α7c、二次レビュー(一週間め)

年末にα7cを購入して1週間ほど使い、改めての感想をまとめてみたいと思います。

■はやくも追いレンズ…

かながわペイで10%還元つくのが1月一杯なので、どうせならと思い年明け早々にレンズを買い増してしまいました。我が家のFE(フルサイズ)レンズはこれで3本に。

α7c購入前に買ったのがこちら。

キットレンズとしてついてきたのがこちら。

そして買い足したのがこちら。

既有のAPS-Cレンズもあわせて一覧にすると、こう。

画角開放F値マクロ最短撮影距離
フルサイズSEL50M2850mm単焦点F2.816cm
フルサイズSEL286028-60mmズームF4-5.6×W30-T45cm
フルサイズSEL35F18F35mmF1.8×22cm
APS-CSELP1810518-105mmズームF4×W45-95cm
APS-C16mm F1.4 DC DN (SIGMA)16mm単焦点F1.8×25cm
現在の手持ちレンズ

マクロのSEL50M28をブツ撮り用のメインにしつつ、やはり今まで一番使っていた30mm帯で明るいのが欲しいなと思い、SEL35F18Fにしました。SEL2860で使いやすいレンジを探り、40mmが割といい感じたったので、コンパクトなGレンズのSEL40F25Gにかなり惹かれたんですが、画角も開放F値もSEL50M28と近すぎて買います意義が薄すぎるかなと。

ソニー フルサイズ対応単焦点レンズ SEL40F25G FE 40mm F2.5 G

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じゃぁ画角で差別化して同シリーズのSEL24F28Gかとも思ったんですが(広すぎる分にはクロップできるし)、

ソニー フルサイズ対応単焦点レンズ SEL24F28G FE 24mm F2.8 G

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やはり明るさも諦めがたいねってことで、SEL35F18Fとなりました。正直デザインはのっぺりしていてあまり物欲がそそらないんですけどね。上記Gレンズ兄弟の方がデザインは好みだしコンパクトなのも惹かれます。

キットレンズのSEL2860はたぶんあんまり使わないか屋外専用で旅行などにはもっていくかもくらいになりそう。APS-Cは30mm F1.4はSEL35F18Fに置き換えということで速攻売却。SELP18105と16mm F1.4はフルサイズで近い仕様のものは高すぎるので、ちょっとまだ手放す決心が付かないというところでもうちょい保留。動画ならAPS-Cモードでいいんじゃないかなとか。

てことで50mm F2.8と35mm F1.8が当面の主力となります。撮り比べるとやはりガジェットレビューなどのパリっとしたブツ撮りでは50mmの方が上。35mm F1.8はパープルフリンジなのか、例えばレンズの黒地に白文字みたいなコントラストの高いところで偽色が気になりました。マクロは被写界深度が浅いので絞って使うことご多く、開放F値はあまり意味をなさないのでF2.8で充分。一方で室内で猫撮りするには35mmくらいの方が使いやすいし、F1.8の明るさやボケも良いかなという感じ。ブツ撮り用と猫用で明確に分担できそう。もっともすごくコントラストがきついものでなければそこまで気にならないので、テーブルフォト(料理)とかなら35mmでも充分いけると感じました。汎用性では35mmかな。

■フルサイズにして感度の違いは?

フルサイズにしたらLightroom現像時にノイズ除去がいらなくなるかと期待したんですが、そこまで劇的には違わないなというのが正直なところです。あいかわらずノイズ除去は必要です。マクロでより寄って撮るようになったり開放F値が上がったことなどによる相殺なのかわかりませんが、室内撮りしてる分には感激するほどの違いは実感できてないです。

■機能、使い勝手面での進歩に満足

それでも買い換えたことは全く後悔はなく、むしろ満足感が高いです。それは使い勝手、快適性の面で大きなアドバンテージを感じるからです。

・データ読み出し速度

SDカードをUHS-IIにし、本体がUSB3.1 Gen1(5GHz)に対応したことで、PCへの読み込みが劇的に高速化しました。

いちいちSDカードを本体から抜き差ししなくてもUSB Type-CケーブルでMacでつなげばよいし、Lightroomの取り込み画面でサムネイルがズラっと出るまでの時間やコピーにかかる時間も体験で速い!と感じられます。

