多機能リモコンとしてのSONY Tablet S

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おとんが営業仕事の客先で動画を手軽に見せたい(iPhoneじゃ小さい)というので、最近使っていない初代Galaxy Tabを譲ることになり、さりとて手元にAndroid端末が一台もないのは仕事柄どうよ?ってことで、遅ればせながらSONY Tablet Sを買って見ました。ちょうど4.0.3アップデートが始まり、SONYレコーダーとの連携アプリである「レコプラ」がリリースされた折だったので興味津々だったのが選択の理由です。より小型で防水のN-06Dと最後まで悩みましたが、nasneとか来るしSONY端末の方が対応が期待できるよなぁ、ということと、赤外線リモコンアプリもヨサゲだったので。ちなみにレコプラは保証外ながら720p以上の端末ならSONY製ではなくても動くらしいです。

■ハード周り

出てからだいぶ経っているので今更詳しくレビューしても速報性は薄いので簡単に。

ぶっちゃけイマイチです。まず横持ちした時の重量バランスが悪い。分厚い方が上側に来るのでどうにも安定感に欠けます。iPadと違い180度逆向き持ちに対応したアプリはほとんど(全く?)無く、基本横向きでは分厚い方を上にしなければなりません。じゃぁ縦持ちする時はホールド感あっていいか、っていうとそうでもなく。そもそも電子書籍とか読んでても割と頻繁に左右の手で持ち替えますしねぇ。薄い方はすごくホールドしづらいし、厚い方もちと厚すぎな感じで、この非対称形状はまったくメリットを感じません。

タッチ操作のレスポンスも微妙。スワイプするつもりがタップ判定になり項目が選択されてしまうことがiPadよりも多いし、スクロールももっさりしています。

充電コネクタが独自仕様なのも不便極まりないです。別売りの専用クレイドルは載せるだけという感じで使用感は良いです。

プロセッサパワーも生TSなどには不足気味で、いくつかのアプリを試しましたが、ガクガクだったり音声が遅延したりとまともに視聴できない感じ。

WiFiの電波のつかみも弱いみたいで、iPadやiPhoneが余裕で受信できてる場所でもこれだけまともに通信できないことがよくあります。

まぁ、事前リサーチでわかっちゃいたことですが、ハードはイケてないです…

 

一方、メインの想定用途である自宅AV環境の統合コントローラーとしての出来はなかなか良い感じです。

■レコプラ

公式ページを見てもいまひとつ操作感がつかめなかったんですが、実際に試してみると結構使えそうです。

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↑録画番組の一覧画面。左サイドバーでジャンルによる絞り込みができ、右ペインではソート順として日付、タイトル名、サイズが選べます。残念なのは本体側で付与したマークによるフィルタリングができない点。例えば実家の場合、σ(^^)が外付けHDDに撮りためたアニメと、子供がDLNA経由でリビングで見る用のキッズアニメが区別なく「国内アニメ」ジャンルになって見えてしまいます。マークは是非対応してほしいです。

複数一括削除もかなり便利。

番組を選択すると、レコーダーにつながったテレビで再生するかDLNA経由で端末にストリーミング再生するか選べます。残念ながらそれ以外のDLNAクライアントにスローすることはできません。個人的にはDLNAで使うことはあまりなく、テレビでの再生が中心。つまりあくまでGUI操作可能なリモコン、という位置づけです。

 

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↑テレビでの再生を開始した状態。番組の概要が読めるのはなかなか楽しい。そして右ペインでリモコンの主立った操作ができます。CM境界にチャプターが入っているので「次」と「15秒送り」「10秒戻し」でほぼ用が足ります。

 

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↑タブでチャプター一覧に切り替えた状態。チャプターがあやしくて想定以上にジャンプしてしまった時などに確認できます。欲を言えばタイムバーの上にチャプターマーカーを表示しててくれると更に便利なんですけどねぇ。

 

ほぼ満足ですが、気になるのは起動時に新着番組一覧を取得するのに10秒以上待たされることでしょうか。ほんの数分前に起動して同期したばかりのはずでも毎回チェックに行くようです。起動時にチェックしない設定もあるみたいですが、それはそれで困りそうなので、もう少しインテリジェントかつバックグラウンドな同期方法を実装してほしいものです。

なお予約周りはWebサービスのCHAN-TORUにリダイレクトされるだけです。

■「リモコン」アプリ

こちらはプリインストールアプリなのでSONY Tabletならではです。学習機能もついた赤外線リモコンアプリです。

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↑トップ画面。AVアンプやプロジェクター等も含めSONY製品はプリセットされているので選択するだけで使えます。左端は学習機能で作成したBenQの液晶モニタ。アイコンが綺麗で気分が良いですw。

 

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↑レコーダー画面。機種別にこうしたテンプレートが用意されています。スワイプで右にスライドすると他のボタンが出現します。学習時はボタンの文字をカスタマイズすることもできます(文字ラベルのついたボタンのみ)。「その他の機器」を選べば普通にマス目状にボタンが並んだテンプレになります。

「照明器具」テンプレもあるんですが、なぜか先日実家に導入したSHARPのLED照明の信号は学習できませんでした。学習できたように見えるものの、実際に使ってみても反応せず。エアコンと一緒で同じボタンでも時刻情報などが含まれているのかも知れません。

ともあれ、そこそこ自由度も高いので、自宅で使っている古いタッチ式の学習リモコンをリプレイスできそうで、これだけで買って良かったと思えます。

 

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↑写真はAndroid 4.0.3アップデートで導入されたスモールアプリ版の「リモコン」。GooglePlayアプリ使用中に呼び出した様子。画面下部中央にあるアイコンをタップすると左上の小窓が開きます。ボタン数は限られますが、「Blu-rayレコーダー」の見出しの左右に別の機器名が見えているように、メインアプリで登録した各機器の操作ができます。例えばなにか録画番組を再生しつつ、Tablet側でWebなりメールなりを使ってた場合、ちょっとCMスキップしたいなって時でもいちいち「レコプラ」や「リモコン」アプリに切り替えなくてもさっと「>>|」ボタンが押せます。ハードリモコンに持ち帰る手間すらない。これもかなりイケてます。

惜しいのは使い終わった後に右上の「×」ボタンをタップしないと消えてくれない点。iPadのポップオーバーのように窓の外側をタップしたら消えてくれる方が自然で使いやすいんじゃないかと。

 

我が家のようにSONY製品まみれの環境では、単純にマルチリモコンとしても重宝しそうで満足度が高いです。最近単体の学習リモコンという製品カテゴリが衰退気味なので、貴重な存在なんではないでしょうか。

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