ZV-E10のリアルタイム瞳AFが動物も動画撮影対応

猫撮りカメラとしては、動物瞳AFが動画非対応という点が惜しいZV-E10(α6600も同様)でしたが、本日いきなりファームウェア2.0で対応となりました。

正直、ZV-E10は手放してもいいかなと思いつつあったんですよね…。購入した主な動機は仕事で三脚乗せてのHDMI出力デバイスとしての用途で、外部電源が使えることが魅力でした。

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こちらのダミーバッテリー型の充電アダプタAC-PW20、もしくはその互換品を使えば、バッテリーレスでAC運用ができ、発熱も抑えられて残量の心配もなく長時間連続録画ができる、と。当時α6600が使うFZバッテリーについてはAC-PW20に相当するアダプタがないと思ってたんですね。ところが、、

ありましたorz。純正品がないからてっきりできないと思い込んでたんですが、ふと探したら普通に互換品売ってましたわ。ちゃんとα6600のバッテリー蓋にもケーブルを通すためのブッシュがついてた!

5VのmicroUSBでは安定給電は望めないと、長回しでの使用は諦めていたα6600でもできるとなれば、普段の静止画利用にはボディ内手ぶれ補正は使えるし、(ZV-E10のバリアングル液晶より使いやすい)チルト液晶だし、α6600でいいじゃん!と。

しかもです!せっかく別売りアダプタまで買ってバッテリーレス給電にしたZV-E10が、熱停止(熱暴走)したんですよね。先日の実務で外部出力(つまり録画してない)していたら、唐突に映像が切れた。慌てて本体をチェックすると完全に無反応。電源入れ直したら復帰しましたがまた数分でブラックアウト。数回これの繰り返し。高熱エラーが出るとかではなく突然のダンマリ。もしかして熱かなーと思って急遽部屋の冷房を入れ、バリアングル液晶を起こして液晶裏の本体が放熱しやすいようにしたところピタリで収まりました。翌日からは4cmファンをそこに貼り付けて運用して再現はしていません。高熱エラーやアイコンは出ていないので本当に熱による停止なのかも確定ではないですが、録画もしておらずHDMI出力もFHD設定、秋の室内という比較的負荷の低い状態で止まるようでは頼りない。もちろん自動電源OFF温度も「高」にしてました。同じ状況でα6600(+外部電源アダプタ)で平気かどうかはまだ検証できていないですが、ZV-E10であるべき理由が薄れたという感じ。

まさかの動物瞳AFの動画、初対応!!

ZV-E10は現在も品薄が続いており、今なら売却してもそう悪くない値で売れるかもという気がしてきた折り、いきなりのアップデート。α6600どころかフルサイズ機でも使えてなかった動画での動物瞳AFとなれば一気に価値があがります。現状、ZV-E10と近日発売のα7IVのみの特権です。これはちょっと手放せないです。

残念ながら4Kは不可で1080/60pまでです。α7IVなら4K/60p時もいけるんですかね。軍艦型の形状好きじゃないんですがちょっと7IV気になり出しました。HDMI端子もフルサイズだし、10bit対応だしで、それでいて7SIII/FX3よりかなりお手頃価格。うーむ。

2021.12.26追記: 初出時4K不可と書きましたが間違えていました。マニュアルによると、

  • 以下のときは、顔検出/瞳検出機能は使えません。
    • 光学ズーム以外のズーム
    • 撮影モードが[スイングパノラマ]のとき
    • 撮影モードがシーンセレクションの[風景]、[夜景]、[夕景]のとき
    • [ピクチャーエフェクト]が[ポスタリゼーション]
    • ピント拡大時
    • 動画撮影時で[記録設定]が[120p]のとき
    • スロー&クイックモーション撮影時で[S&Qフレームレート]が[120fps]のとき
    • [記録方式]が[XAVC S 4K]、[記録設定]が[30p 100M]または[30p 60M]で、[4K映像の出力先]を[メモリーカード+HDMI]に設定しているとき
    • [記録方式]が[XAVC S 4K]で、[プロキシー記録]が[入]のとき

となっています。分かりづらいですが、4K動画撮影に限っていうと、

  • 電子ズーム
  • HDMI同時出力
  • プロキシー記録

をOFFにしていれば4Kでも動物瞳検出が使えるということっぽいです。気付かず最近はずっと1080pで撮ってました…

撮ってみた

以前ねこがまだ小さかった頃、この動画を撮りました。

ものすごい勢いでレンズに近づいたり遠ざかったりするので、絞った状態だと顔からピントが外れることが多く、床にいる時は完全にピンボケしています。まさに「動画でも瞳AFが使えたらなぁ」と思ったものです。

なので、同じ構図で再チャレンジ。

PP10で撮ってCatarystでMXFに変換し、Premiere ProでQT(ProRes422HLG)書き出しをしてアップ。LUTとかはあててないんですが妙に色が赤くなっちゃいました…この辺りはまた研究しておきます。

検証用のスローパートを含んで前半後半ありますが、前半はちょいちょいピントはずれてる瞬間がありますが、後半はそこそこ追従できている気がします。そもそも速すぎてピントあってるかどうか見えないレベルですがw、それでも床でタイミングを図っている時などはちゃんとピント来てるんじゃないでしょうか。

いややは、これはZV-E10手放せなくなりましたね。α6600にも同様のアップデートがくるか、思い切って全部売り払ってα7IV+レンズ買うかでもしない限りは持っておかねばです。まぁ猫を撮りたい時って突然来るので、iPhoneやGoPro使っちゃうことが多いんですけど…

これ目当てで猫飼い勢からの引き合いが増えて、ますます争奪戦が激化しそうです。

ZV-E10にSmallrigのリグケージを装着

ZV-E10もだいたい触って、普段持ち出すならiPhone13ProMaxかGoPro Hero9、ちゃんとしたお出かけならα6600でいいなー、という感じになったので、ZV-E10は本来の使途である仕事の撮影用に特化することにしました。

