メインPC、ダメ押しでメモリ64GB化

ここんとこ、簡易水冷4090、CPUクーラー交換、ケースファン交換など仕事用メインPCのアップデートに腐心しててまぁだいたい形になったかなと思ってたんですが、PCパーツ買い時が来ていて特にメモリ関係は値下がり傾向なのでメインメモリを32GB->64GBに増設してみました。まぁなんか今同居人がつよつよゲーミングPCを作るということでパーツ屋巡りをしていて、秋葉でたまたま今使ってるメモリがAmazonよりだいぶ安かったので衝動買いしてしまったという感じ。

選んだのはこちら。

G.Skill Trident Z Neo F4-3600C16D-32GTZNC (DDR4-3600 16GB×2)

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Zen3/X570世代なのでDDR4。クロックは3600。正直以前これを選んだ経緯は朧気ですが、まぁCLまでまったく同じのを選んでおけば相性問題とか出にくいだろうくらい。光り方もまずまず綺麗ですし。これAmazonでは他の3200とかよりちょっと高くて(記事執筆時点で2.8万)躊躇してたんですが、ツクモで2.2万台で売ってるのを発見して二度見した後ゲット。

最初、2枚追加した分がまったく光らずBIOS画面も出ないで再起動を繰り返されてヤベ!ってなったんですが、その後全部抜いてしっかり挿し直したら無事起動して全容量認識しました。

メモリ増やしただけなのでTime Spyはそんなに影響でないでしょうが一応結果貼っておきます。左が増設後、右は先日でたチップセットドライバを更新した直後のものです。

下がってますねw。まぁ誤差かな。温度も1℃下がってますがこれも室温で影響しちゃいそうなレベルの差。まぁ影響なしかなと見てます。

Lightroom ClassicとPhososhop、Premiere ProとMedia Encoderなどを同時に使ったりする時でも32GB使い切ってる様子はなかったですが、あればあっただけ使うのが現在のOSなのでどこかで余力を活用してくれればいいなというところです。

■最新構成メモ

当分これで一段落だと思うので、あらためて最新の構成を備忘録としてまとめておこうと思います。

PC排熱沼。ケースファン交換 Razer Kunai Chroma

ミニタワーケースに簡易水冷RTX4090をぶっこんだ後、CPUファンを交換してセンサー値は落ち着いたものの、ケース自体の鉄板やガラスパネルの温度がビビるほど熱くなることに気づき、結局ケースファンも交換したというお話。

RTX4090導入の記事
CPUクーラー交換の記事

■Cyberpunk 2077をやってみたらケースがアチアチになった

せっかくRTX4090を入れたので、なにかグラフィッグがえげつないゲームをやってみようと思い、ちょうどセールになってたCyberpunk 2077を購入。当初フレームレート制限を有効にしてなかったせいもあるんですが、ケース自体がドン引きするくらい熱くなりました。FanCtrlを導入してファン制御をして、12cmケースファンx3、RTX4090の簡易水冷ラジエーター(12cm)x2を全開にして、計測上のCPU温度、GPU温度は80℃くらいで抑えられており動作にあやしいところもなかったんですが、足元の温風がすごいのと、うっかりケースのパネルに足があたるとビビるレベル。これはもうちょいなんとかしないとなと。

元々ケースについけてたファンは、EASYDIYの安物。購入履歴から辿ると微妙にデザイン、セット数が違うものが出てきてしまうんですが、仕様としては

  • ファン速度:1300±10%RPM
  • 騒音レベル:23.2dBA
  • 風量:MAX 26.16CFM

という感じ。

今つかっているケースはこれ。

またケース背面付近にこれを縦において出てきた温風が籠もらないようにしています。

ケースにはトップとフロントに12or14cmファン2基ずつ、リアに12cm1基が装着できます。フロントには簡易水冷ラジエーターがついてしまっているので、交換するとしたら、

  • トップを12→14cmに大型化する
  • リアを12cmのまま大風量のものに交換する

という余地がありました。

現在のは12cmとしてもかなりショボい風量のようで、交換すればかなり改善の見込みがあるのではと。というかPCケースをM1のままでいくなら、もうあとこれくらいしかやれることはないぞという感じ。これでダメならケース交換ですね…

■機種選定

多少値が張っても風量があるものにしようと。静音性はその次くらい。ファン制御で普段は速度を落としておけばいいやと。そしてアドレサブルRGBはまぁあればいいけど、どうせ机の下設置で着座姿勢では見えないので更に優先度は下、という感じ。また羽根全体が大きく光るより、もともとついてたEASY-DIYのように細くリングだけ光る方が好み(たぶん当時もデザインで選んだ記憶)。14cmを2つ、12cmを1つです。

風量でみた時に番長っぽかったのはThermaltakeのTOUGHFAN。14cmモデルで119.1CFMもあります。1基あたり4倍!?