・FTPアップロード

さらにα7cではFTPによるアップロード機能があり、ウチではSynologyのNASのフォルダにカメラから直接写真をアップできるようにして使っています。例えばリビングで猫をしこたま撮ったあと、自宅Wi-Fi経由でNASに送っておけば、カメラは自室にもっていかなくてもすぐにPCで現像に移れます。上述のケーブル接続すら必要ありません。α7cはWi-Fiも5GHzなので、従来のImaging Edge Mobileでスマホに転送する場合などと比べても速いです。しかもRAWで。

設定としては自動設定(撮影中もバックグラウンドでアップできる)できる一方、フォルダを月別にするなどの細かいカスタマイズはできず、指定したフォルダに愚直にアップされます(あるいはSDカードと同じ階層設定も選べる模様)。JPG、RAW、両方が選べるのも便利。

いまのところSFTPでの転送はエラーがでてNG(エラーが不親切で原因が不明)。証明書の設定をきちんとやらないとダメかも。まぁ原則自宅内のローカルIPアドレスでの転送しか使わないのでとりあえずそのままにしています。

最終的にはなんらかフォルダ整理はしたいと思うので、なにか上手い手を模索していきたいと思います。

・ダイヤルの充実

α7cは(α6600と比べて)露出ダイヤルが増えており、既存のダイヤル2つとあわせて、Mモードで、SS、絞り、露出が素早く調整できるのが非常に有り難い。ブツ撮りで少しでも明るく撮れるよう設定を詰める作業が非常に効率化しました。

またモードダイヤルのカスタムが2から3に増えたのも良いです。猫撮り設定を1、ブツ撮り設定を2にセットしてなお空きがあるので今後また煮詰めていきたいと思います。

この辺りは一時ZV-E10で色々削られてしんどかったところなので、より有り難みを実感できます。

・フリッカーレス撮影

ZV-E10にもα6600にもなかったと思いますが、本機にはフリッカーレス撮影機能がついています。文字通り室内撮りで蛍光灯のフリッカーに影響されて縞々になってしまうのを自動で防いでくれます。シャッタースピードなどを決める時に1つ気にする要素が減ってストレス減ります。

残念なのはサイレント撮影と併用ができない点。寝ている猫を激写する時なんかはサイレントを使いたいんですが。あと動画もダメかな?

■まとめ

出費総額がかなり嵩んでしまいましたが、久しぶりに写真機として楽しみを感じてバシャバシャとっています。SDカードが高速なせいで連写も快適で、猫の色々な表情を捕らえることができています。その分、動画機としてはまだあまり活用できていません。そちらも追々やっていこうと思います。

お正月もどこにも行かず終いだったので、はやく屋外でもフルサイズの威力とやら実感したいなと思います。今年はどっか旅行いきたいすね。

2021年末に奇跡の店頭在庫ゲット α7c導入編

年末経費ダメ押し、でもないけど、悩んでいたα7cが半導体不足で受注停止になる中、奇跡的に所要で出かけた船橋のビックコジマでレンズキットが各色1台ずつ在庫ありと言われ気絶しました。

■本当は10bit、4K60pにも興味あったけどサ…

RX100系を3台使った後、α6600を買って久しぶりのレンズ交換機に帰ってきた時、「フルサイズには絶対行かないぞ」という固い決意をしたはずでした。その前提でAPS-C専用レンズも何本か揃えてしまいました。概ね満足してましたが、利用シーンとして一番多い室内ブツ撮りの時にF1.4レンズでも感度不足を感じていて、Lightroomでノイズ除去をゴリゴリにかける必要がありました。F1.4だと対象ガジェット全体にピントがあったパリっとした絵にしづらく、結局さらに絞ったりしますし。

