合わせることでネットワーク常時接続。Bluetoothリンクを待つ必要無く瞬時に操作可能なAlways Connect
  • 先代セサミminiと同サイズでQrioやAkerunより圧倒的に小さい
  • 本体5,800円、Wi-Fiモジュール1,980円と、あわせて買っても1万円しない超コスパ

といった辺りが注目です。これらによって、スマートロックの操作レスポンス遅れの問題が完璧に解消できると期待されます。もうQrio2に絶望した後なので自腹でつけても文句出ないだろうということでこっそり注文、、、しようとしたらさすがに大人気の初回ロットの注文を逃し、2次3次受け付けも見逃し、結局初回ロットが2021年1月末に発送されましたが、我が家に届いたのは3ヶ月も後になってしまいました。

■SESAME 3の特長

改めてSESAME 3の特長をまとめると、

  • 小型(ただし予備バッテリーは非搭載)
  • 海外製も含め多くのサムターン形状に対応
  • 付属部品で対応できないサムターンは3Dプリンターでアダプタ作成(600円?)
  • 回転範囲360°まで対応
  • 超安い(他社の半額以下)
  • iOS/Android対応
  • Multi-Task機能+Always Connect(Wi-Fi経由接続)により爆速
  • AppleWatch対応
  • NFCチップ読取りによる解錠/施錠操作(iPhoneXS以降、SE2含む/Android)
  • iOSのSiriショートカット、ウィジェット対応
  • Androidの通知領域ウィジェット対応
  • Alexa対応
  • Google Homeは間もなく対応予定

(一部、前機種からの特長含む)

という感じで、後発でベンチャーながらハード的にもソフト的にもかなり幅広い対応が優位点だと言えます。

特に我が家では回転範囲が90°しかないQrio2では対応しきれないことがわかっていたので、360°は心強い。またサムターン形状も♦型なので、最悪アダプタの特注もできるというところは安心材料です(注文フォームをみるとタテヨコのサイズを入力するだけなので、このような菱形にピッタリあわせで作れるかは不明)。

ASSA製のサムターン

唯一Qrio Keyによるハードウェアキー端末が存在しない点が負けポイントですが、それを補えるだけのスマホの操作レスポンス、各種ショートカット手段の提供があります。Siriショートカットに対応していることで、iPhoneでは背面ノック2回で施錠操作することも可能です(誤動作が恐いので解錠には使いたくないかな…)。

そりゃ売れるワケです。逆に生産能力はSONYなどより少ないのか、ともかく品薄で手に入らない。現状Amazonにもまだでてないぽい(旧モデルはある)。ただ本記事執筆時点で次回発送5/15分の予約を受け付けているので、半月待ちで買えるようになったとも言えます。

■設置

結論からいうと付属パーツだけでバッチリ取り付けできました。高さを出す金属製土台アダプターは使わずに済み、最低高での設置に。

設置状態

白木の板は、万一にも借家のドアに両面テープ跡を残さないよう、サムターンをバラして土台の下に共締めしたものです。ちょと見た目がアレなので、これで安定運用できるようなら一度バラして塗装やカットも検討しようと思います。

Qrio2との高さ比較

Qrio2を並べてみると、高さ(ドア張り出し量)が圧倒的に小さいことがわかります。ドアハンドルよりも低い。Qrioは嵩上げの土台アダプタ(写真のドア側の分割線のところまでの厚み)が必要で、その分厚みが出ていましたが、Sesami 3はそれを使わなくて良かった点も差になりました。これならば腰や背を攻撃されることもなさそう。またQrioシリーズはCR123A電池x2本駆動で、予備電池をさらに1ペア、計4本のバッテリースペースがあるのに対し、Sesame 3は駆動は同じですが予備を搭載しないので2本となります。万一電池切れしても予備で賄うか、適切なタイミングで電池交換を促して済ますかという設計思想の違いですね。物理鍵を絶対に持ち歩きたくないし、置き鍵もできないという人はQrioの方が無難かもは知れません。

サムターンを掴むところは幅を左右二段階(左右同じでなくてもいいので3パターン)、高さを3パターンに組み替えられます。我が家ではどちらも最大に組み替えました。菱形のサムターンに対して、普通に直線の板で挟み込む形だし、ピッタリでもないですが、イイカンジに滑って左右どちら周りの時も充分なモータートルクがサムターンに伝わっているようです。