Thermaltake TOUGHFAN 14 PCケースファン 140mm CL-F118-PL14BL-A FN1521

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残念ながらARGBは光り方がイマイチなのと、専用コントローラー前提でコスパが悪いので除外。NoctureやDeepCoolもこれといって気に入るのはなし。

最終的にリング状ライトの見た目が気に入ってRazerのKunai Chromaにしました。

Razer税でちょいお高いですが、見た目は好み。風量も14cmモデルが81CFM、12cmモデルでも65.5CFM​なので、現行の26.16CFM x3と比べたらかなりのアップになるはず。(単純に足し算してもナンセンスですが計算上は)78.5CFM→227.5CFMになります。騒音値もMaxで比べると23.2dBAから35dBA(12cmの場合)でかなりアップしてしまいますが、常時は14cmx2の風量で回転数落とせれば差し引きはそんなでもないかなと期待。

■取り付け

取り付けた後の状態がこちら。

取り付け後の様子

もうなにもかもがギリギリです。風向きは前と同じ。トップのKunai 14cm x2が吸気、フロント(写真右)のラジエター(12cm x2)とリアのKunai 12cmが排気。CPUファンは吹きつけでリア方向に風を送っています。セオリー的にはリアから吸ってまっすぐフロントへ吐くエアフローを作るべきなんでしょうが、リアにダストフィルターがないのと、ラジエーターがスペース不足でトップにつかなかったのでこうなりました。ラジエーターのファンをバラせば吸気にできるかもですが、一旦そこには手を入れない方針です。

ライティングはこんな感じ。

光らせてみた

■TimeSpyで検証

左がケースファン交換後、右がケースファン交換前です。

TimeSpyの結果

交換前に負けちゃいましたが誤差レベルですね。GPU温度は同じ、CPU温度は2℃下がってました。

■Cyberpunk 2077で検証

もともとCPU/GPU温度は不安ないレベルなので、ゲームなどで連続負荷時にケースに触れた時のアチアチにならなければいいなというのが目的ですがさて、、、

変わんねー

いやかわらないですね。ケース内で発生した温風をより強くケース内側に叩きつけてるので、むしろケース温度は上がるのか?ってレベルです。少なくとも体感ではアチアチはかわらずという感じ。

■まとめ

ベンチ時の平均温度は2℃ほど下がりましたが、もともとの懸念だったケースパネルのアチアチ状態は違いを感じられませんでした。発生する熱はかわらず、より排熱できるようになった分、ケースは熱くなることがあっても下がることはない、ということでしょうか。あとはもうケース周辺のエアフローをどうにかする位しかなくて、むしろ足にあたる温風が増えるだけなのかも知れません。実害がない限りこのままの方がいいのかも知れませんね。

自分は右足元に設置してるので、NZXT H9 Eliteのように排気ファンが右側面に向かうようなケースだと、体感温度を上げずに排熱できるんですかねぇ。

今回買ったKunaiと同じようなリング状ライトなので混在しても違和感は少ない気がします。うーん、でも結構なお値段。うーん…

追記:

あ、いっこ下のH9 Flowでも同じようなレイアウトですね。グラボ縦にする必要なさそうだし(簡易水冷なので)、こっちならもうちょい安い。うーん。

NZXT H9 Flow 2層構造 ミドルタワー PCケース Black CM-H91FB-01 CS8576

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CPUクーラーを超天からAK500にして-17℃

先日、メインPCのグラボを空冷RTX3070から簡易水冷式のRTX4090にしました。

その時にTimeSpyでベンチとったところ、GPUは充分冷えてたんですが、CPUが91℃にもなっていることに気付きました、ケース内のファンレイアウトを変えたり、大きな熱源が増えた影響かなと思ったんですが、どうもRTX3070時点(換装直前)で既に91℃だったっぽい。記録を遡ると、2

  • Ryzen9 3900 + RTX3070: 74℃(2023.2月)
  • Ryzen9 5900X + RTX3070: 79℃(上記と同日)
  • Ryzen9 5900X + RTX3070: 91℃(2023.8月)
  • Ryzen9 5900X + RTX4090: 91℃(上記と同日)

でした。2つ目と3つ目は特に構成いじってないのに半年で10℃以上上がってるのはなんだろう?グリスの劣化?