少なくとも軍艦のあるデザイン好きではないので、FX3なら…と思いつつも使用頻度考えるとボディだけで50万はちょっとなと、、。iPhone Pro Maxで4K60pの解像度とヌルヌル感の両立はとても魅力なので、いつかはミラーレスでも撮ってみたいと思いつつも、たいした”作品”撮るわけでもないので、いくら「写真よりもカメラが好き」な物欲系オタクでもコスパ悪すぎる。あと動画で動物瞳AFも使えないので買っても結局ZV-E10の方ばかり使うのでは?という懸念も。最初から動物対応の正直α7IVは結構ゆれましたが、軍艦デザインだし(仕様的に)ローリングシャッター歪みもFX3/α7SIIIよりヒドいはずとか言われ、レビューみないで特攻もできないなと見送り。

GH5M2とかも候補に挙がったけど、やっぱりあのカメラカメラしたデザインにモチベーションわかなかったのと、センサーサイズを落とすこと、レンズマウントが変わることに思い切れず。fpやBMPCCシリーズもAF系の弱さが懸念で除外。

そんな中でα7cは

  • α6×00系と同じ系統のデザインとコンパクトさ
  • USB-C化
  • Wi-Fi 5GHz化

なども含めて発売当初から気にはなっていました。動画記録スペック的にはα6600と大差ないので踏み切れずにいました。

■マクロレンズがほしくてフルサイズも視野にいれたSEL50M28を導入

これっていうフルサイズ機を決めきれないながらも、次に買い換える時はフルサイズの可能性が高いかなという気分で、今後買うレンズはフルサイズ対応にしていこうと決意。ちょうどブツ撮りのクオリティあげたくてマクロレンズがほしまり、SIGMA 70mmと悩んだ挙げ句、コンパクトさと画角でSEL50M28を購入。

APS-Cで1.5倍すると70mmは100m超えてくるので、別に離れた距離から昆虫とかを撮るわけでもないのでそこまでワーキングディスタンスいらないだろと。作例は別記事にて。

これでまたちょっと「フルサイズへの心理障壁」が2目盛りくらい下がりました(なんというマッチポンプ)。

■空前の在庫切れとα7cの動物瞳AFの動画対応

そんな年の瀬、最新型のαIVやお手頃エントリーのZV-E10のみならず旧型機種も次々と生産終了or受注停止祭りに。気がつけばAPS-C機全滅ですよ。そしてα7cもその対象に。価格.comでチラホラ在庫はあるものの、量販店は全店舗在庫×が並ぶ状態。

それと前後してZV-E10、α7IVに続いてなんとα7cが動物瞳AFの動画対応へ。おいおい、てことは7cならZV-E10とα6600の上位互換としてリプレイスもできるのでは?という話に(正直バリアングル液晶嫌いなのでチルトのα6600は捨てがたいけど)。ZV-E10、α6600ともに受注停止対象で空前の売り抜けタイミングだし、2台処分すればそんなに追い金しなくても済むんじゃね?と。

■家電量販店でまさかの在庫発見

たまたま別件でいったららぽーとTOKYO BAYのビックxコジマで在庫聞いたら冒頭に書いたようにレンズキットのみ各色ラスト1台あり。これを逃すともうα7IVより先になりますよと。別にネット通販否定派ではないですが、気分がアガった時にお持ち帰りしてすぐいじりたい派なので、ちょっと割高だったけど特攻してしまいました。26万ちょうどに1.5万Pt。現時点の価格.com最安が22.9万なので、1.6万ほど高かったですが、高額商品で安全感もあるし、全損保証もつけられたのでヨシ!神奈川の店舗なら”かながわペイ”の還元があるのでなお良かったですが、船橋のは上限金額がショボくて誤差レベルでした。