とりあえずハード面では大勝利を収めた気分です。

■使ってみた

続いてアプリ設定。Sesami 3(Sesami OS2)の特長としてユーザー登録不要で使えるというのがありますが、管理者くらいはIDもってた方がいいだろうし、iOSとAndroidの複数端末で使いたかったのでサクっとメアド登録しました。面白いのはこの会社のWebストアも含めてパスワードを一切廃している点。メールアドレスを入力するとそこに4桁のワンタイムパスコードが届き、それを入力すればログイン完了です。ログインか新規登録かの選択すらありません。未登録アドレスなら自動的にアカウントが作られるという感じ。毎回パスコードの受信をメーラーで確認して、というのがじれったいという人もいるかも知れませんが、基本はそんなに頻繁にログイン操作を要する製品ではないので、忘れたころに思い出せなくてパスワードリカバリー処理をするよりはいっそ潔い仕様かなと思います。

・回転位置のリアルタイム補足

アプリで鍵毎の表示部がこんな感じ(施錠されている状態)。

アプリのステータス兼操作部

注目すべきは鍵アイコンの周りを囲う衛星リングです。なんとリング上の●印がリアルのサムターン位置に応じて動くのです。単に解錠、施錠操作をした時に動作アニメーションとして回るのではなく、(リンクしている状態なら)手で本体側を回した分もリアルタイムで追従します。ということはつまり、Sesame 3は回転位置をQrioのような相対制御ではなく絶対位置制御で管理しているということです。手で余計に空回りさせた状態からでも常に正しい位置までモーターで回してくれます。これはウチのようなクルクル空回りするタイプのサムターンには決定的に重要な要素となります。普通の水平<->垂直で90°しか稼働範囲がないサムターンにはオーバースペックかも知れませんが、コスト的にも半額なので文句のつけようもありません。

ここでまたしても脳内で冬月先生が「勝ったな」とつぶやきました。

2021.07.10追記:

その後、ウチのサムターンは360度ですら足りていないということが判明。またSesamiアプリでは開錠位置と施錠位置をそれぞれ学習させることができますが、これが「モーターでここまで回したら開錠できる」という基準と、「手動でここまで回されたら開錠判定する」という位置を兼ねています。ですがウチのサムターン特有なのかわかりませんが、双方の位置が微妙に食い違う。なので、手動で回すと実際に施錠されていないのに施錠された判定される瞬間というのが発生してしまいます。これは鍵としては致命的ですね。AppStoreのレビューでも同じ指摘がされていましたが、ソフト的な改良でなんとかなってほしいものです。

現状は仕方ないので手動でも180度回転以内でしか動かさない、もしくはできるだけ手動で回さないという運用とし、サムターンが物理的にある位置以上に回らないようなストッパーをDIYであれこれ実装中です。回転するものなので右からも左からもつまみが来るので絶対に一か所でしか止められず下弦の位置に固いものをつけるイメージです。

・Wi-Fiモジュールの設定

これが宅内に存在すると、Sesame 3からのBluetooth信号を自宅のWi-Fiを経由してインターネットに常時中継できるようになり、宅外にいても鍵の状態を確認したり遠隔操作が可能になります。またAlways Connectと呼ばれる機能で、2,3秒かかるBluetoothリンクを待たずにより高速に操作できるのも利点です。

USB 5V駆動ですがUSB充電器は付属しません。わかってる人、余ってる人にはむしろ有り難いコスト削減策ですね。不安な人、デザイン/色をピッタリ揃えたい人向けに公式ストアで一緒に買えるようにしてくれてもいいんじゃないかとも思いましたが、まぁそれはそれで利幅も低いしコスト負担になるのかも知れません。

本製品は2.4GHz専用ですが、我が家が2.4GHzと5GHzを同一SSIDで運用しているせいか、(玄関に近い)リビングは中継機があるせいか不明ですが、リビングに設置した状態ではアプリからのSSID/暗号鍵設定が完了できませんでした。一旦2Fのメインアクセスポイントの直近で起動して設定、その後で再度リビングに移動させました。ドアのSesame 3から4m以内に設置する必要があります。ドアとWi-Fiアクセスポイント(ルーター)の距離が離れている場合、その中間点でどちらの電波も程良く届く場所、かつコンセントがあるところを吟味する必要があります。

・音声操作

iOSではSiriショートカットに対応しており、好きな音声コマンドで施錠/解錠ができます。基本は外では使わないし、誤動作すると危ないので施錠だけを「玄関をロック」という音声コマンドで設定しています。