ともあれこれはちとマズいだろうということで、RTX4090化の仕上げとしてCPUクーラーは交換しておくことにしました。

現状で箱も記録もないので定かではないですが、ロゴや姿形からして今までは

これと思われます。定番の虎徹のトップフロー版と言われるモデル。当時何故トップフローにこだわったんだったか忘れましたが、ケースに入るかどうかを気にしたのかも。

ケースがMicroATXのScythe M1。RTX4090もわざわざ全長の短い簡易水冷モデルを選んだくらいで、色々ギリギリです。

てことで今回も高さが一番の懸念事項でした。空冷能力としてはツインタワーやツインファンでエアフロー的にはサイドフローという基準で物色。あとヒートシンクも含めてブラックでまとめられてるのがカッチョいいかもと思って優先。この辺りが候補になりました。

NH-U12Aは定番中の定番。ファンの品質で名高いノクチュアです。茶色は好きではないですが、ブラックモデルならアリかなと。色々なレビューをみていて最近メキメキと頭角を現しているのがDeepCoolというブランド。ノクチュアと互角に戦える冷却性能な上にコスパも高いというシリーズです。ツインタワー(ヒートシンク)&ツインファンのAK620、ファンが1つでコンパクトさ優先の下位モデルAK500、ARGB LEDがついたAS500。AKのさらに下に400というメチャクチャ人気のコンパクト、高コスパモデルがありますが、今回は冷却性能に不安があったので500系以上で選ぶことに。

気持ち的には光るAS500に惹かれたんですが、その分高さがあって微妙だったので断念。残りは3mmくらいしか違わない誤差レベルだったので、冷却性能的にオーバースペックになりすぎないAK500に決定しました。NH-U12Aと比べると半額ですし。

■マジでギリギリだった…

かなりギリギリだったし、もとから取り回しも際どかった簡易水冷パイプもなんとか押し込めました。CPUの上に仮置きした状態ではわずかにガラスパネルが来る面よりはみ出てる気がして「やっちまったか?」と思ったくらいギリギリ。きちんとクーラーをネジ止め固定したところ、本当にギリギリでパネルが閉じられました。5mm高かったらヤバかったと思います。

ちなみにCPUグリスが見当たらず、オマケでついてきたヤツを使いましたw。よくあるプラ袋に詰められたタイプではなく、きちんとペン型のケースに入ったものが付属してました。

あと外した時、グリスがカチカチだったり粉ふいてたりと目に見えるような劣化は感じなかったです。さすがに半年ですし。

■ベンチで-17℃達成

CPUファンなのでCinebenchで比較するべきかもですが、統計データとれるしログも残せるので3DMarkのTimeSpyで比較。

前回の記事でケーブルが足りずに仮組みというかケースパネルを閉じないで測ったのと、後日パネルを閉めて測ったので少し差がありました。やはりケースを閉じたことで熱が籠もって性能が落ちたと思われます。「まぁ仕方ないか」と思ってたんですが、今回CPUクーラーをAK500にしたことで、かなりケースを開けた状態のスコアに近づきました。それでもまだちょっと負けてますが、CPU平均温度では81℃->74℃と下がってます(じゃぁなんで総合スコアで負けたんだろう?)。ケースを占めた状態でのクーラー比較ではなんと91℃->74℃なので17℃も下がってます。Cinebenchでも76℃くらいでキープしてそうな感じ。

いいんじゃないでしょうか。105Wの5900Xでも65Wの3900の頃の水準に戻った感じ。70℃台をキープできてるならまぁ空冷で戦って行けそうです。グラボが簡易水冷でもうここからCPUを水冷化するスペースはなかったのでひと安心。このコンパクトはケースで次の買い換えまでもたせられそうです。

まぁただ2月から8月の間で謎の12℃アップもあるので、構成かえなくても定期的にモニタリングしていかないとかも知れません。

(実は超天のままグリス塗り直したら良かった説…)

