eufy SoloCam S340 + HomeBase S380半月後レビュー

eufy (Anker)のセキュリティカメラ SoloCam S340とHomeBase S380を導入して半月が経ったので追加レビューを書いてみたいと思います。

前記事はこちらの2件。

現在、S340が2台とHomeBaseの構成で稼働しています。

■画質(昼夜)

Nest CamやATOM CamのフルHDから3Kになった違いは明らかで、解像度以外の面でも画質の向上を感じます。ビットレートが高いのかな?色も濃いめで映える画質です。

撮影場所が元々それなりに照明があるのもありますが、夜間の画質も上々です。

■動作精度

1台は自宅の門付近から門を開けて入ったところにある集荷ボックス辺りを映していますが、きちんと家族や宅配業者が来た時に反応してると思います。見落としがないとは言い切れませんが、感覚的には充分検知している気がします。またイベントとして検出したものはきちんと人が映っているので誤検知はしておらず、検知エリアの設定で自宅前の路上を歩いて行った人、みたいなのが検知されてることも無さそう。近いアングルのGoogle Nest Camよりも検出イベントが多いです。厳密に同じ画角ではないので公正な比較ではないかも知れませんが。

もう一台は共同の駐車場を映していて、人間と車両をAI検出対象にしていますが、これもきちんと人や車の出入りを検知していると思います。ただこちらはたまに何も映ってないイベントがあります。雨とかがチラついているだけの動画が残っていたり。

どちらもパンチルトで追尾しており未来的だしより広範囲に動きが追えて良いです。その後でホームポジションに戻るタイミングは不明ですが、一応リアルタイムで覗くといつのまにか戻ってる印象です。

HomeBase S380を組み合わせると可能になる人物識別ですが、設置位置が高くて頭上しか映っていない状態なので、顔自体の検出イベントがほぼなくてあまり役に立っていない状況です。家族は手動登録してますが、その他の未検出の人物が挙がってこないので登録も増えないという感じ。できれば宅配業者さんを見分けてヤマト/佐川/日本郵便とか識別できるとなんの荷物が来たか推測できて有り難いですが、まぁAmazonとかUberは毎回違う人がくるので微妙ですね。制服識別してほしい。

1台目はイベント検出時にライトを点ける設定にしており、作業灯としても普通に便利。いままでもソーラーLEDライトを点けてましたが、冬場に充電不足で点かないことも多く、サブライトとしても重宝しています。他人も通る可能性がある2台目のような状況ではライトをオフにすることも可能です。

総じてNest Camよりも進化、ないしパンチルトの効果を感じます。Nest Camはクラウド利用料がかかるので、セールなどを狙って順次リプレイスしランニングコストを0にしていきたいです。

集荷ポストのソーラーLEDライトをS120にリプレイスすればより手元を明るく照らせて、人物識別も捗るかな?

■バッテリー、ソーラー発電状況

もうひとつの大きな懸念は「ソーラー発電で長期稼働できるか?」でした。初日に有線充電でほぼフル充電にしたものが1日で20%くらいに落ちて「ダメじゃん!」ってなりかけましたが、その後HomeBaseを設置したせいか、全然減らなくなりました(3月後半から4月前半の日照条件)。当初カメラがイベント検出(人が来た)をして、HomeBase側で人物識別(それは誰か?)処理をすると思ってたんですが、どうもヘルプを見る限りHomeBaseがあれば全ての処理をHomeBase側で行うのでカメラの電池消費が抑えられるということのようです。ということは逆にカメラの映像ストリームは常時垂れ流しになるような気もしますが、そっちの電力や通信量の増加はどうなん?という感じ。そのために自宅Wi-Fiとは別接続にしてるんですかね。近いチャンネルだと結局干渉してスループットに影響しそうな気もしますが、まぁ2.4GHzはあまり使ってないからいっか、とも。特に実害は感じないです。

で、電力状況は以下のような画面で確認できます。バッテリーは100%で劣化が進むので、97%を切らないとソーラー充電は行わないようです(画面下部参照)。で、上のグラフのようにほぼ98%付近を維持していて、ソーラー充電はたまにしか行われていない模様(下のグラフ)。これなら「日光が当たらなくても3ヶ月保つ」も嘘ではないかもと感じます。

逆に初日一日で80%くらい減ったのはなんだったのか、という感じですが、HomeBaseの登録解除すると設定もほぼ初期化されてしまうので試していません。導入初期は学習とか色々あって電力消費も多いとか?あの減り方がS340単体の時の標準的な電池消費だとしたらちょっと実用にはならなそうな気もします。導入してみたけどすぐ電池なくなるじゃん!って方はHomeBaseの導入も検討してみてもいいかも知れません。

バッテリー面でも現時点ではとても安心感があり満足しています。真冬が楽しみ。

■その他、気になる点

ほぼほぼ不満はないですが、惜しいのはやはりアプリのカメラ映像一覧画面でリアルタイム映像を同時に見られない点ですかね。バッテリー消費を抑える意味合いもあるのかも知れませんが、前述のようにHomeBaseに常時ストリーミングしているのであれば関係ない気も?

