古いcoregaのRAID NAS、 CG-NSC2100GTからデータサルベージした話

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同居人の起動不能の古いcoregaのRAID NAS、 CG-NSC2100GTからデータサルベージした話。

ACアダプタを間違えてさしたら煙を噴いて起動しなくなったという(極性違いのアダプタ?いまどきあんのか?)。その後、同一型番のNASを買ってディスクを入れ替えるも起動しない。昔のフェレットの写真が入っていて捨てるに捨てられず数年放置。先日サーバーが死んでサルベージ用仮マシンを用意したのでついでにトライ。

事前情報としては

  • ミラーリングにしてた
  • 当時調べたらcoregaは独自フォーマットらしくサルベージが困難というネット情報をみた
  • HDDは1TBが2台。Samsung Seagate製HD103UI

くらい。でもcoregaが独自フォーマットなんて開発するはずもなく、たぶんLinuxのソフトRAIDやろ、くらいの気持ちで着手(あとで型番ググるとPromiseチップぽかった)。

まず1台取り出してSATAでPCにつなぎCentOSのブータブルUSBで起動を試みるも、なんとPC自体が起動しない(ファンすら回らないでだんまり)。基板がショートしてるかなにか。続いてもう一台では起動するもなぜかBIOSから見えない。試しにUSBケースにいれてみるとなぜか認識。なにもしなくてもCentOSがLVMパーティションとしてマウントしてくれた。しかしPICTUREとかVIDEOとか初期フォルダっぽいものや同居人名のhomeフォルダが見付かるものの中身は全部空。どうもNAS本体をスワップした後、初期設定フローでフォーマットしてしまったっぽいorz。試しにext3のアンフォーマット(といかパーティションマップ検索ツール)にかけるも成果は上がらず。

しかし入れ替え時に初期化しまったってことは、基板が焼けてる方のHDDは中身が無事なのでは?と仮定。ググると通常HDDは同一型番同士でもフラッシュメモリにファームウェアやTOC情報をもってるのでフラッシュメモリチップをハンダはがして移植しないと動かないが、なぜかSAMSUNG Seagateだけは単純スワップで動いたという海外の掲示板情報。これはやるしかない!

P1000106

ってことで初のHDD基板はがし。といってもペンタロープネジを4本はずすだけ。コネクタすらなく、ピンが押さえつけて接触してるのみ。動いた!USBケースに入れる必要すらなく、SATAで普通にマウント。やっぱりLVM。本当にRAID/ミラーリングだったのかしら。ともあれ同様の標準フォルダ以外に明らかにユーザが追加したっぽいフォルダや、home下のユーザ名が違う。そして大量の写真データも発見。7.5GB程度だったのでUSBメモリにコピーして納品。

たまたま作りがテキトー(?)なSAMSUNG Seagate製HDDで助かりました、ってとこかな?こういう基板って故障した同型ドライブもってる人には希少ですね。大手業者はあらゆるHDDの基板やパーツをストックしてると思いますが、個人レベルではオークションなどで仕入れるしかな。いつか誰かの助けになるかも知れないので、この基板は当面保管しておくことになりました。

「古いcoregaのRAID NAS、 CG-NSC2100GTからデータサルベージした話」への11件のフィードバック

  1. こんにちは。記事を拝読しました。
    私も同じNASケースを使っており、最近壊れました。ネットから読めなくなり、リセットも不能になりました。ただ、起動は普通にしているので、ネットワーク関連の部分の故障ではないかと思っています。

    ともかく、手遅れになる前にHDDのデータを吸い出したいと思っています。私もミラーイングをしていました。

    教えて頂きたいのですが、HDDをUSBで接続するケースに挿入すればデータを吸い出すことはできるのでしょうか(ケースはamazonから来るのを待っているところです)。LVMと書かれているのですが、検索すると特殊なファイルのようなことが書かれています。これをwindowsで使えるファイル(jpegやdoc)に戻すことはできますか。

    簡単で結構ですから、ご教授頂ければ幸いです。宜しくお願いします。

    1. こんにちは。
      LVMというのは個別のデータファイルの形式ではなくて、それをおく土台、ファイルシステムの形式のひとつです。WindowsですとFAT32とかNTFSとかある類に近いものとお考え下さい。その中に、JPEGだとDOCだの個々のファイルが入っているイメージです。
      で、LVMはLinuxで使われているファイルシステムで、Windowsでは直接読み書きはできないと思います。なにか特殊なソフトを入れれば可能かも知れませんが。
      なので救出にはLinuxが動いているPCが必要になります。Linuxが動いていれば、おそらくHDDケースにいれた片方のHDDをつなぐだけで読み出すことができると思います。
      ただ、普通の家庭にはLinuxマシンはそうないと思うので(笑)、手軽なのは起動CD(LiveCD)や起動USBフラッシュメモリを作って一時的にそこから起動する方法がオススメです。普段Windowsで使ってるパソコンのWindowsシステムを読み込まずに、CDやUSBからLinuxシステムを起動するので、Windowsに影響しません(CD/USBを抜いて再起動すればWindowsに戻ります)。Linuxにも派生が色々ありますが、今回ウチではCentOSを使いました。LiveCD/USBの作り方はググればたくさんでてくると思います。
      LiveでLinuxが起動しましたら、購入されたケースにHDDを入れてUSB端子につないでみてください。多分自動で認識されて中身が見えると思います。次にそのデータをWindowsで認識できるフォーマット(FAT32やNTFS)の記録媒体にコピーします。容量が足りるならもうひとつ別のUSBフラッシュメモリを刺してもいいですし、足りなければ外付けHDDが必要になるかも知れません。もしかすると、PCに最初から入っているCドライブやDドライブがLinux上からも見えて書き込める可能性もあります。あるいは他にNASがあればネットワーク越しでコピーも可能かも知れません。
      ともあれ、LVMはLinuxでしか読めないが、LinuxかWindows用のHDDやNASにも書き込めるので、Linux上でコピー作業をするのが手っ取り早い、という理屈です。
      無事データを救出できるといいですね。