メインWindows PCのグラボをRTX3070から4090に大幅刷新!~MSI RTX4090 Suprim Liquid X 24G

突然ですがグラボ買えました。清水の舞台からダイブしてRTX4090です。RTX3070から一気に二階級特進(?)です。理由はいくつかありまして、

  • 仕事で動画編集、エンコードの案件が定期的に発生し続けている
    • エンコード解像度はさして高くはないが、トラッキングなどの画像解析処理を多用
  • クルマ写真を撮る機会が増えた
    • LightroomやPhotoshopでAI(Adobe Sensei)機能を多用
  • Meta Quest Pro + Virtual DesktopでワイヤレスPCVRがかなり実用的に動くことがわかり、もっと活用してみたくなった
  • GTX1060でValorantを戦っている姪っ子のPCを強化してやりたかった
    • なかなか値が落ちないRTX4060や3060Tiを新品で買ってやるよりは自分の環境をアップグレードしつつならコスパも良いのではと

などでしょうか。リビングのテレビとかドローンとかを買い換えようと長いこと迷ってたんですが、期待してた新型の展示をみてあまり感動がなかったり、飛行できる場所にいく機会があまりとれなそうだったりを鑑みて、優先順位をつけたらこっちかなとなりました。

■機種選定

今がRTX3070なので、4070、4080、4090辺りが選択肢になります。まずストリーミングエンジンが2機あるということで4080以上がいいんじゃないかというのは早々に思いました。あとVRChatにハマりかかった時にVRAM容量が重要と学んでいたので、今(8GB)の3倍にもなる24GB搭載の4090はかなり魅力に感じました。レンダリング、エンコーディング、メモリとどれをとっても最上級で隙が無い。お値段もかなりしますが、4080との価格差で考えるともう誤差というか勢いのレベルかなと。

お値段は覚悟次第ですが、あと問題になるのは消費電力、サイズ、排熱です。

今の電源は1050Wで一応足りそうではありますが、今の上位RTXは12VHPWRというPCIe 5世代の新しい規格のコネクタが必要です。4090で焼損したと話題のアレです。購入時時期的に12VHPWRネイティブ端子はついていない電源でした。その場合、PCIe Gen4の端子x4つから12VHPWRの変換ケーブルがグラボに付属しているので、それを使います。電源毎買い換えることも検討しましたが、幸いGen4端子とケーブルは足りそうだったので、まずは様子見で変換で使うことに。

ケースもMicroATXだったのであまり巨大なものは入りません。入ったとしてもエアフローが確保できるか不安があります。

そんなことを考えつつ物色して見つけた瞬間に「これだ!」と思ったのがMSIから出ている簡易水冷モデルのMSI GeForce RTX4090 SUPRIM LIQUID X 24Gです。

MSI GeForce RTX 4090 SUPRIM LIQUID X 24G グラフィックスボード VD8261

MSI GeForce RTX 4090 SUPRIM LIQUID X 24G グラフィックスボード VD8261

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2ファンの簡易水冷ラジエーターがセットになっており、通常4090のグラボ本体は3スロット、4スロットが占有が当たり前なところ、本製品なら2スロットと3070と同じです。全長も短いくらい。また3ファンが多い(気がする)簡易水冷タイプの中で本品は2ファン、かわりにGPU本体側に基板冷却用のファンがついているハイブリッド冷却タイプで、双方のサイズバランスがいい感じにとれている構成です。

こちらのレビューが大変参考になりました。

これまで使っていたASUSの3070との比較がこちら。

購入した4090(上)とこれまで使っていた3070(下)

全長が短いことと占有スロットが少ないことは今回のケースでは非常に重要でした。何故なら、GPUの下に10GbEカードが刺さっており、これ以上厚くすると両立できなくなるからです。MicroATXの辛いところです。

GPUの下に10GbEカード

言い換えれば事実上、簡易水冷しか選択肢がなかったということにもなります。価格的にもそんなに大きくは違わず(元が高いのでそう感じるだけw?)、デザインも好みだったので他の簡易水冷モデルを比較もせずに注文してしまいました。国内知名度的にもMSIならまぁ大丈夫でしょうよ、と。

■組み付けとエアフロー設計(仮)