Alexaでも「(鍵名)でロック」が固定コマンドのようです。

我が家ではGoogle Homeで「おやすみ」と言うと全ての照明が点灯するようにルーティンを組んでいます。Sesami 3がGoogle Homeに対応してくれれば、同時に玄関の鍵を施錠ということも可能になるので楽しみです。まぁAlexaでも定型アクションで同じ事ができるので、しばらくはそっちを使ってもいいんですが。

・AppleWatch

文字盤に配置できるコンプリケーションに対応しているので、モジュラー系の文字盤ならショートカットアイコンを配置して2タップで解錠/施錠操作ができます。Sesame 3が複数のBluetooth端末と同時接続できるMulti-Task機能に対応しているので、Sesame設定をしたスマホ、Apple Watchがその場に複数いても通信権を取り合ってもたつくようなこともなく、レスポンス、安定度も上々です。

2021.07.10追記:

やはり若干の遅延というかもたつきがあります。AppleWatchアプリの仕様でしょうが、前回の最後に表示した画面がまず起動します。つまり必ずしも赤(施錠)が緑(開錠)かの表示が正しいとは限らない。そもそも接続してないのに接続したかのように見せて状態を反転させるためにボタンをタッチ。それが無視されることもあれば、タッチする瞬間につながって、状態表示が反転して、結果タッチのせいでまた状態が判定され、希望とは逆の操作になってしまう、みたいなことがちょくちょくあります。昔初期のQrioでも同じようなことがあった気がしますが、開錠と施錠がワンボタンのトグル操作故の問題ですね。

きちんと動けば未通信の黄色という状態があるんですが、これが瞬時に出ないのが問題な気がします。なまじWi-Fiモジュールでインターネットを経由したパスがあるので通信タイムアウトを待っているんでしょうか。

・NFCタッチによる操作

NFCとはおサイフケータイなどで使う非接触通信規格です。機器同士の通信だけでなく、こういうシール状の”タグ”に固有IDが割り振られており、値札シール代わりに使われたりします。最近ではUNIQLOのセルフレジが有名ですね。

Sesame 3ではSesamiアプリの設定が済んだスマホをNFCタグにかざすことでスマホ内で解錠/施錠コマンドを起動することができます。製品にもセサミロゴ入りのNFCタグが1枚付属してきますが、なんとなくもったいないので予め購入してあった市販のNFCタグを使って設定しました。

NFCタグは電源もいらないただのシールのようなものなので、好きな場所に貼り付けられます。レスポンスの遅延を考えて、玄関のドア自体に貼るのではなく、その手前のポストとか、なんなら車の運転席に貼っておいて到着時にそこにスマホをかざすでもOKです。NFCタグ自体は固有IDをもっているだけで、Sesami 3に対してアクセスして認証するのはあくまでスマホ側です。万一見知らぬ人がそのNFCタグにスマホをかざしても鍵が開いてしまうことはありません。

iPhoneの場合とAndroidで設定方法、仕様が若干違うようです。

iPhoneでは「ショートカット」アプリで動作トリガに「特定IDのNFCをスキャンすること」を割り当てられるので、これを使って、アクションとしてセサミアプリでの解錠、施錠、解錠/施錠トグルのいずれかを割当てます。複数のNFCタグを割り当て放題なので、解錠専用のタグと施錠専用のタグを用意して使い分けることも可能です。ただし対応機種が「iOS13.1以上を搭載したiPhone XS以降の機種」となっています。おサイフケータイ対応機種ならOKということではないので注意が必要です。

一方AndroidはOSレベルでそうした仕組みがないため、セサミアプリ上で特定の鍵に対して特定のNFCタグを割り当てます。説明書きにも明記されておらず、試してもないですが設定手順的にみて、1つの鍵に1つのNFCタグしか割り当てられない気がします。施錠か解錠かトグルかを指定する場所もなく、1つのNFCタグでトグル動作させることのみじゃないかと思います。つまり、iOSのように解錠と施錠でタグをわけたり、玄関ドアと車など複数箇所にタグを設置したりといったことはできなそげ。

仕方ないので(同居人がメインで使っている)Androidにあわせて、解錠/施錠のトグル動作のNFCタグを自宅のポストに貼り付けてみました。

2021.07.10追記:

コメントで感想を求められてこの追記をしていますが、正直あまり使っていませんw。スマホをポケットから取り出して当てるよりは、AppleWatchでやっちゃいます。そして上記のように私はメインがiPhoneなので本来は複数の箇所にNFCをつけたり、開錠/施錠で独立させたりできるはずなんですが、Android事情にあわせてひとつのNFCに集約するのが使いづらくて、、