色はシルバー。出た当時は正直古めかしくて「ダッさ!」って思ってたんですが、ここんとこ店頭で見たりいじったりしているうちに何故か愛着が出てきてしまいました。

■同時購入アクセサリなど

コンパクトさにこだわっておいてなんですが、もうトップハンドルの便利さからは抜け出せません。ぬっこをローアングルで撮るためにZV-E10につけてみたんですが、使ってみるとひょいと持ち上げたり運んだりするのに指でひっかけるだけで済むのでポータビリティ爆上げです。バッグに入れて持ち出すみたいな時には嵩張ってしまいますが、今の自宅メインの使い方ならメリットの方が上です。

SmallRig Sony A7Cカメラ専用ケージ-3081

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α7cはα6600よりもグリップの出っ張りが少しだけ小さいので、グリップカバー付きのタイプも検討しましたが、価格差分の価値はないかなと却下。

その代わりに、こちらのハンドストラップを装着。

これで持ち出す時や、トップハンドルを外してECM-B1Mをとりつける必要がある場合でもハンドリングを向上できるかなと。

ソニー ショットガンマイクロフォン ECM-B1M ILCE-1対応

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(このマイクも長いこと受注停止なんですよね。あんまり使ってないので喉から手が出るほど欲しがってる方には申し訳ないですが、処分する思い切りもつかず)

トップハンドルはZV-E10用に買ったのを移植。

そんなこんなでα7cのコンパクトさがだいぶ毀損されている気がしなくもないですが、取り回しはよく見た目もガジェット感溢れていて満足度高いです。シルバー部がアクセントになっててヨシ。

速攻SmallRig製パーツでゴテゴテになったα7c

あとSDカードがUHS-II対応ということに気付いて予想外の出費でしたがせっかくなので買い換えることに。考えてみると今まで使っていたUHS-I世代のSanDisk Extreme PROだと仕様上は4K30pの100Mbps書き込みに間に合わないってことですね。固定ビットレートではなく常時100Mbpsは出ないってことなのか、今まで短時間のショットを撮る分には困ったことはなかったですが、せっかくMacBook Pro 2021ともども対応したということで書き込みが100Mbps以上を謳うUHS-IIモデルからこちらをチョイス。

SONY純正なんて贅沢な!という感じですが、意外とコスパ悪くないというかSanDiskの同等性能のものより安いくらい。また珍しくAmazonと家電量販店の実勢価格にもそんなに開きがなく、久しぶりに実店舗でSDカード買いました(かながわペイで!)。

またこのカードには他にはないユーザビリティ上の付加価値があります。以下、マクロレンズSEL50M28の作例も兼ねて別記事にて。

■ファーストインプレ

α7c自体は発売後かなり経過していて本体のレビューは今更目新しくもないと思いますが、SmallRigのリグ周りも含めて。

操作系はGUIはZV-E10やα6600と基本は同じBIONZ X系。2段タブの数が無闇に多くて目的の機能をなかなか見つけられないのも同じ。はやくα7SIII/7IV/FX2の新世代GUIを使ってみたいものです。また項目が食い違ってたり、ハードのカスタムキーの数や配置も違うので混乱しますが、共通項目だけでいいので設定移行の仕組みがあればいいなと思います。よく使う項目を集めるマイメニューを全部再登録するだけでも一苦労(まだ終わってない)。

ハード操作系としてはダイヤルがα6600比で露出専用とはいえ1つ増えたのでマニュアル写真撮影は楽になった気がします。ただMENUボタンは真ん中寄りになり右手片手持ちで押すのは難しくなりました。上述のハンドストラップがあれば平気ですが、裸だと本体落としそうで恐い位置です。貴重なカスタムボタンをMENUに割り当てる手もありますがもったいない。バリアングル液晶を起こすための凹みのせいと思われますが、もともとバリアングル否定派なので「いらんことしおって…」という気が強まります。もともとボタン類が少ないZV-E10とは比べるべくもない快適さ。

SmallRigケージをつけた場合、ダイヤル部分にフレームがかぶって若干操作しづらくなります。

ケージ ダイヤル周り。少し隙間がある。
ケージ ダイヤル周り(上から)