組み付け前の状態がこんな感じ。

RTX3070の状態

組み替え後はこんな感じになりました。

RTX4090 Suprim Liquid X 24G換装後(パネル開)

ケーブル&ホースマネジメント

懸念だったグラボから出ているホースの突出量でケースのパネルが閉まるか、ですが、多少ホースを押さえ付ける形にはなるものの、つぶれる手前くらいで一応閉じることができました。

ガラスパネルをはめところ

むしろ大変だったのは12VHPWRコネクタ側。短いケーブルで4股分岐していて非常に嵩張ります。thermaltakeの電源に付属するケーブルは2口分岐で2本ひいてくれば4コネクタを埋められるんですが、4090の大電流を安全に流すために二股使用は絶対にヤメロ、と添付紙にも警告してあったので、4本使います。すると8コネクタが手元に来ちゃいます(てかPCIeケーブルって逆向きでもいいのかな?)。まぁいずれにせようちのケースにはL字コネクタ必須だったので延長することにしました。結果的にマザボ背面側なかなりのケーブルぎちぎち状態です。

12VHJPWR延長ケーブルを使わない場合の引き込み量

さらにグラボ付属の変換ケーブルはコネクタの根元がギチギチでほぼ曲げられないので、むしろこちらのせいでガラスパネルが閉じられない状態。ということで、L字にする兼ゴチャつくところを背面側に押しやる目的でこちらのL字延長ケーブルを追加購入。

12VHPWRのL字コネクタで真下にケーブル出し

エアフロー

当初何も考えずラジエーターはトップ設置と考えてましたが、実際にはCPUファンと干渉して入りませんでした。MicroATXの(以下同文)。

そこで、写真右のフロントファンをトップに移設し、フロントにラジエーターをつける作戦に。もともとトップ設置が基本だからか、風の向きはプッシュで外向きになっています(バラせば逆にもできるでしょうけど)。なのでフロントに設置すると前面に排熱される形になります。さて、残りのリアx1、トップx2の12cmファンはどうしようという話です。

  • 後ろから前へ一直線に風が抜けると良さそう
  • 一番熱くなるだろうラジエーターには冷えた空気を送りたい。
    • グラボ本体には(たぶん)そんなに風が当たらなくて良い
  • CPUにもそれなりに冷えた空気を送りたい
  • 全体を正圧にしてホコリを抑えたい(=外向きファンを多め)

辺りが目標。

一旦ラジエーター組み替えには手を出さない(排気固定)で考えます。

案1.

セオリー通りに奥から手前をストレートに流すのを基本とする案。

案2.

エアフローを極力交差させない案。

一旦2案にしました。何故ならこのケースは上面と前面、底面に出すとフィルターがついてますが、背面にはついていない為、リアファンを吸気にするとホコリが貯まりやすいんじゃないかと。

両方試して比較するほどマメではないので、とりあえず不都合がない限りこれでいこうと思っています。

■ベンチ、温度

換装前後で3DMarkのTime Spyスコアを採ってみました。

スコアは倍以上に跳ね上がってますね。フレームレートも40~99くらいだったのが、160~250くらいで推移するようになりました。瞬間で300いったり。なんかグラフィックつよつよなゲームタイトルやりたくなりますね。

まだこの時点では12VHPWR延長ケーブルが届いておらずケースを閉じてない状態での計測です。温度が3070の時の80℃から58℃へと激下がりしました。消費ワットは増えたものの、プロセスルールの違いで発熱は減ったのかも?もしくはMSIご自慢の冷却システムが優秀?

ただフロントに簡易水冷ラジエーターをつけたせいか、手前側への温風の吹き出しがスゴいです。足元に下駄履かせて設置してるので、ちょうど右足の膝下がセラミックファンヒーターのような温風に晒されます。冬は楽しみだけど、とりあえず夏をどう乗り切ろう。

ケース閉じ後

ケーブルを綺麗にしてケースを閉じた状態での再ベンチ。

さすがに温度は58℃から65℃に上がり、各スコアも少し落ちました。それでも空冷の3070よりは遙かに冷えています。フロントのラジエーター直だった温風も手前にガラスパネルを装着したことで分散して感じにくくなりました。これくらいなら「ほんのり温かい風が来る」レベル。最後のガラスパネルはさすがに触るとほっかほかです。

こちらはTime Spy Extremeを実行中の温度推移。テストの切り替わりで落ち込んでるのはサーマルスロットリングではなく単に処理の合間かな?