気になってたのはmicroHDMIコネクタの虚弱さで(これはα6600も同じですが)、はずみでケーブルに力がかかったらスッポ抜けたり最悪コネクタを壊すんじゃないかという不安が。FX3などのようにフルサイズのHDMIポートが羨ましい。そこでFacebookグループでみかけたSmallrig製のリグケージとHDMI変換コネクタを注文。

ZV-E10に装着

ケージの方はまだAmazonやヨドバシには来てないぽいですね。来たらリンク貼ります。公式サイトでも当初一ヶ月待ちとかだったので、在庫が落ち着いてきたら他の機種用と同様に出品されるんじゃないかと。

各方向にネジ穴やコールドシューがあります。とりあえずRODE Wireless GO IIのレシーバーをコールドシューにつけてケーブルをつなげてみました。ケーブルの長さがぴったりでないのでやや邪魔ですがHDMI変換アダプターのケーブルにちょうど添う形でなんとかまとまります。

背面側

背面はかなりメカメカしいゴツさが出ますね。マクロスの劇場版お約束のフルアーマータイプになった感じ。元が軽いのであまり重量増という感じはしないです。グリップのところなどむしろ保ちやすいかも。ちなみにα6600みたいなより大きなグリップが一体化しているタイプも発売されています(こちらは更に品薄な模様)。

シャッターボタン周り

シャッターボタン付近はさすがに少し干渉します。特にズームレバーのある静止画シャッターボタン側は後ろに走るフレームが指に当たります。押せないというほどではないですが少し違和感があるかも。本体にプリントされた「OFF/ON」「C1」のシルク印刷はしっかりとフレーム側にも引き継がれていて芸が細かいですね。

HDMI変換アダプター(別売り)

左サイド。ケージのネジ穴に別売のHDMIアダプターを装着した様子。本体のフタを開けっぱなしで使うのがやや気になります。変換アダプターはネジ2本でガッチリ固定でき、HDMIポートは上向きになります(写真は端子保護カバーがついた状態)。これなら万一ケーブルに足をひっかけるなどしても本体にダメージが伝播することはないし、向き的にもコネクタ的にも抜けにくそう。上向きだとちょっと取り回しはしづらいかもですが。また時としてケーブルが抜けるよりも大きなダメージとして三脚ごと倒れるなんて被害にもつながりかねないので、そもそもケーブルはきちんと床などに固定しましょう。

それでもまぁやはり手持ちのケーブルは先日買った光ファイバータイプのものも含めて両端フルサイズHDMIのものが大半なので、それが直接(?)刺さるのはメリットです。↓こういう小型変換アダプタを水平に突き出しておくよりは随分安心です。

底面

底はこんな感じ。左側はコールドシュー。バッテリー、SDカードも付け外し可能になっています。ダミーバッテリー型のケーブルをつけた時にケーブルを逃がす凹みまでついてて至れり尽くせりですね。

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本来レンズの中心線上にあった三脚穴を固定に使い、その周りに別の三脚穴がたくさん。基本はすぐ隣のヤツでしょうか。これが本体中心線上くらいかな。三脚に載せた時の見た目の安定感は増すかもですが、回転軸がズレるので三脚操作としては多少違和感があるかも知れません。

真ん中あたりの金属パーツは取り外してドライバーになります。出先で急にこのケージを取り外す必要がでてきた時に便利!、、と思いつつ次の写真へ。

右サイド

右側。こちらがわの本体ストラップ金具の下に小さな部品で押さえるようにして固定する仕組みです。ここは小さな六角を使います。つまり、せっかく底面のドライバー金具があっても、さらに六角ドライバーを持ち歩いてないと外せないのが惜しい(もちろんドライバー自体は付属しています)。ただまぁ感覚的にはここのパーツで固定しなくても、底面の三脚穴ネジだけでガッチリ固定されているので、出先で外す可能性がある人はいっそこちら側は固定しなくてもまぁまず大丈夫なんじゃないかなという気がしました。

■まとめ

せっかくシリーズ最小最軽量なのにゴテゴテつけてどうすんじゃ、というツッコミを食らうかもですが、自分的にはもともと三脚固定して室内撮り専用の業務用途で買ってるので問題なしです!安価で、HDMIにクリーンフィードが出せるレンズ交換式カメラが欲しかっただけなので。これにデジタル接続の外部マイクがつけられ、α6600でできなかった外部給電も使えて最高ッス。 

ZV-E10ファーストインプレ

ついにZV-E10が発売されました。

個人的に購入することにした経緯などはこちら。

まだ外に撮りに持ち出したりはしてないのですが(そもそも仕事用だし)、ざっと触ってみた感じのインプレなど。

■身軽?

大きな特徴である軽量さですが、キットレンズとシューティンググリップGP-VPT2BTに、さらに神マイクECM-B1Mまでつけるとそれなりにズッシリはします。

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これだけの装備をつけて、例えばGoProと比べてどれだけアドバンテージがあるのか?、またジンバルとかなくてもヌルヌル動画が撮れるのか?といった辺りが焦点になるかなと思います。個人的にはCatalystを使ったジャイロセンサーログによるソフトウェア手ぶれ補正も気になります。

GP-BPT2BTがリモコン操作は便利なんですが、割とゴッツくて嵩張るので微妙な気がしています。それだったらもう一回り大きくなっても小型ジンバルいっちゃうか?という。RX100系用のもっと小さなグリップがあったと思いますが、あれの無線対応版が出て欲しいですね。