さすがに回せないことはないですが、モードダイヤルを人差し指と親指で挟んで回そうとする時、人差し指側がつかみづらい感じ。また動画スタート/ストップボタンも見辛く押しづらくなるのが難点。

ZV-E10だと隙間をあけずに上手く処理している感じでした↓。その分、ネジ穴はなくなってますが、個人的にはここにネジ穴いらないのでZV-E10方式にしてくれた方が良かったかなという感じ。

[参考] ZV-E10用ケージ

地味に嬉しいのはSDカードスロットが底面のバッテリードアの中ではなくサイドに移った点。ただまぁUSB-Cや5GHz Wi-Fiで本体からの転送も高速化されるのでそれほどSD出し入れしないかも?という気が。結局どの方法に落ち着くかは色々試してみてです。FTPアップロードができるようになった点も既有2機種からの進化なので活用してみたいと思います。

フリッカーレス撮影も、何度か室内動画撮りで失敗してしまった身としては有り難い。

USB端子がType-Cになり、転送も充電も高速化されたのはもちろん、なんとなくコネクタの作りに安心感が得られるのも嬉しい。惜しいのはHDMIがmicroのままな点。業務現場では継続してリグに変換コネクタを固定して使うことになりそうです。

期待の感度面では別記事にてあらためて評価しますが、第一印象としてはだいぶノイズが減ってる実感があります。室内ブツ撮りでLightroomで等倍でみるとガッカリ、みたいなことがあまりないような。F値だけでみるとF1.4からF2.8になっているもののボケも含め実効的なところで不便はないような。いまんとこあんまり頑張ってF1.4とかF1.8のレンズを買い漁らなくてももいいかもという気がしています。ただ50mm固定だけだとなんなので、室内で一番常用していた30mm前後でキットレンズよりは明るいものが欲しいなと思います。

■作例

とりあえずフードコートで撮ってきたカツ丼とぬこ貼っときます。白身のトロトロ感がいい感じに再現されてるかなと。

α7c + SEL50M28 RAW現像
ぬっこ

■まとめ

世界的な半導体不足で在庫払底する中、運良く店頭在庫を見つけられて半ば勢いで導入してみましたが、今のところ価値ある買い物だったかなと思っています。動物瞳AFに対応してくれたことで、完全上位機としてZV-E10とα6600をリプレイスしていけそうです。フルサイズのレンズが高いので、そんなに増やせないとは思いますが、手持ちのAPS-Cレンズを組み合わせて使う価値があるかは追々実験しつつ最適化していきたいと思います。

タフで破損しにくいSDカード SONY TOUGH フォトレビュー

α7c用にSDカードを新調しました。既有のα6600、ZV-E10がUHS-Iまでの対応だったのに対し、α7cはUHS-IIまで対応。また10月に購入したMacBook Pro 2021(M1Max)もUHS-II対応なので、導入する価値ありかなと。

■αシリーズとUHSの関係

最近のαシリーズの4K30pは最高で100MB/sとなります。バッファーがあるとはいえ長時間連続で書き込むにはこれ以上の書き込み速度が維持されないとならないということです。実際には可変ビットレートなのか、バッファーで足りていたのか、α6600やZV-E10にUHS-IのExtreme Pro(読み込み90MB/s)でも特にエラーになることはありませんでした。長時間連続で撮ることもなかったですし。なので、まぁ同じ100MB/sが最高のα7cになってもUHS-Iで足りるかもですが、

  • PCへのコピー速度が速まる
  • 連写時の保存ウェイトタイムが短縮される

といったメリットはありそう。

ちなみにUHS-Iの理論転送速度は104MB/s、UHS-IIなら312MB/sのようです。

■UHS-IIのSDカードはAmazonでもそんなに安くなかった

通常SDカードはAmazonで並行輸入品を買うのが、国内家電量販店に比べてかなり割安で、量販店で買うのは論外という感じでした。Amazonで売られているSDカードは偽物であるリスクもありますが、実績ある有名なマケプレ店舗を選べば個人的にはそこまで不安には思ってませんでした。

しかし(一級ブランドの)UHS-IIモデルの製品はどこのメーカーも量販店とそこまで開きはないかなという感じ。ちょうど「かながわペイ」で還元も受けられたし、すぐに欲しかったのもあり、何年ぶりだというくらい珍しくビックカメラで購入してしまいました。

■SONY TOUGHシリーズとは?