やはりグラボはそこまで爆上がりしてなくて、むしろ90℃台が出ているCPUの冷却を改善した方がいいかもですね。なにか良いファンを探してみようかな。今サイズのトップフローだけどトレンドはサイドフロー?今回のエアフロー設計に沿った、90°直角に風が抜けるようなファンってないよなぁ。

■用途別の感想、期待、メモ(随時更新)

Photoshop

AIベースの削除ツールのレスポンスが上がりました。ナンバプレートから数字を塗りつぶして消すみたいな動作がサクサク進みます。

Lightroom

現像書き出し処理が速くなった気がする。複数枚一括処理する時、左上のプログレスバーが速い。

あと最近のアップデートで追加されたAIベースのノイズ除去も結構1枚1枚待たされがちだけど、多少速い気がする。瞬時ではないけど。

Premiere Pro

まだエンコードはしてないですが、トラッキングは期待ほど変わらなかったかな。目線の追従ボカシとかをよくするんですが、そこの処理が結構待たされるがち。プレビューしながらだと便利だけどかなり遅い。プレビュー切ってると割と速いけど途中で失敗してズレってったことに気付かないというジレンマ。プレビューした状態でもリアルタイムくらいの速さになると良かったんだけど、今んとこそこまで違わなそう。あとシークもヌルヌルになった気がしてます。

NVENCのハードウェアエンコーダーが2基になったことで、バックグラウンドでMedia Encoderでエンコしながらフロントで次の動画を編集とかしても平気だったりするのかも検証していきたいです。

TMPGEnc Video Mastering Works 7

最近すっかりなんでもPremiereでこなすようになってあんまり使ってないので保留。だいたいこれ使う時は画質優先で縮めたい時なのでx246エンコが多いし。試す機会があれば追記します。

OBS StudioなどAV1関連

40×0シリーズだとAV1のハードウェアエンコードに対応しました(AVアイではなくAVワンです)。アプリやサービス提供者側に高いライセンス料がかかるH.265の代替と期待される新コーデック。Youtubeとかによりビットレート辺りの画質を上げて配信できます。モバイル機器の再生環境が整ってきたら録画コーデックとしても有望かなと思いつつ、いまんとこ様子見。

Parsecなどのリモートデスクトップ系にも活用できると限られた帯域で高解像度、高画質の遠隔デスクトップ操作ができそうなので期待。こちらは自分の環境で整えれば済む話ですし。

Zoomなんかもこの7月に各プラットフォームでAV1対応したらしいですがユーザが任意で指定できないし何を使ってるかもわからないので、いまいち有り難みがないかも。

PCVR(主にBeat Saber)

VRChat

24GBのビデオメモリが一番活きそう。オブジェクトが多いワールドやアバターがヌルヌル動くと期待。どこを見に行けばいいかな。

■まとめ

今年トップレベルのやんちゃ買いをしてしまいましたが、しっかり多方面で活用していこうと思います。コスパの評価は難しいですが、もうこの価格帯になるとクルマやレンズと一緒で、ある程度残価値があるうちに後継モデルに買い換えていった方がお得な気がしています。今年50×0が出るかわかりませんが、60×0くらいまでひっぱれるといいなぁと。

とりあえずケースと電源はそのままで動かすことには成功しましたが、CPUファンくらいはアップグレードしてもいいかなと思います。

メインWindows機、Ryzen9 3900→5900X換装

少し前に買ってあったRyzen9 5900Xを仕事用メインWindows機にインストールしました。元々は同じRyzen9の3900でした。同じ12コア24スレッドですが、世代がZen2からZen3になり、3.1GHzから3.7GHzにクロックアップし、TDPは65Wから105Wに増加しています。

もともとそこまで不足を感じていたわけではないですが、7×00世代が出たことで実売価格が下がったこと、今のマザーのチップセット(X570)で使えるCPUはZen3世代までということで、延命としてコスパの良い時に換装しておこうという狙いです。また3900を姪の3300X(4C8T@3.8GHz)のPCにスライドしてやれば無駄もないかなと。