■手ぶれ補正周り

前記事にも書いたとおり、購入動機は三脚室内撮り用なので、さほど重視はしてないのですが、アクティブ手ぶれ補正もCataryst対応機種としても初入手になるので試してみたいとは思います。また静止画はα6600を使えばいいやと思っているので、本機では基本動画撮影時の評価を行っています。

ボディ内手ぶれ補正がないので、レンズ内手ぶれ補正(OSS)がある場合のみ「スタンダード」の補正が効くようです。あるいは画像処理ベース「アクティブ」はどのレンズでも使えますが割とクロップ(切り取り)が起きます。スタンダードとアクティブは排他利用です。また後からPCでCatalystを使う場合はどちらもOFFで撮影しないと駄目っぽいです。アクティブとCatalystは類似の処理なので排他になるのはわかりますが、せっかく光学式手ぶれ補正がついたレンズならそれで少しでもブレを軽減しておいて、Catalystでのクロップを押さえる、という使い方ができればいいのにと思いますが、そうもいかないようですね。まぁジャイロのログから光学補正した分を取り除くようなことは難しいでしょうから致し方ないのかも知れません。

私はRAWで撮ってPCでじっくり現像するのが好きなので、手ぶれ補正についてもインボディで行わず、あとでPC上で適用量を見定めてかけることに興味を抱いていました。が、今回実際使ってみて、「思ったよりこっちもクロップするな」という感想をもちました。2up画面で比較しながら適用量を調整できますが、まず「自動」で処理させるとかなり削られます。揺れていれば揺れているだけゴリっと削って見えなくするという感じ。なのでFHDで撮ってFHDで出力する場合、実効解像度がかなり落ちて縦が800とか700とかすぐに行きます。これを最終的にFHDに拡大してレンダリングするのでちょっと厳しいなと。4K->4Kも同様でしょう。唯一FHD出力だけど4K撮影、なんて場合にはあまり害なく使えるのかなという感じ。本機を含めSONYの現行APS-Cセンサー機は6Kをダウンコンバートして4K録画してるはずなので、(実際どういう順序で処理されるか不明ですが)インボディで6K時点で補正できるなら「アクティブ」を使った方がいいのかも知れません。

Catalystによる手ぶれ補正はハードウェアエンコード支援が使えるので速度はそこまで気にならないものの、手間は手間だし、さらに後でPremiere Proなりで編集する素材とする場合、再エンコードになるのもちょっとイヤ。

もしこれで本格的に外で手ぶれのない映像作品を撮るとなったらジンバル買うかなぁという気分になっています。

少しオーバースペックですが買ったままほとんど使っていないRONIN SCを活用するか、これあたりを買うか。

■電源周り

もうひとつの重要ポイントは、仕事で長時間動作させる場合の安定度/バッテリー保ちなどについて。基本的にはHDMIまたはUSBから映像をPCに出してOBS Studioなどで他のカメラ映像と合成して録画することになりますが、本機でもバックアップの意味で録画を回しておけるにこしたことはありません。これについてマニュアルを精査したところ、以下のことが判明しました。

  • 電源がオンになってる間はUSBは給電のみになる(バッテリーに充電されない)
  • USBカメラモードをUSB給電で使ってもバッテリーが減ることがある

おそらくHDMI出力しながら本体内録画した場合の方が電気を食うと思うので、基本的には「USB電源挿すとバッテリーの減りは遅くはできるがずっとは保たない」ということになります。なるほど夏にα6600で現場に挑んだ時、なぜか突然バッテリーが0%になって切れたことがありました。てっきりケーブルや充電器の不良だと思っていましたが、これと同様な仕様だったとしたら説明がつきます。電源を切れば充電に切り替わるんでしょうが、例えば日をまたぐUT実査なんかだと、その日の最後にはカメラのような高額機材はいちど電源を外してロッカーなどにしまったりすることも多く、本番中に減り続けたバッテリーを翌日までに満充電に戻すタイミングがありません。

で、当初から気になっていた「電池抜いてUSBケーブルだけで稼働できるか」については試してみたところダメでした。なので、安定して終日レベルの長時間稼働をさせたいと思ったらやはりダミーバッテリー型の外部給電アダプタが必須となることが確定。電池の充放電のよる発熱がない分、4Kなど高負荷録画をする時にもいいかなと。ただ純正はちょっと高いんですよね。

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電源周りなので互換品は不安がありますが、個人的に

  • USB 5V x2ポートで給電できる
  • 全体にやや小ぶりである

ことが刺さってこちらを買ってみました。

どのみち現場にはマルチポートのUSB充電器はあれこれ持ち込むので、それを使って給電できるなら荷物をコンパクトにできるなと。純正品は7.2Vあるらしいですが、こいつは5Vのポートを2口使って電圧を稼ぐっぽくて、とりあえずちゃんと動きました。そのうち、これで終日HDMI出力しっぱなしで動くかテストしておこうと思います。

■操作UI(対α6600)

ハードスイッチ周りはかなり動画特化に変更されているので、相互運用性としてはあまりよろしくないように思います。電源の入り切りからして違います。でもまぁFメニューやメモリセットなどを駆使しておおむねやりたいことがやれるようにはできたかなという気がします。一番気になるのはモードダイヤルがなく、単一のボタンで静止画->動画->S&Q->静止画…とサイクリックに切り替える点。反応がワンテンポ遅くてつい押しすぎて通り過ぎてしまうことも。また動画にしてからさらにP/A/S/MをGUIで切り替えなければならないのも二度手間。これで良いという層がいることは理解できるのですが、せめてサイクリック動作で何を巡回するかをソフト的にカスタマイズできたら良かったなと思います。せめてM1くらいは入れたい。

どちらかというと、しばらくZV-E10を使った後でα6600に戻った時、ズームのつもりで電源を切ってしまうんじゃないかっていう不安が(笑)。まぁズームレバーと固さが違うので気付けるかなとも。

