SSDのアライメント調整

SSDの実力を引き出すにはアライメント調整というものが必要になると知りました。SSDのセルとパーティションのセクターサイズが異なっている(ズレている)と、アクセス効率が落ちてしまうようです。特に先日実家メインPC自宅仕事用PCに入れたC300はこれができていないとRandom 4K Writeが極端に落ちて5MB/s程度になるとのこと。それぞれのエントリを参照してもらうとわかりますが、まさに2台ともそんな値に落ち込んでます。

通常、Vista/7の場合はインストールDVDがフォーマット時に自動的に調整してくれるので(新規インストールなら)問題ないっぽいのですが、パーティションコピーツールで移行した場合、そのツールがこうした配慮をしてくれないものだとダメなようです。ここのところ活躍してくれていたパーティションワークス13は残念ながら非対応だったようです。

OS新規インストールをやりなおさずに修正する方法として、パーティションクローニングツールを使う方法と、Paragon Alignment Tool 2.0(以下PAT2.0)を使う方法があるらしく、後者が安かったので購入してみました(一時英語版は無料配布もしてたみたいで残念…)。

■仕事用PC

C300(128GB)使用。FireFoxで画像の多いページを開いたときに0.5秒ほどつっかえるような挙動が出ていて気になってました。キャッシュ関係だとするとRandom 4K Writeの改善で解消するかも知れないと期待。

が、しかし、PAT2.0実行しても修正されず。特にエラーも出ずに再起動かかるんですが、その後再度PAT2.0を起動すると、「未調整」と出てしまいます。他の2台の実行時の様子と比べても、どうも実際には実行されてないっぽいです(時間、表示的に)。

ただ、手動でSuperfetchとPrefetchをオフにしてみたところFireFoxのつっかかりは解消されたような気もします。これらはSSDには意味のない設定ですが、ドライブ毎の設定はできないので、HDDへの影響が気になります。まぁ、HDDでは大きな写真や動画ファイルを扱うことが多いのでさほど関係ないかな?

■実家メインPC

こちらもC300(64GB)。調整はつつがなく完了。ついでに仕事用PCでいまいち効果が実感できないU3S6(SATA3.0ボード)も移設してみました。

C300_64G2 afteralign_onboard afteralign_6G
調整前 調整後(オンボードSATA2.0) 調整後(U3S6 SATA3.0)

 

確かにRandom 4K Writeが3倍以上高速化できました。が、逆に512K Writeがガクンと落ちてますね…。うーん、どっちが体感には効くんだろう。やっぱ4Kかな?512KもU3S6で少し盛り返しているので、このままU3S6体制で運用していくのがバランス的にはヨサゲ?Seq Readも向上してるし、同Writeもほぼスペック値まで出てます。

■実家録画用PC

こちらはA-DATAのS596を使っています。C300ほどアライメント調整が効くという話は聞かないですが、実際4Kが激しく落ち込んでいるので試してみることに。

が、ヒドい目に遭いました。なんとPAT2.0をかけたらパーティション毎死亡。未フォーマット状態に。PAT2.0付属のリカバリCD、TestDisk、Windows7の修復セットアップなどを試しても復活ならず。結局、FinalData9.0を購入して一部データを救出後、新規インストールするハメになりましたorz。FinalDataで救出できたように見えたファイルも中身はズタボロに壊れていたりと、PAT2.0も完全とはいかないようです(物理トラブルという可能性も否定しきれませんが、OS再インストール後はとりあえず普通に使えているようです)。

まぁ、結果として新規インストールしたことでアライメントはあったはず。で、ベンチ。調整直前のデータは失われてしまったので、以前コマンドキューイングをオフにした時に測ったものとの比較です。再インスト後もオフ、Superfetch、Prefetchもオフで。

PT2_SSD2 ADATA_after
調整前 調整後

 

んー、微増ってとこですかね。苦労した割には微妙ですが、何がきいたかはともかく体感は若干スムーズになった気がするので結果オーライってことで。

■2710p

かなり初期のSUMSUNGのPATAなSSDを使っていて、頻繁にExplorerやブラウザで「応答なし」が発生するほど。いわゆるプチフリっぽいのでアライメント調整で改善できるかわかりませんが、一応ツール上は「未調整」と出ていたので実行。