ただ私より普段常用している同居人によると、ちゃんと反応しているとのことです。

・手ぶら解錠

AppleWatchやNFC解錠の安定感を味わいたくて、現状はオフにしていますが、基本的にはGPSを使った「手ぶら解錠」機能で帰宅時の解錠は自動化できそうです。GPS測定誤差で意図しないタイミングで誤動作しないよう、自宅から一定距離をジオフェンスとして設定しておきます。この範囲を一旦出ることで「出かけた」と判定され、その後でまたエリアに入ることで「戻って来た」というフラグが立ちます。この状態でないとBluetoothが通信圏内に入っても手ぶら解錠は実行されないことになります。この辺のおおまかな仕組みはQrioと同じですね。Qrioはドアセンサーが付属していてドアの開閉を手ぶら解錠やオートロックのフラグに使っていましたが、Sesame 3にはそういう機構がありません。この違いが動作精度にどう影響するかは不明です。

いずれにせよ、手ぶら解除は常時GPSを使うのでアプリがバックグラウンドで起動している必要があり、その分バッテリー消費もある程度覚悟しなければなりません。しばらく使ってみて常用するだけの精度と価値があるか見極めていきたいと思います。

■まとめ

まだ使い始めて日は浅いですが、過去に試してきたどのスマートロックよりもスマートで安定してストレスなく動いてくれる気がします。それでいて価格も非常に安いので、品薄が解消されたらもりもりシェアを奪っていきそうですね。

2021.07.10追記:

購入から二ヶ月位経って、いくつか使い心地の面で追記をしました。細かい点で若干不満点も見えてきていますが、同居人も「Qrio/2とは段違いに快適」といってくれており、買い換えたことは正解だったのは間違いありません。あとは回転位置の施錠判定位置とモーター目標点を別々に設定できるようになってくれると完璧かなと思っています。

2022.08.22追記:

試用開始から1年と3ヶ月。電池残量表示が30%くらいになったところで不安定になりました。電池を抜き差しするなどして延命していたものの、

  • 第一段階:スマホから操作を受け付けなくなる(認識はする)
  • 第二段階:手動でもサムターンが回せなくなり、認識もしなくなる

という感じ。認識しないのはまだしも、サムターンがロックされるのはヤバい。たまたま在宅中に気付いたのでSesame本体を外すことができましたが、外からだったら物理キーでも解錠できなかったんじゃないかと。思い切り回したら一度だけ動きましたが、その後は更にガッチリロックされてしまった感じです。これが仕様なのかは不明ですが、電池を替えたらあっさりゆるゆる回るようになりました。

30%というか1年くらいで予防的に電池交換するのがいいかも知れません。

ちなみに純正はPanasonicのこちらの電池だったようで、公式サイトでも比較的安く売ってるようでしたが、発送が少し遅かったのでAmazonで並行輸入品というのを4本セットで買いました(Sesameに必要なのは2本)。

Qrio Lock2 (Q-SL2)再び

自宅でNUROのスマートセットを申し込んで無理矢理つけられてQrio Lock2 (Q-SL2、以下Qrio2)を一ヶ月ほど使ってましたが、急遽引っ越すことになりNURO工事待ち状態でキャンセル。Qrio2も返却しました。

が、引っ越し先でもスマートロックが使いたいねという話になり、かつ同居人がいちいちスマホアプリを起動して操作は面倒くさいというので専用開閉キーホルダー端末Qrio Keyが使えるQ-SL2を自腹購入して再導入することに。新居にはフレッツの光ファイバーが来ているので当面ネットはそれをする予定ですが、もし遅かったらまたNURO加入も検討しなければなので、その場合を考えると自腹で買ってしまうのは無駄な気もしたものの、まぁそんときゃヤフオクなりで売ればいっかということで購入。

■サムターンホルダーを自作した

さて新居のドアですがなんかスウェーデンだかのオシャレな木製ドアで、サムターンはASSAというメーカーのものでした。中心部分が分厚く菱形のような形状をしており、最も厚い部分がQrio2の仕様上の上限となる13.5mmを超えています。Lサイズのサムターンホルダーでもはまりません。シリンダー毎交換すると大ごとなので、サムターンのみ交換も検討しましたが、楽天で全く同一のものは8千円くらいで売っていたものの、形状違いの互換品みたいなものは見つけられませんでした。金属製なので同一品を買って加工するのも骨が折れそうです。