特長である、ボケ切り替えや商品レビューモード切り替え機能はまだ活用できてませんが、それぞれのボタンはもったいないので他の機能にアサインするかなと思います。「商品レビューモード」ボタンはα6600でC4ボタンと同じ位置なので、ピント拡大とかにしようかなと。「ボケ切り替え」になってるC1ボタンは現在αではホワイトバランス調整になってますが、そこまで多様してるわけでもないので思案中。C1はシューティンググリップGP-VPT2BT側にもついているのでいい機能をアサインしたいところ。やはりカスタムボタンが少ないのは微妙に頭を悩ませますね。

■HDR周り

せっかくモニターをHDR対応にしたので、これを機にHDR撮影、Youtubeアップにもチャレンジしようと少し調べてみました。こちらのZV-1を使った解説がわかりやすかったです。

なるほど、現状Premiere ProがSONY機の書き出すXAVC SのHDRに非対応なんですね…Catalyst Browseを使っていちどSony XAVC-Intra形式変換してやる必要があるぽい。Intra形式はMPEG系の時間方向圧縮を行わずに全てのフレームをIフレーム(基準フレーム)として保持する形式で圧縮がない分、ファイルがめっちゃ大きくなります。またリアルタイムで書き込むビットレートも必要なため、α7SIIIのようなハイグレード機でないと対応していません。一方で一旦オールIntraになったファイルは再生としては軽いので編集ソフト側での対応はしやすいということなんでしょう。仮にPremiere ProがXAVC SのままのHDRに対応してきたとしても、編集するPCのストレージ速度なんかも要求されそうだし、当分はしかたないのかな。てことで、当面はというか、α6600やZV-E10でHDR編集をするには、

  • PP10で撮る(HLG 1/2/3はとりあえず2で良さそう)(この時点では拡張子は.MP4)
  • Catalyst BrowseでXAVC-Intraに書き出し、それなりに速いSSD領域などに保存する(拡張子.MXF)
  • Premiere Proで読み込めばシークエンスが「Rec.2020/HDR」になってればOK
  • 「Apple ProRes 4:2:2 HQ HLG」で書き出す(拡張子.MOV)
  • Youtubeにアップロード

という感じかな。なるほど読み込みも書き出しも.MP4ではないんですね。近いうちにYoutubeアップロードまでのワークフローにトライしてみたいと思います。

 

 

■バリアングル液晶イラネ…

操作感で一番不満なのはバリアングル液晶。個人的には猫をローアングルで撮ることが多いので、カメラ本体を低く構えて液晶だけクイっとチルトさせることが多かったんですが、バリアングル液晶になってしまうと一旦モニタパネルを左に開いてから回転させるという二度手間になるし、視線もレンズ方向ではなく脇見する感じになるので非常にストレス。急いでやると壊してしまいそうだし。唯一のメリットは液晶を内側にして畳んでおくと持ち運び中に画面を傷つけないかも、というのがありますが、実際いままでやらかしたことはないし、持ち運ぶ時はソフトケースなどに入れそうなんで実効性があるかは不明。

■良かった点と次期種への期待

まぁ色々と不満はありますが、α6600と比べて進化ポイントとして、

  • MIシューのデジタル音声接続
  • USB Type-Cによる高速通信と充電
  • 外部給電によりバッテリーレス稼働

は個人的に非常に有り難い。これらのためにα7cに行かずに済みました。フルサイズはレンズまで含めると取り回し、コスパがしんどいので自分的にはAPS-Cで踏みとどまりたい。ボディ内手ぶれ補正対応のα6600に上記を追加したマイナーチェンジモデルが出たら写真も撮るメイン機として買い換えてしまいそう。

■作例

カワスイ(川崎水族館)でHDR撮影のテストをしてきました。暗いところが多いのでキットレンズではなくSIGMA 30mm F1.4で。

実際にはもっと撮ったんですが、ピンボケが多くて取れ高少なめ。あのモニタだとピント確認は厳しいです。MFだとピーク箇所が出るんですがAFは無理。動き回る魚とかはMFでは厳しい。またタッチで指定したオブジェクトを追従しつづけるタッチトラッキングは4Kでは使えないというのも辛いですね。暗さにめげずもう少し絞って撮れば良かった。

そして案の定モードエラーをやらかした。前半知らず知らずのうちにS&Qでとっていたという失態。やっぱサイクリック動作ボタンは使いづらいです。

結論として、やはり本機は業務用のカメラデバイスとしての使用がメインになるかなと。持ち出して使うならカメラ内手ぶれ補正があるα6600でいいやって感じ。レンズまで込みで考えるとボディの重量差は誤差の範囲かなと。それよりも使い勝手や性能、バッテリー保ちの方が重要。まぁα6×00持っていてサブ機でこれを買う人はそもそもあんまりいないと思いますが参考まで。

動画に特化したAPS-CカメラZV-E10を予約しました

表(仕事)ブログで長々と語ってしまいましたがこちらでも。

ZV-E10を予約しました。

動画というかVLogにフォーカスしたカメラとして一部で話題だったZV-1のレンズ交換対応バージョン。センサーサイズがAPS-Cになり、レンズ次第で更に明るく、ボケるようになりました。センサー含め内部的にはα6×00シリーズのようです。個人的にビビっと来たポイントは、

  • USBポートがついにUSB Type-Cに!
  • Webカメラ(UVC)モードがネイティブ対応し音声もとれるように
  • マルチインターフェースシューがデジタル音声対応でECM-B1Mが本気を出せるように
  • バッテリーレス使用が可能に

