Nokai Sleepで睡眠ログをとる

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私はSAS(睡眠時無呼吸症候群、重度のいびきで呼吸が停止し熟睡できない)でCPAPという気道に空気を送り込んでいびきを防ぐ治療装置を使用しています。まぁ肥満が主な原因なので治療というより対症療法的なものでダイエットしない限りは症状もかわらないものなんですが、それにしても毎月通院を義務づけてる割には主治医はCPAPの使用時間をログをみて「毎日4時間は使うようにしてくださいねー」「今月はちょっと減ってますね。」「引き続き頑張ってください」しか言わずに一分で終了。最初にSASかどうか別の装置を使った検査も、それ以来しておらず、なんか病院といってもCPAPのレンタル会社の代理店にすぎない感じ。日本ではCPAPは医師の診断付きでレンタルでしか認可されていないのをいいことに、ハードウェアメーカーはとにかく医師免許をもっててSAS認定してくれて毎月診断したことにしてくれる医師を代理店として見繕って、医師もそれにのっかってるだけちゃうんか?という印象です。マスクなど消耗品の管理も機器レンタル会社側がすべて受け持ってますし(年1で新品が送られてくる)。まぁ私が通ってる医師がたまたまそういうやる気の無いところなのか、やはりSASの治療というものがそういう経過観察しても基本的にあまり意味がないものなのかはよくわかりません。肥満の分際で言えた義理でもありませんが、そんな変化があるものでもないというのなら一ヶ月毎の通院を義務づけること自体医療費の無駄遣いではないかとも思います。

とまぁそんな愚痴から始めましたが、そもそもCPAP効果出てるのかどうかが気になる。毎月5千円くらいの診療費(機器レンタル料込み)を払ってきちんと眠気対策になっているのか。ちなみに私はマスクがどうしても気になってむしろ寝付きは悪くなって睡眠導入剤を処方してもらっています。夜中に目が覚めた時にもほぼ無意識に外してしまっているということもしばしば。毎日4時間使わないと効果が出にくいと言われて目標にはしてますが、まず4時間寝れてないぞという日も。

そんなこんなで流行のIoTスリープトラッカー的なもので睡眠時間や質の定量化を計測したいと思ってたんですが、

  • 以前とびついたomronの枕元に置いておく振動検知タイプはおそらくダブルベッドで同衾することを前提にしてないからあまり精度が出ないだろう
  • またAppleWatch含め、腕時計型はこれ以上寝づらくなる要素を増やしたくないから敬遠
  • そしていずれのタイプも知っている限り、入眠時にスタート操作が必要で、ベッドインしてからすぐに寝付けるとは限らない私的には面倒だしいつのまにか寝落ちしてこれまた精度が期待できない

などの点で導入の決め手に欠けていました。

そんな中でたまたま見つけたのがNokiaのSleep。

Nokiaといえば携帯電話の老舗ですが、Wi-Fi体組成計の勇であるWithingを買収しヘルス機器事業にも力を入れています。買収/リネーム直後は同一ハードなのにアップデートで置き換えられたNokia産アプリのクソっぷりでレビュー炎上していたので体組成計の買い換え候補から外した記憶も新しいですが、最近はそこそこ評価も上がってきたし、色々とオンリーワンなポイントをもっていたので特攻しました(ちなみに体組成計とアプリは共通です)。

でこのSleepの特徴ですが、

  • ベッドのマットレスの下に敷くパッドタイプ(といってもタオルくらいのサイズを胸の下に当たる部分に敷くだけ)
  • ダブルベッドでもOK、とは明示してないけど宣材写真なので普通に二人で寝てる写真があるのでまぁいけそう?
  • 体動から睡眠の深さを記録。いびきや心拍のログもとれ、スマホアプリにBluetoothで転送、閲覧できる
  • 入眠時にも起床時にも一切操作不要(これ大切!)
  • IFTTTにも対応(ベッドインとアウトのみ)

など。詳しい原理はわかりませんが、パッドが多少空気で膨らむようで、マットレスをはさんで振動を検知して体動や心拍をとってるんでしょうかね。あとは音でいびき?いやこれも振動かも。いずれにせよUSB 5Vで常時給電してることもあってか、常時待ち受けしていて基本的に本体もスマホも一切いじることなく毎日の睡眠を記録できます。飽きずに、というか飽きても使えるにはこの点はとても重要です。

こちらが実際のログの例。

1) デイリー画面

一番上のグラフで濃い青の部分が一番深い眠りを示していて、体が休まっている時間帯。この比率がしっかりと出ていることが大事です。凡例の順番がおかしいのでわかりにくいですが一番薄い水色が「とても浅い眠り」でいわゆるREM睡眠に相当するようです。夢を見ている可能性が高いということですね。これはこれで記憶整理とかに重要とか言われていますが実際のところはわかりません。こうした状態遷移が90分サイクルくらいで繰り返されると昔から言われています。この日の例だと睡眠時間自体があまり長くないのであまりそのサイクルは見てとれないですね。「規則性」も「不明」となっています。「眠るまでの時間」や「起きるまでの時間」は実際にベッドに入ってから眠ったと判断されるまで、起きたと判断されてからベッドを出るまでの時間を意味していて、この時はトイレだか宅急便だかで起きたので即時にベッドを出ていてグラフにも右側にグレー領域がない状態です。基本的にはどちらも短い方が健康的ということでしょう。

というようなことが毎晩、あるいは週間や月間サマリーとして読み取ることができます。

2) ↑「持続時間」をタップしたところ

 

3) ↑心拍ログ

 

4) ↑いびきログ

心拍といびきはこんな感じ。ちなみにこの日はCPAPをつけていびきを抑制していました。してない日はもっと波形が振れるのできちんと録れていると思います。心拍は60ppm以下が良いと画面に書かれていますが、平均値でみるとCPAPの有無(いびき有無)であまり違いはないように思います。本当ならSASで呼吸が止まることで心拍にも影響が出そうなものなのですが。ただこれは平均ではなく瞬間風速で見るべきなのかも知れません。2つのグラフを並べて比較できるSASビューみたいなのがあるといいんですけどね。

また歩数についてはNokia製の歩数計を利用していなくても、Apple WatchやiPhone内蔵センサーの値をHealth Kitでもってきてグラフにしてくれるので、歩数量と睡眠を見比べるようなことは可能です。ただしSleepの睡眠データをHealth Kitへは送出しないようです。ベンダーロックインですかね。

 

ともあれ1万円台半ばというお手頃価格で、日常操作皆無でここまでできるのはとてもコスパが高いと思います。というかオンリーワンでプライスレスです。アプリが落ちるような様子もなく品質には満足しています。

ちなみにIFTTT連携ですが前述の通り、「寝た」ではなく「ベッドインした」、「目が覚めた」ではなく「ベッドから出た」がトリガにできるのみです。なので、例えば目覚めと共に照明を点けて自然な寝覚めをサポートする、とかはできないですし、逆に夜中にトイレに起きただけでも強制的に部屋が明るくなってしまい目が覚めてしまうということにもなるので、今のところ面白い使い道を見いだせていません。特に家族がいると勝手に照明を点けたり消したりしづらいですね。仕事部屋のエアコンや照明を消し忘れていた時のために、ベッドインをトリガーにOFF信号を送る、とかくらいかなぁ。

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