Braava jet ファーストインプレ

床拭きロボットBraavaに水を噴射して拭き取るタイプのBraava jetが登場しました。少し前に北米市場で発売開始したものが、遅れて日本に入ってきた形です。

(↑こちらのリンクは並行輸入品のようです。ご注意下さい。何故か執筆時点でこれしかAmazonで販売してない模様)

先代Braavaは独立ベンチャーが開発したもので、その後ルンバで有名なiRobotが買収しました。本モデルはその後の製品ということになり、ナビゲーションシステムがiRobot製のものに差し替わったり、操作アプリがルンバと共通になったりと同じBraavaの名を冠しながらもかなり別モノに仕上がっています。主な違いとしては、

  • ノーススターキューブを廃止し完全自立ナビゲーションに移行
  • ウェット2種、ドライ1種の使い捨てパッドの利用が中心になりライニングコストがやや上昇(洗濯可能なパッドもあり)
  • 充電はドックやケーブル直差しではなく、取り外し式バッテリーを充電器に刺し替えるタイプに
  • 水はタンク付きウェットパッドに入れるのではんく、本体の注水口に直接入れる方式に
  • スマホアプリからの制御が可能に

など。ノーススターキューブとは、天井に不可視の光点をプロジェクションし、ブラーバそれを基準に現在位置を把握するという、手のひら大のデバイスです。1つはセットされており、別売りで追加することでより広い部屋での動作に対応させることができました。新型ではこれが廃止になり、本体のみで(iRobot曰く、より賢く)自律ナビゲーションする方式に。現行の最新ルンバと同等というフレコミです(ただし980のようなカメラは非搭載)。

充電と水入れはやや不便になった印象。いままではウェットパッドのみ外して水道のところまで持っていけばよかったですが、新型では本体ごともっていかないとならない上、あまり水が丸かぶりしないよう気を遣います(たぶん完全防水というわけはないかと)。

パットが10枚入りで1200円程度(Amazonだとこれまた現時点で並行輸入品のようでもっと高いです。写真の参考のためにリンクしておきますが購入の際はご注意ください)

素直に使い捨てにすると1回100円くらいで割と高く感じます。コストは気にしないので、汚れたパッドをさっと捨てて最低限のメンテナンスで使いたいという人以外の人には↓こちらの繰り返し洗濯して使えるパッド。本体と同時購入してみましたが、まだ試していません。基本はこちらになるんじゃないでしょうか。ただ3枚セットで4.5千円ほどするので、本体購入時に追加費用として計上しておくと良いかも知れません。

iRobot クリーニングパッド(洗濯可能) 3枚セット 4503471

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690円(12/23 17:21時点)
Amazonの情報を掲載しています

(これはAmazonもヨドバシと同価格の模様)

また第三の選択肢として、従来機種のように市販のクイックルワイパーなどのモップシートを巻いて使うというやり方があります。メーカー想定外の利用法ではありますが、前機種では非常にポピュラーな方法でした。新型ではそれができなくてランニングコストが嵩むことが批判されていましたが、すでに有志によりテストが始まっています。現状、包帯止めなどを使うといい感じのようです。これも追々実験してみますが、基本ウェットで使う我が家ではどうかな?ドライ拭きメインで考える場合はこういう選択肢も考慮に値するでしょう。基本的にはパッドの上側(本体に接する側)に3種類のどれかを見分ける穴があいた樹脂板がついており、それをスライドして差し込む形なので、なんらかのベースユニットを3Dプリンタで作成してやれば、もと簡単に市販シートを使えるのかも知れないなとDIY熱がムクムクと芽生えたりしています。

なお先行発売されていた北米では、既にサードパーティ製のパッドも売られている[Amazon.com]ようです。

■動作の様子

ウェットの動作の様子です。水色のパッドは一番念入りに水拭きするモードで、水を噴いては写真のように若干左右に振りながら数回モップがけします。オレンジのパッドだと水の消費を抑えて、動作を前後にまっすぐ動く感じ。

動作音としては水が噴き出す時の音と、あとは常時鳴っているビーンという音がします。後者はおそらくモップを微振動させてる音でしょう。それで微細なゴミもかきとれるんだとか。

ナビゲーションの印象としては、障害物の横っ面ギリギリに沿う様にしっかり拭いてくれてる印象はあります。全体としての効率性はよくわかりません。正直掃除の出来映えという面ではまだそんなに違いは感じていません。前モデルではたまに動作がおかしくてノーススターキューブとリンクできてないかな?電池切れかな?とか気を揉む場面がありましたが、少なくとも新型ではそこを気にする必要派なくなったと言えます。

理論上は本体が小さい分、より狭いところに入っていけることになりますが、我が家の環境ではそこで実質的な差はなさそう。むしろもう少し低ければここの棚の下も拭いてもらえたのに、、というところはありますが。

■スマフォアプリはたいしたことができない

自宅のWi-Fiでインターネットにつながって、外出先からも操作できるDyson 360EYEと違い、本機はBluetooth経由のローカル接続のみ。本体の電源を先にいれないと待ち受けもされないので、だったら別に掃除をスタートさせる時はスマフォアプリではなく本体で完結できます。なにか異常が起きた時にエラーメッセージを確認するくらいので、あとはヘルプとか消耗品の注文とかができる程度。正直期待外れです。あとはファームウェアの更新が来た時用かな?

ともあれ、前モデルが毎日のように活躍してくれて充分元がとれてる気がしたので、更に便利になればと迷わず購入してみましたが、操作性やランニングコストの面で一長一短あり、前機種ユーザが買い換える動機は弱いかなという印象です。ウチにはルンバがなくDyson 360EYE派なので、iRobotの自律ナビゲーションがDysonと比べてどうなんだという興味もありました。もしこれがすごく賢いとわかれば、もしかすると次はルンバに転向、ということもあり得ますね。そういう意味では安価にiRobotの技術を評価できる入門機とも言えるかも知れません。

 

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