といった辺りでしょうか。Type-Cになって転送や充電が速くなることが期待されます(Power Delivery対応してるかなどは不明)。またαシリーズやRXシリーズがテレワークブーム載っかるべくImaging Edge WebcamというソフトでWebカメラ化をしてきましたが、解像度は低いわ音声とれないわ不安定だわで実用にはしづらいものでしたが、本気はSIGMAのfpのようにネイティブでUVCデバイスとして認識できるのでWebカメラとして使うのが劇的に楽になるはず。解像度が書かれていませんがZV-1の720pと同等かフルHDもワンチャンあるかってとこじゃないでしょうか。

Webカメラとして使うのにポイントだなと思うのが、こちらのダミーバッテリー型のACアダプタが使える点。本体にバッテリーを入れずに使えるということはバッテリーレス運用ができるということです。

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常時AC電源でバッテリーの劣化を早めたり、充電の発熱で停止しにくくなると期待されます。ちょっと高いので悩ましいところですが、USBポートの充電でも安定したバッテリーレス運用できるか見極めてから考えようと思います。ちなみにこのアダプタは既存のα6×00シリーズんも対応していたんですが、唯一バッテリーが大きいα6600だけは例外で使えない憧れのアイテムだったんですよね。α6600はUSB microB端子充電になるんですが、どうもこいつが不安定で気付いたらバッテリーが充電できてなくて空になって止まる、みたいなことがあったり。端子としても脆弱なので使わなくて済むならそれに越したことはないかなと。

憧れのアイテムといえばECM-B1M、いわゆる神マイクと言われているガンマイクです。通常の長いガンマイクと違い直線上に並んだアレイマイクをデジタル処理して指向性を切り替えられるという先進的なアイテム。MIシュー経由でデジタル接続で本体に音声を送出できるんですが、これまたフルサイズの新しい目のαしか対応しておらず、α6600含めそれ以外の機種ではアナログ接続となっていました。まぁほぼゼロ距離なのでアナログでどんだけノイズ載るんだ?ってのはありますが、なんか手持ちの製品が100%の性能を発揮できるというとテンション上がります。しかもこれの音をWebカメラとして使えるというのもいいかも知れないとか。

先日α6600をビデオカメラ代わりに仕事で使って、「最近ちっとも新型が出ないビデオカメラ(HandyCam)よりもAF優秀だしマニュアルで設定固定できるしそれを登録できるしでいいなぁ。HandyCam処分してもう一台α6×00シリーズの安いのでいいから買おうかなぁ」と思っていた矢先だったのでとびついてしまいました。レンズ資産というのも面はゆいですが一応Eマウントレンズも3本あるのでとりあえずボディだけ買えば使えるし、と。

ただ結局思案の上、レンズキットを選択しました。SELP1650という16-50mm F3.5-5.6という結構前からあるレンズが付属して+1万円。一応デジタルズームだし、レンズ内手ぶれ補正もついているし、かなりコンパクトなのでZV-E10をお散歩カメラとして持ち出すのにいいかなと。最悪ヤフオクに出してもいいしとか。

■巷で言われる残念ポイント

いいことづくめっぽい本機ですが、細かい仕様はやはりお値段なりで惜しいところも見受けられます。1つはボディ内に光学手ブレ補正がない点。現行α6×000シリーズでいえば6600だけはついていて、6100と6400にはないところ。価格帯でいえばなくて当然という感じではあります。レンズ側に手ぶれ補正がないと静止画は厳しいでしょう。一方αシリーズにないポイントとして動画時には電子式手ぶれ補正が使えます。スマホやGoProなど時代は電子式な気がしますが、実際のところは出て見ないとなんともです。実写サンプルをみる限り、iPhone 12 ProやGoPro Hero9レベルの「ジンバル使ってんの?」って感じの補正には届いていない印象です。

またそのアクティブ手ぶれ補正使用時のクロップ倍率がヒドいと言われています。カタログ値は不明ですが海外のニュースだと1.4倍程度。また4K30P撮影時にもさらにクロップが入るのでキットレンズが広角端16mmでも実質はガクンと画角が狭まってしまうようです。16mm相当くらいのイメージで歩き撮りしたければ12mmとかさらに広角のレンズを使う必要があるかも。個人的には自撮りはしないしもっとも使ってるのが30mm固定焦点なんで致命的という感じでもないかなと思っています。むしろ70mmくらいのレンズで実効100mmくらいで撮れるといいかなくらい。

バッテリーがα6600に比べると小さいのも不安ですが、まぁそんな一日中撮り歩く時はα6600持ち出せばいいかなとも。

■まとめ

そんな感じで、価格なりな点もありますがコンデジよりはちょい綺麗なくらいのお手軽動画撮り機としてはかなりコスパ高いんじゃないかなと思います。α6600をリプレイスはできないし、しなくてもいいくらいのサブ機という位置づけで買ってみよう、ダメだったら処分しよう、くらい。本音を言えばAPS-C版FX-3みたいな本格動画モデルが出てくれるといいなとは思いますが、まぁ9月が楽しみです。それまでになんかレンズ1本くらい増やしておけるといいなぁ。

初GoPro。HERO9 + MaxレンズMod + メディアMod導入

私はアクションカメラの中でもGoProというか魚眼効果の大きな広角レンズの映像があまり好きではなく、ガジェット好きな割にGoProシリーズはずっと見送ってきました。スキーとかバイクとかアウトドアな撮影シーンもないですしね。ただ小型カメラの需要と興味は色々あって、アクションカメラとしてはSONYのものは買ったし、最近だと初代DJI OSMO Pocketはゲットしました。

微妙に用途が違うと言われるGoProとOSMO Pocketですが、自由なアングルで手ぶれの少ない動画やタイムラプス映像が撮れるという意味では競合だとも言えます。初代オズポケが出た時にも散々比較されていたかと思います。当時はドローンに関心が高かったこともあり、DJIのジンバル技術に信頼を寄せていたためオズポケを選びましたが、