普通に調整完了しましたが、差が現れず。そういえばSuperfetchとPrefetchをオフにしてないや。してみよう。

 

やはり評判通りC300での効果が一番大きかったです。仕事用PCに適用できないのが残念すぎる。やはりアライメント対応のパーティションコピー(TrueImage2010はOKらしい)を使って入れ直すしかないんですかねぇ。

MacOSXの起動(ブート)が遅くなった時の覚え書き

買った直後はそのブートや再起動の爆速っぷりに驚いていたMacBook Airですが、しばらく使っていてふと気づくと明らかに長くなっていることに気づきました。OSXは昔のようにアイコンパレードがないので、なにが原因かわかりにくいのですが、Twitterでつぶやいたら起動時Command + Vでverboseモードになるよと教えてもらい試してみました。

結果、「Waiting for DSMOS…」というところでしばらく固まっていることがわかりました。この言葉をググってみると、どうもAirに限らず10.6.4を入れてから発生してる問題みたいです。ここの議論の中で、/.(ディスクのルートフォルダ)の権限をrootにしたら直ったという書き込みあり。Terminalで確認してみると、σ(^^)個人のユーザアカウントがオーナーになってます。逆なら躊躇するところですが、ルートフォルダのオーナーがrootでダメなことはないだろうと気軽に実行w。

cd /
sudo chown root:admin /.

以下は「コンソール」アプリでkernel.logを表示し、「msmos」で絞り込みをかけた様子です。3回ずつのデータを比較。

—対策前—

Dec  4 21:59:32 (マシン名) kernel[0]: Waiting for DSMOS…
Dec  4 22:00:16 (マシン名) kernel[0]: DSMOS has arrived

44秒

Dec  4 22:01:04 (マシン名) kernel[0]: Waiting for DSMOS…
Dec  4 22:01:49 (マシン名) kernel[0]: DSMOS has arrived

45秒

Dec  4 22:13:29 (マシン名) kernel[0]: Waiting for DSMOS…
Dec  4 22:14:13 (マシン名) kernel[0]: DSMOS has arrived

44秒

—対策後—

Dec  4 22:21:14 (マシン名) kernel[0]: Waiting for DSMOS…
Dec  4 22:21:29 (マシン名) kernel[0]: DSMOS has arrived

15秒

Dec  4 22:43:36 (マシン名) kernel[0]: Waiting for DSMOS…
Dec  4 22:43:51 (マシン名) kernel[0]: DSMOS has arrived

15秒

Dec  4 22:44:16 (マシン名) kernel[0]: Waiting for DSMOS…
Dec  4 22:44:31 (マシン名) kernel[0]: DSMOS has arrived

15秒

Waitingからarrivedまで44秒程かかっていたものが、対策後は15秒になりました。

実際にはこの2つの間にも他のログが出ているので、単純にこの時間だけ起動時間が短くなっているかどうかはわかりませんが、体感的にはかなり購入時の感覚に戻ったような気がします。とりあえず今回は調査終了。

今のところ副作用もないようですが、自己責任でお願いします。少なくとも、sudoとかchownが何をするものかわかっていない人にはあまりオススメしません。放っておけば次のバージョンで治ることかも知れませんし。

クロスフェード効果付きの壁紙変更ツール「銀杏」

Windows7やOSXには標準で壁紙を定期的に変更する機能がありますが、壁紙が切り替わるときにクロスフェード(じわっと2枚が入れ替わっていっく)効果がついています。一方、XPやVistaで使える同種のオンラインソフトの多くは単純にパッと切り替わるのみで、Windows7やOSXに慣れると少々悔しくなります。

で、Vistaで使えるものでクロスフェード付きのものはないかと探してみたところ、「銀杏」というツールを発見しました。「ぎんなん」ではなく「しろがね あんず」と読むそうです。早速ダウンロードして試してみましたが、

  • 壁紙変更間隔は秒単位で指定可能
  • フェードの長さも0.1秒単位で指定可能
  • 画面サイズが合わない時の拡大モードと余白に使う背景色指定可能
  • 指定できるフォルダは1つのみ(設定はないがおそらくサブフォルダも含まれる)
  • 表示順に関する設定無し(多分ランダム固定。少なくともファイル名順ではない模様)