あとはGoogle Home/Alexa/Apple HomeKitにもストリーミング映像を連携できないっぽいことかな?ちゃんと調べられてないですが、公式のここの機種一覧にS340やS380は出て来ないし、商品ページにもGoogleやAlexaのロゴがないし。以前の機種(または海外発売モデル)では対応してたけど外されたってことなんでしょうか、、スマホからはeufyアプリで見ればいいんですが、できればGoogle NestHubとかEcho Showでもさっと見られるといいなとか。

■まとめ

総じて満足しています。画質や認識性能、バッテリー保ちも進歩を感じるし、なによりクラウド不要でランニングコストがゼロなのも良い。

紹介した以外にも屋外、屋内含めて様々なモデルがあるので、ペット監視など用途があえば導入してみてもいいんじゃないでしょうか。プライベートな自宅内を映すカメラとして、無名の中華メーカー製品を使うのも不安だし、さりとて国産メジャーは高い(Panasonicとか)。そんな中でAnkerならまぁまぁ妥協できるブランドかなと思います。

パンチルト付きセキュリティカメラAnker Eufy SoloCam S340

増車準備シリーズ。

もし3台目が来たら自宅敷地内の駐車場には駐められないので、別で駐車場を借りる案が出ています。そしてちょうど裏手に駐車場があるんですが、もしそこが借りられたら自宅の2Fベランダに監視カメラをつければ常時監視できるんじゃね?ということになり、ちょうどセール中で20% OFFだったEufy SoloCam S340(以下S340)を購入しました。

Eufyはバッテリー製品で有名なAnkerの家電ブランドです。セキュリティカメラだけでも結構なラインナップが出ており、S340はその中でもレンズ部分が縦横に動くパンチルト機構搭載のモデルです。もちろんただ動くというだけではなく、アプリから遠隔操作で画角を選べます。本体だけでもある程度の画像認識、物体追尾はしてくれるのですが、別売りのHomeBase S380(以下HomeBase)と組み合わせるとそちら側のAI処理で人物認識などができるようになります。

また単体だと8GBの内蔵メモリに録画されますが、Home Base側には内蔵16GBもしくは増設ハードディスクで最大16TBまで拡張可能です。保管場所が建物内になることで、万一カメラ自体を持ち去られても録画データは保全できるということになります(どういうタイミングで同期されるのかわかりませんが)。ちょうど最近ATOM Camのクラウド保存が有料化されたのであわててmicroSDカードを挿したりしてローカル保存に切り替えたりしましたが、HomeBaseを使えば複数台のカメラの録画データを大きなストレージに集約できるのでヨサゲではあります。もちろん月額利用料はかかりません。本当にイケてたら現在屋外に設置してあるGoogle Nest Cam(年額8,000~15,000円)もまとめて移行してもいいかなとか。

今回は近隣駐車場を見渡すためにベランダに取り付けるため、そうそう持ち去られることはないだろうということでまずはカメラのみ購入。使えそうなら後日HomeBaseも買うかなって感じです。

■SoloCam S340設置(3Dプリント)

まずはDIY設定のお話から。興味ない方はファーストインプレにジャンプ推奨。

S340はソーラーパネルも付属しており、通信はもちろんWi-Fiなので、基本的に配線不要で物理的に設置するだけで利用できます。今回は2Fのベランダ手すりに設置することにしました。付属のマウンターだと基本的に壁にビス留めする想定なんですが、ウチは賃貸なので非破壊で取り付けたい。そんな時の3Dプリントですよ!