      1. FURUTA様

        早速、大変詳しくご教授いただきありがとうございます。

        Linux用のファイルシステムなのですね。ということは、LVMの中にdocだのjpegという拡張子が付いたファイルがそのまま入っているので、それをfat32かNTFSでフォーマットされたHDDにコピーすればよいということですね。Linuxは昔、面白半分に古いPCにインストールしてみたことがあるのですが、それっきりいじっていません。しかも、当時覚えたいくつかのコマンドも忘れてしまいました。CentOSがGUIならよいのですが、どうやらそうではなさそうなので、コマンドをおさらいしなくてはならないようです(MS-DOSのコマンドはまだ覚えているのですが・・・)

        詳しく教えて頂いたお陰で、データ救出のイメージが見えました。1TBのHDDにほとんどフルにJpegファイル等が入っているので、古いPCでも引っ張り出してやってみようと思います。

        ありがとうございました。もしうまくいかない場合は、また質問をさせて頂きます。

        1. 大丈夫です。今時のLinuxはExplorerのようなGUIがありますよ。ファイルのコピーだけならマウスだけでできると思います。

  2. FURUTA様

    GUIなのですね。USB起動媒体を作製し起動しようとしたら拙宅のPCではBIOSレベルでできませんでした。CDを焼いて起動したら起動画面が出たのですが、ENTERを押したらインストールが始まってしまいました。Win7に影響が出るかとビクビクしていたのですが、結局インストールは失敗に終わり、Cドライブを見ても何の書き込みも行われていませんでした。現用PCでは少し怖いので、やはり古いPCを引っ張り出してやってみることにします。

    1. どちらのディストリビューション(UbuntuとかCentOSとか)をお使いかわかりませんが、ISOはLiveCDとついてるのをダウンロードしましたか?
      KNOPPIXのようなLive専用のディストリビューションが間違いないかも知れません。
      また内蔵HDDへの影響が心配ならHDDのコネクターを抜いておけば間違いないと思います。
      ただデータのコピー先として別のUSBフラッシュメモリや外付けHDDが必要になりますが。

      1. FURUTA様

        おはようございます。

        ダウンロードしたのは、CentOS-7-x86_64-Minimal-151.isoです。これを、Liveuse-creator-3.12.0を使ってUSBにしましたが、BIOSからの起動不可でした。そのため、上のCentOSをCDに焼いて起動しようとしました。PCの蓋を開けるのが面倒だったので、HDDのコネクタ外しをしませんでしたが、後でどうなってもよいジャンクPCで再挑戦してみます。

        1. あー、Minimalは最低限インストール用のイメージファイルですね。最初のメニューの選び方では変わったかも知れませんが。
          ちょっと正確にどれ使ったか思い出せないですが、
          http://vault.centos.org/7.1.1503/isos/x86_64/
          ここにあるLiveCDか、DVDに焼くならLiveGNOME、LiveKDEでもいいと思います。GNOMEとかKDはGUIの種類です。ファイルをコピーするだけなら特に違いはないかと。

  3. FURUTA様

    こんばんは。

    返信を今拝見したのですが、その前にUbuntu 9.10でCD-ROMを焼き、HDDにインストールすることなく、Linux (GUI)を起動できました。適当に古いFAT32でフォーマットされたHDDを見たら、フォルダーやファイルを見ることができました。肝心のNASに入っていたHDDですが、内装SATAに接続してみた限りでは、HDDがほぼ不良のような感じでした。BIOSでもそのようなメッセージが出ましたので、駄目なのでしょう。1本しか持って行かなかったので(古いPCは職場に置いてあります)、明日もう1本試してみるつもりです。それにしても、LinuxのGUIと初めから組み込んであるソフトの多さに驚きました。過去にRedhutで遊んだのとは隔世の感があります。

    1. FURUTA様

      結果です。2つともディスクは生きているようですが、SMART検査の値がよくないということのようでした。

      ディスクの「マウント」という過程を知らなかったので、しばらく悩みました。Ubuntu9.1でマウントしようとしたところ、コマンドがインストールされて使えませんでした。そのため、CentOS6.8のCDを作製し、こちらからマウントしたところ、NASで使っていたHDDの中身が見えました。早速、USB外付けHDDにコピーしようとしたのですが、CentOSではNTFSを読むことができませんでした。検索したら何か方法はあるようなのですが、こんどはそのコマンドがインストールされていませんでした。

      FAT32のUSBスティックは見えていますから、適当なHDDをFAT32でフォーマットしてコピーしようと思います。

      色々とお世話になりましたが、これで何とかなりそうです。ありがとうございました。

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