今回購入したのはこちら。

黄色がシンボルカラーのSONYのTOUGH(タフ)シリーズ。文字通り高耐久性を謳うモデルです。単にフラッシュメモリとしての書き込み寿命が長いというだけでなく、物理的な破損を防ぐデザインだったり防水防塵性能だったりがウリです。書き込みが150MB/sのMシリーズと、300MB/sのGシリーズがあります。同じ256GBで3割くらい価格差があり、α7cで使う限りは動画性能としてはMシリーズで充分なのでお財布の紐を締めることにしました。

さてせっかくマクロレンズを導入したので、TOUGHの目に見える特徴を写真で比べてみたいと思います。

α6600 + SEL50M28 (クロップ)
α7c + SEL50M28 (クロップ)
iPhone 13 Pro Max 標準レンズ マクロ ProRaw

ちょっと画角が揃ってないのでアレですが、やっぱりα7cが綺麗ですね。等倍に拡大した時の印刷のドット感までしっかり見えます。iPhone13 Pro MaxはProRawで撮ったにもかかわらず拡大すると塗り絵感。いやぁα7cでガジェットレビューのブツ撮りが思惑通り捗りそうです。

で、TOUGHですが表面は黄色のカラーが新鮮なものの形状は至って普通。違うのが裏面です。

UHS-IのExtreme Pro(左)とUHS-IIのTOUGH M(右)比較

まず気付くのは接点の数が違うこと。これはTOUGHのというよりUHS-IIの特徴です。2段目の接点群があることで並列通信できて高速化が可能、ってことですかね。

次に違うのがなんと書き込み保護スイッチがない点!あったものをなくしたわけですが正直これは大変嬉しい変更です。いままで何度カード挿入時に引っかかって書き込み保護状態になってしまい、舌打ちしながら挿し直しをしたことか。意図してこのスイッチで書き込み保護をしたことなんてないので忌々しいだけの存在でした。下手にセロハンテープや瞬間接着剤などで固定したら厚みが増して最悪抜けなくなるなんてこともありそうで手を出せず。本当に清々します。

更に違うのが接点と接点の間にあるリブと呼ばれる仕切り板のような出っ張り。これがなくなってフラットな形状になっています。これはとても薄いので破損しやすい点でした。また従来のSDカードは上下2枚のプラケースで基板をサンドするような構造でこの2枚も剥がれて分離してしまうことも(Extreme Proで)実際に経験しています。こういう物理的な脆さを回避するため、TOUGHシリーズでは一体成形、リブ無し構造を採用したとのことです。一体構造故に水やホコリの侵入リスクも低減しIPX8を実現。これは非常に頼もしいです。理屈を聞くだけでアガります。

ちなみにフラットだからといって挿抜のスムーズさはさして違いは感じないですw。

■まとめ

ここのところ動画撮影用のSDカードは基本的にSanDiskのExtreme Proシリーズを指名買いしてきましたが、今後相当な実勢価格差が開かない限り、できるだけTOUGHシリーズにしていきたいなと思う所存です。並行輸入品でいいのでさらに安く手に入るようになると嬉しいですね。

また書き込み保護スイッチレスはTOUGHシリーズ以外にも採用していってほしいなと思います。

動物瞳AF対応したZV-E10で猫動画を撮るため、リグにトップハンドルをつけた

既報通り動物リアルタイム瞳AFが動画撮影時にも使えるようアップデートされたZV-E10。早速活用すべくトップハンドルを追加してみました。これにより吊り下げるようにカメラを持つことが可能になり、猫目線に近いローアングルでの撮影がやりやすくなることを期待。