早速こんなマウンターが完成(黒)。白いのがS340付属のブラケット。ビス穴が3つ空いています。

その3つ穴にあわせてマウンターにも穴を開け、受けネジは強度が出るよう金属のインサートナットを熱挿入しました。

熱圧入についてはこちら。

強度を出すためにインフィルを3Dハニカムにして密度が高かったせいか、押し込んだ奥から溶けた樹脂が盛り上がってきて半田ゴテやナットの内側にべったりついてしまいました。ネジ穴が埋まったらどうしようと思ったんですが、なんとかボルトは入りました。

ブラケットとはM4のボルトで締結。

今回はガチの屋外使用ということで耐候性や熱耐性が高いASAで作ろうと思ったんですが、どうしても途中でスパゲッティ化してしまい断念。定着とかの問題ではなく、スプールの巻きの状態が良くないのか、AMSでもそうでなくても途中で絡んでしまってフィラメントが送られなくなるトラブル。大きなモデルだけに失敗した時の時間的、材料的なロスが大きいので3回で諦めました。

で、同じくBambuが屋外用として推している高速PETG(PETG-HF)に切換。ASAの耐熱100℃に対してPETG-HFは69℃とかなり下がりますが仕方なし。ちなみに前回比較的短期間で変形してしまったPLAだと60℃前後なので、それよりはマシかなという程度。本当は黒じゃない方が真夏の太陽下で熱を持ちにくいんでしょうが、在庫がなかったのとベランダの手すりの色とのマッチングで。

裏にスリットを入れることも検討したんですが、ChatGPTさんと相談の結果、インフィルを3Dハニカムにするとえぇよってことでスリットは無しに。ちなみにスリットはいつもサポートがいらないよう▲の溝をつけてましたが、ChatGPTさん曰くそれだと頂点に応力が集中しやすいので、曲線でサイン波みたいに波打たせるのがいいそうです。なるほどトタン屋根みたいなもんですかね。次に機会があったら試してみたいです。

ということで、今回はそれなりに厚みを持たせてインフィルを3Dハニカムにしたことでとりあえず様子見。変形してカメラが地面に落下したらアウトですが…まぁ下は自宅の庭なので人を巻き込むことはないでしょう。

サイズは一発でバッチリでした。ギュっと押し込むと入るくらいの絶妙なキツさ。かなりカメラ側が重い重量バランスになりますが平気そう。撮影日は小雨だったので、後日念のため両面テープで貼るかも知れません。いずれにせよ夏には忘れずに定期的に様子をみてみないと。

2025.4.21追記

移設のために取り外してみたんですが、既に少し反って浮いてきてました。高速PETGでもダメかー。まだ春なのに。敗因は黒でスリットもなしだった点かな。当面ここにカメラを設置しないことになりますが、もし次やる時は白でスリットをつける、かつコの字に加えてもう少しひっかかりを追加するデザインにしてみようと思います。あとは両面テープで固定するかどうかですね。

別アングル。配線がないことも相まって、手すり上の好きな位置に固定できます。

ちなみにソーラーパネルの最適角度もChatGPTさんに効いたところ、方角は真南、傾斜角は30~40°が良いらしいです。発電効率も含めてしばらく試験運用してみます。

あと、推奨設定地上高は2~3mなので、それ以上の高さにした場合、ライトや動体検知の範囲外になる可能性はあるので、そこら辺もどうかは検証していきます。

S340ファーストインプレ

比較対象は国産のAtomCamと、GoogleのNest Camです。

まずシンプルにカメラ性能は良いです。3K画質は伊達じゃないですね。AtomCamもNest CamもFHDだったので、明らかに解像度感があります。広角で撮影した録画データも後からそこそこ拡大できそう。

また光学3倍ズームもあり、デジタルズームとあわせると8倍なので、望遠性能もかなりのもの。リアルタイムで使うことはあまりないかもですが。

アプリの作りとして惜しいのはカメラ一覧画面でリアルタイム映像が見られない点(ATOM CamやNest Camは可能)。複数カメラを設置した時に、いちいちどれかのカメラを選択して詳細画面に遷移しないとストリーミング映像は見られなさそう。HomeBaseを追加するとどうなんだろう?

それ以外の機能、操作性は競合と似たり寄ったりかな。家族など別アカウントユーザーとの共有もできるし、Wi-Fi設定はアプリでQRコードを作ってカメラで読み込ませるだけ。プライバシーゾーン(動体認識しないエリア)を設定できるので、例えば隣家の敷地を指定しておけば隣人の出入りを検知しなくなります。AI機能はHomeBaseと組み合わせないとですが、必要な機能は過不足なく揃ってる印象です。