ASSA製のサムターン

付属ホルダーを少し削って幅を広げるか、最悪3Dプリントで自作するかというところでしたが、たまたま周りを見回して、この日焼けケアの化粧水スプレーのフタが目につきました(笑)。

径が4cmでピッタリ。これに4つ穴を開ければQrioのサムターンホルダーの代わりに装着できます。あとはサムターンにあわせて加工すれば、純正部品を温存できます。質感も木目なのでドアにあわなくもない。

ということでIllustratorで型紙を作成して写真のように貼り付け。電動ドリルで穴をあけてとりつけ。サムターン側は毎度の手びねりプラスチックを充填してやればそのまま型取りしてくれるかなと思ったんですが、そこまでしなくても少し力をかけて楕円径にしてやったらいい感じにハマってくれました。数日使ったらたまに空回りすることもあったので、いまは段ボールを折り曲げてサムターンを挟むように詰めてあります。普通にサムターンを回すだけなら全然OKなんですが、ドアの締まりが悪くロックボルトが引っかかってサムターンが回らない場合があって、その場合に空回りしてしまう感じ。どちらかというとドアのストライカーやイージークローザーとかを調整する方が効きそう。

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なんともはやあっさり解決。SONYさんには是非こういう円柱だけついた汎用サムターンホルダーを販売してくれるとDIY派が大助かりなんじゃないでしょうか。せめてCADデータだけでも公開してほしいものです。

とりあえず作成したテンプレートはこちらに置いておきます。ご自由にお使いください。

Q-SL2_thumbturn.pdf

両面テープなどでど真ん中に貼り付け、まずは細いドリルで長方形の頂点に穴をあけ、徐々に太いドリルで広げていくと誤差が出にくいかと思います。確か最終的に4mmだったか5mmまで広げた気がします。

ドアは木製で跡残りが心配だったので、適当な木板をサムターンのネジで挟む形で取り付けてみました。そのうちドアの近い色で塗ってみるかも知れません。サムターンホルダーも黒に塗るといい感じでしょう。

■Qrio Key

思ったほど快適ではないです。というのもQrioは同時に1つの端末としかBluetooth接続できません。そのせいか、私がスマホ2台+Apple Watch、同居人がスマホ1台+Qrio Keyを持ってその場にいたりすると、どいつかがコネクトしており、Qrio Key含め任意の端末で操作しても反応しないことが多いのです。以前期間限定で使ってた時にはiPhone + Apple Watchだけだったので顕在化しにくかったのかも知れません。

ということで、Qrio Keyでボタンをおせば問答無用で即反応する、という感じではどうもないです。しばらく端末を減らしてみようかなと。緊急用に複数の端末でリンクできてる方が安心感があるんですが…

[参考] 3Dプリンターでサムターンホルダーを作ってくれるらしいSesamiシリーズ

今回、同居人がキーホルダー端末がどうしても欲しいということでQrio2にしましたが、こちらも気になりました。

Qrioよりもバッテリーが1ペアな分、小型なのと、対応サムターンの幅が広そうな点、カラバリ、そして安価という特徴をもっています。さらに特筆すべき点として、公式サイトに「弊社の3Dプリンターでどんなアダプターも作りますので諦めずにメールしてください!」と書かれています。これはSONYにはないフットワークですね。実際に依頼すると費用がいかほどかは書かれていませんが、特殊なサムターンで交換も難しいという場合は候補にしてみても良いかと思います。

せっかくあるので新型Qrio Lockを設置してみた

NUROで2.5Gbps LAN & Wi-Fi6対応ルーターが借りられるスマートセットを契約すると抱き合わせでついてくるスマートロックのQrio Lock Q-SL2を設置してみました。

正直初代モデルであまり良い印象がなかったり、今の家は非接触ICカードによる開閉ができるので、新型(SL2)の存在は知っていたものの手は出さないでいました。あとウチのサムターン(MIWA U1)は解錠時にツマミについた小さなロックボタンを押さえながら回す必要があり、Qrioで使うには別途1,650円のアダプタが必要なこともわかっていました。これは初代では使えないので、買い換えた上にこのアダプタを買う必要があり、そこまでして使わなくてもなー、というローテンションで見送っていたわけです。

