クラウンクロスオーバーにTRDドアスタビライザーを装着

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■ドアスタビライザーとは?

車のボディってだいたいこんな感じです。

クラウンクロスオーバーの骨格(引用元:トヨタ自動車)

これに奥側のようにドアがついていますが、二箇所のヒンジとドアストライカーで浮く様にしてついています。もちろん隙間はゴムパッキンでシールされているので雨などは侵入してきませんが、ボディ構剛性のための部材としてはさしたる補強になっていません。これに対し、ドアストライカーの部分に厚みを持たせてドアを前後方向にグっと詰めた状態にすることで、下図のようにつっかえ棒をしたような降下を得ようというパーツがドアスタビライザー(ドア安定化器)です。

これをすることで、曲がったり段差を越えたりする際の目に見えないボディのよじれが抑えられハンドリング・レスポンスが向上する、という理屈です。詳しくはこちらなど。

■購入リスト

購入したのはこちら。

商品番号がMS304-00005 x2となっているので、Amazonが良い方はこちらのGR86用を2セット買えば良さそうです。

TRD GRドアスタビライザー トヨタGR86[ZN8]用 MS304-00005

TRD GRドアスタビライザー トヨタGR86[ZN8]用 MS304-00005

14,038円(04/24 22:54時点)
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実際、楽天のショップからも同じもの2箱で届きました。

取り付け時のネジの締め付けの強さ(トルク)がしっかりと指定されています。緩すぎると部品が滑落する恐れがあるし、キツく締めすぎるとドア側のネジ穴をなめてしまって最悪ドアごと交換となるかも知れません。DIYで取り付ける方はトルクレンチを用意する必要があります。指定は5N・mと23N・mのの箇所があるので、その範囲の締め付けができるものを用意する必要があります。残念ながら先日ロックボルト交換に使ったものだと範囲外だったので、わざわざもうひとつ買い足しました。

差し込み角が1/4インチや3/8インチ、1/2インチなどありますが自分は先日買ったレンチとの互換性を考えて3/8をチョイス。これにあわせてトルクスの30と40のヘッドも購入。

レンチを1/4インチにした人はこれらも1/4用を選ぶようご注意ください。セット品も探したんですが、このサイズ(トルク)のレンチは自転車メンテ用が多く、そこではあまりトルクス40はニーズがないようで、30がセットになったものはありましたが40まで込みのもので在庫があるものは発見できませんでした。たぶんあまり他のサイズを使う機会もないと思い、必要最小限のレンチ単品+ソケット2つを購入。ドアスタビライザーはトヨタ(TRD)のパーツなのでディーラーでも扱ってるはずで、工賃払って取付けまでやってもらうか、道具を買い揃えてまで自分でやるかは悩ましいところかも知れません。自分は道具を揃えるのが好きなのでDIYでやりました。

■取り付け

マニュアルを読み込めばとくに難しいことはありません。ストライカー(ボディ)側とドア側にそれぞれ樹脂の段差スロープ的なパーツを取り付けます。複数のツールサイズを使い分けるので、4ドアまとめてやった方が楽だと思いますが、一応なにかあっても目立たない後席で練習してから残り3枚を施工しました。

まずはボディ側。樹脂カバーを内装剥がしなどで取り外し、トルクスレンチでネジを緩めてストライカーを外します。外したストライカーとネジは使用しません。

樹脂カバーを外した状態。上下の2本のトルクス40ネジで外す

交換するストライカーパーツは樹脂部分がスライドして動くようになっており、これで色々な車種の隙間にピタっと接合させる仕組みのようです。

新規購入したトルクレンチ。安物ですがしっかり使えました。マステは奥側だけで良さそう。

これが取り付けできた状態。

こちらがドア側。3つあるうちの2つだけを外し、ベースパネルを共締めし、そのに樹脂のスロープパーツを上下2つはめ込んで完了です。

内装側の2つのみ外す
受け金具を元のネジで共締めした状態
スロープパーツをはめこんで完成

ひとつ注意喚起しておくならば、このトルクレンチの特性なのか、そもそも5N・mという小さいトルク設定ならどんなレンチでもそうなのかわかりませんが、規定トルクまで締めたぞという反応のカチっというショックがとても小さいという点。最初はこれを見逃してかなりキツく(オーバートルク)で締めてしまいました。私がつい先日人生で初めて使ったトルクレンチでは140N・mという値だったので、かなり力を入れて回して「ガチン!」って感じのフィードバックがありましたが、5N・mだと見逃してしまうくらいささやかな「カチ」でした。

■インプレッション

よく言われるデメリットとして、ドアを締める時により強い力が必要になる、という点があります。キツく締めるのだから当然でしょう。これが力の弱い同居人に嫌がられるかなと不安だったんですが、実際には自分で意識してもわからないレベル。同居人からも「特にかわらない」と言われました。逆に言うと本当に効いてるのか心配になりました。ネジを締めすぎて両パーツ間に隙間が空いて意味を為してない状態だったら…

しかし試しに自宅周りをグルっと数百m走ってみただけで違いは顕著でした。AVSをSPORT S+にしたような硬さを体感できます。そしてカーブや交差点の回頭性が向上したのもわかります。いままでハンドルを回すとタイヤが動いて結果として車が曲がっていたとすると、取り付け後はまるで直接車の頭をグイっと回頭させているような感覚。ハンドルとノーズが直結したかのようです。カロスポから車格の大きなクラウンに乗り方鈍重さが解消されたようで、端的にいって楽しくなりました。またマンホールなどのコツコツの収束も早くなったような気がします。楽しくなって意味もなく東名を少し走ってきましたが、道がよくて直進メインの高速道路では相対的に恩恵は少ないかも知れません。強いて言えばやや乱暴に車線変更しようと思えば違いは出ますが、基本そんなことしないですしw。ということで一般道の方が如実に違いがわかると思います。

■まとめ

存在自体はカロスポに乗ってた頃から知っていましたが、オカルトパーツとまでは言わないまでも値段なりの変化が感じられるか疑問で手を出しあぐねていました。クラウンに乗り換えて一か月、気に入ってるだけにもっと良くしたい、投資したいと思って思い切って特攻してみましたが予想以上に効果を実感でき、クラウンに乗り換えて失われたコンパクトカーの軽快さが少し取り戻せた気がしてニヤニヤが止まりません。言うてまだ一か月なのでずっと乗っていればこれが”クラウンの普通”になって印象としては薄れていくかも知れません。それでもこの状態がずっと続くのであればコスパは悪くないかなと思います。半年後くらいにパフォーマンスダンパーをつけてみようと思ってましたが、必要かな?という気持ちすらしてきました。

硬く引き締まった足が好みの方は是非検討してみるとよいのではないかと思います。

2023.5.20追記:調子乗って30プリウスにも…

クラウンが良くなるほどセカンドカーの30プリウスに物足りなさを感じ、ちょうどAmazonアウトレットでプリウスにも対応する汎用品の出物があったのでそちらも買ってしまいました。ただし1セット、フロントドアのみ。30プリウスに適合するのはMS304-00001という型番ぽい。

TRD ドアスタビライザー 汎用 2個セット MS304-00001

TRD ドアスタビライザー 汎用 2個セット MS304-00001

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作業要領はまったく同じ。締め付けトルクの指定値も同じでした。

結果はうーん、クラウンほどはっきりとは違いが感じないかな。2ドアしかつけてないせいかも知れませんが。もともとこのプリウスはインチアップとサスを交換していて純正状態よりは少し固めになっててその影響で体感できる効果が薄まっているような気もします。少しだけハンドルが重くなった気もします。

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