といった感じです。タスクマネージャーによると2.5MBほどメモリを使用しているようです。これが指定フォルダ内のファイル数などによって変わるかどうかは検証していません。

イイカンジです。一瞬唯一Vistaのままの寝室マシンをWindows7にアップグレードしてしまおうかとも思いましたが、もう少しVistaでいっか、という気になりました。

作者さん、ありがとうございます。

USB3.0対応USBメモリ PQI U368


PQI USB3.0対応 U368シリーズ
[ 8GB | 16GB | 32GB ]

σ(^^)はノートPCの数だけバッグを用意し、バッグの数だけUSBメモリなどの小物を用意し入れておく派。ちょうどMacBook Airが増えた分、USBメモリも1つ欲しいなぁと思っていた矢先、メインマシンにUSB3.0インターフェースを増設したので、これは対応品を買ってみるしかないなと。

今手軽に入手できるものは3ブランド位ですが、その中で比較的小さそうでデザインが好みだったpqiのU368にしてみました。さすがに32GBは高かったので16GB。

写真でイメージするほど小さくはないんだろうなと覚悟してましたが、実際やはりデカめ。

写真は恒例の単三型eneloopとの比較。

SDIM0926

以下はベンチ。

usb2usb3

左がUSB2.0接続、右がUSB3.0です(同一マシン)。Read系が綺麗に倍速になってますが、書き込みは変化無し。4KランダムはHDD並の遅さですね。ネットカフェ用の環境を入れたTrueCryptのドライブイメージとか置いたらエラいことになりそうな予感。まぁ、動画などの大きなファイル移動用ですかねぇ。最近立て続けに各種SSDのベンチとってきましたが、同じフラッシュメモリなのにかなり性質が違いますね。USBのせい?

USB2.0だと手持ちのPocket-bitの高速タイプJetFlash T3と差がない(むしろ微妙に遅い?)ので、あまり常用する意義ないかなぁ。

あと、金属ボディが使ってるとかなり熱を持ちます。他の製品のレビューでそう書かれていて、これならマシかなと思ったけどやっぱり同じみたい。USB2.0ではほんのり、USB3.0では明らかに熱い。持てないほどじゃないですが、ファンレスノートPCの底面くらいには熱いかと。まぁ、ベンチ直後だったから特に、かも知れません。

まぁ、そもそも1台しか対応マシンがない状況で使ってもあまり意味がないのと、対応ポートがPC背面にしかないのが微妙w。せめて延長ケーブル調達してフロントに端子出さないとです。延長ケーブルってUSB3.0対応品じゃないとダメかなやっぱり。

仕事用PCもSSD化

実家のメインPCも録画PCもSSD化。MacBook AirのSSDも超快適。VAIO Pもtype ZもSSD。ならもう我が家でもっともハイスペックな仕事用PCもSSD化するしかないじゃない?的な勢いで。買いました。SSD。今回もC300。容量は128GB。このシリーズは内部でストライピング的な事をしている関係で容量毎にシーケンシャルライトのスペックが違い、128GBモデルは先日買った64GBモデルの倍、公称140MB/s。どのみち64GBではCドライブとしても足りなかったのもあって、奮発してみました。そしてついでに折角のSATA3.0インターフェースを活かせるよう、SATA3.0/USB3.0コンボのASUS U3S6も同時購入。

■C300ファーム更新で大ハマリ

ちょうどC300のファームウェア006が出たばかりだったんですが買ったものは002。中身入れるまえに更新しておこうとISO落としてきてDOS入りのブータブルCDを焼いて更新。この時、BIOSでSATAモードをIDEにしておかないとならないということだったので変更。ファームの更新自体はなんなく成功したんですが、大きな問題発生。

なんと今までマザーのICH9Rで構成していたRAID-0アレイの片方のメンバー認識が解かれてNon-Raidデバイス表示になってしまいましたorz。RAID-0なので片方認識されない状態ではドライブ全体として機能しません。2chの過去ログとかみてもこの状態になったら素直に諦めて初期化するしかないとされてました。