ところが先日冒頭に書いたようにNUROを契約したら勝手についてきました。厳密にはルーターとセットで追加料金を払っているのですが目当てがルーターなので実質的に「勝手についてきた」という感覚。こちらの記事にも散々書きましたが、「使わない」という選択肢はなく(実際にはアダプタが用意されてないため機能しないにも関わらず)強制的に取り付けた状態の写真を撮って帰っていきました。

NURO光の屋内工事完了

5chをみてると取り付けせずに置いていってくれたケースもあるようですが、ウチに来た業者さんの話だと4月くらいから取り付けた証拠写真の提出を求められているんだとか。ユーザも施工業者も良い迷惑なサービスです。

ということでもう使わないつもりで証拠写真のための仮固定を外してもらい箱にしまって置いていってもらったんですが、まぁこのブログでも初代Qrioと競合製品のAkerunの比較レビューは比較的人気のあったコンテンツでしたし、当時どちらも不満が多かったこのカテゴリの商品がどれだけ進歩したのか試してレビューしてやろうかという気がおき、MIWA U1用の追加アダプタを自腹で注文し、設置をしてみました。

スマートロックのQrioとAkerun両方買ってみた。

スマートロックのQrioとAkerun両方買って見た(その後)

■初代モデルからの進化点

SL2は初代モデルQ-SL1と比べて、

  • モーターや通信方式の見直しで動作が高速化した
  • ハンズフリー解錠がGPSに加え電波(iBeacon)も使ってAND条件で動作するようになり精度向上
  • Akerunのような開閉センサーが追加されオートロックも精度向上
  • スマホ不要のキーホルダー型端末Qrio Keyがオプション設定
  • インターネット経由で状態判定や操作ができるQrio Hubは引き続き対応
  • 少し小さくなった
  • スマートスピーカー(Google Home/Amazon Echo)から施錠に対応(解錠は不可)
  • 色がシルバーからブラックに変更
  • スマホアプリも別の新規アプリを使用

という違いがあります。

動作速度とハンズフリー解錠(=自動であく)の信頼性が実用上の最大の不満だったので嬉しい、というか「これで普通に使えるようになるか?」という期待がもたれます。

オートロック(=自動で閉まる)については同居人がアパート通路で置き配された荷物をさばいたり、手ぶらでゴミ捨てに出たりするので、迂闊には有効化できません。締め出しのリスクが高いからです。一応、新型では解錠->施錠->解錠とおまじないをしておくと一定時間オートロックが無効化されるようですが、絶対に忘れると断言できます。のでこれは使いません。スマホも財布ももたないで締め出される恐怖についてはこちらの記事が参考になります。

オートロックは例え素っ裸で締め出されてもリカバリーできる技術が搭載されるまで使うことはないでしょう。

■取り付け方法

正直、ウチのケースは特殊すぎてあまり参考にならないかと思います。非接触ICカード式なので内側にボックスがあります。サムターンもその上です。なので、ボックスに更にQrioを重ねる形になり、飛び出し量が半端ないです(笑)。よくこれでドア開くな!と我ながら思います。ギリギリ大丈夫なんですが、想定しんてない突起なので同居人ともどもけっこう身体が接触しボキっと外れてしまいます…

取り付けた様子

Qrioは原理的にサムターンの真上か真横かに取り付ける必要があります。これは真上に取り付けてますが、もし仮に真横に寝かせた形で取付ようとした時は、それはそれで今度はボックスの高さが仇になり直接はつかないです。オフセットを稼ぐために2つの厚みが違う部品が付属してますが、それを重ねてもまだ足りず、なにかしら下駄を履かせる必要があるでしょう。またドアノブのレバーの真上にかぶってくるので、そちらの操作性が落ちる懸念もあります。とりあえず身体が慣れてくれるか検証中です。ダメなら横向きに直してみるかも知れません。

またこのボックスの面倒くさいところがもうひとつあって、それはちょうどQrioを取り付けるところ(電池カバー)が平らではないところです。オシャレでやってるんでしょうけど、縦に折れ目があり山折り状になっている上、垂直にはちょっと湾曲しています。つまりQrioを貼り付ける面がフラットではないのです。仕方ないので、お湯で形がかえられる「手びねりプラスチック」を柔らかくして貼り付け、その上からグニっと押しつけて隙間を埋めるパーツを作りました。もちろんそれだけでは接着力としては弱いので、改めて両面テープを間に貼ってあります。