SmallRigのリグに同社のトップハンドル2821を装着

元々我が家のZV-E10にはSmallRigのケージが取り付けてあるので、それのトップのネジ穴を使って固定するタイプをチョイス。

もともとZV-E10のシューは本体真ん中やレンズ中心線上ではなく端っこに寄ってるレイアウトなので、仮に強度的に問題がなかったとしてもシューマウント式のトップハンドルは使いにくそうです。SmallRigだけでもトップハンドルは何種類も出ており、ハンドル部分にも三脚穴やコールドシューがついているものもありましたが、今回の用途でそれらが必要になる場面は浮かばなかったり、なるべくコンパクトでお手軽なものがいいかなと思いこちらの2921をチョイス。お値段も手頃。

せっかく軽量なZV-E10がどんどんヘビーになっていきますが、さすがにネジ2本でガッチリ固定していて多少振り回しても平気な安定感があります。

固定は1/4ネジを2本でガッチリ

向きは前後逆にもつけられます。見た目的にはそちらの方が好みだったんですが、写真の向きの方が前に傾けて保持しやすかったのでこちらに落ち着きました。逆に猫目線より下から煽りで撮るなら逆もアリかも知れません。

いずれにせよやはりバリアングル液晶は使いづらいです。外撮りにしろ自撮りにしろ思ったアングルに固定できない、というかできたとしても液晶の自動上限反転の境が微妙で、ローアングルで構えて上から覗き込む、というセッテイングがいまいち決まらない。α6600のチルト液晶の方がしっくり来ます。

ケージと干渉してモフモフが奥まで入らない

ZV-E10の象徴とも言えるウインドジャマー(もふもふ)はこのハンドルというよりケージと干渉して奥までピタっとはまらない感じ。普通に振り回す程度でスッポ抜ける感じもないですが、きちんと風音をカットできるかは実験してみないとなんともです。

■まとめ

もともとコスパ高くて人気で品薄だったものが、「動物瞳AFの動画対応でさらに入手難になりそう」と前記事に書きましたが、ついに受注停止になってしまったようです。欲しいと思っている方が普通に買えるようになると良いのですが。

これを活用して撮った猫動画は、あれこれ部屋が映ってしまうので公開しづらいですが、良いものが撮れたらここに追記しようと思います。

ZV-E10のリアルタイム瞳AFが動物も動画撮影対応

猫撮りカメラとしては、動物瞳AFが動画非対応という点が惜しいZV-E10(α6600も同様)でしたが、本日いきなりファームウェア2.0で対応となりました。

正直、ZV-E10は手放してもいいかなと思いつつあったんですよね…。購入した主な動機は仕事で三脚乗せてのHDMI出力デバイスとしての用途で、外部電源が使えることが魅力でした。

ソニー ACアダプター AC-PW20

ソニー ACアダプター AC-PW20

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こちらのダミーバッテリー型の充電アダプタAC-PW20、もしくはその互換品を使えば、バッテリーレスでAC運用ができ、発熱も抑えられて残量の心配もなく長時間連続録画ができる、と。当時α6600が使うFZバッテリーについてはAC-PW20に相当するアダプタがないと思ってたんですね。ところが、、

ありましたorz。純正品がないからてっきりできないと思い込んでたんですが、ふと探したら普通に互換品売ってましたわ。ちゃんとα6600のバッテリー蓋にもケーブルを通すためのブッシュがついてた!

5VのmicroUSBでは安定給電は望めないと、長回しでの使用は諦めていたα6600でもできるとなれば、普段の静止画利用にはボディ内手ぶれ補正は使えるし、(ZV-E10のバリアングル液晶より使いやすい)チルト液晶だし、α6600でいいじゃん!と。