  • 画面が小さすぎてピントが来てるかわからず時間を掛けて撮ったタイムラプス映像が使い物にならなったこと複数
  • 三脚穴などがなく長時間てぶら撮影時のマウントに難儀した
  • 素早く動き回るペットなどにはActiveTrackが追従しきれなかった
  • HDMI出力がない

などの不満があり処分してしまいました。後継機のOSMO Pocket 2は色々不満点が解消されており、ワイヤレスマイクなどもあって興味津々でしたが価格も上がっておりオモチャとしては買いづらいゾーンに(そういえば初代は元祖PayPay祭りで2割引きで買ったんでした)。

そんな折り、自動車関連の調査業務で記録用にGoPro持ってるか問い合わせがありまして、「まぁ必要なら買ってもいいかな」と思い最新のHERO9について仕様を確認。最新モデル、なかなかスゴいことになってんぞ!と。結局その調査業務は立ち消えてしまったんですが、ガジェット欲と経費としての言い訳がマッチして、「買って色々知見を貯めておくか」と購入を決意。

■HERO9の概要

GoProの中にもMAXとかSessionとか派生シリーズがありますが、HEROはメインラインというか一番オーソドックスなシリーズ。これの9世代目ということだと思います(iPhoneみたいに飛んだりマイナーチェンジのナンバリングとかしてたらわからないですが、私の記憶では3とか4くらいから1ずつ増えてきていると思います。Blackの他にSilverとかグレードがあった世代も)。

特徴として、

  • 電子式というかコンピューテーショナルな手ぶれ補正がより進化
  • 5K30 、4K60まで対応(撮影モードはこちらが見やすい)
  • 画角を犠牲にして歪みを抑えるモードもある。またPCで各種動画編集ソフトで歪み補正もできる(レンズプロファイルをもっている)
  • HDMI出力はないが、別売りのメディアモジュラーを組み合わせれば可能
    • 外部マイクも同モジュラーまたはマイクアダプタで接続可能
    • 他にもディプレイモジュラー、ライトモジュラーなど周辺機器が充実
  • 45°までのホライゾンレベリング(水平維持)
    • Maxレンズモジュラーを装着すれば更に360°まで拡張
  • 自動定点タイムラプスに便利なスケジュールキャプチャー+デュレーションキャプチャー
  • 防水(モジュラーは含まず)

という感じ。手ぶれ補正(HyperSmooth3.0)は作例などを見ていてもかなりイケてる。オズポケのメカニカルなジンバルにもひけを取ってない感じ。特にMaxレンズモジュラーをつけた時は、歩行時の縦揺れもほぼわからない程度に補正されドリーに載せて動いているような滑らかな映像。歩行時の上下運動はオズポケのような3軸ジンバルでも吸収が難しいとされているもので、「ジンバル歩き」などと呼ばれるやや恥ずかしい歩き方をしないとならず、多くのジンバル入門者の心をへし折ってきました(想像)。Hero9 + Maxレンズの歩行揺れの少なさはまさに「メカジンバルなんていらんかったんや!」とオズポケ派だった私を宗旨替えさせるインパクトをもっていました。買うならMaxレンズ込みだわと。

またホライゾンレベリングも興味を引きます。これはカメラの向きが45°までナナメっても映像は回転補正をして水平を維持する、というものです。別ラインのGoPro MAXやHERO9 + Maxレンズであれば更に360°まで補正されます。つまりどんな向きで撮っても映像は正立するということです。この公式動画がわかりやすいかと思います。

ここまでできりゃジンバルいらないでしょと。

■個人的、業務的な選択理由

「HDMI出力のあるちっさいカメラ」として

最近の用途だとATEM Miniの入力ソースに使えるHDMI出力のついた小型カメラが欲しかったりします。しかしこれが意外と見付からない。無数にある中華系アクションカメラまではリサーチが及んでませんが、あるていど信頼できて、広角歪みがないものというとSONYのRX0シリーズくらいでしょうか。

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あとマイクがついて少し大きくなってしまうけどZOOMのQ2シリーズ。

ただ、ここいらもHDMI映像からOSDを消せるのかとか本体を逆さまにマウントしても180°回転して映像出せるかとか、説明書PDFを読んでもいまいちわからなかったり。

そんな中でHERO9ならオプションもメディアモジュラーが必要とは言えHDMI出力OK。逆さまマウントもOK。さらにテレワークブームに載ってUSBカメラモードも実装されたので、OBS Studioなんかのソースとして直接入れることもできます。

「クルマで広角映像が撮れるちっさいカメラ」として

私の仕事だとたまにクルマのナビやメーターパネル周りの評価業務で、車内映像を撮ることがあります。その際、運転席と助手席に座った人を両方映そうと思うと、かなり画角が広いカメラを使うか、車外から距離を置いて撮る必要があります。室内の模擬走行スタイルなら後者でもOKですが、実走行を伴う調査の場合は全ての機材を車内に収めないとなりません。そんな時に、HERO9 + Maxレンズなら155°まで撮れるのでAピラー辺りにマウントすればいい感じに撮れるんじゃないかと期待。

またメーターパネルを撮りたいと思った場合も距離を置かずに広角で撮れ、かつ運転に支障がないサイズと考えるとかなりフィットするんじゃないかなと思われます。

これらは実際にどうだったかテストしましたので後述します。

■公式サイトだと思ったより安い!