さらに補強として、両サイドに薄いステンレス板を曲げたものを貼り付けてみましたが、まぁ人体が体当たりしたら気休めにもならないかなという感じです。まぁ、これでダメなら3Dプリンターでボックスまるごと囲むような専用アダプタでも作ろうかなと思います。ちなみに非接触ICカード制御の方の電池ボックカバーなので、開け閉めできないと困るので難しいところです。

以上、大変そうなのは我が家のMIWAの特殊なボックスのせいで、一般的な取り付けとしては調整部品も増えていて、サムターンの真横か真上にフラットで両面テープがしっかりくっつく面が確保できれば難しいことはないかなと思います。サムターン部分のパーツが独立、交換可能になったことでより多くのドアに取り付け可能になった点も良いですね。

あと見た目的に印象がかわったせいか開いてるのか閉まっているのか勘違いしがちだったので、テプラ貼りましたw。

なおバッテリーはCR123Aを使います。2つひと組ですが、バッテリー切れ防止のため2組入れておくことができます。が、付属は1組分のみw。まぁ常用を決めたら追加購入します。電池が減って(切れて)る組があるとスマホアプリに常に警告が出るので、2組とも消耗させて動かなくなることはよっぽどでないとあり得ないでしょう。

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■操作感

・動作速度

だいぶ速くなっているのは確かです。フェーズとして、

  1. スマホ操作をしてQrioが反応しはじめるまで
  2. モーターが動いてサムターンを回す

の2段階ありますが、2は充分速くなったと思います。不満なし。1も確実に速くはなってますが、ノーウェイトというほどではないかな。特にドアの外側に立った時にやっぱり電波が弱いのか少し待たされることがあるし、なんなら電波が届かないせいか、Qrio Hub経由のアプローチに切り替わって数秒待たされることも。鍵束を取り出して目的の鍵をピックして鍵穴に刺して回す、というよりは速いかなと思いますが、ウチの場合、元が財布をポケットから出してかざすだけなので、手動操作対決でいえば微妙な勝負です。

ただ、施錠については多少ラグがあってもドアから遠ざかっていくだけなので背後でカチャ!って聞こえる距離のうちに反応してくれればOKです。

・ハンズフリー解錠

そこで期待されるのは帰宅時のハンズフリー(無操作)解錠での使用感です。ドア前でノロクサせずにさっと解錠して入りたいので施錠時よりは反応時間が問題になります。また買い物帰りで手に荷物をもっていることも多いです。そんな時、きちんと勝手に解錠してくれれば評価爆上げなわけです。

これについても新型は確実に精度が上がっていると思います。我が家はエレベーター無しの3Fで吹き抜けといえば良いのか半屋外の階段を上がっていきます。だいたい建物に入る前から階段の2Fくらいまで来たところでApple Watchがブルっと震えます。これがGPSで自宅圏内に入り、Qrioに解錠指示を出したことを意味します(アプリからの通知ですが、慣れるといちいち見ないです)。そしてまたカチャっという音が聞けるくらいの距離で実際にカチャっと空きます。速すぎず遅すぎずとても良い感じです。SL1ではドア前に立ってもスマホを取り出してもまだ開かない、結局手動操作するということが多すぎましたが、SL2は今のところ失敗なしです。素晴らしく快適で未来です。ようやっと実現したか!という感慨があります。

あとはまぁ誤動作で出かけた後に勝手に開かないか、ということですが、iBeaconで直接通信を利用しているのでまず心配ないと思っています。いちど家から離れて外出フラグが立ってからでないと解錠動作しないので、「家を出てすぐに最接近したと誤判定されて解錠」ということは起きないはずです(どれくらいの距離で外出判定になるかは不明)。またウチは初代の時に買った別売りのWi-FiユニットQrio Hubを通じてクラウド経由で状態を知ることができるので、もし意図しないタイミングで解錠されればスマホに通知が来ます(来るはずです)。

・アプリ & Apple Watch

色々微妙だったアプリも完全リニューアルして別アプリになりました。旧アプリはSL1専用で互換性ありません。評判悪かったスライド操作によるロック/アンロックも廃止され普通にボタンになりました。1つの大きなボタンがトグル動作する感じです。惜しいのはiOS版でウィジェットや、Siriショートカットなどに対応してない点です。たぶんカスタムURLスキーマとかも。その辺りが使えるとより簡便化できるのになと思います。特にSiriで操作できるといいなと思います。