が、海外の掲示板で一応対処方法が書き込まれていて、それに従ってなんとか復旧できました。ざっくり訳してみると、

  1. BIOS上のRAID設定で一旦アレイをリセットする。「データ消えるよ?」と警告されるが、実際には管理情報が消されるだけ。
  2. 新規アレイを構築。パラメーターは元と同じにすること。σ(^^)は単一アレイにパーティションを切ってC,Dドライブとしてたんですが、最初勘違いして2つのアレイを設定してしまいました。\(^o^)/と思ったんですが、再度アレイを削除して全量で再設定したんですが大丈夫でした。
  3. TestDiskというツールを拾ってくる。Windows版、Linux版等があり、多くのLiveCDにも収録されてる模様。今回はC300にWindows7をクリーンインストールしてWindows版を使用しました。
  4. 注意点として各HDDをもともとつないでいたポートにつなぐこと。物理的に入れ替わったりしてると正常に復旧できない。今回はケーブルはまったくいじってなかったのでOK。なにかの弾みで取り外してしまった人は注意。
  5. TestDiskでAnalyseすると元あったパーティション情報を拾い出して表示してくれるので、正しければそれを保存して再起動。
  6. これでパーティションは復活しますが、MBRなどが壊れたままでブートしない
  7. OSの修復コンソールで、

    bootrec /fixmbr
    bootrec /fixboot
    bootrec /rebuildbcd

    などでブートレコード修復。

  8. TestDrive作者に寄付しよう!

って感じでしょうか。ただしウチでは7.の2番目はエラーになり、これらをしてもブート可能になりませんでした。SSDに入れたWindows7でブートして調べるとなぜかDドライブになってた(OSの入ってない)パーティションにブータブルフラグがついたりと微妙におかしい。色々修復コンソールでいじりまわしたんですが、ついに復旧せず。結局、ブート不可能状態のままPartiion Worksでサイズ変更(既存Cドライブが微妙に新SSDに入らなかったので)とコピー、旧Cドライブの非表示設定を行い再起動。見事旧CドライブをSSD化してブートしました!様子をみてRAIDアレイ内の旧Cドライブパーティションを削除して、全域Dドライブに拡張して使おうと思います。

それにしてもBIOS設定を一時的に変更しただけでRAIDの認識が外れて復旧不能になるなんて、オンボードRAIDはちとあぶなっかしいですね。

■ベンチマーク

とまぁ、そんな経緯で急に旧環境でブートできなくなったので、RAID-0状態でのベンチが取れませんでした。参考までにこのマシンを組んだ時のデータがこちら。CrystalDiskMarkのバージョンなども違うので参考程度。

で、マザー(GA-G33M-DS2R)のオンボードSATA2インターフェースの値(左)と、U3S6につないだ状態のスコアです。

 

OnBoardSATA3_1

HDD RAID-0よりはSeq. Rで倍近く速い。4Kは比較にもならない速さ。こないだ買った同じC300の64GBと比べてもかなり速いです。というか4Kの差が明らかに開きすぎ。やっぱあっちはまだなにか問題あるのかな?

で、残念ながらU3S6によるSATA3.0効果がイマイチですね。リード系は速くなってますがそれでもSeq. Rが300MB/sを突破できてない。またライトは下がったものすらある。うーん、デバイスマネージャーで見る限りちゃんとMarvellのドライバで認識できてるっぽいんですが。んー、一番体感速度に効きそうな512Kランダムがそこそこ高速化できてるから悩ましい。まったく効果がなければ取り外して実家のC300/64GBマシンに使った方が効果大きそう。

ただまぁ、体感は明らかに快適になったし、元がRAID-0でHDDが常に2台同時にガリガリいってたのに比べれば遙かに静か。車のオイル交換直後みたいな気持ちよさがあります。

Windows7 エクスペリエンスインデックスもディスク値が最高の7.9をマーク(以前はディスクが一番低く5.9)し、全スコア7超え達成しました(^^)v。CPUがCore2Quad 9650なのでこれ以上の強化は見込めないですが、まぁもうしばらくは現役で戦えるかな?

難点としてはRAIDアレイのDドライブがしばらく使わないとスピンダウンするので、いざ使おうとする時に若干もたつく点。スピンダウンしないように省電力設定を見直せばいいんですが、まぁせっかくだからちょっと様子見してみようかと。