もうひとつ大きく購入動機をアゲたのは、公式サイトでの販売価格です。イメージ的にGoProは5,6万すると思っていました。本記事執筆時点でヨドバシだと63,800円-10%還元。Amazonの並行輸入品でも5万円台前半くらいです。

それが公式サイトだと条件付きで43,000円だったのです。条件とは、GoPro公式のサブスクサービス(年額6,000円)の加入すること。ただし1年分は含まれています。言い換えると本体が37,000円で6,000円相当のサブスクを強制して43,000円です。そう考えると更に安く思えてきます。サブスクの内容は、

  • 撮影ファイルをクラウドに自動バックアップ(無制限)
  • 故障時に同一機種に交換(回数制限有り)
  • アクセサリーが30~50%OFF(個数制限有り)

というもの。Maxレンズモジュラーやメディアモジュラーなどは30%OFFですが、まぁそれでも安い。というか量販店ではそもそも売ってなさそう。2年目以降継続するかはさておき、オプションの割引きだけみてもむしろ初年度は入った方がお得レベル。

さらにアクセサリーやmicroSDカードがついてくるバンドルセールをちょいちょい内容を変更しながらもやっていて、私は結局、

  • 本体
  • サブスク1年分
  • 32GB microSD
  • スペアバッテリー
  • マグネット付きスイベルクリップ
  • Handler(自撮りスティック)

がセットで43,800円の時に注文。Maxレンズとメディアのモジュラーも同時注文しました。microSDカードは4K以上で撮りまくるのには32GBはどのみち微妙で、64GB + バッテリーで43,000円だった時に買うのも良かったかもですが、悩んでいるうちに内容がリニューアルされてしまいました。

結局、別に128GBを注文。

ちなみにGoPro公式で動作保証しているSDカードはこちらに一覧があります。写真で見た目同じでも細かい型番が違ったりするので、型番でググって、かつ偽物が多いカテゴリなので信頼のおけるショップから買うのをオススメします。私はリストにある中で比較的安めのSAMSUNGのEVOにしました。より読み込みが速いSanDisk Extreme ProならPCへのコピーがより速く終わるというメリットはありますがコスパと容量重視で。ショップは以前にも買って問題のなかったjnhショップ発送のものを選びました。個人的にはここか風見鶏なら大丈夫かなというイメージ。

自撮り棒はバンドルに含まれますが、伸縮タイプが欲しかったのでUlanziのこちらを注文。伸縮かつ三脚にもなるタイプです。UlanziはGoPro互換アクセサリでは定評があるブランドのようです。この自撮り棒も純正のShortyよりも作りが良いという動画レビューをみて。

液晶保護フィルムは「厚みのあるガラスタイプだとメディアモジューラが干渉して割れる」というレビューを見かけたのでペラいフィルムタイプをチョイス。

公式サイト発送はシンガポールから

「エクスプレス サービス | 2~3 日」という配送プランで本来は2,500円ぽかったですがこれもサービスで無料でした。

2月9日(火)の午前1時08分に「GoPro 製品をご注文いただきありがとうございます。」というタイトルのメールが届き、同日18時06分に「Your gopro.com order SO-xxxxxxx has shipped」という出荷完了メール。xxxxxxxの部分は注文番号で、公式サイトからトラッキングするのに必要になります。ただ結局こちらのトラッキングページからは「申し訳ありません。現在注文ステータスをご利用いただけません。後でもう一度試してください。」となって全然見られないままでした。一方メールの中にはUPSの追跡リンクも記載されており、こちらはシンガポールから香港を経由して日本への入ってくる様子がリポートされていました。当初2月16日(月)配送予定と表示されていましたが、東京に着荷した時点で2月12日(金)表示になり、実際にその日に配達されました(神奈川県)。東京から離れた場所だと日本郵便に引き渡されてから行程でもう1日くらいかかるかも知れません。少なくとも私のケースでは「2~3 日」という看板に偽りなし、という感じでした。

ちなみに最初、三井住友カードのAmazonカードで決済したんですが、あまり買い物したことがない国だったせいかカード会社で予防的にブロックされました。理由がわからず他のカードで決済したんですが、後でみるとSMSで「カードのご利用確認にご協力をお願いいたします」というURL付きのメッセージが来てました。承認操作後数分で利用制限が解除されたので、どうしてもそのカードで決済したい人はまずスマホやメールをチェックして、利用制限されてたら解除操作をした後、数分後に再注文するとよろしいかと思います。

■レビュー

ガジェットとしてのミニチュア感は良い。色々パーツを組み替えて機能や性能が変化するのも楽しいです。ただ実用上はやっぱり付け替えるのは不便ですね。付け替え自体というよりパーツを色々持ち歩くのが不便。出先でさっとMAXレンズを標準レンズに切り替えて、なんていうのが煩わしい。

・操作性は微妙

操作性としてはチラホラみかけた指摘通り、タッチパネルの反応がウ○コ。開封と同時に保護フィルムを貼ってしまったのでフィルムのせいか計り切れてないですが。実は上にリンク貼った保護フィルムは説明に「

※GoProシリーズはタッチパネルの感度が弱めなため、保護フィルムを貼ると操作性が悪くなる場合がございます。その場合、画面をタッチする反対の手で機器本体に触れた状態で操作をすると改善する場合がありますのでお試しください。(機器の個体差や操作する方の感じ方により異なる場合がございます)

と書いてあります。うーん、やはり一度剥がして試すしかないかなぁ。昔の感圧式タッチパネルのように「うん!」とゆっくりめに力を込めてタッチするとまだ反応するような気がします。逆にスワイプしてスクロールしたいのに項目が選択されてしまってフラストレーション。

スマホアプリから設定した方がマシかも知れません。ちなみにスマホとのリンクは操作系がBluetoothで、プレビューや再生映像をみるにはad-hocなWi-Fiに切り替える必要があります。単純なスタート/ストップなら割とさっとつながって良いです。スマホプレビューは録画を開始すると切れてしまうのが残念。録画中、常時スマホでモニタリングは不可です。スタート前に画角チェックするくらい。またデジカメのようにピントや露出オーバーのエリアを可視化する機能もなく、やはり小さいなりに色々削られている感は否めないですね。これらができるならディスプレイModを買ってもいいんですが、、、