あとスピーカーから流せる威嚇用サイレンは思ったより大きくてビビりました。

総じてソフトもハードも作りはしっかりしており、月額費用を無くせるならHomeBase含めて完全移行もありかなと思います。ただ小型ペットのケージの監視用にはちょっと大きいモデルしかないかな?ATOM Camのコンパクトさと安さはちょっと突出してますね。解像度がFHDでいいなら引き続きATOM Cam + SDカード運用がコスパ最強。宅内集中録画したい、より高解像度/高画質で録画したいならeufyシリーズってとこですかね。あと屋外でソーラーモデルがラインナップに多いのもeufyかな。Nest Camの優位性はGoogle Homeアプリで他のデバイスと一緒に管理できる点ですが、そこまで大きなメリットでもないかなという印象。Google Nest Hubでさっと見たい人向けかな。ちなみにATOM Cam + Amazon EchoShowでも視聴はできます。そういう観点ではeufyはディスプレイ付きスマートスピーカーの類とは親和性は高くないかも。機種によってはできるのかも?公式のリストにはS3x0系はないようですね。リストにあるE40とかは古いモデルのようなので、HomeBase対応モデルはGoogle/Amazon対応を縮小してるのかな?

■まとめ

これまで宅内はATOM Cam、宅外はGoogle Nest Camでしたが、久しぶりに新プラットフォームのセキュリティカメラに手を出しました。ATOM Camの有料化、Nest Cam Awareの値上げなどクラウドベースの製品のランニングコストが上がっている中、初期コストだけで済むeufyは着目株な気がします。一覧画面でストリーミング視聴できない点だけ惜しいですが、全体として遜色はなく、今回試験的にカメラ単体で導入しましたが、遠からずHomeBaseを購入し、2台の屋外Nest Camもリプレイスしていきたいなと思った初期感想です。

ソーラーバッテリー運用の持続性、セキュリティ検知能力はもうしばらく検証してまた追記していきます。

配線工事不要というのは大きなメリットで、日当たりが良い場所ならS120も気になっています。パネルの向きは変えられないものの一体型でスマートですね。

2025.4.12追記: 半月使ったセカンドレビューを書きました。

庭のGoogle NestCamを常時給電化する

我が家には2台のGoogle NestCam(バッテリー型)が屋外に仕掛けてあります。

この製品はバッテリー充電式なので、一度屋内に持ち込んで充電してやれば2,3週間くらい稼働します。それでも手間には違いがないので、賃貸戸建ての条件下でなんとかDIYで電源を給電する方法を考えました。

幸い屋外コンセントが家の反対側には1つあり、そこから防水ケーブルを引き回すことで実現。

まずケーブルをカメラの位置近くまでこれを使って延長します。

先端が3股になっているタイプもあるので、上手く分岐しつつ2台のカメラ位置まで引き回しました。

NestCamの充電ポートは専用コネクターになっています。しかも付属ケーブルでは短すぎて足りなかったのでAliExpressで安い7mのケーブルを購入。電源側はUSB Type-Aです。7mは余りまくりですがまぁ仕方なし。日本のAmazonにも何種類か出品されていますがドチャクソ高いです。

またGoogleの純正のAC電源ケーブルもありますが、長さとコンセントプラグの形状が防水ケーブルにあわなそうなので除外。

で、コンセント部分をどうするかですが、防水の箱に収めてしまいます。

元々ケルヒャー用に屋外に出ていたので防水ケーブル側が汚い…

Sサイズでこんな感じで収まりました。両側の穴からケーブルを出しますが、その部分にクッション性のある素材がついているので雨水を防ぐことができるようです。締めてしまえば黒い箱なので庭の一角に落ちていてもさほど目立ちません。

ここを防水ボックスに収めてしまうならばもっと安い普通の延長コードでいいんじゃないかという説もありますが、やはりケーブル自体も耐候性が考えられているはずなので、きちんと屋外対応のケーブルを使うのが吉でしょう。何年かして皮膜が日差しや雨風で風化してショートでもしたら大変です。

ただ難しかったのは、防水キャップを外した状態でもリング状の縁があるので、ちょっと大きな充電器だと刺さりません。ある程度小さいものを選ぶか、極短いショート延長ケーブルを挟む必要があります。

とりあえず今回はNestCamに付属の充電器(1.5A)は使えました。無事給電できると、Google Homeアプリの表示が「∞」になりました。

しかし1つしか見付からず、家中を捜索した結果、ChromeCastの付属品と思われる充電器がフィットしたものの出力1.0Aまでなせいか、充電中マークはつくものの、「∞」にはなりません。

やはり真面目に純正充電器を発掘しないとダメそうです。もしくは1.5A出力でありつつ小さいものを探して買うか。

ともあれ、これで定期的な充電の手間から解放され、電力をケチらず画質や録画時間設定を上げることができ、なおかつ退去時に問題なく原状復帰ができます。