元”中の人”のブログによるとデモデベルでは実装されていたようなので、是非リリーズに漕ぎ着けてもらえるといいなと思います。

ただ現状でもApple Watchの一番小さいコンプリケーションに起動ボタンを配置でき、それを文字盤に置いてあれば、起動->解錠(施錠)操作の2タップで済みます。新型ではスマホ本体(アプリ)を経由しないで直接BluetoothでApple WachからQrioに指示を送っているらしく、レスポンスも上々です。

・Qrio Hub(インターネット経由制御)

初代の操作性を少しでも上げたくて買ってみたものがそのまま新型でも流用可能だったのでなにも考えずに設定しました。これがあると、遠隔操作で鍵を開け閉めできます。例えば留守中にペットシッターさんみたいな人を家に上げるとかいう時に使えるわけですが、まぁ基本そういう使い方はしないのであまり得はしてないです。あとは賃貸アパートの内見用とかビジネスユースでしょうね。

あとは出先から状態を確認できるとか、家族の帰宅がわかる、というのと、目玉としては今回下記のスマートスピーカー対応があります。

・スマートスピーカー対応(Google Home & Amazon Echoスキル)

Qrio Hubを通じてインターネット経由で制御できるということで、Google HomeやAmazon Echoといった音声アシスタント経由のコントロールも実現しました。まぁ自宅内のスマートスピーカーでのメリットは限られていて、寝る前にベッドから「鍵閉めたっけ?」と気になった時に「自宅の鍵を閉めて」とかできる、というシチュエーションくらいでしょうか。どちらかというと出かける時にスマホのアシスタントからロックするのが便利かも知れません。我が家はクルマでもGoogle Homeが稼働しているのでそちらから念のために確認や施錠ができるのもいいかも。まぁわざわざ声でやる理由としては、なんといっても未来感ですねw。

なおできるのは施錠と状態確認のみで解錠は不可です。技術的制約というより安全面の配慮ですかね。外から大声で開けられても困りますし。

■まとめ

ともあれ、ソフトもハードも全体的にリニューアルされて、ようやく実用レベルに達したなという感慨深い状態です。これくらいなら自腹出して買っといても良かったなと。ただまぁ我が家のドアと相性が悪いところがあって、継続して使うことに同居人の同意が得られるかはまだなんともというところです。買い切りではなくルーターとセットでレンタルなので、もしより高性能なルーターを別の手段で調達/利用できる算段がつくならあえてお金払ってまで買うかというとちょっと悩むだろうと思います。

でも現状帰宅時にバッチリ精度でハンズフリー解錠してくれるのは魅力を感じます。時節柄ネットスピードを求めてNUROのスマートセットを契約したら抱き合わせでついてきて「なんだかなー」と思ってる方も少なくないと思いますが、とりあえず一度は試して見る価値があると思います。また、普通に自腹購入する場合でも、ようやく手放しでオススメできる品質を実現した感があるので、ガジェット好きな人にも試してほしいと思います。

 

スマートロック RemoteLOCKの設置状態を見学

以前、スマートロック RemoteLOCKが実際に知人宅に取り付けられたので見学に行ってきました。


やや古いマンションの鉄製のドアだった為、取り付け可能かどうか写真を施工業者さんに送ったりして時間がかかりましたが、最終的には無事取り付けられたようです。金属ドアでも穴開け加工OKであれば使えるみたいですね。まるで最初から備え付けのように綺麗についていました。存在感もありますね。知人曰く、ご近所さんに「これなに?」とよく聞かれるそうです。

以前のレビューでは実際にドアに取り付けた状態ではなく、バラバラの部品を部屋で仮組みした状態で動作確認した程度だったわけですが、実際にドアにがっちり付いている状態で触るとやはり安定感が違います。グイグイ押してもビクともせずしっかりボタンが反応してくれます。ボタン間の間隔が広いので冬場に手袋などをしていても押しやすそうです。また自照式なので夜暗い場所での操作もやりやすいかなと。ただボタンの反応は少し固いかなという印象。グッ、グッと押してかないといけないので、もし安全の為にパスコードの桁数を多めにした場合、ちょっと手間に感じるかも知れません。セキュリティ的には時間当たりの試行回数を減らして、とっととウンザリして諦めようと思わせることも重要なので、あまり手軽にピポパポできない方がいいのかもは知れないですが。

ともあれ、我が家には付けたくとも付けられず悔しい思いをしたRemoteLock、新天地での活躍を祈るばかりです。

なお、6月末までに購入するとクラウドの使用料が1年間半額になるキャンペーンをやっているようです。もうあまり日数がないですが、気になる方は公式サイトをチェックしてみてはいかがでしょう。