なお設定変更をQRコードで行う機能がGoPro Labsという試験的機能の先行体験ファームウェアで利用可能です(後述)。よく使うプリセットをQRコード化しておいて映すのが使い勝手を改善してくれるかも知れません。

充電端子はキャップレス防水ではないので、サイドカバーをあけてないとUSB-Cケーブルを挿すことができません。充電しながら転がしとくのにちょっと不安。サードパーティからUSBポート部分に穴のあいた交換カバーが出てるので買ってみようか思案中。もちろん防水ではなくなりますが、日常そこまで防水を要する使い方しないので。

・映像品質

夜型生活者なので、まだ真っ昼間のパリ!っとした屋外映像は撮れていません。夜間や室内はやはりそれなり。動画ブレみたいなのがひどくて、せっかく4Kとかで撮ってもなんだかパリっとしない。

当初、どうやっても4K/60が設定できず悩みまくりました。商品情報みると撮れることになってるしなぁとか。オチとしてはアンチフリッカーで関東基準の50Hzを選んでたせいでした。50Hzだとフレームレートも50になってしまうぽいです。なんか悔しい。

これに限らず、解像度、画角、ビットレート、水平維持ON/OFFなどであちらを立てればこちらが立たずみたいな制限が多いですね。公式ページみてるとあれもこれも!みたいなアピールですが、実際にはMAXレンズで水平維持すると解像度は2.7K止まりだったりとかあるので事前に自分の使い方にあうか要チェックです。

ホワイトバランスやISOの最低/最高レベルを手動調整できるのは良い。ただしWBは白いものを移して自動調整する機能はなし。

・水平維持を試す

ホリゾンタルレベリング(以下、水平維持)の使い道として、私はド派手な屋外スポーツとかはしないですが、やってみたいことはありました。自撮り棒で床スレスレのローアングルで猫やフェレットを撮る、というもの。彼らは動きが素早いので追いかけるうちにどうしても向きはグルグル動いてしまいます。そこで水平維持が効いてくれたら安定した映像になるんじゃないかと。実際にやってみるとなかなか良いですが、液晶画面はほぼ確認不能なので、画角内に対象を収めつづけるのは至難の業でした。前述のようにスマホプレビューも録画中は不可能なので、おやつやおもちゃでおびき寄せて真っ直ぐ寄ってくるだけとか、かなりシンプルな構成にしないとダメそう。ちなみにウチの猫はフロントの録画インジゲーターLEDを割と興味もって見つめたりしてくれるのでカメラ目線は撮りやすいです。レーザーポインターとかに夢中になるのと同じなんでしょうか。

もしくは、有線でHDMIの小型モニターを自撮り棒の手元側にとりつけてモニタしながら撮る、とかどうだろうと組み合わせを思案中。

しかし水平維持機能自体は見事なものです。次期モデルでは是非4Kに対応してほしい。

・TimeWarp/TimeLapseが手軽

Osmo Pocketといい、こういう小型のデバイスだと、ミニ三脚でその辺にサッと設置してTimeLapse(早送り映像)撮影がしやすいです。本機には通常のTimeLapseに加え、手持ち撮影時に手ぶれ補正をしてスムーズな動きに加工してくれるTimeWarpがあります。散歩動画に良いです。あと水平維持もあるので見やすい。車載動画なんかもヌルヌルです。

一方TimeLapseは設定項目が充実していて、ビデオ(mp4)の他に静止画連写も選べます。後でPhotoshopやLightroomを使わないとTimelapseに仕上げられないですが、不要なコマを抜いたりとかRAWで撮ってカラコレ/カラグレをしてから合成するなんてこともできて応用の幅が広そう。ただしRAW撮影にすると最短の撮影インターバルが0.5sになります。ファイル数も膨大になるので本当にクリエイティブな用途にしか向かないですが、機会があれば日の出とか撮ってみたい。

・GoPro LabsのQRコード設定が色々便利

少し前にGo Pro Labsという試験的機能を先行体験できるアーリーアダプター向けページが公開されました。

かなり多くの機能を使えますが、個人的に重宝しそうだなと思ったのは、

  • 時計合わせ(サイト上のQRコードが高速に更新されていき、かなり高精度で時計があわせられる)
  • GPS時刻合わせ
  • 起動時の所有者情報表示(拾得時の連絡先などを表示。結構文字数も入るので、名前(アルファベット)、電話番号、メールアドレスを出すようにしてみました。
  • 動画ファイルを4GB毎に切らなくする(ただし本体内で再生できなくなるなど制限がある模様)
  • ファイル名形式の指定(前後に固定文字列をつけるなど)
  • USB給電開始時の自動録画スタート(ドラレコ的な使い方ができる?)
  • 最大シャッター角度指定(ちょっとまだ計算式がわかってないですがシャッタースピードや感度をマニュアルで制限してノイズとモーションブラーのバランスをカスタマイズできる)
  • 設定変更禁止モード

など。

面白いのはその設定方法で、ブラウザ(Labs版ファームウェアを入れアット上で)ブラウザ上で設定用QRを作ってそれをカメラで映すと反映されます。シャッターを押す必要はなく、画角に収めるだけで即反映されます。上述のいまひとつのタッチパネル操作よりもよっぽど快適。設定プリセットをあらかじめ作っておいて切り替えるのに便利そう。ただコマンド一覧をみても、一部ないものがあって惜しい。マイク切り替えとかMaxレンズMod関係とか機種依存なものがまだ実装されてないのかな?

 

とりあえず一週間ほど使っていますが、スマホのストレージやバッテリーを気にせずに済み、なおかつお手軽に携行してさっと撮れるのは強み。操作性と暗所性能だけは惜しい。室内ペット撮りにもうちょっと感度があるといいなと思います。

アクセサリも多いので、色々なスタイル、アングルが試せて良いです。購入したアクセサリについてはまた別記事でまとめたいと思います。