しかもです!せっかく別売りアダプタまで買ってバッテリーレス給電にしたZV-E10が、熱停止(熱暴走)したんですよね。先日の実務で外部出力(つまり録画してない)していたら、唐突に映像が切れた。慌てて本体をチェックすると完全に無反応。電源入れ直したら復帰しましたがまた数分でブラックアウト。数回これの繰り返し。高熱エラーが出るとかではなく突然のダンマリ。もしかして熱かなーと思って急遽部屋の冷房を入れ、バリアングル液晶を起こして液晶裏の本体が放熱しやすいようにしたところピタリで収まりました。翌日からは4cmファンをそこに貼り付けて運用して再現はしていません。高熱エラーやアイコンは出ていないので本当に熱による停止なのかも確定ではないですが、録画もしておらずHDMI出力もFHD設定、秋の室内という比較的負荷の低い状態で止まるようでは頼りない。もちろん自動電源OFF温度も「高」にしてました。同じ状況でα6600(+外部電源アダプタ)で平気かどうかはまだ検証できていないですが、ZV-E10であるべき理由が薄れたという感じ。

まさかの動物瞳AFの動画、初対応!!

ZV-E10は現在も品薄が続いており、今なら売却してもそう悪くない値で売れるかもという気がしてきた折り、いきなりのアップデート。α6600どころかフルサイズ機でも使えてなかった動画での動物瞳AFとなれば一気に価値があがります。現状、ZV-E10と近日発売のα7IVのみの特権です。これはちょっと手放せないです。

残念ながら4Kは不可で1080/60pまでです。α7IVなら4K/60p時もいけるんですかね。軍艦型の形状好きじゃないんですがちょっと7IV気になり出しました。HDMI端子もフルサイズだし、10bit対応だしで、それでいて7SIII/FX3よりかなりお手頃価格。うーむ。

2021.12.26追記: 初出時4K不可と書きましたが間違えていました。マニュアルによると、

  • 以下のときは、顔検出/瞳検出機能は使えません。
    • 光学ズーム以外のズーム
    • 撮影モードが[スイングパノラマ]のとき
    • 撮影モードがシーンセレクションの[風景]、[夜景]、[夕景]のとき
    • [ピクチャーエフェクト]が[ポスタリゼーション]
    • ピント拡大時
    • 動画撮影時で[記録設定]が[120p]のとき
    • スロー&クイックモーション撮影時で[S&Qフレームレート]が[120fps]のとき
    • [記録方式]が[XAVC S 4K]、[記録設定]が[30p 100M]または[30p 60M]で、[4K映像の出力先]を[メモリーカード+HDMI]に設定しているとき
    • [記録方式]が[XAVC S 4K]で、[プロキシー記録]が[入]のとき

となっています。分かりづらいですが、4K動画撮影に限っていうと、

  • 電子ズーム
  • HDMI同時出力
  • プロキシー記録

をOFFにしていれば4Kでも動物瞳検出が使えるということっぽいです。気付かず最近はずっと1080pで撮ってました…

撮ってみた

以前ねこがまだ小さかった頃、この動画を撮りました。

ものすごい勢いでレンズに近づいたり遠ざかったりするので、絞った状態だと顔からピントが外れることが多く、床にいる時は完全にピンボケしています。まさに「動画でも瞳AFが使えたらなぁ」と思ったものです。

なので、同じ構図で再チャレンジ。

PP10で撮ってCatarystでMXFに変換し、Premiere ProでQT(ProRes422HLG)書き出しをしてアップ。LUTとかはあててないんですが妙に色が赤くなっちゃいました…この辺りはまた研究しておきます。

検証用のスローパートを含んで前半後半ありますが、前半はちょいちょいピントはずれてる瞬間がありますが、後半はそこそこ追従できている気がします。そもそも速すぎてピントあってるかどうか見えないレベルですがw、それでも床でタイミングを図っている時などはちゃんとピント来てるんじゃないでしょうか。

いややは、これはZV-E10手放せなくなりましたね。α6600にも同様のアップデートがくるか、思い切って全部売り払ってα7IV+レンズ買うかでもしない限りは持っておかねばです。まぁ猫を撮りたい時って突然来るので、iPhoneやGoPro使っちゃうことが多いんですけど…

これ目当てで猫飼い勢からの引き合いが増えて、ますます争奪戦が激化しそうです。