また最近の用途としてはPremiere Proで編集した動画をTMPGEnc Movie Plug-in AVC for Premiere Proでエンコードすることが多いです。やはりGPUエンコードよりもx264のソフトウェアエンコードの方がサイズが縮むので、納品データの最終出力はTMPGEncでやりたい。同プラグインならPremiere Proの出力画面から直接x264出力が使えるので重宝しています。これのためにCPU性能を上げる価値があるかなと思ったとも言えます。

(ちなみにグラボのRTX3070も同じ様に40×0世代に乗り換えて3070をお下がりであげようと考えてるんですが、こっちはなかなか値段が下がらないですね…)

■RyzenのCPU換装は戦々恐々

Ryzenの換装は3つのリスクというか関門があると思います。これがあるので万全のリサーチと体制で臨もうとして放置期間ができてしまったという向きも。

・BIOS問題

マザー購入当時はZen3の5×00系CPUは出る直前だったのでBIOS未対応でした。古いままのBIOSでCPUを交換してしまうと当然ながら認識できません。もともと思い立った時にBIOS更新する派だったのでZen3対応BIOSにはなっていましたが、念のため最新の3.90に更新しておきました。

BIOSの更新画面で「fTPMは無効化することを推奨するよ」みたいな警告が出たのでいったんキャンセルして無効にしたんですが、うっかり再起動をせずにそのままメニュー移動して更新してしまいました。更新後にみたら有効のままになっており、(ノ∀`)アチャーとなりましたが、一応問題なく動いている様です。

BIOS更新後、fTPM設定をいじった影響かわかりませんが、Windowsのパスコードがリセットされており、ログイン時にMicrosoftアカウントの認証が必要でした。

・スッポン問題

スッポンとはCPUクーラーを外す時に意図せずCPUごとソケットから外れて持ち上がってしまい、落下などでピンが折れてしまう現象です。ピンがCPU側にあるRyzenで特に起きやすいと言われています。今回は、事前に下記ベンチをとって温め、CPUグリスを柔らかくしておいたのと、クーラーを持ち上げる前に左右にスライドして固着を緩めたおかげで無事回避することができました。

最近ではCPUとクーラーの間にはさむような形でCPUの持ち上がりを防止するブラケットなどもあるようです。

ProArtist IFE2 AM4専用CPU抜け止め予防ブラケット

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・TPM問題

TPMはWindows11で必須化されたハードウェアセキュリティデバイスです。Ryzenの場合はCPU内にfTPMという形で内蔵されているため、CPUを交換することがそのままセキュリティデバイスを交換することになり、例えばBitLockerでストレージを暗号化していた場合、CPU交換で読み出せなくなり結果としてWindowsがブートしなくなります。

このPCは少し前にWindows11をクリーンインストールした時に、BitLockerを有効化してなかったので大丈夫だろうということで敢行。でも不安で二回くらいチェックしました。

2回くらい自動でブートしてドキドキしましたが無事ログイン画面に到達。BIOS更新後と同じく認証情報がリセットされ、MSアカウントで再認証を求められました。ライセンス認証はパスしました。

■ベンチマーク

CPUグリスの温めにとった3D MARKベンチを折角なので晒しておきます。今回はCPU換装なので3D BENCHは向かないかもですが、クラウドでログを取っておけるので重宝しています。

GPUも含めた性能を測るTIME SPYで、過去の履歴と比較。

TIME SPY比較

一番右が3900で採ったベストの記録。たぶん組んだ直後くらいにメモリOCなども実験しつつ採ったものでWindows10だと思います。真ん中が今回の換装直前に採ったWindows11のもの。OSバージョンの違いなのかメモリクロックが微妙に違うせいなのか不明。X570M Pro4はメモリ設定がいつのまにかデフォルトに戻る現象があって(ブートに失敗してフェイルセーフが働いている?)、最近は面倒で放置しています。で、左が5900X換装後。さすがに換装直前よりは多少CPU値が上がってますが、誤差のレベルですかね。Windows10時代に採った3900のスコアに負けてる…

続いてCPUメインのベンチで比較。

換装前(Ryzen9 3900)
換装後(Ryzen9 5900X)

コア/スレッド数は同じなので、1~Maxまで直接比較ができます。3割くらいアップしてるかな?

TPUが増加したことで、同じCPUファンで冷却が追いつくか心配でしたが、Monitoringグラフを見る限りベンチ中にスロットリングらしきことは起きて無さそう。追々動画エンコードもなどをしてみて経過観察してみようと思います。